JPS6216979Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、繰り出し化粧棒容器に関するもので
構成部品を少なくし、軽量且つ、構造簡単にした
考案である。従来、この種の容器は各種筒体が用
いられ構成されている。列記してみれば螺旋溝が
穿設されたネジ筒、回動を阻止し、摺動ガイド溝
の穿設されたガイド筒、化粧棒が収納されるスリ
ーブ、構造体を被う外筒、化粧棒を保持する保持
筒、それに意匠的に使用される事の多い蓋体を本
体に係止する中筒が主だつた構成部品であり、そ
れらにスプリング、又は底蓋などがその機能に応
じて付加されていた。従つて機能的に優れた容器
となるものの、重く又製造コストの高くなる傾向
にあつた。本考案は、以上の点に鑑み部品数を少
なく、軽く、安価な製造コストで生産され得る容
器を提供するものである。

以下、図によつて本考案実施例を説明する。

化粧棒１を収嵌保持する保持筒２は下端外壁に
突部３が突設し、下端内壁には螺合片４が突設し
た下筒５が垂下している。

該保持筒２及び下筒５を摺動自在に収納する肉
薄金属製のスリーブ６は、前記突部３が係合する
ガイド溝７が縦状に穿設されている。また、保持
筒２の下端内壁に突設した螺合片４に螺合する螺
溝８が外壁に螺設されたネジ棒９は、保持筒２よ
り垂下した下筒５内に挿入され、前記スリーブ６
下端に周設される凹ビード１０を、下方へ環状に
穿設された凹状溝１１に係着させ、回動自在にし
かし摺動不能としている。

そして、前記ネジ棒９の凹状溝１１より下方
は、膨出したフランジ部１２となつている。前記
保持筒２、スリーブ６、ネジ棒９を組立た状態の
ものをスリーブ６のガイド溝７を被う外筒１３の
下方より挿入し、前記フランジ部１２を下端に挿
入止着している。尚、この外筒１３は上下両端が
開孔し、蓋体１４を抜脱自在に係着させる突ダボ
１５が複数個突設した中筒１６を上方より嵌合止
着している。

本考案は、以上構成の為、蓋体１４をとり、ス
リーブ６を保持して外筒１３を回動させれば、外
筒１３にフランジ部１２で止着しているネジ棒９
は回動する。従つて、保持筒２下方の下筒５は、
外壁に突出した突部３がスリーブ６に穿設された
ガイド溝７と係合し、回動を阻止された状態でそ
の内壁の螺合片４がネジ棒９の螺溝８と螺合して
いる為、回動に伴つて保持筒２は昇降するもので
あり、化粧棒１がスリーブ６より進退可能となる
ものである。本考案は、以上機構の繰り出し化粧
棒容器である為に、従来必要であつたガイド溝が
穿設されたガイド筒を、肉薄軽量な金属製のスリ
ーブ６にガイド溝７を穿設する事により不要と
し、組立工程をも簡易化したものである。更に
は、本考案は組立時に於いて保持筒２の下筒５へ
ネジ棒９を螺合挿入し、スリーブ６へ収納させ、
ネジ棒９の凹状溝１１へスリーブ６を凹ビード１
０作成加工する事により係着し、中筒１６の止着
された外筒１３へネジ棒９のフランジ部１２で止
着させるものであるが、その繰り出し及び繰り降
ろしの回動操作の回転トルクは、外筒１３の止着
前の組立状態、即ち第２図に示すネジ棒９、保持
筒２、スリーブ６をそれぞれ組立てた時点でスリ
ーブ６を保持してネジ棒９のフランジ部１２を回
転操作する事により事前に検査する事が可能な容
器となつているのである。これは、外筒１３のフ
ランジ部１２への止着がスリーブ６とネジ棒９の
回動及び保持筒２とスリーブ６の摺動に何等抵抗
を与えるものではない為である。

又、外筒１３への組立も外筒１３の下方からネ
ジ棒９及び保持筒２とそれぞれ組立たスリーブ６
の先端より挿入し、ネジ棒９のフランジ部１２を
外筒１３の下端に止着すべくネジ棒９の底面を押
圧する組立方法である。従つて、繰り出し具合の
確認後は、回動部及び摺動部に悪影響を与える応
力が加わる事がなく、外筒１３に組立後も繰り出
し具合に影響を与える事がないものである。

従つて、従来の容器のように優美な意匠感を持
たせる高価な外観に表面処理された外筒、及び中
筒を組立なければその機能が正常か異常かを判断
できず、異常の時、高価なオシヤカ品としてスク
ラツプとする無駄を防止可能とした効果をも有す
る繰り出し化粧棒容器である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例の正面半断面図。第２
図は、外筒をネジ棒のフランジ部へ止着させる前
の本案繰り出し化粧棒容器の正面半断面図。 １……化粧棒、２……保持筒、３……突部、４
……螺合片、５……下筒、６……スリーブ、７…
…ガイド溝、８……螺溝、９……ネジ棒、１０…
…凹ビード、１１……凹状溝、１２……フランジ
部、１３……外筒、１４……蓋体、１５……突ダ
ボ、１６……中筒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下端外壁に突部３が突設し、下端内壁には螺合
   片４が突設した下筒５を垂下し、化粧棒１を収嵌
   保持する保持筒２と、 該保持筒２及び下筒５を摺動自在に収嵌し、前
   記突部３が係合するガイド溝７が縦状に穿設され
   た肉薄金属製のスリーブ６と、 前記下筒５の螺合片４と螺合する螺溝８が外壁
   に螺設され、且つ前記スリーブ６下端に周設され
   る凹ビート１０を下方へ環状に穿設した凹状溝１
   １に係着させ、更に、該凹状溝１１より下方に
   は、膨出したフランジ部１２となつたネジ棒９
   と、 上下両端が開孔し、下方より前記保持筒２、ス
   リーブ６、ネジ棒９を組立た状態で挿入され、ネ
   ジ棒９のフランジ部１２を下端に止着し、且つ蓋
   体１４を抜脱自在に係着させる突ダボ１５が複数
   個突設した中筒１６を上端に嵌合止着し、前記ス
   リーブ６のガイド溝７を被う外筒１３とからなる
   事を特徴とする繰り出し化粧棒容器。