JPH08177959A - 電子制御エンジンマウント - Google Patents

電子制御エンジンマウント

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Publication number
JPH08177959A
JPH08177959A JP31792894A JP31792894A JPH08177959A JP H08177959 A JPH08177959 A JP H08177959A JP 31792894 A JP31792894 A JP 31792894A JP 31792894 A JP31792894 A JP 31792894A JP H08177959 A JPH08177959 A JP H08177959A
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JP
Japan
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liquid chamber
movable member
engine mount
main liquid
sectional area
Prior art date
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Pending
Application number
JP31792894A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisamitsu Yamazoe
久光 山添
Akira Shibata
晃 柴田
Shiyuuji Mizutani
秋二 水谷
Ken Hori
憲 堀
Seiichi Watanabe
誠一 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyosan Denki Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Kyosan Denki Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡素な構成により作動力のロスが少なく所望
の減衰特性を得ること。 【構成】 エンジン側からの振動が入力される主液室4
4とダイヤフラム52にて容積変化が許容された副液室
56とが仕切部材53で区画され、その連通孔内周は可
動部材58の外周に対して微小間隙Sを有する。ボイス
コイルのコイル69による可動部材58の振動時には、
主液室44内及び副液室56内の非圧縮性流体が自己の
粘性作用により間隙Sを流入出することを防止され、動
的には連通孔53aは可動部材58によりほぼ閉鎖され
ていると見做される。これにより、液密保持のための特
別な部材を必要としないため、アクチュエータとしての
ボイスコイルは作動力のロスが少なく、エンジンマウン
ト4の減衰特性を可変制御でき、更に、可動部材58の
断面積A1 の主液室44の断面積A2 に対する比が0.
05〜0.15の範囲とされることで省電力化が達成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンと車体との間
に配設され、エンジンからの振動状態に応じて減衰特性
を任意に変更可能な電子制御エンジンマウントに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の性能向上に対する要求の中
で運転者らの感性に対する配慮の必要性が高まってお
り、特に、エンジンの振動・騒音の車体への伝達の抑制
が望まれている。また、燃料経済性の観点からもアイド
ル回転数を低く設定しようとする傾向にあり、アイドル
運転時の車体の振動を低減させることが強く望まれてい
る。
【0003】このような要求の中にあって、エンジンマ
ウントの特性を電子制御して、車両の振動特性を向上さ
せることが行われるようになってきた。この種の電子制
御エンジンマウントに関連する先行技術文献としては、
実公平4−39481号公報にて開示されたものが知ら
れている。
【0004】図6は従来の電子制御エンジンマウントに
おけるエンジンマウントの構成を示す断面図である。
【0005】図6において、エンジンマウントのハウジ
ング301は略円筒状をなし、そのハウジング301の
上部開口部はゴム製の弾性体302を介してステー30
3により閉塞されている。ハウジング301内には円盤
状の隔壁304が位置決め・固定され、ステー303と
の間に非圧縮性流体を封入した主液室305を形成して
いる。隔壁304の上面中央に凹設された空気室306
内には、外周にコイル307を巻回した可動部材308
が配設され、可動部材308の周囲にはコイル307と
相対向してリング状の永久磁石309が配設されて、こ
れらのコイル307、可動部材308及び永久磁石30
9によりボイスコイル310を構成している。隔壁30
4の上面には空気室306を閉塞するようにゴム製のシ
ート材311が接着され、このシート材311により主
液室305内の非圧縮性流体が空気室306内に流入す
るのが防止されている。そして、可動部材308はこの
シート材311の下面に接着されて、エンジンマウント
の軸心Lと直交する方向への移動を規制されつつ、軸心
Lに沿う方向への若干の移動を許容されている。
【0006】なお、隔壁304の下側にはダイヤフラム
312が位置決め・固定されて、隔壁304との間に非
圧縮性流体を封入した副液室313を形成し、この副液
室313は隔壁304の周囲に形成されたオリフィス3
14を介して主液室305と連通して、周知のように非
圧縮性流体がオリフィス314を通過する際に減衰作用
が奏される。
【0007】このように構成されたエンジンマウントは
図示しない車体とパワーユニットとの間に配設されて、
ハウジング301を車体側に、ステー303の上面に溶
接されたボルト303aをパワーユニット側に固定した
状態で使用される。そして、パワーユニットからの振動
により弾性体302が上下方向に撓むと、主液室305
内の非圧縮性流体に周期的な振動が入力される。このと
き、コイル307には振動と同一周期の交流電流が流さ
れて、パワーユニットからの振動に対し逆相の振動を主
液室305内の非圧縮性流体に入力するように可動部材
308が強制的に振動されるため、エンジンマウントの
減衰特性が低減されて、パワーユニットからの振動が遮
断される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のエン
ジンマウントにおいては、主液室305と空気室306
内との間の液密をシート材311により保持している関
係上、可動部材308の振動はシート材311を介して
主液室305内の非圧縮性流体に伝達される。つまり、
ゴム製のシート材311が可動部材308の振動を妨げ
るように作用するため、非圧縮性流体への振動伝達が円
滑に行われず、減衰特性が十分に低減されずに振動の遮
断が不完全であった。即ち、構造が複雑であると共に減
衰特性可変制御の際の作動力のロスが大きいという不具
合があった。
【0009】そこで、この発明は、かかる不具合を解決
するためになされたもので、主液室の液密を保持するシ
ート材等を省略して簡素化できると共に作動力のロスが
少なくエンジンマウントに対する所望の減衰特性(動ば
ね定数及び減衰係数)可変制御を達成することができる
電子制御エンジンマウントの提供を課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる電子制御
エンジンマウントは、車体とパワーユニットとの間に配
設されるエンジンマウントであって、前記エンジンマウ
ントは非圧縮性流体が封入され前記パワーユニット及び
車体からの振動の和の入力振動により容積変化される主
液室を有し、アクチュエータにて駆動される前記主液室
の一端に配設した可動部材で前記入力振動に連動して前
記主液室内の前記非圧縮性流体の圧力を制御し、前記エ
ンジンマウントの減衰特性を変更自在なものにおいて、
隔壁を介して前記主液室に隣接して設けられ、前記非圧
縮性流体が封入されると共に容積変化が許容される副液
室と、前記主液室と前記副液室とを連通するように前記
隔壁に形成され、前記可動部材の外周が前記エンジンマ
ウントの軸心に沿う方向に振動自在となるように前記可
動部材の外周に対して微小間隙を有する連通孔とを具備
し、前記エンジンマウントの軸心と直交する方向におけ
る前記可動部材の断面積の前記主液室の断面積に対する
比を0.05〜0.15の範囲とするものである。
【0011】
【作用】本発明においては、隔壁の連通孔は可動部材の
外周に対する間隙が微小であり、可動部材のアクチュエ
ータによる振動時には主液室内及び副液室内の非圧縮性
流体が自己の粘性作用にて間隙を流入出することが防止
され、エンジンマウントの減衰特性が変更自在となる。
このとき、エンジンマウントの軸心と直交する方向にお
ける可動部材の断面積の主液室の断面積に対する比が
0.05〜0.15の範囲とされることで主液室内の非
圧縮性流体の圧力を変更する可動部材を駆動するアクチ
ュエータの省電力化を達成することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。
【0013】図1は本発明の一実施例にかかる電子制御
エンジンマウントが適用されたエンジン周辺の構成を示
す概略図である。
【0014】図1において、電子制御エンジンマウント
は、車体1のステー1aとパワーユニットであるエンジ
ン(内燃機関)10のステー10aとの間に配設された
エンジンマウント4、車体1のステー1aに装着され
て、そのエンジンマウント4を制御するECU(Electr
onic Control Unit:電子制御ユニット)30、車体に生
じる振動に応じた加速度信号Gを出力する加速度センサ
5、エンジン10のディストリビュータ6内に配設され
その回転速度に関連した回転角信号である機関回転数信
号Neを出力する回転角センサ7及びクランク角度の基
準位置に関連した位置信号である基準位置信号G2 を出
力する基準位置センサ8から構成される。なお、回転角
センサ7と基準位置センサ8とはマグネットピックアッ
プの一種である。
【0015】次に、上記エンジンマウント4の断面図を
示す図2を参照し、その詳細な構成を説明する。
【0016】図2において、エンジンマウント4は上端
のボルト48をエンジン10のステー10a側に、下端
のボルトネジ穴63aを車体1のステー1a側に図示し
ないボルトにより締結された状態で用いられる。エンジ
ンマウント4のアクチュエータ部50を構成するマウン
トハウジング51及び蓋63はボルト70にて一体化さ
れ、上方に開口する有底円筒状をなし、その外周側の開
口縁51a上には略円盤状のダイヤフラム52、仕切部
材53が重合状態で配設されている。仕切部材53上に
は、リング状のフレーム41、ドーム状のマウントゴム
42及び略円柱状のボス43を相互に結合してなるイン
シュレータ部40が配設され、インシュレータ部40の
フレーム41は、ダイヤフラム52、仕切部材53を共
締めした状態でマウントハウジング51の開口縁51a
に複数のボルト54により固定されている。また、仕切
部材53は開口縁51aに複数のボルト55により予め
固定されている。
【0017】上記構成により、マウントゴム42と仕切
部材53との間に主液室44、仕切部材53とダイヤフ
ラム52との間に副液室56、更に、ダイヤフラム52
とマウントハウジング51との間に大気に開放された空
気室57がそれぞれ形成される。
【0018】インシュレータ部40のフレーム41には
ストッパA45が複数のボルト46a及びナット46b
により固定されている。また、ボス43にストッパB4
7が位置決めピン49により周方向を決められて重置き
され、ボス43に溶接されたボルト48によりエンジン
10のステー10a側に共締めされる。なお、ストッパ
A45及びストッパB47は協動してエンジン10側の
過大変位を規制するようになっている。
【0019】円板状の蓋63には第1の磁性体であるロ
アヨーク61が複数のボルト62により固定され、その
ロアヨーク61の上面には軸心Lに対応して円筒部61
aが形成されている。ロアヨーク61上には円筒部61
aの周囲を取囲むようにリング状のフェライト磁石64
が接着され、そのフェライト磁石64上には同じくリン
グ状の第2の磁性体であるアッパヨーク65が接着さ
れ、アッパヨーク65の内周はロアヨーク61の円筒部
61aの外周に対して所定間隔をおいて相対向してい
る。アッパヨーク65上にはダンパホルダ66が位置決
めされた状態で固定され、ダンパホルダ66の内周には
上下に所定間隔をおいて不織布製の2枚のダンパ67が
張架されて、ボビン68aが固定され下方に開口する有
底円筒状のスプール68を支持している。両ダンパ67
は断面蛇腹状をなし、軸心Lと直交する方向へのスプー
ル68の移動を規制しつつ、軸心Lに沿う方向への若干
の移動を許容している。スプール68のボビン68aの
下部外周にはコイル69が巻回されており、このボビン
68aに巻回されたコイル69部分は、ロアヨーク61
の円筒部61aの外周とアッパヨーク65の内周との間
に挿入され、ロアヨーク61及びアッパヨーク65のい
ずれの磁性体に対しても所定の間隔を保持している。
【0020】そして、ロアヨーク61、フェライト磁石
64、アッパヨーク65及びスプール68により所謂、
ボイスコイル60が構成され、ロアヨーク61及びアッ
パヨーク65とフェライト磁石64とにより形成された
直流磁場中でコネクタ70を介してスプール68のボビ
ン68aのコイル69に交流電流を流すと、スプール6
8はフレミングの左手の法則に従って軸心Lに沿う方向
に振動する。
【0021】仕切部材53には軸心Lを中心として円形
の連通孔53aが形成され、この連通孔53aを介して
主液室44と副液室56とが連通されている。連通孔5
3a内には上方に開口する有底円筒状をなす可動部材5
8が水平姿勢で配設されている。可動部材58の底部の
平面部とスプール68の上平面部とにダイヤフラム52
の中央部が挟まれてボルト59により結合されている。
したがって、上述したようにコイル69に通電される
と、スプール68と共に可動部材58は連通孔53a内
で軸心Lに沿う方向に振動する。ここで、可動部材58
の外周と連通孔53aの内周との間隙Sは、可動部材5
8が振動時に仕切部材53の連通孔53aと接触するの
を回避しつつ可能な限り狭められている。故に、主液室
44及び副液室56内の非圧縮性流体は、自己の粘性作
用により可動部材58の振動時にその間隙Sを流入出す
ることが規制され、動的には仕切部材53の連通孔53
aは可動部材58によりほぼ閉鎖されていると見做すこ
とができる。
【0022】このように、本実施例では、可動部材58
の外周と仕切部材53の連通孔53aの内周との間隔S
を狭めて、非圧縮性流体の粘性作用を利用して主液室4
4と副液室56との間の液密を確保している。したがっ
て、従来技術で説明したエンジンマウントのような液密
を保持するためのシート材311(図6参照)を必要と
せず、そのシート材311等により可動部材58の振動
が妨げられる恐れが全くないことから、可動部材58か
ら主液室44内の非圧縮性流体への振動伝達を円滑に行
うことができる。また、可動部材58は確実に軸心Lに
沿う方向に変位し、この際にアッパヨーク65とコイル
69との間のエアギャップが一定で変化しないため、こ
のエアギャップを縮小して効率を向上させ、ボイスコイ
ル60を小型化することができる。
【0023】次に、本実施例のエンジンマウント4の作
用を図3の模式図を用いて詳細に説明する。ここで、d
はエンジン変位、PM は主液室圧力、A1 は主液室断面
積、A2 は可動部材断面積、Cは主液室圧力が有効に使
用される係数である主液室液圧力損失係数、KG はエン
ジンマウント4が制御されていないときの絶対ばね定
数、F1 はエンジン10の爆発による振動力、FA はア
クチュエータであるボイスコイル60に対する要求出力
である。
【0024】図3において、エンジン10の爆発による
振動力F1 はエンジンマウント4が制御されていないと
きの絶対ばね定数KG とエンジン変位dとから次式
(1)に示すように表される。
【0025】
【数1】 F1 =KG ・d ………(1) ここで、マウントゴム42と主液室44との間での力の
釣合いを考えると、エンジン10の爆発による振動力F
1 は主液室圧力PM と釣合うことから次式(2)が成立
することとなる。
【0026】
【数2】 F1 =A1 ′・PM =C・A1 ・PM ………(2) 次に、ボイスコイル60に対する要求出力FA は、可動
部材断面積A2 と主液室圧力PM とから次式(3)に示
すように表される。
【0027】
【数3】 FA =A2 ・PM ………(3) ここで、エンジン10の爆発による振動力F1 とボイス
コイル60に対する要求出力FA とは等しいことから次
式(4)が成立する。
【0028】
【数4】 FA =F1 ………(4) したがって、上式(2),(3),(4)よりボイスコ
イル60に対する要求出力FA は次式(5)に示すよう
に表される。
【0029】
【数5】 FA =A2 ・PM =(1/C)・(A2 /A1 )・F1 ………(5) 上式によると、ボイスコイル60に対する要求出力FA
は、可動部材断面積A2 と主液室断面積A1 との比に比
例することが分かる。したがって、主液室断面積A1 が
一定であれば、可動部材断面積A2 即ち、可動部材58
の外径を小さくする程、ボイスコイル60に対する要求
出力FA は小さな力で制御することができ、アクチュエ
ータ部50の小型化及び省電力化を図ることができる。
【0030】上述したことについて、図4の実験結果を
用いて説明する。なお、この場合の主液室44の内径は
φ66mm、即ち、主液室断面積A1 は約3419mm
2 である。
【0031】図4の横軸は加振周波数で、0〜200
〔Hz〕までを表しており、最も一般的な4気筒エンジ
ンの爆発1次振動で見ると、併記した機関回転数Ne
〔rpm〕に対応している。また、図4の縦軸は本実施
例のエンジンマウント4が制御されたときの絶対ばね定
数KG を0にするのに必要な消費電力〔W〕を示してい
る。なお、曲線のパラメータは可動部材58の外径であ
る。
【0032】ところで、図4から明らかなように、可動
部材58の外径を小さくする程、絶対ばね定数KG を0
にするのに必要な消費電力は小さくなっているが、可動
部材58の外径をφ10以下とすると、可動部材58に
共振が起こり高周波数側で消費電力が急に大きくなるこ
とが分かる。したがって、エンジン10の全使用領域
(機関回転数Neが600〜5000rpm)で消費電
力の小さい条件を選択すると、可動部材58の外径がφ
15〜φ25mmとなる。
【0033】図5は可動部材58の外径と可動部材断面
積A2 の主液室断面積A1 に対する断面積比(A2 /A
1 )との関係を示す。ここで、主液室44の内径がφ6
6mmのときには、可動部材58の外径φ15〜φ25
mmは断面積比(A2 /A1)=0.05〜0.15に
対応している。したがって、可動部材断面積A2 の主
液室断面積A1 に対する断面積比(A2 /A1 )が0.
05〜0.15のとき、エンジン10の全使用領域で絶
対ばね定数KG を0にする消費電力が小さくて好ましい
エンジンマウント4を得ることができる。
【0034】このように、本実施例の電子制御エンジン
マウントは、車体1とパワーユニットとしてのエンジン
10との間に配設されるエンジンマウント4であって、
エンジンマウント4は非圧縮性流体が封入されエンジン
10及び車体1からの振動の和の入力振動により容積変
化される主液室44を有し、アクチュエータとしてのボ
イスコイル60にて駆動される主液室44の一端に配設
した可動部材58で前記入力振動に連動して主液室44
内の前記非圧縮性流体の圧力を制御し、エンジンマウン
ト4の減衰特性を変更自在なものにおいて、隔壁として
の仕切部材53を介して主液室44に隣接して設けら
れ、前記非圧縮性流体が封入されると共に容積変化が許
容される副液室56と、主液室44と副液室56とを連
通するように仕切部材53に形成され、可動部材58の
外周がエンジンマウント4の軸心Lに沿う方向に振動自
在となるように可動部材58の外周に対して微小間隙S
を有する連通孔53aとを具備し、エンジンマウント4
の軸心Lと直交する方向における可動部材58の断面積
A2 の主液室44の断面積A1 に対する比を0.05〜
0.15の範囲とするものである。
【0035】したがって、仕切部材53の連通孔53a
は可動部材58の外周に対する間隙Sが微小であり、可
動部材58のボイスコイル60による振動時には主液室
44内及び副液室56内の非圧縮性流体が自己の粘性作
用にて間隙Sを流入出することが防止され、エンジンマ
ウント4の減衰特性が変更自在となる。このとき、エン
ジンマウント4の軸心Lと直交する方向における可動部
材58の断面積A2 の主液室44の断面積A1 に対する
比が0.05〜0.15の範囲とされることで主液室4
4内の非圧縮性流体の圧力を変更する可動部材58を駆
動するボイスコイル60の省電力化を達成することがで
きる。そして、実施例のように、アクチュエータがボイ
スコイル60にて構成するときには、そのコイル69と
磁性体であるアッパヨーク65との間のエアギャップを
縮小して効率を向上させ小型化が可能となる。
【0036】ところで、上記実施例では、可動部材58
を主液室44と副液室56を仕切る仕切部材53の間に
配設したが、本発明を実施する場合には、これに限定さ
れるものではなく、主液室44の一端にその主液室44
の断面積に対する比が0.05〜0.15の範囲の可動
部材58を設置しても前記と同様の効果が得られる。
【0037】また、上記実施例のアクチュエータとして
は、ボイスコイルにフェライト磁石を用いたが、本発明
を実施する場合には、これに限定されるものではなく、
希土類磁石を用いれば、更にアクチュエータ部を小型化
することも可能である。特に、エンジンマウントの可動
部材を駆動するアクチュエータのボイスコイルにフェラ
イト磁石を用いると安価で省電力化されるという効果が
ある。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子制御
エンジンマウントによれば、隔壁の連通孔は可動部材の
外周に対する間隙が微小であり、可動部材のアクチュエ
ータによる振動時には主液室内及び副液室内の非圧縮性
流体が自己の粘性作用にて間隙を流入出することが防止
され、エンジンマウントの減衰特性が変更自在となる。
このとき、エンジンマウントの軸心と直交する方向にお
ける可動部材の断面積の主液室の断面積に対する比が
0.05〜0.15の範囲とされることで主液室内の非
圧縮性流体の圧力を変更する可動部材を駆動するアクチ
ュエータの省電力化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施例にかかる電子制御エ
ンジンマウントが適用されたエンジン周辺の構成を示す
概略図である。
【図2】 図2は本発明の一実施例にかかる電子制御エ
ンジンマウントにおけるエンジンマウントの詳細な構成
を示す断面図である。
【図3】 図3は本発明の一実施例にかかる電子制御エ
ンジンマウントにおけるエンジンマウントの作用を説明
する模式図である。
【図4】 図4は本発明の一実施例にかかる電子制御エ
ンジンマウントにおける加振周波数(機関回転数)に対
する消費電力を可動部材径をパラメータとして示す説明
図である。
【図5】 図5は本発明の一実施例にかかる電子制御エ
ンジンマウントにおける可動部材径と可動部材の主液室
に対する断面積比との最適範囲を示す説明図である。
【図6】 図6は従来の電子制御エンジンマウントにお
けるエンジンマウントの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 車体 4 エンジンマウント 6 ディストリビュータ 7 回転角センサ 8 基準位置センサ 10 エンジン(内燃機関) 30 ECU(電子制御ユニット) 44 主液室 52 ダイヤフラム 53 仕切部材 53a 連通孔 56 副液室 57 空気室 58 可動部材 59 ボルト 60 ボイスコイル 68 スプール 68a ボビン 69 コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 秋二 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 堀 憲 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 渡辺 誠一 東京都中央区銀座1丁目3番3号 京三電 機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体とパワーユニットとの間に配設され
    るエンジンマウントであって、前記エンジンマウントは
    非圧縮性流体が封入され前記パワーユニット及び車体か
    らの振動の和の入力振動により容積変化される主液室を
    有し、アクチュエータにて駆動される前記主液室の一端
    に配設した可動部材で前記入力振動に連動して前記主液
    室内の前記非圧縮性流体の圧力を制御し、前記エンジン
    マウントの減衰特性を変更自在な電子制御エンジンマウ
    ントにおいて、 隔壁を介して前記主液室に隣接して設けられ、前記非圧
    縮性流体が封入されると共に容積変化が許容される副液
    室と、 前記主液室と前記副液室とを連通するように前記隔壁に
    形成され、前記可動部材の外周が前記エンジンマウント
    の軸心に沿う方向に振動自在となるように前記可動部材
    の外周に対して微小間隙を有する連通孔とを具備し、 前記エンジンマウントの軸心と直交する方向における前
    記可動部材の断面積の前記主液室の断面積に対する比を
    0.05〜0.15の範囲とすることを特徴とする電子
    制御エンジンマウント。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5153223A (en) * 1991-04-24 1992-10-06 Warner-Lambert Company Biurets, aminocarbonyl carbamates, and aminocarbonyl thiocarbamates useful as ACAT inhibitors
US6289571B1 (en) 1997-05-16 2001-09-18 Yamashita Rubber Kabushiki Kaisha Manufacturing process of antivibration device
CN107284220A (zh) * 2017-05-08 2017-10-24 同济大学 音圈作动器外置的主动控制式悬置

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