JPH0739025B2 - 急冷合金薄帯のオンライン検査方法 - Google Patents

急冷合金薄帯のオンライン検査方法

Info

Publication number
JPH0739025B2
JPH0739025B2 JP30088088A JP30088088A JPH0739025B2 JP H0739025 B2 JPH0739025 B2 JP H0739025B2 JP 30088088 A JP30088088 A JP 30088088A JP 30088088 A JP30088088 A JP 30088088A JP H0739025 B2 JPH0739025 B2 JP H0739025B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy ribbon
quenched alloy
plate thickness
cooling roll
quenched
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30088088A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02151351A (ja
Inventor
延行 森戸
苞 三宅
欣亮 金田
Original Assignee
川崎製鉄株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 川崎製鉄株式会社 filed Critical 川崎製鉄株式会社
Priority to JP30088088A priority Critical patent/JPH0739025B2/ja
Publication of JPH02151351A publication Critical patent/JPH02151351A/ja
Publication of JPH0739025B2 publication Critical patent/JPH0739025B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、急冷合金薄帯の検査方法、特に冷却ロール
から巻取機までの間のパスラインに、薄帯の板厚と開孔
率とを測定する検査装置を配置して、急冷合金薄帯をオ
ンラインで検査する方法に関するものである。
近年、急冷合金薄帯すなわち単ロール法や双ロール法な
どの液体急冷法によって、金属、合金の溶融体を直接薄
帯に加工する製造技術の開発が進められ、殊に単ロール
法による超急冷凝固で作製された非晶質合金薄帯は、そ
れがそなえる、長範囲の周期性を有しないという特異な
原子配列に基づくユニークな磁性などはとくに注目され
ている。
ところで変圧器や回転機等の電気機器に使用される鉄心
材料には、優れた励磁特性及び鉄損特性が必要とされ、
このため従来かような特性を満足する素材として、けい
素鋼板、殊に方向性けい素鋼板が多用されてきたのであ
るが、非晶質系も含めてFe基急冷合金薄帯も、鉄損が極
めて低く励磁特性が優れているばかりでなく、飽和磁束
密度も比較的高いことから、鉄心材料として必要な特性
を満足させ得ることが知られているとおりである。
さて急冷合金薄帯は、製造時に金属、合金溶融体の急冷
凝固条件にて制約されることから、得られる急冷合金薄
帯の板厚が極めて薄く、通常は50μm以下である。した
がって巻き鉄心や積み鉄心を急冷合金薄帯にて作製する
際には、多数回の積層が必要となる。
このため急冷合金薄帯の板厚均一性が優れていないと、
鉄心形状が歪むなどの悪影響が生じる。また、急冷合金
薄帯に孔があったり、凹凸など表面性状が劣っていたり
すると、積層した際に占積率が低下し、組み立てた鉄心
及び変圧器の寸法が大きくなる欠点を生起してしまう。
(従来の技術) このような問題点を解決するために、急冷合金薄帯の製
造方法や製造装置に関して多くの提案が行われている
が、製造装置が優れていても操業条件が不適切ならば、
良い品質の急冷合金薄帯を製造することはできない。
工業的に安定して良好な品質の急冷合金薄帯の生産を維
持するために必要なのは、製造している急冷合金薄帯の
品質をオンラインで検査して、良い品質の急冷合金薄帯
を得るべく、常に製造条件を適切に制御することであ
る。
このような観点から、特開昭56−158257号公報及び特開
昭57−17354号公報では、第2図に示すように、冷却ロ
ールの前後面に渦流計を設置して、急冷合金薄帯の有無
による冷却ロールの変位の差から板厚を測定する方法を
提案している。換言すれば、冷却ロール表面を基準とし
て急冷合金薄帯の板厚を計測している。
しかしながら、上記の方法を具体的に実施したところ、
この方法には本質的な問題点が存在することが分かっ
た。すなわち冷却ロールの周面上においては、溶融金属
の射出される注湯ノズル部分を境にして、ロール表面温
度は顕著に変化するのでそれに従い熱膨張量も顕著に変
化することから、急冷合金薄帯のようなμm単位の精度
を要求する極薄材料の板厚測定の場合には、冷却ロール
表面を基準面として用いることができないのである。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、急冷合金薄帯の板厚測定の従来技術に
は測定精度の観点から問題があった。また上述のように
測定位置に冷却ロール表面を用いると、急冷合金薄帯の
品質決定上、重要な要素である開孔率を測定できないこ
とはいうまでもない。
このような従来技術の問題を解決し、急冷合金薄帯の板
厚及び開孔率を精度良くオンラインで検査できる方法を
提案することがこの発明の目的である。
(課題を解決するための手段) この発明で提案するのは、溶融合金を、スリット状の注
湯ノズル開口部を通して高速回転する冷却ロール周面上
に射出して急速凝固させて得られる急冷合金薄帯を冷却
ロールから離隔配置した巻取機に導いて巻き取る際、冷
却ロールと巻取機との間のパスラインに沿って急冷合金
薄帯の板厚及び開孔率測定用の検査装置を配列して検査
を行うにあたり、 上記パスラインをダンサーロールにより安定化させるこ
とを特徴とする急冷合金薄帯のオンライン検査方法であ
る。
ここに検査装置内の板厚計は、非接触的でかつ透過的な
手段が好ましく、また検査装置内の開孔率測定器は、非
接触的に透過光量を検知する光学的手段が好ましい。
次にこの発明について具体的に説明する。
この発明においては、溶融金属を急冷凝固させて急冷合
金薄帯を製造する際の板厚や開孔率の測定を冷却ロール
と巻取機との間のパスラインにおいてオンラインで行う
ことを基本とする。
このように冷却ロールと巻取機との間のパスラインに沿
って検査装置を設けるこの発明の方法は、必然的に新た
な課題を包含することになった。すなわち急冷凝固によ
り製造された急冷合金薄帯を冷却ロールから巻取機まで
導くことが必要になったのである。
この問題の解決のため、本出願人は特開昭63−119958号
公報、実開昭63−29652号公報などにおいて、この発明
を実施するための前提として、急冷合金薄帯を冷却ロー
ルから巻取機まで導くための技術開発を進めたのであ
る。
(作 用) この発明においては、急冷金属薄帯の板厚及び開孔率を
測定する検査装置を冷却ロールと巻取機との間のパスラ
インに沿って配置することによって、測定精度が高く、
また簡便に測定の可能な透過法を採用することができ、
また検査を行う際に、冷却ロールと巻取機との間のパス
ラインをダンサーロールにより安定化させることによっ
て板厚及び開孔率の測定をも安定して行うことができる
のである。
すなわちこの発明で板厚の測定は、特開昭56−158257号
公報及び特開昭57−17354号公報で提案されている冷却
ロール表面のような、製板過程で変動する基準面を必要
としない、非接触的でかつ透過的な方法例えばX線板厚
計やβ線板厚計などによる。これらの方法では、1μm
の精度を比較的容易に実現することができる。加えてこ
れらの方法がとりわけ有効なのは、板厚が薄いこととエ
ネルギー強度が大きいため、線源と検出器との間隔を充
分に離すことができるからである。例えば、X線板厚計
の機器構成において、管電圧35kVのX線発生器と電離箱
検出器を用いたところ、線源と検出器との間隔を200〜5
00mmに設定することが可能であった。このため導かれる
急冷合金薄帯のパスラインに若干の揺動があったとして
も、急冷合金薄帯が線源や検出器などに接触して破断す
る危険性は解消される。特に周速20〜30m/sの高速で製
造され、導かれる非晶質合金薄帯の場合はこの線源と検
出器との間隔が大きい利点は顕著である。
同様な意味において、開孔率の測定の場合でも、非接触
的に透過光量を検知する光学的透過法によって、導かれ
る急冷合金薄帯を破断することなく安全に計測すること
ができる。例えば、開孔率測定器の機器構成において、
150Wのハロゲンランプを投光器とし、CCDイメージセン
サーを検出カメラとしたところ、線源と検出器との間隔
を300〜500mmに設定することが可能であった。なお急冷
合金薄帯端からの入光を防止するために、急冷合金薄帯
幅−10mmの機械的マスクを使用した。
測定された板厚や開孔率が目的とする水準であれば、そ
のまま製造を続行すればよい。しかしながら目標とする
板厚や性状と異なる場合には、溶融金属の射出圧力、ノ
ズル・ロール間ギャップ及び冷却ロール周速などの製造
条件を制御して、所定の板厚及び性状を有する急冷合金
薄帯を製造する。いずれの製造条件にフィードバックさ
せるのが好ましいかは、あらかじめ確認しておいた溶融
金属の射出圧力、ノズル・ロール間ギャップ及び冷却ロ
ール周速などの製造条件それぞれと、板厚及び性状との
関係に基づいて行われる。
溶融金属を射出する注湯ノズルがタンディッシュに通じ
ている場合には、溶融金属の射出圧力を迅速に変化させ
るのは容易ではない。殊に射出圧力を早急に減少させる
ことは注湯ノズルからの溶融金属の射出を待たなければ
ならないので、ほとんど不可能である。例えば急冷合金
薄帯の板厚が大きすぎる場合には、溶融金属の射出圧力
の減少では対応に遅れが生じることになる。むしろノズ
ル・ロール間ギャップを減少させたり、あるいは冷却ロ
ールの周速を高くするほうが迅速に対処できる。
(実施例) Fe80B11Si8C1組成(原子%)の溶融合金を、第1図に示
すような100mm長のスリット状ノズル1から周速25m/sで
回転する銅合金製冷却ロール2周面上に射出して、非晶
質合金薄帯3を製造した。この場合、目標開孔率は0
%、目標板厚は25μmとした。エアナイフ4で冷却ロー
ルから非晶質合金薄帯を剥離したのち、図示されていな
い搬送台車上のピンチロールで捕捉し、次いで巻取機5
まで搬送台車を移動することにより非晶質合金薄帯を巻
取機5まで搬送し、安定なパスラインを形成した。その
後に張力制御のための昇降可能なダンサーロール6及び
急冷薄帯の検査装置9を構成するX線板厚計8(幅方向
2点)とピンホール計7がライン内に入り、直ちに巻取
りと共に非晶質合金薄帯の板厚及び開孔率の測定を開始
した。
ノズル・冷却ロール間ギャップが0.30mm、溶融合金のヘ
ッド高さが250mmの時、製造される非晶質合金薄帯の開
孔率は0%であったが、板厚は目標値と異なり、22μm
であった。そこであらかじめ調査しておいた製造条件と
板厚との関係に従い、ノズル・冷却ロール間ギャップを
0.33mmに、ヘッド高さを300mmに制御変更したところ、
開孔率は0%のままで非晶質合金薄帯の板厚は目標通り
の25μmになった。
なお、このようにして製造した非晶質合金薄帯を370℃
において2000A/mの磁界中で真空焼鈍した後磁気特性を
測定したところ、50Hz、1.3Tでの鉄損は0.09W/kgであっ
た。
(発明の効果) 以上述べたように、この発明によれば、品質及び性状に
優れた急冷合金薄帯の製造を安定に行うことができるの
で、工業的な生産技術としての効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の急冷合金薄帯の検査方法を示す説
明図、 第2図は、従来の板厚測定方法の説明図である。 1……射出ノズル、2……冷却ロール 3……急冷合金薄帯、4……エアナイフ 5……巻取機、6……ダンサーロール 7……ピンホール計、8……X線板厚計 9……検査装置、10,10′……渦流計

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融合金を、スリット状の注湯ノズル開口
    部を通して高速回転する冷却ロール周面上に射出して急
    速凝固させて得られる急冷合金薄帯を冷却ロールから離
    隔配置した巻取機に導いて巻き取る際、冷却ロールと巻
    取機との間のパスラインに沿って急冷合金薄帯の板厚及
    び開孔率測定用の検査装置を配列して検査を行うにあた
    り、 上記パスラインをダンサーロールにより安定化させるこ
    とを特徴とする急冷合金薄帯のオンライン検査方法。
  2. 【請求項2】検査装置内の板厚計は、非接触的でかつ透
    過的な手段である請求項1記載の急冷合金薄帯のオンラ
    イン検査方法。
  3. 【請求項3】検査装置内の開孔率測定器は、非接触的に
    透過光量を検知する光学的手段である請求項1又は2記
    載の急冷合金薄帯のオンライン検査方法。
JP30088088A 1988-11-30 1988-11-30 急冷合金薄帯のオンライン検査方法 Expired - Lifetime JPH0739025B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30088088A JPH0739025B2 (ja) 1988-11-30 1988-11-30 急冷合金薄帯のオンライン検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30088088A JPH0739025B2 (ja) 1988-11-30 1988-11-30 急冷合金薄帯のオンライン検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02151351A JPH02151351A (ja) 1990-06-11
JPH0739025B2 true JPH0739025B2 (ja) 1995-05-01

Family

ID=17890230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30088088A Expired - Lifetime JPH0739025B2 (ja) 1988-11-30 1988-11-30 急冷合金薄帯のオンライン検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0739025B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NO914574L (no) * 1991-11-22 1993-05-24 Elkem Technology Fremgangsmaate for detektering av pin-hull i strengestoeptemetallemne
JP6136892B2 (ja) * 2013-11-27 2017-05-31 トヨタ自動車株式会社 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02151351A (ja) 1990-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10316396B2 (en) Wide iron-based amorphous alloy, precursor to nanocrystalline alloy
JPH07115135B2 (ja) 溶融金属の封じ込め装置及び金属シートの連続成形方法
JP5320768B2 (ja) 軟磁気特性に優れたFe系非晶質合金
JP2009513364A (ja) 水平鋳造システムにおける溶融金属の電磁閉じ込め方法及び装置
JPH0739025B2 (ja) 急冷合金薄帯のオンライン検査方法
CN106548845B (zh) 提高非晶带材生产产品质量的方法
EP0489348B1 (en) Method for continuous casting of steel and apparatus therefor
US20220168846A1 (en) Method of producing amorphous alloy ribbon
TW201805446A (zh) 非晶質合金薄帶
JPS6349350A (ja) 急冷薄帯の製造方法および設備
US20240001438A1 (en) Amorphous nanocrystalline alloy strip and method for manufacturing same
CN106825466B (zh) 提高非晶带材产品叠片系数的方法
JPS5721805A (en) Manufacture of rolled iron core
JPS6277156A (ja) 双ロ−ル型連続鋳造装置
WO2023174404A1 (en) Electrical steels
JPH10267916A (ja) 急冷金属薄帯のオンライン占積率測定方法
JP3088917B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造方法
JPS6033856A (ja) 合金薄板製造装置
JPH11302823A (ja) Fe基非晶質合金薄帯の製造方法
TW202231382A (zh) 用於磁域對齊及降低鐵芯損耗之非晶質箔之沿線機械劃線製程
JPH03161149A (ja) 急冷金属薄帯の製造装置および製造方法
JPH0515044B2 (ja)
JPH10326918A (ja) 磁気インピーダンス効果素子
JPS6016865B2 (ja) 溶融金属急冷法により片ロ−ル法で製造する薄帯板の巾方向板厚制御方法
JPH06339752A (ja) 双ロール式連続鋳造機および連続鋳造方法