JPH0742143U - 表面実装形ハイブリッドｉｃ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 熱放散性が良好な表面実装形ＩＣのヒートシ
ンク構造を提供すること。 【構成】 アルミナ基板１の上に導体膜２を形成し、こ
の上にチップ３を接合し、これらの素子と前記導体膜を
ボンディングして接続し、さらに、リード線５と半田６
を接続し、これらの表面を柔軟性を有するシリコンゴム
等によってモールドした保護膜７上に高熱伝導性のエポ
キシ系樹脂からなるペレット８を載置し、このペレット
が硬化する温度よりもやや低目の温度まで加熱し、この
加熱によって前記高熱伝導性のペレットを溶解する直前
まで軟化させ、その上にヒートシンク９を載置し、さら
に温度を上昇させて前記ＩＣ本体と金属板を高熱伝導性
のペレットを介して完全に接合する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は表面実装形ハイブリッドＩＣに関し、前記ＩＣ内部から発生する熱を 放散するヒートシンクの構造と、このＩＣのヒートシンクの上部表面の形状に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の表面実装形ハイブリッドＩＣを実装する場合において、前記ＩＣの上部 表面を真空ポンプのノズルによって吸引し、この状態でマザーボード上に移動し て所定位置に載置する必要がある。このため、前記ＩＣの上部表面は、ノズルに よって吸引できるように平滑でなければならない。図３は、前記の平滑条件を満 足させた表面実装形ハイブリッドＩＣの従来構成の要部断面図で、同図に示すよ うに、アルミナ基板１の上面に導体膜２を形成し、この導体膜２上にチップトラ ンジスタ等の素子３を接合し、これらの素子３と前記導体膜２との間をワイヤボ ンディング等の手段によって接続し、前記導体膜にＩＣリード５を半田６によっ て接合し、このように組立た部品面を（ワイヤ４等を保護するため）シリコンゴ ム等の保護膜７によってをモールドし、さらに、その上部を、エポキシ等の樹脂 １０によってパッケージングする。尚、前記保護膜７は、前記素子３やワイヤ４ に対しストレスを与えないように硬化後においても、ある程度の柔軟性を有する ものである必要があり、また、前記パッケージングは、樹脂１０を約１５０度Ｃ 位の温度迄加熱し、固体から液体へ状態変化させてＩＣ本体を包含し、その後冷 却させることによって硬化し、平滑な表面状態を有するパッケージを得ること（ トランスファーモールド方式）によって行うか、あるいは、前記ＩＣ本体と表面 と樹脂ケースを接着材によって接着する方法が用いられていた。しかしながら、 前記いづれの方法においても、使用されるパッケージング用樹脂１０やケースの 熱伝導性が悪いため、ＩＣの内部で発生する熱は、リード線５を通してＩＣ外部 に放散されることになり、前記リード線の線径を太くし、かつ、リード線の本数 を多くする必要があるという欠点を有していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記の欠点を解消し、熱放散性が良好な表面実装形ハイブリッドＩ Ｃを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案は、ＩＣ本体の上部を、高熱伝導性樹脂を介 して金属板のヒートシンクと接合する。

【０００５】

【作用】

以上のように構成したので、本考案による表面実装形ハイブリッドＩＣによれ ば、ＩＣの内部で発生した熱は、高熱伝導性樹脂を介して、熱放散性の良好なヒ ートシンクに伝達し、前記ヒートシンクからＩＣ外部に放出されるのでＩＣの熱 放散が良好になる。

【０００６】

【実施例】

以下、図に基づいて本考案による表面実装形ＩＣのヒートシンクを詳細に説明 する。図１において、１はアルミナ基板で、前記基板上面に導体膜２が形成され る。３は、前記導体膜２上に接合されたチップトランジスタ等の素子で、４は、 前記素子３と前記導体膜２との間を接続するワイヤで、５は、リードで、前記導 体膜に半田６によって接合される。７は、前記部品面の保護膜で、８のパッケー ジング用ペレットの上面にヒートシンク９が接合される。

【０００７】 上記の構成からなるＩＣにおいて、ペレット８は、高熱伝導性のエポキシ系樹 脂からなり、前記ペレット８とヒートシンク９を接合するには、まず、ペレット ８を、その硬化温度よりもやや低目の温度に加熱して溶解する直前の状態にし、 その表面が十分に平滑にする。次に、前記ペレット８の上面にヒートシンク９を 載置し、さらに温度を上昇させて前記ペレット８を完全に溶解し、前記ヒートシ ンク９とペレット８との隙間をなくする。この状態にて加熱を停止し、前記ＩＣ 全体を室温まで冷却し、前記ＩＣ本体とヒートシンク９を高熱伝導性のペレット ８を介して完全に接合する。

【０００８】 前記ペレット８の上面のヒートシンク９の形状を図２（Ａ）〜（Ｂ）に示すよ うに、櫛形としたものや、（Ｃ）に示すように、波形にし、これによって、放熱 面積を大きくすることができる。尚、前図（Ｂ）〜（Ｃ）のヒートシンク９は、 その表面を真空ポンプのノズルによって吸引できるように、平坦部分１１を確保 する。また、前記ペッレットの溶融時に、金属板９と基板１との平行を保ため、 同図（Ｄ）のように、金属板９の下部に高さ調整用の足１２を形成することもで きる。

【０００９】

【発明の効果】

以上のように、本考案による表面実装形ＩＣのヒートシンク構造によれば、Ｉ Ｃ内部で発生した熱は熱伝導性の良好な樹脂を通ってヒートシンクに伝達され、 このヒートシンクによって外部に放散されるので熱放散性の良好な表面実装形Ｉ Ｃにすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による表面実装形ＩＣの要部断面図であ
る。

【図２】本発明によるヒートシンクの要部断面図であ
る。

【図３】従来の表面実装形ＩＣの要部断面図である。

【符号の説明】

１ 基板 ２ 導体膜 ３ 素子 ４ ワイヤ ５ リード ６ 半田 ７ 保護膜 ８ ペレット ９ ヒートシンク

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＩＣ本体の上部に金属板からなるヒート
   シンクを、高熱伝導性樹脂によって接合してなることを
   特徴とする表面実装形ハイブリッドＩＣ。
2. 【請求項２】 前記ヒートシンクの上部表面の形状を、
   部分的に櫛形、あるいは波形としたことを特徴とする請
   求項１記載の表面実装形表面実装形ハイブリッドＩＣ。