JPH0749083Y2 - クラッチの油圧制御回路 - Google Patents

クラッチの油圧制御回路

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JPH0749083Y2
JPH0749083Y2 JP5723190U JP5723190U JPH0749083Y2 JP H0749083 Y2 JPH0749083 Y2 JP H0749083Y2 JP 5723190 U JP5723190 U JP 5723190U JP 5723190 U JP5723190 U JP 5723190U JP H0749083 Y2 JPH0749083 Y2 JP H0749083Y2
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三輪精機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、自動車等の駆動系に使用するクラッチの油圧
制御回路に関する。
[従来の技術] 第4図は、従来におけるクラッチの油圧制御回路をシス
テム図によって示したものである。
第4図において、油圧アクチュエータ7におけるピスト
ン7cは、図示していない自動車のエンジンと変速機との
間に介設したクラッチに連動しており、油圧アクチュエ
ータ7における押しのけ室7aは、管路7e、切換弁3およ
び高油圧管路11aを介して固定容積型の油圧ポンプ、例
えば歯車ポンプ11の吐出孔に接続し、切換弁3における
パイロット管路3aと高油圧管路11aとの間には切換弁5
を介設している。また、この歯車ポンプ11は自動車にお
けるエンジンによって駆動されている。
油圧アクチュエータ7における押しのけ室7bは、低油圧
管路7dおよび背圧弁6を介してリザーバ4に接続し、背
圧弁6は低油圧管路7dにおける油圧を一定に規定する圧
力設定弁となっており、高油圧管路11aと低油圧管路7d
との間には、高油圧管路11aにおける油圧を制御する油
圧調整弁2を介設している。
上記第4図の従来における構成において、その作用は下
記のようになっている。
自動車が発進する前のエンジンが作動している、いわゆ
るエンジン・アイドリング状態においては、切換弁5に
おけるソレノイド5aがオフ(off)になってその切換位
置が5Aになっている。その結果、パイロット管路3aがリ
ザーバ4に開放して切換弁3の切換位置が3Bになってい
る。
また、このとき油圧調整弁2におけるソレノイド2bへの
指示は、高油圧管路11aと管路2aとの間を最大に開いた
状態、すなわち高油圧管路11aの油圧を最低の値(背圧
弁6の設定油圧より幾分高い油圧)に設定している。
上記設定によって、押しのけ室7aは切換弁3を介してリ
ザーバ4に開放し、歯車ポンプ11から吐出した圧油は、
油圧調整弁2および管路2aを介して低油圧管路7dに圧送
され、低油圧管路7dの油圧は背圧弁6によって2気圧程
度の低い油圧に設定され、この低油圧管路7dにおける圧
油は押しのけ室7bに圧送されて、ピストン7cを右方に戻
してクラッチを切り離した状態にしている。
このエンジン・アイドリング状態から自動車を発進させ
るときは、運転者によってアクセルペダルが踏み込まれ
てゆくことになるが、そのアクセルペダル操作あるいは
そのアクセルペダル踏み込みによるエンジン回転速度の
上昇等に連動して、先ずソレノイド5aをオン(on)にし
て切換弁5を切換位置5Bに設定する。
すると高油圧管路11aにおける油圧が枝管路5bおよび切
換弁5を介してパイロット管路3aに連通するから、その
連通によってパイロット管路3aに生じた油圧が切換弁3
を切換位置3Aに設定する。
この状態において、高油圧管路11aの油圧がそのアクセ
ルペダル操作あるいはエンジン回転速度の上昇値の関数
となるように、ソレノイド2bへの指示値を上昇させてゆ
く。その結果、その高油圧管路11aにおける油圧上昇
は、切換弁3および管路7eを介して押しのけ室7aの油圧
を高め、その油圧上昇は、押しのけ室7aの油圧より高く
なっているため、ピストン7cを左方へ移行させてクラッ
チを係合させてゆくと共に、その係合に続いてその係合
力を高めてゆく。
このようにクラッチを係合させて自動車を発進させ、且
つそれに続いてエンジンからの動力を駆動輪に伝達し続
ける場合は、ソレノイド2bへの指示値をその高いままの
値に保持、すなわち高油圧管路11aにおける油圧を高い
値に保持しておく。
逆に、変速操作等においてクラッチを切り離すときは、
上述のアイドリング時におけると同様に、切換弁5を切
換位置5Aに切り換え且つソレノイド2bへの指示値を最低
の値に設定すればよい。
[考案が解決しようとする課題] 上記における従来の構成には、下記のような問題点が存
在する。
上記作動説明から理解できるように、クラッチが係合し
ている状態、すなわち、ピストン7cを左方に押圧し且つ
その押圧した左方への位置に固定している状態において
は、押しのけ室7aにその押圧を維持するに十分な油圧が
発生していればよく、押しのけ室7aへの圧油流入は生じ
ていない。
このことは、その状態において歯車ポンプ11からの圧油
吐出量は、本来、そのクラッチ係合に必要な油圧を保持
し続ける程度の微々たる吐出量でよいことになる。
しかし、歯車ポンプ11は固定容積型であるため、そのよ
うなクラッチの係合保持をしている状態においても、そ
の作動状態に関係なく、常に最大値のままの吐出量を高
油圧管路11aに吐出し続けている。
このことは、このクラッチ係合状態において、不必要な
油圧エネルギの損失を生じさせていることになる。
また、そのような必要圧油量が少量でもよい状態の存在
する回路において、このような油圧エネルギ損失を無く
すためには、このような固定容積型の歯車ポンプ11を可
変容積型の油圧ポンプに置換すればよい。すなわち、常
に高油圧管路11aがその各状態において必要とする油圧
となるポンプ吐出量に相当して、その油圧ポンプにおけ
る押しのけ容積の値を設定してやればよいことになる。
ところが、一般に、そのような可変容積型の油圧ポンプ
を採用すると装置が高価になる欠点を生じてしまう。
本考案の目的は、装置全体が安価であって、しかも上記
のような油圧エネルギ損失の生じないクラッチの油圧制
御回路を提供することにある。
[課題を解決するための特徴] クラッチの係合離脱を操作する油圧アクチュエータの一
方の押しのけ室は、油圧切換弁の切り換えによって高油
圧管路あるいはリザーバへ選択的に連通可能に構成し、
その油圧アクチュエータの他方の押しのけ室は、圧力設
定弁によってその油圧を規定している低油圧管路に連通
している。
また、前記高油圧管路と前記低油圧管路との間には、そ
の高油圧管路における油圧を制御する油圧調整弁を介設
している。
すなわち、低油圧管路は圧力設定弁によって規定された
油圧が発生しているから、油圧切換弁によって一方の押
しのけ室をリザーバに開放すると、その低油圧管路に連
通した他方の押しのけ室の油圧によって、油圧アクチュ
エータは一方に作動する構成になっている。
また、切換弁によって一方の押しのけ室を高油圧管路に
連通させ、且つ油圧調整弁によって高油圧管路を低油圧
管路より高い油圧に設定すると、低油圧管路に連通して
いる他方の押しのけ室よりも高油圧管路に連通した一方
の押しのけ室の方の油圧が高くなって、油圧アクチュエ
ータを他方に作動させることができる。
すなわち、油圧アクチュエータの一方あるいは他方への
操作によって、クラッチの係合および切り離しができる
ようになっている。
このような構成において、 前記高油圧管路には、その高油圧管路の油圧が指定され
た油圧になるように常にその押しのけ容積を制御してい
る可変容積型油圧ベーンポンプの吐出管路を連通し、前
記高油圧管路と前記低油圧管路との間に絞り流路を連通
している点にこのクラッチの油圧制御回路における特徴
がある。
すなわち、通常、クラッチの係合保持状態においては、
他方の押しのけ室への圧油圧送は必要なく、且つそのク
ラッチを係合しておくために、高油圧管路を所定の高い
油圧に設定しておかなければならない。したがって、こ
のクラッチ係合保持の状態において、高油圧管路側から
低油圧管路側へ圧油を流す量を制御している圧力調整弁
は完全に閉じることになる。
また、油圧ベーンポンプは、このときクラッチ係合維持
に必要な吐出圧を保持するに足る小さな押しのけ容積と
なっている。
この場合において、上記のように圧力調整弁が完全に閉
じていても、高油圧管路と低油圧管路との間に上記のよ
うに絞り流路を介設させているから、高油圧管路側から
その絞り流路を介して圧油が低油圧管路側へバイパス
し、そのバイパスした圧油と低油圧管路に設けている圧
力設定弁の存在によって、低油圧管路は低油圧を保持で
きる。なお、このとき、そのバイパスした圧油の流量
分、油圧ベーンポンプにおける押しのけ容積は、その絞
り流路が介設していない状態に比して幾分大きくなる。
このように、一定油圧の低油圧源を新たに構成させなく
とも、低油圧管路に常に生じさせることが可能となった
一定油圧が、その油圧ベーンポンプにおけるベーンの背
面に導入されている点に、この考案の特徴があり、その
ことは安価に可変容積型の油圧ベーンポンプを採用でき
ることになる。
[実施例] 以下、実施例に基づいて本考案を説明する。
第1図は、本考案における一実施例としてのクラッチの
油圧制御回路をシステム図によって示したものであり、
第2図は、第1図における可変容積型油圧ベーンポンプ
1の側断面図を示したものである。
第1図の従来における第4図と異なっている点は、第1
図においては、第4図における固定容積型の油圧ポンプ
11を可変容積型の油圧ベーンポンプ1に置換し、更に高
油圧管路1aと低油圧管路7dとの間に絞り流路8を介設
し、且つ低油圧管路7dからは枝管路1iを介して、油圧ベ
ーンポンプ1における溝1f(第2図)にその低い油圧を
連通させ、高油圧管路1aからは枝管路1jを介して、油圧
ベーンポンプ1における溝1e(第2図)にその高い油圧
を連通させている点にある。
また、溝1fおよび1eは、それぞれ第2図におけるロータ
1cの側板(第2図の図示において、ロータ1cの紙面裏面
側部分と紙面上面側部分の両面に設けた両側板)に設
け、且つロータ1cに開放する状態に設けているものであ
る。
第2図に示すように、油圧ベーンポンプ1は通常の油圧
ベーンポンプの構成をなし、カムリング1bにその径方向
の動きを案内される各ベーン1dは、ロータ1cに削設した
各溝1kに、径方向への摺動を可能に挿嵌し、a−bで結
ぶ線の右側に位置して各ベーン1d、ロータ1cおよびカム
面1bによって形成する各押しのけ室1gは、図示していな
い低圧ポートに連通し、その低圧ポートは第1図のリザ
ーバ4に連通している。
また、a−bで結ぶ線の左側に位置して各ベーン1d、ロ
ータ1cおよびカム面1bによって形成する各押しのけ室1h
は、図示していない高圧ポートに連通し、その高圧ポー
トは第1図における高油圧管路1aに連通している。
また、第2図におけるカムリング1bは、アクチュエータ
(図示せず)によってa−b方向に制御されて押しのけ
室1gおよび1hの押しのけ容積を変化させることが可能に
なって、いわゆる可変容積型となっており、その制御
は、高油圧管路1aの油圧をフィードバック信号として、
その油圧が、その設定された油圧に等しくなるようにそ
の押しのけ容積を制御するようになっている。
以上の構成において、以下、その作用を説明する。
最初、エンジンが始動されると、そのエンジンに連動し
た油圧ベーンポンプ1も駆動され、油圧ベーンポンプ1
はリザーバ4から作動油を汲み上げ、その汲み上げた圧
油を高油圧管路1aに吐出する。
また、切換弁3および5の作用は、従来例における第4
図の場合と同じである。すなわち、自動車の発進する前
におけるエンジンのアイドリング状態においては、切換
弁5を切換位置5Aに設定しそのことによって切換弁3が
切換位置3Bに設定されるから、押しのけ室7aがリザーバ
4に開放される。
また同時に、高油圧管路1aにおける圧油は、油圧調整弁
2および絞り流路8を介して低油圧管路7dに供給されて
いるから、そのことによって、低油圧管路7dは背圧弁6
によって設定される一定の低圧状態になっている。その
ため、上記押しのけ室7aがリザーバ4に開放しているこ
とに対して、低油圧管路7dの圧油が押しのけ室7bに圧送
されてピストン7cは図示していないクラッチを切り離し
ている。
このエンジン・アイドリング状態の場合において、ソレ
ノイド2bへの指令値は、最低の値に設定されており、そ
のことによって高油圧管路1a側から油圧調整弁2を介し
て管路2aに連通させるその連通量が大きくなって、高油
圧管路1aにおける油圧は背圧弁6の設定値に近い低い値
となっている。
この状態から、エンジンの動力を駆動輪へ伝達してゆく
ときは、運転者がアクセルペダルを踏み込んでゆくこと
になるが、そのアクセルペダル操作あるいはその操作に
よるエンジン回転速度の上昇等に連動して、第4図にお
けると同様に、切換弁5を切換位置5Bに切り換え、その
ことによって切換弁3が切換位置3Aに切り換わる。
また、その切換弁3の切り換わりと共に、アクセルペダ
ル操作あるいはエンジン回転速度の上昇に連動してソレ
ノイド2bへの指令値が上昇してゆき、高油圧管路1aの油
圧が上昇してゆく。この場合において、低油圧管路7dす
なわち押しのけ室7b側の油圧は一定の低圧になっている
から、高油圧管路1aの油圧が上昇し、その上昇が切換位
置3Aおよび管路7eを介して押しのけ室7aの油圧を上昇さ
せてゆくと、その上昇してゆく油圧が押しのけ室7bにお
ける油圧との差によってピストン7cを左方に移行させて
クラッチを係合する。
更にその係合後、押しのけ室7aの油圧上昇はその係合力
を必要な値まで高め、エンジンからそのクラッチを介し
ての駆動輪への動力伝達が可能となる。
このクラッチの係合完了状態、すなわちピストン7cの左
方への移行が停止した状態においては、ソレノイド2bへ
の指令値が高い値になって、油圧調整弁2は高油圧管路
1aから管路2aへの連通を殆ど閉じている。しかも、この
場合、そのピストン7cの移行停止によって、高油圧管路
1a側から管路7eを介し押しのけ室7aへ流入する圧油の流
れは停止しており、低油圧管路7dから押しのけ室7bへの
圧油流入も存在しない。
したがって、この状態における油圧ベーンポンプ1から
の吐出油量は、その押しのけ容積制御によって、高油圧
管路1aの油圧をその制御設定値に維持するに必要な分の
非常に小さな吐出油量にしている。
すなわち、この状態における油圧ベーンポンプ1の圧油
吐出量は、高油圧管路1aから絞り流路8および低油圧管
路7dを介して、低油圧管路7dの設定圧を維持させるため
に背圧弁6がリザーバ4に圧油を漏れ出させている分の
量となっているに過ぎない。
このように、油圧調整弁2が高油圧管路1a側から低油圧
管路7d側への流れを停止し、且つ油圧ベーンポンプ1の
押しのけ容積制御が、高油圧管路1aへの圧油吐出を最小
にする状態であっても、低油圧管路7dには背圧弁6の設
定する油圧が存在する。
この場合、その設定された油圧を維持するために絞り流
路8を介して供給される圧油は、その絞り流路8の下流
側(低油圧管路7d)の設定圧を維持する条件と高油圧管
路1aに要求される油圧を満たすに十分なだけの油圧ベー
ンポンプ1の吐出流量となっている。
上記制御において、作動油の油温が十分に高くなってそ
の粘性が低く且つベーンポンプ1におけるロータ1cの回
転速度が十分に高い場合は、その回転から生ずるベーン
1dの遠心力によって、各ベーン1dのチップ(先端)がカ
ムリング1bへ押圧されうる状態になる。
これに対して作動油の温度が低い場合は、ベーン1dと溝
1kとの間の摺動粘性抵抗が大きく、あるいはロータ1cの
回転速度が低い場合もその遠心力が小さいことによっ
て、その遠心力のみでは、ベーン1dのチップがカムリン
グ1bに接するまで飛び出ることができない。
このような状態に対処して、本考案においては、上記の
ように低油圧管路7dに常時生じている低圧油を枝管路1i
を介して溝1fに供給し、且つ高油圧管路1aにおける高圧
油を枝管路1jを介して溝1eに供給している。
その結果、低圧ポート側に各押しのけ室1gが連通してい
る状態においては、各ベーン1dの背面に溝1fに生じてい
る低油圧が作用して、その油圧が各ベーン1dをカムリン
グ1b側へ附勢し、高圧ポート側に各押しのけ室1hが連通
している状態においては、各ベーン1dの背面に溝1eに生
じている高油圧が作用して、その油圧が各ベーン1dをカ
ムリング1b側へ附勢して、各ベーン1dは常にカムリング
1bによって径方向への動きを案内され、各押しのけ室1g
あるいは1hを形成できるようにしている。
第3図は、第1図に対する本考案の他の実施例であり、
その図示は、第1図における絞り流路8を切換弁18に置
換したものであり他の構成は第1図と同じである。
すなわち、上述したように、第2図におけるベーン1dの
径方向外方への動きが鈍くなるのは、ロータ1cの回転速
度が低い場合かあるいはリザーバ4における作動油の温
度が低い場合に生ずる。
このことから、そのロータ1cの回転速度が所定の回転速
度より低くなっている状態においてか、あるいはリザー
バ4における作動油の温度が所定の温度より低い状態に
なっているいずれか、あるいはその両者の場合に、切換
弁18の切換位置を18Aに設定して高油圧管路1aと低油圧
管路7dとの間を絞り流路によって連通し、その他の場合
は、切換弁18の切換位置を18Bに設定して、不必要に高
油圧管路1a側から、すなわち油圧ベーンポンプ1から低
油圧管路7dへの圧油吐出量を増大させないようにしてい
るものである。
なお、第2図においては、低圧ポート側において、各ベ
ーン1dの背面に低油圧管路7dからの低油圧を導入し、高
圧ポート側において、各ベーン1dの背面に高油圧管路1a
からの高油圧を導入している。
このことは、全てのベーン1dの背面へ低油圧管路7dの低
油圧を導入する構成としても、あるいは又、全てのベー
ン1dの背面に高油圧管路1aの高油圧を導入しても、ベー
ン1dを径方向外方へ附勢することにおいては役立つ。
しかし、低圧ポート側においては、押しのけ室1gにおけ
る低油圧がベーン1dに作用してベーン1dを径方向内側へ
押圧しており、高圧ポート側においては、押しのけ室1h
における高油圧がベーン1dに作用してベーン1dを径方向
内側へ押圧している。しかも、ベーン1dのカムリング1b
に対する摩耗およびその摺動抵抗を考慮すると、ベーン
1dには常に低圧ポートあるいは高圧ポートの側に関係な
く、一定の径方向への押圧力を与えておくことが望まし
い問題が存在する。
このようなことから、低圧ポート側においては低油圧管
路7dの低油圧を低圧ポート側のベーン1d背面に導入し
て、低圧ポートの油圧がベーン1dに作用する成分を同じ
低油圧で相殺させている。これに対して、高圧ポート側
においては、高油圧管路1aの高油圧を高圧ポート側のベ
ーン1d背面に導入して、高圧ポートの油圧がベーン1dに
作用する成分を同じ高油圧をもって相殺させているもの
である。
[考案の効果] 以上の説明から明らかなように、本考案における効果
は、下記のとおりである。
1)高油圧管路1aと低油圧管路7dとの間に絞り流路を介
設したことによって、油圧調整弁2が高油圧管路1aと管
路2aとの間を完全に閉じた状態においても、低油圧管路
7dには常に低油圧が生じうることになった。
本考案は、この絞り流路のみの簡単な構成の追加のみに
よって低油圧管路7dに常時生ずる低油圧をベーン1dの背
面へ導入し、そのことによって、常にベーン1dがカムリ
ング1bのカム形状に追随して、ベーンポンプ1における
押しのけ室の押しのけ運動を可能にしているものであ
る。
2)新たに高価な低油圧源を設けなくとも、簡単な絞り
流路8を追加するのみの構成によって、可変容積型の油
圧ベーンポンプを採用することが可能になったため、安
価な構成によって、高油圧管路1aに吐出する油圧エネル
ギの有効使用が可能になった。
3)少なくとも低圧ポート側において、ベーン1dをカム
リング1bに附勢する力は、低油圧管路7dからの低油圧に
よって附勢しているため、ベーン1dを不必要に強くカム
リング1bへ附勢することがないものとなっている。した
がて、ベーン1dのチップとカムリング1bとの間の摩耗お
よびその摩擦抵抗は小さく抑えることが可能になって、
油圧ベーンポンプ1の耐久性と効率を良好にするものと
なっている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案における一実施例としてのクラッチの
油圧制御回路をシステム図によって示し、第2図は、第
1図に使用の油圧ベーンポンプ1の側断面図を示し、第
3図は、第1図に対する本考案における他の実施例を第
1図と同じ側断面図によって示したものであり、第4図
は、従来におけるクラッチの油圧制御回路をシステム図
によって示したものである。 実施例に使用した符号は下記のとおりである。 1:油圧ベーンポンプ、1a:高油圧管路、1d:ベーン、2:油
圧調整弁、3:切換弁、4:リザーバ、6:背圧弁、7:油圧ア
クチュエータ、7d:低油圧管路、8:絞り流路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッチの係合離脱を操作する油圧アクチ
    ュエータの一方の押しのけ室は、油圧切換弁の切り換え
    によって高油圧管路あるいはリザーバへ選択的に連通可
    能に構成し、その油圧アクチュエータの他方の押しのけ
    室は、圧力設定弁によってその油圧を規定されている低
    油圧管路に連通し、前記高油圧管路と前記低油圧管路と
    の間には、その高油圧管路における油圧を制御する油圧
    調整弁を介設している構成において、 前記高油圧管路には、その高油圧管路の油圧が指定され
    た油圧になるようにその押しのけ容積を制御されている
    可変容積型油圧ベーンポンプの吐出管路を連通し、前記
    高油圧管路と前記低油圧管路との間に絞り流路を連通
    し、その低油圧管路における油圧を、その油圧ベーンポ
    ンプにおけるベーンの背面に導入しているクラッチの油
    圧制御回路。
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