JP2006289742A - 滑り性に優れたポリスチレン系樹脂積層発泡シートおよびその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 滑り性に優れた容器を成形可能なポリスチレン系樹脂積層発泡シートを提供する。
【解決手段】 ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくとも一方の面に、少なくとも1層の熱可塑性樹脂非発泡フィルムを積層してなるポリスチレン系樹脂積層発泡シートの、少なくとも一方の面に、ベースオイルの動粘度が2000mm/s以上のシリコーンオイルエマルジョンが塗布されていることにより、滑り性に優れた容器を成形可能なポリスチレン系樹脂積層発泡シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、特にインスタントラーメン容器等の深絞り容器に好適な滑り性に優れたポリスチレン系樹脂積層発泡シート及びその成形品に関する。
ポリスチレン系樹脂発泡シート表面にポリスチレン系樹脂非発泡フィルムを積層したポリスチレン系樹脂積層発泡シートを熱成形して得られる成形品は、食品用の包装材料として広く一般に用いられている。特に、軽量性、断熱性、機械強度等の点から、熱湯を注いで調理するインスタントラーメン等の容器に最も広く普及している。しかし、これらインスタントラーメン容器は丼やカップ形状の所謂深絞り容器であるため、浅底のトレー形状とは異なり、成形性等の課題が生じ、改善に取組まれてきている。
その課題の一つとして滑り性の問題がある。一般にポリスチレン系樹脂積層発泡シートは熱成形の後、個々の容器として切り離されて、積み重ねられて、後の工程、印刷工程や食品充填工程に運ばれる。インスタントラーメン等の容器の場合、深絞り形状であるため、積み重ねた容器同士の接触面積が大きくなり、積み重ねた容器間の滑り性が悪化してしまう。結果、後工程で積み重ねた容器を一つ一つにばらせない、成形直後に容器がきれいに積み重ならない等の現象を生じ、容器に傷をつける、工程を詰まらせる等の問題が発生する。一般にこれらの問題をブロッキングと称しており、市場より改善が求められてきた。
これらの問題に対し、これまで、積層発泡シート表面にシリコーンオイルを塗布したり、非発泡フィルムにシリコーンオイルを含むポリスチレン系樹脂を用いる方法(例えば特許文献1)や発泡シートの表面を加熱処理する方法(例えば特許文献2)が提案されている。また、シリコーンオイル塗布と発泡シート表面の粗さを規定し、積層発泡シートのフィルム積層面と非積層面の摩擦係数を特定の値にする方法(例えば特許文献3)が提案されている。
しかし、シリコーンオイルを含むポリスチレン系樹脂をフィルム化しようとする場合、シリコーンオイルの添加量を増やすと樹脂自体が滑りすぎるため、一般的なフィルム加工法であるTダイ押出法では安定した品質のフィルムを得ることができない。そのため、十分なシリコーンオイルを添加することができず、深絞り容器の滑り性問題を解決するには至っていない。
表面加熱処理の場合、高温の加熱ロールにポリスチレン系樹脂発泡シート表面を接触させる為、シート表面の気泡が破壊されるため、成形品の外観を損なったり、成形に必要な発泡シートの二次発泡力が短期間で低下してしまう等の問題が生じる。
シリコーンオイル塗布と発泡シート表面の粗さを規定し、積層発泡シートのフィルム積層面と非積層面の摩擦係数を特定の値に調整することは有効ではあったが、絞り比(容器口径と深さの比率)が0.6以上である特定の深さ以上の容器では、十分な効果を安定的に発揮することができなかった。
特開平06−335988号公報 特開平09−019968号公報 特開2004−330650号公報
本発明は、深絞り容器においても十分な滑り性を発現できるポリスチレン系樹脂積層発泡シート、および、その成形容器を提供することを目的とする。
発明者らは、容器の滑り性を決定する因子を解明し、高い滑り性を有する容器を安定的に供給する方法を鋭意研究した結果、容器の滑り性は積層発泡シートの表面に塗布するシリコーンオイルの粘度に大きく左右されることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくとも一方の面に、少なくとも1層の熱可塑性樹脂非発泡フィルムを積層してなるポリスチレン系樹脂積層発泡シートであって、該積層発泡シートの少なくとも一方の面に、ベースオイルの動粘度が2000mm2/s以上であるシリコーンオイルエマルジョンを塗布されてなる、ポリスチレン系樹脂積層発泡シート(請求項1)、
シリコーンオイルエマルジョンの塗布量が、ベースオイル換算で0.02〜0.10g/m2である、請求項1記載のポリスチレン系樹脂積層発泡シート(請求項2)、および
請求項1または2に記載のポリスチレン系樹脂積層発泡シートを熱成形してなる成形品(請求項3)
に関する。
本発明によるポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形して得られる容器は、成形工程やその後処理工程でブロッキングなどの問題を生じることのない、滑り性に優れたものである。
本発明におけるポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂非発泡フィルムを積層してなるスチレン系樹脂積層発泡シートである。
本発明におけるポリスチレン系樹脂発泡シートとは、スチレン系モノマーの単独重合樹脂、スチレン系モノマーと各種ビニールモノマーおよびジビニールモノマーとの共重合樹脂、オレフィン系単独および共重合樹脂やスチレン−ブタジエン共重合樹脂等へのスチレン系モノマーのグラフト重合樹脂、並びに、これら重合樹脂の混合樹脂組成物からなるポリスチレン系樹脂を押出発泡したものである。
押出発泡による発泡シート製造プロセスは、広く一般に行われている方法で行うことができる。例えば、ポリスチレン系樹脂に造核剤などを混合した樹脂組成物を、押出機を用いて溶融混合し、発泡剤を圧入した後、更に、発泡に適した温度となるまで溶融樹脂を冷却して、サーキュラー・ダイより低圧域に押出し(すなわち、圧力開放による発泡を行い)、円筒状発泡体を得、円筒状発泡体の内面側から冷却するように円筒状発泡体の内側に位置して設置された円筒状冷却筒にて成形した後、切り開いて発泡シートを得られる方法が知られている。
この押出発泡における発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタンなどの物理発泡剤、または、重曹−クエン酸などの化学発泡剤があげられる。また、工業的にはブタンが多用される。これらのなかでも、シートの熱成形性、発泡剤ガスの保持性の観点から、イソブタン70〜100重量%およびノルマルブタン0〜30重量%からなる混合ブタンを用いることが好ましい。
また、造核剤としては、多孔質無機粉末、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、酸化チタン、クレー、酸化アルミニウム、ベントナイト、ケイソウ土、タルク等が使用できる。また、必要に応じて、樹脂中の造核剤の分散性を改善するために、エチレンビスステアリルアミド、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル等の滑剤等を添加しても良い。
本発明における、ポリスチレン系樹脂発泡シート表面に積層する熱可塑性樹脂非発泡フィルムの樹脂としては、上記ポリスチレン系樹脂発泡シートに使用されるポリスチレン系樹脂として例示したものが使用できるが、該ポリスチレン系樹脂発泡シートと同種の樹脂でも異種の樹脂でも良い。なかでも、スチレンモノマーおよびジエン系モノマーとの共重合樹脂よりなるゴム成分を含有するポリスチレン系樹脂フィルム、特にハイインパクトポリスチレン樹脂を原料としたフィルムが、発泡シートとの接着性およびフィルムの耐衝撃性の面から好ましい。

また、深絞り形状を有する容器への成形を考慮すると、発泡シートは目付160〜400g/m、厚み1〜3mm、発泡倍率5〜15倍、厚み方向セル数15〜25個が好ましく、更に好ましくは目付220〜350g/m、厚み1.6〜2.5mm、発泡倍率6〜10倍、厚み方向のセル数18〜22個である。
ポリスチレン系樹脂発泡シート表面への熱可塑性樹脂非発泡フィルムの積層方法としては、公知の熱ラミネート法、押出ラミネート法、共押出法等が利用でき、特に限定されない。ただし、これらのなかでも、押出ラミネート法が、すなわち、Tダイを使用して溶融状態の熱可塑性樹脂をポリスチレン系樹脂発泡シート表面上にフィルム状に押出して積層する方法が、成形性、強度の確保の点から好ましい。
押出ラミネート法で積層する熱可塑性樹脂非発泡フィルムの厚みは、50〜250μmが好ましく、80〜150μmが更に好ましい。この非発泡フィルムの厚みが50μmより薄い場合には、接着性が不十分となる可能性があり、250μmを超える厚みのフィルムを積層しても、コストが上がるばかりで、成形性、ハンドリング性等が悪化して意味がない。
この際、ポリスチレン系樹脂発泡シートの表面へ、熱可塑性樹脂非発泡押出フィルム層を一層だけ積層しても良いし、該押出フィルム層を介して更に外面に熱可塑性樹脂非発泡フィルムを積層しても良い。
本発明において、ポリスチレン系樹脂積層発泡シート表面に押出フィルム層を介して外面に積層される熱可塑性樹脂非発泡フィルムは、Tダイ法やインフレーション法の公知の方法等で製造されるものであるが、その製造工程に於いて、ある程度の延伸が行われるため、該熱可塑性樹脂非発泡フィルムを積層することにより、容器強度の向上効果も期待できる。熱可塑性樹脂非発泡フィルムの樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂等があげられるが、これらのなかでも押出フィルム層との接着性や耐衝撃性の点から、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂が好ましい。
本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートにおいては、予めグラビア法等の公知の方法により印刷を施した該熱可塑性樹脂非発泡フィルムフィルムを積層することにより、成形容器に意匠性を付与することも可能である。
本発明で用いるシリコーンオイルの種類は一般に広くシリコーン離型剤として使用されているもの、即ち、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等が使用可能であるが、塗膜の安定性、表面張力、表面エネルギーの観点からジメチルシリコーンオイルが好ましい。また、シリコーンオイルには、その供給形態により、エマルジョン型、オイル型、スプレー型等があるが、水で希釈して使用することができるエマルジョン型のシリコーンオイルであることが、環境影響や安全性の面、更に、本発明が行う様な非常に少量の塗布を均一に安定して行うという点で必要である。
ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを熱成形して得られる容器が十分な滑り性を発現するためには、塗布するシリコーンオイルは、25℃における動粘度が2000mm2/s以上であることが必要であり、5000mm2/s以上であることがより好ましく、9000mm2/s以上であることがさらに好ましい。なお、シリコーンオイルの動粘度は、JIS K2283−2000に準じて測定できる。
得られたポリスチレン系樹脂積層発泡シート単体での滑り性は、シリコーンオイルの動粘度による差はあまり認められないが、該積層発泡シートを熱成形することにより得られる容器の滑り性は、シリコーンオイルの動粘度が高い程良好になり、動粘度が2000mm2/sより低い場合には、容器の十分な滑り性を確保することが不可能となる。詳細な原理は不明であるが、動粘度が高い方が塗膜の強度が高くなり、成形時のシート引き伸ばし、摩擦に対する耐性が向上するのではないかと考える。一方、現時点で入手可能なエマルジョンタイプのシリコーンオイルの動粘度は10000mm2/sが上限であり、更に、動粘度を高くした場合の滑り性を確認することはできていないが、動粘度を高くしすぎると均一な塗布が不可能となる可能性がある。
本発明におけるポリスチレン系樹脂積層発泡シートへのシリコーンオイルエマルジョンの塗布は、公知のロールコーター法や噴霧法によって行うことができる。中でも塗布膜の均一性からはグラビアコーター法が、また、高速回転するローターから液滴を噴霧する方式(例えば、ニッカ(株)製、WEKOローターダンプニング)が工程管理の容易さという点で好ましい。
本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートにおいて、シリコーンオイルを塗布する面はポリスチレン系樹脂積層発泡シートの両面でも、どちらか一方の面でも良いが、インスタントラーメン容器等のように、蓋を熱シールする場合には、容器の外面のみシリコーンオイルを塗布することが一般的である。
本発明におけるシリコーンオイルのポリスチレン系樹脂発泡シート表面への塗布量は、0.02〜0.10g/m2であることが好ましく、0.04〜0.08g/m2であることがより好ましい。シリコーンオイルの塗布量が0.02g/m2よりも少ない場合には滑り性が発現しない傾向があり、塗布量が0.10g/m2を超える場合には、滑り性はもはや向上しない。更に、塗布量が0.10g/m2を超える場合には、成形容器の表面エネルギーが低下しすぎてしまい、容器表面が印刷インクをはじき、良好な印刷ができなくなる傾向がある。
前述の塗布方法を用いて塗布する際、本発明におけるシリコーンオイルの塗布量は非常に少量であるため、シリコーンオイルエマルジョンをイオン交換水で希釈して塗布する必要がある。しかし、水の表面張力は57.5dyn/cm、市販されているシリコーンオイルエマルジョン(オイル濃度30%)の表面張力は20〜30dyn/cmであるため、シリコーンオイルエマルジョンを水で希釈する場合、希釈倍率が高くなる程(シリコーンオイル濃度が低くなる程)、シリコーンオイルエマルジョンの希釈液の表面張力は高くなる。ポリスチレン系樹脂の表面張力は約30dyn/cm(旭化成製、二軸延伸フィルム(OPSフィルム)の場合)であることから、希釈液の表面張力が40dyn/cmを超える場合には、希釈液のポリスチレン系樹脂積層発泡シート表面への濡れ性が極端に悪化し、塗布ムラ、乾燥ムラが生じて、問題となる傾向がある。従って、塗布装置の仕様(塗布量)と希釈液の表面張力を考慮して、シリコーンオイルエマルジョンの希釈倍率を決める必要がある。前述の塗布装置を使用する場合の希釈倍率は5〜50倍が好ましく、10〜30倍がより好ましい。
なお、シリコーンオイルエマルジョンの表面張力は、円環法にてBYK−Gardner社製Dyno−meterを用い、24℃の環境下にて引張速度1.5mm/minの条件で測定した。
本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、広く一般的に行われている加熱成形方法を用いて容器等の成形体に成形することができる。すなわち、赤外線ヒーター等で加熱し、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを二次発泡させた後、金型で嵌合して容器形状を付与し、シートから容器を打ち抜く方法である。加熱成形の例としては、具体的には、プラグ成形、マッチ・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、プラグアシスト成形、プラグアシスト・リバースドロー成形、エアスリップ成形、スナップバック成形、リバースドロー成形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形などの方法があげられる。これら成形方法の内、形状がシャープで、表面平滑な容器が得られるという点で、マッチ・モールド成形成形が好ましい。
熱成形に使用される金型設計により、適正なポリスチレン系樹脂積層発泡シートの二次発泡厚みが決まる。一般に丼等深絞り形状を有する成形体を得るために熱成形を行う場合には、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートの二次発泡厚みは4.5〜6.0mm程度が適正とされており、これに併せてポリスチレン系樹脂積層発泡シートの二次厚みを設定する必要がある。前述の厚み1〜3mmの発泡シートであれば、適切な二次厚みを得るためには、残留揮発剤量を1.8〜3.0wt%であることが好ましく、2.0〜2.8wt%であることが更に好ましい。
以下に、具体的な例を挙げて説明するが、本発明に係る実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3、比較例1〜3)
ポリスチレン樹脂(PSジャパン製G0002)100部に対し、増核剤としてタルク(松村産業製ハイフィラー#11)を0.5部添加してブレンドした後、タンデム押出機に投入、一段目押出機にて溶融・混練した後、発泡剤としてイソブタン85%、ノルマルブタン15%の混合ガスを圧入し、二段目押出機にて冷却、150℃に温調したサーキュラーダイスから円筒状に押し出し、発泡シート(目付250g/m、厚み2.0mm、巾1040mm、厚み方向の気泡数20個、残留発泡剤量2.5wt%)を採取した。
得られたポリスチレン系樹脂発泡シートの一方の表面に、耐衝撃性ポリスチレン(HIPSフィルム:PSジャパン製、475D)を押出ラミネート法により、厚み130μmのフィルムとして積層する際に、該HIPSフィルム表面に、シリコーンオイルエマルジョンの種類または塗布量を変更して、グラビアコーター格子型400メッシュロール)を用いて塗布して、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを得た。
得られたポリスチレン系樹脂積層発泡シートを連続成形機(浅野研究所製、FLC3型)を用い、絞り比0.85の容器(口元内径130mmφおよび底面口径86mmφ×深さ110mm、36個(流れ方向6×巾方向6)/ショット)の金型を用い、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂非発泡フィルム積層面が容器の外側となるように、マッチ・モールド法により成形して、成形体を得た。ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのマッチ・モールド法による成形時の二次発泡厚みは、4.8〜5.0mmとなるように加熱条件を調整した。
得られたポリスチレン系樹脂積層発泡シート、及びその成形容器について、下記評価を行い、結果を表1にまとめた。
(塗布状態)
得られたポリスチレン系樹脂積層発泡シートのシリコーンオイル塗布状態を目視にて観察した。
(容器積み重ね性)
得られた容器を、連続成形機付属の連続パンチャーで打ちぬいた際の各容器の積み重ね状態を目視にて観察した。
(容器滑り性)
評価方法を、図1を用いて説明する。得られた1ショット内の流れ方向が同じ列の容器を、容器の底を上にして回転皿(4)の上に6ケ積み重ねて固定し、最上段の容器を固定具(2)にて固定し、400gの重り(3)を載せて、回転皿(4)に巻き付けたワイヤーをオートグラフで500mm/minの速度で引っ張り、最下段の容器を回転(約0.6rpm)させた場合の抵抗値を測定した。なお、抵抗値の測定は、予め最下段の容器を2回転させた後に行った。抵抗値の測定は、各列に対して5回行い、その平均値を容器滑り性とした。
Figure 2006289742
表1から判るように、本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形して得られた容器は、滑り性測定値が0.5kgf以下であり、非常に滑り性に優れるものである。
容器滑り性の評価方法を説明する図である。
符号の説明
1 成形容器
2 固定具
3 重り
4 回転皿

Claims (3)

  1. ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくとも一方の面に、少なくとも1層の熱可塑性樹脂非発泡フィルムを積層してなるポリスチレン系樹脂積層発泡シートであって、該積層発泡シートの少なくとも一方の面に、ベースオイルの動粘度が2000mm2/s以上であるシリコーンオイルエマルジョンを塗布されてなる、ポリスチレン系樹脂積層発泡シート。
  2. シリコーンオイルエマルジョンの塗布量が、ベースオイル換算で0.02〜0.10g/m2である、請求項1記載のポリスチレン系樹脂積層発泡シート。
  3. 請求項1または2に記載のポリスチレン系樹脂積層発泡シートを熱成形してなる成形品。
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