JPH0742783A - 電子制御エンジンマウント - Google Patents

電子制御エンジンマウント

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Publication number
JPH0742783A
JPH0742783A JP18565793A JP18565793A JPH0742783A JP H0742783 A JPH0742783 A JP H0742783A JP 18565793 A JP18565793 A JP 18565793A JP 18565793 A JP18565793 A JP 18565793A JP H0742783 A JPH0742783 A JP H0742783A
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JP
Japan
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engine
vibration
liquid chamber
engine mount
movable plate
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Application number
JP18565793A
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English (en)
Inventor
Hisamitsu Yamazoe
久光 山添
Tokio Kohama
時男 小浜
Shiyuuji Mizutani
秋二 水谷
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンマウントに最適な防振能力を与える
こと。 【構成】 車体とエンジンとの間に配設され、非圧縮性
流体が封入されエンジンからの入力振動により容積変化
される主液室20とオリフィス23開口部を介して主液
室20と連通された副液室21とを有し、主液室20の
一端側に配設した可動板41をアクチュエータであるボ
イスコイル39によりエンジンからの入力振動に連動し
て振動させ、ばね定数を変更自在とする。このばね定数
を設定するピーク電流値と位相角との関係をマップとし
て予め記憶し、エンジンのエンジン回転速度に対応して
上記マップからピーク電流値と位相角とを求め、そのと
きのエンジン回転で生じる振動に対する絶対ばね定数を
変化させ、全エンジン回転領域で最適な防振を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンと車体との間
に配設され、エンジンから入力される振動状態や車両の
運転状態等に応じて減衰特性を任意に変更可能な電子制
御エンジンマウントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のようにエンジンは、エンジンマウ
ントを介して車体に搭載され、エンジンから車体への振
動伝達の防止、或いは急加速、急減速、始動、ブレーキ
ング時に生ずるエンジンシェイク(エンジンの揺れ)の
防止等を実現している。この種のエンジンマウントとし
ては、例えば、実公平4−39481号公報に記載され
た主にエンジンから車体への振動伝達の防止を目的とし
たものを挙げることができる。
【0003】図13は従来のエンジンマウントを示す断
面図である。図13に示すように、エンジンマウントの
ハウジング301は略円筒状をなし、そのハウジング3
01の上部開口部はゴム製の弾性体302を介してステ
ー303により閉塞されている。ハウジング301内に
は円盤状の隔壁304が位置決・固定され、ステー30
3との間に非圧縮性流体を封入した主液室305を形成
している。隔壁304の上面中央に凹設された空気室3
06内には、外周に可動コイル307を巻回した可動部
材308が配設され、可動部材308の周囲には可動コ
イル307と相対向してリング状のフェライト磁石30
9が配設されて、これらの可動コイル307、可動部材
308及びフェライト磁石309によりボイスコイル3
10を構成している。隔壁304の上面には空気室30
6を閉塞するようにゴム製のシート材311が接着さ
れ、このシート材311により主液室305内の非圧縮
性流体が空気室306内に流入するのが防止されてい
る。そして、前記可動部材308はこのシート材311
の下面に接着されて、エンジンマウントの軸心Lと直交
する方向への移動を規制されつつ、軸心Lに沿う方向へ
の若干の移動を許容されている。
【0004】なお、隔壁304の下側にはダイヤフラム
312が位置決・固定されて、隔壁304との間に非圧
縮性流体を封入した副液室313を形成し、この副液室
313は隔壁304の周囲に形成されたオリフィス31
4を介して主液室305と連通して、周知のように非圧
縮性流体がオリフィス314を通過する際に減衰作用が
奏される。
【0005】このように構成されたエンジンマウントは
図示しないエンジンと車体との間に配設されて、ハウジ
ング301を車体側に、ステー303の上面に溶接され
たボルト303aをエンジン側に固定した状態で使用さ
れる。そして、エンジンからの振動により弾性体302
が上下方向に撓むと、主液室305内の非圧縮性流体に
周期的な振動が入力される。このとき、可動コイル30
7には振動と同一周期の交流電流が流されて、エンジン
からの振動に対し逆相の振動を主液室305内の非圧縮
性流体に入力するように可動部材308が強制的に振動
されるため、エンジンマウントの動ばね定数が低減され
て、エンジンからの振動が遮断される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のエンジ
ンマウントは、主液室305と空気室306内との間の
液密をシート材311により保持している関係上、可動
部材308の振動はシート材311を介して主液室30
5内の非圧縮性流体に伝達される。つまり、ゴム製のシ
ート材311が可動部材308の振動を妨げるように作
用するため、非圧縮性流体への振動伝達が円滑に行われ
ず、動ばね定数が十分に低減されずに振動の遮断が不完
全であった。
【0007】これに対して、特公平4−59495号公
報に記載された2重コイルからなるアクチュエータを用
いたパワーユニットのマウンティング装置及び特開昭6
0−8540号公報に記載されたソレノイドからなるア
クチュエータを用いた防振装置が知られている。これら
のものでは、可動体または振動子(可動板)を入力振動
と逆相方向に振動させることで低い動ばね定数、また、
逆に入力振動と同相方向に振動させることにより高い動
ばね定数を得ることができる。そして、上述したような
エンジンマウントを用いアイドル運転時などの定常時に
は低い動ばね定数としエンジンからの振動を抑えると共
に、過渡運転時には高い動ばね定数としエンジンシェイ
クを防止しようとするものである。ところが、これらの
ものでは、可動体または振動子(可動板)の移動ストロ
ークが一定であり、防振能力に可変性を持たせることが
難しかった。
【0008】そこで、この発明は、かかるエンジンマウ
ントに最適な防振能力を与えることができる電子制御エ
ンジンマウントの提供を課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる電子制御
エンジンマウントは、車体とエンジンとの間に配設さ
れ、非圧縮性流体が封入され前記エンジンからの入力振
動により容積変化される主液室と、オリフィス開口部を
介して前記主液室と連通された副液室とを有し、前記主
液室の一端側に配設した可動部材をアクチュエータによ
り前記入力振動に連動して振動させ、ばね定数を変更自
在な電子制御エンジンマウントにおいて、前記エンジン
のエンジン回転速度に対応して最小または最大のばね定
数を設定するための前記アクチュエータの制御信号の最
大値と入力振動に対する位相角との関係をマップとして
記憶するマップ記憶手段と、前記マップに基づき現在の
エンジン回転速度に対する制御信号の最大値と位相角を
算出し、この最大値と位相角とに基づき前記アクチュエ
ータを駆動するアクチュエータ駆動手段とを具備するも
のである。
【0010】
【作用】本発明においては、エンジンのエンジン回転速
度に対応して最小または最大のばね定数を設定するため
の制御信号の最大値と位相角との関係がマップとして記
憶される。上記マップに基づき現在のエンジン回転速度
に対する最大値と位相角とが算出される。そして、マッ
プから算出された最大値と位相角とに基づきアクチュエ
ータが駆動される。このため、エンジン回転で生じる振
動に対するエンジンマウントのばね定数を適切に変化さ
せることが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。
【0012】図1は本発明の一実施例にかかる電子制御
エンジンマウントの全体構成を示す概略図、図2は本発
明の一実施例にかかる電子制御エンジンマウントにおけ
るエンジンマウントの詳細を示す断面図である。
【0013】図1に示すように、本実施例の電子制御エ
ンジンマウントは、車体1のステー1aとエンジン2の
ステー2aとの間に配設されたエンジンマウント3、そ
のエンジンマウント3を制御する電子制御ユニット(以
下、単に「ECU」という)4、車体1のステー1aに
装着されて、車体1に生ずる振動に応じた加速度信号G
を出力する加速度センサ5、エンジン2のディストリビ
ュータ6内に設けられ、その回転速度に関連する回転角
信号Ne を出力する回転角センサ7及びクランク角度の
基準位置を示す基準位置信号G2 を出力する基準位置セ
ンサ8から構成される。なお、回転角センサ7と基準位
置センサ8とはマグネットピックアップの一種である。
【0014】前記エンジンマウント3の詳細な構成を説
明する。図2に示すように、エンジンマウント3は下端
のボルト13を車体1側に、上端のボルト12をエンジ
ン2側に締結された状態で用いられる。エンジンマウン
ト3のマウントハウジング14は上方に開口する有底円
筒状をなし、その外周側に折曲された開口縁14a上に
は円盤状のダイヤフラム15、下側隔壁16及び上側隔
壁17が重合状態で配設されている。上側隔壁17上に
は、リング状の下側ブラケット18a、ドーム状をなす
ゴム製の弾性体18b及び円盤状の上側ブラケット18
cを相互に結合してなる緩衝部材18が配設され、緩衝
部材18の下側ブラケット18aには、ダイヤフラム1
5、上側隔壁16及び下側隔壁17を共締めした状態で
前記マウントハウジング14の開口縁14aが複数のボ
ルト19により固定されている。なお、下側隔壁16と
上側隔壁17との間及び上側隔壁17と下側ブラケット
18aとの間は、それぞれOリング16a,17aにて
液密を保持されている。
【0015】上記構成により、緩衝部材18と上側隔壁
17との間に主液室20、下側隔壁16とダイヤフラム
15との間にダイヤフラム15にて容積変化を許容され
た副液室21、更にダイヤフラム15とマウントハウジ
ング14との間に大気に開放された空気室22がそれぞ
れ形成される。なお、下側隔壁16の上面にはエンジン
マウント3の軸心Lを中心とした円弧状の溝23aが形
成され、溝23aの一端は上側隔壁17に形成された開
口部23bを介して主液室20内に開口し、溝23aの
他端は下側隔壁16に形成された開口部23cを介して
副液室21に開口している。そして、これらの溝23a
と開口部23b,23cにより主液室20と副液室21
とを連通するオリフィス23が形成され、後述するよう
に、このオリフィス23は特にエンジンマウント3に低
周波数域(20〜40Hz)の振動が入力されたときに
減衰作用を奏するように、その溝23aの断面積及び長
さが設定されている。
【0016】緩衝部材18の上側ブラケット18cの下
面中央には弾性体18bを貫通する凸部24が形成さ
れ、その凸部24内に形成された注入孔24aは、上側
ブラケット18cの上方と主液室20内とを連通してい
る。この注入孔24aは主液室20及び副液室21にエ
チレングリコール等の非圧縮性流体を注入するために用
いられ、通常時は上方よりボルト25にて閉塞されてい
る。上側ブラケット18c上には円盤状のステー26が
複数のビス27により固定され、ステー26の上面中央
には前記したエンジン2側に固定されるボルト12が一
体形成されている。
【0017】前記マウントハウジング14内の底部には
第1の磁性体31が複数のビス32により固定され、そ
の磁性体31の上面には軸心Lに対応して円筒部31a
が形成されている。第1の磁性体31上には円筒部31
aの周囲を取り囲むように永久磁石であるリング状のフ
ェライト磁石33が接着され、そのフェライト磁石33
上には同じくリング状の第2の磁性体34が接着され
て、第2の磁性体34の内周は第1の磁性体31の円筒
部31aの外周に対して所定間隔をおいて相対向してい
る。第2の磁性体34上には支持リング35が位置決め
された状態で接着され、支持リング35の内周には上下
に所定間隔をおいて不織布製の2枚のダンパ36が張架
されて、下方に開口する有底円筒状のヨーク37を支持
している。両ダンパ36は断面蛇腹状をなし、軸心Lと
直交する方向へのヨーク37の移動を規制しつつ、軸心
Lに沿う方向への若干の移動を許容している。ヨーク3
7の下部外周には可動コイル38が巻回されており、こ
の可動コイル38の部分は、前記した第1の磁性体31
の円筒部31aの外周と第2の磁性体34の内周との間
に挿入されて、いずれの磁性体31,34に対しても所
定の間隔を保持している。
【0018】そして、この第1の磁性体(ポールピー
ス)31、フェライト磁石33、第2の磁性体(プレー
ト)34及びヨーク37によりアクチュエータとしての
所謂ボイスコイル39が構成され、両磁性体31,34
とフェライト磁石33により形成された直流磁場中でヨ
ーク37の可動コイル38に交流電流を流すと、ヨーク
37はフレミングの左手の法則に従って軸心Lに沿う方
向に振動する。
【0019】前記上側隔壁17及び下側隔壁16には軸
心Lを中心として円形の連通孔40が形成され、この連
通孔40を介して主液室20と副液室21とが連通して
いる。連通孔40内には円盤状をなす可動部材としての
可動板41が水平姿勢で配設され、可動板41の下面中
央には取付部41aが突設されている。この取付部41
aは、前記ヨーク37の上面中央に突設された取付部3
7aに対しダイヤフラム15の中央部を挟んで相対向
し、これらのヨーク37の取付部37a、ダイヤフラム
15の中央部及び可動板41の取付部41aがボルト4
2により結合されている。したがって、前記のように可
動コイル38が通電されると、ヨーク37と共に可動板
41は連通孔40内で軸心Lに沿う方向に振動する。可
動板41の外周と連通孔40の内周との間隔Sは、可動
板41の振動時に両部材41,40が接触するのを回避
した上で可能な限り狭められ、本実施例では0.1〜
0.3mm程度の微小な値に設定されている。故に、主
液室20及び副液室21内の非圧縮性流体は、可動板4
1の振動時に自己の粘性作用により前記間隔Sを流出入
することが防止され、動的には連通孔40は可動板41
によりほぼ完全に閉鎖されていると見做すことができ
る。
【0020】このように、本実施例では、可動板41の
外周と連通孔40の内周との間隔Sを狭めて、非圧縮性
流体の粘性作用を利用して主液室20と副液室21との
間の液密を確保している。したがって、従来技術で説明
したエンジンマウントのように液密を保持するためのシ
ート材311(図13に示す)を必要とせず、そのシー
ト材311等により可動板41の振動が妨げられる虞が
全くないことから、可動板41から主液室20内の非圧
縮性流体への振動伝達を円滑に行うことができる。ま
た、可動板41はシート材311等の影響を受けること
なく確実に軸心L上で変位し、この際に第2の磁性体3
4と可動コイル38との間のギャップが変化しないた
め、ギャップを縮小して効率を向上させ、ボイスコイル
39を小型化可能となる。
【0021】次に、前記したECU4の構成を説明す
る。図3は本発明の一実施例にかかる電子制御エンジン
マウントのECUの構成を示すブロック図、図4は本発
明の一実施例にかかる電子制御エンジンマウントのEC
Uが取り扱う信号波形を示すタイムチャートである。
【0022】ECU4は、中央処理装置(以下、単にC
PUという)51、データバス52、タイマ53、波形
整形IC54、カウンタ55、I/Oポート56、バン
ドパスフィルタ57a、アナログ入力ポート57、A/
D変換回路58、CPU51の処理データを一時的に記
憶するランダムアクセスメモリ(以下、単に「RAM」
という)59、CPU51の制御プログラムを記憶する
リードオンリメモリ(以下、単に「ROM」という)6
0、I/Oポート61、ボイスコイル駆動回路62及び
電源回路63から構成されており、キースイッチ64が
投入されると、バッテリ65からの電力が電源回路63
に供給されてECU4が起動する。
【0023】そして、ディストリビュータ6に内蔵され
た回転角センサ7からの回転角信号Ne 及び基準位置セ
ンサ8からの基準位置信号G2 は、図4(a)に示す波
形として前記波形整形IC54に入力され、波形整形I
C54はその信号Ne,G2 を図4(b)に示す矩形波に
波形整形した後、I/Oポート56を介してデータバス
52に出力する。また、波形整形後の回転角信号Ne は
カウンタ55によりカウントされ、そのカウント値がデ
ータバス52に出力される。一方、加速度センサ5から
の加速度信号Gはバンドパスフィルタ57aを経て図4
(c)に示す振動加速度gとしてA/D変換回路58に
入力され、A/D変換後にデータバス52に出力され
る。
【0024】CPU51は入力された振動加速度gに基
づいて図4(d)に示す制御信号Vout を作成し、I/
Oポート61を介してボイスコイル駆動回路62に出力
する。ボイスコイル駆動回路62はバッテリ65から電
力を供給されて、制御信号Vout に比例する駆動電流i
をボイスコイル39に出力し、この駆動電流iによりボ
イスコイル39の可動コイル38が通電して可動板41
を振動させる。
【0025】次に、4サイクル直列4気筒エンジンを例
として、エンジン2から振動が入力されてエンジンマウ
ント3で減衰されるまでの過程を説明する。図5は本発
明の一実施例にかかる電子制御エンジンマウントにおけ
る振動加速度と制御信号との関係を示す特性図、図6は
本発明の一実施例にかかる電子制御エンジンマウントに
おける駆動電流と可動板リフト量との関係を示す特性図
である。
【0026】4サイクル直列4気筒では、2回転( 720
°CA)で4回、即ち 180°CA毎に1回の爆発行程が実行
されるため、エンジン2の爆発に起因する振動(1次振
動)は 180°CAを1周期とする略正弦波と近似できる。
この振動はエンジンマウント3を介して車体1側に伝達
され、他の車両の走行等に起因する振動と共に加速度セ
ンサ5により検出される。バンドパスフィルタ57aは
加速度センサ5の加速度信号G中からエンジン2の爆発
に起因する10〜200Hzの周波数帯域のみを通過さ
せ、これにより得られた図4(c)に示す振動加速度g
がCPU51に入力される。なお、図において振動加速
度gの最大値では、エンジン2からエンジンマウント3
に圧縮方向の振動が入力されて弾性体18bが下方に撓
んでおり、振動加速度gの最小値では、エンジンマウン
ト3に伸長方向の振動が入力されて弾性体18bが上方
に撓んでいるものとする。
【0027】そして、この振動加速度gに基づいてEC
U4は、エンジン2の定常運転時には、エンジン2から
の振動をエンジンマウント3で遮断すべく、逆相制御を
実行してエンジンマウント3の動ばね定数を低減し、ま
た、エンジン10の過渡運転時、例えば急加速、急減
速、始動、ブレーキング時等には、エンジンシェイクを
抑制すべく、同相制御を実行してエンジンマウント3の
動ばね定数を増大する。
【0028】逆相制御の実行中においては、図5に実線
で示す特性に従い、振動加速度gに対して反比例するよ
うにCPU51の制御信号Vout が作成され、その制御
信号Vout に比例してボイスコイル駆動回路62により
駆動電流iが決定される。ボイスコイル39は、可動コ
イル38に流れる駆動電流iに比例して可動板41のリ
フト量lを増加させる図6に示す特性であるため、最終
的には図4(d)に実線で示すように、振動加速度gに
対して常に逆の位相となるように、 180°CAを1周期と
する略正弦波に倣って可動板41のリフト量lが制御さ
れる。周知のようにボイスコイル39は応答性が良好で
あるため、エンジン2の1次振動の上限周波数(200
Hz付近)まで振動加速度gに基づいて駆動電流iを制
御可能である。
【0029】このように、エンジン2からの入力振動に
より弾性体18bが下方に撓んだときに可動板41が下
方に変位するため、圧縮方向の振動入力による主液室2
0内の圧力上昇が抑制されて、エンジンマウント3の動
ばね定数が飛躍的に低減される。その結果、エンジン2
からの振動がエンジンマウント3にて確実に遮断され
て、その振動伝達率が大幅に低減されるとともに、こも
り音が確実に抑制される。なお、このときの可動板41
の振動は副液室21内の非圧縮性流体にも入力される
が、副液室21はダイヤフラム15の撓みにより容積変
化を許容されているため、可動板41の振動を妨げるこ
とはない。
【0030】また、同相制御の実行中においては、図5
に二点鎖線で示す特性に従い、振動加速度gに対して比
例するようにCPU51の制御信号Vout が作成され、
その制御信号Vout に比例してボイスコイル駆動回路6
2により駆動電流iが決定される。そして、駆動電流i
に比例してボイスコイル39の可動板41のリフト量l
が増加するため、最終的には図4(d)に二点鎖線で示
すように、振動加速度gに対して常に同一の位相となる
ように、 180°CAを1周期とする略正弦波に倣って可動
板41のリフト量lが制御される。
【0031】つまり、エンジン2からの入力振動により
弾性体18bが下方に撓んだときに可動板41が上方に
変位するため、主液室20内の圧力上昇がより顕著とな
り、エンジンマウント3の動ばね定数が飛躍的に増大さ
れて、エンジンシェイクが抑制される。
【0032】ここで、上記した逆相及び同相のいずれの
制御においても、駆動電流i(可動板41のリフト量
l)の波形は、振動加速度gの波形に対して所定のディ
レイ時間Δθだけディレイするように制御され、かつ、
その駆動電流iの波形の振幅Wは、エンジン回転速度N
の増加に伴って縮小するように制御される。即ち、ディ
レイ時間Δθについては、実際に車体1に発生している
振動加速度gに対してボイスコイル39の応答遅れ等を
加味して駆動電流iを先行させる必要があるため、波形
整形上はディレイ調整して実質的に駆動電流iを先行さ
せているのである。なお、適切なディレイ時間Δθはエ
ンジン回転速度Nに応じて変化するため、駆動電流iの
振幅Wと同様にエンジン回転速度Nに応じて設定され
る。また、駆動電流iの振幅Wについては、周知のよう
にエンジン2が高回転域であるほど振動加速度gの振幅
が縮小されてエンジンマウント3の弾性体18bの撓み
量が小さくなるため、それに対応して可動板41の変位
を縮小すべく駆動電流iの振幅Wを縮小しているのであ
る。
【0033】ところで、可動板41の逆相制御のみによ
りエンジン2の全回転域で振動伝達率の低減を図る場
合、特に振動加速度gが40Hz(エンジン回転速度N
で1200rpm)以下の低周波数域では、可動板41
のリフト量l(駆動電流iの振幅W)をかなり大きくす
る必要があり、ボイスコイル39の消費電力が増大す
る。ここで、本実施例のエンジンマウント3では、前記
のようにオリフィス23の特性が低周波数域(20〜4
0Hz)の振動を対象として設定されているため、エン
ジンマウント3の弾性体18bの撓みに応じて主液室2
0及び副液室21内の非圧縮性流体がオリフィス23を
経て交互に流出入を繰り返して振動減衰作用を奏する。
つまり、このアイドルから1200rpmまでの低回転
域においては、可動板41の振動減衰作用がオリフィス
23により補われて、振動伝達率の低減が達成される。
したがって、駆動電流iの振幅Wをそれほど大きくする
必要がなく、低周波数域におけるボイスコイル39の消
費電力を節減可能である。
【0034】次に、上記逆相制御及び同相制御を実行す
るときのCPU51の処理を説明する。図7は本発明の
一実施例にかかる電子制御エンジンマウントにおけるC
PUの処理手順を示すフローチャートである。
【0035】図7のルーチンは所定時間毎に実行され、
まず、CPU51はステップS1で回転角センサ7の回
転角信号Ne 及び基準位置センサ8の基準位置信号G2
を波形整形IC54を経て入力するとともに、加速度セ
ンサ6の加速度信号Gをバンドパスフィルタ57aを経
て振動加速度gとして入力する。次に、ステップS2で
基準位置信号G2 が入力された直後であるか否かを判定
し、入力直後の場合にはステップS3に移行し、回転角
信号Ne より現在のエンジン回転速度Nを算出する。更
に、ステップS4でROM60に格納された図示しない
マップに従ってエンジン回転速度Nよりディレイ時間Δ
θ及び駆動電流iの振幅Wを算出し、ステップS5で既
にRAM59に格納されているこれらの値Δθ,Wを新
たな算出値に更新する。その後、ステップS6でこれら
のディレイ時間Δθ及び駆動電流iの振幅Wを加味した
上で、図5の特性に従い現在の振動加速度gの値よりそ
の時点の制御信号Vout の値を算出して、ボイスコイル
駆動回路62に出力する。つまり、このときの制御信号
Vout は、逆相制御であれば振動加速度gに反比例し
て、同相制御であれば振動加速度gに比例して設定され
る。
【0036】また、ステップS2で基準位置信号G2 の
入力直後ではないと判定した場合には直接ステップS6
に移行し、RAM59のディレイ時間Δθ及び振幅Wを
加味して制御信号Vout の算出・出力処理を行う。つま
り、ディレイ時間Δθ及び駆動電流iの振幅Wは基準位
置信号G2 の入力毎に最適値に更新されるのである。
【0037】そして、このようにして作成された制御信
号Vout に基づき、ボイスコイル駆動回路62からボイ
スコイル39に図4(d)に示す波形の駆動電流iが出
力され、可動コイル38が通電されて可動板41を振動
させる。
【0038】このように本実施例の電子制御エンジンマ
ウントは、エンジン2からの振動が入力される主液室2
0とダイヤフラム15により容積変化が許容された副液
室21とを隔壁16,17で区画し、その隔壁16,1
7に形成された連通孔40内に微小な間隔Sを形成した
状態で可動板41を配設して、ボイスコイル39により
可動板41をエンジンマウント3の軸心Lに沿う方向に
振動させるように構成している。
【0039】したがって、可動板41の振動時には主液
室20及び副液室21内の非圧縮性流体が自己の粘性作
用により間隔Sを流出入することが防止されて、両液室
20,21間の液密が確保されるため、従来技術で説明
した液密保持のためのシート材311等を必要としな
い。故に、そのシート材311により可動板41の振動
が妨げられる虞が全くなく、可動板41から主液室20
内の非圧縮性流体への振動伝達を円滑に行うことがで
き、逆相及び同相のいずれの制御でも動ばね定数を常に
的確に制御して、エンジン2からの振動を確実に遮断
し、かつ、エンジンシェイクを確実に抑制することがで
きる。
【0040】また、可動板41がシート材311等の影
響を受けることなく確実に軸心L上で変位するため、第
2の磁性体34と可動コイル38との間のギャップを縮
小して効率を向上させることができ、ボイスコイル39
を小型化して、ひいてはエンジンマウント3全体の小型
化を達成することができる。
【0041】一方、本実施例の電子制御エンジンマウン
トは上記した利点の他にも種々の利点を有しており、以
下に列挙して説明する。
【0042】(1) 図2から明らかなように、主液室
20と副液室21とを区画する隔壁16,17の連通孔
40内に可動板41を配設しているため、その他の箇
所、例えば弾性体18b内等に可動板41を設けた場合
に比較してスペース効率が良く、エンジンマウント3を
より一層小型化できる。
【0043】(2) ボイスコイル39を副液室21の
下側の空気室22内に設けて、取付部37a,41aを
介して連通孔40内の可動板41を振動させている。し
たがって、ボイスコイル39とECU4とを接続する配
線が非圧縮性流体中に浸漬されてショートする虞が全く
なく、その動作を確実なものとすることができる。
【0044】(3) 主液室20及び副液室21に非圧
縮性流体を注入するための注入孔24aをエンジンマウ
ント3の上部に設けているため、注入作業を極めて容易
に実施することができる。
【0045】(4) ボイスコイル39のヨーク37を
2枚のダンパ36で支持しているため、ヨーク37と第
1の磁性体31の円筒部31aとを高い同軸度に保持で
き、第2の磁性体34と可動コイル38との間のギャッ
プをより縮小して効率を向上させることができる。
【0046】(5) ダイヤフラム15の中央部がヨー
ク37の取付部37aと可動板41の取付部41aとの
間に挾持されているため、可動板41の振動に伴いダイ
ヤフラム15が常に可動板41と同一方向に撓んで副液
室21内の容積を強制的に変化させる。したがって、ダ
イヤフラム15の弾性力だけを利用して副液室21内の
容積変化を許容した場合に比較して、内部の非圧縮性流
体により可動板41の振動が妨げられるのをより確実に
防止することができる。
【0047】(6) エンジン2の運転状態に応じて定
常運転時には逆相制御を、過渡運転時には同相制御を実
行しているため、従来技術で説明したエンジンマウント
と同様のエンジン2の振動遮断の利点のみならず、エン
ジンシェイクの抑制という利点をも得ることができる。
【0048】(7) エンジン回転速度Nの増加に伴い
振動加速度gの振幅が縮小されることに着目し、それに
応じてボイスコイル39の駆動電流iの振幅Wを連続的
に縮小するように制御している。つまり、実際のエンジ
ンマウント3の弾性体18bの撓み量に対応して可動板
41のリフト量lをきめ細かく制御しているため、動ば
ね定数をより一層的確に制御できる上に、高回転域では
駆動電流iの振幅Wを縮小して消費電力を節減できる。
また、このように駆動電流iの振幅Wを変化させるだけ
の簡単な制御により実施可能である。
【0049】(8) 振動加速度gが40Hz以下の低周
波数域では、オリフィス23を併用することにより可動
板41の振動減衰作用を補っているため、可動板41の
リフト量l(駆動電流iの振幅W)をそれほど大きくす
る必要がなく、低周波数域におけるボイスコイル39の
消費電力を大幅に節減できる。また、このように可動板
41に大きなリフト量lが要求されないため、ボイスコ
イル39のストロークを縮小してより一層小型化できる
とともに、耐久性を向上させることができる。
【0050】次に、本実施例にかかる電子制御エンジン
マウントの特徴を実験データに基づいて詳細に説明す
る。図8は、電子制御エンジンマウントを振幅±0.1
mm、周波数100Hzで加振したときの特性図であ
る。このとき、ボイスコイル39に与える交流電流のピ
ーク電流値Ip を±1A、±3A、±5Aとパラ
メータ変化させ、エンジンマウントにかかる振動とボイ
スコイル39に与える電流の位相角Δθ(deg)を変
えて絶対ばね定数Ks (N/mm)を求めたものであ
る。位相角Δθがエンジンマウントの振動とほぼ 180°
CAずれた所謂逆位相のとき絶対ばね定数が最小となり、
また、エンジンマウントの振動とほぼ一致した所謂同相
のとき、絶対ばね定数が最大となる。ここで、ボイスコ
イル39に与える交流電流のピーク電流値Ip を大きく
する程、絶対ばね定数Ks は大きく変化する。しかし、
ピーク電流値Ip が大きいほど消費電力が増加するた
め、絶対ばね定数Ks をほぼ0とする最小のピーク電流
値Ip を選択する。
【0051】このようにして、エンジン回転速度N(r
pm)において発生する振動周波数f(Hz)に対して
(i)制御なし、(ii)逆相制御(最小ばね)、(iii)
同相制御(最大ばね)としたときの絶対ばね定数Ks
(N/mm)を図9に示す。(ii)逆相制御においては
20〜200Hz全域で絶対ばね定数をほぼ0の低いば
ね定数を有する低ばねとすることができ、一方、(iii)
同相制御においては(i)制御なしの約2倍の高いばね
定数を有する高ばねとすることができた。
【0052】エンジン回転速度N(rpm)において発
生する振動周波数fの各周波数(20〜200Hz)に
対して最低ばね定数を実現するボイスコイル39に与え
る交流電流のピーク電流値である最低ばね実現電流Ip
(A)を図10、最低ばね定数を実現する位相角である
最低ばね実現位相角Δθ(°CA)を図11に示す。図1
0に示す最低ばね実現電流Ip は、基本的に低周波数で
ある程大きいが200Hz付近でも大きくなっている。
また、図11に示す最低ばね実現位相角Δθは、 180°
CAを中心とした曲線で表される。これは、振動系(電気
系及び機械系)の歪みによって生ずるものと考えられ
る。
【0053】このように、振動周波数fによって最低ば
ね定数を与える最低ばね実現電流Ip 及び最低ばね実現
位相角Δθが異なり、エンジンマウントを最適制御する
ためには実験的に各振動周波数fにおける最適のIp ,
Δθを求める必要がある。そこで、本発明にかかる一実
施例では、図12に示すように、各エンジン回転速度N
(例えば、200rpm毎)に対して、最低ばね定数を
与える最低ばね実現電流Ip 及び最低ばね実現位相角Δ
θをマップとしてECU4内のROM60に予め記憶し
ておき、図7のフローチャートのステップS4で、その
ときのエンジン回転速度Nに対するIp ,Δθを補間演
算で求める。つまり、実際のエンジン回転速度Nに最も
近い図12に基づいてマップに記憶された前後の2つの
エンジン回転速度におけるIpi,Ipi+1及びΔθi ,Δ
θi+1 を選出し補間によりIp ,Δθを算出するのであ
る。
【0054】上述したように、本実施例の電子制御エン
ジンマウントはエンジン回転速度N、即ち、エンジンの
爆発に起因する1次振動周波数fに応じて、最適の電流
値と位相角をボイスコイル39に与えることができるの
で、エンジンの全運転領域(600〜6000rpm)
の振動周波数f(20〜200Hz)で消費電力を最小
に保ちながら絶対ばね定数を0とできるため、アイドル
振動からこもり音までの振動・騒音を大幅に低減でき
る。更に、最大ばね定数を与える電流値Ip と位相角Δ
θとを同様に、マップとしてECU4内のROM60に
予め記憶しておき、これらの値を用いることによりエン
ジンシェイクが低減できるという実際上の利点も併せて
有するものである。
【0055】このように、本発明の一実施例の電子制御
エンジンマウントは、車体1とエンジン2との間に配設
され、非圧縮性流体が封入されエンジン2からの入力振
動により容積変化される主液室20と、オリフィス23
開口部を介して主液室20と連通された副液室21とを
有し、主液室20の一端側に配設した可動板41からな
る可動部材をボイスコイル39からなるアクチュエータ
により入力振動に連動して振動させ、ばね定数を変更自
在な電子制御エンジンマウントにおいて、エンジン2の
エンジン回転速度に対応して最小または最大のばね定数
を設定するための前記アクチュエータの制御信号の最大
値と入力振動に対する位相角との関係をマップとして記
憶するECU4内のROM60からなるマップ記憶手段
と、前記マップ記憶手段に記憶されたマップに基づき現
在のエンジン回転速度に対する制御信号の最大値と位相
角を算出し、この最大値と位相角とに基づき前記アクチ
ュエータを駆動するECU4内のボイスコイル駆動回路
62からなるアクチュエータ駆動手段とを具備するもの
である。
【0056】故に、ECUに内蔵されたソフトウェアに
よりエンジン回転速度に応じた最適の振動位相と振幅と
を容易に得ることができ、アクチュエータを適切に駆動
してエンジンから車体への振動を低減することができる
ものである。
【0057】なお、マップの形態は種々のものが利用で
き、マップを関数化して記憶してもよい。また、補間演
算は必ずしも必要ではなく、エンジン回転数の領域ごと
にピーク電流値と位相角とが与えられても十分にエンジ
ンから車体への振動が抑制される。さらに、最適な振幅
と、振動位相とを得るための制御信号は、電流値に限ら
ず、アクチュエータの種類によっては電圧値で与えられ
てもよい。
【0058】ところで、同一エンジン回転速度であって
も、そのときのエンジン負荷により爆発起振力が異なる
ため、絶対ばね定数が0になる電流値Ip 及び位相角Δ
θが異なる。そこで、エンジン負荷の検出手段(例え
ば、スロットル開度)を備え、この検出手段により検出
された負荷によって異なるマップを選択するようにす
る。これにより、どのようなエンジン負荷状態であって
も最適のばね定数を得ることができ、更にきめ細かな防
振が達成可能な電子制御エンジンマウントを構成するこ
とができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子制御
エンジンマウントは、アクチュエータにて可動部材がエ
ンジンからの入力振動に連動して振動することによりば
ね定数を変更自在としてエンジンからの振動が車体側に
伝達されるのを防止している。このとき、エンジンのエ
ンジン回転速度に対応して最小または最大のばね定数を
設定する制御信号の最大値と位相角との関係をマップと
して記憶し、そのマップに基づき現在のエンジン回転速
度に対する制御信号の最大値及び位相角を算出し、その
算出された最大値と位相角に基づきアクチュエータを駆
動するものである。このため、エンジン回転で生じる振
動に対するばね定数が変化され、全エンジン回転領域に
おいて最適な防振効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントの全体構成を示す概略図である。
【図2】図2は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントにおけるエンジンマウントの詳細を示す断
面図である。
【図3】図3は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントのECUの構成を示すブロック図である。
【図4】図4は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントのECUが取り扱う信号波形を示すタイム
チャートである。
【図5】図5は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントにおける振動加速度と制御信号との関係を
示す特性図である。
【図6】図6は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントにおける駆動電流と可動板のリフト量との
関係を示す特性図である。
【図7】図7は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントで使用されているCPUの処理手順を示す
フローチャートである。
【図8】図8は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントにおける位相角と絶対ばね定数との関係を
示す特性図である。
【図9】図9は本発明の一実施例にかかる電子制御エン
ジンマウントにおける振動周波数と絶対ばね定数との関
係を示す特性図である。
【図10】図10は本発明の一実施例にかかる電子制御
エンジンマウントにおける振動周波数と最低ばね実現電
流との関係を示す特性図である。
【図11】図11は本発明の一実施例にかかる電子制御
エンジンマウントにおける振動周波数と最低ばね実現位
相角との関係を示す特性図である。
【図12】図12は本発明の一実施例にかかる電子制御
エンジンマウントでマップとして記憶されるエンジン回
転速度に対する最適位相角と最適電流とを表すデータを
示す一覧表である。
【図13】図13は従来の電子制御エンジンマウントを
示す断面図である。
【符号の説明】
1 車体 2 エンジン 20 主液室 21 副液室 38 可動コイル 39 ボイスコイル 41 可動板(可動部材) 60 ROM(マップ記憶手段) 62 ボイスコイル駆動回路(アクチュエータ駆動手
段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体とエンジンとの間に配設され、非圧
    縮性流体が封入され前記エンジンからの入力振動により
    容積変化される主液室と、オリフィス開口部を介して前
    記主液室と連通された副液室とを有し、前記主液室の一
    端側に配設した可動部材をアクチュエータにより前記入
    力振動に連動して振動させ、ばね定数を変更自在な電子
    制御エンジンマウントにおいて、 前記エンジンのエンジン回転速度に対応して最小または
    最大のばね定数を設定するための前記アクチュエータの
    制御信号の最大値と入力振動に対する位相角との関係を
    マップとして記憶するマップ記憶手段と、 前記マップ記憶手段に記憶された前記マップに基づき現
    在のエンジン回転速度に対する制御信号の最大値と位相
    角を算出し、この最大値と位相角とに基づき前記アクチ
    ュエータを駆動するアクチュエータ駆動手段とを具備す
    ることを特徴とする電子制御エンジンマウント。
JP18565793A 1993-05-17 1993-07-28 電子制御エンジンマウント Pending JPH0742783A (ja)

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GB9409636A GB2278180B (en) 1993-05-17 1994-05-13 Vibration isolator
US08/242,958 US5439204A (en) 1993-05-17 1994-05-16 Vibration isolator
DE4417101A DE4417101A1 (de) 1993-05-17 1994-05-16 Schwingungsisolator

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