JP3289520B2 - 防振支持装置 - Google Patents

防振支持装置

Info

Publication number
JP3289520B2
JP3289520B2 JP28810794A JP28810794A JP3289520B2 JP 3289520 B2 JP3289520 B2 JP 3289520B2 JP 28810794 A JP28810794 A JP 28810794A JP 28810794 A JP28810794 A JP 28810794A JP 3289520 B2 JP3289520 B2 JP 3289520B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
support
elastic body
load sensor
fluid chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP28810794A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08145114A (ja
Inventor
和重 青木
潔 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP28810794A priority Critical patent/JP3289520B2/ja
Publication of JPH08145114A publication Critical patent/JPH08145114A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3289520B2 publication Critical patent/JP3289520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば車両のエンジ
ン等の振動体を車体等の支持体に防振しつつ支持する装
置に関し、特に、振動体及び支持体間に介在する支持弾
性体によって流体室を画成し、その流体室内の隔壁の一
部を可動部材で形成し、その可動部材をアクチュエータ
で変位させて流体室の容積を積極的に変化させ、もって
能動的な支持力を発生させる流体封入式の防振支持装置
において、全周波数領域における支持体側の振動を正確
に認識できるようにして、良好な防振機能が発揮される
ようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】一般に車両のパワーユニットを支持する
ために用いられる防振支持装置であるエンジンマウント
には、主として、アイドル振動,エンジンシェイク,こ
もり音振動及び加速時騒音振動のいずれに対しても良好
な防振機能が発揮されることが要求されるが、これら各
種の振動のうち、20〜30Hz程度の比較的大振幅の振
動であるアイドル振動を低減するために防振支持装置に
要求される特性は、高動ばね定数で且つ高減衰であるの
に対し、5〜15Hz程度の比較的大振幅の振動であるエ
ンジンシェイクや、80〜800Hz程度の比較的小・中
振幅の振動であるこもり音振動・加速時騒音振動を低減
するために防振支持装置に要求される特性は、低動ばね
定数で且つ低減衰である。従って、通常の弾性体のみか
らなるエンジンマウントや、従来の液体封入式のエンジ
ンマウントでは、全ての振動を防振することは困難であ
る。
【0003】そこで、例えば特開平4−302729号
公報に開示されるように、能動的な支持力を発生可能な
液体封入式の防振支持装置が従来から存在する。即ち、
この公報記載の防振支持装置にあっては、エンジンシェ
イクのような比較的低周波の振動に対しては、受動的な
液体封入式の防振支持装置と同様に、二つの液体室間を
往来する液体の共振を利用して振動体から支持体に伝達
される振動を抑制する一方、アイドル振動以上の比較的
高周波の振動に対しては、液体室の隔壁の一部を形成す
る可動部材を能動的に変位させ、液体室の圧力変化を支
持弾性体の拡張ばねに作用させて積極的に支持力を発生
させ振動を打ち消すようにしていた。
【0004】そして、上記公報記載の防振支持装置で
は、防振支持装置を通じて支持体側に入力される振動
は、加速度センサによって検出していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような能動的な支持力を発生することができる従来の
防振支持装置にあっては、支持体側に伝達される振動を
検出する手段として、加速度センサを用いていたため、
特に低回転域の振動を有効に低減できないという問題点
を有していた。
【0006】即ち、加速度センサが出力する加速度信号
は、制御周波数の2乗に比例して大きくなる特性を有す
るため、防振支持装置による能動的な振動制御の範囲を
例えばアイドル振動(20〜30Hz)からこもり音振動
(80〜800Hz)までとした場合、図9に示すよう
に、加振振幅は低回転のアイドル振動の方が中高回転の
こもり音振動よりも大きかったとしても、実際に加速度
センサから出力される加速度信号のレベルは、こもり音
振動の方が大きくなる。そして、マイクロコンピュータ
等から構成される能動制御のための信号処理を実行する
コントローラは、その信号入力レベル及び分解能に上限
を有するため、コントローラへの入力最大値は、加速度
センサの出力最大値である中高回転の信号レベルに合わ
せることになる。
【0007】すると、実際には加振振幅の大きい低回転
域のアイドル振動であるのに、コントローラは振幅の小
さな振動が発生していると認識して振動低減制御を実行
してしまうため、低回転域の振動を有効に低減できなか
ったのである。本発明は、このような従来の技術が有す
る未解決の課題に着目してなされたものであって、全周
波数領域における支持体側の振動を正確に認識でき、良
好な防振機能を発揮することができる能動的な振動制御
可能な防振支持装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、振動体及び支持体間に介在
する支持弾性体と、この支持弾性体によって画成された
流体室と、この流体室内に封入された流体と、前記流体
室の隔壁の一部を形成する磁化可能な可動部材と、この
可動部材を変位させる電磁アクチュエータと、前記支持
弾性体を通じて前記振動体側から前記支持体側に伝達さ
れる振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段
の検出結果に応じて前記電磁アクチュエータに対する制
御信号を生成し出力するコントローラと、を備えた防振
支持装置において、前記振動検出手段として荷重センサ
を用いるとともに、前記支持弾性体と前記支持体との間
にアクチュエータケースを介在させ、そのアクチュエー
タケース内に前記電磁アクチュエータを配設し、前記荷
重センサを、前記電磁アクチュエータのヨークと前記ア
クチュエータケースの底面との間に挟み込んで配設し、
そして、前記支持体への取り付け用の取り付けボルト
を、その軸力が前記荷重センサに加わらないように前記
アクチュエータケースの底面と前記支持体との間を締め
付け可能に設けた。
【0009】この場合、請求項2に係る発明のように、
前記アクチュエータケースの内底面に、空洞部が形成さ
れた平板部材を配設し、その平板部材の空洞部に前記取
り付けボルトの頭部を収容することができる。一方、上
記目的を達成するために、請求項3に係る発明は、振動
体及び支持体間に介在する支持弾性体と、この支持弾性
体によって画成された流体室と、この流体室内に封入さ
れた流体と、前記流体室の隔壁の一部を形成する磁化可
能な可動部材と、この可動部材を変位させる電磁アクチ
ュエータと、前記支持弾性体を通じて前記振動体側から
前記支持体側に伝達される振動を検出する振動検出手段
と、この振動検出手段の検出結果に応じて前記電磁アク
チュエータに対する制御信号を生成し出力するコントロ
ーラと、を備えた防振支持装置において、前記振動検出
手段として荷重センサを用いるとともに、前記支持弾性
体と前記支持体との間にアクチュエータケースを介在さ
せ、そのアクチュエータケース内に前記電磁アクチュエ
ータを配設し、前記荷重センサを、前記電磁アクチュエ
ータのヨークと前記アクチュエータケースの内面との間
に挟み込んで配設し、そして、前記可動部材を前記支持
弾性体よりも前記支持体側の部材に支持し、その可動部
材を支持する部位と前記ヨークとの間を、力を伝達する
力伝達部材を介して連結した。
【0010】また、請求項4に係る発明は、上記請求項
3に係る発明において、前記アクチュエータケースの前
記支持弾性体側端部をフランジ状とし、そのアクチュエ
ータケースのフランジ状の部分と、弾性体と、前記力伝
達部材と、前記可動部材を構成する板ばねとを、この順
序で重ね合わせた状態で、前記支持弾性体が固着される
円筒部材の端部にかしめ止めした。
【0011】そして、請求項5に係る発明は、上記請求
項3又は請求項4に係る発明において、前記力伝達部材
を前記ヨークと一体に形成した。さらに、請求項6に係
る発明は、上記請求項3〜5に係る発明である防振支持
装置において、前記ヨーク及び前記アクチュエータケー
スの内面間に、前記荷重センサと並列に力分配部材を介
在させた。
【0012】ここで、この請求項6に係る発明である防
振支持装置における力分配部材は、例えば請求項7に係
る発明のように、前記荷重センサを収容する樹脂モール
ドとすることができ、或いは、請求項8に係る発明のよ
うに、凹部内に前記荷重センサを収容する皿ばねとする
こともできる。一方、上記目的を達成するために、請求
項9に係る発明は、振動体及び支持体間に介在する支持
弾性体と、この支持弾性体によって画成された流体室
と、この流体室内に封入された流体と、前記流体室の隔
壁の一部を形成する磁化可能な可動部材と、この可動部
材を変位させる電磁アクチュエータと、前記支持弾性体
を通じて前記振動体側から前記支持体側に伝達される振
動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段の検出
結果に応じて前記電磁アクチュエータに対する制御信号
を生成し出力するコントローラと、を備えた防振支持装
置において、前記振動検出手段として荷重センサを用い
るとともに、前記電磁アクチュエータのヨークの一端面
側に前記支持弾性体及び前記可動部材を支持し、前記ヨ
ークの他端面側に、中央部に平板部を有するスタッドボ
ルトの一端側を結合し、そのスタッドボルトの他端側を
前記支持体に結合し、そして、前記ヨークと前記平板部
との間に、前記荷重センサを挟み込んで配設した。
【0013】そして、上記目的を達成するために、請求
項10に係る発明は、振動体及び支持体間に介在する支
持弾性体と、この支持弾性体によって画成された流体室
と、この流体室内に封入された流体と、前記流体室の隔
壁の一部を形成する磁化可能な可動部材と、この可動部
材を変位させる電磁アクチュエータと、前記支持弾性体
を通じて前記振動体側から前記支持体側に伝達される振
動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段の検出
結果に応じて前記電磁アクチュエータに対する制御信号
を生成し出力するコントローラと、を備えた防振支持装
置において、前記振動検出手段として荷重センサを用い
るとともに、前記電磁アクチュエータのヨークの一端面
側に前記支持弾性体及び前記可動部材を支持し、前記ヨ
ークの他端面側を前記支持体に結合し、そして、前記ヨ
ークの前記支持体側の端部近傍に前記荷重センサを埋設
した。
【0014】さらに、請求項11に係る発明は、上記請
求項1〜10に係る発明である防振支持装置において、
オリフィスを介して前記流体室に連通する容積可変の副
流体室を設けるとともに、前記流体室,前記オリフィス
及び前記副流体室内に流体を封入した。
【0015】
【作用】請求項1に係る発明にあっては、支持弾性体に
よって流体室が画成されているため、力学的モデルで考
えると、それら振動体及び支持体間に、支持弾性体と流
体室とが並列に介在していることになる。そして、その
流体室の隔壁の一部が磁化可能な可動部材によって形成
されているから、電磁アクチュエータによって可動部材
が変位して流体室の容積が変動すると、その容積変動が
支持弾性体の拡張方向ばねに作用して力となり、その力
が振動体及び支持体間に付与される。つまり、電磁アク
チュエータの出力が、可動部材,流体室内の流体及び支
持弾性体の拡張ばねを介して、振動体及び支持体間に能
動的な支持力として作用する。
【0016】そして、振動検出手段として荷重センサを
用いているため、加振振幅の大小に応じた検出信号がコ
ントローラに供給される。従って、コントローラは、加
振振幅の大きさを正確に反映した制御信号を生成し出力
するようになるから、アクチュエータは、加振振幅に比
例した振幅で可動部材を変位させるようになる。さら
に、請求項1、2に係る発明のような構成であれば、荷
重センサを配置する際に、取付け用ボルトの締結力等を
考慮しなくて済むから、荷重センサの耐荷重条件が低く
なる。即ち、荷重センサを防振支持装置本体の外部に配
置しようとすると、その防振支持装置本体を支持体に固
定するボルトに共締めすることになるが、これでは、荷
重センサの選択の際には、防振支持装置本体に加わる荷
重最大値のみならず、ボルト締め付け時の軸力をも考慮
しなければならない。しかし、この請求項1、2に係る
発明のように、取り付けボルトの軸力が前記荷重センサ
に加わらないように荷重センサを装置本体に内蔵すれ
ば、そもそも取り付けボルトの軸力を考慮する必要がな
くなるから、荷重センサの耐荷重条件が低くなるのであ
る。また、荷重センサを内蔵していれば、実際の組付け
時の手間数が少なくなる。
【0017】また、請求項3に係る発明にあっては、上
記請求項1に係る発明と同様に、振動体及び支持体間
に、支持弾性体と流体室とが並列に介在していることに
なり、電磁アクチュエータの出力が、可動部材,流体室
内の流体及び支持弾性体の拡張ばねを介して、振動体及
び支持体間に能動的な支持力として作用する。そして、
振動体及び支持体間に支持弾性体と流体室とが並列に介
在している構造であれば、振動体で発生した加振力が支
持体側に伝達する経路は、支持弾性体の支持ばねを通じ
て支持体側に伝達する第1の経路と、支持弾性体の拡張
ばね,流体室及び可動部材を通じて支持体に伝達する第
2の経路とがある。
【0018】これら第1の経路及び第2の経路を通過し
た加振力は、可動部材を支持体側の部材に支持させてい
るため、その可動部材の取付け部位において重なり合う
ことになり、その重なり合った力の一部は、力伝達部材
を通じて、電磁アクチュエータのヨークに入力され、そ
こから荷重センサを通じてアクチュエータケースに至
り、支持体に到達する。従って、振動検出手段としての
荷重センサには、振動体で発生し第1の経路及び第2の
経路の両方を通過した加振力が入力されることになるか
ら、振動体で発生し支持体側に伝達される振動が、荷重
センサによって正確に検出される。
【0019】そして、この請求項3に係る発明であって
も、振動検出手段として荷重センサを用いているから、
上記請求項1に係る発明と同様に、加振振幅の大小に応
じた検出信号がコントローラに供給され、コントローラ
は、加振振幅の大きさを正確に反映した制御信号を生成
し出力するようになり、加振振幅に比例した振幅で可動
部材が変位するようになる。また、荷重センサを、電磁
アクチュエータのヨークとアクチュエータケース内面と
の間に挟み込んで配設しているため、上記請求項2に係
る発明と同様に、荷重センサを配置する際に、取付け用
ボルトの締結力等を考慮しなくて済むから、荷重センサ
の耐荷重条件が低くなるし、組付け時の手間数も少なく
なる。
【0020】この請求項3に係る発明を特に請求項4に
係る発明のように構成すれば、構造が簡易で済み、しか
も、荷重センサには、振動体で発生し第1の経路及び第
2の経路の両方を通過した加振力が確実に入力されるこ
とになり、上記作用が確実に発揮される。そして、第1
の経路及び第2の経路を通過した後に可動部材の支持部
位で重なり合った力は、そのかしめ止め部位からアクチ
ュエータケース側と力伝達部材側とに分配されるが、力
伝達部材の弾性変形時のばね定数を、一緒にかしめ止め
される弾性体のばね定数よりも大きく設定しておけば、
ほとんどの加振力は力伝達部材を通じてヨーク側に入力
されるから、より正確に振動が検出される。
【0021】さらに、請求項5に係る発明のように構成
すれば、部品点数が少なくなるし、組み立て時の手間も
少なくなる。そして、請求項6に係る発明であれば、ヨ
ークに入力された力は、荷重センサを通じてアクチュエ
ータケースに至る分と、力分配部材を通じてアクチュエ
ータケースに至る分とに分かれるから、荷重センサへの
入力荷重が軽減され、荷重センサの耐荷重条件がさらに
低くなる。
【0022】この場合、請求項7に係る発明であれば、
樹脂モールド内に収容した荷重センサをヨークとアクチ
ュエータケース内面との間に挟み込めばよく、これによ
り上記請求項6に係る発明の作用が得られる。また、請
求項8に係る発明であれば、入力荷重の多くを皿ばねで
負担できるから、荷重センサへの入力荷重が軽減され、
荷重センサの耐荷重条件がまたさらに低くなる。この場
合、電磁アクチュエータを質量とし、力伝達部材,皿ば
ねをばねとした一自由度振動系ができるため、その振動
系の共振周波数は、この防振支持装置に入力される振動
の周波数帯域から外れるように、皿ばねのばね定数等を
選定する必要がある。
【0023】請求項9に係る発明にあっても、上記請求
項1,3に係る発明と同様に、振動体及び支持体間に、
支持弾性体と流体室とが並列に介在していることにな
り、電磁アクチュエータの出力が、可動部材,流体室内
の流体及び支持弾性体の拡張ばねを介して、振動体及び
支持体間に能動的な支持力として作用する。そして、電
磁アクチュエータのヨークの一端面側に、支持弾性体及
び可動部材が支持されているから、上記第1の経路及び
第2の経路を通過した加振力は、全てアクチュエータの
ヨークに入力され、そこからスタッドボルトを通じて支
持体に到達する。このとき、振動検出手段としての荷重
センサは、スタッドボルトの平板部とヨークの他端面側
との間に挟み込まれているから、ヨークに入力された加
振力の一部は荷重センサを通過することになり、振動体
で発生し支持体側に伝達される振動が、荷重センサによ
って正確に検出される。
【0024】このような構成では、荷重センサは、スタ
ッドボルトの平板部とヨーク端面との間に挟み込まれた
状態でスタッドボルトをヨークに締め込むことにより取
り付けられるから、その出力感度を直接確認しつつ締め
付け量を調整して取り付けられる。また、この請求項9
に係る発明では、上記請求項3に係る発明では備えてい
たアクチュエータケースが不要となるから、部品点数が
少なくなる。
【0025】そして、この請求項9に係る発明であって
も、振動検出手段として荷重センサを用いているから、
上記請求項1に係る発明と同様の作用が得られるし、荷
重センサを、ヨークとスタッドボルト平板部との間に挟
み込んで配設しているため、支持体と防振支持装置との
間に荷重センサを共締めするのとは異なり、荷重センサ
の耐荷重条件が低くなる。
【0026】また、請求項10に係る発明にあっては、
上記請求項9に係る発明と同様にヨークに入力される加
振力の一部は、ヨーク内の荷重センサが埋設された部位
を通過して支持体側に至るから、振動体で発生し支持体
側に伝達される振動は荷重センサによって正確に検出さ
れるし、加振力の他の一部は荷重センサが埋設されてい
ない部位を通過して支持体側に至るから、支持体と防振
支持装置との間に荷重センサを共締めするのとは異な
り、荷重センサの耐荷重条件が低くなる。そして、上記
請求項3に係る発明では備えていたアクチュエータケー
スは不要であるから、部品点数が少なくなる。
【0027】そして、この請求項10に係る発明であっ
ても、振動検出手段として荷重センサを用いているか
ら、上記請求項1に係る発明と同様の作用が得られる
し、荷重センサをヨーク内に埋設しているから組付け時
の手間数は少なくなる。さらに、請求項11に係る発明
は、オリフィスを介して流体室と容積可変の副流体室と
の間を連通させているため、そのオリフィスを介して流
体室及び副流体室間で流体の往来が可能な周波数の振動
が入力されている状況では、受動的な支持力を発生する
通常の流体封入式の防振支持装置として作用する。かか
る状況では、特に可動部材を積極的に変位させる必要は
ない。
【0028】そして、オリフィス内の流体がスティック
状態(移動不可能な状態)となるほどの高周波の振動が
入力されると、電磁アクチュエータで可動部材を変位さ
せて能動的な支持力を発生させることになるから、上記
請求項1〜10に係る発明と同様の作用が発揮される。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の第1実施例の構成を示す断面図
であって、この実施例は、本発明に係る防振支持装置
を、エンジンから車体に伝達される振動を能動的に低減
可能ないわゆるアクティブエンジンマウントに適用した
ものである。
【0030】先ず、構成を説明すると、図1に示す防振
支持装置としてのエンジンマウント1は、振動体として
のエンジン30への取付け用のボルト2aを上部に一体
に備え且つ内部が空洞で下部が開口したキャップ2を有
し、このキャップ2の下部外面には、軸が上下方向を向
く内筒3の上端部がかしめ止めされている。内筒3は、
下端側の方が縮径した形状となっていて、その下端部が
内側に水平に折り曲げられて、ここに円形の開口部3a
が形成されている。そして、内筒3の内側には、キャッ
プ2及び内筒3内部の空間を上下に二分するように、キ
ャップ2及び内筒3のかしめ止め部分に一緒に挟み込ま
れてダイアフラム4が配設されている。ダイアフラム4
の上側の空間は、キャップ2の側面に孔を開けることに
より大気圧に通じている。
【0031】さらに、内筒3の内側にはオリフィス構成
体5が配設されている。なお、本実施例では、内筒3内
面及びオリフィス構成5間には、薄膜状の弾性体(ダイ
アフラム4の外周部を延長させたものでもよい)が介在
していて、これにより、オリフィス構成5は内筒3内側
に強固に嵌め込まれている。このオリフィス構成体5
は、内筒3の内部空間に整合して略円柱形に形成されて
いて、その上面には円形の凹部5aが形成されている。
そして、その凹部5aと、底面の開口部3aに対向する
部分との間が、オリフィス5bを介して連通するように
なっている。オリフィス5bは、例えば、オリフィス構
成体5の外周面に沿って螺旋状に延びる溝と、その溝の
一端部を凹部5aに連通させる流路と、その溝の他端部
を開口部3aに連通させる流路とで構成される。
【0032】一方、内筒3の外周面には、内周面側が若
干上方に盛り上がった肉厚円筒状の支持弾性体6の内周
面が加硫接着されていて、その支持弾性体6の外周面
は、上端側が拡径した円筒部材としての外筒7の内周面
上部に加硫接着されている。そして、外筒7の下端部は
上面が開口した円筒形のアクチュエータケース8の上端
部にかしめ止めされていて、そのアクチュエータケース
8の下端面からは、そのアクチュエータケース8の底面
支持体としてのメンバ35との間を締め付け可能な
付け用の取付けボルト9が突出している。取付けボルト
9は、その頭部9aが、アクチュエータケース8の内底
面に張り付いた状態で配設された平板部材8aの中央の
空洞部8bに収容されている。
【0033】さらに、アクチュエータケース8の内側に
は、円筒形の鉄製のヨーク10Aと、このヨーク10A
の中央部に軸を上下に向けて巻き付けられた励磁コイル
10Bと、ヨーク10Aの励磁コイル10Bに包囲され
た部分の上面に極を上下に向けて固定された永久磁石1
0Cと、から構成される電磁アクチュエータ10が配設
されている。
【0034】また、アクチュエータケース8の上端部は
フランジ状に形成されたフランジ部8Aとなっていて、
そのフランジ部8Aに外筒7の下端部がかしめられて両
者が一体となっているのであるが、そのかしめ止め部分
には、円形の金属製の板ばね11の周縁部(端部)が挟
み込まれていて、その板ばね11の中央部の電磁アクチ
ュエータ10側には、リベット11aによって磁化可能
な磁路部材12が固定されている。これら板ばね11及
び磁路部材12によって、可動部材が構成される。な
お、磁路部材12はヨーク10Aよりも若干小径の鉄製
の円板であって、その底面が電磁アクチュエータ10に
近接するような厚みに形成されている。
【0035】さらに、上記かしめ止め部分には、フラン
ジ部8Aと板ばね11とに挟まれるように、リング状の
薄膜弾性体13と、力伝達部材14のフランジ部14a
とが支持されている。具体的には、アクチュエータケー
ス8のフランジ部8A上に、薄膜弾性体13と、力伝達
部材14のフランジ部14aと、板ばね11とをこの順
序で重ね合わせるとともに、その重なり合った全体を外
筒7の下端部をかしめて一体としている。
【0036】力伝達部材14は、磁路部材12を包囲す
る短い円筒形の部材であって、その上端部がフランジ部
14aとなっており、その下端部は電磁アクチュエータ
10のヨーク10Aの上面に結合している。具体的に
は、ヨーク10Aの上端面周縁部に形成された円形の溝
に、力伝達部材14の下端部が嵌合して両者が結合され
ている。また、力伝達部材14の弾性変形時のばね定数
は、薄膜弾性体13のばね定数よりも大きい値に設定さ
れている。
【0037】ここで、本実施例では、支持弾性体6の下
面及び板ばね11の上面によって画成された部分に流体
室15が形成され、ダイアフラム4及び凹部5aによっ
て画成された部分に副流体室16が形成されていて、こ
れら流体室15及び副流体室16間が、オリフィス構成
体5に形成されたオリフィス5bを介して連通してい
る。なお、これら流体室15,副流体室16及びオリフ
ィス5b内には、油等の流体が封入されている。
【0038】かかるオリフィス5bの流路形状等で決ま
る流体マウントとしての特性は、走行中のエンジンシェ
イク発生時、つまり5〜15Hzでエンジンマウント1が
加振された場合に高動ばね定数、高減衰力を示すように
調整されている。そして、電磁アクチュエータ10の励
磁コイル10Bは、コントローラ20からハーネス23
aを通じて供給される電流である駆動信号yに応じて所
定の電磁力を発生するようになっている。
【0039】コントローラ20は、マイクロコンピュー
タ,必要なインタフェース回路,A/D変換器,D/A
変換器,アンプ等を含んで構成されていて、オリフィス
5bを通じて流体室15及び副流体室16間で流体が移
動不可能な周波数帯域の振動、つまり上述したエンジン
シェイクよりも高周波の振動であるアイドル振動やこも
り音振動・加速時振動が入力されている場合には、その
振動と同じ周期の制御振動がエンジンマウント1に発生
して、アクチュエータケース8側への振動の伝達力が
“0”となるように(より具体的には、エンジン30側
の振動によってエンジンマウント1に入力される加振力
が、電磁アクチュエータ10が発生する電磁力によって
得れる制御力で相殺されるように)、駆動信号yを生成
し励磁コイル10Bに供給するようになっている。
【0040】ここで、アイドル振動やこもり音振動は、
例えばレシプロ4気筒エンジンの場合、エンジン回転2
次成分のエンジン振動がエンジンマウント1を介してメ
ンバ35に伝達されることが主な原因であるから、その
エンジン回転2次成分に同期して駆動信号yを生成し出
力すれば、振動伝達率の低減が可能となる。そこで、本
実施例では、エンジン30のクランク軸の回転に同期し
た(例えば、レシプロ4気筒エンジンの場合には、クラ
ンク軸が180度回転する度に一つの)インパルス信号
Pとして出力するパルス信号生成器21を設けていて、
そのインパルス信号Pが、エンジン30における振動の
発生状態を表す信号としてコントローラ20に供給され
るようになっている。
【0041】一方、電磁アクチュエータ10のヨーク1
0Aの下端面と、アクチュエータケース8の底面を形成
する平板部材8aの上面との間に挟み込まれるように、
エンジン30から支持弾性体6を通じて伝達する加振力
を検出するための振動検出手段としての荷重センサ22
が配設されていて、その荷重センサ22が検出し出力す
る残留振動信号eが、支持弾性体6を通じてエンジン3
0側からメンバ35側に伝達された振動を表す信号とし
て、ハーネス23bを通じてコントローラ20に供給さ
れるようになっている。
【0042】荷重センサ22としては、具体的には、圧
電素子,磁歪素子,歪ゲージ等が適用可能である。そし
て、コントローラ20は、フィルタ係数Wi (i=0,
1,2,…,I−1:Iはタップ数)可変の適応ディジ
タルフィルタWを有していて、最新のインパルス信号P
が入力された時点から所定のサンプリング・クロックの
間隔で、その適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数
i を順番に駆動信号yとして出力する一方、エンジン
30からエンジンマウント1を介してメンバ35に伝達
される振動が低減するように、インパルス信号P及び残
留振動信号eに基づいて適応ディジタルフィルタWのフ
ィルタ係数Wi を適宜更新する処理を実行するようにな
っている。
【0043】適応ディジタルフィルタWの更新式は、F
iltered−X LMSアルゴリズムに従った下記
の(1)式のようになる。 Wi (n+1)=Wi (n)−μRT e(n) ……(1) ここで、(n),(n+1)が付く項はサンプリング時
刻n,n+1における値であることを表し、また、μは
収束係数である。RT は、理論的には、インパルス信号
Pを、電磁アクチュエータ10及び荷重センサ22間の
伝達関数Cをモデル化した伝達関数フィルタC^でフィ
ルタ処理した値であるが、インパルス信号Pの大きさは
“1”であるから、伝達関数フィルタC^のインパルス
応答をインパルス信号Pに同期して次々と生成した場合
のそれらインパルス応答波形のサンプリング時刻nにお
ける和に一致する。
【0044】また、理論的には、インパルス信号Pを適
応ディジタルフィルタWでフィルタ処理して駆動信号y
を生成するのであるが、インパルス信号Pの大きさが
“1”であるため、フィルタ係数Wi を順番に駆動信号
yとして出力しても、フィルタ処理の結果を駆動信号y
としたのと同じ結果になる。次に、本実施例の作用を説
明する。
【0045】即ち、エンジンシェイク発生時には、オリ
フィス5bの流路形状等を適宜選定している結果、この
エンジンマウント1は高動ばね定数,高減衰力の支持装
置として機能するため、エンジン30で発生したエンジ
ンシェイクがエンジンマウント1によって減衰され、メ
ンバ35側の振動レベルが低減される。なお、かかる場
合には、特に可動板12を積極的に変位させる必要はな
い。
【0046】一方、オリフィス5b内の流体がスティッ
ク状態となり流体室15及び副流体室16間での流体の
移動が不可能になるアイドル振動周波数以上の周波数の
振動が入力された場合には、コントローラ20は、所定
の演算処理を実行し、電磁アクチュエータ10の励磁コ
イル10Bに駆動信号yを出力し、エンジンマウント1
に振動を低減し得る能動的な制御力を発生させる。
【0047】ここで、このエンジンマウント1を力学的
モデルで考えると、エンジン30及びメンバ35間に支
持弾性体6の支持ばねと拡張ばねとが並列に介在し、電
磁アクチュエータ10の電磁力が、板ばね11と、流体
室15内の流体とを介して、拡張ばねに伝達するように
なっている。より具体的には、永久磁石10Cの磁力に
よって磁路部材12が所定のオフセット位置に変位し、
励磁コイル10Bによって発生する電磁力がその永久磁
石10Cの磁力を増大又は減少させるように作用するか
ら、板ばね11によって弾性支持された磁路部材12
は、そのオフセット位置を中心に、駆動信号yの周波数
及び振幅に応じて正負両方向に変位することになる。す
ると、流体室15の容積が正負両方向に変動し、その容
積変動が支持弾性体6の拡張ばねに作用して内筒3及び
外筒7間に能動的な制御力が発生するのである。
【0048】そして、かかる能動的な制御力は、支持弾
性体6の支持ばねと並列関係にあるから、エンジン30
から支持弾性体6の支持ばねに入力される加振力と、そ
の能動的な制御力とが、方向が逆で大きさが等しくなれ
ば、エンジン30からエンジンマウント1を介してメン
バ35に伝達される力は“0”となるのである。そこ
で、コントローラ20において上述したFiltere
d−X LMSアルゴリズムに従って制御が実行されれ
ば、制御開始直後はフィルタ係数Wi が最適値に収束し
ていると限らないから必ずしも振動が低減されるとはい
えないが、制御を開始してからある程度の時間が経過し
てそのフィルタ係数Wi が最適値に収束若しくは最適に
十分近づけば、エンジン30側からエンジンマウント1
に入力される加振力が上述した能動的な制御力によって
打ち消されるようなり、メンバ35側の振動レベルが低
減し、車室内振動・騒音の低減が図られる。
【0049】ここで、エンジン30側からエンジンマウ
ント1に入力される加振力の伝達経路を考えると、エン
ジン30から支持弾性体6の支持ばねを通じて外筒7に
入力され、そこからアクチュエータケース8等を介して
メンバ35に至る第1の経路と、エンジン30から支持
弾性体6の拡張ばねを通じて流体室15内の流体に入力
され、そこから板ばね11を介して外筒7下端部に伝わ
り、さらにアクチュエータケース8等を介してメンバ3
5に至る第2の経路とがあることが判る。
【0050】そして、第1の経路を通過した加振力と、
第2の経路を通過した加振力とは、板ばね11を支持す
る外筒7下端部において重なり合うが、外筒7下端部か
らメンバ35に至る経路は、アクチュエータケース8の
円筒形の胴体の部分を通過する経路と、力伝達部材1
4,ヨーク10A,荷重センサ22,平板部材8a及び
アクチュエータケース8底面を通過する経路とがある。
【0051】さらに詳細に外筒7下端部における振動の
伝達を考えると、その外筒7下端部には、上から順に板
ばね11,力伝達部材14のフランジ部14a,薄膜弾
性体13及びアクチュエータケース8aのフランジ部8
Aが重なり合っているため、その重なり合った順に振動
が伝達するのであるが、薄膜弾性体13のばね定数を力
伝達部材14のばね定数よりも小さく設定しているの
で、ここに薄膜弾性体13と力伝達部材14の円筒部と
でなる並列ばねが存在すると考えれば、外筒7下端部で
重なり合った加振力のほとんどは力伝達部材14を通じ
てヨーク10Aに入力され、そこからメンバ35に伝達
されることになる。
【0052】つまり、本実施例の構成であれば、エンジ
ン30からメンバ35に伝達される振動のほとんどがヨ
ーク10Aを介して荷重センサ22に入力されるから、
上述した能動的な制御力によって打ち消すことができず
にメンバ35側に伝達される残留振動を、荷重センサ2
2によって正確に検出することができるのである。そし
て、メンバ35側に伝達される振動を検出する手段とし
て、加速度センサではなく、荷重センサ22を用いてい
るため、加振振幅の大小を正確に表した残留振動信号e
をコントローラ20に供給することができる。従って、
コントローラ20においては、その残留振動信号eに基
づいて駆動信号yとなるフィルタ係数Wi が更新される
から、加振振幅の大きさを正確に反映した駆動信号yを
生成し出力するようになり、電磁アクチュエータ10
は、加振振幅に比例した振幅で板ばね11を変位させる
ようになる。このため、アイドル振動(20〜30Hz)
からこもり音振動(80〜800Hz)に至る全制御周波
数帯域に渡って、良好な振動低減制御を実行することが
できるのである。
【0053】また、振動を検出する手段として荷重セン
サ22を用いるとした場合、振動の伝達経路上のいずれ
かに荷重センサ22を配置すればよいのであるから、単
純に考えれば、荷重センサ22は、メンバ35側への取
付けボルト9に共締めされることになる。しかし、これ
では共締めの際の軸力がそのまま荷重センサに加わるた
め、このエンジンマウント1が負担するエンジン30側
の荷重の他に、その軸力をも考慮して荷重センサの耐荷
重条件が決まるため、その耐荷重条件が大きくなる傾向
になり、大型の荷重センサが必要になる。これは、スペ
ース的にも、コスト的にも不利である。
【0054】これに対し、本実施例の構成であれば、エ
ンジンマウント1内に荷重センサ22を内蔵しているた
め、上記軸力を考慮する必要がないから、荷重センサの
耐荷重条件が低くなり、小型の荷重センサ22を採用で
きる。よって、スペース的に余裕の小さいエンジンマウ
ント1には非常に好適であり、コスト的にも有利にな
る。
【0055】しかも、荷重センサ22がエンジンマウン
ト1と一体となっていれば、実際に車両に搭載する際の
手間数が少なくなるから、製造ラインにおける効率化を
図ることもできるし、外筒7の下端部に力伝達部材14
等を一体にかしめ止めする構造であるから、特に面倒な
工程を増やすこともない。図2は本発明の第2実施例の
構成を示す断面図であって、この実施例も、上記第1実
施例と同様に本発明に係る防振支持装置を、エンジンか
ら車体に伝達される振動を能動的に低減可能ないわゆる
アクティブエンジンマウントに適用したものである。な
お、上記第1実施例と同様の構成には、同じ符号を付
し、その重複する説明は省略する。また、エンジン,メ
ンバ並びにコントローラ等のエンジンマウント1外の構
成も同一であるため、その図示及び説明は省略する。
【0056】即ち、本実施例の構成は、力伝達部材14
を、電磁アクチュエータ10のヨーク10Aと一体にし
た点を除いては上記第1実施例と同様である。従って、
第1の経路及び第2の経路を通過した加振力のほとんど
はヨーク10A側に伝達されるから、上記第1実施例と
同様の作用効果を得ることができる。そして、この第2
実施例の構成であれば、部品点数が少なくなるから、コ
スト的にも作業効率的にも有利になる。特に、ヨーク1
0Aを鋳造にて製造するようにすれば、これと一体に力
伝達部材14が製造されるから、上記第1実施例に比べ
て大幅なコストダウンが期待できる。
【0057】図3は本発明の第3実施例の構成を示す断
面図であって、この実施例も、上記第1実施例と同様に
本発明に係る防振支持装置を、エンジンから車体に伝達
される振動を能動的に低減可能ないわゆるアクティブエ
ンジンマウントに適用したものである。なお、上記第1
実施例と同様の構成には、同じ符号を付し、その重複す
る説明は省略する。また、エンジン,メンバ並びにコン
トローラ等のエンジンマウント1外の構成も同一である
ため、その図示及び説明は省略する。
【0058】即ち、本実施例では、ヨーク10Aと平板
部材8aとの間に荷重センサ22を直接挟み込むのでは
なく、荷重センサ22全体を、樹脂モールド40内に収
容した状態でヨーク10Aと平板部材8aとの間に挟み
込んでいる。その他の構成は上記第1実施例と同様であ
る。このような構成であれば、荷重センサ22を収容し
た樹脂モールド40が、その荷重センサ22と並列にヨ
ーク10A及び平板部材8a間に介在することになるた
め、荷重センサ22の耐荷重が小さくなり、それだけ小
型の荷重センサ22を用いることができる。その結果、
上記第1実施例よりもさらにコストダウンが図れるとい
う利点がある。ここで、本実施例では、樹脂モールド4
0が力分配部材に対応する。
【0059】その他の作用効果は、上記第1実施例と同
様である。なお、本実施例においても、上記第2実施例
のように力伝達部材14をヨーク10Aと一体にすれ
ば、さらなるコストダウンが図られる。図4は本発明の
第4実施例の構成を示す断面図であって、この実施例
も、上記第1実施例と同様に本発明に係る防振支持装置
を、エンジンから車体に伝達される振動を能動的に低減
可能ないわゆるアクティブエンジンマウントに適用した
ものである。なお、上記第1実施例と同様の構成には、
同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。また、
エンジン,メンバ並びにコントローラ等のエンジンマウ
ント1外の構成も同一であるため、その図示及び説明は
省略する。
【0060】即ち、本実施例でも、上記第3実施例と同
様にヨーク10Aと平板部材8aとの間に荷重センサ2
2を直接挟み込むのではなく、それらヨーク10Aと平
板部材8aとの間に中央部が盛り上がった皿ばね41を
介在させ、その皿ばね41の中央の凹部と平板部材8a
との間に、荷重センサ22を挟み込んで介在させてい
る。その他の構成は上記第1実施例と同様である。
【0061】このような構成であれば、皿ばね41が荷
重センサ22と並列にヨーク10A及び平板部材8a間
に介在することになるため、上記第3実施例と同様に荷
重センサ22の耐荷重が小さくなり、それだけ小型の荷
重センサ22を用いることができる。その結果、上記第
1実施例よりもさらにコストダウンが図れるという利点
がある。特に、金属性の皿ばね41を用いれば、上記第
3実施例における樹脂モールド40よりも大きな荷重を
負担できるから、それだけ小型の荷重センサ22を用い
ることができる。ここで、本実施例では、皿ばね41が
力分配部材に対応する。
【0062】なお、皿ばね41を設けたことにより、電
磁アクチュエータ10を質量とし、力伝達部材14及び
皿ばね41をばねとした一自由度振動系ができるため、
その一自由度振動系がエンジンマウント1における防振
作用にとって不利にならないようにする必要がある。具
体的には、その一自由度振動系の共振周波数が、このエ
ンジンマウント1に入力される振動の周波数よりも十分
に大きくなるように、皿ばね41のばね定数等を設定す
ることになる。
【0063】その他の作用効果は、上記第1実施例と同
様である。なお、本実施例においても、上記第2実施例
のように力伝達部材14をヨーク10Aと一体にすれ
ば、さらなるコストダウンが図られる。図5は本発明の
第5実施例の構成を示す断面図であって、この実施例
も、上記第1実施例と同様に本発明に係る防振支持装置
を、エンジンから車体に伝達される振動を能動的に低減
可能ないわゆるアクティブエンジンマウントに適用した
ものである。なお、上記第1実施例と同様の構成には、
同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。また、
エンジン,メンバ並びにコントローラ等のエンジンマウ
ント1外の構成も同一であるため、その図示及び説明は
省略する。
【0064】即ち、本実施例では、上記各実施例では備
えていたアクチュエータケース8を排するとともに、電
磁アクチュエータ10のヨーク10Aの上端部に上記第
2実施例における力伝達部材14のようなフランジ部1
0Dを一体に形成し、そのフランジ部10Dと板ばね1
1の周縁部とを重ね合わせた状態で、ここに外筒7の下
端部をかしめ止めしている。つまり、ヨーク10Aの上
端面側に、支持弾性体6と板ばね11とが支持されてい
る。
【0065】一方、ヨーク10Aの下端面側には、その
下端面全体を覆う程度の表裏面を有する平板部42A
と、この平板部42Aの表裏面両側から垂直に延びるボ
ルト42B,42Cとからなるスタッドボルト42が固
定されている。具体的には、そのスタッドボルト42の
一方のボルト42Bが、ヨーク10Aの下端面中央部に
形成された上下方向に延びる雌ねじ部10aに螺合する
ことにより、スタッドボルト42がヨーク10Aに固定
されている。ただし、ヨーク10Aの下端面と平板部4
2Aとの間は、密着させずに、ここに荷重センサ22を
挟み込んで配設している。
【0066】そして、スタッドボルト42の他方のボル
ト42Cが、上記各実施例の取付けボルト9と同様にメ
ンバ側に結合され、これによりエンジンマウント1がエ
ンジン及びメンバ間に介在するようになる。ヨーク10
A及び平板部42間に荷重センサ22を挟み込んで配設
しているため、荷重センサ22には、このエンジンマウ
ント1をメンバ側に固定するためのボルトである42C
の軸力は加わらない。従って、上記各実施例と同様に、
荷重センサの耐荷重条件が低くなり、小型の荷重センサ
22を採用できる。よって、スペース的に余裕の小さい
エンジンマウント1には非常に好適であり、コスト的に
も有利になる。
【0067】しかも、荷重センサ22がエンジンマウン
ト1と一体となっているから、実際に車両に搭載する際
の手間数が少なくなり、製造ラインにおける効率化を図
ることもできる。さらには、アクチュエータケース8が
不要であるから、部品点数が少なくなってその分上記各
実施例よりもコストダウンが図られる。さらに、本実施
例では、荷重センサ22を取り付ける際に、その荷重セ
ンサ22の出力感度を直接確認しつつスタッドボルト4
2を締め付け量を調整しながら取り付けることができ
る。従って、そのスタッドボルト42の締め付け量を調
整することにより、例えば荷重センサ22の出力の中立
値等を任意に設定することができる。
【0068】図6乃至図8は本発明の第5実施例を示す
図であって、この実施例も、上記第1実施例と同様に本
発明に係る防振支持装置を、エンジンから車体に伝達さ
れる振動を能動的に低減可能ないわゆるアクティブエン
ジンマウントに適用したものである。なお、上記各実施
例と同様の構成には、同じ符号を付し、その重複する説
明は省略する。また、エンジン,メンバ並びにコントロ
ーラ等のエンジンマウント1外の構成も同一であるた
め、その図示及び説明は省略する。
【0069】即ち、アクチュエータケース8を排した点
及びスタッドボルト42によってエンジンマウント1を
メンバ側に固定した点は、上記第5実施例と同様である
が、上記第5実施例と異なり平板部42Aの小さい一般
的なスタッドボルト42を用いており、その平板部42
はヨーク10A下面に密着している。そして、ヨーク1
0Aの下面には、スタッドボルト42を挟んだ両側に位
置するように、若干幅の狭い半円状の一対の脚部43
A,43Bが形成されていて、これら脚部43A,43
Bの厚さは、スタッドボルト42を介してエンジンマウ
ント1をメンバ側に固定した際に脚部43A,43Bの
底面がメンバに当接するような厚さとなっている。
【0070】また、脚部43A,43B内には、外周面
側が開放した空洞部44が形成されていて、一方の脚部
43Aの空洞部44内には、樹脂モールド45に収容さ
れた荷重センサ22が埋設されている。つまり、本実施
例では、ヨーク10Aの下端面側に荷重センサ22を埋
設しているのである。このような構成であっても、エン
ジン側から入力された加振力は、ヨーク10Aを通過し
てメンバ側に至るから、そのうちの一部は荷重センサ2
2を通過することになる。従って、エンジンで発生した
振動が荷重センサ22によって正確に検出される。この
場合、図8に示すように、ヨーク10Aに入力された加
振力Fは、荷重センサ22を通過する力FS と、樹脂モ
ールド45等を通過する力FCとに分かれるから、それ
だけ荷重センサ22の耐荷重条件が低くなり、小型の荷
重センサ22が用いられ、コストダウンが図られる。ま
た、上記第5実施例と同様に、アクチュエータケースを
排しているから、部品点数が少なくなり、これによって
もコストダウンが図られるし、この実施例でも荷重セン
サ22がエンジンマウント1と一体となっているから、
実際に車両に搭載する際の手間数が少なくなり、製造ラ
インにおける効率化を図ることもできる。
【0071】なお、上記各実施例では、本発明に係る防
振支持装置を、エンジン30を支持するエンジンマウン
ト1に適用した場合を示しているが、本発明に係る防振
支持装置の適用対象はエンジンマウント1に限定される
ものではなく、例えば振動を伴う工作機械の防振支持装
置等であってもよい。また、上記各実施例では、低周波
振動時には流体がオリフィス5bを通過する際に発生す
る流体共振を利用して防振効果を得るようにしている
が、そのような低周波振動が入力されない振動体を支持
する防振支持装置の場合には、オリフィス構成体5,ダ
イアフラム4等を設ける必要がなく、その分、部品点数
を削減できる。
【0072】そして、上記各実施例では、駆動信号yを
同期式Filtered−X LMSアルゴリズムに従
って生成しているが、適用可能なアルゴリズムはこれに
限定されるものではなく、例えば通常のFiltere
d−X LMSアルゴリズムであってもよいし、周波数
領域のLMSアルゴリズムであってもよい。また、系の
特性が安定しているのであれば、LMSアルゴリズム等
の適応アルゴリズムを用いることなく、係数固定のディ
ジタルフィルタ或いはアナログフィルタによって駆動信
号yを生成するようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、振動を検出する手段として荷重センサを用
いたため、振動の周波数による加振振幅の大小に応じた
検出信号がコントローラに供給されるようになるから、
良好な防振機能を発揮することができるという効果があ
る。
【0074】そして、請求項1、2に係る発明であれ
ば、取り付けボルトの軸力が荷重センサに加わらないよ
うに荷重センサを防振支持装置本体に内蔵したため、荷
重センサを配置する際に取付け用ボルトの締結力等を考
慮しなくて済むから、小型の荷重センサを用いることが
できるし、組付け時の手間数が少なくなるから、コスト
的にもスペース的にも有利になるという効果がある。一
方、請求項3に係る発明にあっても、振動検出手段とし
て荷重センサを用いているから、上記請求項1に係る発
明と同様に、振動の周波数による加振振幅の大小に応じ
た検出信号がコントローラに供給されるようになるか
ら、良好な防振機能を発揮することができるという効果
があるし、荷重センサを、電磁アクチュエータのヨーク
とアクチュエータケース内面との間に挟み込んで配設し
ているため、上記請求項2に係る発明と同様に、小型の
荷重センサを用いることができるし、組付け時の手間数
が少なくなるから、コスト的にもスペース的にも有利に
なるという効果がある。
【0075】この場合、請求項4に係る発明であれば、
構造が簡易で済み、しかも、荷重センサには、振動体で
発生し第1の経路及び第2の経路の両方を通過した加振
力が確実に入力されることになり、請求項3に係る発明
の作用効果が確実に発揮される。さらに、請求項5に係
る発明のように構成すれば、部品点数が少なくなるし、
組み立て時の手間も少なくなるから、さらにコストダウ
ンを図ることができるという効果がある。
【0076】そして、請求項6〜8に係る発明であれ
ば、荷重センサへの入力荷重が軽減され、荷重センサの
耐荷重条件がさらに低くなるから、より小型の荷重セン
サを用いることができる。この場合、請求項7に係る発
明であれば、組み立てが容易であるという利点がある
し、請求項8に係る発明であれば、荷重センサの耐荷重
条件をまたさらに低くできるという利点がある。
【0077】また、請求項9に係る発明であれば、振動
体で発生し支持体側に伝達される振動を荷重センサによ
って正確に検出することができるし、荷重センサの出力
感度を直接確認しつつ締め付け量を調整して取り付けら
れるから、出力の微調整も可能である。そして、アクチ
ュエータケースが不要となるから、部品点数が少なくな
るとともに、耐荷重条件の低い荷重センサを用いること
ができるから、コストダウンを図ることができるという
効果がある。
【0078】そして、請求項10に係る発明であって
も、アクチュエータケースが不要となるから、部品点数
が少なくなるとともに、耐荷重条件の低い荷重センサを
用いることができ、しかも荷重センサをヨーク内に埋設
しているから組付け時の手間数は少なくなるので、コス
トダウンを図ることができるという効果がある。さら
に、請求項11に係る発明であれば、受動的な支持力を
発生する通常の流体封入式の防振支持装置として作用さ
せることもできるから、種々の振動に対して防振効果を
発揮することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の第2実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の第3実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の第4実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図5】本発明の第5実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の第6実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図7】第6実施例におけるヨークの底面図である。
【図8】第6実施例の作用を説明する一部破断正面図で
ある。
【図9】エンジン回転数に対する加速度と変位との関係
を表すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジンマウント(防振支持装置) 4 ダイアフラム 5 オリフィス構成体 5b オリフィス 6 支持弾性体 8 アクチュエータケース 10 電磁アクチュエータ 10A ヨーク 11 板ばね 12 磁路部材 15 流体室 16 副流体室 20 コントローラ 21 パルス信号生成器 22 荷重センサ(振動検出手段) 30 エンジン(振動体) 35 メンバ(支持体) 40 樹脂モールド 41 皿ばね 42 スタッドボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−241267(JP,A) 特開 平4−231747(JP,A) 特開 平4−145241(JP,A) 特開 平4−145242(JP,A) 特開 平7−233852(JP,A) 特開 平6−33976(JP,A)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体及び支持体間に介在する支持弾性
    体と、この支持弾性体によって画成された流体室と、こ
    の流体室内に封入された流体と、前記流体室の隔壁の一
    部を形成する磁化可能な可動部材と、この可動部材を変
    位させる電磁アクチュエータと、前記支持弾性体を通じ
    て前記振動体側から前記支持体側に伝達される振動を検
    出する振動検出手段と、この振動検出手段の検出結果に
    応じて前記電磁アクチュエータに対する制御信号を生成
    し出力するコントローラと、を備えた防振支持装置にお
    いて、 前記振動検出手段として荷重センサを用いるとともに、
    前記支持弾性体と前記支持体との間にアクチュエータケ
    ースを介在させ、そのアクチュエータケース内に前記電
    磁アクチュエータを配設し、前記荷重センサを、前記電
    磁アクチュエータのヨークと前記アクチュエータケース
    の底面との間に挟み込んで配設し、そして、前記支持体
    への取り付け用の取り付けボルトを、その軸力が前記荷
    重センサに加わらないように前記アクチュエータケース
    の底面と前記支持体との間を締め付け可能に設けたこと
    を特徴とする防振支持装置。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータケースの内底面に、
    空洞部が形成された平板部材を配設し、その平板部材の
    空洞部に前記取り付けボルトの頭部を収容した請求項1
    記載の防振支持装置。
  3. 【請求項3】 振動体及び支持体間に介在する支持弾性
    体と、この支持弾性体によって画成された流体室と、こ
    の流体室内に封入された流体と、前記流体室の隔壁の一
    部を形成する磁化可能な可動部材と、この可動部材を変
    位させる電磁アクチュエータと、前記支持弾性体を通じ
    て前記振動体側から前記支持体側に伝達される振動を検
    出する振動検出手段と、この振動検出手段の検出結果に
    応じて前記電磁アクチュエータに対する制御信号を生成
    し出力するコントローラと、を備えた防振支持装置にお
    いて、 前記振動検出手段として荷重センサを用いるとともに、
    前記支持弾性体と前記支持体との間にアクチュエータケ
    ースを介在させ、そのアクチュエータケース内に前記電
    磁アクチュエータを配設し、前記荷重センサを、前記電
    磁アクチュエータのヨークと前記アクチュエータケース
    の内面との間に挟み込んで配設し、そして、前記可動部
    材を前記支持弾性体よりも前記支持体側の部材に支持
    し、その可動部材を支持する部位と前記ヨークとの間
    を、力を伝達する力伝達部材を介して連結したことを特
    徴とする防振支持装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータケースの前記支持弾
    性体側端部をフランジ状とし、そのアクチュエータケー
    スのフランジ状の部分と、弾性体と、前記力伝達部材
    と、前記可動部材を構成する板ばねとを、この順序で重
    ね合わせた状態で、前記支持弾性体が固着される円筒部
    材の端部にかしめ止めした請求項3記載の防振支持装
    置。
  5. 【請求項5】 前記力伝達部材を前記ヨークと一体に形
    成した請求項3又は請求項4記載の防振支持装置。
  6. 【請求項6】 前記ヨーク及び前記アクチュエータケー
    スの内面間に、前記荷重センサと並列に力分配部材を介
    在させた請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の防振
    支持装置。
  7. 【請求項7】 前記力分配部材は、前記荷重センサを収
    容する樹脂モールドである請求項6記載の防振支持装
    置。
  8. 【請求項8】 前記力分配部材は、凹部内に前記荷重セ
    ンサを収容する皿ばねである請求項6記載の防振支持装
    置。
  9. 【請求項9】 振動体及び支持体間に介在する支持弾性
    体と、この支持弾性体によって画成された流体室と、こ
    の流体室内に封入された流体と、前記流体室の隔壁の一
    部を形成する磁化可能な可動部材と、この可動部材を変
    位させる電磁アクチュエータと、前記支持弾性体を通じ
    て前記振動体側から前記支持体側に伝達される振動を検
    出する振動検出手段と、この振動検出手段の検出結果に
    応じて前記電磁アクチュエータに対する制御信号を生成
    し出力するコントローラと、を備えた防振支持装置にお
    いて、 前記振動検出手段として荷重センサを用いるとともに、
    前記電磁アクチュエータのヨークの一端面側に前記支持
    弾性体及び前記可動部材を支持し、前記ヨークの他端面
    側に、中央部に平板部を有するスタッドボルトの一端側
    を結合し、そのスタッドボルトの他端側を前記支持体に
    結合し、そして、前記ヨークと前記平板部との間に、前
    記荷重センサを挟み込んで配設したことを特徴とする防
    振支持装置。
  10. 【請求項10】 振動体及び支持体間に介在する支持弾
    性体と、この支持弾性体によって画成された流体室と、
    この流体室内に封入された流体と、前記流体室の隔壁の
    一部を形成する磁化可能な可動部材と、この可動部材を
    変位させる電磁アクチュエータと、前記支持弾性体を通
    じて前記振動体側から前記支持体側に伝達される振動を
    検出する振動検出手段と、この振動検出手段の検出結果
    に応じて前記電磁アクチュエータに対する制御信号を生
    成し出力するコントローラと、を備えた防振支持装置に
    おいて、 前記振動検出手段として荷重センサを用いるとともに、
    前記電磁アクチュエータのヨークの一端面側に前記支持
    弾性体及び前記可動部材を支持し、前記ヨークの他端面
    側を前記支持体に結合し、そして、前記ヨークの前記支
    持体側の端部近傍に前記荷重センサを埋設したことを特
    徴とする防振支持装置。
  11. 【請求項11】 オリフィスを介して前記流体室に連通
    する容積可変の副流体室を設けるとともに、前記流体
    室,前記オリフィス及び前記副流体室内に流体を封入し
    た請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の防振支持
    装置。
JP28810794A 1994-11-22 1994-11-22 防振支持装置 Expired - Lifetime JP3289520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28810794A JP3289520B2 (ja) 1994-11-22 1994-11-22 防振支持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28810794A JP3289520B2 (ja) 1994-11-22 1994-11-22 防振支持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08145114A JPH08145114A (ja) 1996-06-04
JP3289520B2 true JP3289520B2 (ja) 2002-06-10

Family

ID=17725897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28810794A Expired - Lifetime JP3289520B2 (ja) 1994-11-22 1994-11-22 防振支持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3289520B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19743790B4 (de) * 1996-10-04 2004-04-29 Nissan Motor Co., Ltd., Yokohama Vorrichtung zur aktiven Vibrationsverringerung

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08145114A (ja) 1996-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5792948A (en) Active vibration control apparatus for vehicle
KR100265016B1 (ko) 능동형진동감쇠장치
JP3978908B2 (ja) 防振支持装置
JP3289520B2 (ja) 防振支持装置
JP3409567B2 (ja) 防振支持装置
JP3849335B2 (ja) 防振支持装置
JP3438510B2 (ja) 防振支持装置
JP3409684B2 (ja) 防振支持装置
JP3336945B2 (ja) 防振支持装置及びこの装置を搭載した車両
JP3116558B2 (ja) 位相変換型流体封入式防振装置
JPH08109946A (ja) 防振支持装置
JPH07228159A (ja) エンジンマウントの制御装置とそれを用いたエンジン支持装置およびエンジンマウントの制御方法
JP3562107B2 (ja) 防振支持装置
JPH11166576A (ja) 防振支持装置
JP3473293B2 (ja) 能動型振動制御装置
JP3428281B2 (ja) 防振支持装置
JP3336946B2 (ja) 防振支持装置
JP3593835B2 (ja) 防振支持装置
JP3419231B2 (ja) 能動型振動制御装置
JP3921851B2 (ja) 防振支持装置
JP3438507B2 (ja) 防振支持装置
JPH10252817A (ja) 防振支持装置
JPH10205574A (ja) 防振支持装置
JP2001022406A (ja) 車両用能動型振動制御装置
JPH09280306A (ja) 車両用能動型振動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100322

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100322

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110322

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110322

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120322

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322