JPH0741340A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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JPH0741340A
JPH0741340A JP5188103A JP18810393A JPH0741340A JP H0741340 A JPH0741340 A JP H0741340A JP 5188103 A JP5188103 A JP 5188103A JP 18810393 A JP18810393 A JP 18810393A JP H0741340 A JPH0741340 A JP H0741340A
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JP
Japan
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laminated glass
glass
carboxylic acid
acid
metal salt
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JP5188103A
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Kiyokazu Suzuki
喜予和 鈴木
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合わせガラスの飛散防止性および耐貫通性に
優れ、かつ屋外暴露、紫外線照射による接着力の低下も
少なく、しかも湿度の高い雰囲気中に置かれた場合でも
合わせガラス周辺部の白化が少ない合わせガラス用中間
膜および合わせガラスを得る。 【構成】 ポリビニルアセタール樹脂、可塑剤、カルボ
ン酸金属塩および直鎖脂肪酸を含有する樹脂組成物より
形成されている合わせガラス用中間膜を作製する。そし
て、一対のガラス板の間あるいはシートとガラス板との
間に、上記合わせガラス用中間膜を介装する。こうし
て、目的の合わせガラス用中間膜および合わせガラスを
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、合わせガラス用中間
膜及びその中間膜を用いた合わせガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、合わせガラスは、建築用及び
自動車のフロントガラス用等に広く使用されている。こ
の合わせガラスの代表的なものとして、可塑化されたポ
リビニルアセタール樹脂組成物からなる中間膜を、一対
のガラス板の間に熱圧着して介装したものが知られてい
る。
【0003】このような合わせガラスは、外部から衝撃
が加えられるとガラス部分が破損するが、ガラス板の間
に介装された中間膜は容易に破損せず、また、破損した
ガラス板は中間膜に接着した状態であるため、そのガラ
ス破片が飛散することが少ない。こうして、自動車や建
造物の中で、人体がガラスの破片により傷害を受けるこ
とを防止することができる。
【0004】このような合わせガラスとしての機能を満
足するためには、中間膜とガラス板との接着力をある範
囲内に調整する必要がある。ガラス板と中間膜との接着
力が小さい合わせガラスでは、外部からの衝撃によって
ガラス破片が中間膜より剥がれて飛散してしまい、逆
に、接着力が大きい場合には、ガラス板と中間膜とが同
時に割れてしまう。
【0005】それゆえ、ガラス板と中間膜との接着力を
ある範囲内に調整することは、自動車事故等の場合で
は、運転者及び乗客がガラスへ衝突するときの衝撃を吸
収したり、合わせガラスの貫通を防止するために必要で
あり、また、建築物の場合では、外部からの飛来物に対
してガラス板の貫通を防止したり、ガラス破片の飛散を
防止するために必要である。
【0006】そこで、従来からガラス板と中間膜との接
着力を所定の範囲に設定できるように、中間膜用の接着
力調整剤が種々検討されており、今日では、接着力調整
剤として、主にカルボン酸金属塩、特に経時変化の小さ
い炭素数の少ないカルボン酸金属塩が用いられている
(例えば、特公昭47−1305号公報参照)。
【0007】この種のカルボン酸金属塩を中間膜に含有
させると、特に中間膜形成時及びガラス板との熱圧着の
際に、中間膜中からカルボン酸金属塩がブリードして中
間膜表面に多く集まる。そして、カルボン酸金属塩の水
吸収性のために、中間膜とガラス板との界面に水分を多
く保持することにより接着力が低下する。
【0008】この場合、カルボン酸金属塩の接着力調整
効果は、中間膜中と中間膜表面とのカルボン酸金属塩の
分布状態を変化させるか、あるいは膜中の水分量を変化
させることによって調整される。現状では、所定の混練
条件によりカルボン酸金属塩の分布を一定とし、また、
水分量も0.3〜0.6重量%の間で一定にして、ガラ
ス板と中間膜との接着力がある範囲に入るようにカルボ
ン酸金属塩の含有量を決めている。
【0009】ところが、カルボン酸金属塩を添加した中
間膜を合わせガラスに使用した場合、耐湿性に問題があ
る。すなわち、湿度の高い雰囲気中に置かれた場合、合
わせガラスの周縁では中間膜が直接空気と接触している
ため、カルボン酸金属塩の量に応じて周辺部の中間膜が
白化してしまう。
【0010】合わせガラス周辺部の白化を少なくするに
は、カルボン酸金属塩の量を少なくすることが最も効果
があるが、カルボン酸金属塩の量を少なくすると、合わ
せガラスと中間膜との接着力が高くなり過ぎるという新
たな問題が発生する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記の問題
を解決するもので、その目的とするところは、合わせガ
ラスの飛散防止性および耐貫通性に優れ、かつ屋外暴
露、紫外線照射による接着力の低下も少なく、しかも湿
度の高い雰囲気中に置かれた場合でも合わせガラス周辺
部の白化低下が少ない合わせガラス用中間膜及び合わせ
ガラスを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の合わせガラス
用中間膜は、ポリビニルアセタール樹脂、可塑剤、カル
ボン酸金属塩および直鎖脂肪酸を含有する樹脂組成物よ
り形成されており、そのことにより上記の目的が達成さ
れる。
【0013】また、この発明の合わせガラスは、一対の
ガラス板の間あるいはシートとガラス板との間に、上記
の合わせガラス用中間膜が介装されており、そのことに
より上記の目的が達成される。
【0014】この発明の合わせガラス用中間膜に使用さ
れる樹脂組成物は、ポリビニルアセタール樹脂を含有す
る。このポリビニルアセタール樹脂としては、従来安全
ガラス用の中間膜用樹脂として用いられている種類の樹
脂が使用でき、具体的にはブチラール化度60〜70モ
ル%、重合度1000〜2000のポリビニルブチラー
ルが好適に使用される。
【0015】また、この発明の合わせガラス用中間膜に
使用される樹脂組成物は、可塑剤を含有する。この可塑
剤としては、エチレングリコール−ジ−2−エチルブチ
レート、1,3−プロピレングリコール−ジ−2−エチ
ルブチレート、1,4−プロピレングリコール−ジ−2
−エチルブチレート、1,4−ブチレングリコール−ジ
−2−エチルブチレート、1,2−ブチレングリコール
−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコール−
ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコール−ジ
−2−エチルヘキソエート、ジプロピレングリコール−
ジ−2−エチルブチレート、トリエチエレングリコール
−ジ−2−エチルペントエート、トリエチレングリコー
ル−ジ−2−エチルヘキソエート、テトラエチレングリ
コール−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコ
ールジカプリエート、トリエチレングリコールジカプリ
エート、ジヘキシルアジペート等が挙げられる。
【0016】これ等の可塑剤は単独で使用しても良い
が、併用することも可能である。可塑剤の含有量は、上
記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して、2
0〜60重量部の範囲が好ましい。
【0017】また、この発明の合わせガラス用中間膜に
使用される樹脂組成物は、カルボン酸金属塩を含有す
る。このカルボン酸金属塩としては、脂肪族モノまたは
ジカルボン酸のアルカリまたはアルカリ土類金属塩が好
ましく用いられる。金属成分としては、各種挙げられる
が、特に好ましくはMg,Ca,Zn,K等、またカル
ボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン
酸、カプリル酸、琥珀酸、アジピン酸等が挙げられる。
【0018】カルボン酸金属塩の具体例としては、酢酸
カリウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸カリウム、
プロピオン酸マグネシウム、プロピオン酸ナトリウム、
酪酸カリウム、酪酸マグネシウム、酪酸ナトリウム、カ
プロン酸マグネシウム、カプロン酸ナトリウム、2−エ
チルカプロン酸マグネシウム、2−エチルカプロン酸ナ
トリウム、カプリル酸マグネシウム、カプリル酸ナトリ
ウム、琥珀酸マグネシウム、琥珀酸ナトリウム、アジピ
ン酸マグネシウム、アジピン酸ナトリウムなどが挙げら
れる。特に好ましくは酢酸マグネシウム、酢酸カリウム
である。これらは単独で使用しても良いが、併用するこ
とも可能である。
【0019】これ等のカルボン酸金属塩の含有量は、上
記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して0.
01〜0.5重量部であることが好ましく、より好まし
くは0.02〜0.2重量部である。0.01重量部未
満の場合は、接着力調整効果がほとんど得られず、逆
に、0.5重量部を超える場合は、接着力が低くなりす
ぎ、しかも耐湿性が低下し、中間膜の透明性も失われ
る。
【0020】また、この発明の合わせガラス用中間膜に
使用される樹脂組成物は、直鎖脂肪酸を含有する。この
直鎖脂肪酸は、炭素原子鎖に枝分かれのない脂肪酸で、
飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のいずれでもよく、例えば、
ブタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナ
ン酸、デカン酸、エルカ酸等が挙げられる。
【0021】これ等の直鎖脂肪酸の含有量は、上記ポリ
ビニルアセタール樹脂100重量部に対して0.02〜
10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.
05〜0.5重量部である。0.02重量部未満の場合
には、接着力を十分に保持することができず、逆に、1
0重量部より多い場合には、接着力調整が困難になるだ
けでなく、樹脂組成物が比較的高温下におかれると発泡
する恐れがある。
【0022】なお、上記樹脂組成物には、紫外線吸収剤
やは酸化防止剤を含有させてもよく、これらは従来公知
のものが使用される。
【0023】この発明の合わせガラス用中間膜は、上記
組成物をシートに成形した後、接着力を調整するために
含水量を調節して得られる。このときの含水量は、0.
3〜0.6重量%程度が望ましいが、0.2〜2.0重
量%程度でも使用可能である。この中間膜は、その脱気
性を良好にするために、押出工程においてエンボスのつ
いたロールを用いてその表面にエンボスを施してもよ
い。
【0024】この発明の合わせガラスは、通常の合わせ
ガラスと同様に、公知の方法で一対のガラス板の間また
はガラス板とシートとの間に上記中間膜を挟み、これを
熱圧着することにより一体化させて作製される。こうし
て、一対のガラス板の間またはガラス板とシートとの間
に中間膜が介装される。
【0025】上記ガラス板は、通常の無機ガラスで形成
されていてもよく、合成樹脂ガラスで形成されていても
よい。また、シートとしては、合成樹脂シートが用いら
れる。なお、上記ガラス板またはシートの少なくとも一
方の内面に、金属酸化層または金属層を形成し、透明導
電性や熱線を通さない光選択透過性等の機能性が付与さ
れていてもよい。
【0026】
【作用】中間膜にカルボン酸金属塩と直鎖脂肪酸とが共
存すると相乗効果を示し、カルボン酸金属塩の含有量が
少なくても、中間膜のガラス板またはシートに対する接
着力が大きく低下する。それゆえ、カルボン酸金属塩の
含有量を従来より減量しても、中間膜の接着力を所望の
範囲に調整することができる。したがって、中間膜の接
着力を調整しながら中間膜中のカルボン酸金属塩の含有
量を少なくすることができるので、合わせガラス周辺部
の白化を減少させることができる。
【0027】これをさらに詳しく説明すると、合わせガ
ラスを湿度の高い雰囲気に置くと、合わせガラスの周縁
は中間膜が空気と接触しているために吸湿して、合わせ
ガラス周辺部の中間膜の水分率が高くなる。例えば、中
央部の中間膜の水分率が0.45重量%であっても、相
対湿度100%、温度50℃の環境下では2週間で周辺
部の中間膜の水分率は2重量%程度まで上昇する。
【0028】このとき、カルボン酸金属塩を含む場合に
は、その含有量に応じて合わせガラス周縁から周辺部へ
と白化が進行する。これは、カルボン酸金属塩が中間膜
中では微小な結晶として存在し、これを中心として水分
が凝集し光を散乱するために起こるものと推定される。
すなわち、カルボン酸金属塩が少ない場合には水分が凝
集する部分が少ないので白化が起こりにくいのである。
【0029】
【実施例】以下、実験例を挙げて、この発明に係る合わ
せガラス用中間膜及び合わせガラスの利点を説明する。実験例1〜25 ポリビニルアセタール樹脂(ポリビニルブチラール樹
脂、重合度1700、ブチラール化度65モル%、アセ
チル化度1モル%、残存ビニルアルコール34モル%)
100重量部、紫外線吸収剤0.2重量部、酸化防止剤
0.2重部を配合し、これに表1〜5に示すようにカル
ボン酸金属塩(酢酸マグネシウム)、直鎖脂肪酸(n−
ヘキサン酸、n−オクタン酸)、分岐脂肪酸(2−エチ
ルブタン酸、2−ヘキサン酸)を配合する。
【0030】これらの混合物を90℃に加熱された二本
ロールでよく混練して、厚さ0.8mm程度の中間膜を得
た。この中間膜を0.76mm厚みスペーサにより規制し
て温度150℃のプレスで加熱、加圧して厚みの均一な
25種類の透明なシートを得た。その後、このシートを
恒温恒湿室で含水率が0.3〜0.6重量%になるよう
に調整した。
【0031】得られた25種類のシート(中間膜)をガ
ラス板の間に挟み込み、ロール法で予備接着した。次い
で、140℃のオートクレーブで13 kg/cm2 の圧力
で圧着して、25種類の透明な合わせガラスを得た。得
られた合わせガラスについて、下記の方法でパンメル試
験を行った。その結果を表1〜5に示す。
【0032】パンメル試験 合わせガラスを、−18℃±0.6℃の温度に16時間
放置して調整し、これを頭部の重量が0.45 kgのハ
ンマーで打って、ガラスの粒径が6mm以下になるまで粉
砕する。そして、ガラスが部分剥離した後の膜の露出度
を、表6に示すように、あらかじめグレード付けした限
度見本で判定する。これはガラス板と中間膜との接着力
が所定の範囲にあるかどうかを判定するためのものであ
り、その数値(パンメル値)が3〜6の範囲内にあるこ
とが望ましい。1以下では剥離しやすく、8以上では耐
貫通性が小さくなる。
【0033】実験例1〜4から明らかなように、接着力
調整剤(酢酸マグネシウム)だけで、ガラス板と中間膜
との接着力を望ましい値(例えば、パンメル値で6)に
するためには、接着力調整剤(酢酸マグネシウム)が最
低0.033重量部程度必要である。
【0034】また、実験例6〜10および実験例11〜
15から明らかなように、接着力調整剤(酢酸マグネシ
ウム)に分岐を有する脂肪酸(2−エチルブタン酸、2
−エチルヘキサン酸)を併用する場合、分岐を有する脂
肪酸(2−エチルブタン酸、2−エチルヘキサン酸0.
1重量部程度を併用すると、ガラス板と中間膜との接着
力を望ましい値(例えば、パンメル値で6)にするため
には、接着力調整剤(酢酸マグネシウム)は最低0.0
17重量部程度必要となり、接着力調整剤(酢酸マグネ
シウム)を半減させることができる。
【0035】さらに、実験例16〜20および実験例2
1〜25から明らかなように、分岐脂肪酸(2−エチル
ブタン酸、2−エチルヘキサン酸)に替えて、直鎖脂肪
酸(n−ヘキサン酸、n−オクタン酸)を併用する場
合、直鎖脂肪酸(n−ヘキサン酸、n−オクタン酸)は
最低0.05重量部程度必要となり、分岐を有する脂肪
酸に比べて直鎖脂肪酸を半減させることができる。
【0036】また、得られた25種類の合わせガラスの
うち、実験例4、実験例10、実験例23および実験例
5の合わせガラスについて、下記の方法で耐湿試験を行
った。その結果を表1、表2および表5に示す。
【0037】耐湿試験 JIS R3212に基づいて、合わせガラスを50
℃、湿度99%にて2週間放置し、その後、白化してい
る部分の距離(白化距離)を合わせガラスの周縁から測
定する。
【0038】この耐湿試験(実験例4、実験例5および
実験例23)から明らかなように、接着力調整剤(酢酸
マグネシウム)に直鎖脂肪酸(n−ヘキサン酸、n−オ
クタン酸)を併用する場合は、湿度の高い雰囲気中に置
かれた場合、合わせガラスの周縁から周辺部への白化が
著しく改善される。
【0039】また、上記耐湿試験(実験例4、実験例5
および実験例23)から明らかなように、接着力調整剤
(酢酸マグネシウム)に直鎖脂肪酸(n−ヘキサン酸、
n−オクタン酸)を併用する場合は、初期(耐湿試験
前)のパンメル値をガラス板と中間膜との接着力を望ま
しい値(例えば、パンメル値で6)に調整しつつ白化を
著しく減少させることができる。
【0040】さらに、得られた25種類の合わせガラス
のうち、実験例4および実験例23の合わせガラスにつ
いて、下記の方法で耐光試験を行った。その結果を表1
および表5に示す。
【0041】耐光試験 JIS R3212に準拠して、合わせガラスに750
ワットで500時間の紫外線照射を行い、照射後のパン
メル値を測定し、照射前と照射後のパンメル値を比較す
る。
【0042】この耐光試験から明らかなように、接着力
調整剤(酢酸マグネシウム)に直鎖脂肪酸(n−ヘキサ
ン酸、n−オクタン酸)を併用しても、パンメル値の変
化が少なく、耐光性にほとんど影響がなく、しかも耐湿
性に優れることがわかる。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
【発明の効果】上述の通り、この発明の合わせガラス用
中間膜は、ポリビニルアセタール樹脂、可塑剤、カルボ
ン酸金属塩および直鎖脂肪酸を含有する樹脂組成物より
形成されており、この中間膜を用いたこの発明の合わせ
ガラスは、透明性に優れ、一対のガラス板の間あるいは
シートとガラス板との間の中間膜との接着力が望ましい
値に調整され、しかも屋外暴露、紫外線照射により接着
力の低下がほとんどないので、衝撃によりガラスが割れ
てその破片が飛散すること、およびガラス板が貫通する
ことを長期間にわたって防止することができる。
【0050】さらに、カルボン酸金属塩に直鎖脂肪酸を
併用することにより、中間膜の接着力を調整しながら中
間膜中のカルボン酸金属塩の含有量を少なくすることが
できるので、湿度の高い雰囲気中に置かれた場合でも、
合わせガラスの周縁から周辺部への白化が著しく改善さ
れるという利点がある。また、直鎖脂肪酸は分岐を有す
る脂肪酸に比べ、その含有量を少なくすることができる
ので、発泡や黄変等の悪影響がほとんどなく、この点で
も有利である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアセタール樹脂、可塑剤、カ
    ルボン酸金属塩および直鎖脂肪酸を含有する樹脂組成物
    より形成されている合わせガラス用中間膜。
  2. 【請求項2】 一対のガラス板の間あるいはシートとガ
    ラス板との間に、請求項1に記載の合わせガラス用中間
    膜が介装されている合わせガラス。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100416113B1 (ko) * 1998-09-30 2004-01-31 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 겹유리용 중간막 및 겹유리
JP2009242201A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Sekisui Chem Co Ltd 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
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