JPH06100242B2 - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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JPH06100242B2
JPH06100242B2 JP62200378A JP20037887A JPH06100242B2 JP H06100242 B2 JPH06100242 B2 JP H06100242B2 JP 62200378 A JP62200378 A JP 62200378A JP 20037887 A JP20037887 A JP 20037887A JP H06100242 B2 JPH06100242 B2 JP H06100242B2
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vibration
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元廣 片山
達也 鈴木
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Sumitomo Riko Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/06Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/22Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper characterised by comprising also a dynamic damper

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、自動車用エンジンマウント等の流体封入式マ
ウント装置に係り、特に従来よりも広い周波数域の入力
振動に対して良好な防振効果を発揮することのできる流
体封入式マウント装置に関するものである。
(従来技術) 自動車用エンジンマウントのマウント装置においては、
広い周波数域の入力振動に対して良好な防振効果(減衰
乃至遮断効果)を発揮することが要求され、中でも、低
周波数域の入力振動に対して良好な減衰効果を発揮する
ことが要求される。そこで、近年、このようなマウント
装置として、(a)振動入力方向に所定の距離を隔てて
配置された第一および第二の支持体と、(b)それら第
一の支持体と第二の支持体とを弾性的に連結するゴム弾
性体と、(c)前記第二の支持体に配設されて、一部が
前記ゴム弾性体にて画成された流体収容空間を形成す
る、少なくとも一部が可撓性膜にて構成された隔壁部材
と、(d)該流体収容空間を前記ゴム弾性体側の受圧室
と該隔壁部材側の平衡室とに仕切る仕切部材と、(e)
それら受圧室および平衡室にそれぞれ封入された所定の
非圧縮性流体と、(f)それら受圧室と平衡室とを相互
に連通せしめる絞り通路とを備えた、所謂流体封入式の
マウント装置が提案されている。
このような構造の流体封入式マウント装置によれば、受
圧室および平衡室内の非圧縮性流体が絞り通路を通じて
相互に流動することに基づいて、その絞り通路について
設定(チューニング)された周波数域の入力振動を効果
的に減衰することができるのであり、従って絞り通路を
低い周波数にチューニングすることにより、そのチュー
ニング周波数に対応した低周波数域の入力振動を良好に
減衰することができるのである。
しかしながら、このような構造の流体封入式マウント装
置においては、上述のように、絞り通路のチューニング
周波数に対応した低周波数域の入力振動に対しては良好
な減衰効果を発揮することができるものの、それ以外の
周波数域の入力振動に対しては必ずしも良好な防振効果
を発揮することができず、特にそのチューニング周波数
に対応した周波数域よりも高い周波数域の入力振動に対
しては、非圧縮性流体が絞り通路を流動し難くなること
に起因して、却って防振機能が低下するといった問題が
あった。
一方、これに対して、上述の如き構造の流体封入式マウ
ント装置において、(g)受圧室と平衡室との流体圧差
を吸収する方向に所定量変形乃至は変位可能に可動部材
を配設してなる構造の流体封入式マウント装置が提案さ
れている。このような構造の流体封入式マウント装置に
よれば、受圧室と平衡室との流体圧差に応じた可動部材
の変形乃至は変位に基づいて、その可動部材について設
定された周波数域の入力振動を効果的に遮断することが
できるのであり、従ってその可動部材についてのチュー
ニング周波数を比較的高い周波数に設定することによ
り、その可動部材のチューニング周波数に対応した比較
的高い周波数域の入力振動を良好に遮断することができ
るのである。
(問題点) しかしながら、このような構造の流体封入式マウント装
置にあっても、絞り通路について設定された低周波数
域、並びに可動部材について設定された比較的高い周波
数域の、互いに異なる2つの周波数域の入力振動に対し
ては良好な減衰乃至は遮断効果を発揮することができる
ものの、可動部材についての設定周波数域よりも高い周
波数域の入力振動に対しては良好な防振効果を発揮する
ことができないといった問題があった。また、可動部材
の変形乃至は変位に基づいて遮断できる振動の周波数が
精々150〜200Hz程度までであることから、150〜200Hz程
度以上の高周波数域の入力振動に対しては、良好な遮断
効果を得ることができないといった不具合もあった。
(解決手段) 本発明はこのような事情を背景として為されたものであ
り、その要旨とするところは、前述の如き、(a)第一
および第二の支持体と、(b)ゴム弾性体と、(c)隔
壁部材と、(d)仕切部材と、(e)非圧縮性流体と、
(f)絞り通路と、必要ならば更に(g)可動部材を備
えた流体封入式マウント装置において、第一の支持体に
対して、所定深さの凹所を備えた作用部材を、受圧室を
仕切部材側の室部分と第一の支持体側の室部分とに略2
分して該受圧室の内壁との間で環状の狭窄部を形成する
状態で、該凹所が該仕切部材側の室部分に開口するよう
に、位置固定に配設すると共に、該作用部材に対して、
該作用部材の凹所を閉塞する状態で、所定の質量を有す
るマス部材を弾性部材を介して弾性的に保持せしめる一
方、該マス部材に対して、該凹所内の空間を前記受圧室
の仕切部材側の室部分に連通せしめる状態で、第一の通
孔を形成すると共に、該作用部材に対して、該凹所内の
空間を前記受圧室の第一の支持体側の室部分に連通せし
める状態で、第二の通孔を形成したことにある。
(作用・効果) かかる本発明に従う流体封入式マウント装置によれば、
前記従来の流体封入式マウント装置と同様、非圧縮性流
体が絞り通路を通じて流動することに基づいて、その絞
り通路について設定された低周波数域の入力振動を良好
に減衰することができると共に、可動部材が設けられて
おれば、そのような可動部材が変形乃至は変位すること
に基づいて、その可動部材について設定された比較的高
い周波数域の入力振動も良好に遮断することができる。
また、かかる本発明に従う流体封入式マウント装置によ
れば、振動入力によって第一の支持体と第二の支持体と
が振動入力方向に相対移動せしめられると、受圧室の二
つの室部分内の非圧縮性流体が作用部材と受圧室の内壁
との間の狭窄部を通じて相互に流動せしめられることか
ら、その狭窄部を流動する非圧縮性流体の液柱共振作用
に基づいて、その狭窄部について設定された周波数域の
入力振動を効果的に遮断することができる。
さらに、かかる本発明に従う流体封入式マウント装置に
よれば、第一の支持体と第二の支持体との振動入力方向
への相対移動によって、受圧室の二つの室部分内の非圧
縮性流体がマス部材に形成された第一の通孔を通じて流
動せしめられるようになっていると共に、そのマス部材
が作用部材に対して弾性部材を介して弾性的に保持せし
められていることから、第一の通孔を通じて流動する非
圧縮流体の液柱共振とかかるマス部材の共振との相乗的
な共振作用に基づいて、その相乗的な共振作用の共振周
波数に対応した周波数域の入力振動を効果的に遮断する
ことができる。
つまり、本発明に従う流体封入式マウント装置によれ
ば、従来の流体封入式マウント装置の如き単なる2つの
周波数域の振動を対象とするものとは異なり、互いに異
なる少なくとも3つの周波数域の入力振動を効果的に減
衰乃至は遮断することができるのであり、従来の流体封
入式マウント装置よりも広い周波数域の入力振動に対し
て良好な防振効果(減衰乃至は遮断効果)を発揮するこ
とができるのである。
しかも、本発明に従う流体封入式マウント装置によれ
ば、振動系が2自由度系とされていることにより、広帯
域の周波数に対して容易に対応させることが出来、以て
作用部材と受圧室内壁との間の狭窄部についての設定周
波数(チューニング周波数)、並びに第一の通孔を通じ
て流動する非圧縮性流体の液柱共振とマス部材の共振と
の相乗的な共振作用の共振周波数の何れをも、絞り通路
についてのチューニング周波数よりも、更には必要に応
じて設けられる可動部材についてのチューニング周波数
よりも高い周波数に設定することができるのであり、従
ってそれらのチューニング周波数を絞り通路或いは可動
部材のチューニング周波数よりも高い周波数に設定する
ことにより、絞り通路或いは可動部材についての設定周
波数域よりも高い周波数域の入力振動、ひいては絞り通
路を通じての非圧縮性流体の流動や可動部材の変形乃至
は変位によっては良好に遮断することができない高周波
数域の入力振動、特に150〜200Hz以上の周波数域の入力
振動に対しても、良好な遮断効果を発揮させることが可
能になるといった利点があるのである。
(実施例) 以下、本発明をより一層具体的に明らかにするために、
その一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、第1図には、本発明に従う自動車用エンジンマウ
ントの一例が示されている。そこにおいて、10,12は、
それぞれ、第一および第二の支持体としての第一および
第二の支持金具であって、振動入力方向(図中上下方
向)で所定の距離を隔てて配置されている。
第一の支持金具10は、比較的小径の略円錐台形状を呈し
ており、小径側の端部が第二の支持金具12と対面するよ
うに配置されている。一方、第二の支持金具12は、円筒
状のカシメ金具14がその軸心方向の一端部において容器
状の底部金具16の開口部に流体密にカシメ固定された、
比較的大径の袋状構造を有しており、その内部空間が第
一の支持金具10側に開口する状態で、第一の支持金具10
と同心的に配置されている。そして、ここでは、略テー
パ筒状を呈する円環状のゴム弾性体18が、第二の支持金
具12の開口部を閉塞する状態で、それぞれ、その小径側
の端部において第一の支持金具10の側面に一体加硫接着
されると共に、その大径側の端部において第二の支持金
具12の開口部内面に一体加硫接着されて配設されてお
り、これにより、第一の支持金具10と第二の支持金具12
とがかかるゴム弾性体18を介して弾性的に連結せしめら
れている。
なお、第一の支持金具10と第二の支持金具12の底部金具
16とには、それぞれ、振動入力方向外方に突出する状態
で、取付ボルト20,22が立設されており、本実施例のエ
ンジンマウントは、取付ボルト20において車体側または
エンジン側に取り付けられる一方、取付ボルト22におい
てエンジン側または車体側に取り付けられることによ
り、エンジン乃至はエンジンを含むパワーユニットを車
体に対して防振支持せしめるようになっている。また、
図中、24は、ゴム弾性体18の中間部に一体に埋設された
テーパ筒状の補強金具である。
ここにおいて、上記第二の支持金具12には、第1図に示
されているように、カシメ金具14と底部金具16との間で
周縁部を流体密に保持された状態で、ゴム弾性膜(可撓
性膜)からなる隔壁部材としてのダイヤフラム26が配設
されている。そして、これによって、該ダイヤフラム26
と前記第一の支持金具10との間に位置して、流体収容空
間としての密閉空間が形成されており、かかる密閉空間
内に、水,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等
の所定の非圧縮性流体が封入せしめられている。なお、
ダイヤフラム26と底部金具16との間の空間は、ダイヤフ
ラム26の変形を許容するための空間室27とされている。
また、第二の支持金具12には、ダイヤフラム26と同様、
カシメ金具14と底部金具16との間で周縁部を流体密に保
持された状態で、2枚の仕切金具28,30が重ね合わされ
た構造の仕切部材32が配設されており、上記流体収容空
間が、かかる仕切部材32によって、第一の支持金具10側
の受圧室34とダイヤフラム26側の平衡室36とに仕切られ
ている。そして、かかる仕切部材32の外周部に対して、
仕切金具28,30で画成された状態で、受圧室34と平衡室3
6とを相互に連通せしめる周方向の絞り通路38が形成さ
れている。
第一の支持金具10と第二の支持金具12との間に振動が入
力されて、受圧室34と平衡室36との間に流体圧差が惹起
されると、それら受圧室34および平衡室36内の非圧縮性
流体がかかる絞り通路38を通じて相互に流動せしめられ
るようになっているのであり、その絞り通路38を通じて
流動する非圧縮性流体の液柱共振作用に基づいて、その
絞り通路38について設定された周波数域の入力振動が効
果的に遮断せしめられるようになっているのである。
なお、ここでは、絞り通路38のチューニング周波数:f1
がエンジンシェイク等の低周波数域の振動に対応して設
定されており、これにより、絞り通路38を流動する非圧
縮性流体の液柱共振作用に基づいて、そのエンジンシェ
イク等の低周波数域の入力振動が良好に減衰せしめられ
るようになっている。
一方、上記仕切部材32の中央部には、絞り通路38と同
様、仕切金具28,30によって画成された状態で、それら
仕切金具28,30に形成された各複数の通孔40,42を通じて
受圧室34および平衡室36にそれぞれ連通せしめられた、
所定厚さの円盤状空間44が形成されている。そして、こ
の円盤状空間44内に、受圧室34と平衡室36とを遮断する
状態で、且つ振動入力方向に所定量移動(変位)可能な
状態で、ゴム材料等からなる可動部材としての可動ブレ
ート46が配設されている。
受圧室34と平衡室36との間に流体圧差が惹起されると、
可動プレート46がその流体圧差を吸収する方向に移動せ
しめられるようになっているのであり、かかる可動プレ
ート46の移動に伴って、非圧縮性流体が仕切金具28の通
孔40を通じて流動せしめられるようになっているのであ
る。そして、これにより、かかる通孔40を通じて流動す
る非圧縮性流体の液柱共振作用に基づいて、その通孔40
について設定された周波数域(可動プレート46について
の設定周波数域)の入力振動が効果的に遮断せしめられ
るようになっているのである。
なお、ここでは、かかる可動プレート46(通孔40)につ
いてのチューニング周波数:f2がアイドル振動等の中周
波数域の振動に対応して設定されており、かかる可動プ
レート46の移動に基づいて、そのアイドル振動等の中周
波数域の入力振動が良好に遮断せしめられるようになっ
ている。
ところで、前記第一の支持金具10の小径側の端部には、
前記受圧室34内に突出する状態で、作用部材48が位置固
定に配設されている。そして、受圧室34が、かかる作用
部材48によって、第一の支持金具10側の室部分と仕切部
材32側の室部分とに略2分されていると共に、かかる作
用部材48と受圧室34の内壁との間に環状の狭窄部50が形
成されている。
より具体的には、作用部材48は、所定深さの凹所52を有
する有底円筒状の作用部54と、該作用部54の底壁部から
該作用部54と同心的に延び出させられた所定長さの取付
部56とから成っており、第一の支持金具10に対し、その
取付部56の先端部において、凹所52が仕切部材32側に開
口する状態で、該第一の支持金具10と同心的に取り付け
られている。そして、かかる作用部材48の作用部54によ
って、受圧室34が、第一の支持金具10側の室部分と仕切
部材32側の室部分とに略2分されている。また、かかる
作用部材48の作用部54の円筒状側壁部と第二の支持金具
12(カシメ金具14)の内周面との間に、前記環状の狭窄
部50が形成されている。
そして、第1図から容易に認識されるように、エンジン
乃至はパワーユニットが取り付けられたとき、その作用
部材48の作用部54によって隔てられた二つの室部分が狭
窄部50を通じて相互に連通せしめられるようになってお
り、そのエンジン乃至はパワーユニットの取付状態にお
いて、両支持金具10,12間に振動が入力されたとき、そ
れら二つの室部分内の非圧縮性流体がその狭窄部50を通
じて相互に流動せしめられるようになっている。
つまり、本実施例では、エンジン乃至はパワーユニット
の防振支持状態において、第一の支持金具10と第二の支
持金具12との間に振動が入力されると、受圧室34内の非
圧縮性流体がかかる狭窄部50を通じて振動入力方向に流
動せしめられるようになっているのであり、かかる狭窄
部50を通じて流動する非圧縮性流体の液柱共振作用に基
づいて、その狭窄部50について設定された周波数域の入
力振動が効果的に遮断せしめられるようになっているの
である。
なお、ここでは、かかる狭窄部50についてのチューニン
グ周波数:f3が320Hz前後のエンジン透過音等に対応して
設定されており、これにより、かかる狭窄部50を通じて
流動する非圧縮性流体の液柱共振作用に基づいて、その
320Hz前後のエンジン透過音等の入力振動が良好に遮断
せしめられるようになっている。
ここにおいて、上記作用部材48の作用部54には、外周縁
部を前記凹所52の開口部に流体密に固着された状態で、
弾性部材としての円環状のゴムリング58が配設されてい
る。そして、このゴムリング58の内周面に対して、所定
の液柱共振周波数にチューニングされた内孔60を有する
所定質量の金属リング62が、その外周部において、一体
に加硫接着されている。なお、ゴムリング58は、その外
周部に加硫接着された取付リング64において、作用部材
48の作用部54に圧入されて取り付けられている。
一方、作用部材48の作用部54には、その底壁部を貫通し
て、金属リング62の内孔60について設定された液柱共振
周波数と同等乃至はそれよりも高い液柱共振周波数に設
定された複数の通孔57(ここでは、一つだけが示されて
いる)が形成されており、これにより、前記受圧室34の
二つの室部分内の非圧縮性流体が、それら複数の通孔5
7,前記凹所52内の空間および前記金属リング62の内孔60
を通じて、相互に流動せしめられるようになっている。
そして、本実施例では、これによって、金属リング62の
内孔60を流動する非圧縮性流体の液柱共振現象が惹起さ
れるようになっていると共に、金属リング62の共振現象
が惹起されるようになっており、それら非圧縮性流体の
液柱共振作用と金属リング62の共振作用との相乗的な共
振作用に基づいて、その相乗的な共振作用の共振周波
数:f4に対応した周波数域の入力振動が効果的に遮断せ
しめられるようになっている。そして、ここでは、上記
非圧縮性流体の液柱共振と金属リング62の共振との相乗
的な共振作用の共振周波数:f4が200Hz前後のこもり音等
の振動に対応して設定されており、これによってその20
0Hz前後のこもり音等の入力振動が良好に遮断せしめら
れるようになっている。
なお、前述の説明から明らかなように、本実施例では、
金属リング62がマス部材を成していると共に、金属リン
グ62の内孔60および作用部材48の作用部54に形成された
複数の通孔57が、それぞれ、第一の通孔および第二の通
孔としての役割を果たしている。
また、第1図において、66は、作用部材48の作用部54の
開口端縁に一体加硫成形された緩衝ゴム層であり、本実
施例のエンジンマウントでは、作用部材48がその緩衝ゴ
ム層66を介して前記仕切部材32に当接することに基づい
て、両支持金具10,12の近接方向における過大な相対変
位が良好に防止されるようになっている。
このような構造のエンジンマウントによれば、前述のよ
うに、非圧縮性流体が絞り通路38を流動することに基づ
いて、その絞り通路38のチューニング周波数:f1に対応
したエンジンシェイク等の低周波数域の入力振動を良好
に減衰することができると共に、可動プレート46が振動
入力方向に移動(変位)することに基づいて、その可動
プレート46(通孔40)のチューニング周波数:f2に対応
したアイドル振動等の中周波数域の入力振動を良好に遮
断することができるのであり、従来の流体封入式エンジ
ンマウントと同様の防振機能を得ることができるのであ
る。
また、本実施例のエンジンマウントによれば、前述のよ
うに、金属リング62の内孔60を流動する非圧縮性流体の
液柱共振と金属リング62の共振との相乗的な共振作用に
基づいて、その相乗的な共振作用の共振周波数:f4に対
応した、前記可動プレート46のチューニング周波数:f2
よりも高い200Hz前後のこもり音等の入力振動に対し
て、良好な遮断効果を発揮することができるのであり、
さらに、作用部材48の作用部54と受圧室34の内壁との間
の狭窄部50を通じて流動する非圧縮性流体の液柱共振作
用に基づいて、その狭窄部50のチューニング周波数:f3
に対応した、上記周波数:f4に対応した周波数域よりも
更に高い320Hz前後のエンジン透過音等の入力振動に対
しても、良好な遮断効果を発揮することができるのであ
る。
このように、本実施例のエンジンマウントによれば、従
来の流体封入式エンジンマウントと同様の防振機能を確
保しつつ、従来の流体封入式エンジンマウントよりも広
い、互いに異なる4つの周波数域の入力振動に対して良
好な防振効果を発揮することができるのであり、しか
も、従来の流体封入式エンジンマウントでは困難であっ
た、可動プレート46についての設定周波数域よりも高い
周波数域の入力振動に対しても、良好な遮断効果を発揮
することができるのであり、従来の流体封入式エンジン
マウントに比べて著しく優れた防振機能が得られるので
ある。
なお、第2図は、本実施例のエンジンマウントにおける
絶対バネ定数−周波数特性を示すものであるが、その絶
対バネ定数−周波数特性から、狭窄部50のチューニング
周波数:f3に対応した周波数域の入力振動、並びに金属
リング62の内孔60を流動する非圧縮性流体の液柱共振と
金属リング62の共振との相乗的な共振作用の共振周波
数:f4に対応した周波数域の入力振動を良好に遮断でき
ることが、容易に認識されるのである。
以上、本発明の一実施例を詳細に説明したが、これは文
字通りの例示であり、本発明がかかる具体例に限定して
解釈されるべきものでないことは、勿論である。
例えば、前記実施例では、狭窄部50のチューニン周波
数:f3を、金属リング62の内孔60を流動する非圧縮性流
体の液柱共振と金属リング62の共振との相乗的な共振作
用の共振周波数:f4よりも高い周波数に設定した例につ
いて述べたが、それらの周波数の高低関係を逆に設定す
ることも可能である。なお、第3図は、それら周波数:f
3,f4の高低関係を逆に設定した場合の絶対バネ定数−周
波数特性の一例を示すものであるが、その絶対バネ定数
−周波数特性から容易に認識されるように、それらの周
波数:f3,f4の高低関係を逆に設定した場合にあっても、
それら周波数:f3,f4に対応した周波数域の入力振動をそ
れぞれ良好に遮断することができるのである。
また、前記実施例では、受圧室34と平衡室36との流体圧
差を吸収する方向に所定量変位(移動)可能に配設され
た可動プレート46が可動部材として採用されていたが、
受圧室34と平衡室36との流体圧差を吸収する方向に所定
量変形可能に配設された膜部材を可動部材として採用す
ることも可能である。なお、このような可動部材(可動
プレート46)は、前記した如き振動周波数:f2を対象と
するものであって、入力振動の種類により、必要に応じ
て適宜に設けられるものである。
さらに、前記実施例では、自動車用エンジンマウントに
対して本発明を適用した例について述べたが、本発明
は、かかる自動車用エンジンマウント以外のマウント装
置に対しても適用することが可能である。
その他、具体例を一々列挙することは割愛するが、本発
明が、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の有する
知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を施した
態様で実施できることは、言うまでもないところであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従うエンジンマウントの一例を示す
縦断面図であり、第2図は、第1図のエンジンマウント
の絶対バネ定数−周波数特性を示す図であり、第3図
は、本発明の別の実施例の第2図に対応する図である。 10:第一の支持金具(第一の支持体) 12:第二の支持金具(第二の支持体) 18:ゴム弾性体 26:ダイヤフラム(可撓性膜;隔壁部材) 32:仕切部材、34:受圧室 36:平衡室、38:絞り通路 46:可動プレート(可動部材) 48:作用部材、50:狭窄部 52:凹所、57:通孔(第二の通孔) 58:ゴムリング(弾性部材) 60:内孔(第一の通孔) 62:金属リング(マス部材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)振動入力方向に所定の距離を隔てて
    配置された第一および第二の支持体と、(b)それら第
    一の支持体と第二の支持体とを弾性的に連結するゴム弾
    性体と、(c)前記第二の支持体に配設されて、一部が
    前記ゴム弾性体にて画成された流体収容空間を形成す
    る、少なくとも一部が可撓性膜にて構成された隔壁部材
    と、(d)該流体収容空間を前記ゴム弾性体側の受圧室
    と該隔壁部材側の平衡室とに仕切る仕切部材と、(e)
    それら受圧室および平衡室にそれぞれ封入された所定の
    非圧縮性流体と、(f)それら受圧室と平衡室とを相互
    に連通せしめる絞り通路とを、少なくとも備えた流体封
    入式マウント装置において、 前記第一の支持体に対して、所定深さの凹所を備えた作
    用部材を、前記受圧室を前記仕切部材側の室部分と前記
    第一の支持体側の室部分とに略2分して該受圧室の内壁
    との間で環状の狭窄部を形成する状態で、該凹所が該仕
    切部材側の室部分に開口するように、位置固定に配設す
    ると共に、該作用部材に対して、該作用部材の凹所を閉
    塞する状態で、所定の質量を有するマス部材を弾性部材
    を介して弾性的に保持せしめる一方、該マス部材に対し
    て、該凹所内の空間を前記受圧室の仕切部材側の室部分
    に連通せしめる状態で、第一の通孔を形成すると共に、
    該作用部材に対して、該凹所内の空間を前記受圧室の第
    一の支持体側の室部分に連通せしめる状態で、第二の通
    孔を形成したことを特徴とする流体封入式マウント装
    置。
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