JPH0743598Y2 - 安全係止機構 - Google Patents

安全係止機構

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JPH0743598Y2
JPH0743598Y2 JP11452490U JP11452490U JPH0743598Y2 JP H0743598 Y2 JPH0743598 Y2 JP H0743598Y2 JP 11452490 U JP11452490 U JP 11452490U JP 11452490 U JP11452490 U JP 11452490U JP H0743598 Y2 JPH0743598 Y2 JP H0743598Y2
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JP11452490U
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JPH0474798U (ja
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尚敏 濱本
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横河・ヒューレット・パッカード株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ヒンジにより基礎部材に軸支される被軸承部
材の安全係止機構に関し、例えばLSIテストシステムに
おいて、基台(基礎部材)にヒンジにより軸支されたフ
ィクスチャーカバー等の大重量の被軸承部材が所定速度
以上で動いた場合に、該部材を停止させる安全係止機構
に関する。
〔従来の技術〕
例えば、LSIテストシステムは、LSIの高集積化に伴って
大型化してきており、このためフィクスチャーカバーも
相当な大重量となっている。このようなフィクスチャー
カバーは、第4図に示すように、基台21に固定した軸受
部22に軸承される回転軸(図示せず)に固定されてい
る。そして、例えば、オペレータはハンドル23を把持し
て、フィクスチャーカバー24を、閉じられた状態から同
図の矢印方向に開くことができる。
ところが、フィクスチャカバー24の開閉動作の途中で、
オプレータが誤ってハンドル23から手を離してしまうと
いう事態も生じうる。このような場合、フィクスチャー
カバー24は前述したような大重量であるため、オペレー
タが怪我をしたり、或いはLSIシステムに重大な損傷を
与える可能性がある。
このため、従来においては、比較的簡単な対策として、
図示は省略するが、軸受部22にラチェット機構を設け、
フィクスチャーカバー24の閉動作をロックすることが行
われている。
このラチェット機構は、フィクスチャーカバー24側に固
定されたラチェットホイールと、基台21側に設けられた
戻り止め用の爪とからなっており、通常状態では上記爪
がラチェットホイールをロックしているので、フィクス
チャーカバー24を閉じることができない。
フィクスチャーカバー24を閉じる場合、オペレータは一
方の手で上記爪によるラチェットホイールのロックを同
図に示すロック解除レバー25を操作しつつ、他方の手で
ハンドル23を把持しなければならない。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、このような安全機構の場合、オペレータは、常
に、一方の手でロック解除レバー25を動作させた状態で
なければ、フィクスチャーカバー24を閉じることができ
ず、該カバー24の取扱が煩雑であるという不都合があ
る。
また、大重量のフィクスチャーカバー24の場合におい
て、一方の手でロック解除レバー25を操作しながらでな
ければ閉じることができないとすると、かえって事故に
つながる可能性もある。
本考案は、上記のような問題点を解決するために提案さ
れたものであって、不注意等によりオペレータがフィク
スチャーカバー等の被軸承部材から手を離したような場
合、該部材の回転速度を検知して所望の安全角度で係止
することができる安全係止機構を提供することを目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案の安全係止機構は、
ヒンジにより基礎部材に軸支される被軸承部材の安全係
止機構において、被軸承部材に取り付けられ、前記ヒン
ジの軸を中心として回転する第1係止部材と、前記軸に
平行であって該軸の下方に位置する軸を中心に回転する
第2係止部材と、該第2係止部材が初期位置から回転し
た場合に、該部材に復帰トルクを与える復帰手段とから
なり、第1係止部材の回転角が所定方向に増大するとき
に、該回転に伴い第1係止部材が第2係止部材を回転さ
せるようにし、両係止部材の回転角が所定角に達したと
きに、第1係止部材が第2係止部材を解放するようにす
る手段を、両係止部材に設け、第1係止部材の回転角が
前記所定角を越える範囲内にあり、かつ第2係止部材の
回転角が前記所定角より小さい範囲内にある場合におい
て、少なくとも一個所で、両係止部材が相互に噛合する
手段を各係止部材に設けてなることを特徴とする。
〔作用〕
いま、基台等の基礎部材にヒンジにより軸支された蓋状
体等の被軸承部材が、「全開」状態から、「閉」状態に
移行するものとする。
被軸承部材の「全開」状態において、第2係止部材は初
期位置にある。
被軸承部材が「閉」動作を行うと、該軸承部材に取り付
けられた第1係止部材は、ヒンジの軸を中心として回転
する。
そして、第1係止部材の回転角が増大するに伴い、第2
係止部材も回転するが、両係止部材の回転角が所定値に
達した場合に、第1係止部材は第2係止部材を解放す
る。
このとき、第2係止部材には復帰手段により復帰トルク
が与えられているので、該第2係止部材は前記初期位置
に戻る方向に回転する。
ここで、被軸承部材の閉じる速度が大きいと、第2係止
部材が初期位置に戻る前に第1係止部材に設けられた噛
合手段が第2係止部材に設けられた噛合手段と噛み合っ
て、被軸承部材は安全に係止される。
この噛み合う個所は、最低一個所あれば足りるが、第1
係止部材,第2係止部材の相互の回転角の関係に応じ
て、各部材が複数個所で噛み合うように設けることもで
きる。
被軸承部材が上記のようにして安全係止した場合、該被
軸承部材をわずかに開くと、第2係止部材に設けられた
復帰手段の作用により第1係止部材の噛合手段と第2係
止部材の噛合手段との噛み合いが解除される。
また、第1係止部材の回転速度が所定値より小さいとき
は、第1係止部材に設けられた噛合手段は第2係止部材
に設けられた噛合手段と他の噛合個所で噛み合い、ある
いは噛合手段同士は噛み合うことなく完全に閉じられ
る。
〔実施例〕
第1図は、本考案の安全係止機構の一実施例を示す図で
ある。
同図において、L1はヒンジの軸(すなわち、第1係止部
材1の回転軸)であり、L2はL1の下方に位置する第2係
止部材4の回転軸である。
第1係止部材1は、軸L1を中心とする円形板材2と該円
形板材に取り付けられた噛合手段3とから構成されてい
る。
そして、円形板材2の外周には、第1係止部材1の回転
角が初期位置(第2図(B)参照)から所定方向(同図
では、時計回り,反時計回りの双方向)に増大するとき
に、該回転に伴い第2係止部材4を回転させ、第1,第2
の両係止部材1,4の回転角が所定角に達したときに第2
係止部材4を解放する手段(同図では、歯2a,2b)が設
けられている。
同図においては、歯2a,2bは、円形板材2の周上に中心
角が略90°となるように設けられており、上記歯を2a,2
bの一対とすることにより、第1係止部材1が取り付け
られるフィクスチャーカバー等の被軸承部材(図示はし
ない)が前後何れの方向に倒れた場合でも安全係止がで
きる構成としてある。
噛合手段3は、同図では、円形板材2の径より狭い幅を
有する先端が円みを帯びたやや厚味のある部材により構
成されている。以下、この円みを帯びた部分を先端と称
する。
また、第2係止部材4は軸L2を中心に回転するものであ
り、偏平円柱5と、断面が卵形の板材(以下、「卵形板
材」と言う)6とから構成されている。
そして、この偏平円柱5は、その一部が軸に平行な平面
で切断された形状(該切断面を「切断平面S1」と言う)
をなしている。
また、上記卵形板材6には、前記歯2a,2bに対応する歯6
aが設けられており、この歯6aは、第1係止部材1側の
円形板材2に設けられた歯2aまたは2bからの力を受けて
回転し、この回転角が所定角に達したときには、歯2aま
たは2bから解放されるように構成されている。
そして、この解放により、第2係止部材4は最初の位置
に復帰する必要があるが、この動作を実現するために、
第2係止部材4には復帰トルク発生手段が設けられてい
る。
第1図においては該手段としてバネ7が用いられてお
り、これにより第2係止部材4に復帰トルクを発生させ
ている。
後述するように上記偏平円柱5の側面S2の一部が第1,第
2の係止部材4の噛合手段を構成する。
なお、第1図の実施例では、第1係止部材1の回転に伴
い第2係止部材4を回転させ、両係止部材1,4の回転角
が所定角に達したときに、第2係止部材4を解放する手
段(以下、「回転解放手段」という)として、歯2a,2b,
6aを使用したが、第2係止部材4を回転させる機構を有
していればいかなる構成のものも採用できる。
また、第1図においては、歯6aが設けられた部材6を図
示のような卵形板材とすることにより、これに錘として
の機能を持たせ、第2係止部材4の動作の安定等を図っ
ている。
さらに、噛合手段3および偏平円柱5の厚さを、被軸承
部材の重さに応じ適宜調節することもできる。
第2図(A)〜(E)は第1図の安全係止機構の動作を
示すものであり、被軸承部材の重心がL1からみてどちら
の方向にあるかをドットdで示してある。
同図(A)は、被軸承部材が閉じた状態を示しており、
この状態では、噛合手段3は第2係止部材4の偏平円柱
5の前記切断平面S1と側面S2との稜において接触し、被
軸承部材は水平に支持されている。
この状態で第1係止部材1を反時計回りに回転させる
(すなわち、被軸承部材を直立させる)ものとする。
この場合、歯2aまたは2b(この場合には、2a)は、卵形
板材6の歯6aと噛み合い、該第2係止部材4を回転させ
る。ここで、第2係止部材4が回転する前においては、
噛合手段3の先端は偏平円柱5の切断平面S1と接触する
ことはなく、また、第2係止部材4が回転した後におい
ては、噛合手段3の先端は偏平円柱5の側面S2に接触す
ることがないように加工してあるので、第1係止部材1
の回転が妨げられることはない。
次に、被軸承部材が第2図(B)に示す鉛直位置から、
閉じられる場合について説明する。
第1係止部材1が時計回りに回転してゆくと、同図
(C)に示すように歯2aが歯6aに突き当たり、第2係止
部材4も回転してゆく。そして、同図(D)に示すよう
に歯2aが歯6aから離れるが、この瞬間においては、噛合
手段3の先端は、偏平円柱5の側面S2と接近してはいる
が、接触はしていない。
そして、被軸承部材の回転につれて噛合手段3の先端は
偏平円柱5の側面S2と接触しようとする。
第2係止部材4には復帰トルクが働くので、回転速度が
小さいときには、噛合手段3と偏平円柱5の側面S2とが
接触するより早く、偏平円柱5が時計回りに回転し切断
平面S1が上方に向く。したがって、噛合手段3は偏平円
柱5に突き当たることはなく、被軸承部材の回転が妨げ
られることはない。
一方、被軸承部材の回転速度が大きいときには、第2図
(E)に示すように、切断平面S1が噛合手段3の先端に
到達する前に、噛合手段3が偏平円柱5の側面S2に接触
し(同図(E)のβ)、被軸承部材が安全に係止され
る。
第3図(A)〜(E)は、本考案の安全係止機構の他の
実施例を示す説明図である。
同図において、被軸承部材が取り付けられる第1係止部
材11はやや厚味のある板材から構成されており、該板材
には第1爪13aと第2爪13bとが設けられている。
後述するように、第1,第2爪13a,13bは噛合手段となる
他、第1爪13aは回転解放手段としての機能をも有して
いる。
また、第2係止部材14は第1係止部材11と同様、やや厚
味のある板材から構成されており、該板材には第1係止
部材11の第1爪13aからの力を受ける第1爪15aと、第1
係止部材11の第2爪13bと噛合する第2爪15bが設けられ
ている。
さらに、第2係止部材14には、復帰トルク発生手段とし
て錘17が取り付けられている。
なお、第3図(A)中、復帰トルクの方向を点線矢印T
で示す。
まず、同図(A)のドットdが図示の位置にあるとき
に、被軸承部材が水平位置にあるものとする。このと
き、第1係止部材11の第2爪13bと第2係止部材14の第
2爪15bとが背中合わせの状態で当接すると共に、第1
係止部材11の第2爪13bの先端は第2係止部材14の第1
爪15aの側部に突き当たる。
被軸承部材を開けていくと、第1係止部材11は同図
(B)の状態を経て、第3図で見て第1爪13aが第1爪1
5aの右側にくる状態となる。この間、第1係止部材11の
第1,第2爪13a,13bが第2係止部材14の第1,第2爪15a,1
5bに突き当たって第1係止部材11の回転を阻害すること
はない。
ここで、同図(C)の状態から、被軸承部材を閉じる場
合について説明する。
第1係止部材11が時計方向に回転するに従い、第1係止
部材11の第1爪13aが第2係止部材14の第1爪15aを押し
動かし、同図(D)の状態で両爪13a,15bは外れる。
ここで、第2係止部材14には錘17による復帰トルクが働
くが、被軸承部材の閉じる速度(第1係止部材11の回転
速度)が小さいときは、第2係止部材14は第2爪15bが
第1係止部材11の第2爪13bに突き当たることなく回転
する。そして、第1係止部材11の第2爪13bと第2係止
部材14の第1爪15aとが突き当たり、同図(A)の状態
で被軸承部材が停止する。
また、被軸承部材の閉じる速度が、大きいときは、第2
係止部材14の第2爪15bは第1係止部材11の第2の爪13b
に突き当たり同図(E)の状態となり、被軸承部材の安
全係止が達成される。
なお、第1図及び第2図に示す実施例においては噛合手
段3,偏平円柱5の形状を、第3図に示す実施例では第1
係止部材11の第1,第2爪13a,13bまたは第2係止部材14
の第1,第2爪15a,15bの配置を、変化させることによ
り、安全係止される角度等を適宜変更することが可能と
なり、また第1図及び第2図に示す実施例においてはバ
ネ7の強度を、第3図に示す実施例では錘13の重さを、
調整することにより、安全係止機構が動作する被軸承部
材の臨界速度を変化させることができる。
〔考案の効果〕
本考案は、上記のように構成したので以下の効果を奏す
ることができる。
すなわち、LSIテストシステムにおけるフィクスチャー
カバーのような重量のある被軸承部材の開閉途中におい
て、オペレータが不注意等により該被軸承部材から手を
離す等しても、該部材は安全な所望位置で係止される。
したがって、オペレータの怪我の発生を防止できる他、
機器の破損も防止できる。
また、オペレータは不安なく被軸承部材の開閉作業を行
うことができるので、作業能率を高めることができる。
更に、例えば従来の上記フィクスチャーカバーのよう
に、ロック解除を片手で行いつつ閉じなければならない
という煩雑さも解消することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す係止機構の説明図であ
る。 第2図(A)〜(E)は第1図の係止機構の動作を示す
説明図である。 第3図(A)〜(E)は本考案の他の実施例を示す係止
機構の説明である。 第4図はLSIテストシステムを示す従来技術を説明する
ための図である。 1,11……第1係止部材 4,14……第2係止部材 2a,2b,6a,13a,15a……歯 (第1,第2係止部材の回転角が所定角に達したときに、
第1係止部材が第2係止部材を解放する手段) 3,13a,13b……第1係止部材の噛合手段 5,15a,15b……第2係止部材の噛合手段 7,17……復帰手段 d……被軸承部材の取り付け方向 L1……ヒンジの軸 L2……第2係止部材の軸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒンジにより基礎部材に軸支される被軸承
    部材の安全係止機構において、 被軸承部材に取り付けられ、前記ヒンジの軸を中心とし
    て回転する第1係止部材と、前記軸に平行であって該軸
    の下方に位置する軸を中心に回転する第2係止部材と、
    該第2係止部材が初期位置から回転した場合に、該部材
    に復帰トルクを与える復帰トルク発生手段とからなり、 第1係止部材の回転角が所定方向に増大するときに、該
    回転に伴い第1係止部材が第2係止部材を回転させるよ
    うにし、両係止部材の回転角が所定角に達したときに、
    第1係止部材が第2係止部材を解放するようにする手段
    を、両係止部材に設け、 第1係止部材の回転角が前記所定角を越える範囲内にあ
    り、かつ第2係止部材の回転角が前記所定角より小さい
    範囲内にある場合において、少なくとも一個所で、両係
    止部材が相互に噛み合う噛合手段を各係止部材に設けて
    なることを特徴とする安全係止機構。
JP11452490U 1990-10-31 1990-10-31 安全係止機構 Expired - Lifetime JPH0743598Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11452490U JPH0743598Y2 (ja) 1990-10-31 1990-10-31 安全係止機構

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JP11452490U JPH0743598Y2 (ja) 1990-10-31 1990-10-31 安全係止機構

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Publication Number Publication Date
JPH0474798U JPH0474798U (ja) 1992-06-30
JPH0743598Y2 true JPH0743598Y2 (ja) 1995-10-09

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ID=31862214

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JP11452490U Expired - Lifetime JPH0743598Y2 (ja) 1990-10-31 1990-10-31 安全係止機構

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