JP3428737B2 - アクティブマウント - Google Patents

アクティブマウント

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JP3428737B2
JP3428737B2 JP20352994A JP20352994A JP3428737B2 JP 3428737 B2 JP3428737 B2 JP 3428737B2 JP 20352994 A JP20352994 A JP 20352994A JP 20352994 A JP20352994 A JP 20352994A JP 3428737 B2 JP3428737 B2 JP 3428737B2
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川居洋志
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車のエンジン等の
振動を減衰する減衰装置に関し、特に、軸線方向からの
振動と径方向からの振動の2種類の振動に対応すること
のできるアクティブマウントに関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、自動車のエンジン
等に装着され、エンジンから入力する種々の振動を減衰
するようになっている減衰装置にあっては種々のものが
提案されており、例えば、図10に示すようなものが既
に知られている。
【0003】すなわち、この減衰装置は、特開平3−2
4338号公報に開示されている所謂アクティブマウン
トであって、筒状をなす外殻61の下端開口部に中空円
錐状の支持ばね62を介してボス76を一体に連結する
とともに、外殻61の内面側に板ばね70を介して磁性
材からなる振動板66を連結して、振動板66と支持ば
ね62とによって囲まれる部分に作用室80を形成し、
さらに、外殻61の上端開口部に前記振動板66との間
に所定のギャップが形成されるように磁石体67を装着
するとともに、前記支持ばね62の外面側に蛇腹状のベ
ロー64によって囲まれる調圧室85を形成して、この
調圧室85と前記作用室80との間を連通する緩衝孔9
0を前記外殻61に穿設して構成したものである。
【0004】前記磁石体67は、磁性材からなる円板状
のヨーク72と、このヨーク72の下面中央部に埋設さ
れる円板状の永久磁石73と、この永久磁石73の周囲
のヨーク72に埋設される環状の電磁石コイル74とか
らなり、前記ヨーク72と前記電磁石コイル74とで電
磁石75が構成されるようになっている。
【0005】そして、通常状態では、前記磁石体67の
永久磁石73による吸引力と前記板ばね70の反発力と
の釣合いにより、前記振動板66と磁石体67との間が
所定のギャップに保持され、一方、磁石体67の電磁石
コイル74に通電した際には、電磁石75と永久磁石7
3との協働により、前記振動板66が前記板ばね70の
反発力に抗して磁石体67の方向に往復駆動されるよう
になっている。
【0006】そして、ボス76と電磁石75との間が支
持ばね62を介して相対的に変位することにより、作用
室80内の液体と調圧室85内の液体とが緩衝孔90を
介して互いに移動し合い、このときの緩衝孔90による
液柱共振作用を利用することにより、低周波域の振動が
減衰され、一方、磁石体67の永久磁石73と電磁石7
5との協働により振動板66を磁石体67の方向に往復
駆動させ、作用室80内の液圧を変化させることによ
り、高周波域の振動が減衰されるようになっている。
【0007】しかしながら、上記のように構成される従
来のアクティブマウントにあっては、構造的に一方向か
らの振動(軸線方向からの振動)にしか対応することが
できないため、自動車のエンジン等のように、ピストン
の往復動等による軸線方向からの振動と、クランク軸を
回転させるトルクの反力等による径方向からの振動の2
種類の振動が発生する振動体に対しては、良好な減衰効
果が得られない。
【0008】この発明は、前記のような従来のもののも
つ問題点を解決したものであって、自動車のエンジン等
のように、軸線方向からの振動と径方向からの振動の2
種類の振動が発生する振動体に対しても、良好な減衰効
果が得られるアクティブマウントを提供することを目的
とするものである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、外殻内を2室に区画する支持ばね
と、前記一方の室内を第1の作用室と第2の作用室の2
室に区画する仕切り壁と、前記両作用室の内圧の変化を
吸収する調圧室を形成するベローと、前記外殻との間に
ポンプ室を形成する振動板、および磁石体からなるアク
チュエータと、前記ポンプ室と前記第1、第2の作用室
との間を連通する連通孔と、前記ポンプ室と前記第1、
第2の作用室との間を開閉するバルブと、前記調圧室と
前記第1、第2の作用室との間を連通する第1、第2の
緩衝孔を具えた手段を採用したものであり、また、外殻
内を2室に区画する支持ばねと、前記一方の室内を第2
の作用室と調圧室の2室に区画する仕切り壁と、前記第
2の作用室の一部を形成する上蓋と、前記調圧室の一部
を形成するベローと、前記外殻との間にポンプ室を形成
する振動板、および磁石体からなるアクチュエータと、
前記ポンプ室と前記他方の室および第2の作用室との間
を連通する連通孔と、前記ポンプ室と前記他方の室およ
び第2の作用室との間を開閉するバルブと、前記調圧室
と前記他方の室および第2の作用室との間を連通する第
1、第2の緩衝孔とを具えた手段を採用したものであ
る。
【0010】
【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、一方の室内を仕切り壁を介して径方向に第1、第
2の作用室の2室に区画した場合には、軸線方向からの
振動に対しては、バルブを作動させて両作用室とポンプ
室との間を連通状態とする。振動板を往復駆動させてポ
ンプ室の液圧を変化させると、その液圧の変化は連通孔
を介して両作用室に伝達され、両作用室の液圧の変化が
軸線方向から支持ばねに伝達される。
【0011】一方、径方向からの振動に対しては、バル
ブを作動させていずれか一方の作用室とポンプ室との間
を連通状態とする。振動板を往復駆動させてポンプ室の
液圧を変化させると、その液圧の変化は連通孔を介して
いずれか一方の作用室に伝達され、いずれか一方の作用
室の液圧が径方向から仕切り壁に伝達される。
【0012】また、一方の室内を仕切り壁を介して第2
の作用室と調圧室の2室に区画した場合には、軸線方向
からの振動に対しては、バルブを作動させて他方の室と
ポンプ室との間を連通状態とする。振動板を往復駆動さ
せてポンプ室の液圧を変化させると、その液圧の変化は
連通孔を介して他方の室に伝達され、他方の室の液圧の
変化が軸線方向から支持ばねに伝達される。
【0013】一方、径方向からの振動に対しては、バル
ブを作動させて第2の作用室とポンプ室との間を連通状
態とする。振動板を往復駆動させてポンプ室の液圧を変
化させると、この液圧の変化は連通孔を介して第2の作
用室に伝達され、第2の作用室の液圧の変化が径方向か
ら仕切り壁に伝達される。
【0014】
【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。図1〜図6には、この発明によるアクティブ
マウントの第1の実施例が示されていて、図1は全体を
示す縦断面図、図2は図1に示すもののA−A線断面
図、図3は図1に示すもののB−B線断面図、図4は図
1に示すもののC−C線断面図、図5および図6は図1
に示すものの作動状態を示す模式図である。
【0015】すなわち、この実施例に示すアクティブマ
ウントは、上端が閉塞された筒状をなす外殻1と、この
外殻1の内部を上下方向に2室に区画する支持ばね2
と、上側の室内を径方向に2室に区画する仕切り壁3
と、下側の室の一部を形成するベロー4と、前記外殻1
の上部に装着される振動板6と磁石体7とからなるアク
チュエータ5とを具えている。
【0016】前記アクチュエータ5は、前記外殻1の上
部に下端部が一体に連結される筒状の外枠8と、この外
枠8の内周面に環状のシール用ゴム9を介して一体に連
結される磁性材からなる円板状の振動板6と、外枠8の
内周面に外周縁部が一体に連結されるとともに、内周縁
部下面側に振動板6の上面側周縁部が接触する環状の板
ばね10と、前記振動板6の上面側に振動板6との間に
所定のギャップが形成されるように設けられるととも
に、周縁部が前記外枠8の上端開口部に一体に連結され
る磁石体7とを具えており、前記振動板6の下面と前記
外枠8の上面との間で適宜の液体を封入したポンプ室1
1が形成されるようになっている。
【0017】前記磁石体7は、周縁部が前記外殻1の上
端開口部に一体に連結される磁性材からなる円板状のヨ
ーク12と、このヨーク12の下面中央部に埋設される
円板状の永久磁石13と、この永久磁石13の周囲の前
記ヨーク12に埋設される環状の電磁石コイル14とか
らなり、前記ヨーク12と前記電磁石コイル14とで電
磁石15が構成され、前記永久磁石13と前記電磁石1
5との協働により、前記振動板6が前記板ばね10の付
勢力に抗して上下方向に往復駆動するようになってい
る。
【0018】前記支持ばね2は、ゴム状弾性体等の弾性
体からなる中空円錐状をなすものであって、その周縁部
は前記外殻1の下端部内周面側に加硫接着等により一体
に連結されるとともに、中心部には、棒状をなすボス1
6の上端部が加硫接着等により一体に連結され、このボ
ス16の下端部は前記ベロー4の中心部を貫通して外殻
1外に突出するようになっている。
【0019】前記仕切り壁3は、ゴム状弾性体等の弾性
体からなる板状をなすものであって、その上面側は前記
外殻1の内部上面側に加硫接着等により一体に連結さ
れ、下面側は前記ボス16および前記支持ばね2の上面
側に加硫接着等により一体に連結され、この仕切り壁3
により上側の室が径方向に第1の作用室17と第2の作
用室18の2室に区画され、これら両作用室17、18
内には適宜の液体が封入されるようになっている。
【0020】前記ベロー4は、ゴム状弾性体等の弾性体
からなる薄肉椀形状をなすものであって、その周縁部は
前記外殻1の下端開口部に加硫接着等により一体に連結
され、このベロー4の上面と前記支持ばね2の下面との
間で適宜の液体を封入した調圧室19が形成されるよう
になっている。
【0021】前記外殻1の上端部には、前記ポンプ室1
1と前記第1の作用室17および第2の作用室18との
間を相互に連通する一連の連通孔20が穿設され、この
連通孔20内には、前記ポンプ室11と前記第1の作用
室17および第2の作用室18との間を開閉するバルブ
21が回転可能に設けられている。
【0022】前記支持ばね2の周縁部と前記外殻1の内
面との間には、中空の環状部材22が埋設されていると
ともに、この環状部材22には、一端が前記第1の作用
室17に連通し、他端が前記調圧室19に連通する第1
の緩衝孔23、および一端が前記第2の作用室18に連
通し、他端が前記調圧室19に連通する第2の緩衝孔2
4がそれぞれ設けられている。
【0023】次に、前記に示すものの作用について説明
する。上記のように構成したアクティブマウントの磁石
体7側を図示しないエンジン側又は車体側に連結し、ボ
ス16側を車体側又はエンジン側に連結し、エンジンを
作動させるとエンジンから種々の振動が磁石体7又はボ
ス16側に入力する。
【0024】そして、入力する振動が例えば低周波域の
振動である場合には、磁石体7とボス16との間が支持
ばね2を介して振動の入力方向に相対的に変位し、第1
の作用室17および第2の作用室18内の液体と調圧室
19内の液体とが第1の緩衝孔23および第2の緩衝孔
24を介して相互に移動し合い、このときの第1の緩衝
孔23および第2の緩衝孔24による液柱共振作用を利
用することにより、この周波数域の振動が減衰されるこ
とになる(図5および図6参照)。
【0025】一方、入力する振動が例えば高周波域の振
動である場合には、磁石体7の電磁石コイル14に通電
することにより電磁石15を作動させ、電磁石15と永
久磁石13との協働により振動板6を磁石体7の方向に
往復駆動させ、振動板6に接触するポンプ室11内の液
圧を変化させる。
【0026】ここで、入力する振動が軸線方向からの振
動である場合には、バルブ21を作動させ、連通孔20
を介してポンプ室11と第1の作用室17および第2の
作用室18との間を連通状態とする。ポンプ室11内の
液圧の変化は連通孔20を介して第1の作用室17およ
び第2の作用室18に伝達され、第1の作用室17およ
び第2の作用室18の液圧が変化し、この液圧の変化は
軸線方向から支持ばね2を介してボス16に伝達され、
これにより軸線方向から入力する振動が減衰されること
になる(図5参照)。
【0027】また、入力する振動が径方向からの振動で
ある場合には、バルブ21を作動させ、連通孔20を介
して第1の作用室17又は第2の作用室18のいずれか
一方とポンプ室11との間を連通状態とする。ポンプ室
11内の液圧の変化は連通孔20を介していずれか一方
の作用室17、18に伝達され、いずれか一方の作用室
17、18の液圧が変化し、この液圧の変化は径方向か
ら仕切り壁3を介してボス16に伝達し、これにより径
方向から入力する振動が減衰されることになる(図6参
照)。
【0028】上記のようにこの実施例によるアクティブ
マウントにあっては、軸線方向から入力する振動だけで
なく、径方向から入力する振動に対しても良好な減衰効
果が得られるので、自動車のエンジン等のように、ピス
トンの往復動等による軸線方向からの振動と、クランク
軸を回転させるトルクの反力等による径方向からの振動
の2種類の振動が発生する振動体であっても、良好な減
衰効果が得られるものである。
【0029】図7〜図9には、この発明によるアクティ
ブマウントの第2の実施例が示されていて、図7は全体
を示す縦断面図、図8は図7に示すもののD−D線断面
図、図9は図7に示すもののE−E線断面図である。
【0030】すなわち、この実施例に示すアクティブマ
ウントは、下端が閉塞された筒状をなす外殻31と、こ
の外殻31の内部を上下方向に2室に区画する支持ばね
32と、上側の室内を径方向に2室に区画する仕切り壁
33と、一方の上側の室の一部を形成するベロー34
と、他方の上側の室の一部を形成する上蓋35と、前記
外殻31の下部に装着される振動板36と磁石体37と
からなるアクチュエータ38とを具えている。
【0031】前記アクチュエータ38は、前記外殻31
の下部に下端部が一体に連結される筒状の外枠39と、
この外枠39の内周面に環状のシール用ゴム40を介し
て一体に連結される磁性材からなる円板状の振動板36
と、外枠39の内面側に外周縁部が一体に連結されると
ともに、内周縁部上面側に振動板36の下面側周縁部が
接触する環状の板ばね41と、前記振動板36の下面側
に振動板36との間に所定のギャップが形成されるよう
に設けられるとともに、周縁部が前記外枠39の下端開
口部に一体に連結される磁石体37とを具えており、前
記振動板36の上面と前記外殻31の下面との間で適宜
の液体を封入したポンプ室42が形成されるようになっ
ている。
【0032】前記磁石体37は、周縁部が前記外殻31
の下端開口部に一体に連結される磁性材からなる円板状
のヨーク43と、このヨーク43の上面中央部に埋設さ
れる円板状の永久磁石44と、この永久磁石44の周囲
の前記ヨーク43に埋設される環状の電磁石コイル45
とからなり、前記ヨーク43と前記電磁石コイル45と
で電磁石46が構成され、前記永久磁石44と前記電磁
石46との協働により、前記振動板36が前記板ばね4
1の付勢力に抗して上下方向に往復駆動するようになっ
ている。
【0033】前記支持ばね32は、ゴム状弾性体等の弾
性体からなる中空円錐状をなすものであって、その周縁
部は前記外殻31の内部底面側に加硫接着等により一体
に連結され、この支持ばね32の下面と前記外殻31の
内部底面との間で適宜の液体を封入した第1の作用室4
7が形成されるようになっている。また、前記支持ばね
32の中心部には、棒状をなすボス48の下端部が加硫
接着等により一体に連結されているとともに、このボス
48の上端部は後述する前記ベロー34および前記上蓋
35の中心部を貫通して外殻31外に突出するようにな
っている。
【0034】前記仕切り壁33は、ゴム状弾性体等の弾
性体からなる板状をなすものであって、その下面側は前
記支持ばね32の上面側に加硫接着等により一体に連結
され、この仕切り壁33により支持ばね32の上側の室
が径方向に第2の作用室49と調圧室50の2室に区画
されるようになっている。
【0035】前記上蓋35は、ゴム状弾性体等の弾性体
からなる厚肉半円形状をなすものであって、その内周縁
部は前記ボス48の周面と前記仕切り壁33の一側に加
硫接着等により一体に連結され、外周縁部は前記外殻3
1の上端開口部に加硫接着等により一体に連結され、こ
れにより前記第2の作用室49の上面側開口部が閉塞さ
れ、その内部に適宜の液体が封入されるようになってい
る。
【0036】前記ベロー34は、ゴム状弾性体等の弾性
体からなる薄肉半円形状をなすものであって、その内周
縁部は前記ボス48の周面と前記仕切り壁33の他側に
加硫接着等により一体に連結され、外周縁部は前記外殻
31の上端開口部に加硫接着等により一体に連結され、
これにより前記調圧室50の上面側開口部が閉塞され、
その内部には適宜の液体が封入されるようになってい
る。
【0037】この場合、前記支持ばね32、仕切り壁3
3、上蓋35およびベロー34は、予め加硫成形により
一体に形成してもよいものであり、別体に形成して組立
て時に一体に連結するようにしてもよいものである。
【0038】前記外殻31の下端部には、前記ポンプ室
42と前記第1の作用室47および第2の作用室49と
の間を相互に連通する一連の連通孔51が穿設されてい
るとともに、この連通孔51内には、前記ポンプ室42
と前記第1の作用室47および第2の作用室49との間
を開閉するバルブ52が回転可能に設けられている。
【0039】前記支持ばね32の周縁部と前記外殻31
の内面との間には、中空の環状部材53が埋設されてい
るとともに、この環状部材53には、一端が前記第1の
作用室47に連通し、他端が前記調圧室50に連通する
第1の緩衝孔54、および一端が前記第2の作用室49
に連通し、他端が前記調圧室50に連通する第2の緩衝
孔55がそれぞれ設けられている。この場合、第1の緩
衝孔54の調圧室50側の開口部と、第2の緩衝孔55
の調圧室50側の開口部とは共通となっている。
【0040】次に、前記に示すものの作用について説明
する。上記のように構成したアクティブマウントの磁石
体37側を図示しない車体側又はエンジン側に連結し、
ボス48側をエンジン側又は車体側に連結し、エンジン
を作動させるとエンジンから種々の振動が磁石体37又
はボス48側に入力する。
【0041】そして、入力する振動が例えば低周波域の
振動である場合には、磁石体37とボス48との間が支
持ばね32を介して振動の入力方向に相対的に変位し、
第1の作用室47および第2の作用室49内の液体と調
圧室50内の液体とが第1の緩衝孔54および第2の緩
衝孔55を介して相互に移動し合い、このときの第1の
緩衝孔54および第2の緩衝孔55による液柱共振作用
を利用することにより、この周波数域の振動が減衰され
ることになる(図5および図6参照)。
【0042】一方、入力する振動が例えば高周波域の振
動である場合には、磁石体37の電磁石コイル45に通
電することにより電磁石46を作動させ、電磁石46と
永久磁石44との協働により振動板36を磁石体37の
方向に往復駆動させ、振動板36に接触するポンプ室4
2内の液圧を変化させる。
【0043】ここで、入力する振動が軸線方向からの振
動である場合には、バルブ52を作動させて連通孔51
を介して第1の作用室47とポンプ室42との間を連通
状態とする。ポンプ室42内の液圧の変化は連通孔51
を介して第1の作用室47に伝達され、第1の作用室4
7の液圧が変化し、この液圧の変化は軸線方向から支持
ばね32を介してボス48に伝達され、これにより軸線
方向から入力する振動が減衰されることになる(図5参
照)。
【0044】また、入力する振動が径方向からの振動で
ある場合には、バルブ52を作動させて連通孔51を介
して第2の作用室49とポンプ室42との間を連通状態
とする。ポンプ室42内の液圧の変化は連通孔51を介
して第2の作用室49に伝達され、第2の作用室49の
液圧が変化し、この液圧の変化は径方向から仕切り壁3
3を介してボス48に伝達し、これにより径方向から入
力する振動が減衰されることになる(図6参照)。
【0045】上記のようにこの実施例によるアクティブ
マウントにあっても、前記第1の実施例に示すものと同
様に、軸線方向から入力する振動だけでなく、径方向か
ら入力する振動に対しても良好な減衰効果が得られるの
で、自動車のエンジン等のように、ピストンの往復動等
による軸線方向からの振動と、クランク軸を回転させる
トルクの反力等による径方向からの振動の2種類の振動
が発生する振動体であっても、良好な減衰効果が得られ
るものである。
【0046】
【発明の効果】この発明は前記のように構成したことに
より、一方の室内を径方向に第1の作用室と第2の作用
室の2室に区画した場合には、軸線方向から入力する振
動に対しては、バルブによってポンプ室と第1および第
2の作用室との間を連通状態とすることにより、ポンプ
室の液圧の変化が連通孔を介して第1および第2の作用
室に伝達され、第1および第2の作用室の液圧の変化が
軸線方向から支持ばねに伝達され、軸線方向から入力す
る振動が減衰されることになる。一方、径方向から入力
する振動に対しては、バルブによっていずれか一方の作
用室とポンプ室との間を連通状態とすることにより、ポ
ンプ室の液圧の変化が連通孔を介していずれか一方の作
用室に伝達され、いずれか一方の作用室の液圧の変化が
径方向から仕切り壁に伝達され、径方向から入力する振
動が減衰されることになる。
【0047】また、一方の室を径方向に第2の作用室と
調圧室の2室に区画した場合には、軸線方向から入力す
る振動に対しては、バルブによってポンプ室と他方の室
との間を連通状態とすることにより、ポンプ室内の液圧
の変化が連通孔を介して他方の室に伝達され、他方の室
の液圧の変化が軸線方向から支持ばねに伝達され、軸線
方向から入力する振動が減衰されることになる。一方、
径方向から入力する振動に対しては、バルブによって第
2の作用室とポンプ室との間を連通状態とすることによ
り、ポンプ室内の液圧の変化が連通孔を介して第2の作
用室内に伝達され、第2の作用室の液圧の変化が径方向
から仕切り壁に伝達され、径方向から入力する振動が減
衰されることになる。
【0048】したがって、自動車のエンジン等のよう
に、ピストンの往復動等による軸線方向からの振動と、
クランク軸を回転させるトルクの反力等による径方向か
らの振動の2種類の振動が発生する振動体に対しても、
良好な減衰効果が得られることになる等のすぐれた効果
を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるアクティブマウントの第1の実
施例を示した縦断面図である。
【図2】図1に示すもののA−A線断面図である。
【図3】図1に示すもののB−B線断面図である。
【図4】図1に示すもののC−C線断面図である。
【図5】図1および図7に示すものの作動状態を示した
模式図である。
【図6】図1および図7に示すものの作動状態を示した
模式図である。
【図7】この発明によるアクティブマウントの第2の実
施例を示した縦断面図である。
【図8】図7に示すもののD−D線断面図である。
【図9】図7に示すもののE−E線断面図である。
【図10】従来のアクティブマウントの一例を示した縦
断面図である。
【符号の説明】
1、31、61……外殻 2、32、62……支持ばね 3、33……仕切り壁 4、34、64……ベロー 5、38……アクチュエータ 6、36、66……振動板 7、37、67……磁石体 8、39……外枠 9、40……シール用ゴム 10、41、70……板ばね 11、42……ポンプ室 12、43、72……ヨーク 13、44、73……永久磁石 14、45、74……電磁石コイル 15、46、75……電磁石 16、48、76……ボス 17、47……第1の作用室 18、49……第2の作用室 19、50、85……調圧室 20、51……連通孔 21、52……バルブ 22、53……環状部材 23、54……第1の緩衝孔 24、55……第2の緩衝孔 35……上蓋 80……作用室 90……緩衝孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−24338(JP,A) 特開 平6−109060(JP,A) 特開 平7−12172(JP,A) 特開 平6−17872(JP,A) 実開 昭60−86645(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外殻(1)内を2室(17、18)(1
    9)に区画する支持ばね(2)と、前記一方の室(1
    7、18)内を第1の作用室(17)と第2の作用室
    (18)の2室に区画する仕切り壁(3)と、前記両作
    用室(17)(18)の内圧の変化を吸収する調圧室
    (19)を形成するベロー(4)と、前記外殻(1)と
    の間にポンプ室(11)を形成する振動板(6)、およ
    び磁石体(7)からなるアクチュエータ(5)と、前記
    ポンプ室(11)と前記第1、第2の作用室(17)
    (18)との間を連通する連通孔(20)と、前記ポン
    プ室(11)と前記第1、第2の作用室(17)(1
    8)との間を開閉するバルブ(21)と、前記調圧室
    (19)と前記第1、第2の作用室(17)(18)と
    の間を連通する第1、第2の緩衝孔(23)(24)を
    具えたことを特徴とするアクティブマウント。
  2. 【請求項2】 外殻(31)内を2室(49、50)
    (47)に区画する支持ばね(32)と、前記一方の室
    (49、50)内を第2の作用室(49)と調圧室(5
    0)の2室に区画する仕切り壁(33)と、前記第2の
    作用室(49)の一部を形成する上蓋(35)と、前記
    調圧室(50)の一部を形成するベロー(34)と、前
    記外殻(31)との間にポンプ室(42)を形成する振
    動板(36)、および磁石体(37)からなるアクチュ
    エータ(38)と、前記ポンプ室(42)と前記他方の
    室(47)および第2の作用室(49)との間を連通す
    る連通孔(51)と、前記ポンプ室(42)と前記他方
    の室(47)および第2の作用室(49)との間を開閉
    するバルブ(52)と、前記調圧室(50)と前記他方
    の室(47)および第2の作用室(49)との間を連通
    する第1、第2の緩衝孔(54)(55)とを具えたこ
    とを特徴とするアクティブマウント。
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