JPH0737497B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH0737497B2
JPH0737497B2 JP60147512A JP14751285A JPH0737497B2 JP H0737497 B2 JPH0737497 B2 JP H0737497B2 JP 60147512 A JP60147512 A JP 60147512A JP 14751285 A JP14751285 A JP 14751285A JP H0737497 B2 JPH0737497 B2 JP H0737497B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は硬化性樹脂組成物並びにこの組成物を利用した
成形物に関するものである。
従来の技術 硬くて傷のつきにくい表面を有する合成樹脂製品を得る
為の努力が種々の分野で続けられている。家具および設
備ユニットを中心とする住宅機器、家屋内装材、車輛並
びに船舶等の内装および外装材等の分野において最も一
般的に使用されている不飽和ポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、これらと無機質充填剤やガラス繊維との複合材
料、ABS樹脂、スチロール樹脂、ポリプロピレン樹脂、
塩化ビニル樹脂等に対しても、擦傷、打傷および摩耗に
対し充分な耐性(これらは相互に強く関連しているの
で、以下「表面強度」なる一語を以て表わす)を示す表
面を呈するものであることが多くの場合に希望され、ま
た必要とされる。特にテーブルやカウンターの天板、流
し台をはじめとする水廻り家具の天板や水槽等の如く苛
酷な使用条件下での外観美の永続性を要求されるものに
おいては、表面強度の要求水準が当然きわめて高いもの
になる。
一方、上記の各部材を構成する材料には表面強度やその
他の各種物性以外に材料費、成形加工性等を総合した経
済性も要求される。一般的に云って、それ自体大形で複
雑な形状の成形物の躯体構成材料となり得て、しかもそ
の成形が経済裡に遂行されることが有利な条件となる。
その点でメラミン樹脂やジアリルフタレート樹脂は不利
である。これらは樹脂自体の成形加工性および強度の不
足から、主に含浸紙や積層板の形で表面被覆材として使
用されるが、事実、前記天板等の分野で、不飽和ポリエ
ステル樹脂に基づく人工石材料等と比較して、多くの場
合に最終製品が高価なものになる。
前記の各種樹脂材料中、ABS樹脂以下の汎用熱可塑性樹
脂は表面強度が低く、かつ耐熱性等にも劣る。
数多くの特許の公開公報の明細書には前記分野での利用
が考えられる。或いはそれを目的としたレジンモルタル
乃至レジンコンクリート、人工石等を対象とするポリウ
レタン系組成物の提示がなされている。これらはある態
様において良好な表面強度を示すが、反面、耐熱性、耐
候性、耐水性および耐薬品性等におけるポリウレタン樹
脂特有の弱点並びに材料コストの問題等によって、前記
用途への実用化は殆んど進展していない。エポキシ樹
脂、フェノール樹脂およびその他の熱硬化性樹脂に基づ
く組成物についても同様、実用化への途は未だに拓かれ
ていない。
かくして、結局、前記分野に適した材料としては、不飽
和ポリエステル樹脂系およびアクリル樹脂系の材料が陶
汰されて残り、現実にFRP、注型品、或いは最近人造大
理石、人工オニックス等と銘うって注目を集めている人
工石類からなる製品等の形で、前記天板等の為の主流材
料の座を占めるに到った。しかるに周知の如く、それら
においても表面強度の問題が指摘され、特に改質の可能
性が大と見られる不飽和ポリエステル樹脂系材料におい
て、表面強度改良の為の検討がこれまでに数多くなされ
て来た。
不飽和ポリエステル樹脂におけるポリエステル組成、即
ち二塩基酸成分単位およびグリコール成分単位の構造お
よび量における選択、および樹脂中の架橋用モノマーの
種類および量の選択により、表面強度の改良はある程度
可能であることは知られている〔佐久山滋他、強化プラ
スチックス、(2)、70(1957)〕。しかし、マレイ
ン酸乃至フマル酸、フタル酸およびプロピレングリコー
ルの各成分単位の適正な比率から構成される不飽和ポリ
エステル成分と架橋用モノマー成分としてのスチレンと
の組合せからなる最も標準的な不飽和ポリエステル樹脂
に比して、明らかに表面強度が良好でなおかつ経済性も
あって実用化可能と云ったものは現在まだ見つかってい
ない。特に架橋用モノマーの影響はかなり大きく、ジア
リルフタレートやビニルトルエン等が表面強度に関する
限りスチレンよりも良好とされるが、経済性、硬化条件
等の点および効果の程度に問題があり、あまり実用化さ
れていない。ジアセトンアクリルアミドの如き特殊なモ
ノマーが相当良好な結果をもたらす(プラスチックスエ
ージ、昭和48年6月号第71頁)としても、経済性等を考
慮すると実用化にはさらに大きな問題がある。
別法として、不飽和ポリエステルの化学的変性による改
質法の提案がなされている。例えば有機ポリイソシアネ
ート化合物による変形、分岐構造の導入、架橋用多官能
性モノマーによる架橋密度の増加等の各手法が提案され
ているが、特に採用するに足る有利なものは見当らな
い。
特開昭57−39925号公報に示されたアミノプラスト樹
脂、特にメラミン樹脂とのブレンドによる不飽和ポリエ
ステル樹脂の改質法は一種の物理的変性法であって之を
ゲルコート用材料(後述)として用いることを提案して
いるが、この種の材料は成形性に問題があり、外観、均
一性等の点で安定した製品が得難い。
特開昭49−99748号公報には同じく不飽和ポリエステル
樹脂系組成物において充填剤として炭酸カルシウムと硫
酸バリウムの両者を使用して得られる効果を、また、特
開昭56−9261号公報には、ベースレジンはアクリル樹脂
シロップであるが、シリカ粉末と水酸化アルミニウム粉
末からなる充填剤系を使用した場合に得られる良好な表
面特性について開示がなされており、その他これらに類
する充填剤や繊維状補強剤による表面強度の改良法は数
多く提案された。しかし乍ら、これらの方法を以てして
も現実的解決には到らず、非常に高い表面硬さの測定値
が得られることはあるが、肝心の引かき傷、すり傷等に
対する耐性があまり増加しない。
特開昭59−66426号公報では前記天板等への使用を目標
とする人工石材料において、意図的に高水準の表面強度
を発現させるべく構成した不飽和ポリエステル樹脂系材
料処方を提示している。しかしそこで使用されるトリス
アクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、トリスメ
タクリロイルオキシエチルイソシアヌレートは加温下に
おいてもきわめて粘稠で扱い難い上に、成形物の仕上が
り状態、表面強度およびコストの点で充分に満足し得る
ものが得られにくいことが判明した。
以上に挙げた種種の改良法よりもむしろ、不飽和ポリエ
ステル樹脂系材料ではゲルコート法、即ち先ず成形型の
型面に成形物の表皮層を形成すべき材料(以下、ゲルコ
ート用材料と称する)をスプレー或はその他の方法で通
常0.1〜1mmの厚さに塗布し、その硬化または半硬化後に
基体となるべき材料をその上に注入或は積層し、全体を
硬化、一体化させる方法が工業的には成功している。そ
して実際、前記天板等の多くはこの方法で造られてい
る。確かに、ゲルコート表皮層、即ち前記ゲルコート用
材料の完全硬化物よりなる表皮層は樹脂分率が高いこ
と、透明であること等により傷がつきにくくする効果、
傷を見えにくくする効果をある程度発揮する。しかし充
分な程度とまでは云えない。
以上に詳述した不飽和ポリエステル樹脂系材料と前記の
用途分野を頒ち担うに到ったもう一方のアクリル樹脂系
材料に関して云えば、特公昭50−22586号公報明細書に
開示されている水和アルミナ含有ポリメチルメタクリレ
ート物品等が代表的なものであり、表面強度その他の物
性における総合判断で不飽和ポリエステル樹脂製品より
一般に高い評価を得ている。それ丈に価格も高く(但
し、ゲルコート表皮付き不飽和ポリエステル樹脂製品と
の比較は別にして)、一般に高級品扱いされている。か
なり高い硬さ値を示すが、それでもタイル磨き用スポン
ジ等で傷がついたり局部的に光沢が出たりする現象は免
れない。
最後に不飽和ポリエステル樹脂等特定の材料に限定せず
今日広範囲に実施されている表面コーティング(前記の
ゲルコート法ではなく、基体表面に直接行なう塗装形式
の表面処理を意味する)および生樹脂含浸シートによる
表面被覆技術(例えばメラミン樹脂ポストフォーミング
加工等)に関して云えば、前者は苛酷な使用条件下での
耐久性、後者は経済性と向よりも適用し得る成形物の形
状が非常に制約されると云った点に、それぞれ致命的難
点を有する。
発明が解決しようとする問題点 以上の如く、既述の各種耐久消費材用途に供すべき合成
樹脂材料における表面強度の問題を経済性、生産性その
他の問題と共に解決すると云う課題は、現在のところま
だ充分には達成されていない。そこで本発明はこの問題
をとり上げ、その根本的な解決をはかろうとするもので
ある。
即ち、前記諸分野における各種構造部材用材料として経
済的に利用可能であり、しかもその成形物が耐水性およ
びその他の必要な諸特性を保有すると共に従来技術では
達し得なかった高水準の表面強度を示すような組成物、
就中、成形物の躯体形成用材料(成形材料)およびゲル
コート用材料として共に有用な組成物を、本発明は先ず
提供しようとする。
問題点を解決するための手段 まず第一の手段として此所に提示する本発明組成物は、
多官能性アクリル系単量体、不飽和ポリエステルおよび
モノビニル単量体を必須の構成成分として含有し、更に
必要に応じて硬化剤、充填剤その他の成分を含む混合系
として前記の各用途に適した材料に仕上げられる。先ず
そのうちの多官能性アクリル系単量体であるが、実際に
は公知の多数の同系統の単量体群より後記の基準に適合
するように選択される。そのような単量体は従来技術に
おいて、それ自体コーティング剤、塗料、接着剤等とし
て、特に官能基(重合性官能基に関しての官能基、以下
同じ)が3以上のものは所謂ハードコードの為の主材料
として知られ、近年紫外線乃至電子線硬化技術の応用等
もあって着実にその重要性を増しつつある。更にこの種
の単量体は種々の熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂の改
質剤、即ち架橋剤として利用され得ること、不飽和ポリ
エステル樹脂の改質をも含めて、そのような用途に利用
可能なことも知られている。けれどもその場合には、こ
のアクリル系単量体は一般には少量、例えば被改質成分
との合計量に基づき20%以下(特に断らない場合には以
下においても同じであるが、%は重量基準である)、通
常15%以下の量で用いられる、一方本発明では、この単
量体が量的にも主要な成分として20%より多い割合、好
適な態様においては30%以上を占める割合で使用され
る。
さて、そのようなアクリル系単量体のうちから本発明に
適したものを選択抽出する基準であるが、要約すると次
のようである。即ちそれはアクリル酸、メタクリル酸ま
たはこの両者からなる混合酸のポリオールエステルのう
ち特にその分子におけるポリオール残基が炭素原子数2
〜18の脂肪族多価アルコール系ポリオール、 或は炭素原子数5〜18の脂肪族アミン系ポリオールに由
来するポリオールエステルであって分子あたり2〜8個
の重合性官能基(この術語は当業技術者に明らかなよう
にポリオール残基の酸素原子に結合したアクリロイル基
およびメタクリロイル基を意味する)を有し、また重合
性官能基あたり85〜170の分子量を有し、そして好まし
くは常圧において150℃より高い沸点を示す化合物の群
より、 (i) 官能性3以上の分画の占める割合が少なくとも
60重量%以上、そして、 (ii) 重合性官能基のうちアクリロイル基の占める割
合が数平均濃度を参照して(従って数基準標示で)少な
くとも60%以上、 となるように選ばれた単一乃至複数成分組成の物質であ
って、この多官能性アクリル系単量体がそれ自体と前記
不飽和ポリエステルおよびモノビニル単量体との総量に
基き20〜85重量%を占める割合で存在するように調整さ
れるのである。
この選定基準を更に説明すると、ポリオール残基が上記
のポリオールに由来するものである場合に諸特性のバラ
ンスが良く、特に高い表面強度を有する成形物が得られ
るのであって、例えば芳香族系、トリアジン系、イソシ
アヌレート系、ウレタン系、エステル化合物系等の各種
ポリオール乃至その相当物を基礎とするアクリル系単量
体の中からそれ以上の特性を示す化合物は見出し難く、
粘度特性、他成分との共硬化特性、更には経済性等を全
て満足するものとなると、選択が一層難しくなる。ポリ
オール残基の炭素原子数に関しては、前記の範囲以外の
ものは製造上或いは特性上問題を生じる。
つまり残基が大き過ぎると粘度特性、不飽和ポリエステ
ル等の相溶性、硬化特性等の点で、また小さすぎると揮
発性、皮ふ刺戟性等の点で、それぞれ好ましくない現象
を生じる。
次に分子あたりの重合性官能基数については、2個未満
の場合には表面硬度等への寄与が殆んど認められず、8
個を越えると粘度特性等の点および製造上問題を生じ
る。重合性官能基あたりの分子量(即ち分子量/官能性
比)もきわめて重要なパラメタであって、それが85未満
の場合には共硬化特性、硬化物の強度特性、製造時点で
の問題等からして好ましくなく、170を越えると表面強
度の改良効果が少なくやはり好ましくない。90〜130の
範囲内にあるのが特に好ましく、更には最終的選定を経
て実使用に付す単量体または単量体混合物がそのような
値を平均値として有することが望ましい。沸点150℃以
上と云うのは、取扱い易さと安全衛生面からの要請であ
る。
最後の基準の一つ即ち官能性3以上の分画の占める割合
が60重量%以上と云うのは硬化物特性、就中表面強度の
面からの要請であり、もう一つの基準であるアクリロイ
ル基の占める割合については共硬化特性の面からの要請
である。アクリロイル基の割合が少ないと、換言すれば
メタクリロイル基が多くなると、不飽和ポリエステルお
よびモノビニル単量体との反応性が低下し、生産性がお
ちるし、良好な表面状態を有する成形体やゲルコート塗
膜が得られない。
尚、前記脂肪族多価アルコール系ポリオールとは、鎖式
並びに環式脂肪族多価アルコール自体、この種のアルコ
ールの2〜4量体(縮合体)およびこれらの多価アルコ
ール並びに多価アルコール多量体のC2〜4アルキレン
オキシド付加物を意味し、また、脂肪族アミン系ポリオ
ールとは鎖式並びに環式脂肪族モノアミンおよびポリア
ミン(アミノアルコールも含む)のC2〜4アルキレン
オキシド付加物を意味する。本発明で用いる多官能性ア
クリル系単量体はこれらの比較的単純な分子構造を有す
るポリオールとアクリル酸または/およびメタクリル酸
とを直接反応させて工業的有利に製造される。本発明に
おいて好適な多官能性アクリル系単量体を例示すると次
のようである。即ち、ジエチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロ
ピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリ
コールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリ
レート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、プロピレンオキシド変性グリセリ
ントリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、エチレンオキシド変
性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレ
ンオキシド変性ジグセリンペンタアクリレート、プロピ
レンオキシド変性ジグリセリンヘキサアクリレート、プ
ロピレンオキシド変性ソルビトールヘキサアクリレー
ト、プロピレンオキシド変性エチレンジアミンテトラア
クリレート、エチレンオキシド変性ジエチレントリアミ
ンペンタアクリレートおよび以上のアクリレート類に対
応するメタクリレート類並びに同一分子内にアクリロイ
ル基とメタクリロイル基の両方の基を有するアクリレー
トメタクリレート類など。これらのうち、前記選定基準
にもあるように官能基が3またはそれより大のものが重
要であって、特に3官能性のトリメチロールプロパント
リアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト等はゲルコート用として他に勝る性能を示し、経済的
にも優れている。尚、上記のプロピレンオキシド変性お
よびエチレンオキシド変性と云うのは、前記のアルキレ
ンオキシド付加物に相当する分子構造の表面であり、一
般に所謂1モル変性品が好ましく、例えば上記プロピレ
ンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレー
トに対しては次式が充てられる。
C2H5−CCH2−OC3H6−OCO−CH=CH2 以上に説明した特定の多官能性アクリル系単量体を用
い、これに対して不飽和ポリエステルおよびモノビニル
単量体を加えて本発明の硬化性樹脂組成物の基礎である
樹脂溶液が得られるが、上記の三種の成分を用いた時に
はじめて所期の特性を示す組成物が得られるのである。
と云うのは、多官能性アクリル系単量体のみを使用した
場合には美麗にして均一な表面状態の成形物が得難い上
に、一体成形物の躯体形成材料となり得る丈の強度、耐
水性、耐薬品性が得られず、まずゲルコート用材料とし
ても不適である。即ちその表面張力等の特性に帰因する
と思われるが、金型面に対して均一で平滑な塗布が難し
く、殊に加熱金型を用いた場合には著しいはじきやボイ
ド発生の現象を生じ、均一な塗膜形成が殆んど不可能で
ある。これらの成形性や耐薬品性およびゲルコート特性
はモノビニル単量体の添加により大巾に改良され、した
がってこの単量体の添加は欠かせない。しかし乍ら、こ
れに更に準高分子化合物である不飽和ポリエステルが加
わらなければ、許用され得る実用的水準の成形性、強度
および最大の目的である高い表面強度が得られないので
ある。
此所に不飽和ポリエステルとは、α,β−エチレン性不
飽和ジカルボン酸および場合により併用される飽和ジカ
ルボン酸、またはこれらの酸の無水物から主としてなる
酸成分とグリコールまたはこれを主体とする多価アルコ
ール成分とのポリエステル化反応により得られる通常の
不飽和ポリエステルを意味する。
ところが此所で、本発明において上記の不飽和ポリエス
テルを使用した場合に、その組成物から得られる硬化生
成物が耐水性および耐薬品性、特に耐アルカリ性の点で
必ずしも許容水準に達しないことが見出された。この事
実は特にゲルコート塗膜やコーティング塗膜において深
刻な事態を招く怖れがあり、改善を要する。この点につ
いて検討の結果、低エステル結合型の不飽和ポリエステ
ルの使用が特に効果的であることが判明した。ビニルエ
ステルを別にすれば、エステル結合濃度の比較的高い
〔例えば(6〜16)×10-3モル/グラム〕不飽和ポリエ
ステルが前記の単量体溶液(通称不飽和ポリエステル樹
脂)の形で多くの場合に使用されるが、一応9×10-3
ル/グラム以下のエステル結合濃度のものを選定すれ
ば、前記耐水・耐薬品性に関して実用的許容可能な水準
の組成物が得られると云うデータが得られた。
前記ビニルエステルは耐水・耐アルカリ性等の点で卓越
した寄与効果を示すが、表面硬度への寄与が通常の不飽
和ポリエステルの高反応性タイプのものに比し若干劣る
かとか色調、硬化性等の点で不具合を生じさせる傾向が
あり、仮にこれらが容認し得る程度に抑えられたとして
も、やはり高価であると云う問題が残る。これらの点に
つき詳細に検討した結果、所謂ビスフェノール系の不飽
和ポリエステルが全ての点でバランスがとれ、良い結果
を与えるとの結論に達した。そのうちでも出来る丈エス
テル結合濃度の低いものが好ましく、少なくとも前記の
9×10-3モル/グラム以下と云う条件を充たすものを選
ぶべきである。そして不飽和度のある程度高いもの、所
謂高反応性のものが表面強度への寄与の点で望ましい。
尚このビスフェノール系なる術語に対しては必ずしも明
確な定義が与えられているわけではないが、此所ではビ
スフェノールAまたはその誘導体(例えば水素添加体、
ハロゲン置換体等)に由来する単位が全多価アルコール
成分単位中少なくとも20モル%以上、ポリエステル主鎖
において含有される場合に上記の術語を適用するものと
する。
残る第三の必須成分、モノビニル単量体としてはスチレ
ン、クロルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単
量体により代表される芳香族モノビニル単量体、メチル
メタクリレート、エチルアクリレート、アクリルアミド
等のアクリル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルのようなニトリル系単量体、ビニルピリジン、
ビニルピロリドンの如き異節環式モノビニル単量体、酢
酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル系単量体およ
びビニルイソブチルエーテル、ビニルイアミルエーテル
等のビニルエーテル系単量体等が代表的なものであっ
て、これらのうちから適宜1種類または2種類以上を選
んで用いることができる。それらのうち反応性、硬化物
の強度特性や耐薬品性に及ぼす影響等の点で芳香族モノ
ビニル単量体が好ましく、就中通常の用途において、そ
して経済的にも、スチレンが特に好ましい。
この発明の組成物においてはこれ迄に説明した3種類の
必須成分以外に、前述の如く硬化剤、充填剤、その他こ
の種の樹脂組成物における慣用の添加剤を含み得る。例
えば不飽和ポリエステルの他にシリコーン或いはジアリ
ルフタレートプレポリマーのようなラジカル硬化型樹脂
成分、或いはエポキシドのようなアミン硬化型樹脂成分
を、またモノビニル単量体の他にジアリルフタレート、
トリアリルイソシアヌレート、本発明の範囲外の多官能
性アクリル系単量体等の各種単量体成分、或いはアミン
類、イソシアネート類等の各種活性成分を夫々必要に応
じ、但し本発明の目的を損わない範囲内において、含有
することも許容される。
これらの添加剤等に関する量的側面を説明すると、多く
の既存の硬化性樹脂組成物におけると同様、粉末状充填
剤や繊維状、針状或いは鱗片状補強剤等、所謂広義の充
填剤成分(粉末顔料等も之に加えられるべきである)は
単量体や不飽和ポリエステルの如き樹脂成分、硬化剤、
離型剤、低収縮化剤、その他の改質剤や稀釈剤等の如く
相互に溶解、可溶化乃至乳化した状態で存在する流動性
成分(以下、有機液状成分と略称する)に比し拮抗する
量またははるかに多い量(例えば数百%の割合)で、本
発明組成物中に含まれる場合があることは認められるべ
きである。然しその充填剤成分を別にして上記有機液状
成分丈について云えば、本発明の基礎である前記3種類
の必須成分が少なくともそのうちの75%(重量基準)を
占めなければ、本発明の目ざす性能が不充分にしか得ら
れない。依てこの量的基準が実質上本発明組成物の構成
要件の一つとなる。然してこの3種類の必須成分のう
ち、前述の如く、この発明の多官能性アクリル系単量体
が20〜85%を占め、残余の80〜15%が不飽和ポリエステ
ルとモノビニル単量体によって按分されるのである。此
所で上記多官能性アクリル系単量体の割合が20%未満で
あると充分な表面強度を約束する組成物が得られない
し、85%を超えると不飽和ポリエステルとモノビニル単
量体の一方または両方が欠如した場合(前記)に近い状
態が惹起される。不飽和ポリエステルとモノビニル単量
体はいずれも(それらと多官能性アクリル系単量体との
総量を基準にして)5〜55%の範囲内で含まれるべきで
あり、さもなくば上に述べた如き弊害を生じ、目的達成
が妨げられる。不飽和ポリエステルとモノビニル単量体
が共に、同じ基準で、10〜40%、そして多官能性アクリ
ル系単量体が30〜70%の範囲で含まれることが特に望ま
しい。
以上の如く構成される本発明の硬化性樹脂組成物は前記
の如く成形材料、ゲルコート用材料またはその他の目的
の為の材料として種々の用途に供される。最終的製品と
する為の賦形および硬化の技術として、各種公知の装置
並びに手法が適用されることは云うまでもない。詳しく
説明する迄もないが、一般的に云って本発明組成物は公
知の硬化剤を含み、賦形と同時に有利には加熱若しくは
紫外線の照射を受けて硬化せしめられ、その硬化剤は熱
硬化の場合には通常パーオキサイド系,アゾ系等のラジ
カル開始剤若しくはそれらとアミン化合物との併用であ
り、紫外線硬化の場合にはベンゾインアルキルエーテル
類、ベンゾフェノン系化合物、その他の増感剤が従来技
術の指針に基づいて使用される。このように本発明組成
物はラジカル硬化型であるから、この分野で知られる硬
化促進剤等もまた、その多くが有効に適用され得るので
ある。
完成した本発明組成物の性状に就き種々検討の結果、そ
れが前記ゲルコート用材料としての使用に特に適したも
のであることが判明した。即ちこの組成物がひときわ生
彩を放つのはこの用途においてであって、それは下記の
状況からも伺い識れるところである。
(i) 本発明で用いる不飽和ポリエステルをはじめと
するラジカル反応性樹脂成分を含有する材料からの基体
に対し、強固に接着したゲルコート表皮層が形成され
る。更に驚くべきことに、基体用材料としてエポキシ樹
脂系材料の如き他系統の硬化性樹脂材料を用いた場合に
も、同様に強固な接着現象が認められ、基体−ゲルコー
ト間に所謂「相互貫入−共重合」が起こることが推定さ
れる。その根拠として、後者(エポキシ樹脂系材料)の
場合には、アクリル系不飽和結合とエポキシ樹脂の硬化
剤に含まれるアミン基との間に起こり得る付加反応が挙
げられる。
(ii) 本発明組成物の使用により、表面強度が特に優
れた、そして耐衝撃性、耐熱性、耐候性、耐水・耐薬品
性、更には外観等、全ゆる点で充分に実用性のある水準
迄到達したゲルコート表皮層が得られる。
(iii) 本発明の多官能性アクリル系単量体自体は従
来主流のゲルコート用材料の主成分である不飽和ポリエ
ステル樹脂に比し高価であるが、ゲルコート用材料とし
ての使用であればきわめて少量で済む(ゲルコート皮膜
は前記の通り非常に薄い)ので、このコストの問題は殆
ど解消される。また同じ理由で、このゲルコート用材料
においては光安定剤、シランカップリング剤その他、高
価な添加剤であっても、あまりコストを気にせずに充分
な量を用いることが出来る。
(iv) 低収縮化剤(一般的には熱可塑性樹脂)を用い
なくてもゲルコート塗膜には硬化収縮(平面方向の)や
それによる亀裂の発生等がないので、表面強度やその他
の性能の点で一般の成形品等に比し格段に良い製品が得
られる。と云うのは、低収縮化剤は一般に大巾な物性低
下を招来するからである。
以上のことから、本発明組成物にとってはゲルコート用
材料としての利用が最適であり、それによって得られる
ところのゲルコート表皮層を有する硬化性樹脂材料(基
体用材料もその範疇に含まれる)からの成形物が、本発
明組成物の最良の使用形態と考えられる。この成形物の
構成を更に詳しく云えば、本発明組成物における前記3
種類の必須成分即ち説明した通りの特定の多官能性アク
リル系単量体(a)、不飽和ポリエステル(b)および
モノビニル単量体、好ましくは芳香族モノビニル単量体
またはこの単量体を主成分(50%以上)とするモノビニ
ル単量体混合混合物(c)を主たる原料成分として得ら
れる多元共硬化物〔但しこの術語は少量の硬化剤残渣そ
の他混入し得る不純物や改質剤を含む樹脂の硬化物を意
味し、そのうち上記(a)成分の参加率が20〜85重量%
の範囲内にあるものとする〕から主としてなるゲルコー
ト表皮層を有することを特徴とする硬化性樹脂材料から
の成形物と云うことになる。
このゲルコート表皮層の材料は基本的には前記の本発明
組成物に相当するものであり、従ってこれ以上の詳細な
説明は不要と思われるが、ただこのゲルコート表皮層は
上記多元共硬化物に相当する樹脂成分が多く(通常80%
以上、残りは主として揺変剤またはこれと補強剤成分
等)、そしてその樹脂成分中少なくとも85%、できれば
殆んど全部が前記(a),(b),(c)の3種類の必
須成分に由来するものであることが望まれる。また同じ
く既に説明したところであるが、その樹脂成分中上記
(b)成分と(c)成分の参加率がどちらも5%を下廻
らず、かつ55%を越えないよう配慮されるべきである。
両成分の量的バランスが大きく崩れると組成物の硬化特
性、粘度特性、含有される各成分の相溶性乃至分散性、
成形性および硬化物特性等のうちの幾つかにおいて問題
が生じ、この点からも上記の55%は限界量とみなされ
る。
作用 以上に述べた本発明の構成によって、多官能性アクリル
系単量体の多くの問題点、即ち成形性、ゲルコート特
性、強度、耐薬品性等における問題点が大巾に緩和乃至
殆んど克服され、上記単量体の潜在的能力、特にその硬
化物に卓越した表面強度や耐熱性等を発現させる能力を
有効に利用できるようになった。これは特定の多官能性
アクリル系単量体、不飽和ポリエステルおよびモノビニ
ル単量体の三成分の適切な組合せによってはじめて実現
される関係であって、その具体的処方として本発明の硬
化性樹脂組成物とその最良の利用形態(前記のゲルコー
ト表皮層付き成形物)が見出されたのである。
実 施 例 以下において、各成分の量に係わる部および%は全て重
量基準である。
下記第1表に示す種々の多官能性アクリル系単量体、下
記第2表に示す不飽和ポリエステルおよび、モノビニル
単量体の代表としてのスチレンからなる樹脂溶液を用い
て下記配合の人工石成形用組成物を数種類(第3表に示
す)調整した。
上記樹脂溶液 100 部 アクリル変性ポリ酢酸ビニル 7.5 過酸化ベンゾイル(硬化剤) 1.2 メルカプタン系安定剤 0.15 ステアリン酸亜鉛(離型剤) 3 炭酸カルシウム(充填剤) 100 寒水石(充填剤) 200 ガラス繊維 6 ただし上記のアクリル変性ポリ酢酸ビニルは成形時の収
縮防止剤(低収縮化剤)であり、炭酸カルシウムと寒水
石はそれぞれ約15μmと100μmの平均粒径を有する。
予めそれらの0.5%量のシランカップリング剤で処理し
たものであり、ガラス繊維は呼称3mm長のチョップドス
トランドである。
次にこれらの組成物につき低圧射出成形法による成形お
よびそれに依って得られた成形物についての評価を次の
ようにして行なった。即ち、成形はキャビティ内寸が35
0×250×8.5(単位mm)のクロムメッキを施したトレー
成形用金型を用い、材料温度40℃、金型温度105℃、型
締力10トン、成形圧7kg/cm2、成形時間15分として行な
い、成形物の評価は曲げ強さ、荷重たわみ温度、バーコ
ール934−1硬さ(以上JIS K 6911−1979に準拠)と
えんぴつ硬さの試験およびスチールウール材(日本スチ
ールウール社のソープパッドNo.1−014)による磨き試
験(3kg×100往復)、耐水性(100℃×24時間)、耐ア
ルカリ性(5%荷性ソーダ水溶液中40℃×24時間)の各
試験を実施することにより行なった。結果を下記第3表
に示すが、先ず表中の目視判定に係わる結果の表示記号
を説明すると、ソープパッド磨き試験のAは傷が殆んど
目立たないことを示し、以下B,C,Dの順に傷の発生状態
が著しくなることを示す。一般的に云って、C評価のも
のはすりガラス状を呈する。耐水性および耐アルカリ性
においては、Aは表面状態が殆んど変化しないこと、C
は著しい艶むら乃至表面の粗化を、そしてBはそれらの
中間的状態を表わし、DはCより尚悪い状態を意味す
る。また耐水性、耐アルカリ性における硬さ低下は前記
バーコル硬さの低下値を意味する。後記の第4表でも比
所で述べたのと同じ表示法が適用される。
第3表の結果から、実施例として示した本発明組成物が
比較例として示した本発明の範囲外のそれに比し優れた
性能を示し、既述の目的に適したものであることがわか
る。また、述べた如く、ビスフェノール系不飽和ポリエ
ステルの使用(実施例5)により耐水・耐薬品性が向上
することが明瞭に認められる。
次にやはり多官能性アクリル系単量体、不飽和ポリエス
テルおよびスチレンからなる幾種かの樹脂溶液を基礎と
する組成物、特にゲルコート用材料として適した下記の
共通処方の組成物を調整し、ゲルコート表皮層を有する
成形物を造り、前記と同様の手法でそれらの特性評価を
行なった。
上記の樹脂溶液 100 部 過酸化ベンブイル 0.8 ナフテン酸コバルト(促進剤) 0.3 ステアリン酸亜鉛 3 微粒子状無水シリカ(揺変剤) X ワックス#60(空気硬化剤) 0.1 シランカップリング剤 0.6 上記の処方において微粒子状無水シリカは垂流防止の目
的で使用するものであるが、その量を変量Xで表わした
のは各組成物の粘度をほぼ同じ値(25℃で7000センチポ
イズ前後)にする為である。Xの値は下記第4表に示
す。用いたナフテン酸コバルトはコバルトレベル6%
品、そしてシランカップリング剤はβ−N−アミノエチ
ル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランである。
成形にあたっては、前記の金型を用い、その温度を95℃
に設定し、第4表に更に詳細に示した上記処方のゲルコ
ート用材料をキビティー内面(但し成形物の表面に当た
る面のみ)にスプレー法にて厚さが約0.3mmとなるよう
に塗布し、型閉めし、塗布終了時点から3.5分経過後、
金型温度以外は前記と同じ条件下、比較例3の材料を射
出充填すると云う共通の方法でゲルコート表皮層の組成
のみ異なる幾種かの成形物を得た。それらの特性評価法
は前記の通りであり、結果を第4表に示す。そこでは本
発明の効果が一層明白に示されており、かつ本発明組成
物をゲルコート用材料として用いた場合に特に際立った
効果の得られることが、前記のゲルコート表皮層のない
成形物との比較からも伺い識ることができる。ここでも
使用する不飽和ポリエステル結合濃度が耐水・耐薬品性
を大きく左右していることが注目される。
尚、数値としては示さなかったが、本発明に係わるゲル
コート表皮付き成形物はその好適態様において、従来耐
擦傷性表面材の代表に挙げられて来たメラミン樹脂の化
粧板或はポストフォーミング加工品、更には既述のアク
リル樹脂系組成物等と比較して、前記の磨き試験の評価
において、はるかに優秀な性能を示す。
発明の効果 本発明により、特に傷および摩耗に強い表面を有すると
ともに他の各種実用物性においてもよくバランスのとれ
た成形物の材料として非常に適した組成物が提供され
る。この組成物は経済性の点でも優れ、従って住宅、建
築その他の分野において、例えば人工石用材料として、
一般的に利用できる。殊に、この組成物からなるゲルコ
ート表皮層を有する成形物は卓越した表面強度を示し、
樹脂製品の傷および摩耗に関する耐性改良の技術分野に
大きな進歩をもたらすものと考えられる。以上により、
本発明の工業的価値はきわめて大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多官能性アクリル系単量体、不飽和ポリエ
    ステルおよびモノビニル単量体を必須の構成成分として
    含有する硬化性樹脂組成物において、前記多官能性アク
    リル単量体がアクリル酸、メタクリル酸またはこの両者
    からなる混合酸のポリオールエステルのうちその分子に
    おけるポリオール残基が炭素原子数2〜18の脂肪族多価
    アルコール系ポリオール、 或は炭素原子数5〜18の脂肪族アミン系ポリオールに由
    来するポリオールエステルであって、分子あたり2〜8
    個の重合性官能基を有し、また重合性官能基あたりの分
    子量の平均値が90〜130を有する化合物の群より、 (i)官能性3以上の分画の占める割合が少なくとも60
    重量%以上、そして、 (ii)重合性官能基のうちアクリロイル基の占める割合
    が数平均濃度を参照して少なくとも60%以上、 となるように選ばれた単一乃至複数成分組成の物質であ
    って、前記硬化性樹脂組成物のうち、前記アクリル系単
    量体が20〜85重量%、不飽和ポリエステルとモノビニル
    単量体がそれぞれ5〜55重量%の割合で存在すること、
    および、前記不飽和ポリエステルにおける平均エステル
    結合濃度が9×10-3モル/グラム以下であることを特徴
    とするゲルコート用の硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】不飽和ポリエステルの主成分がビスフェノ
    ール系不飽和ポリエステルである特許請求の範囲第1項
    に記載の硬化性樹脂組成物。
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