JP2001213177A - マウントシステム - Google Patents

マウントシステム

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JP2001213177A
JP2001213177A JP2000021480A JP2000021480A JP2001213177A JP 2001213177 A JP2001213177 A JP 2001213177A JP 2000021480 A JP2000021480 A JP 2000021480A JP 2000021480 A JP2000021480 A JP 2000021480A JP 2001213177 A JP2001213177 A JP 2001213177A
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mount
vibration
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Kazuto Daino
一登 大能
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Nok Vibracoustic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マウントシステム全体のコストを低減すると
共に、安定した防振性能を確保する。 【解決手段】 エンジン2の前部及び後部のうち一方
を、入力振動を相殺するように加振して常時低動ばね定
数とするためのフィードバック制御系を有するアクティ
ブコントロール型液体封入マウント3を介して支持し、
他方を、中・高周波領域で液柱共振により低動ばねとな
る受動型液体封入マウント4を介して支持することによ
って、複数のアクティブコントロール型マウントを用い
た場合にみられた干渉による入力振動の増幅を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車エン
ジン等の振動体に対する防振支持手段として用いられる
複数のマウントによるマウントシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンを車体に弾性的に支持するマウ
ントシステムの典型的な従来例においては、図8に概略
的に示されるように、車体100に対して、エンジン1
01の前後をアクティブコントロール型液体封入マウン
ト102を介して支持し、右側を受動型液体封入マウン
ト103を介して支持し、左側をゴムマウント104を
介して支持している。
【0003】アクティブコントロール型液体封入マウン
ト102は、バウンド等の衝撃による低周波大振幅の変
位入力に対しては、ゴム状弾性体からなる支持ばねが大
きな変形を受けることにより、二つの液室の間で封入液
体がオリフィスを介して液柱共振により反復移動し、こ
の時の流動抵抗によって大きな減衰力を得る。また、機
関振動等による中・高周波域の小振幅の継続的な入力振
動に対しては、振動による伝達荷重の変化又は振動加速
度を検出するセンサからの信号に応じて駆動される電磁
アクチュエータが、前記入力振動を打ち消す方向の脈動
を液室内の封入液体に与えることによって、広い周波数
域において、振動入力による封入液体の圧力変動が吸収
され、動ばね定数が低くなって優れた振動絶縁性を発揮
する。
【0004】受動型液体封入マウント103は、ゴム状
弾性体からなる支持ばねの変形によって強制的に容積変
化を受ける主液室と、ダイアフラムにより容積が可変の
副液室が、オリフィスを介して互いに連通した構造を有
し、エンジン101のアイドリングによる機関振動の入
力に対しては、前記アイドルオリフィスを通じて両液室
間を封入液体が反復移動することによって、支持ばねの
変形に伴う主液室の液圧変動が吸収され、動ばね定数が
低くなるため優れた振動絶縁性を発揮する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のマウントシステムによれば、電磁アクチュエータに
よって入力振動を相殺するように加振して、常時低動ば
ね定数とするためのフィードバック制御系を有するアク
ティブコントロール型液体封入マウント102を、エン
ジン101の前後に二個使用しているため、高価なマウ
ントシステムとなっていた。
【0006】また、エンジン101の前後を支持する二
個のアクティブコントロール型液体封入マウント102
は、車体100に対するエンジン101の伝達荷重変動
が0になるように、互いに独立して制御される。このた
め、走行状態等の条件によっては、アクティブコントロ
ール型液体封入マウント102のうち一方のみが制御さ
れた状態となることがあり、この場合、エンジン−マウ
ント系の挙動が変化して、非制御状態にある他方のアク
ティブコントロール型液体封入マウント102に加わる
振動が増幅されるおそれがある。
【0007】その結果、非制御状態にあるアクティブコ
ントロール型液体封入マウント102は、振幅が増大し
た入力振動をキャンセルできなくなって、車体100側
への振動伝達が増大する可能性がある。また、これを防
止するには、アクティブコントロール型液体封入マウン
ト102の振動吸収性能を向上させる必要があるため、
大型化及びコスト上昇を招く。
【0008】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その技術的課題とするところは、マウント
システム全体のコストを低減すると共に、安定した防振
性能を確保することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題は本発
明によって有効に解決することができる。すなわち本発
明に係るマウントシステムは、エンジンの前部及び後部
のうち一方を、封入液体の液圧変化が0になるようにエ
ンジン回転数に応じて制御されるアクティブコントロー
ル型マウントを介して支持し、他方を、アイドル状態の
時に封入液体の液柱共振により低動ばねとなる受動型液
体封入マウント、又はアイドル状態の時に低動ばねとな
るように、封入液体が移動するオリフィスが開閉制御さ
れる切換型液体封入マウントを介して支持するものであ
る。このため、複数のアクティブコントロール型マウン
トを用いて支持する場合にみられた個々の制御時の干渉
による入力振動の増幅が防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るマウントシ
ステムにおける第一の実施形態を示す概略的な説明図
で、参照符号1は車体、参照符号2はエンジンである。
【0011】エンジン2は、その前端を、アクティブコ
ントロール型液体封入マウント3を介して車体1に支持
され、後端を、受動型液体封入マウント4を介して車体
1に支持されている。また、エンジン2の左端及び右端
も、それぞれ適切な防振マウント5,6を介して車体1
に支持されている。
【0012】アクティブコントロール型液体封入マウン
ト3は、図2に示されるような構造を有するものであ
る。すなわち、支持対象のエンジン2側に取付ボルト3
6を介して連結されるケース31と、車体1側に取付ボ
ルト37を介して連結されるセンターボス32との間
に、円周方向に連続したゴム状弾性体からなる支持ばね
33及びダイアフラム34が一体的に設けられ、前記ケ
ース31に設けられた電磁電磁アクチュエータ35と支
持ばね33との間、及び前記支持ばね33とダイアフラ
ム34との間に、それぞれ液体が充填された第一及び第
二液室3A,3Bが画成されている。
【0013】ケース31の内部には、その円周方向に沿
って略C字形に延びると共に一端が第一液室7Aに開放
され、他端が第二液室7Bに開放されたオリフィス3C
が形成されている。すなわち前記第一液室7Aと第二液
室7Bはオリフィス3Cを介して互いに連通しており、
このオリフィス3Cにおける液柱共振周波数は、オリフ
ィス3Cの流路長さや流路断面積等によって、バウンド
等の衝撃に対応する低周波数域にチューニングされる。
【0014】電磁アクチュエータ35は、第一液室3A
に面した磁性体からなる振動板351と、この振動板3
51を振動変位可能に支持する板ばね352と、ケース
31の内周に封着された磁性体製のヨーク353及びこ
れに巻装された励磁コイル354と、前記ヨーク353
前記振動板351に適当な隙間を介して対向配置された
永久磁石355とを備える。励磁コイル354には、入
力振動を検出する荷重センサ又は加速度センサ(図示省
略)と、エンジン回転数を検出するセンサ(図示省略)
からの検出信号に基づいて制御された交流の励磁電流が
供給されるようになっている。このため、励磁コイル3
54とヨーク353とで構成される電磁石に変動磁界が
発生し、永久磁石355の磁力との協働において振動板
351が入力振動と同一の振動数で上下に変位し、液室
3A内の封入液に、振動入力による封入液の圧力変動を
相殺する脈圧を与えることができる。
【0015】したがって、例えば走行中の車体1のバウ
ンド等の衝撃による低周波大振幅の変位が入力された場
合は、上下に大きく相対変位されるケース31とセンタ
ーボス32との間で、支持ばね33が大きな変形を受け
ることによる第一液室3Aの容積変化に伴い、封入液体
がオリフィス3Cを通じて第一液室3Aと第二液室3B
との間を液柱共振によって反復移動する。このため変位
入力による第一液室3Aの液圧の変化が適度に吸収さ
れ、すなわち第一液室3Aの封入液体を介して伝達され
る荷重が小さくなることによって優れた緩衝性を得ると
共に、オリフィス3Cを封入液体が流動する際の流動抵
抗による高減衰作用によって、衝撃に伴う振動を速やか
に収束させる。
【0016】また、エンジン2の駆動に伴って、アイド
ル回転数以上の中・高周波域の継続的な振動変位が入力
された場合は、オリフィス3Cにおける液柱慣性が大き
くなり、第一液室3Aと第二液室3Bとの間でオリフィ
ス3Cでの液柱共振による封入液体の反復移動が起こら
なくなるが、この場合、アクチュエータ35における励
磁コイル354に、前記入力振動と対応するように制御
された励磁電流が与えられることによって、前記アクチ
ュエータ35の振動板351が上下に反復変位され、前
記振動入力による第一液室3Aの液圧の変動を相殺する
脈圧が、封入液体に与えられる。したがって、エンジン
2からの振動入力によって第一液室3Aの封入液体を介
して伝達される荷重の変化が小さくなり、広い回転数域
において振動絶縁性が向上する。
【0017】一方、受動型液体封入マウント4は、図3
に示されるような構造を有するものである。すなわち、
車体1側に取付ボルト46を介して連結されるケース4
1と、エンジン2側に取付ボルト47を介して連結され
るセンターボス42との間に、円周方向に連続したゴム
状弾性体からなる支持ばね43が一体的に設けられ、前
記ケース41の内周に、薄肉シート状のゴム状弾性体か
らなるダイアフラム44と、このダイアフラム44と前
記支持ばね43との間の空間を支持ばね43側(上側)
の第一液室4Aとダイアフラム44側(下側)の第二液
室4Bとの間を仕切る隔壁45が、密封的にカシメ固定
されている。
【0018】第一液室4Aと第二液室4Bは、隔壁45
の中央部に開設された筒状のオリフィス4Cを介して互
いに連通しており、これら第一液室4A、第二液室4B
及びオリフィス4Cからなる密閉空間には、封入液体が
充填されている。また、前記オリフィス4Cにおける液
柱共振周波数は、エンジン2のアイドリング時(700
〜950rpm)における振動周波数域に設定される。
【0019】したがって、例えば走行中の車体1のバウ
ンド等の衝撃による低周波大振幅の変位が入力された場
合は、上下に大きく相対変位されるケース41とセンタ
ーボス42との間で、支持ばね43が大きな変形を受け
ることによって、封入液体がオリフィス4Cを通じて第
一液室4Aと第二液室4Bとの間を反復移動するので、
優れた緩衝性を得る。また、エンジン2のアイドリング
による継続的な振動入力に対しては、オリフィス4Cに
おける液柱共振によって、第一液室4A内の液圧変動が
吸収されるので、動ばね定数が静ばね定数に対して40
〜100%の範囲で低下し、優れた振動絶縁性を発揮す
る。
【0020】以上の構成を備えるマウントシステムによ
れば、受動型液体封入マウント4はエンジン2からの振
動入力に対応する周波数で入力振動による第一液室4A
の液圧変化を相殺するための加振を行うものではないた
め、複数のアクティブコントロール型液体封入マウント
で支持した場合のような加振による干渉が発生せず、前
記受動型液体封入マウント4への入力振動が、アクティ
ブコントロール型液体封入マウント3の加振制御によっ
て増幅されることがない。
【0021】また、この実施形態によるマウントシステ
ムにおいては、アクティブコントロール型液体封入マウ
ント3が一個のみ用いられ、他方の受動型液体封入マウ
ント4は、エンジン2からの振動入力に対応する周波数
での加振を行うための制御系が存在しない安価なもので
あるため、システム全体のコストを低下させることがで
きる。
【0022】なお、上記実施形態によるマウントシステ
ムにおいては、エンジン2の前端をアクティブコントロ
ール型液体封入マウント3、後端を受動型液体封入マウ
ント4を介して支持したが、図4に示されるように、逆
にエンジン2の前端を受動型液体封入マウント4、後端
をアクティブコントロール型液体封入マウント3で支持
した構成としても、上述と同様の効果が実現される。
【0023】次に、図5に示される本発明に係るマウン
トシステムにおける第二の実施形態を示す概略的な説明
図で、この実施形態においては、エンジン2は、その前
端が、先の図2と同様の構成を有するアクティブコント
ロール型液体封入マウント3を介して車体1に支持さ
れ、後端が、切換型液体封入マウント7を介して車体1
に支持されている。また、エンジン2の左端及び右端
も、それぞれ適切な防振マウント5,6を介して車体1
に支持されている。
【0024】切換型液体封入マウント7は、ケース71
が、本体ケース71aと、これに一体的にカシメ固定さ
れ車体1側に取付ボルト76を介して連結されるボトム
ケース71bからなり、前記本体ケース71aと、エン
ジン2側に取付ボルト77を介して連結されるセンター
ボス72との間に、円周方向に連続したゴム状弾性体か
らなる支持ばね73が一体的に設けられている。本体ケ
ース71aとボトムケース71bとのカシメ部内周に
は、薄肉シート状のゴム状弾性体からなるダイアフラム
74と、このダイアフラム74と前記支持ばね73との
間の密閉空間を、支持ばね73側(上側)の第一液室7
Aとダイアフラム74側(下側)の第二液室7Bとの間
を仕切る隔壁75が、密封的にカシメ固定されている。
【0025】第一液室7Aと第二液室7Bは、本体ケー
ス71aの上部内周に沿って略C字形に延びるショック
オリフィス7C及びアイドルオリフィス7Dを介して互
いに連通されている。第一液室7A、第二液室7B、シ
ョックオリフィス7C及びアイドルオリフィス7Dから
なる前記密閉空間には封入液体が充填されている。
【0026】隔壁75の中央部に開設されたアイドルオ
リフィス7Dは、円筒状に形成されている。ショックオ
リフィス7Cは円周方向に長くかつ狭い流路であるた
め、このショックオリフィス7Cを封入液体が流れる際
には大きな流動抵抗を発生するのに対し、前記アイドル
オリフィス7Dは、ショックオリフィス7Cに比較して
流路長さが十分に短くしかも流路断面が大きいため、封
入液体の流動抵抗は小さなものとなる。ダイアフラム7
4の中央部には、上方へ環状に突出したエラストマから
なる弁部74aが一体形成されており、アイドルオリフ
ィス7Dの下端に形成された鍔部75aと接離自在に対
向している。
【0027】負圧アクチュエータ78は、ボトムケース
71bの内周空間に移動自在に配置され弁部74aに連
結されたリテーナ781と、金属環782aで補強され
た外周縁部がボトムケース71bの下部内周面に密嵌さ
れ内周部が前記リテーナ781に一体化された状態に成
形された駆動ダイアフラム782と、前記リテーナ78
1とボトムケース71bの下端壁面との間に適宜圧縮状
態に介在されたコイルスプリング783とを有する。前
記弁部74aは、このコイルスプリング783の付勢力
によって、前記鍔部75aに密接されている。ボトムケ
ース71bの下端壁面の中央部には、図示されていない
負圧発生源(例えばエンジンのピストンによる吸気圧又
はポンプが利用される)前記駆動ダイアフラム782の
下側の負圧室7Eに負圧を導入するためのノズル784
が開設されている。
【0028】また、負圧アクチュエータ78は、エンジ
ン2のアイドル回転数(700〜950rpm)におい
て負圧室7Eへ負圧発生源からの負圧が印加されるよう
に、切換制御される。そして、負圧室7Eに負圧を印加
することによって、リテーナ781がコイルスプリング
783を圧縮しながら駆動ダイアフラム782と共に前
記負圧室7Eを縮小させるように下側へ変位し、前記負
圧を解除すると、コイルスプリング783の付勢力によ
ってリテーナ781が上方へ変位するものである。ダイ
アフラム74に形成された弁部74aは、負圧アクチュ
エータ78におけるリテーナ781と連結されているた
め、このリテーナ781と一体に上下に変位し、アイド
ルオリフィス7Dの下端鍔部75aと接離して、アイド
ルオリフィス7Dを開閉する。
【0029】したがって、上記切換型液体封入マウント
7は、負圧アクチュエータ78の負圧室7Eに負圧が導
入されていない通常の走行状態では、弁部74aがコイ
ルスプリング783の付勢力によって鍔部75aと密接
し、アイドルオリフィス7Dを閉塞している。したがっ
て、この状態で車体1のバウンド等による大振幅の低周
波振動が入力されることによって、ケース71とセンタ
ーボス72との間で支持ばね73が変形され、第一液室
7Aが容積変化を受けると、先に述べたように、封入液
体はショックオリフィス7Cを介して第一液室7Aと第
二液室7Bの間を流動し、その時の流動抵抗によって、
衝撃入力に対する良好な緩衝性を得ると共に、その振動
を短時間で制止する。
【0030】また、エンジン2のアイドリング時(70
0〜950rpm)には、負圧アクチュエータ78の負
圧室7Eに負圧が印加されることによって、弁部74a
が鍔部75aから下方へ離間し、アイドルオリフィス7
Dを開放する。この状態でアイドル振動が入力される
と、両液室7A,7B間での封入液体の移動がアイドル
オリフィス7Dを介して短絡され、流動抵抗が小さくな
るので、第一液室7Aの液圧変化が有効に吸収されて動
ばね定数が静ばね定数の40〜100%の範囲で低下
し、アイドル振動に対して優れた振動絶縁性を発揮す
る。
【0031】以上の構成を備えるマウントシステムによ
れば、切換型液体封入マウント7は、エンジン2からの
入力振動に対応する周波数で第一液室7Aの液圧変化を
相殺するための加振を行うものではないため、複数のア
クティブコントロール型液体封入マウントで支持した場
合のような加振による干渉が発生せず、前記切換型液体
封入マウント7への入力振動が、アクティブコントロー
ル型液体封入マウント3の制御によって増幅されること
がない。
【0032】また、この第二の実施形態によるマウント
システムにおいては、アクティブコントロール型液体封
入マウント3が一個のみ用いられ、他方の切換型液体封
入マウント7は、所定のエンジン回転数においてアイド
ルオリフィス7Dを開閉するものであって、エンジン2
からの振動入力に対応する周波数での加振を行うための
フィードバック制御系が存在せず、相対的に安価なもの
であるため、システム全体のコストを低下させることが
できる。
【0033】なお、上記第二の実施形態によるマウント
システムにおいては、エンジン2の前端をアクティブコ
ントロール型液体封入マウント3、後端を切換型液体封
入マウント7を介して支持したが、図4に示されるよう
に、逆にエンジン2の前端を切換型液体封入マウント
7、後端をアクティブコントロール型液体封入マウント
3で支持した構成としても、上述と同様の効果が実現さ
れる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係るマウントシステムによる
と、エンジンの前部及び後部のうち一方をアクティブコ
ントロール型マウントを介して支持し、他方を受動型液
体封入マウント、又は切換型液体封入マウントを介して
支持する構成としたため、複数のアクティブコントロー
ル型液体封入マウントで支持した場合のような干渉によ
る入力振動の増幅が起こらず、安定した防振性能が確保
される。
【0035】また、アクティブコントロール型液体封入
マウントが、エンジンからの入力振動と対応する周波数
で液室を常に加振することにより、前記入力振動による
液室の圧力変化を相殺するためのフィードバック制御系
を有する高価なものであるのに対し、受動型液体封入マ
ウント又は切換型液体封入マウントは、このような制御
系が存在しない安価なものであるため、複数のアクティ
ブコントロール型液体封入マウントを用いた従来のマウ
ントシステムに比較して、コストを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマウントシステムにおいて、アク
ティブコントロール型液体封入マウント及び受動型液体
封入マウントを用いた一実施形態を示す概略的な説明図
である。
【図2】上記実施形態において使用されるアクティブコ
ントロール型液体封入マウントの構造を示す断面図であ
る。
【図3】上記実施形態において使用される受動型液体封
入マウントの構造を示す断面図である。
【図4】本発明に係るマウントシステムにおいて、アク
ティブコントロール型液体封入マウントと受動型液体封
入マウントを用いた他の実施形態を示す概略的な説明図
である。
【図5】本発明に係るマウントシステムにおいて、アク
ティブコントロール型液体封入マウントと切換型液体封
入マウントを用いた一実施形態を示す概略的な説明図で
ある。
【図6】上記実施形態において使用される切換型液体封
入マウントの構造を示す断面図である。
【図7】本発明に係るマウントシステムにおいて、アク
ティブコントロール型液体封入マウントと切換型液体封
入マウントを用いた他の実施形態を示す概略的な説明図
である。
【図8】従来のマウントシステムを示す概略的な説明図
である。
【符号の説明】
1 車体 2 エンジン 3 アクティブコントロール型液体封入マウント 3A,4A,7A 第一液室 3B,4B,7B 第二液室 3C,4C オリフィス 31,41,71 ケース 32,42,72 センターボス 33,43,73 支持ばね 34,44,74 ダイアフラム 35 電磁アクチュエータ 351 振動板 352 板ばね 353 ヨーク 354 励磁コイル 355 永久磁石 36,37,46,47,76,77 取付ボルト 4 受動型液体封入マウント 45,75 隔壁 5,6 防振マウント 7 切換型液体封入マウント 7C ショックオリフィス 7D アイドルオリフィス 7E 負圧室 74a 弁部 75a 鍔部 78 負圧アクチュエータ 781 リテーナ 782 駆動ダイアフラム 783 コスルスプリング 784 ノズル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(2)の前部及び後部のうち一
    方を、封入液体の液圧変化が0になるようにエンジン回
    転数に応じて制御されるアクティブコントロール型マウ
    ント(3)を介して支持し、 前記エンジン(2)の前部及び後部のうち他方を、アイ
    ドル状態の時に封入液体の液柱共振により低動ばねとな
    る受動型液体封入マウント(4)を介して支持してなる
    ことを特徴とするマウントシステム。
  2. 【請求項2】 エンジン(2)の前部及び後部のうち一
    方を、封入液体の液圧変化がが0になるようにエンジン
    回転数に応じて制御されるアクティブコントロール型マ
    ウント(3)を介して支持し、 前記エンジン(2)の前部及び後部のうち他方を、アイ
    ドル状態の時に低動ばねとなるように、封入液体が移動
    するオリフィス(7D)が開閉制御される切換型液体封
    入マウント(7)を介して支持してなることを特徴とす
    るマウントシステム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008069131A1 (ja) * 2006-12-05 2008-06-12 Honda Motor Co., Ltd. 液封防振装置

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