JPH074340Y2 - 油圧クラッチ - Google Patents

油圧クラッチ

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JPH074340Y2
JPH074340Y2 JP1988048949U JP4894988U JPH074340Y2 JP H074340 Y2 JPH074340 Y2 JP H074340Y2 JP 1988048949 U JP1988048949 U JP 1988048949U JP 4894988 U JP4894988 U JP 4894988U JP H074340 Y2 JPH074340 Y2 JP H074340Y2
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pressure chamber
hydraulic
piston
valve
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英昭 松井
溥三宏 牛島
敏美 加藤
敏明 勝
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Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
    • F16D25/06Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch
    • F16D25/062Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces
    • F16D25/063Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces with clutch members exclusively moving axially
    • F16D25/0635Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces with clutch members exclusively moving axially with flat friction surfaces, e.g. discs

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は油圧クラッチに関するものである。
従来の技術 駆動側回転体および従動側回転体を互いに摩擦係合させ
るために移動させられる移動部材と、その移動部材を直
接的に駆動するためにシリンダボア内に摺動可能に嵌合
されたピストンと、そのピストンに設けられ、常には閉
じられてそのシリンダボア内の圧力室とその圧力室内の
作動油を排出する排出油路との連通を阻止するが、該ピ
ストンが前記移動部材に対して予め定められた一定の位
置まで接近させられたとき、そのピストンと移動部材と
の相対位置に関連して開かれてその圧力室と排出油路と
を連通させる開閉弁と、その排出油路とドレンとの間に
設けられ、アクセル操作に関連して開度が減少させられ
ることによりその排出油路の流量を抑制する流量調節弁
と、供給油路から前記圧力室内へ供給される油圧を減圧
する一方、その排出油路に生じた油圧に従って減圧作用
を解くことによりその圧力室内へ供給される油圧を高め
る減圧弁とを備えた形式の油圧クラッチが知られてい
る。たとえば、本出願人が先に出願した実願昭62−1627
83号に記載されたものがそれである。
斯かる油圧クラッチにおいては、供給油路から減圧弁を
介して前記圧力室内に油圧が供給されると、ピストンが
前進させられて移動部材が駆動されるとともに、ピスト
ンが移動部材に対して予め定められた一定の位置まで接
近させられたとき、ピストンと移動部材との相対位置に
関連して開閉弁が開かれて圧力室内の作動油が排出油路
および流量調節弁を経てドレンへ排出されることによ
り、ピストンのそれ以上の前進が阻止されてピストンが
待機位置に位置させられる。この状態においては所謂ク
リープトルクが発生している。そして、アクセル操作に
関連して流量調節弁により排出油路の流量が抑制されて
排出油路に油圧が生じた場合には、この排出油路の油圧
に従って減圧弁の減圧作用が解かれて供給油路から圧力
室へ供給される油圧が高められることにより、ピストン
が移動部材と共に更に前進させられて駆動側回転体およ
び従動側回転体が係合させられる。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、斯かる油圧クラッチにおいては、通常、
ピストンを前進させるために圧力室に供給すべき作動油
の量が比較的多いことや、圧力室に供給する油圧は減圧
弁により減圧されるとともに供給油路の管路抵抗が比較
的大きいために作動油の流量を充分に確保し難いことな
どに起因して、圧力室への油圧の供給が開始されてから
ピストンが前記待機位置まで前進させられて開閉弁は開
かれるまでに比較的長い時間(たとえば1秒程度)を要
し、この間は圧力室から排出油路に作動油が排出されな
い。このため、ピストンが待機位置に達する前、すなわ
ち圧力室から排出油路に作動油が排出される前にアクセ
ルの踏込み操作に関連して流量調節弁の開度が減少させ
られた場合には、排出油路に油圧が生ぜず、減圧弁の減
圧作用が解かれなくて圧力室の油圧が増大しないため、
油圧クラッチの係合が遅れ、シフトレバーをたとえばN
レンジからDレンジ等に切り換えて直ぐに発進操作する
とエンジンが吹き上がったり、あるいは、自動変速時に
おいて動力再伝達までに比較的時間を要するという問題
があった。
これに対し、減圧弁の設定圧を大きくして圧力室に供給
する作動油の流量を大きくすれば、ピストンが待機位置
に達するまでの時間を短縮し得て上記のような問題が発
生するのを抑制し得ると考えられるが、この場合には、
前記クリープトルクが増大するとともに、このクリープ
トルクの増大に起因して車両の発進時にシフトレバーを
たとえばNレンジからDレンジ等にシフトした際に所謂
エンジンストールを生ずる虞があるのである、 本考案は以上の事情を背景にして為されたものであっ
て、その目的とするところは、発車時におけるエンジン
の吹上がりやエンジンストールを防止し且つ自動変速時
の動力再伝達時間を短縮し得る油圧クラッチを提供する
ことにある。
課題を解決するための手段 斯かる目的を達成するために、本考案は、前記のような
形式の油圧クラッチであって、(a)前記ピストンに設
けられ、前記供給油路から作動油が導かれる第二の供給
油路と、(b)前記開閉弁が閉じられているときには、
前記第二の供給油路を前記圧力室に連通させる開状態と
されてその第二の供給油路からその圧力室への作動油の
供給を許容するが、その開閉弁が開かれたときには、そ
の第二の供給油路と圧力室との連通を阻止する閉状態と
されて第二の供給油路から圧力室への作動油の供給を阻
止する開閉手段と、(c)前記第二の供給油路または前
記供給油路と前記圧力室との間に設けられ、前記開閉手
段をバイパスしてその圧力室に作動油を供給する絞り油
路とを含むことを特徴とする。
作用 このように構成された油圧クラッチによれば、開閉弁が
閉じられているときには、開閉手段が第二の供給油路を
圧力室に連通させる開状態とされることにより、供給油
路からの作動油は専ら第二の供給油路および開閉手段を
経て圧力室へ供給されてピストンが前進させられる一
方、ピストンが待機位置まで前進させられて開閉弁が開
かれたときには、圧力室内の作動油が排出油路に排出さ
れるとともに、開閉手段が第二の供給油路と圧力室との
連通を阻止する閉状態とされて第二の供給油路から圧力
室への作動油の供給が阻止され、開閉手段をバイパスす
る絞り油路を介して圧力室に作動油が供給されることに
より、ピストンの待機位置が維持される。そして、この
状態で、アクセル操作に関連して流量調節弁の開度が減
少させられて減圧弁による減圧作用が解かれると、供給
油路から絞り油路を経て圧力室に供給される油圧が高め
られることにより、ピストンが更に前進させられて駆動
側回転体および従動側回転体が係合させられる。
考案の効果 この結果、減圧弁の設定圧は従来に比べて大きく設定す
ると、ピストンが待機位置に達するまでは、供給油路か
ら第二の供給油路および開閉手段を経て比較的大流量の
作動油が圧力室へ供給されることにより、ピストンが待
機位置に達するまでの時間を一層短縮し得るため、シフ
トレバーをたとえばNレンジからDレンジ等に切り換え
て直ぐに発進操作してもエンジンが吹き上がるのを効果
的に抑制し得るとともに自動変速時において動力再伝達
までに要する時間を好適に短縮し得る。一方、ピストン
が待機位置に達したときには、開閉手段が閉状態とされ
て大流量の作動油が圧力室へ供給されることが阻止され
且つ絞り油路から比較的小流量の作動油が圧力室に供給
されることにより、減圧弁の設定圧を大きくしてもクリ
ープトルクが増大するのを防止し得るとともに、それに
伴って、車両の発進時にシフトレバーをたとえばNレン
ジからDレンジ等にシフトした際にエンジンストールを
生ずるのを効果的に防止し得る。
実施例 以下、本考案の一実施例を示す図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図において、車両のエンジン10の出力トルクは湿式
の油圧クラッチ12、図示しない有段変速機および差動歯
車装置などを経て駆動輪へ伝達されるようになってい
る。油圧クラッチ12は、エンジン10のクランク軸である
入力軸14と、有段変速機の入力軸を兼ねる出力軸16との
間においてエンジン10の出力トルクを伝達したり或いは
遮断したりするものである。入力軸14には、リングギア
18を外周部に備えた円板20が固定されており、その円板
20にはクラッチケース22が固定されている。クラッチケ
ース22は、円板状部24およびその円板状部24の外周縁か
ら軸心と平行な方向へ延びる円筒部26を有して前記円板
20に固定された第一部材28と、第一部材28と組み合わさ
れた状態で固定された皿状の第二部材30と、第二部材30
の中央部内に一体的に嵌着された円筒状の第三部材32と
から成り、位置固定の変速機ハウジング34によりベアリ
ング36を介して回転可能に支持されている。このクラッ
チケース22の第三部材32は、変速機ハウジング34に形成
された円筒状の突起38の外周面に相対回転可能に嵌合さ
れている。クラッチケース22内には環状のピストン40が
摺動可能に嵌合されている。ピストン40は、小径の第一
ピストン部42と、その第一ピストン部42に固定された大
径の第二ピストン部44とを有して構成されている一方、
第一ピストン部42は第二部材30の内周面と前記第三部材
32の外周面との間の環状のシリンダボア46において摺動
可能且つ油密に嵌合されているとともに、第二ピストン
部44は前記第一部材28の円筒部26内に摺動可能且つ油密
に嵌合されている。これにより、クラッチケース22内が
ピストン40によりディスク室48とシリンダボア46内の圧
力室50とに分割されている。
第二ピストン部44の内側には、円板状を成す押圧プレー
ト52が軸心と平行な方向において所定量移動可能な状態
で設けられている。また、変速機ハウジング34から突き
出した出力軸16はピストン40を貫通して上記ディスク室
48内に到達しており、その出力軸16の軸端にはハブ58が
スプライン嵌合されている。ハブ58にはクラッチダンパ
54を介してクラッチディスク56が支持されており、この
クラッチディスク56は、前記第一部材28の円板状部24と
押圧プレート52との間に位置させられている。これによ
り、前記圧力室50内のクラッチ油圧が増大させられるこ
とにより、ピストン40が前進させられ、押圧プレート52
はこのピストン40によって直接的に駆動されるようにな
っているとともに、押圧プレート52と第一部材28の円板
状部24との間でクラッチディスク56が狭圧されるように
なっている。本実施例においては、クラッチケース22等
が駆動側回転体を、クラッチディスク56が従動側回転体
を、押圧プレート52が移動部材をそれぞれ構成してい
る。なお、60は、ピストン40を圧力室50側へ付勢するた
めのリターンスプリングである。
ピストン40の第一ピストン部42には、圧力室50と後述の
第一排出油路66との間を開閉する開閉弁62が設けられて
いる。すなわち、第一ピストン部42の圧力室50に対向す
る受圧面には比較的浅い円穴64が形成されているととも
に、この円穴64の底面には、第一排出油路66が開口させ
られており且つ第一ピストン部42を貫通する貫通穴68が
開口させられている。この貫通穴68には、円穴64に遊嵌
する円板状のフランジ部70を備えた弁子72の軸部が軸方
向の移動可能に嵌合されている。貫通穴68の内周面であ
って且つ軸心方向の中間に位置する部分には所定幅を有
する環状溝104が形成されているとともに、第一ピスト
ン部42にはその環状溝104と後述の第三油路76とを接続
する油路106が設けられている。一方、弁子72の軸部の
外周面であって且つ貫通穴68内に位置する部分にも所定
幅を有する環状溝108が形成されているとともに、弁子7
2の内部にはこの環状溝108の底面とフランジ部70の圧力
室50と対向する面とにおいてそれぞれ開口するT字状の
油路110が設けられている。そして、開閉弁62が第2図
に示すように閉じられているときには、両環状溝104お
よび108は軸心と平行な方向の所定寸法(第2図中a)
だけ互いに対向させられてそれら環状溝104,108間が開
状態とされており、これにより、油路106が、環状溝10
4,108および油路110を介して圧力室50に連通させられ
て、油路106から環状溝104,108等を経て圧力室50に大流
量の作動油が供給されるようになっている。また、開閉
弁62が第3図に示すように開かれているときには、環状
溝104に円穴64側において隣設する貫通穴68の内周面
と、環状溝108に押圧プレート52側において隣設する弁
子72の軸部外周面74とが全周に亘って略接触させられ
て、それら環状溝104,108間は閉状態とされており、こ
れにより、油路106から環状溝104,108等を経て圧力室50
に作動油が供給されることが阻止されるようになってい
る。したがって、本実施例においては、前記貫通穴68の
内周面、前記弁子72の軸部外周面74、環状溝104,108、
および油路110とによって開閉手段が構成されている。
第一ピストン部42には、更に、油路106と圧力室50との
間に前記環状溝104,108および油路110をバイパスする絞
り油路112が設けられており、第三油路76から油路106お
よび絞り油路112を経て比較的小流量の作動油が圧力室5
0に供給されるようになっている。
一方、変速機ハウジング34には、後述の減圧弁98の出力
油圧Poutが導かれる第三油路76、および第二排出油路78
がそれぞれ形成されており、第三油路76から前記油路10
6等を経て圧力室50内にクラッチ油圧が供給されるとと
もに、その圧力室50内の作動油は、開閉弁62が開かれる
ことにより第一排出油路66および第二排出油路78から流
量調節弁80およびドレン82を経てオイルタンク86へ戻さ
れるようになっている。これら第一排出油路66および第
二排出油路78が本実施例の排出油路を構成する。開閉弁
62の弁子72は板ばね84によってフランジ部70が第一排出
油路66の開口を塞ぐ閉弁方向へ常時付勢されており、こ
れにより、開閉弁62は、常には閉じられて圧力室50と第
一排出油路66との間の連通を阻止するが、ピストン40が
前記弁子72を介して押圧プレート52を駆動してその押圧
プレート52の移動が停止させられた後更に押圧プレート
52に向って接近させられることにより、この押圧プレー
ト52によって弁子72が板ばね84の付勢力に抗して開弁方
向に押されることにより開かれて、圧力室50と第一排出
油路66とが連通させられるように構成されている。
上記流量調節弁80は、常には全開状態とされているが、
たとえば、後述の切換弁94がON状態であるときに後述の
コントローラ114から出力される制御信号に基づいてア
クセルペダル(図示せず)の操作量に応じて開度が減少
させられることにより、第二排出油路78の流量を抑制し
てその第二排出油路78の油圧Pcを増大させる。なお、前
記ディスク室48には、図示しない流入ポートを介して潤
滑油が供給されるとともに、ドレンに連通する図示しな
い流出ポートからディスク室48内の潤滑油が流出させら
れるようになっており、ディスク室48内は比較的低圧に
維持されている。
オイルタンク86に還流した作動油はエンジン10などによ
って駆動される油圧ポンプ88により第一油路90へ圧送さ
れ、リリーフ弁92により一定のライン圧Pに制限され
るとともに、切換弁94および第二油路96を経て減圧弁98
に供給され、この減圧弁98により後述の出力油圧Poutに
調圧されるようになっている。切換弁94は、図示しない
シフトレバーの操作や自動変速操作などに関連してON・
OFFさせられ、ON状態(第1図の状態)においては、第
二油路96、減圧弁98、第三油路76、および油路106等を
経て圧力室50へ作動油を供給する一方、OFF状態におい
ては、作動油を圧力室50へ供給するのを阻止すると同時
に第二油路96内の作動油をオイルタンク86へ戻す。本実
施例においては、第一油路90、第二油路96、および第三
油路76が供給油路を構成しているとともに、油路106が
第二の供給油路を構成している。
上記減圧弁98は、ライン圧Plを流量調節弁80の開度に応
じて減圧し、流量調節弁80の全開状態においては後述の
クリープトルクを好適な大きさに確保するとともに、流
量調節弁80の開度が減少させられるに従って減圧作用を
少なくすることにより、流量調節弁80の全閉状態におい
ては第一油路90内のライン圧Plをそのまま第三油路76を
介して油路106へ供給し、圧力室50内のクラッチ油圧を
高めて油圧クラッチ12を係合させるために設けられたも
のである。減圧弁98は、第二油路96と第三油路76との間
を開閉するスプール弁子100と、このスプール弁子100を
開弁方向へ常時付勢するスプリング102とを備えてお
り、スプール弁子100の一端面に出力油圧Poutが作用さ
せられるとともに他端面(スプリング102側の端面)に
第二排出油路78内の油圧Pcが作用させられるようになっ
ている。このため、スプール弁子100の一端面および他
端面の受圧面積をそれぞれSとし、スプリング102の付
勢力をWとすると、次式(1)に従って出力油圧Poutが
調圧される。
Pout=Pc+W/S・・・・・(1) このように調圧された出力油圧Poutが圧力室50へ供給さ
れるとともに、開閉弁62が開かれると、圧力室50内の作
動油が、開閉弁62、第一排出油路66、第二排出油路78、
流量調節弁80、およびドレン82を経てオイルタンク86へ
排出されるのであるが、流量調節弁80の開度の減少に従
って第二排出油路78内の油圧Pcが増大させられることに
より、出力油圧Poutが増大させられるようになってい
る。
コントローラ114は、所謂マイクロコンピュータを有し
て構成されており、予め定められた関係からシフトレバ
ーの操作位置、有段変速機の実際のギヤ段、スロットル
弁開度、車速、予め定められた変速図などに基づいて図
示しないシフトアクチュエータにより有段変速機のギヤ
段の自動切換操作を実行させるとともに、この自動切換
操作と関連して或いは車両の発進状態に関連して油圧ク
ラッチ12を係合制御する。
以下、コントローラ114による油圧クラッチ12の係合制
御作動を説明する。
油圧クラッチ12が開放状態であり且つ流量調節弁80が全
開状態である場合において油圧クラッチ12を係合直前の
状態とする場合、すなわちピストン40を待機位置に位置
させる場合には、コントローラ114は切換弁94をON状態
へ切り換えて油圧ポンプ88からの作動油を減圧弁98、第
三油路76、油路106、環状溝104,108、および油路110を
専ら経て圧力室50へ供給する。これにより、ピストン40
が前進させられて押圧プレート52に接近させられるとと
もに、ピストン40が押圧プレート52に対して予め定めら
れた一定の距離に到達すると開閉弁62の弁子72が押圧プ
レート52に接触し、それ以降はピストン40により弁子72
を介して押圧プレート52が駆動される。そして、クラッ
チディスク56との当接に基づいて押圧プレート52の移動
が停止させられた後更にピストン40が前進させられて押
圧プレート52に対して接近させられることにより、押圧
プレート52により弁子72がピストン40に対して開弁方向
へ相対移動させられて開閉弁62が開かれると同時に、環
状溝104,108間が閉状態とされて油路106、環状溝104,10
8、および油路110から圧力室50への比較的大流量の作動
油の供給が阻止され、それ以降は、油路106から絞り油
路112を介して圧力室50に比較的小流量の作動油が供給
される。これにより、圧力室50内のクラッチ油圧が第一
排出油路66へ排出されて低下し、ピストン40の前進が停
止させられるとともに、絞り油路112を介して圧力室50
に供給された油圧と前記リターンスプリング60の付勢力
とが釣り合う位置でピストン40の前進位置が維持され
る。これがクリープトルクを発生する状態であり、この
状態では、直ちに油圧クラッチ12を係合させ得る待機位
置にピストン40が位置させられている。なお、切換弁94
がON状態とされてからピストン40が待機位置まで前進さ
せられて圧力室50内の作動油が排出油路66,78に排出さ
れるまでには、たとえば1秒程度の時間を要する。
次いで、ピストン40が待機位置に位置する状態におい
て、アクセルペダルの操作に関連して油圧クラッチ12を
係合させるためにコントローラ114により流量調節弁80
の開度が減少させられると、第二排出油路78内に油圧Pc
が発生することにより、第一排出油路66を介して圧力室
50内のクラッチ油圧が増大させられるとともに、減圧弁
98による減圧作用が流量調節弁80の開度に応じて解除さ
れて出力油圧Poutが増大させられることより絞り油路11
2から圧力室50へ供給される作動油の流量が増大させら
れる。これにより、ピストン40の推力が増大して待機位
置から更に前進させられるので、クラッチディスク56が
前記第一部材28の円板状部24と押圧プレート52との間に
狭圧されてそれらが摩擦係合させられることにより、入
力軸14と出力軸16とが締結される。
そして、コントローラ114により流量調節弁80が全開状
態とされ且つ切換弁94がOFF状態に切り換えられると、
圧力室50内のクラッチ油圧が低下させられて、ピストン
40がリターンスプリング60の付勢力に従って戻されるこ
とにより、動力伝達状態にあった油圧クラッチ12が開放
されるとともに、開閉弁62の弁子72が板ばね84の付勢力
に従ってピストン40に対して閉弁方向へ相対移動させら
れることにより、開閉弁62が閉じられ且つ環状溝104,10
8間が開状態とされる。
以上のように構成された油圧クラッチ12においては、油
路106等を介することなく第三油路76から圧力室50へ直
接作動油を供給する従来の場合に比べて減圧弁98の設定
圧を大きくすることにより、以下の効果が得られる。す
なわち、スプリング102の付勢力を大きくして減圧弁98
の設定圧を大きくすると、ピストン40が待機位置に達す
るまでは、油路106、環状溝104,108、油路110を経て従
来に比べて一層大流量の作動油が圧力室50へ供給される
ため、ピストン40が待機位置に達するまでの時間が一層
短縮される。これにより、シフトレバーをたとえばNレ
ンジからDレンジ等に切り換えて直ぐに発進操作しても
エンジン10が吹き上がるのを効果的に抑制し得るととも
に自動変速時において動力再伝達までに要する時間が好
適に短縮されることとなる。一方、ピストン40が待機位
置に達したときには、圧力室50内の作動油が排出油路6
6,78に排出されると同時に環状溝104,108が閉状態とさ
れて油路110から圧力室50への大流量の作動油の供給が
阻止され、絞り油路112から小流量の作動油が圧力室50
に供給されることにより、減圧弁98の設定圧を大きくし
ても圧力室50内のクラッチ油圧が増大することが防止さ
れてクリープトルクの増大が防止されるとともに、それ
に伴って、車両の発進時にシフトレバーをたとえばNレ
ンジからDレンジ等にシフトした際にエンジンストール
を生ずることが効果的に防止されるのである。
また、本実施例によれば、単に、開閉弁62の貫通穴68に
環状溝104を設け且つ弁子72に環状溝108および油路110
を設けるだけで開閉手段が構成されているため、開閉手
段を簡単な構造とし得かつ開閉弁62と別個に設ける必要
がない利点がある。
なお、前記開閉手段は必ずしも開閉弁62に設けられてい
なくてもよく、たとえば油路106上に開閉弁62の作動に
関連して開閉する所定の開閉手段を設けてもよい。
また、前記実施例では、第二の供給油路としての油路10
6と圧力室50との間に絞り油路112が設けられているが、
たとえば供給油路の一部を構成する第三油路76と圧力室
50との間に絞り油路を設けてもよい。
その他、本考案はその趣旨を逸脱しない範囲において種
々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である油圧クラッチを示す断
面図である。第2図は第1図の油圧クラッチの要部を拡
大し且つ一部を切り欠いて示す図であって、クラッチの
開放状態を示す図である。第3図は第1図の油圧クラッ
チの係合待機状態あるいは係合状態を示す図であって、
第2図に対応する図である。 12:油圧クラッチ 22:クラッチケース(駆動側回転体) 40:ピストン 46:シリンダボア 50:圧力室 52:押圧プレート(移動部材) 56:クラッチディスク(従動側回転体) 62:開閉弁 66:第一排出油路(排出油路) 74:軸部外周面(開閉手段) 76:第三油路(供給油路) 78:第二排出油路(排出油路) 80:流量調節弁 82:ドレン 90:第一油路(供給油路) 96:第二油路(供給油路) 98:減圧弁 104,108:環状溝(開閉手段) 106:油路(第二の供給油路) 110:油路(開閉手段) 112:絞り油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 勝 敏明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−299445(JP,A) 実開 昭62−153429(JP,U) 実開 昭59−167099(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動側回転体および従動側回転体を互いに
    摩擦係合させるために移動させられる移動部材と、該移
    動部材を直接的に駆動するためにシリンダボア内に摺動
    可能に嵌合されたピストンと、該ピストンに設けられ、
    常には閉じられて該シリンダボア内の圧力室と該圧力室
    内の作動油を排出する排出油路との連通を阻止するが、
    該ピストンが前記移動部材に対して予め定められた一定
    の位置まで接近させられたとき、該ピストンと該移動部
    材との相対位置に関連して開かれて該圧力室と該排出油
    路とを連通させる開閉弁と、該排出油路とドレンとの間
    に設けられ、アクセル操作に関連して開度が減少させら
    れることにより該排出油路の流量を抑制する流量調節弁
    と、供給油路から前記圧力室内へ供給される油圧を減圧
    する一方、該排出油路に生じた油圧に従って減圧作用を
    解くことにより該圧力室内へ供給される油圧を高める減
    圧弁とを備えた形式の油圧クラッチであって、 前記ピストンに設けられ、前記供給油路から作動油が導
    かれる第二の供給油路と、 前記開閉弁が閉じられているときには、前記第二の供給
    油路を前記圧力室に連通させる開状態とされて該第二の
    供給油路から該圧力室への作動油の供給を許容するが、
    該開閉弁が開かれたときには、該第二の供給油路と該圧
    力室との連通を阻止する閉状態とされて該第二の供給油
    路から該圧力室への作動油の供給を阻止する開閉手段
    と、 前記第二の供給油路または前記供給油路と前記圧力室と
    の間に設けられ、前記開閉手段をバイパスして該圧力室
    に作動油を供給する絞り油路と を含むことを特徴とする油圧クラッチ。
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