JPH0737408B2 - メチルイソブチルケトンの製造方法 - Google Patents
メチルイソブチルケトンの製造方法Info
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- JPH0737408B2 JPH0737408B2 JP61212598A JP21259886A JPH0737408B2 JP H0737408 B2 JPH0737408 B2 JP H0737408B2 JP 61212598 A JP61212598 A JP 61212598A JP 21259886 A JP21259886 A JP 21259886A JP H0737408 B2 JPH0737408 B2 JP H0737408B2
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- Japan
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- catalyst
- palladium
- methyl isobutyl
- isobutyl ketone
- niobium pentoxide
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は有機溶剤として有用性の高いメチルイソブチル
ケトン(以下、MIBKと略す)の改良製造法に関するもの
である。
ケトン(以下、MIBKと略す)の改良製造法に関するもの
である。
[従来の技術] MIBKは従来アセトンと水素を原料としてジアセトンアル
コール及びメシチルオキシドを経由するいわゆる三段法
により製造されているが、この技術は全工程が長く、し
かも特に最初のジアセトンアルコール製造工程が平衡反
応のため原料転化率を上げることができず極めて能率の
悪い方法である。したがって、アセトンと水素から直接
MIBKを一段で製造する方法についても従来より種々提案
されており、触媒として例えばパラジウム−イオン交換
樹脂、パラジウム−リン酸ジルコニウム、パラジウム−
アルミナ等が使われているが、いずれも、触媒活性、触
媒寿命等の面で問題が多かった。
コール及びメシチルオキシドを経由するいわゆる三段法
により製造されているが、この技術は全工程が長く、し
かも特に最初のジアセトンアルコール製造工程が平衡反
応のため原料転化率を上げることができず極めて能率の
悪い方法である。したがって、アセトンと水素から直接
MIBKを一段で製造する方法についても従来より種々提案
されており、触媒として例えばパラジウム−イオン交換
樹脂、パラジウム−リン酸ジルコニウム、パラジウム−
アルミナ等が使われているが、いずれも、触媒活性、触
媒寿命等の面で問題が多かった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は従来技術の上記問題点を解決し、触媒活性が優
れ、工業的に安定した状態で使用できる触媒を使うメチ
ルイソブチルケトンの製造方法を提供しようとするもの
である。
れ、工業的に安定した状態で使用できる触媒を使うメチ
ルイソブチルケトンの製造方法を提供しようとするもの
である。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らはかかる問題点を解決すべく、アセトンと水
素から一段で直接MIBKを製造できる新規高活性触媒の開
発に努めた結果、パラジウムおよび、400℃以上550℃以
下で熱処理された五酸化ニオブを必須成分とする触媒を
用いることにより、効率良くMIBKが得られることを知
り、本発明に到達した。
素から一段で直接MIBKを製造できる新規高活性触媒の開
発に努めた結果、パラジウムおよび、400℃以上550℃以
下で熱処理された五酸化ニオブを必須成分とする触媒を
用いることにより、効率良くMIBKが得られることを知
り、本発明に到達した。
すなわち本発明の構成はアセトンと水素を反応させて一
段でMIBKを製造するに際し、パラジウムおよび400℃な
いし550℃の間で熱処理を受けた五酸化ニオブを必須成
分とする触媒を用いるMIBKの製造方法である。
段でMIBKを製造するに際し、パラジウムおよび400℃な
いし550℃の間で熱処理を受けた五酸化ニオブを必須成
分とする触媒を用いるMIBKの製造方法である。
以下に本発明方法を詳細に説明する。まず、五酸化ニオ
ブにつき説明すると、従来より含水した酸化ニオブはい
わゆる“ニオブ酸”と称され、近年、オレフィンの水和
反応等に活性な固体酸触媒として、学術的に強い興味を
持たれるようになっている。本発明者らの検討の結果、
“ニオブ酸”はケトン類を総合してα,β−不飽和ケト
ンを製造する際の触媒として極めて有効であることがわ
かり、すでに提案している。しかしながら“ニオブ酸”
はなお次の問題点を有する。すなわち、無定形固体であ
るため、固体触媒を実用プロセスに使用する際に必要な
成型に関し、十分な結果が得られず、かつ強度も弱く、
実験室段階の反応では使用可能であっても実用化にあた
ってはなお問題が残る。本発明者らはこの点について検
討を続けた結果、以外にも400℃ないし550℃で熱処理を
行ない脱水した五酸化ニオブに高いアセトン縮合活性が
あることを見出し、さらにこのものをパラジウムと共に
用いれば、アセトンと水素から一段で効率よくMIBKを製
造できることが判った。
ブにつき説明すると、従来より含水した酸化ニオブはい
わゆる“ニオブ酸”と称され、近年、オレフィンの水和
反応等に活性な固体酸触媒として、学術的に強い興味を
持たれるようになっている。本発明者らの検討の結果、
“ニオブ酸”はケトン類を総合してα,β−不飽和ケト
ンを製造する際の触媒として極めて有効であることがわ
かり、すでに提案している。しかしながら“ニオブ酸”
はなお次の問題点を有する。すなわち、無定形固体であ
るため、固体触媒を実用プロセスに使用する際に必要な
成型に関し、十分な結果が得られず、かつ強度も弱く、
実験室段階の反応では使用可能であっても実用化にあた
ってはなお問題が残る。本発明者らはこの点について検
討を続けた結果、以外にも400℃ないし550℃で熱処理を
行ない脱水した五酸化ニオブに高いアセトン縮合活性が
あることを見出し、さらにこのものをパラジウムと共に
用いれば、アセトンと水素から一段で効率よくMIBKを製
造できることが判った。
“ニオブ酸”は飯塚らの報告[第3回個体酸プロセス化
研究会、固体酸触媒と有機合成講演予稿集、P1〜4、触
媒学会(1983年)あるいは表面Vol.23No.8 P471〜481
(1985)]にもある通り、100〜300℃の低温で焼成した
ものが強い酸強度を示し触媒活性が高いこと、一方400
℃以上で熱処理したものは固体酸強度が低下し触媒活性
が低いとされてきたことからすると、本発明者の見出し
た知見は極めて意外な事実である。
研究会、固体酸触媒と有機合成講演予稿集、P1〜4、触
媒学会(1983年)あるいは表面Vol.23No.8 P471〜481
(1985)]にもある通り、100〜300℃の低温で焼成した
ものが強い酸強度を示し触媒活性が高いこと、一方400
℃以上で熱処理したものは固体酸強度が低下し触媒活性
が低いとされてきたことからすると、本発明者の見出し
た知見は極めて意外な事実である。
400℃以上で熱処理した五酸化ニオブは含水しておら
ず、かつ固体の強度も高くなるため、実用的な触媒とし
て好適である。但し、熱処理温度を550℃以上とする
と、五酸化ニオブの相転移が進行し、触媒活性はいちじ
るしく低下するので好ましくない。
ず、かつ固体の強度も高くなるため、実用的な触媒とし
て好適である。但し、熱処理温度を550℃以上とする
と、五酸化ニオブの相転移が進行し、触媒活性はいちじ
るしく低下するので好ましくない。
五酸化ニオブを製造するには通常“ニオブ酸”を熱処理
するのがよい。原料の“ニオブ酸”は市販品もあるが可
溶性ニオブ化合物、例えば塩化ニオブ溶液から沈澱させ
て製造したものでもよい。
するのがよい。原料の“ニオブ酸”は市販品もあるが可
溶性ニオブ化合物、例えば塩化ニオブ溶液から沈澱させ
て製造したものでもよい。
アセトンからMIBKを製造する場合、触媒には水添機能が
必要である。五酸化ニオブ自体の水添機能はあまり高く
ないが、パラジウム、ロジウムのごとき白金属元素と併
用することにより有効な触媒となり、本発明ではパラジ
ウムを用いる。パラジウムの使い方としては五酸化ニオ
ブに担持させてもよく、あるいはパラジウム−炭素、パ
ラジウム−アルミナのごとき状態で五酸化ニオブと物理
的に混合して用いてもよい。五酸化ニオブの熱処理はパ
ラジウムと担持−混合前でもあるいはその後でもさしつ
かえない。パラジウムの使用量は五酸化ニオブに対し重
量比で0.001ないし10%、好ましくは0.01ないし5%程
度がよい。パラジウムを五酸化ニオブに担持するのは公
知の方法で行なえばよく、例えば可溶性パラジウム化合
物を含浸させた後、水素、ヒドラジン等で還元すればよ
い。
必要である。五酸化ニオブ自体の水添機能はあまり高く
ないが、パラジウム、ロジウムのごとき白金属元素と併
用することにより有効な触媒となり、本発明ではパラジ
ウムを用いる。パラジウムの使い方としては五酸化ニオ
ブに担持させてもよく、あるいはパラジウム−炭素、パ
ラジウム−アルミナのごとき状態で五酸化ニオブと物理
的に混合して用いてもよい。五酸化ニオブの熱処理はパ
ラジウムと担持−混合前でもあるいはその後でもさしつ
かえない。パラジウムの使用量は五酸化ニオブに対し重
量比で0.001ないし10%、好ましくは0.01ないし5%程
度がよい。パラジウムを五酸化ニオブに担持するのは公
知の方法で行なえばよく、例えば可溶性パラジウム化合
物を含浸させた後、水素、ヒドラジン等で還元すればよ
い。
反応は気相でも液相でも行なうことができるが液相で行
なうのが好ましい。液相の場合の反応温度はアセトンの
臨界温度(235℃)以下がよい。あまり低温では触媒活
性が発現されないので好ましくは100℃ないし200℃の間
がよい。反応圧力はアセトンの自然発生圧以上150kg/cm
2以下、より好ましくは8kg/cm2ないし50kg/cm2の間で水
素で加圧して設定される。触媒は懸濁床、固定床いずれ
の形態で用いてもよい。アセトンの転化率は50%以下に
抑えるのが好ましい。
なうのが好ましい。液相の場合の反応温度はアセトンの
臨界温度(235℃)以下がよい。あまり低温では触媒活
性が発現されないので好ましくは100℃ないし200℃の間
がよい。反応圧力はアセトンの自然発生圧以上150kg/cm
2以下、より好ましくは8kg/cm2ないし50kg/cm2の間で水
素で加圧して設定される。触媒は懸濁床、固定床いずれ
の形態で用いてもよい。アセトンの転化率は50%以下に
抑えるのが好ましい。
[実施例] 以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に
限定されるものではない。
が、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に
限定されるものではない。
実施例1 ニオブ酸粉末を400℃で焼成して得た五酸化ニオブに、P
dとして0.3%となるように塩化パラジウム水溶液を含浸
し、水素気流中200℃で還元して触媒を調製した。
dとして0.3%となるように塩化パラジウム水溶液を含浸
し、水素気流中200℃で還元して触媒を調製した。
この触媒2.2g、アセトン40mlをオートクレーブに仕込
み、140℃に加熱し、20kg/cm2に水素で加圧して反応を
実施した。反応の進行により消費される水素は連続的に
供給し全圧は常に一定に保った。反応液は冷却後触媒を
分離し分析した。結果を後記第1表に示す。
み、140℃に加熱し、20kg/cm2に水素で加圧して反応を
実施した。反応の進行により消費される水素は連続的に
供給し全圧は常に一定に保った。反応液は冷却後触媒を
分離し分析した。結果を後記第1表に示す。
実施例2 ニオブ酸の焼成温度を500℃、反応圧力を10kg/cm2とし
た他は実施例1と同様に反応させた。
た他は実施例1と同様に反応させた。
実施例3 ニオブ酸を500℃で焼成して得た五酸化ニオブ3.5gと1
%パラジウム−炭素(日本エンゲルハルト社製)1.0gを
仕込み、実施例2と同じ条件で反応させた。
%パラジウム−炭素(日本エンゲルハルト社製)1.0gを
仕込み、実施例2と同じ条件で反応させた。
結果をいずれも第1表に併せ示す。
[発明の効果] 以上、本発明方法によればアセトンと水素から一段でMI
BKを製造するに際し、パラジウムおよび特定の五酸化ニ
オブを必須成分とする高活性、高選択性、高安定性、高
強度の触媒を用いることにより、有利に反応を進めるこ
とができる。
BKを製造するに際し、パラジウムおよび特定の五酸化ニ
オブを必須成分とする高活性、高選択性、高安定性、高
強度の触媒を用いることにより、有利に反応を進めるこ
とができる。
Claims (1)
- 【請求項1】アセトンと水素を触媒の存在下反応させて
一段でメチルイソブチルケトンを製造するに際し、パラ
ジウムおよび400℃以上550℃以下で熱処理された五酸化
ニオブを必須成分とする触媒を用いることを特徴とする
メチルイソブチルケトンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61212598A JPH0737408B2 (ja) | 1986-09-11 | 1986-09-11 | メチルイソブチルケトンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61212598A JPH0737408B2 (ja) | 1986-09-11 | 1986-09-11 | メチルイソブチルケトンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6368538A JPS6368538A (ja) | 1988-03-28 |
JPH0737408B2 true JPH0737408B2 (ja) | 1995-04-26 |
Family
ID=16625344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61212598A Expired - Fee Related JPH0737408B2 (ja) | 1986-09-11 | 1986-09-11 | メチルイソブチルケトンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0737408B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0445159U (ja) * | 1990-08-21 | 1992-04-16 | ||
GB0011858D0 (en) | 2000-05-18 | 2000-07-05 | Ici Plc | Aldol condensation reaction and catalyst therefor |
JP7094954B2 (ja) * | 2017-06-06 | 2022-07-04 | エヌ・イーケムキャット株式会社 | 脱ベンジル反応用触媒 |
-
1986
- 1986-09-11 JP JP61212598A patent/JPH0737408B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6368538A (ja) | 1988-03-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |