JPH0567845U - 液体封入式マウント - Google Patents

液体封入式マウント

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JPH0567845U
JPH0567845U JP721592U JP721592U JPH0567845U JP H0567845 U JPH0567845 U JP H0567845U JP 721592 U JP721592 U JP 721592U JP 721592 U JP721592 U JP 721592U JP H0567845 U JPH0567845 U JP H0567845U
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orifice
liquid chamber
sub
diaphragm
opening
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JP721592U
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Inventor
今野隆弘
Original Assignee
エヌ・オー・ケー・メグラスティック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低周波から高周波までの広範囲における振動
を効果的に減衰する。 【構成】 隔壁1の上面側に弾性体2で囲まれた主液室
3を、下面側にダイアフラム4で囲まれた副液室5を形
成する。隔壁1に一端が開口部を介して主液室3と連通
し、他端が副液室5と連通する第1のオリフィス7、お
よび一端が開口部を介して主液室3と連通し、他端が第
1のオリフィス7と連通する第2のオリフィス10を設
ける。第1のオリフィス7の他端部に主液室3と連通す
る切欠部を形成し、この切欠部内にサブダイアフラム1
3を変位可能に設ける。さらに、隔壁1内に、第1のオ
リフィス7の開口部、第2のオリフィスの開口部、およ
び第1のオリフィス7の切欠部を開閉する開閉弁14を
回動可能に設ける。サブダイアフラム13は第1のオリ
フィス7が開放しているときのみ作動可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は自動車のエンジン等の振動体を防振支持するマウントに関し、特に 、内部に液体を封入した液体封入式マウントに関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
一般に、自動車のエンジン等の振動体にあっては、その回転状態、すなわち、 回転数に応じて周波数や振幅の異なる種々の振動が発生するため、このような広 範囲の振動を効果的に減衰し得る防振装置が強く要望されている。
【0003】 このような広範囲の振動を減衰する防振装置としては、例えば、内部に液体を 封入した液体封入型の防振装置が知られており、この防振装置は、隔壁の上面側 に弾性体で囲まれた主液室を、下面側にダイアフラムで囲まれた副液室をそれぞ れ形成して両液室内に液体を封入し、さらに、隔壁に主液室と副液室との間を連 通するオリフィスを設けるとともに、主液室と副液室との間にサブダイアフラム を変位可能に設けて構成したものである。
【0004】 そして、エンジンの回転がアイドリング域にある場合には、オリフィスを介し て主液室と副液室との間で液体が移動し合う際の流動抵抗を利用することにより 、その回転域における振動(低周波大振幅の振動)を減衰し、また、エンジンの 回転が中高速回転域にある場合には、主液室と副液室との間に設けられているサ ブダイアフラムの微振動を利用することにより、その回転域における振動(高周 波小振幅の振動)を減衰するようになっている。
【0005】 しかしながら、上記のような防振装置にあっては、エンジンの回転がアイドリ ング域にある場合に、入力する振動によってサブダイアフラムが微振動を起こし てしまうことがあり、その場合にはオリフィスを介しての主液室と副液室との間 での液体の移動が十分でなくなるため、アイドリング域における振動を完全に減 衰することができなくなってしまうという問題点があった。
【0006】 一方、前記のようなアイドリング域における振動に対する減衰性の問題を解決 した防振装置として、特開平2−46337号公報に示す防振装置が知られてお り、この防振装置は、エンジンのアイドリング域においては、オリフィスを介し て主液室と副液室との間で液体が移動し合う際の流動抵抗を利用することにより 、その回転域における振動を減衰し、また、エンジンの中高速回転域においては 、可動板の移動を利用することにより、その回転域における振動を減衰するよう になっている。
【0007】 また、アイドリング域の振動が入力した場合には、可動板制御部材を作動させ て可動板の移動を規制することにより、オリフィスを介しての液体の移動が十分 に得られるようになっている。
【0008】 しかしながら、可動板の移動を規制する可動板制御部材として板ばねを使用し ているため、板ばねで可動板を押さえ付けるまでに時間的な遅れが生じてしまう 。そのため、アイドリングモードから中高速回転モードに切り換える際の応答性 が悪く、モードを切り換える際に動ばねが上昇してしまって音振動が伝達してし まうという問題点があった。
【0009】 この考案は、前記のような従来のもののもつ問題点を解決したものであって、 アイドリング域から中高速回転域までの広範囲において発生する振動、すなわち 低周波から高周波までの広範囲において発生する振動を効果的に減衰することの できる防振装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【問題点を解決するための手段】
上記の問題点を解決するためにこの考案は、隔壁の上面側に弾性体で囲まれた 主液室を、下面側にダイアフラムで囲まれた副液室を形成するとともに、前記隔 壁に一端が開口部を介して前記主液室と連通し、他端が連通孔を介して前記副液 室と連通する第1のオリフィス、および一端が前記第1のオリフィスの一端と連 通し、他端が開口部を介して前記主液室と連通する第2のオリフィスを形成し、 さらに、前記第1のオリフィスの適宜の位置に、前記主液室と連通する切欠部を 形成するとともに、この切欠部内にサブダイアフラムを変位可能に設け、さらに 、前記隔壁に、前記第1のオリフィスの開口部、前記第2のオリフィスの開口部 、および前記第1のオリフィスの切欠部を開閉する開閉弁を回動可能に設け、前 記開閉弁の回動によって前記主液室と前記副液室との間が前記第1のオリフィス と第2のオリフィスを介して連通した際には、前記切欠部が閉塞されて前記サブ ダイアフラムが不作動の状態となり、前記開閉弁の回動によって前記主液室と副 液室との間が前記第1のオリフィスを介して連通した際には、前記切欠部が開放 して前記サブダイアフラムが作動状態となるという手段を採用したものである。
【0011】
【作用】
この考案は前記のような手段を採用したことにより、開閉弁を回動させて第2 のオリフィスの開口部を開放すると、主液室と副液室との間が第2のオリフィス および第2のオリフィスに連通する第1のオリフィスを介して連通することにな り、この場合、サブダイアフラムは第1のオリフィスの切欠部が開閉弁により閉 塞されているので不作動の状態となる。一方、開閉弁を回動させて第1のオリフ ィスの開口部を開放すると、主液室と副液室との間が第1のオリフィスを介して 連通するとともに、第1のオリフィスの切欠部が開放することにより、切欠部内 のサブダイアフラムが作動状態となる。
【0012】
【実施例】
以下、図面に示すこの考案の実施例について説明する。 図1〜図3には、この考案による液体封入式マウントの一実施例が示されてい て、図1は全体を示す概略縦断面図、図2および図3は図1に示すものの部分断 面図であって、図2はアイドル時における状態を示す説明図、図3は通常走行時 における状態を示す説明図である。
【0013】 すなわち、この実施例に示す液体封入式マウントは、隔壁1の上面側に弾性体 2で囲まれた主液室3を形成するとともに、隔壁1の下面側にダイアフラム4で 囲まれた副液室5を形成して、両液室3、5内にそれぞれ水や油等の非圧縮性の 液体6を封入し、さらに、隔壁1に一端が開口部8を介して前記主液室3と連通 し、他端が連通孔9を介して前記副液室5と連通する第1のオリフィス7、およ び一端が開口部11を介して前記主液室3と連通し、他端が前記第1のオリフィ ス7の一端に連通する第2のオリフィス10を設け、さらに、前記第1のオリフ ィス7の他端部に、第1のオリフィス7と前記主液室3との間を連通する切欠部 12を設けて、この切欠部12内にサブダイアフラム13を変位可能に設け、さ らに、前記隔壁1に、前記第1のオリフィス7の開口部8、前記第2のオリフィ ス10の開口部11、および前記第1のオリフィス7の切欠部12を開閉する開 閉弁14を回動可能に設けて構成したものである。
【0014】 前記隔壁1は円板状をなすとともに、上面側中央部には所定の深さの凹部16 が穿設されており、この凹部16内に後述する前記開閉弁14が回動可能に設け られるようになっている。前記凹部16の周縁部には、凹部16のほぼ全周を囲 むように前記第1のオリフィス7、およびこの第1のオリフィス7の一端に連通 して第1のオリフィス7よりも短い前記第2のオリフィス10、の2本のオリフ ィス7、10が連続して設けられている。前記第1のオリフィス7の一端は第1 のオリフィス7の流路断面よりも大きい開口部8を介して前記凹部16と連通し 、他端は連通孔9を介して隔壁1の下面側に開口するようになっている。前記第 2のオリフィス10の一端は第2のオリフィス10の流路断面よりも大きい開口 部11を介して前記凹部16と連通し、他端は前記第1のオリフィス7の一端に 連通するようになっている。
【0015】 前記第1のオリフィス7の他端部には、第1のオリフィス7と前記凹部16と の間を連通する所定の大きさの前記切欠部12が設けられており、この切欠部1 2内には、弾性体からなる薄肉平板状のサブダイアフラム13が、その両端部を 切欠部12の内面に固着させることで設けられており、この場合、サブダイアフ ラム13の内面側は主液室3内の液体に、外面側は第1のオリフィス7内の液体 にそれぞれ接触した状態で、径方向内外に変位可能となっている。
【0016】 前記隔壁1の上面側の凹部16の周縁部には、弾性体2が環状に加硫接着され ており、この弾性体2により隔壁1の上面側に設けられている前記第1のオリフ ィス7の上面側開口部、および前記第2のオリフィス10の上面側開口部がそれ ぞれ閉塞されるようになっている。
【0017】 前記隔壁1の周縁部には、筒状をなす上ケース17の下端部がかしめ付けられ ているとともに、この上ケース17の上端部には、椀形状をなす弾性体2がその 周縁部を加硫接着されており、この弾性体2の内面と前記隔壁1の上面との間で 液体6を封入した主液室3が形成されるようになっている。前記弾性体2の上部 にはボス部18が埋設されていて、このボス部18は振動体である図示しないエ ンジン側にボルト等を介して一体に連結されるようになっている。
【0018】 また、前記隔壁1の周縁部には、筒状をなす下ケース19の上端部がかしめ付 けられていて、この下ケース19の上端部と前記隔壁1の下面周縁部との間で前 記ダイアフラム4の周縁部が挟持固定されるようになっていて、このダイアフラ ム4の上面と前記隔壁1の下面との間で液体6を封入した副液室5が形成される ようになっている。そして、前記下ケース19は支持体であるシャーシ側にボル ト等を介して一体に連結されるようになっている。
【0019】 前記開閉弁14は、下端が閉塞された筒状をなす本体部20と、この本体部2 0の下面側中央部に一体に設けられる図中下方に突出する棒状の連結部21とか らなり、前記本体部20の側面には、その内外を貫通する前記第1のオリフィス 7の開口部8または前記第2のオリフィス10の開口部11とほぼ同じ大きさの 開口部22、および前記第1のオリフィス7の切欠部12とほぼ同じ大きさの切 欠部23がそれぞれ適宜の位置に設けられている。
【0020】 前記開口部22と前記切欠部23との位置関係は、前記開口部22が第2のオ リフィス10の開口部11に合致した際には、前記切欠部23は前記第1のオリ フィス7の切欠部12とは合致せず、前記開口部22が前記第1のオリフィス7 の開口部8に合致した際には、前記切欠部23は前記第1のオリフィス7の切欠 部12と合致するような位置関係となっている。
【0021】 前記本体部20は前記隔壁1の凹部16内に回動可能に嵌合される大きさに形 成されているとともに、前記連結部21は図示しないパルスモータ等の駆動源に 一体に連結されるようになっており、駆動源の作動により前記本体部20は所定 の位置に回転位置決めされるようになっている。
【0022】 次に、前記に示すものの作用について説明する。 まず、ボス部18をボルト等を介して振動体である図示しないエンジン側に連 結し、下ケース19をボルト等を介して支持体である図示しないシャーシ側に連 結してエンジンを始動させる。
【0023】 そして、エンジンの回転がアイドリング域にある場合には、図示しない駆動源 を作動させて開閉弁14の開口部22を隔壁1の第2のオリフィス10の開口部 11に合致させ、これらの開口部11、22を介して主液室3と第2のオリフィ ス10とを連通して、第2オリフィス10と第1のオリフィス7を介して主液室 3と副液室5との間を連通する。この場合、第1のオリフィス7の開口部8、お よび第1のオリフィス8の切欠部12は開閉弁14で閉塞されるようになってお り、切欠部12内のサブダイアフラム13は不作動の状態となっている(図2参 照)。
【0024】 そして、この状態でエンジンから振動が入力すると、その振動によって弾性体 2が弾性変形して主液室3内の内圧が変化するとともに、この主液室3内の内圧 の変化により主液室3内の液体6が図中矢印のように開口部22、11を介して 第2のオリフィス10内に流れ込み、第2のオリフィス10および第1のオリフ ィス7内を流れて、第1のオリフィス7の他端部の連通孔9を介して副液室5側 に流れ込む。そして、副液室5内の液体6と合わせられて副液室5内の容積を増 大させ、副液室5の下面側のダイアフラム4を図中下方に変位させる。
【0025】 この場合、ダイアフラム4の下面側は大気に接触しているので、ダイアフラム 4は副液室5の内圧に変化に応じて自由に変位することになり、このダイアフラ ム4の変位により、副液室5内の液体6が再び連通孔9を介して第1のオリフィ ス7内に流れ込み、第1のオリフィス7および第2のオリフィス10内を流れて 、開口部11、22を介して主液室3側に流れ込む。そして、主液室3内の液体 6と合わせられて主液室3内の容積を増大させる。
【0026】 このような第2のオリフィス10と第1のオリフィス7を介して主液室3と副 液室5との間で液体6が移動し合う際の流動抵抗を利用することにより、エンジ ン側から入力する振動を減衰することができることになる。
【0027】 次に、エンジンの回転が中高速回転域にある場合には、図示しない駆動源を作 動させて開閉弁14の開口部22を第1のオリフィス7の開口部8に合致させ、 これらの開口部22、8を介して主液室3と第1のオリフィス7とを連通し、こ の第1のオリイス7を介して主液室3と副液室5との間を連通する。
【0028】 この場合、第2のオリフィス10の開口部11は開閉弁14によって閉塞され ているが、第1のオリフィス7の切欠部12は開閉弁14の切欠部23が合致す ることにより開放することになるので、第1のオリフィス7の切欠部12内のサ ブダイアフラム13は作動可能な状態となり、サブダイアフラム13の内面側が 主液室3内の液体6に、外面側が第1のオリフィス7内の液体6にそれぞれ接触 することになる(図3参照)。
【0029】 そして、この状態でエンジンから振動が入力すると、その振動によって弾性体 2が弾性変形して主液室3内の内圧が変化するが、このときの振動はアイドリン グ域の振動よりも周波数が高く振幅が小さいので、第1のオリフィス7を介して 主液室3と副液室5との間で液体6が移動し合うことはほとんどなく、主液室3 内の内圧の変化は、第1のオリフィス7の切欠部12内のサブダイアフラム13 の内面側に伝達されることになる。
【0030】 この場合、副液室5内の圧力はダイアフラム4が自由に変位することにより一 定に保たれているので、その一定の圧力が連通孔9および第1のオリフィス7を 介してサブダイアフラム13の外面側に作用することになり、サブダイアフラム 13は、主液室3の内圧の変化に応じて、主液室3と第1のオリフィス7との間 で径方向内外に変位することになり、このサブダイアフラム13の変位により、 弾性体2の弾性変形がほとんど抵抗なく許容されることになる。
【0031】 このように、エンジンの中高速回転域における振動に対しては、サブダイアフ ラム13がその振動に共振して径方向内外に変位して、弾性体2の弾性変形を許 容することにより、吸収できることになる。
【0032】 また、通常走行時に、路面からの衝撃等によるショック振動が入力した場合に は、弾性体2が大きく弾性変形するとともに、この弾性体2の弾性変形により主 液室3がその内圧を変化させる。このときの内圧の変化は、サブダイアフラム1 3の径方向内外への変位だけでは吸収することができないので、第1のオリフィ ス7を介して主液室3と副液室5との間で液体が移動し合う際の流動抵抗を利用 することにより、その振動を減衰することができることになる。
【0033】 上記のように、この実施例により液体封入式マウントにあっては、開閉弁14 の回動位置に応じて、主液室3と副液室5との間を第2のオリフィス10と第1 のオリフィス7、または第1のオリフィス7を介して連通するとともに、第1の オリフィス7を介して連通する際には、第1のオリフィス7の切欠部12を開放 して、切欠部12内のサブダイアフラム13を作動可能な状態として、サブダイ アフラム13の内面側を主液室3内の液体6に、外面側を第1のオリフィス7内 の液体6に接触させるようにしたことにより、エンジンの回転数に応じてオリフ ィスを切り換える際の応答遅れを著しく小さくすることができることになり、こ れにより、応答遅れによる動ばねの急激な上昇がなくなるので、オリフィスを切 り換える際に音振動が発生することがなくなる。
【0034】 また、高周波小振幅用のサブダイアフラム13は、エンジンの回転が低回転域 、すなわちアイドリング域にある場合には、開閉弁14によって切欠部12が完 全に閉塞された状態となっていて不作動の状態となっているので、アイドリング 域における振動が弾性体2に入力して弾性体2が弾性変形して主液室3内の内圧 が変化したとしても、その内圧の変化がサブダイアフラム13に作用することは なく、主液室3内の内圧の変化をオリフィス内に確実に伝達させることができる ことになる。
【0035】 したがって、アイドリング域における振動によってサブダイアフラム13が微 振動を起こし、第2のオリフィス10内に流れ込む液体6の量が不十分になるよ うな恐れは全くなくなり、確実に主液室3内の液体6をオリフィス内に流し込む ことができるので、アイドリング域における振動を確実に減衰することができる ことになる。
【0036】 さらに、中高速回転域における振動に対しては、開閉弁14の回動により切欠 部12を開放して、切欠部12内のサブダイアフラム13を作動可能な状態にし て、サブダイアフラム13の内面側を主液室3内の液体6に、外面側を第1のオ リフィス7内の液体6にそれぞれ接触させて、主液室3内の内圧の変化に追従し てサブダイフラム13を微振動させるようにしたことにより、その回転域におけ る振動を確実に減衰することができることになる。
【0037】 したがって、アイドリング域から通常走行域、すなわち低周波から高周波まで の広範囲における振動に対して優れた減衰性を発揮できることになる。
【0038】 なお、前記の説明においては、サブダイアフラム13は第1のオリフィス7の 切欠部12内に両端部を固着させることにより設けたが、図4に示すように、コ 字状に形成した保持部材24にサブダイアフラム13の両端部を固着させて、こ の状態の保持部材24を第1のオリフィス7の切欠部12内に嵌合するようにし てもよいものである。
【0039】
【考案の効果】
この考案は前記のように、開閉弁を回動させて、主液室と副液室との間を第2 のオリフィスと第1のオリフィスとを介して連通した際には、第1のオリフィス の切欠部内のサブダイアフラムを不作動の状態とし、また開閉弁を作動させて、 主液室と副液室との間を第1のオリフィスのみを介して連通した際には、第1の オリフィスの切欠部を開放して、切欠部内のサブダイアフラムを作動可能な状態 としたことにより、オリフィスを切り換える際の応答遅れを著しく小さくするこ とができることになり、これにより、切り換える際に動ばねが急激に上昇するこ とを防止できるので、切り換えの際に音振動が発生することを防止できることに なる。
【0040】 また、高周波域の振動を減衰するためのサブダイアフラムを、第1のオリフィ スの切欠部が開放しているときにのみ、作動可能な状態となるようにしたことに より、低周波域の振動を減衰するために主液室と副液室との間を第2のオリフィ スと第1のオリフィスを介して連通した場合に、入力する振動によってサブダイ アフラムが微振動を起こすことはなく、入力する振動による主液室内の内圧の変 化を第2のオリフィスおよび第1のオリフィス内に確実に伝達させることができ ることになる。したがって、低周波域の振動を確実に減衰することができること になる。
【0041】 さらに、高周波域においては第1のオリフィスの切欠部を開放して、切欠部内 のサブダイアフラムを作動可能な状態としたことにより、高周波域の振動による 主液室内の内圧の変化をサブダイアフラムの微振動により吸収することができる ことになり、これにより、高周波域における振動を確実に減衰することができる ことになる。
【0042】 したがって、低周波から高周波までの広範囲の振動に対して優れた減衰性を発 揮することができることになる等の優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による液体封入式マウントの一実施例
を示した概略縦断面図である。
【図2】図1に示すもののX−X線に沿って見た部分断
面図であって、アイドリング時の状態を示す説明図であ
る。
【図3】図1に示すもののX−X線に沿って見た部分断
面図であって、通常走行時の状態を示す説明図である。
【図4】サブダイアフラムの他の取り付け方法を示した
説明図である。
【符号の説明】
1……隔壁 2……弾性体 3……主液室 4……ダイアフラム 5……副液室 6……液体 7……第1のオリフィス 8、11、22……開口部 9……連通孔 10……第2のオリフィス 12……切欠部 13……サブダイアフラム 14……開閉弁 16……凹部 17……上ケース 18……ボス部 19……下ケース 20……本体部 21……連結部 23……切欠部 24……保持部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔壁(1)の上面側に弾性体(2)で囲
    まれた主液室(3)を、下面側にダイアフラム(4)で
    囲まれた副液室(5)を形成するとともに、前記隔壁
    (1)に一端が開口部(8)を介して前記主液室(3)
    と連通し、他端が連通孔(9)を介して前記副液室
    (5)と連通する第1のオリフィス(7)、および一端
    が前記第1のオリフィス(7)の一端と連通し、他端が
    開口部(11)を介して前記主液室(3)と連通する第
    2のオリフィス(10)を形成し、さらに、前記第1の
    オリフィス(7)の適宜の位置に、前記主液室(3)と
    連通する切欠部(12)を形成するとともに、この切欠
    部(12)内にサブダイアフラム(13)を変位可能に
    設け、さらに、前記隔壁(1)に、前記第1のオリフィ
    ス(7)の開口部(8)、前記第2のオリフィス(1
    0)の開口部(11)、および前記第1のオリフィス
    (7)の切欠部(12)を開閉する開閉弁(14)を回
    動可能に設け、前記開閉弁(14)の回動によって前記
    主液室(3)と前記副液室(5)との間が前記第1のオ
    リフィス(7)と第2のオリフィス(10)を介して連
    通した際には、前記切欠部(12)が閉塞されて前記サ
    ブダイアフラム(13)が不作動の状態となり、前記開
    閉弁(14)の回動によって前記主液室(3)と副液室
    (5)との間が前記第1のオリフィス(7)を介して連
    通した際には、前記切欠部(12)が開放して前記サブ
    ダイアフラム(13)が作動状態となることを特徴とす
    る液体封入式マウント。
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