JPH0447157Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はデパレタイザに関し、より詳しくは複
数段に積層載置した物品を最上段の物品から順次
解荷するようにしたデパレタイザに関する。

「従来の技術」 従来、複数段に積層載置した物品を所要距離ず
つ上昇させるリフタと、このリフタの上方の前進
位置とそれから外れた後退位置とに移動可能に設
けられ、上記前進位置において最上段の物品とそ
の下方の物品との間に挿入されて最上段の物品を
載置支持するランニングローラコンベヤと、この
ランニングローラコンベヤの後退により外部に搬
出された物品を受け取る搬出コンベヤとを備えた
デパレタイザは、既に周知である。

そして従来のデパレタイザでは、上記搬出コン
ベヤを前進位置のランニングローラコンベヤと同
一平面に配設し、該ランニングローラコンベヤで
取出した最上段の物品を該ランニングローラコン
ベヤから上記搬出コンベヤに受渡すようにしてい
た。

「考案が解決しようとする問題点」 しかしながらそのような構成とした場合には、
上記搬出コンベヤは前進位置のランニングローラ
コンベヤと同一の高い位置に配設されるので、リ
フト上の物品を次の低位置に設けたアンケーサ等
に受渡すには上記搬出コンベヤに下方に傾斜した
傾斜部を設けなければならず、上記ランニングロ
ーラコンベヤが高い位置に配置されていればいる
ほどその傾斜部を長く取らなければならないた
め、スペースの効率的使用が妨げられていた。

「問題点を解決するための手段」 本考案はそのような実情に鑑み、上記ランニン
グローラコンベヤを実質的に水平面内で上記前進
位置と後退位置とに往復移動可能に設けるととも
に、上記ランニングローラコンベヤの前進位置と
後退位置との間に、上記ランニングローラコンベ
ヤの前進時にランニングローラコンベヤ上の物品
に当接してその移動を規制する規制位置と、上記
ランニングローラコンベヤの後退時にランニング
ローラコンベヤ上の物品に当接しない解放位置と
に移動可能なストツパ部材を設け、また上記ラン
ニングローラコンベヤの後退位置における下方位
置にランニングローラコンベヤから落下される物
品を受けてそれを降下させる第２リフタを配設
し、さらにこの第２リフタの下降位置に上記搬出
コンベヤを接続するようにしたものである。

「作用」 そのような構成によれば、上記搬出コンベヤは
第２リフタの下降位置に設けることができるの
で、従来に比較して充分に低い位置に搬出コンベ
ヤを設けることができ、したがつて搬出コンベヤ
の傾斜部を省略し、或いは設ける場合であつても
その長さを従来よりも遥かに短くすることができ
るので、設置スペースの有効利用を果すことが可
能となる。また上記ストツパ部材は、上記ランニ
ングローラコンベヤが前進位置となつて該ランニ
ングローラコンベヤ上に最上段の物品を載置した
後、該ランニングローラコンベヤが後退する際に
は解放位置に位置しているので、ランニングロー
ラコンベヤ上の物品を該ランニングローラコンベ
ヤとともに後退位置に搬出することができる。そ
して上記ストツパ部材は、上記ランニングローラ
コンベヤの後退位置からの前進時にはランニング
ローラコンベヤ上の物品に当接してその移動を規
制する規制位置に位置しているので、ランニング
ローラコンベヤ上の物品を確実に第２リフタ上に
落下させることができる。

「実施例」 以下図示実施例について本考案を説明すると、
第１図、第２図において、多数の物品１を積層載
置したパレツト２は供給コンベヤ３によつて間欠
的にリフタ４上に供給され、さらにそのリフタ４
によつ所要距離ずつ間欠的に上昇される。

ランニングローラコンベヤ５は、実質的に水平
面内で上記リフタ４の上方の前進位置と、上記供
給コンベヤ３の搬送方向前方側に外れた後退位置
とに往復移動可能に設けてあり、上記前進位置に
おいてリフタ４上の最上段の物品とその下方の物
品との間に挿入されて最上段の物品を載置支持す
るようになつている。

上記ランニングローラコンベヤ５は一対の無端
状チエン６間に掛渡した多数の回転ローラ７を備
えており、それら回転ローラ７は無端状チエン６
の走行方向に対して所要の範囲だけ、すなわち上
記最上段の物品１を載置できるだけの範囲に渡つ
て設けている。

そして上記無端状チエン６は機枠８に設けた複
数のスプロケツト９間に掛渡してあり、かつ図示
しない駆動源によりスプロケツト９を介して往復
走行させることにより、上記ランニングローラコ
ンベヤ５を上述した前進位置と後退位置とに水平
面内で往復移動させることができるようにしてい
る。

上記ランニングローラコンベヤ５が水平面内で
往復動する範囲には、第３図に示すように、上記
機枠８にガイドレール１０を設け、このガイドレ
ール１０上に上記チエン６を走行自在に支持して
いる。そしてその部分において、上記チエン６に
一体にブラケツト１１を設けてこのブラケツト１
１上にモータ１２を載置し、さらにそのモータ１
２をスプロケツト１３、チエン１４およびスプロ
ケツト１５ａを介してランニングローラコンベヤ
５の最先端に位置する回転ローラ７ａ、すなわち
上記物品１に当接してその回転によりその物品を
ランニングローラコンベヤ５上に引上げるピツク
アツプローラ７ａに連動させている。

そして、上記最先端のピツクアツプローラ７ａ
およびこれに後続する他の回転ローラ７にはそれ
ぞれ左右２枚のスプロケツト１５ａ，１５ｂを取
付けてあり、最先端のピツクアツプローラ７ａと
これに後続する２番目の回転ローラ７とは、上記
チエン１４を掛渡した第３図右側のスプロケツト
１５ａとは別の左側のスプロケツト１５ｂ，１５
ｂ間に図示しないチエンを掛渡して連動させてい
る。また、その第２番目の回転ローラ７と第３番
目の回転ローラ７とは右側のスプロケツト１５
ａ，１５ａ間に図示しないチエンを掛渡して連動
させ、以後同様に左右のスプロケツト１５ａ，１
５ｂに交互にチエンを掛渡すことにより、上記モ
ータ１２を起動した際には、最先端のピツクアツ
プローラ７ａとこれに後続する回転ローラ７とを
第１図の時計方向に一斉に回転させることができ
るようにしている。

然して、上記ランニングローラコンベヤ５の後
退位置における下方位置に、ランニングローラコ
ンベヤ５の前進によりその上から落下される物品
を受けてそれを降下させる第２リフタ２０を配設
し、さらにこの第２リフタ２０の下降位置に搬出
コンベヤ２１を接続している。この搬出コンベヤ
２１は、図示実施例では上記第２リフタ２０の下
降端位置において、上記ランニングローラコンベ
ヤ５の往復方向と直交する方向に配設したコンベ
ヤ２２と、このコンベヤ２２の先端に上記ランニ
ングローラコンベヤ５と平行に配設したコンベヤ
２３とから構成している。

上記第２リフタ２０は、図示実施例では多数の
回転ローラ２４を設けた昇降枠２５と、この昇降
枠２５を昇降させるシリンダ装置２６とを備えて
おり、上記各回転ローラ２４は、ランニングロー
ラコンベヤ５の回転ローラ２４と同様にして昇降
枠２５に設けたモータ２７に連動させることによ
り、そのモータ２７により同一方向に一斉に回転
駆動できるようにしている。

さらに、上記ランニングローラコンベヤ５の前
進位置と後退位置との中間の上方位置に、上記ラ
ンニングローラコンベヤ５上の物品１に当接して
その移動を規制する規制位置と当接しない解放位
置とに移動可能にストツパ部材３０を設けてい
る。

このストツパ部材３０は、第３図に示すよう
に、その両側に複数のローラ３１を回転自在に備
えており、各回転ローラ３１を機枠８に鉛直方向
に設けたガイドレール３２に係合させることによ
り、そのガイドレール３２に沿つて昇降できるよ
うにしている。

そしてこのストツパ部材３０は、機枠８に設け
たシリンダ装置３３に連動させてあり、その際、
ストツパ部材３０に水平方向に回転軸３４を回転
自在に軸支してこの回転軸３４の両端に取付けた
ピニオン３５を上記ガイドレール３２の側部に固
定したラツク３６にそれぞれ噛合させることによ
り、ストツパ部材３０を上記シリンダ装置３３で
昇降させた際に傾斜することがないようにしてい
る。

また、上記ストツパ部材３０は、ランニングロ
ーラコンベヤ５の進退方向に所要の厚さを有して
おり、前進位置側の端面３０ａとこれに対向して
機枠８に固定した固定ストツパ部材３７とにより
ランニングローラコンベヤ５上に載置される物品
１の両側を支持できるようにしている。同様に、
スツパ部材３０の後退位置側端面３０ｂに対向さ
せて上記機枠８に固定ストツパ部材３８を固定
し、ランニングローラコンベヤ５によつて後退位
置に位置された物品１の両側をその端面３０ｂと
固定ストツパ部材３８とで支持できるようにして
いる。

以上の構成において、供給コンベヤ３によりパ
レツト２がリフタ４上に搬入され、そのリフタ４
の上昇により最上段の物品がランニングローラコ
ンベヤ５を超えた位置まで上昇されると、チエン
６が走行されてランニングローラコンベヤ５が前
進され、これと同時にモータ１２が起動されてピ
ツクアツプローラ７ａおよび回転ローラ７が回転
される。

そして最先端のピツクアツプローラ７ａが物品
１に当接するとそのピツクアツプローラ７ａは物
品１を押上げながら前進して最上段の物品とその
下方の物品との間に侵入し、最上段の物品をラン
ニングローラコンベヤ５上に載置させる。

この際には、上記ストツパ部材３０は下降端位
置に位置しており、したがつてランニングローラ
コンベヤ５上に載置されてピツクアツプローラ７
ａおよび回転ローラ７の回転により第１図右方向
に移動されようとする物品がそのランニングロー
ラコンベヤ５の右端から脱落することがない。ま
た機枠８には固定ストツパ部材３７を設けている
ので、ピツクアツプローラ７ａに当接してその前
進力を受けながらランニングローラコンベヤ５上
に載置されようとする物品が、ピツクアツプロー
ラ７ａに押されて第１図左側に脱落することも防
止される。

このようにして最上段の物品１がランニングロ
ラコンベヤ５上に載置されると、上記モータ１２
の運転が停止されてピツクアツプローラ７ａおよ
び回転ローラ７の回転が停止され、次にストツパ
部材３０が上昇されると、上記ランニングローラ
コンベヤ５が後退位置まで移動されてその後退位
置まで物品を搬送する。

上記ランニングローラコンベヤ５が後退位置と
なると、リフタ４が新たに最上段となつた物品を
ランニングローラコンベヤ５を越えた位置まで上
昇させるとともに、ストツパ部材３０が下降端位
置となる。

この状態となると再びモータ１２が起動されて
ピツクアツプローラ７ａおよび回転ローラ７が回
転されるとともに、チエン６が走行されてランニ
ングローラコンベヤ５が前進され、これによりラ
ンニングローラコンベヤ５上に載置されていた物
品は回転ローラ７の回転によりランニングローラ
コンベヤ５の前進に伴なつて第２リフタ２０上に
落下されるとともに、そのランニングローラコン
ベヤ５の前進により新たに最上段となつた物品が
ランニングローラコンベヤ５上に載置される。

上記ランニングローラコンベヤ５上から第２リ
フタ２０上に落下される物品はその両側がストツ
パ部材３０の端面３０ｂと固定ストツパ部材３０
ｂとで支持されているので円滑に第２リフタ２０
上に落下するようになる。そして全ての物品１が
第２リフタ２０上に落下すると、シリンダ装置２
６により第２リフタ２０が下降し、下降端位置と
なるとモータ２７が起動されて回転ローラ２４が
回転される。これにより第２リフタ２０上の物品
１はコンベヤ２２上に排出され、さらにコンベヤ
２３によつて次工程に搬送される。

他方、上記第２リフタ２０上から物品１が排出
されると、上記モータ２７の運転が停止されると
ともに、第２リフタ２０が元の上昇端位置まで上
昇され、以後、上述した作動が繰返えされる。

「考案の効果」 以上のように、本考案によれば、搬出コンベヤ
を従来に比較して充分に低い位置に設けることが
できるので、従来搬出コンベヤに設けていた傾斜
部を省略し、或いは短くすることができ、したが
つて配置スペースの有効利用を果たすことができ
るという効果が得られる。また上記ライナイング
ローラコンベヤの前進位置と後退位置との間にス
トツパ部材を設けているので、該ライニングロー
ラコンベヤによつて後退位置に排出した物品を確
実に第２リフタ上に落下させることができるとい
う効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部の正面
図、第２図は装置全体の平面図、第３図は第１図
の要部の側面図である。 １……物品、２……パレツト、３……供給コン
ベヤ、４……リフタ、５……ランニングローラコ
ンベヤ、７ａ……ピツクアツプローラ、６……チ
エン、７……回転ローラ、１２……モータ、２０
……第２リフタ、２１……搬出コンベヤ、３０…
…ストツパ部材、３３……シリンダ装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数段に積層載置した物品を所要距離ずつ上昇
   させるリフタと、このリフタの上方の前進位置と
   それから外れた後進位置とに移動可能に設けら
   れ、上記前進位置において最上段の物品とその下
   方の物品との間に挿入されて最上段の物品を載置
   支持するランニングローラコンベヤと、このラン
   ニングローラコンベヤの後退により外部に搬出さ
   れた物品を受け取る搬出コンベヤとを備えたデパ
   レタイザにおいて、 上記ランニングローラコンベヤを実質的に水平
   面内で上記前進位置と後退位置とに往復移動可能
   に設けるとともに、上記ランニングローラコンベ
   ヤの前進位置と後退位置との間に、上記ランング
   ローラコンベヤの前進時にランニングローラコン
   ベヤ上の物品に当接してその移動を規制する規制
   位置と、上記ランニングローラコンベヤの後退時
   にランニングローラコンベラ上の物品に当接しな
   い解放位置とに移動可能なストツパ部材を、設け
   また上記ランニングローラコンベヤの後退位置に
   おける下方位置にランニンローラコンベヤから落
   下される物品を受けてそれを降下させる第２リフ
   タを配設し、さらにこの第２リフタの下降位置に
   上記搬出コンベヤを接続したことを特徴とするデ
   パレタイザ。