JPH0740499A - スチレン系蒸着シートおよびその成形品 - Google Patents

スチレン系蒸着シートおよびその成形品

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JPH0740499A
JPH0740499A JP19047993A JP19047993A JPH0740499A JP H0740499 A JPH0740499 A JP H0740499A JP 19047993 A JP19047993 A JP 19047993A JP 19047993 A JP19047993 A JP 19047993A JP H0740499 A JPH0740499 A JP H0740499A
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JP
Japan
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styrene
film
sheet
layer
transparent
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JP19047993A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Sato
泰弘 佐藤
Gen Suehiro
現 末広
Nobuyuki Konishi
信行 小西
Yoichi Ueno
陽一 上野
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 透明性スチレン系シート(4)に、スチレン
系フィルム(1)と印刷層(3)とアルミ蒸着層(2)
とが積層された積層フィルムを、前記アルミ蒸着層
(2)が外側に来るように熱ラミネートした構造を有す
る。 【効果】 有色鏡面部位におけるひび割れを防止。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷層を有するポリスチ
レン系蒸着シート並びに成形品に関し、この成形品は、
チョコレート、クッキー等の仕切り容器として有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、金蒸着に代表される有色鏡面
部位を有する樹脂シートを得る方法としては、例えば
二軸延伸ポリスチレンシート若しくはポリスチレンとス
チレン−ブタジエンブロック共重合体とのブレンドシー
ト等に金色透明インキを印刷し、該印刷面にアルミ蒸着
して得られるもの、ポリスチレンフィルムあるいはキ
ャスティングポリプロピレンフィルム等に金色透明イン
キを印刷し、該印刷面にアルミ蒸着し、該アルミ蒸着面
と、二軸延伸ポリスチレンシート若しくはポリスチレン
とスチレン−ブタジエン共重合体とのブレンドシート等
とをドライラミネートして得られるもの、等が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のシー
トは、バッチ生産でアルミ蒸着する際に、蒸着釜に入れ
る巻きメーター数が少なくなって、メーター当たりの蒸
着加工効率が低下するという課題がある他、得られる成
形品において印刷された金蒸着部分にヒビ割れ現象が生
じ、成形品外観を損ねるという課題を有していた。
【0004】一方、のシートにおいても、成形品の金
蒸着部分にヒビ割れ現象が生じ、成形品の外観を損ねる
という課題を有していた。本発明が解決しようとする課
題は、印刷層と蒸着層とを有するシートにおいて、印刷
層と蒸着層とによって構成される有色鏡面部位にひび割
れを生ぜしめることのないポリスチレン系蒸着シートお
よび成形品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、特定の厚さを有する透明性スチレン系シ
ートに、印刷層とアルミ蒸着層とを有する透明性スチレ
ン系フィルムを、アルミ蒸着層が外側にくるように積層
することにより、上記課題を解決できることを見いだし
本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、厚さ0.1〜1.0mm
の透明性スチレン系シート(A)に、厚さ15〜100
μmの透明性スチレン系フィルムと印刷層とアルミ蒸着
層とが積層された積層フィルム(B)を、アルミ蒸着層
が前記透明性スチレン系フィルムよりも外側にくるよう
に積層された構造を有することを特徴とするスチレン系
蒸着シートに関する。
【0007】本発明に使用される透明スチレン系樹脂シ
ート(A)とは、シートの厚みが0.1mm〜1.0mm、
0.1mm以下では成形品としての剛性にかけ、1.0mm
以上ではゴム添加品では透明性にかけ成形品の外観に劣
る。好ましくは0.15mm〜0.35mmである。
【0008】上述のスチレン系シートは、スチレンを7
0%以上を含む透明な重合体であって、例えばポリスチ
レン、スチレン−アクリルニトリル共重合体、スチレン
−メチルメタアクリレート共重合体等が挙げられる。ま
た、透明性を損なわない程度でポリブタジエン、スチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体等のゴムを混合した樹脂、或いは該
ゴムにスチレンと、(メタ)クリル酸、(メタ)クリル
酸メチル、(メタ)クリル酸エチル、(メタ)クリル酸
ブチル等のアクリル系モノマーとをグラフト重合して得
られる樹脂等が挙げられる。
【0009】これらのなかでも、透明性と機械的強度と
に優れる点からスチレン−ブタジエン共重合体にスチレ
ンとメタクリル酸メチルをグラフト重合せしめた樹脂が
好ましい。
【0010】この様な樹脂からシートを製膜する方法と
しては、特に限定されるものでなく、公知慣用の方法に
よって製膜することができる。
【0011】次に、積層フィルム(B)で用いる透明性
スチレン系フィルムは、その厚さが15〜100μmの
ものであるが、15μm以下では印刷時におけるインキ
の溶剤によって品質劣化を招く他、熱ラミネート工程を
必要とする場合にはシワを発生し易くなる。一方、10
0μm以上ではフィルムのコブ等を発生しやすくなり、
フィルムの平滑性に劣ったものとなる他、コブに起因す
る巻姿の影響により熱ラミネートし難いものになる。な
かでも印刷インキの影響を受けづらく、かつ、フィルム
の平滑性に優れる点から25〜50μmであることが好
ましい。
【0012】透明性スチレン系フィルムとはスチレンを
70%以上含む透明な重合体からなるフィルムであっ
て、例えばポリスチレン、スチレン−メチルメタアクリ
レート共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体
等の公知のスチレン系フィルムが挙げられ、また、透明
性を損なわない程度にポリブタジエン、スチレン−ブタ
ジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体等のゴムを添加してなるフィルム、若しくは
前記ゴムの存在下に、スチレンと、(メタ)クリル酸、
(メタ)クリル酸メチル、(メタ)クリル酸エチル、
(メタ)クリル酸ブチル等のアクリル系モノマーとをグ
ラフト重合して得られる樹脂のフィルム等が挙げられ
る。これらのなかでもASTM D1003の霞価で
0.1〜10%好ましくは0.5%〜5%であることが
光沢に優れる点から好ましい。
【0013】上記透明性スチレン系フィルム上に有する
アルミ蒸着層は公知の方法で蒸着されたもので良く、蒸
着膜厚は鏡面を保持するに足りる300〜600オング
ストロームが良い。
【0014】また、発色層となる透明インキは、半透明
の有色層であればよく、通常、アクリル樹脂系のグラビ
アインキが用いられる。印刷方法も特に限定されるもの
でなく、公知慣用のグラビア印刷によって印刷層を形成
できる。
【0015】また、インキの色は特に限定されず、金、
黄、青、紺、茶、緑等の何れであってもよい。
【0016】上述の様にスチレン系フィルム上にアルミ
蒸着層と印刷層とを積層することにより、本発明の蒸着
シートに光沢に優れた有色鏡面を有するものとなる。
【0017】本発明で用いるこの積層フィルム(B)
は、スチレン系フィルム上に印刷層、蒸着層の順に積層
されたもの、スチレン系フィルム上に蒸着層、印刷層の
順に積層されたもの、スチレン系フィルムを挟んで蒸着
層、印刷層が相反する側にそれぞれ積層されたものの何
れの構成をとってもよいが、印刷層が相反する側にそれ
ぞれ積層されたものが好ましい。
【0018】本発明の蒸着シートは、上記透明性スチレ
ン系シート(A)と積層フィルム(B)とを、蒸着層が
外側に来るように積層しあものであるが、このような層
構成をとることにより、成形品のひび割れ現象を防止す
ることができる。
【0019】その積層する方法としては特に限定され
ず、ドライラミネートであってもよいし、熱ラミネート
であってもよい。なかでも、製造工程を簡略化でき、生
産性に優れる点から熱ラミネートであることが好まし
い。
【0020】また、スチレン系シート(A)と積層フィ
ルム(B)との積層体、即ち本発明の蒸着シートにおい
て、蒸着層が最外層に来る場合には、成形品同士が、圧
着されるため、さらに当該蒸着シートの両面あるいは片
面にシリコン処理を施すことにより、剥離性を著しく向
上させることができる。この際用いられるシリコンオイ
ルはSi(CH3)3−O−〔Si(CH3)2−0−〕n
−Si(CH3)3 を主成分とし、常温におけるオスト
ワルド粘度が100〜20,000センチストークスの
もので、そのもの単独、または乳化剤等でエマルジョン
化されているもの、さらに帯電防止剤、防曇剤が添加さ
れていても良い。
【0021】本発明の蒸着シートを熱ラミネートによっ
て製膜する方法を詳述すると例えば以下の方法が挙げら
れる。即ち、押出機より、透明なスチレン系樹脂を押出
機より押出しスチレン系シート(A)を製膜しながら、
一方、積層フィルム(B)を印刷層もしくはスチレン系
フィルム面が熱ラミネートされる様に繰り出し、印刷面
と熱ラミネートされる。この際の押出機の押出温度は2
00〜250℃であることが好ましく、熱ラミネートに
おける熱圧着ロール温度は40〜70℃、熱圧着ロール
圧力は1〜5kg/cm2であることが好ましい。
【0022】また、更にシリコン処理を行なう場合は、
シートの表面に上述したシリコンオイルを固形分として
0.01〜0.2g/m2、好ましくは0.03〜0.1
2g/m2となる範囲で用いることがべたつき防止、成
形品の剥離性は向上の点から好ましい。次に、シートの
表面にシリコンオイルを均一に付着させる方法は特に限
定するものではないが、噴霧、ハケ塗り、ローリング、
浸漬等公知の方法が用いられる。
【0023】このようにして得られた蒸着シートは、熱
成形することによって成形品とすることができる。熱成
形の方法は、特に限定されず公知慣用の方法を用いるこ
とができ、例えば真空成形、圧空成形等が挙げられる。
【0024】このようにして得られた成形品は、極めて
優れた光沢と強度とを有し、食品の仕切り容器等に有用
である。
【0025】
【実施例】以下に実施例により、本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものは
ない。また、実施例および比較例における剥離性評価方
法及び表示方法は次の通りである。
【0026】[剥離性評価方法]シートを容器(50mm
巾×150mm長×15mm深)に成形し、打ち抜き後30
枚積み重ね、積み重ねられている成形品の上に2kgの荷
重を乗せ、荷重を乗せた時の高さを(A)とし、荷重を取
り除いた時の高さを(B)とし回復率を次のように計算す
る。
【0027】回復率=[(B)−(A)]/(A)×100% ○:30%以上 △:15%以上30%未満 ×:15%未満
【0028】実施例1 ポリスチレンフィルム25ミクロンにアルミ蒸着し、蒸
着膜厚500オングストロームの蒸着フィルムを得た。
該フィルムの蒸着面と反対面に金色透明インキ(大日本
インキ化学工業(株)製「STC」)をザンカップ#3
で16秒に粘度調整し、グラビア版ヘリオクリショナル
175線で印刷した。
【0029】一方、スチレン−メチルメタアクリレート
−ブタジエン共重合体(大日本インキ化学工業(株)製
「クリアパクトIS−100」)を押出温度230℃で
押出機よりを押出し、上記印刷フィルムの印刷面がスチ
レン−メチルメタアクリレート−ブタジェン共重合体シ
ートに接着するよう繰り出し、タッチロール温度50
℃、タッチロール圧力 1.5kg/cm2の条件で熱ラ
ミネートした。得られた全体のシートの厚みは0.25
mmであった。該シートを生産ラインでシリコン処理すべ
く、(東レ(株)製ノンボラ30%「東レシリコーンS
M7025」)を20倍に水でうすめ、ロールコートに
より塗布した。シリコンオイルの塗布量は0.08g/
2であった。真空成形機((株)ハーミス製「PLA
VAC」)でヒーター160V、10秒加熱し成形品を
得た。成形品のヒビ割れ現象状態を目視にて評価した。
次いで、剥離性試験を行った。それらの結果を第1表に
示す。
【0030】実施例2 実施例1のシリコン塗布処理しない以外は全く同じ条件
でシートを作製し、成形品を得た。成形品のヒビ割れ現
象状態を目視にて評価した。次いで、剥離性試験を行っ
た。それらの結果を第1表に示す。
【0031】比較例1 スチレン−メチルメタアクリレート−ブタジェン共重合
体(大日本インキ化学工業(株)製「クリアパクトIS
−100」)を230℃で押出し、厚さ0.25mmのシ
ートを得た。該シートに金色透明インキ(大日本インキ
化学工業(株)製「STC」)をザンカップ#3で16
秒に粘度調整しグラビア版ヘリオクリショナル175線
で印刷した。印刷面に500オングストロームのアルミ
蒸着を行い、金蒸着シートを得た。実施例1と同一条件
で真空成形した。成形品のヒビ割れ現象状態を目視にて
評価した。次いで、剥離性試験を行った。それらの結果
を第1表に示す。
【0032】比較例2 ポリスチレンフィルム25ミクロンに金色透明インキ
(大日本インキ化学工業(株)製「STC」)をザンカ
ップ#3で16秒に粘度調整し、グラビア版ヘリオクリ
ショナル175線で印刷した。該印刷面に500オング
ストロームの蒸着膜厚になるようにアルミ蒸着をした。
ドライラミネート用ウレタン系接着剤(大日本インキ化
学工業(株)製「ディックドライ−75A」)を乾燥後
3g/m2になるように該蒸着面塗布し、42dyn/
cmにコロナ処理をしたスチレン−メチルメタアクリレ
ート−ブタジェン共重合体(大日本インキ化学工業
(株)製「クリアパクトIS−100」)とドライラミ
ネートし金蒸着シートを得た。実施例1と同一条件で真
空成形した。
【0033】ヒビ割れ現象状態を目視にて評価した。次
いで、剥離性試験を行った。それらの結果を第1表に示
す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、印刷層と蒸着層とを有
するシートにおいて、印刷層と蒸着層とによって構成さ
れる発色部位にひび割れを生ぜしめることのないポリス
チレン系蒸着シートおよび成形品を提供できる。
【0036】また、更にシリコン処理を施すことによ
り、成形時の金型からの離型性、及び成形品の剥離性も
良好で、作業性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は実施例2における本発明の蒸着シート
の構成を示す断面図である。 (1):透明性スチレン系フィルム (2):アルミ蒸着 (3):印刷層 (4):透明性スチレン系シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/20 A 9271−4K // B29K 25:00 B29L 9:00 22:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ0.1〜1.0mmの透明性スチレ
    ン系シート(A)に、厚さ15〜100μmの透明性ス
    チレン系フィルムと印刷層とアルミ蒸着層とが積層され
    た積層フィルム(B)を、アルミ蒸着層が前記透明性ス
    チレン系フィルムよりも外側にくるように積層された構
    造を有することを特徴とするスチレン系蒸着シート。
  2. 【請求項2】 スチレン系シート(A)と積層フィルム
    (B)とを熱ラミネートして得られる請求項1記載のス
    チレン系蒸着シート。
  3. 【請求項3】 積層フィルム(B)が、印刷層、透明性
    スチレン系フィルム、アルミ蒸着層の順に積層されたも
    のである請求項1記載のスチレン系蒸着シート。
  4. 【請求項4】 印刷層、透明性スチレン系フィルム、ア
    ルミ蒸着層の順に積層された積層フィルム(B)と、透
    明性スチレン系シート(A)とをアルミ蒸着層が外側に
    くるように熱ラミネートした構造を有する請求項3記載
    のスチレン系蒸着シート。
  5. 【請求項5】 得られる蒸着シートの片面或いは両面
    に、更にシリコン処理をしたものである請求項3または
    4記載のスチレン系蒸着シート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1つに記載された
    スチレン系蒸着シートを熱成形して得られる成形品。
JP19047993A 1993-07-30 1993-07-30 スチレン系蒸着シートおよびその成形品 Pending JPH0740499A (ja)

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Cited By (5)

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