JPS6253415B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は組立または加工ステージからパレツト
収容庫にパレツトを戻すパレタイザー、殊に部品
を納めたパレツトをパレツト収容庫から組立また
は加工ステージへ供給するデパレタイザー機能を
備えているパレタイザーに関するものである。

［背景技術］ 上記のようなパレタイザーとしては特開昭57−
9635号公報に示されたものがあるが、ここに示さ
れたものでは、プラツトフオームによつてパレツ
ト収容庫から組立または加工ステージにパレツト
を移した後、再度パレツト収容庫にパレツトを戻
すという作業を行なう時には、プラツトフオーム
が上記ステージから受け取つたパレツトをパレツ
ト収容庫に戻し終わるまで、次にステージに移す
べきパレツトに対して、何も行なうことができ
ず、このために加工ステージ上においては、次の
パレツトが供給されるまでの待ち時間が非常に長
く、作業効率の点で問題を有している。

［発明の目的］ 本発明はこのような点に鑑み為されたものであ
り、その目的とするところは組立または加工ステ
ージにおけるパレツトの待ち時間を短縮すること
ができて作業効率が向上するパレタイザーを提供
するにある。

［発明の開示］ しかして本発明はパレツトを上下複数段に収容
するパレツト収容庫と、このパレツト収容庫に隣
接して設けられてパレツト収容庫との間でパレツ
トの授受を行なうパレツト水平搬送機構を備えた
第１のプラツトフオームと、この第１のプラツト
フオームを上下に昇降させる昇降装置と、第１の
プラツトフオームとの間でパレツトの授受を行な
うパレツト水平搬送機構を備えた第２のプラツト
フオームとを備えるとともに、第１のプラツトフ
オームを、パレツト収容庫から第２のプラツトフ
オームへのパレツト移送用のプラツトフオーム
と、第２のプラツトフオームからパレツト収容庫
へのパレツト移送用のプラツトフオームとの２つ
で構成して両プラツトフオームを所定上下間隔の
２段に設けていることに特徴を有するものであつ
て、第１のプラツトフオームにおける一方のプラ
ツトフオームから第２のプラツトフオームに供給
されたパレツトに対して作業がなされている間
に、その前に第２のプラツトフオームにあつたパ
レツトをパレツト収容庫に戻す作業と、次に第２
のプラツトフオームに供給すべきパレツトの供給
準備とを第１のプラツトフオームにおける２つの
プラツトフオームで行なうようにしたものであ
る。

以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
る。第１図乃至第４図は一実施例の全体構成を示
すものであつて、Ｓはパレツト収容庫、Ｃ１は第
１搬送装置、Ｃ２は第２搬送装置を示している。
そしてこれらパレツト収容庫Ｓと第１搬送装置Ｃ
１と第２搬送装置Ｃ２とが１直線に配置されてい
る。パレツト収容庫Ｓは第５図及び第６図にも示
すように、前面が開口する枠体２１の両内側面に
桟２３を上下等間隔に複数段取り付けたものであ
るとともに、下端にキヤスター型車輪２４を取り
付けたものであり、各桟２３により複数枚のパレ
ツト２２が夫々独立した状態で支持されて上下に
収容されている。

第１搬送装置Ｃ１は上下２段のプラツトフオー
ムＰ１１Ｐ１２と、この両プラツトフオームＰ１
１Ｐ１２を上下に動かすための昇降装置Ｅ、そし
てパレツト収容庫Ｓとの連結機構部Ｊとから構成
されたものであり、昇降装置Ｅは枠体６に設けた
一対のガイド柱５と両ガイド柱５間にあつてモー
タ１によりベルト２を介して回転駆動されるねじ
軸４とからなり、各プラツトフオームＰ１１Ｐ１
２は共に両ガイド柱５に上下の軸方向に摺動自在
に嵌合し、またねじ軸４に螺合している。モータ
１の駆動により両プラツトフオームＰ１１Ｐ１２
は上下に等間隔を保つた状態で上下動を行なう。
またこのプラツトフオームＰ１１Ｐ１２の上下位
置の検出は、ねじ軸４の上端に配された回転位置
検出器３によるねじ軸４の回転数及び回転角度の
検出でなされる。

第１搬送装置Ｃ１における上記連結機構部Ｊ
は、第７図乃至第１０図に示すように枠体６にお
ける下部の突出部に納められているものであつ
て、上方が開口するこの突出部内にころ１２を有
してエアシリンダー８により水平駆動されるカム
板１１と、ガイドピン９により上下動のガイドが
なされた押上板７と、押上板７の上面四隅に設け
られたロケートピン１０、そしてパレツト収容庫
Ｓの前面下端部が当接するストツパ２５とから構
成されているものであり、パレツト収容庫Ｓの前
端面をストツパ２５に当接させた状態でカム板１
１の上面を転動するローラ１３を有している押上
板７を、エアシリンダー８によるカム板１１の水
平移動によりガイドピン９でガイドしつつ上動さ
せると、パレツト収容庫Ｓ全体が持ち上げられる
と同時にパレツト収容庫Ｓの枠体２１の底面に形
成されているロケート孔２６にロケートピン１０
が嵌合することでパレツト収容庫Ｓは位置決めさ
れるものである。

次に第１搬送装置Ｃ１におけるプラツトフオー
ムＰ１１Ｐ１２について説明する。前述のように
上下２段に設けられているこの両プラツトフオー
ムＰ１１Ｐ１２は、フレーム３１を共有して共に
同一の機構で構成されたものであつて、第１１図
及び第１２図に示すように両側にモータ３２及び
プーリ４４で駆動されるコンベアとしてのベルト
３３を備え、また中央部に一対の互いに平行な、
またベルト３３による搬送方向と平行なガイド軸
３６に沿つて摺動するスライダー３７を備えてお
り、更にこのスライダー３７を駆動するためのモ
ータ３４及びチエーン３５を備えている。４５は
テンシヨンローラである。そしてスライダー３７
には軸４２で支持されたレバー３８が取り付けら
れている。このレバー３８はエアシリンダー４１
で駆動されて係合ピン３９を有する先端を上方へ
と回動させるものであり、後端が復帰ばね４０で
上方に付勢されている。レバー３８の係合ピン３
９は各パレツト２２の端部底面に形成されている
係合孔４９に係合するものである。

第２の搬送装置Ｃ２は、プラツトフオームＰ２
と位置決め装置Ｄとから構成されたものであつ
て、第１３図乃至第１６図に示すように第１の搬
送装置Ｃ１の枠体６に固着されているとともに上
面と第１の搬送装置Ｃ１側の側面とが開口するフ
レーム５４、コンベアとしての左右一対の無端ベ
ルト５３、これを駆動するモータ５１及びベルト
５２でプラツトフオームＰ２が形成され、上記フ
レーム５４と、両ベルト５３間に位置して上下動
する押上板５５、押上板５５の駆動用のエアシリ
ンダー６０、フレーム５４の側方にあつてベルト
５３による搬送方向と直交する方向にエアシリン
ダー５８で駆動される平行リンク構造の押圧板５
６、押圧板５６から突出する軸６１に摺動自在に
且つばね６２により付勢されている押圧板５７で
位置決め機構が構成されている。押上板５５の上
下動は押上板５５から垂下されてフレーム５４に
嵌合するガイド軸５９によつてガイドされてい
る。また押圧板５７の角部は曲面乃至傾斜面とさ
れている。６３はパレツト２２検出用のリミツト
スイツチである。

しかしてこのパレタイザーにあつては、パレツ
ト収容庫Ｓにおけるパレツト２２を次のようにし
て第２の搬送装置Ｃ２まで送つてパレツト２２に
納めた物品を組立または加工に供するとともに、
このパレツト２２を再度パレツト収容庫Ｓに戻す
ものである。すなわち第１７図乃至第２０図に示
すように第１の搬送装置Ｃ１に上記連結機構によ
り連結されたパレツト収容庫Ｓから上下２段のプ
ラツトフオームＰ１１Ｐ１２のうち下段のプラツ
トフオームＰ１２によりパレツト２２を引き出
し、ついで上段のプラツトフオームＰ１１がプラ
ツトフオームＰ２と同じ高さとなるまで両プラツ
トフオームＰ１１Ｐ１２を下動させてプラツトフ
オームＰ２上のパレツト２２を上段のプラツトフ
オームＰ１１に戻す。この後両プラツトフオーム
Ｐ１１Ｐ１２を少し上動させて下段のプラツトフ
オームＰ１２上のパレツト２２をプラツトフオー
ムＰ２に移し、そしてプラツトフオームＰ２に移
されたパレツト２２内の物品が組立や加工に供さ
れている間に上段のプラツトフオームＰ１１上の
パレツト２２をパレツト収容庫Ｓの空きスペース
に戻すものであり、これが１サイクル動作となつ
ているものである。プラツトフオームＰ２上のパ
レツト２２に納められた物品の組立乃至加工がな
されている間に、パレツト２２のパレツト収容庫
Ｓへの収納動作と新しいパレツト２２を下段のプ
ラツトフオームＰ１２に引き取る動作とがなされ
るわけであり、プラツトフオームＰ２上のパレツ
ト２２が交換される間の待ち時間は、第１８図に
示すところのプラツトフオームＰ２から上段のプ
ラツトフオームＰ１１へのパレツト２２の移送時
間と、上下両プラツトフオームＰ１１Ｐ１２の上
動時間、第１９図に示すところの下段のプラツト
フオームＰ１２からプラツトフオームＰ２へのパ
レツト２２の移送時間の和だけとなつているもの
である。つまりはパレツト２２をパレツト収容庫
Ｓに収納するのに要する時間をも待ち時間とする
ものではなく、待ち時間がかなり短いものとなつ
ている。またパレツト収容庫Ｓが各パレツト２２
を独立支持する構造であつて、いずれの段のパレ
ツト２２から取り出してもよいために、パレツト
２２の扱いをいわゆるランダムアクセスとするこ
とができるものである。

さてパレツト収容庫ＳとプラツトフオームＰ１
１Ｐ１２との間におけるパレツト２２の移送であ
るが、これは第２１図以下に示すようになされ
る。すなわち引き出そうとするパレツト２２が位
置する高さまで下段のプラツトフオームＰ１２を
上下させ、ついで第２１図に示すようにレバー３
８を上動させた状態でスライダー３７をパレツト
収容庫Ｓ側に駆動することでパレツト２２を一旦
押し込む。この後レバー３８先端を下げてレバー
３８先端をパレツト２２の下方に位置させ、再度
レバー３８先端を上動させることによつて係合ピ
ン３９をパレツト２２の係合孔４９に嵌合させ、
第２３図に示すようにスライダー３７の移動でパ
レツト２２をベルト３３上にまで引き出し、更に
レバー３８を復帰させてベルト３３の駆動により
パレツト２２をプラツトフオームＰ１２中央にま
で移す。逆にプラツトフオームＰ１１からパレツ
ト収容庫Ｓに戻すには、第２５図に示すようにま
ずベルト３３の駆動によりパレツト２２をパレツ
ト収容庫Ｓへと送り込み、この後レバー３８先端
を起こした状態でスライダー３７を移動させてレ
バー３８先端によりパレツト２２をパレツト収容
庫Ｓ内に押し込むのである。

プラツトフオームＰ１１Ｐ１２とプラツトフオ
ームＰ２との間のパレツト２２のやりとりは、プ
ラツトフオームＰ１１Ｐ１２のベルト３３の駆動
とこのベル３３と同方向に動作するプラツトフオ
ームＰ２のベルト５３の駆動とで行なう。そして
プラツトフオームＰ２に移送されたパレツト２２
の位置決めは次のようにしてなされる。すなわち
第１３図及び第１４図に示すように押圧板５６を
側方に退去させた状態でベルト５３によりパレツ
ト２２をフレーム５４の奥まで送り込む。そして
エアシリンダー５８を作動させて押圧板５６でパ
レツト２２を側方から押圧することでパレツト２
２の他方の側面をフレーム５４内面に当接させる
とともにばね付勢されている押圧板５７によりパ
レツト２２端面を押圧する。押圧板５６及び押圧
板５７とフレーム５４とでパレツト２２の水平位
置を決めるわけである。またエアシリンダー６０
にて上動する押上板５５でパレツト２２を押し上
げ、パレツト２２の両側上面をフレーム５４に当
接させることでパレツト２２の上下位置の位置決
めを行なうのである。尚、このように押し上げら
れた状態にあるパレツト２２は第１６図から明ら
かなようにベルト５３より浮いている。

［発明の効果］ 以上のように本発明においては、パレツト収容
庫と第２のプラツトフオームとに対してパレツト
の授受を行なう第１のプラツトフオームを、パレ
ツト収容庫から第２のプラツトフオームへのパレ
ツト移送用のプラツトフオームと、第２のプラツ
トフオームからパレツト収容庫へのパレツト移送
用のプラツトフオームとの２つで構成して両プラ
ツトフオームを所定上下間隔の２段に設けている
ことから、パレツト収容庫から第１のプラツトフ
オームによつて第２のプラツトフオーム上に移さ
れたパレツトに対する作業がなされている間に、
それまで第２のプラツトフオームにあつたパレツ
トをパレツト収容庫に戻すとともに、次に第２の
プラツトフオームへ供給すべきパレツトの供給準
備を行なうことができ、このために、パレツト収
容庫から第２のプラツトフオームにパレツトを移
すとともにパレツトを再度パレツト収容庫に戻す
という一連の作業において、第２のプラツトフオ
ーム上において次のパレツトが供給されるまでの
待ち時間が非常に短く、作業効率を大きく高める
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の斜視図、第２図は同
上の平面図、第３図は同上の正面図、第４図は同
上の右側面図、第５図は及び第６図はパレツト収
容庫の右側面図及び縦断面図、第７図は連結機構
部の破断平面図、第８図は連結機構部の縦断面
図、第９図は連結機構部の横断面図、第１０図は
連結機構部の押上板の上動時の縦断面図、第１１
図は第１のプラツトフオームの平面図、第１２図
は第１のプラツトフオームの縦断面図、第１３図
及び第１４図は第２のプラツトフオームの平面図
及び横断面図、第１５図及び第１６図はパレツト
を位置決めした状態の第２のプラツトフオームの
平面図及び横断面図、第１７図乃至第２０図はパ
レツト収容庫と第２のプラツトフオームとの間の
第１のプラツトフオームを介したパレツトの移送
手順を示す概略縦断面図、第２１図乃至第２４図
はパレツト収容庫から第１のプラツトフオームへ
のパレツト移送手順を示す概略縦断面図、第２５
図乃至第２７図は第１のプラツトフオームからパ
レツト収容庫へのパレツトの移送手順を示す概略
縦断面図である。 Ｓはパレツト収容庫、Ｄは位置決め装置Ｄ、Ｅ
は昇降装置、Ｐ１１及びＰ１２は第１のプラツト
フオーム、Ｐ２は第２のプラツトフオームを示
し、２２はパレツト、３３は水平搬送機構として
のコンベアを形成するベルト、５３は無端コンベ
アとしてのベルト、５５は押上板、５６及び５７
は押圧固定手段としての押圧板を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ パレツトを上下複数段に収容するパレツト収
   容庫と、このパレツト収容庫に隣接して設けられ
   てパレツト収容庫との間でパレツトの授受を行な
   うパレツト水平搬送機構を備えた第１のプラツト
   フオームと、この第１のプラツトフオームを上下
   に昇降させる昇降装置と、第１のプラツトフオー
   ムとの間でパレツトの授受を行なうパレツト水平
   搬送機構を備えた第２のプラツトフオームとを備
   えるとともに、第１のプラツトフオームは、パレ
   ツト収容庫から第２のプラツトフオームへのパレ
   ツト移送用のプラツトフオームと、第２のプラツ
   トフオームからパレツト収容庫へのパレツト移送
   用のプラツトフオームとの２つで構成されて両プ
   ラツトフオームが所定上下間隔の２段に設けられ
   ていることを特徴とするパレタイザー。 ２ パレツト収容庫と第１のプラツトフオームと
   第２のプラツトフオームとが１直線に並べられて
   いて、第１のプラツトフオームと第２のプラツト
   フオームとにおけるパレツト搬送方向が同一とさ
   れていることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載のパレタイザー。 ３ 第２のプラツトフオームにおけるパレツトの
   水平搬送機構は両側に設けられた一対の無端コン
   ベアで形成され、位置決め装置は第２のプラツト
   フオームの中央に位置してパレツトを押し上げる
   押上板と、パレツトの側面を押圧固定する押圧固
   定手段とで形成されていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載のパレタイザー。 ４ パレツト収容庫は底部に走行用車輪を有する
   とともに第１のプラツトフオーム部との連結部を
   有していることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載のパレタイザー。 ５ パレツト収容庫は上下の各パレツトを夫々独
   立支持する支持部材を有していることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載のパレタイザー。