JPH074215A - 鉄−アルミニウム系材料からなる吸込み弁 - Google Patents

鉄−アルミニウム系材料からなる吸込み弁

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JPH074215A
JPH074215A JP5315264A JP31526493A JPH074215A JP H074215 A JPH074215 A JP H074215A JP 5315264 A JP5315264 A JP 5315264A JP 31526493 A JP31526493 A JP 31526493A JP H074215 A JPH074215 A JP H074215A
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alloy
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Mohan Kurup
モハン・クルップ
Roger R Wills
ロジャー・アール・ウィルス
Mark F Scherer
マーク・エフ・シェレー
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/06Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing aluminium
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄−アルミニウム系材料からなる軽量で高温
特性の改善された内燃機関用吸込み弁を提供する。 【構成】 下記の組成: a)76.05〜90.15重量%の鉄、 b)9〜13.3重量%のアルミニウム、 c)0.05〜0.35重量%の炭素、 d)0.5〜3重量%の耐熱性金属および/または0.3
〜1.5重量%のチタン、 からなる内燃機関用の吸込み弁。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸込み弁の
製造、およびその製造における鉄−アルミニウム合金の
使用に関する。
【0002】
【発明の背景】内燃機関の開発における最近の傾向は、
高速度で運転することができ、燃料経済性が高く、エン
ジン効率が良く、排出レベルが低いマルチバルブエンジ
ンの使用に向かっている。エンジンにおける速度制御装
置は、弁機構とピストン装置である。弁機構の不安定性
がエンジン速度を制限する。というのは、弁機構が不安
定なモードで運転された場合、弁機構の構成部品の破損
と過大な摩耗が生じるからである。特定の構造の弁機構
については、弁機構の構成部品の重量がこの不安定性の
主要な原因である。弁機構における最も重い可動部分
は、弁それ自体である。
【0003】従って、弁の重量を小さくするのが望まし
い。それによって、弁機構の安定性が増大するのみなら
ず、弁機構を駆動するのに要するエンジン出力量が低減
し、燃料消費が改善される。弁の重量の低下による別の
利点は、従来よりも弁を早く開きそして遅く閉じる攻勢
的なカムプロフィールの使用が可能となることである。
これによって容積効率が改善され、ひいてはエンジン出
力が増大する。
【0004】さらに、燃料経済性の増大は、弁の動きを
コントロールするように設計された弁ばねの負荷が比例
して低下することによって理解される。弁座への負荷に
よって生じる動的応力は弁の重量に比例し、従って軽量
な弁による低い接触応力によって弁座インサート材料の
摩耗が低減する。
【0005】弁の重量を低下させるために最近行われて
いる手段は、細いステムや中空のステムを用いることに
よって弁の質量を低下させるか、あるいはバルブヘッド
から材料を除去することである。鉄−アルミニウム合金
の使用は、標準的なSAE1541鋼製の吸込み弁材料
から製造される中空のバルブステムの使用によって得ら
れる重量の節約と同等の効果があると見積もることがで
きる。
【0006】
【従来の技術】鉄−アルミニウム系は、0〜52原子%
アルミニウムの範囲で固溶体を形成する。室温において
は、アルミニウムが18.5原子%(約10重量%)未
満の合金は不規則構造のBCC型固溶体である。しか
し、アルミニウムが18.5〜35原子%(約10〜1
8重量%)の合金はDO3 型の規則構造を形成し、アル
ミニウムが約35原子%を超える(約18重量%を超え
る)合金は立方晶B2型の規則構造を形成する。2種の
広く用いられている吸込み弁材料は、冷間押出し加工と
温間ヘッディング加工を行うことのできる1541マル
テンサイト炭素−マンガン鋼と、ケイ素とクロムの含有
量の高いSIL−1材(シルクローム(Silcrome))
である。これらの材料の組成は以下の通りである:
【0007】1541合金は現在、自動車用吸込み弁の
市場では最も高いシェアをもっている。SIL−1合金
は耐酸化性が良いなどの幾つかの特徴を有し、それらの
特徴は1541合金よりも優れている。SIL−1合金
は高負荷の吸込み弁用、例えばトラックエンジンに広く
用いられている。
【0008】特許第 3,582,323号明細書(Sawyer 他)
は、内燃機関の排気弁に有用な鉄−アルミニウム合金を
開示している。その合金はアルミニウムを30〜50原
子%、すなわち約17.1〜32.6重量%含む。アルミ
ニウムの好ましい範囲は38〜42原子%である。この
合金は主として、比較的脆い金属間化合物であるFeAl
を含有する。従ってこの合金は、内燃機関の吸込み弁の
製造に用いるには実用的ではないと考えられる。
【0009】特許第 4,961,903号明細書(McKamey
他)は、DO3 型の鉄−アルミニウム合金を開示してい
る。この合金は26〜30原子%のアルミニウムを含
む。この合金の大部分はホウ素を含む。この合金は、改
良されたエネルギー腐食システムに用いるために開発さ
れた。その特許においては、この合金を内燃機関の吸込
み弁の製造に用いることについては何ら言及されていな
い。
【0010】特許第 5,084,109号明細書(Sikka)も、
DO3 型の鉄−アルミニウム合金を開示している。この
合金は約25〜31原子%のアルミニウムを含む。その
特許は、鉄−アルミニウム合金の延性を改善するため
の、B2規則相の室温での焼入れを含む加工熱処理を開
示している。その特許には、この合金が構造材として有
用であることが記載されている。その特許においては、
この合金を内燃機関の吸込み弁の製造に用いることにつ
いては何ら言及されていない。
【0011】特許第 2,172,023号明細書(Gat)は、ア
ルミニウム含有量が約8重量%(15原子%)と比較的
低い鉄−アルミニウム合金を開示している。従ってこの
合金は不規則構造を有する。その特許は、粒界に沿う炭
化物の析出による有害な影響を強調していて、そしてモ
リブデン、タンタル、コロンビウム、チタンなどの炭化
物形成元素を使用して鉄−アルミニウム合金の全体に均
一に分布する微細な炭化物を形成させることを開示して
いる。
【0012】
【発明の要約】本発明は、内燃機関の吸込み弁を製造す
る方法に関する。コイル材または棒材の鉄−アルミニウ
ム合金が提供される。この合金は、76.05〜90.1
5重量%の鉄と、9〜13.3重量%のアルミニウム
と、0.05〜0.35重量%の炭素と、0.5〜3重量
%の耐熱性金属元素と、この耐熱性金属元素とともに添
加するかまたはこれの代わりに添加する0.3〜1.5重
量%のチタンからなる。コイル材または棒材は800°
〜2000°Fの範囲の温度で約0.5〜2.2の真ひず
みで押出しされて、きのこ弁形の予備成形体にされる。
次いで、この予備成形体はヘッディング加工されて切削
加工前の形状にされるが、この間、予備成形体のヘッド
部は押出し温度よりも通常高い温度好ましくは1800
°F〜2200°Fの範囲に維持され、このヘッディン
グ加工は約1.4〜2.3の真ひずみで行われる。
【0013】次いで予備成形体は、熱処理を行わずに所
望の外形寸法に研削され、次いでステムを窒化またはク
ロムめっきによって被覆する。
【0014】焼入れ可能なステムまたはチップをバルブ
ステムに装着して、最終的な弁を形成してもよい。
【0015】好ましい耐熱性元素は、モリブデン、バナ
ジウム、ニオブ、タングステン、タンタルからなる群か
ら選択される。
【0016】本発明の一態様として、鉄−アルミニウム
合金は、重量に基づいて、10%〜11.5%のアルミ
ニウム、0.07%〜0.25%の炭素、0.3%〜1.5
%のチタン、0.5%〜0.8%のジルコニウム、および
残部の鉄からなる。
【0017】本発明の別の態様として、鉄−アルミニウ
ム合金は、重量に基づいて、10.5%〜11.8%のア
ルミニウム、0.07%〜0.32%の炭素、0.8%〜
1.6%のバナジウム、および残部の鉄からなる。
【0018】本発明はまた、上述の方法によって製造さ
れた吸込み弁に関する。
【0019】本発明はまた、2ピースの吸込み弁に関
し、その弁の第1の部分は上述の方法によって製造され
たものであり、第2の部分は抵抗溶接または摩擦溶接に
よって第1の部分に溶接された焼入れ可能な鋼のチップ
またはステムからなる。
【0020】
【好ましい態様の説明】本発明の上述のおよびその他の
態様は、添付図面を参照して以下の詳細な説明を考察す
ることによって当業者に明らかなものとなるだろう。
【0021】本発明において、特に断らない限り、%表
示はすべて重量に基づく。温度は華氏温度である。以下
のデータも用いられる。
【0022】硬度:この値はロックウェル(Rc)硬度
試験法を用いて得られる。
【0023】真応力:真応力は、応力測定時における、
1000ポンド単位での荷重(k)を平方インチ単位で
の瞬間面積(in2)で割った値である。
【0024】真ひずみ:真ひずみは、初期面積を瞬間面
積で割った対数値である。
【0025】本発明の方法の第1工程は、圧延され切削
加工された状態の棒材またはコイル材を供給する工程で
ある。棒材またはコイル材は、所望により焼きなましさ
れてもよい。棒材またはコイル材の直径は公知の手順に
従って選択されるが、それは棒材またはコイル材の組
成、バルブステムとバルブヘッドの最終直径、ステムの
押出しに用いられる方法すなわち温間押出しか熱間押出
しか、などを考慮して選択される。
【0026】本発明の棒材またはコイル材は鉄−アルミ
ニウム合金である。この合金は、広い範囲では、76.
05〜90.15重量%の鉄と、9〜13.3重量%のア
ルミニウムと、0.05〜0.35重量%の炭素と、0.
5〜3重量%の耐熱性金属元素と、この耐熱性金属元素
とともに添加するかまたはこれの代わりに添加する0.
3〜1.5重量%のチタンからなる。
【0027】より具体的には、本発明の合金の組成は以
下の通りである:成 分 重 量 % アルミニウム 9〜13.3 炭素 0.05〜0.35 耐熱性金属元素 0.5〜3 * チタン 0.3〜1.5 * ジルコニウム 0〜1 マンガン 0〜1 ケイ素 0〜0.8 クロム 0〜3 鉄 残部 (*:いずれか選択して、または同時に添加する) 好ましい耐熱性金属元素は、モリブデン、バナジウム、
ニオブ、タングステン、タンタルからなる群から選択さ
れる。
【0028】本発明の鉄−アルミニウム合金において、
アルミニウムは重量の低減をもたらす。さらに、それは
優れた耐酸化性を与える。十分な重量低減と弁の運転温
度における十分w酸化性を与えるために、鉄−アルミニ
ウム合金において少なくとも9重量%のアルミニウムが
必要である。アルミニウムの量の好ましい下限は10%
である。アルミニウムの量が13.3重量%を超える場
合、長範囲の規則性(規則構造)が生じ、ひいては降伏
強さが低下する。さらに、アルミニウムの重量%が高く
なれば延性−脆性遷移温度が高くなる傾向があるので、
合金が脆化する。これによってひいては、鉄−アルミニ
ウム合金の環境的および熱的に誘起される割れに対する
感受性が増大する。
【0029】本発明の合金において、9〜13.3重量
%アルミニウムの範囲は、弁に仕上げるための最適の成
形性を与え、同時に、成形ままの弁および空冷された弁
における長範囲の規則性が回避される。
【0030】本発明の鉄−アルミニウム合金における炭
素は、合金を製造する際のベース材料としての鋼中に存
在する炭素であっても、あるいは添加される炭素であっ
てもよい。炭素は本発明の合金中に、チタンや耐熱性金
属元素のような有力な炭化物形成元素と結合した形での
み存在する。これらの炭化物は、鉄−アルミニウム材料
全体に均一に分散または分布する析出物を形成してい
る。この析出物は、再結晶化を阻止して異常結晶粒成長
をコントロールすることによって高温強度を改善する。
炭素の有効最大量は0.35重量%である。0.35重量
%を超えると合金の圧延性が急激に低下し、合金を弁に
成形することが困難になる。高温強度を得るためには、
少なくとも約0.05重量%の炭素が必要である。
【0031】チタンおよび/または耐熱性金属元素のよ
うな炭化物形成元素の量は、存在する炭素と反応するの
に必要な量である。鉄とアルミニウムの複炭化物は面心
立方構造を有し、それは粒界に沿って析出することによ
って鉄−アルミニウム合金を脆化させる。炭素はまた延
性−脆性遷移温度を高くして、鉄−アルミニウム合金を
脆化させる。
【0032】耐熱性金属元素については、少なくとも
0.5重量%必要である。適当な耐熱性金属元素はバナ
ジウム、モリブデン、ニオブ、タングステン、およびタ
ンタルである。
【0033】耐熱性金属元素の上限は約3重量%であ
る。例えば、遊離バナジウムが約1.5重量%存在する
場合、0.3重量%の炭素が存在しなければ、鉄−アル
ミニウム合金の室温での延性が約30%低下する。ま
た、バナジウムが約1.5重量%存在する場合、0.3重
量%の炭素が存在しなければ、鉄−アルミニウム合金の
耐クリープ性が延性の低下に匹敵する量だけ低下するこ
とが見いだされた。
【0034】同様に、本発明の合金中に炭素が存在せ
ず、モリブデンが例えば約2重量%以上存在する場合、
鉄−アルミニウム合金が脆化することが見いだされた。
【0035】従って、バナジウムの炭化物が形成される
のに十分な炭素が存在する場合、バナジウムの実際的な
上限は約1.6重量%である。同様に、本発明の合金中
でのモリブデンの実際的な上限は、モリブデンの炭化物
が形成されるのに十分な量の炭素が存在する場合、約
1.8重量%である。
【0036】耐熱性金属元素の炭化物はまた、エンジン
の弁のチップ部とステム部に硬度と耐摩耗性を与える。
【0037】チタンの場合、炭素と反応するのに少なく
とも約0.3重量%が必要である。チタンの上限は約1.
5重量%である。
【0038】本発明の合金はまた、炭素とともにジルコ
ニウムを約1重量%まで含んでいてもよい。ジルコニウ
ムは固溶体の形では存在しない。この元素は、基地全体
にわたって均一な析出物を形成するのに優れた効果を発
揮する。
【0039】本発明の合金はまた、付加的な元素、例え
ば1重量%までのマンガンと0.8重量%までのケイ素
を含んでいてもよい。これらは痕跡添加元素であると考
えられ、本発明の鉄−アルミニウム合金のための原材料
としての市販鋼の使用による副産物である。
【0040】
【表1】 表 1 鉄−アルミニウム合金の組成(重量%) 合 金 元 素 L2 L2C E7A E8A E9A E4A 炭素 0.29 0.29 0.09 0.09 0.19 0.17 窒素 0.005 <0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 マンガン 0.51 0.46 硫黄 酸素 0.001 .0042 アルミニウム 10.5 11.68 11.25 11.32 11.43 10.53 バナジウム 1.3 1.53 1.54 チタン 0.58 .059 .056 ジルコニウム 0.59 0.57 0.84 モリブデン 0.70 0.73 鉄 残部 残部 残部 残部 残部 残部
【0041】本発明のきのこ型吸込み弁を製造するため
の工程は、おおむね従来の方法に従う。予め決められた
直径の棒材またはコイル材が供給される。所望の長さの
半加工品が、棒材またはコイル材から切断される。次い
で半加工品は、ヘッド部を除いて、例えば押出しによっ
てその長さにわたって直径が低減される。次いで半加工
品の押出しされなかったヘッド部がコイニングされて、
断面が大きくされる。
【0042】本発明によれば、半加工品の押出しは80
0°〜2000°Fの範囲の温度で約0.5〜2.2の真
ひずみで行われる。ヘッディングは適当なヘッディング
温度で行われるが、それは通常押出し温度よりも高い温
度、好ましくは1800°〜2200°Fの範囲であ
る。ヘッディングは1.4〜2.3のひずみで行われる。
【0043】例えば1800°F以上の高温において
は、押出しとヘッディングを含む成形工程は熱間鍛造で
あるとみなすことができる。通常これはクランクプレス
とスクリュープレスによって熱間加工工具を用いて、約
14〜20ピース/分の平均製造速度で行われる。
【0044】表1に示した合金の幾つかは、例えばE4
Aで表示した合金は、750°〜950°Fで温間押出
しすることができる。これは、本発明のこれらの合金か
ら弁をヘッダー成形工程で製造する可能性を与える。こ
の工程は、より大きな製造速度、例えば60〜100ピ
ース/分の速度で行うことができる利点を有する。また
この工程によれば、熱間鍛造によって製造される部品よ
りも真直度が高く最終形状に近い吸込み弁部品が得られ
る。
【0045】この工程において、半加工品は750°〜
950°の温度で温間押出しされ、次いでそれよりも高
い温度例えば1800°F以上でコイニングされる。
【0046】押出し工程における高い製造速度を維持す
るために、拡大されたエンド部を誘導熱源を用いて外部
からコイニング温度まで加熱するのが好ましい。
【0047】本発明の一つの特徴は、表1の合金は押出
しとコイニングの後に熱処理する必要がないということ
である。1541合金やSIL−1合金を用いて製造さ
れる従来の吸込み弁の製造工程における次工程は、熱処
理である。これは、弁に適当な硬度と微細な組織を付与
するために必要である。本発明の合金を用いた場合、熱
処理する必要がないことによって時間とコストが節減さ
れる。
【0048】本発明の鉄−アルミニウム合金からなる弁
は、約400°F以上の温度で真っすぐにするのが好ま
しい。これは押出しおよびコイニング工程とともに矯正
機を配置することによって容易に行われ、前の成形操作
からの弁の残留熱がこの矯正工程のために利用される。
これによって別の再加熱工程が不要となる。
【0049】本発明の弁を組み込むエンジンのタイプに
よっては、弁にチップまたはステムを溶接してもよい。
これには特別のチップ耐摩耗性を与える利点がある。チ
ップの耐摩耗性が低ければ内燃機関において過剰なタペ
ット衝撃が生じ、バルブヘッドのオーバーヒートひいて
は弁の破損が起こる。
【0050】例えば、バルブヘッドとステム部のある部
分を表1に示した本発明の軽量な鉄−アルミニウム合金
から製造することができ、ステム部の残りの部分をSA
E4140のような焼入れ可能な標準鋼から製造するこ
とができる。
【0051】SAE4140鋼は以下の組成を重量基準
で有する:成 分 重 量 % 炭素 0.38〜0.43 マンガン 0.75〜1.0 リン 0.035以下 硫黄 0.040以下 ケイ素 0.15〜0.30 クロム 0.8〜1.1 モリブデン 0.15〜0.25 鉄 残部 SAE4140のチップを用いる利点は、約50以上の
Rc 硬度に容易に硬化することができることである。2
つの部分は種々の方法で接合することができる。一つの
好ましい方法は摩擦溶接である。表1の本発明のL2C
合金は、SAE4140鋼のステムに良好に摩擦溶接さ
れた。
【0052】SAE4140鋼のチップを本発明の鉄−
アルミニウム合金からなるバルブステムに抵抗溶接また
はプロジェクション溶接することもできる。SAE41
40鋼からなる約0.06〜0.1インチの範囲の厚さを
有する鋼のチップを、表1に示すL2C鉄−アルミニウ
ム合金からなる直径0.3インチのバルブステムに良好
にプロジェクション溶接することもできた。
【0053】弁を製造するためにそのような溶接に必要
な許容できる押圧強度は、1800ポンドである。本発
明の鉄−アルミニウム合金を用いて行う溶接は、もっと
高い2800〜3300ポンドの押圧強度を有する。
【0054】本発明の弁は、中間の熱処理を行うことな
く特定の寸法に切削加工され、次いでクロムめっきまた
は窒化によって最終仕上げするのが好ましい。クロムめ
っきまたは窒化の目的は、良好な耐スカッフィング性を
付与することである。本発明の合金におけるアルミニウ
ムは、1060°Fで行われる塩浴窒化工程において、
約815ミクロンインチの深さまで硬化される複合層の
形成を促進する。本発明の合金から製造されたバルブス
テムもクロムめっきすることができる。表1に示すL2
鉄−アルミニウム合金からなるバルブステムに施される
クロムめっきは、良好な表面仕上げと35ミクロンイン
チの深さを有する。この被覆のバルブステムへの接着性
は優れている。弁の特定仕様の最大仕上げについて、R
a(二乗平均平方根)は18ミクロンインチである。表
1のL2C合金から製造され、クロムめっきされた弁の
平均のRa 値は13ミクロンインチであった。
【0055】以下の実施例によって本発明をさらに説明
する。
【0056】実施例 1 吸込み弁用合金については良好な降伏強さが重要な特性
である。吸込み弁がいわゆる "カッピング(cuppin
g)”に耐えるためには、運転温度における高い降伏強
さが必要である。これが弁を破損に導く最も顕著な変形
である。降伏強さは試験試料を0.125インチまで切
削することによって決定される。次いで試料は炉中で試
験温度まで加熱され、次いでボールドウィン(Baldwi
n)試験機を用いて0.05インチ/分の速度で引っ張ら
れる。この速度と温度において試料を引っ張るのに要す
る応力が、ひずみの関数としてKsi 単位でプロットさ
れる。このグラフから降伏強さが決定される。降伏強さ
は0.2%ひずみに相当する応力として定義される。こ
の降伏強さを、各々の試料について異なる温度において
測定することができる。
【0057】本実施例において、表1のL2の組成を有
する直径0.74インチの金属片が0.5インチの直径ま
で圧延され、次いで0.125インチの試験直径まで切
削された。金属片は室温から約1500°Fまでの範囲
の温度で試験された。得られた降伏強さの値が、試験温
度の関数として図1にプロットされた。
【0058】SAE1541の組成を有する吸込み弁の
試料も得られた。この吸込み弁は本出願の譲受人によっ
て "VMS−31”の呼称で市販されている。このSA
E1541は、冷間押出しと温間ヘッディング加工を行
うことのできる標準的な低炭素マルテンサイト鋼の吸込
み弁材料である。この合金は現在、自動車用吸込み弁の
市場で最大のシェアを有している。
【0059】SAE1541の弁の試験試料も、所望の
試験直径まで切削することによって準備され、次いで上
述の手順を用いて異なる温度において降伏強さが試験さ
れた。結果を同様に図1に示す。
【0060】図1にはまた、316ステンレス鋼と米国
特許第5,084,109号に開示されている組成についての降
伏強さのデータも示されている。316ステンレス鋼に
ついての異なる温度における降伏強さは便覧から得るこ
とができる。比較のために米国特許第5,084,109号から
選択された組成物は、その特許において "Fe3Al+2
%Cr 合金”として示されている。この合金は25〜3
1%のアルミニウムと2%のクロムを含有している。そ
れはB2型の規則構造を有している。異なる温度におけ
る降伏強さを含む引張りのデータは、その特許の表III
に示されている。316ステンレス鋼のデータと特許第
5,084,109号の表IIIからの降伏強さのデータも図1に示
されている。
【0061】大部分の自動車用吸込み弁についての運転
温度範囲は、約700°〜1000°Fの範囲である。
これは図1において垂直な点線によって囲まれた領域で
ある。
【0062】図1からわかるように、この運転温度範囲
において本発明のL2鉄−アルミニウム合金の降伏強さ
は、1541合金によって得られたものに匹敵してい
た。さらに、L2合金を用いて製造された弁部品は、1
541合金を用いて製造されたものよりも14%軽量で
あった。
【0063】同じ運転範囲において、本発明のL2合金
は、米国特許第5,084,109号の合金よりもほぼ200%
高い降伏強さを示し、316ステンレス鋼よりもほぼ4
00%高い降伏強さを示した。
【0064】実施例 2 吸込み弁合金の性能は、そのクリープ破断、すなわち高
温での一定の応力下での時間依存変形に関係している。
これは重要な特性であり、クリープ破断試験を用いて測
定される。運転温度におけるクリープ強度の不足によっ
て、弁の早期の破壊が起こる可能性がある。
【0065】クリープ破断試験においては、直径0.1
25インチ、公称長さ1.12インチ、標点間距離0.5
インチの試験片が空気中で試験温度まで加熱される。次
いで、予め決められた荷重(応力)が加えられ、その荷
重における%伸びが時間の関数として測定される。
【0066】図2は、本発明の鉄−アルミニウム合金の
一つである表1におけるL2Cについて、1100°F
での10Ksiの応力におけるクリープについてのデータ
を要約したものである。このL2C合金の弁は、直径
0.74インチで長さ1.316インチの金属片から製造
された。金属片はガス燃焼炉中で15分間1650°F
の温度まで加熱された。次いで金属片は0.290イン
チのステム直径まで押出しされた。弁を1830°Fま
で再加熱した後、バルブヘッドのコイニングをヘッドの
直径が1.312インチになるまで行った。この工程に
続いて、弁のステムが500°Fで矯正された。次いで
弁を仕上げ研削して、ステムの直径が0.273インチ
でヘッドの直径が1.272インチにされ、次いでクロ
ムめっきされた。クリープ破断試験のための試料がこれ
らの弁から得られた。
【0067】図2においてはまた、SIL−1合金から
製造された弁からの試料についての1100°Fでの1
0Ksiの応力におけるクリープについてのデータも要約
されている。SIL−1は、前述したように、高負荷の
吸込み弁の製造に最も広く用いられている合金である。
SIL−1製の弁は、本出願の譲受人によって "VMS
−42”の呼称で市販されている。
【0068】図2においてはまた、1541合金から製
造された弁からの試料と、L2S鉄−アルミニウム合金
から製造された弁からの試料についてのデータも示され
ている。
【0069】このL2S鉄−アルミニウム合金は下記の
組成を有する:成 分 重 量 % 炭素 0.08 窒素 0.01 マンガン 0.26 硫黄 0.007 アルミニウム 11.5 鉄 残部 L2S合金は耐熱性金属元素とチタンのいずれをも含ん
でいなかった。L2S合金は、L2C合金に関して上述
したのと同じ手順を用いて、750°Fおよび1800
°Fにおいて弁の形状に押出しされ、次いでコイニング
され、クロムめっきされた。750°Fの温間押出しは
60パーツ/分の速度でヘッダープロセスを用いて行わ
れ、一方1800°Fの押出しは10〜14パーツ/分
の速度でマキシプレス(Maxipress)によって行われ
た。マキシプレスは、AJAX社(AJAX Manufact
uring Company)によって製造された1000トン機械
である。用いられている特定の機械についてのモデルナ
ンバーは3816である。
【0070】750°Fおよび1800°Fにおいて押
出しされたL2S合金試料についてのクリープ試験は、
1100°Fにおいて10ksiで行われた。
【0071】図2からわかるように、耐クリープ性にお
いて、本発明のL2C鉄−アルミニウム合金から製造さ
れた弁とSIL−1合金から製造された弁は、1541
合金から製造された弁よりもかなり良好であり、またL
2S鉄−アルミニウム合金から製造された弁よりもかな
り良好であった。これらは1800°Fもしくは750
°Fにおいて押出しされた。この後者に関して、本実施
例は、本発明における鉄−アルミニウム合金中での約5
重量%までの耐熱性金属元素および/または約3重量%
までのチタンの存在の重要性を例証している。
【0072】吸込み弁についての耐クリープ性のパラメ
ータは、炉中での1100°Fにおける100時間の1
0000psiの引張りによる2%以下伸びである。図2
に示されているように、L2Cの組成を有する本発明の
弁はこのパラメータの範囲内であった。
【0073】実施例 3 内燃機関の寿命の間の弁の多数回の開放と閉鎖のため
に、弁合金の疲労寿命はきのこ弁の設計に関する重要な
特性である。
【0074】疲労寿命はR.R.Moore疲労試験を用いて
測定される。この試験においては12インチの長さの疲
労試験片が用いられる。標点間部分が炉を用いて試験温
度(この場合1100°F)に加熱され、全試験サイク
ルの間この温度に維持される。試料は5000RPMで
回転される。試料に試験荷重がベアリングハウジングを
介して加えられる。試料が破壊するまでこの温度と応力
で試験が続けられる。破壊するまでの回転数がカウンタ
ーに記録され、次いでそれは応力に対するサイクル数と
してプロットされ、標準の疲労曲線(S−N曲線)が得
られる。
【0075】疲労試験は、表1においてL2で示した本
発明の鉄−アルミニウム合金を用いて行われた。この合
金についての1100°FにおけるR.R.Moore疲労試
験の結果は、図3にプロットされている。特許第4,961,
903号において開示されているFA−129として示さ
れている合金についての比較データも、図3に示されて
いる。この合金について図3でプロットされているデー
タは、4,961,903号特許から得られた。FA−129合
金は下記の組成を有している。
【0076】成 分 重 量 % アルミニウム 15.8 クロム 5.4 ニオブ 1 炭素 0.05 鉄 残部 SIL−1合金および1541合金についてのデータは
図3に示されている。この図からわかるように、L2鉄
−アルミニウム合金によって達成される108サイクル
までの応力は、外挿法によれば、高負荷の吸込み弁用S
IL−1合金によって達成される応力と同等であり、1
541合金によって達成される応力よりも高かった。L
2合金は、特許第4,961,903号のFA−129合金より
もかなり良好な疲労強度を有していた。
【0077】実施例 4 弁用合金についての別の重要な特性は、運転温度におけ
る合金の耐酸化性である。SIL−1合金は高負荷の吸
込み弁に用いられるが、その理由は主として、1541
合金よりも耐酸化性が優れているためである。耐酸化性
は以下の手順を用いて測定される。表面積が1.18平
方インチで直径が0.3インチの試料がこの試験に用い
られる。試料は、炉中で1100°Fの温度まで空気中
で100時間加熱される。酸化期間の終わりに試料は室
温まで空冷され、酸化物をすべて除去するために表面が
ワイヤブラッシングされる。次いで酸化が単位面積当た
りの質量損失として表される。
【0078】図4は、多数の合金材料について、110
0°Fにおける空気中100時間後の耐酸化性試験から
のデータを要約したものである。この図からわかるよう
に、本発明の鉄−アルミニウム合金は、SIL−1合金
と比較しても優れた耐酸化性を有していて、最も広く用
いられている吸込み弁用合金である1541よりもほぼ
30倍良好である。
【0079】上述の実施例1〜4は、本発明の合金が従
来の吸込み弁用合金と同等のあるいはそれらよりも優れ
た特性を有していることを証明する。同時に、本発明の
合金から製造された弁は、従来の吸込み弁よりもかなり
軽量である。
【0080】実施例 5 L2Cの組成を有する2つの吸込み弁が、上記実施例2
で示された手順に従って製造された。弁は上述のように
して切削され、矯正された。次いで弁は1.9リットル
の内燃機関において、標準400時間ゼネラルモーター
ズ社の耐久試験を用いて試験された。これは、エンジン
の吸込み弁の性能を評価するために自動車製造会社によ
って採用されている標準的な試験である。試験はサター
ンDOHC、1.9リットルエンジンにおいて400時
間行われた。試験の間、以下の30分サイクルが繰り返
された。エンジンは27分間全負荷において2000〜
6200rpm の間で運転された。次いで2分間のアイド
ル期間をおいた後、6750rpm の速度バースト(spee
d burst)を短時間行った。次いでこの30分サイクル
が繰り返された。エンジンは、本発明の鉄−アルミニウ
ムからなる弁を、1541合金から製造された吸込み弁
と比較して試験された。鉄−アルミニウムからなる弁
も、他の全てのエンジン特性の要求を満たしていた。
【0081】実施例 6 本実施例は、異なる組成のバルブステムピースを摩擦溶
接するための手順を説明するものである。この手順にお
いて、2つのバルブステムは摩擦によって発生する熱に
よって接合される。直径0.329インチのSAE41
40製のステムが、直径0.325インチのL2C製バ
ルブステムに接合された。L2C製ステムは静置され、
一方4140鋼製ステムは高速度で回転された。次いで
2つのピースは熱を発生させるために接触され、界面が
熱くなったときにわずかの圧力をかけることによって、
連続的な溶接接合が形成された。
【0082】実施例 7 本実施例は、異なる組成のバルブステムピースを抵抗溶
接するための手順を説明するものである。この手順は、
SAE4140製のチップをL2C製バルブステムに溶
接するために用いられた。チップ材は上側の電極で保持
され、一方下側の電極でバルブステムを固定した。この
溶接における機械の設定条件は、10サイクルの押しつ
け(squeeze)と、10サイクルの間の85%のトータ
ル出力と、それに続く10サイクルの電流停止である。
この手順の間、上側の電極が下降して、4140製のチ
ップがバルブステムの上側に接触された。電流に対する
抵抗によってステム材との界面で熱が発生し、溶接接合
が形成された。接触サイクルの間に適用された応力は約
1300psi であった。
【0083】次いで4140製チップは、誘導コイルに
よる加熱と油焼入れによって選択的に硬化された。
【0084】次いで、チップをバルブステムから引き離
すのに要した剪断力(プッシュオフ強度)が測定され
た。下記のデータが得られた: L2Cステムの直径=0.27インチ 弁の軸方向での4140製チップの厚さ=0.09イン
チ 直径0.30インチのバルブステムについてのプッシュ
オフ強度(設計値)=1800 lbs チップを接合したL2C製弁のプッシュオフ強度(実測
値)=2800〜3300 lbs 4140製チップはRc=50以上の硬度に容易に焼入
れすることができた。
【0085】本発明についての以上の説明から、当業者
は改良手段、変更手段、あるいは修正手段を理解するで
あろう。当分野の技術レベルの範囲内でのそのような改
良手段、変更手段、あるいは修正手段は添付した特許請
求の範囲内のものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って製造された部品の降伏強さと先
行技術に従って製造された部品の降伏強さを比較したグ
ラフである。
【図2】本発明に従って製造された部品の1100°F
における耐クリープ性と先行技術に従って製造された部
品の1100°Fにおける耐クリープ性を比較したグラ
フである。
【図3】本発明に従って製造された部品の1100°F
における耐疲れ性と先行技術に従って製造された部品の
1100°Fにおける耐疲れ性を比較したグラフであ
る。
【図4】本発明の合金の耐酸化性と市販の弁用合金の耐
酸化性を比較した棒グラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロジャー・アール・ウィルス アメリカ合衆国オハイオ州44139,ソロン, ランブルウッド・コート 5135 (72)発明者 マーク・エフ・シェレー アメリカ合衆国オハイオ州44060,メンタ ー,カマーランド・ドライブ 6226

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムを9〜13.3重量%含有
    する鉄−アルミニウム系組成を有していて、高温特性を
    改善する不規則構造を有する、内燃機関用の弁。
  2. 【請求項2】 下記の組成: a)76.05〜90.15重量%の鉄、 b)9〜13.3重量%のアルミニウム、 c)0.05〜0.35重量%の炭素、 d)0.5〜3重量%の耐熱性金属および/または0.3
    〜1.5重量%のチタン、 からなる請求項1に記載の弁。
  3. 【請求項3】 前記耐熱性金属は、モリブデン、バナジ
    ウム、ニオブ、タングステン、およびタンタルからなる
    群から選択される、請求項2に記載の弁。
  4. 【請求項4】 焼入れされた鋼チップがバルブステムに
    溶接されている、請求項1に記載の弁。
  5. 【請求項5】 重量に基づいて本質的に、10%〜1
    1.5%のアルミニウム、0.07%〜0.25%の炭
    素、0.3%〜1.5%のチタン、0.5%〜0.8%のジ
    ルコニウム、および残部の鉄からなる組成を有する、請
    求項1に記載の弁。
  6. 【請求項6】 重量に基づいて本質的に、10.5%〜
    11.8%のアルミニウム、0.07%〜0.32%の炭
    素、0.8%〜1.6%のバナジウム、および残部の鉄か
    らなる組成を有する、請求項1に記載の弁。
  7. 【請求項7】 下記の組成: (i)76.05〜90.15重量%の鉄、 (ii)9〜13.3重量%のアルミニウム、 (iii)0.05〜0.35重量%の炭素、 (iv)モリブデン、バナジウム、ニオブ、タングステ
    ン、およびタンタルからなる群から選択される0.5〜
    3重量%の耐熱性金属 (v)0〜1重量%のジルコニウム、 (vi)0〜1重量%のマンガン、 (vii)0〜0.8重量%のケイ素、および (viii)0〜3重量%のクロム、からなり、不規則構造
    と改善された高温降伏強さを有する、軽量の鉄−アルミ
    ニウム合金。
  8. 【請求項8】 重量に基づいて本質的に、10.5%〜
    11.8%のアルミニウム、0.07%〜0.32%の炭
    素、0.8%〜1.6%のバナジウム、および残部の鉄か
    らなる、請求項7に記載の合金。
  9. 【請求項9】 下記の組成: (i)76.05〜90.15重量%の鉄、 (ii)9〜13.3重量%のアルミニウム、 (iii)0.05〜0.35重量%の炭素、 (iv)0.3〜1.5重量%のチタン、 (v)0.5〜1重量%のジルコニウム、 からなり、不規則構造と改善された延性と高温降伏強さ
    を有する、軽量の鉄−アルミニウム合金。
  10. 【請求項10】 重量に基づいて本質的に、10%〜1
    1.5%のアルミニウム、0.07%〜0.25%の炭
    素、0.3%〜1.5%のチタン、0.5〜0.8%のジル
    コニウム、および残部の鉄からなる、請求項9に記載の
    合金。
  11. 【請求項11】 鉄−アルミニウム合金からなり、下記
    の工程: (a)下記の組成を有する鉄−アルミニウム合金からな
    るコイル材または棒材を供給する工程: (i)76.05〜90.15重量%の鉄、(ii)9〜1
    3.3重量%のアルミニウム、(iii)0.05〜0.35
    重量%の炭素、(iv)0.5〜3重量%の耐熱性金属お
    よび/または0.3〜1.5重量%のチタン、 (b)前記コイル材または棒材を800°〜2000°
    Fの範囲の温度で約0 .5〜2.2の真ひずみ
    で押出しして、きのこ弁の予備成形体にする工
    程: (c)前記予備成形体を2200°F以下の有効ヘッデ
    ィング温度において約1.4〜2.3の真ひずみでヘッデ
    ィング加工して、切削加工前の形状にする工程:および (d)熱処理を行わずに、前記ヘッディング加工した成
    形体を研削することによって、仕上げ形状にする工程:
    によって製造された、内燃機関用の吸込み弁。
  12. 【請求項12】 前記耐熱性金属は、モリブデン、バナ
    ジウム、ニオブ、タングステン、およびタンタルからな
    る群から選択される、請求項11に記載の弁。
  13. 【請求項13】 前記棒材またはコイル材は、重量に基
    づいて、10%〜11.5%のアルミニウム、0.07%
    〜0.25%の炭素、0.3%〜1.5%のチタン、0.5
    %〜0.8%のジルコニウム、および残部の鉄からな
    る、請求項11に記載の弁。
  14. 【請求項14】 前記棒材またはコイル材は、重量に基
    づいて、10.5%〜11.8%のアルミニウム、0.0
    7%〜0.32%の炭素、0.8%〜1.6%のバナジウ
    ム、および残部の鉄からなる、請求項12に記載の弁。
  15. 【請求項15】 焼入れ可能な鋼製チップがバルブステ
    ムに溶接されていて、前記チップは焼入れされている、
    請求項11に記載の弁。
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