JP2588575Y2 - 液体封入式マウント - Google Patents

液体封入式マウント

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JP2588575Y2
JP2588575Y2 JP1993022299U JP2229993U JP2588575Y2 JP 2588575 Y2 JP2588575 Y2 JP 2588575Y2 JP 1993022299 U JP1993022299 U JP 1993022299U JP 2229993 U JP2229993 U JP 2229993U JP 2588575 Y2 JP2588575 Y2 JP 2588575Y2
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二又久夫
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エヌ・オー・ケー・メグラスティック株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は自動車のエンジン等の
振動体を防振支持する防振装置に関し、特に、内部に液
体を封入した液体封入式マウントに関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、自動車のエンジン
等の振動体を防振支持する防振装置としては種々のもの
が考案されており、例えば、特開昭62−288741
号公報に開示された防振装置等が既に知られている。
【0003】すなわち、この防振装置は所謂アクティブ
マウントであって、液室内に位置したアクチュエータを
駆動させることにより液室内の圧力を変化させて、液室
内にエンジンからの振動により生じる脈動と逆位相の脈
動を発生させ、エンジンからの振動を減衰するように構
成したものである。
【0004】しかしながら、使用中にゴムの内部に含ま
れているエアーが液室内に滲みだしたり、液体中に含ま
れているエアーが液室内に滲み出したり、外部とのシー
ル部分からエアーが液室内に侵入したような場合に、液
室内の圧力の変化が小さくなってしまい、防振効果が低
下してしまう。特に高周波域の振動が入力した場合に
は、液室内に混入したエアーが圧縮されるだけで、アク
チュエータを駆動させても殆ど液室の液圧を変化させる
ことができなくなってしまうという問題点があった。
【0005】この考案は、前記のような従来のもののも
つ問題点を解決したものであって、液室内にエアーが混
入した場合においても、十分な防振効果が得られる液体
封入式マウントを提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの考案は、ケースに支持ばねを介してセンタ
ーボスを連結するとともに、ケース内にダイアフラムと
隔壁を設けて、隔壁とダイアフラムとの間で液体を封入
した副液室を、隔壁と支持ばねとの間で液体を封入した
主液室をそれぞれ形成し、さらに、前記隔壁に二液室間
を連通する連通孔とオリフィスを設けるとともに、前記
連通孔内に連通孔を開閉し得る変位部材を設けて、この
変位部材を連結部材を介して前記センターボスに連結
し、さらに、前記変位部材を駆動し得る駆動部材を前記
隔壁に設けたという手段を採用したものである。
【0007】
【作用】この考案は前記のような手段を採用したことに
より、低周波域の振動が入力すると、ケースと隔壁が一
体に変位し、隔壁が変位部材に当接することにより隔壁
の連通孔が閉塞され、主液室の内圧が上昇し、主液室内
の液体がオリフィスを介して副液室に移動し、副液室の
液体はダイアフラムの作用によりオリフィスを介して主
液室に移動し、このようにオリフィスを介して主・副液
室間で液体が移動し合う際の液柱共振により、この周波
数域の振動が減衰されることになる。
【0008】一方、中・高周波域の振動が入力すると、
ケースと隔壁が一体に変位し、隔壁が変位部材に当接す
ることにより隔壁の連通孔が閉塞され、主液室の内圧が
上昇するが、この周波数域ではオリフィス内の液柱慣性
が大きくなるため、オリフィスを介しての主・副液室間
での液体の移動がなくなり、主液室の内圧が上昇するこ
とにより生じる荷重と支持ばねが圧縮変形を受けること
により生じる荷重とがセンターボス側に伝達する。ここ
で、駆動部材を作動させると、隔壁内の変位部材が連結
部材に抗して駆動させられ、これにより、センターボス
に振動による荷重と釣り合う荷重を生じさせることがで
きる。したがって、全体の動ばねをほぼ0に近い値とす
ることができ、この周波数域の振動を効果的に減衰する
ことができることになる。
【0009】
【実施例】以下、図面に示すこの考案の実施例について
説明する。図1には、この考案による液体封入式マウン
トの一実施例が示されていて、この液体封入式マウント
は、振動体であるエンジン15側に連結される一端が閉
塞された筒状のケース1と、このケース1の他端開口部
に一端が連結される弾性体からなる略円筒状の支持ばね
4と、この支持ばね4の他端に連結されるとともに、支
持体である車体16側に連結される円錐台形状のセンタ
ーボス5と、前記ケース1内に設けられ、ケース1内を
二室に区画する略円板状の隔壁6と、ケース1内の隔壁
6の上面側に変位可能に設けられる弾性体からなる薄肉
椀形状のダイアフラム10と、隔壁6内に変位可能に設
けられるとともに、弾性体からなる連結部材12を介し
て前記センターボス5に連結される磁性材からなる板状
の変位部材11とを具え、前記隔壁6と支持ばね4との
間で液体を封入した主液室13が形成され、前記隔壁6
とダイアフラム10との間で液体を封入した副液室14
が形成されるようになっている。
【0010】前記ケース1は、筒状をなす本体部2と、
この本体部2の一端開口部に周縁部をかしめて付けら
れ、そこを閉塞する椀形状の蓋部3とから構成され、蓋
部3の上面側中央部にはエンジン15側に取り付けるた
めのねじ部3aが設けられている。
【0011】また、前記本体部2の内面側には、前記隔
壁6の外周面側が嵌合されているとともに、この隔壁6
の上面側周縁部と前記蓋部3の下面側周縁部との間で前
記ダイアフラム10の周縁部が挟持固定されるようにな
っており、さらに、前記本体部2の他端開口部は、径方
向外方に環状に張り出ていて、その張り出ている部分に
前記支持ばね4の一端が連結されるようになっている。
【0012】前記支持ばね4は、一端が他端よりも大径
となるように、かつ、一端から他端にかけて順次厚くな
るように形成されていて、他端側が前記センターボス5
の上面側に連結されるようになっている。
【0013】前記隔壁6の中心部には、上面側から下面
側に貫通する連通孔7が穿設されているとともに、この
連通孔7の長手方向の中央部には、径方向外方に凹む環
状の窪み部8が穿設され、この窪み部8内に連通孔7よ
り大径の前記変位部材11が上下方向に変位可能、かつ
連通孔7を開閉可能に位置し、この変位部材11は、前
記連結部材12を介して前記センターボス5の上面側に
連結されるようになっている。
【0014】また、前記連通孔7の周縁部の前記窪み部
8を挟んで対向する部位の隔壁6には、外部の制御装置
18にリード線等を介して接続される駆動部材である電
磁石17が埋設されていて、この電磁石17に通電する
ことにより前記変位部材11が磁化され、前記連結部材
12のばね力に抗して上下方向に駆動させられるように
なっている。
【0015】さらに、前記隔壁6の窪み部8の径方向外
側の部分には、隔壁6の上面側から下面側に通じる適宜
の面積・長さのオリフィス9が穿設されていて、このオ
リフィス9を介して隔壁6の上面側の副液室14と隔壁
6の下面側の主液室13との間が互いに連通するように
なっている。
【0016】次に、前記に示すものの作用について説明
する。上記のように構成した液体封入式マウントのケー
ス1の蓋部3をその上面側のねじ部3aを介してエンジ
ン15側に連結し、センターボス5を図示しないねじ等
を介してボディ16側に連結し、エンジン15を作動さ
せるとエンジン15からの振動がケース1に入力する。
【0017】そして、エンジン15からの振動が低周波
域の振動(ショック振動等)である場合には、その振動
によってケース1と隔壁6が一体となって図中下方へ大
きく変位し、ケース1とセンターボス5との間に介在し
ている支持ばね4が圧縮変形を受けるとともに、隔壁6
の図中下方への変位により隔壁6が変位部材11の上面
側に当接し、隔壁6の連通孔7が閉塞される。そして、
連通孔7が閉塞されることにより主液室13の内圧が上
昇し、主液室13内の液体が隔壁6のオリフィス9を介
して副液室14側に移動するとともに、副液室14内の
液体がダイアフラム10の作用によりオリフィス9を介
して主液室13側に移動する。このようにオリフィス9
を介して主・副液室13、14間で互いに液体が移動し
合う際の液柱共振作用により、この周波数域の振動が減
衰されることになる。
【0018】次に、エンジン15からの振動が中・高周
波域の振動(アイドル振動等)である場合には、その振
動によってケース1と隔壁6が一体となって図中下方へ
変位し、ケース1とセンターボス5との間に介在してい
る支持ばね4が圧縮変形を受けるとともに、隔壁6の図
中下方への変位により隔壁6が変位部材11の上面側に
当接し、隔壁6の連通孔が閉塞される。そして、連通孔
7が閉塞されることにより主液室13の内圧が上昇す
る。しかし、この周波数域においては、オリフィス9内
の液柱慣性が大きくなるため、オリフィス9を介して主
・副液室13、14間で液体が移動し合うことはなく、
液体は停止したままの状態となり、支持ばね4が圧縮変
形を受けることにより生じる荷重と主液室13の内圧が
上昇することにより生じる荷重とがセンターボス5側に
伝達しようとする。
【0019】ここで、制御装置18を操作して隔壁6の
電磁石17に通電すると、隔壁6の窪み部8内に位置し
ている変位部材11が磁化され、変位部材11は連結部
材12のばね力に抗して図中上下方向に駆動させられ、
このように変位部材11が駆動させられることにより、
センターボス5に図中上方向への荷重を与えることがで
きることになる。
【0020】そして、この変位部材11による荷重を、
振動によりセンターボス5側に伝達しようとする荷重と
大きさが同じで向きが反対となるよう調整することによ
り、マウント全体としての動ばねをほぼ0に近い値とす
ることができるので、この周波数域における振動を効果
的に減衰することができることになる。
【0021】したがって、液体中に含まれるエアーが両
液室13、14内に滲み出したり、外部とのシール部分
からエアーが両液室13、14内に侵入したり、ゴム中
に含まれているエアーが両液室13、14内に滲み出し
たりしても、振動を減衰するに十分な荷重をセンターボ
ス5に与えることができるので、この周波数域の振動に
対して長期的に安定した減衰性が得られることになる。
【0022】なお、前記変位部材11が駆動させられる
ことにより前記センターボス5に生じる荷重は、電磁石
17への電流値、周波数、位相等を調整することによっ
て適宜の値に設定できるので、この値を所望の値に設定
することにより、中・高周波域における所望の周波数の
振動を効果的に減衰することができることになる。
【0023】なお、前記の説明においては、駆動部材1
7を電磁石で構成し、変位部材11を磁性材からなる板
状のもので構成したが、これに限定することなく、他の
組み合わせであってもよいものであり、要は、変位部材
が駆動され得るように駆動部材を構成すればよいもので
ある。
【0024】
【考案の効果】この考案は前記のように構成したことに
より、低周波域の振動に対しては、オリフィスを介して
主・副液室間で液体が互いに移動し合う際のオリフィス
の液柱共振作用を利用することにより高減衰が得られる
ことになる。また、中・高周波域の振動に対しては、オ
リフィスの液柱慣性が大きくなるためにオリフィスを介
しての主・副液室間での液体の移動はなくなり、支持ば
ねが圧縮されることにより生じる荷重と、主液室が内圧
を高めることにより生じる荷重とがセンターボス側に伝
達しようとする。ここで、隔壁の駆動部材を作動させて
変位部材を駆動させると、変位部材が連結部材のばね力
に抗して駆動させられ、センターボスに変位部材が駆動
させられることにより生じる荷重が作用する。そして、
この変位部材による荷重を、振動によりセンターボスに
入力する荷重と大きさが同じで向きが反対となるよう調
整することにより、全体の動ばねをほぼ0に近い値とす
ることができる。したがって、この周波数域における振
動を効果的に減衰することができることになる等の優れ
た効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による液体封入式マウントの一実施例
を示した断面図である。
【符号の説明】
1……ケース 2……本体部 3……蓋部 3a……ねじ部 4……支持ばね 5……センターボス 6……隔壁 7……連通孔 8……窪み部 9……オリフィス 10……ダイアフラム 11……変位部材 12……連結部材 13……主液室 14……副液室 15……エンジン 16……ボディ 17……駆動部材(電磁石) 18……制御装置

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース(1)に支持ばね(4)を介して
    センターボス(5)を連結するとともに、ケース(1)
    内にダイアフラム(10)と隔壁(6)を設けて、隔壁
    (6)とダイアフラム(10)との間で液体を封入した
    副液室(14)を、隔壁(6)と支持ばね(4)との間
    で液体を封入した主液室(13)をそれぞれ形成し、さ
    らに、前記隔壁(6)に二液室(13)(14)間を連
    通する連通孔(7)とオリフィス(9)を設けるととも
    に、前記連通孔(7)内に連通孔(7)を開閉し得る変
    位部材(11)を設けて、この変位部材(11)を連結
    部材(12)を介して前記センターボス(5)に連結
    し、さらに、前記変位部材(11)を駆動し得る駆動部
    材(17)を前記隔壁(6)に設けたことを特徴とする
    液体封入式マウント。
JP1993022299U 1993-04-27 1993-04-27 液体封入式マウント Expired - Lifetime JP2588575Y2 (ja)

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JPH0680937U JPH0680937U (ja) 1994-11-15
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