JPH0736911Y2 - タイル素地の整列装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、コンベヤに載せられて順次に搬送されてくる
タイル素地を、コンベヤ上の所定位置で一定枚数ずつ搬
送方向に一定間隔をおいて整列する装置に関する。

従来の技術及び考案が解決しようとする問題点 タイルの製造工程においては、プレスにより成形したタ
イル素地をコンベヤに載せて次工程の施釉位置に搬送す
るようになつているが、通常、タイル素地をプレス成形
する場合は、金型の強度の点から10mm程度の間隔が必要
であつて、タイル素地同士が搬送方向に間隔をあけて搬
送されるのであるが、タイル素地に釉薬を吹き付ける施
釉位置では、釉薬のロスを少なくするために、タイル素
地の間隔を詰めて搬送するのが好ましく、従つて、プレ
スで成形されたタイル素地を搬送するコンベヤの終端位
置で一定枚数ずつ搬送方向に間隔を詰めて整列し、整列
したタイルを吸盤を並設した移載装置等で持ち上げて施
釉位置に搬送する方策が採られている。

ところで、このようなタイル素地の整列装置として、従
来は、直線走行部が互いに間隔をあけて並列した複数本
の細い無端ベルトの直線走行部にタイル素地を渡すよう
に載置して搬送するようにしたコンベヤの、相隣る無端
ベルトの直線走行部の間に、タイル素地が当るストツパ
を固設するとともに、そのストツパのコンベヤの搬送方
向の後方に、コンベヤの上面に突出する位置と下面に退
避する位置との間で昇降可能な複数のテーブルを一定ピ
ツチで装置し、各テーブルをコンベヤの搬送方向の前方
側から順次に上昇させることにより、ストツパまたは上
昇したテーブルの後端面に当つて停止したタイル素地を
各テーブルに載せて一枚ずつ持ち上げて、タイル素地を
コンベヤの搬送方向に一定間隔をあけて整列するように
した装置が知られているが、従来装置では、テーブルの
寸法が一つであるため、異なる寸法のタイル素地を整列
させることができなかつた。

問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決するための手段として、本考案のタ
イル素地の整列装置は、テーブルの寸法をタイル素地の
種類に対応して夫々異にした複数のテーブル組が、夫々
別々の相隣る無端ベルトの直線走行部の間に装置されて
いる構成とした。

考案の作用及び効果 本考案は上記構成になり、整列するタイル素地の種類に
応じて複数のテーブル組が予め装置されているから、タ
イル素地の種類が変わつた場合にテーブルをいちいち取
り替えることなく、タイル素地に合つたテーブルを選択
して昇降させるだけで、簡単に対応することができる効
果がある。

実施例 以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

本実施例は、45mm角のタイル素地ａを一枚ずつ、あるい
は２枚連ねて、さらには75mm角のタイル素地ｂを１枚ず
つ整列し得る装置であり、第１図乃至第３図において、
１は、プレスで成形されたタイル素地を搬出する搬出コ
ンベヤであつて、第２図に示すように、一定間隔をあけ
た２本１組の細い無端ベルト２が、複数組並列して、図
示しない駆動軸に支持した駆動ローラと、左右の支柱４
の間に差し渡した支持軸５に軸支された従動ローラ６の
間に掛け渡されて、上側の直線走行部３を第１図の矢線
方向に循環走行するようになつていて、タイル素地を１
組の無端ベルト２の直線走行部３に渡すように載置し
て、図示しないガイドにより左右方向の位置ずれを規制
しつつ搬送するようになつており、この搬送コンベヤ１
の前方に、整列コンベヤ８が接続され、この整列コンベ
ヤ８は、前記の搬出コンベヤ１の無端ベルト２よりも少
し狭い一定間隔をあけた２本１組の無端ベルト９が、複
数組並んで、夫々搬出コンベヤ１の１組の無端ベルト２
の内側に位置するようにして、前記の支持軸５に軸支し
た従動ローラ11と、前方位置において左右の支柱12の間
に差し渡した支持軸13に軸支された従動ローラ14と、駆
動軸15に支持された駆動ローラ16との間に掛け渡され、
無端ベルト９の水平な直線走行部10が前記の搬出コンベ
ヤ１の無端ベルト２の直線走行部３よりも少し上方に位
置しているとともに、その直線走行部10が搬出コンベヤ
１側よりも速い速度で矢線方向に循環走行するようにな
つていて、タイル素地を同じように１組の無端ベルト９
の直線走行部10の間に渡すように載置して搬送するよう
になつている。

この整列コンベヤ８の搬送方向の後端部の直線走行部10
の下面には、搬送方向と直角方向に細長いリフタ18が、
その両端の嵌合部19を、前記の前後の支柱４、12の間に
張設した左右の側板20に取付けた案内体21に形成された
案内溝22に嵌めて昇降自由に支持され、このリフタ18の
１組の無端ベルト９の間の位置ごとに、45mm角のタイル
素地ａ用の移動ストツパ24が取付けられ、このリフタ18
の左右両端部の下面に取付けたエアシリンダ25の伸縮に
よりリフタ18が昇降して、各移動ストツパ24が一緒に、
直線走行部10の上面に突出する位置と下面に退避する位
置との間で昇降するようになつているとともに、このリ
フタ18の少し前方に、別のリフタ27が同じく昇降自由に
支持され、このリフタ27に、75mm角のタイル素地ｂ用の
移動ストツパ28が、前記の移動ストツパ24と互い違い配
置されて取付けられている。

一方、この整列搬送コンベヤ８の搬送方向の前端部の直
線走行部10の下面には、搬送方向と直角にアングル30が
差し渡されて左右両側板20に固定され、アングル30のす
べて無端ベルト９の間の位置及び左右両側の無端ベルト
９の外側の位置に、直線走行部10の上面に突出してタイ
ル素地を突き当てる固定ストツパ31が取付けられている
とともに、固定ストツパ31の後方位置には、まず、１組
の無端ベルト９の直線走行部10の間の位置ごとに、45mm
角のタイル素地ａの整列用の５個ずつの第１テーブル33
が一定ピツチで配置され、搬送方向と直角方向に並んだ
同じ列の第１テーブル33が、夫々、その下面に搬送方向
と直角方向に差し渡されて、両端の嵌合部36を案内溝37
に嵌めることにより昇降自由に支持されたリフタ35に取
付けられ、各リフタ35の両端部に取付けたエアシリンダ
38を伸縮させてリフタ35を昇降させることにより、第１
テーブル33を、搬送方向と直角方向の列ごとに、直線走
行部10の上面に突出する位置と下面に退避する位置との
間で昇降できるようになつており、特に、各第１テーブ
ル33の後端部の上面には、第４図に詳細に示すように、
その全幅にわたる厚さの小さい突部40が形成され、その
内側の面が、上端に向つて次第に外側に傾斜した傾斜面
41となつている。

また、前記した固定ストツパ31の後方位置において、１
組の無端ベルト９の外側の位置ごとには、45mm角のタイ
ル素地ａを２枚ずつ連ねて整列するための第２テーブル
43が２個ずつ一定ピツチで配置され、前後の列の第２テ
ーブル43が夫々前記と同様のリフタ44に取付けられて、
エアシリンダ45の伸縮により、各列ごとに直線走行部10
の上面と下面の間を昇降し、さらに、この第２テーブル
43の外側の位置ごとに、75mm角のタイル素地ｂの整列用
の３個ずつの第３テーブル46が配置されて、上記と同様
に搬送方向と直角方向の列ごとにエアシリンダ48で昇降
するリフタ47に取付けられ、各列ごとに直線走行部10の
上面と下面の間を昇降するようになつており、この第２
テーブル43と第３テーブル47の後端部の上面にも、夫
々、内面の面を傾斜面とした厚さの小さい突部50、51が
形成されている。

次に、本実施例の装置により、45mm角のタイル素地ａを
整列する場合の作動を説明する。

プレスにより縦横５列ずつのタイル素地ａが成形され
て、これらのタイル素地ａが搬出コンベヤ１の５組の無
端ベルト２の直線走行部３に夫々渡るように載置されて
搬送され、第１図に示すように、先頭の列のタイル素地
ａが整列コンベヤ８の無端ベルト９の直線走行部10の始
端部に乗り上げ、直線走行部10の上面に突出した移動ス
トツパ24に当り、後続のタイル素地ａが搬出コンベヤ１
上に載つたままその後ろに連なつて一旦停止し、続いて
移動ストツパ24が下降すると、先頭のタイル素地ａのみ
が速い速度の整列コンベヤ８によつて速く搬送されて次
のタイル素地ａとの間が開き、先頭のタイル素地ａが移
動ストツパ24を通過すると再び移動ストツパ24が上昇し
て２列目のタイル素地ａが停止し、このくり返しによ
り、タイル素地ａが１列ずつ間欠的に整列コンベヤ８に
移載され、タイル素地ａが整列コンベヤ８の５組の無端
ベルト９の直線走行部10に夫々渡るように載つて順次に
搬送される。

この整列コンベヤ８で搬送されるタイル素地ａは、第４
図に詳細に示すように、まず、先頭の列のタイル素地ａ
が固定ストツパ31に当つて停止すると同時に、１列目の
第１テーブル33が上昇して、先頭の列のタイル素地ａの
幅方向の中央部が、第１テーブル33の上面に載つてその
前後両端を固定ストツパ31とその第１テーブル33に形成
した突部40で挟まれた状態で持ち上げられ、続いて２列
目のタイル素地ａが上昇した１列目の第１テーブル33の
後端面に当つて停止すると同時に、２列目の第１テーブ
ル33が上昇して、２列目のタイル素地ａが、２列目の第
１テーブル33の上面に載つて１列目の第１テーブル33の
後端面と突部40で前後を挟まれて持ち上げられ、それ以
降、３列目乃至５列目のタイル素地ａが、前に上昇した
第１テーブル33の後端面に当ると同時に、３列目乃至５
列目の第１テーブル33が上昇して、３列目乃至５列目の
タイル素地ａが順次に持ち上げられ、タイル素地ａが、
搬送方向に突部40の厚さだけの狭い間隔をあけて整列さ
れ、整列されたタイル素地ａが、図示しない移載装置の
吸盤で吸着されて、搬送方向の間隔が詰つた状態で施釉
ラインの搬送コンベヤ上に移載される。

このように、本実施例では、上記のように第１テーブル
33の後端部の上面に厚さの小さい突部40を設けたことに
より、タイル素地ａが、その突部40と、固定ストツパ31
あるいは前に上昇した第１テーブル33の後端面に挟まれ
た状態で持ち上げられるから、第１テーブル33を速い速
度で上昇させても、タイル素地ａが第１テーブル33上に
おいて搬送方向に位置ずれすることがなく、また、突部
40には傾斜面41が形成されているから、第１テーブル33
の寸法誤差や取付誤差があつても、タイル素地ａの後端
部が傾斜面41に載つて、確実に第１テーブル33上に収ま
るようになつている。

また、45mm角のタイル素地ａを２枚ずつ連ねて整列する
場合は、上記と同様に、タイル素地ａを間欠的に整列コ
ンベヤ８上に移載して、初めの２枚のタイル素地ａが固
定ストツパ31に当つて停止したところで、前列の第２テ
ーブル43を上昇させて、２枚のタイル素地ａの幅方向の
両端部を両側の第２テーブル43で持ち上げ、次の２枚の
タイル素地ａが前列の第２テーブル43の後端面に当つた
ところで後列の第２テーブル43を上昇させて２枚のタイ
ル素地ａを持ち上げることにより、２枚ずつ連なつたタ
イル素地ａが、搬送方向に第２テーブル43に形成した突
部50の厚さの間隔をあけて整列させ、また、75mm角のタ
イル素地ｂを整列する場合は、タイル素地ｂを、搬送方
向と直角方向に３枚並べて搬送し、タイル素地ｂ用の移
動ストツパ28を昇降させて整列コンベヤ８上に間欠的に
移載し、タイル素地ｂを、整列コンベヤ８の１つおきの
３組の無端ベルト９の直線走行部10に夫々渡るように載
せて搬送し、先頭の列のタイル素地ｂが固定ストツパ31
に当つてから、３列の第３テーブル46を前側から順次に
上昇させることにより、タイル素地ｂが搬送方向に３枚
ずつ整列され、いずれの場合にも、第２テーブル43及び
第３テーブル46の後端部の上面に突部50、51が設けられ
ているから、２枚連なつたタイル素地ａの前後両側が、
第２テーブル43の突部50と、固定ストツパ31あるいは前
に上昇した第２テーブル43の後端面に挟まれた状態で、
また、75mm角のタイル素地ｂの前後両側が第３テーブル
46の突部51と、固定ストツパ31あるいは前に上昇した第
３テーブル46の後端面に挟まれた状態で夫々持ち上げら
れ、搬送方向に位置ずれするおそれがない。

本実施例は、上記のように、整列するタイル素地の種類
に応じて、第１乃至第３テーブル33、43及び46と移動ス
トツパ24、28が予め設置されているから、タイル素地の
種類が変更となつた場合に、テーブルやストツパをいち
いち取替えることなく、タイル素地に合つたテーブルと
移動ストツパを選択して昇降させるだけで、簡単に対応
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面図、第２図はその平面
図、第３図はその側面図、第４図はその作動説明図であ
る。 8:整列コンベヤ、9:無端ベルト、10:直線走行部、31:固
定ストツパ、33:第１テーブル、40:突部、43:第２テー
ブル、46:第３テーブル、50、51:突部、ａ、b:タイル素
地

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】直線走行部が互いに間隔をあけて並列した
   複数本の細い無端ベルトの前記直線走行部にタイル素地
   を渡すように載置して搬送するようにしたコンベヤの、
   相隣る前記無端ベルトの前記直線走行部の間に、前記タ
   イル素地が当たるストツパを固設するとともに、該スト
   ツパの前記コンベヤの搬送方向の後方に、前記コンベヤ
   の上面に突出する位置と下面に退避する位置との間で昇
   降可能な複数のテーブルを一定ピツチで装置し、前記各
   テーブルを前記コンベヤの搬送方向の前方側から順次に
   上昇させることにより、前記ストツパまたは上昇した前
   記テーブルの後端面に当つて停止した前記タイル素地を
   前記各テーブルに載せて一枚ずつ持ち上げて、前記タイ
   ル素地を前記コンベヤの搬送方向に一定間隔をあけて整
   列するようにしたタイル素地の整列装置において、前記
   テーブルの寸法を前記タイル素地の種類に対応して夫々
   異にした複数のテーブル組が、夫々別々の相隣る前記無
   端ベルトの前記直線走行部の間に装置されていることを
   特徴とするタイル素地の整列装置。