JPH0736922U - 棒状化粧料繰り出し容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、口紅等の棒状化粧料を収納する容
器であって、生産性を向上させた棒状化粧料繰り出し容
器に関するものである。 【構成】 棒状化粧料１を収嵌保持する保持筒２は、側
壁に螺合突部３を突設し、ガイド筒４内に上下摺動自在
に内装する。このガイド筒４の側壁には、前記螺合突部
３が貫通するガイド溝５を軸線方向に長く穿設し、更に
このガイド溝５の下方に、係合用凹溝１０を周設する。
このガイド筒４を、スリーブ１１内に回動自在に挿入す
る。このスリーブ１１は、下部に前記係合用凹溝１０と
係合する係合リブ２０を突設してガイド筒４と脱落不能
に連結し、内壁に無数の凸凹を有したローレット１３を
螺旋状に螺旋する。そして、前記保持筒２の螺合突部３
先端に、前記スリーブ１１の螺旋状ローレット１３に螺
合する無数の凸凹を有した螺合面１５を刻設する。本考
案は以上構成の棒状化粧料繰り出し容器である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、口紅等の棒状化粧料を収納する容器であって、生産性を向上させた 棒状化粧料繰り出し容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、口紅等の棒状化粧料容器は、回転操作を行う事によって、棒状化粧 料が繰り出される螺旋繰り出し機構を内装していた。この螺旋繰り出し機構は、 棒状化粧料を保持する保持筒、この保持筒の回動を阻止するガイド筒、保持筒を 昇降動させる螺旋筒、及び外装体であるスリーブ、外筒、中筒、キャップ等、複 数の筒体の組み合わせより構成されていた。そこで、実開昭５６−１３６６０８ 号公報等により、外装体であるスリーブの内壁に螺旋溝を螺設し、スリーブと螺 旋筒を一体に成形して棒状化粧料容器のパーツを少なくして製造コストを低下さ せた構成が提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このうち保持筒より突出した螺合突部は、ガイド筒の軸線方向に長く 穿設されたガイド溝を貫通し、螺旋溝に螺合していた。従って、棒状化粧料容器 に保持筒を組み付ける際には、保持筒の螺合突部をガイド溝に突入させ、螺旋溝 に螺合させる必要があり、組み立てには困難が付きまとっていた。また近年では 、製造コストを削減するために、棒状化粧料容器の組み立て作業を自動化する手 法が採られていた。しかし、組み立てを自動化するにも、ガイド溝に螺合突部を 突入させるための位置合わせ、螺合突部を螺旋溝に螺合させるための位置合わせ が必要となり、この位置合わせ工程が自動化のネック工程となっていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

棒状化粧料１を収嵌保持する保持筒２は、側壁に螺合突部３を突設し、ガイド 筒４内に上下摺動自在に内装する。このガイド筒４の側壁には、前記螺合突部３ が貫通するガイド溝５を軸線方向に長く穿設し、更にこのガイド溝５の下方に、 係合用凹溝１０を周設する。このガイド筒４を、スリーブ１１内に回動自在に挿 入する。このスリーブ１１は、下部に前記係合用凹溝１０と係合する係合リブ２ ０を突設してガイド筒４と脱落不能に連結し、内壁に無数の凸凹を有したローレ ット１３を螺旋状に螺旋する。そして、前記保持筒２の螺合突部３先端に、前記 スリーブ１１の螺旋状ローレット１３に螺合する無数の凸凹を有した螺合面１５ を刻設する。本考案は以上構成の棒状化粧料繰り出し容器である。

【０００５】

【作用】

スリーブ１１とガイド筒４を相対回転させると、ガイド筒４の弾性突部９がス リーブ１１の連結部１４に摺接しているため、摺動摩擦抵抗が発生し、良好な回 転操作感にする。この時、保持筒２はガイド筒４のガイド溝５に回動を阻止され た状態で螺合片が螺旋状ローレット１３に螺合しているため、螺合作用により昇 降動する。

【０００６】 また、本考案の棒状化粧料繰り出し容器を組み立てる場合、保持筒２を内装し たガイド筒４をスリーブ１１内に挿入し、スリーブ１１の内壁に螺設された無数 の凸凹を有した螺旋状ローレット１３に保持筒２の螺合突部３の螺合面１５を螺 合させることができる。その後、スリーブ１１の下部に、ガイド筒４の係合用凹 溝１０に係合する係合リブ２０を突設して、スリーブ１１とガイド筒４を回動自 在に脱落不能に連結する。

【０００７】

【実施例】

口紅等の棒状化粧料１を収嵌保持する保持筒２は、側壁に螺合突部３が突出し ている。この保持筒２は、ガイド筒４内に上下摺動自在に内装されている。この ガイド筒４の側壁には、保持筒２の螺合突部３が貫通するガイド溝５が軸線方向 に長く穿設されている。更にガイド筒４のガイド溝５の下端より下方は、外径が 拡大した摺接部６となっている。この摺接部６の下方には、更に外径が拡大して 止着部７になっている。また、摺接部６の上方は、保持部８となっている。この 摺接部６の保持部８がわ外側壁には、弾性突部９が突出している。この弾性突部 ９の下方には、係合用凹溝１０が周設されている。

【０００８】 このガイド筒４の保持部８は、スリーブ１１内に回動自在に挿入されている。 このスリーブ１１の下端は、ガイド筒４の周設部までを被っている。このスリー ブ１１の、ガイド筒４の保持部８と相対した内壁は螺設部１２となり、無数の凸 凹を有したローレット１３が螺旋状に螺設されている。このスリーブ１１の螺設 部１２の下方は、肉厚が薄くなった連結部１４になっている。なお、保持筒２の 螺合突部３の先端面には、スリーブ１１の螺旋状ローレット１３に対応した凸凹 が刻設され、螺旋状ローレット１３に螺合する螺合面１５となっている。また、 スリーブ１１の連結部１４の内壁には、ガイド筒４の弾性突部９が摺接しており 、更に外部より内方向にガイド筒４の係合用凹溝１０に係合する係合リブ２０が 周設されている。その結果、スリーブ１１はガイド筒４に回動自在に脱落不能に 連結している。そして、スリーブ１１とガイド筒４を相対回転させると、ガイド 筒４の弾性突部９がスリーブ１１の連結部１４に摺接しているため、摺動摩擦抵 抗が発生し、良好な回転操作感にする。この時、保持筒２はガイド筒４のガイド 溝５に回動を阻止された状態で螺合片が螺旋状ローレット１３に螺合しているた め、螺合作用により昇降動する。

【０００９】 ガイド筒４の下端の止着部７は、外筒１６内に止着されている。この外筒１６ の上端には、中筒１７が止着されている。この中筒１７の上端は、外筒１６より 上方に突出し、キャップ１８が抜脱自在に嵌合する嵌合部１９となっている。な お、外筒１６及び中筒１７を一体的に成形する事も可能である。また、保持筒２ 、ガイド筒４、及びスリーブ１１で棒状化粧料繰り出し容器を構成する事も可能 である。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は以上のように、スリーブ１１の内壁に無数の凸凹を有した螺旋状ロー レット１３を螺設し、この螺旋状ローレット１３に保持筒２の螺合突部３を螺合 させたため、スリーブ１１と螺旋筒を一体に成形した事となり、部品点数を減少 させる事ができる。しかも、スリーブ１１内壁の螺旋溝を螺旋状ローレット１３ にしたため、プレス成形が可能となり、スリーブ１１をアルミニウム等の金属で 成形でき、高級感を損なうことなく製造コストを削減できる。また、螺旋溝を無 数の凸凹を有した螺旋状ローレット１３にし、螺合突部３の先端面に螺旋状ロー レット１３に螺合する螺合面１５を刻設したため、螺合突部３を螺旋状ローレッ ト１３に螺合させる際の位置合わせを必要となく、組み立てる操作が行え、自動 化に対応させやすく、組み立てコストも削減できる。従って、本考案の棒状化粧 料繰り出し容器は、部品コスト、製造コスト、組み立てコストを削減でき、きわ めて生産性の高い棒状化粧料繰り出し容器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施底の棒状化粧料繰り出し容器の正面
断面図。

【図２】本考案実施例の保持筒の斜視図。

【図３】本考案実施例のスリーブの部分断面斜視図。

【図４】及び

【図５】スリーブ内壁のローレット形状の実施例の断面
図。

【符合の説明】

１ 棒状化粧料 ２ 保持筒 ３ 螺合突部 ４ ガイド筒 ５ ガイド溝 １０ 係合用凹溝 １１ スリーブ １３ 螺旋状ローレット １５ 螺合面 ２０ 係合リブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 棒状化粧料１を収嵌保持し、側壁に螺合
   突部３を突設した保持筒２と、該保持筒２を上下摺動自
   在に内装し、側壁に前記螺合突部３が貫通するガイド溝
   ５を軸線方向に長く穿設し、該ガイド溝５の下方に係合
   用凹溝１０を周設したガイド筒４と、該ガイド筒４が回
   動自在に挿入され、下部に前記係合用凹溝１０と係合す
   る係合リブ２０を突設して脱落不能に連結し、内壁に無
   数の凸凹を有したローレット１３を螺旋状に螺旋したス
   リーブ１１と、より少なくとも構成され、 前記保持筒２の螺合突部３先端に前記スリーブ１１の螺
   旋状ローレット１３に螺合する無数の凸凹を有した螺合
   面１５を刻設したことを特徴とする棒状化粧料繰り出し
   容器。