JPH0736825Y2 - スライドドアの取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、例えばバンタイプ等の貨物自動車の荷台側壁
にドア開口部が設けられ、該ドア開口部にスライドドア
を開閉可能に取付けるようになしたスライドドアの取付
け構造の改良に関するものである。

従来の技術 従来、荷台側壁にドア開口部が設けられたバンタイプ等
の貨物自動車に開閉可能に取付けるようになしたスライ
ドドアにおいては、比較的肉厚に形成されている。又、
該スライドドア１は、第３図に示すように、全閉時にお
いてその外側面1aが車体側壁の外板２と同一平面をなす
ようにドア開口部３内に格納されるようになされてい
る。

本考案が解決しようとする問題点 しかしながら、この従来の構造のものでは、スライドド
ア１の内側面1bが荷室内に突出しないようにするため、
車体側壁の外板２と内板４との間の間隔L₁を広くしなけ
ればならないため、車幅の割に荷室内の幅寸法が狭くな
り、荷物の積載効率が悪くなるという問題がある。又、
スライドドア１の閉時において、該スライドドア１をド
ア開口部３内にガイドするため、車体側に設けられたア
ッパレール５とロアレール（図示せず）の先端は荷室内
方向に折曲されている。このため、ロアレールは荷台の
床下に来るように設けられているので問題はないのであ
るが、アッパーレール５の先端5aが荷室内に突出するた
め、荷物の積降し邪魔になるだけではなく、該荷物を傷
付けたり、あるいは、荷物によって該アッパレール５を
変形させたりする虞があった。６は前記ドア開口部を形
成する枠材である。

本考案の目的 そこで本考案は、前記従来の問題点に鑑みて成されたも
のであって、車体側壁の外板と内板との間の間隔を狭く
して荷室内の幅寸法を広くして荷物の積載効率を向上さ
せると共に、アッパレールの先端が荷室内に突出するこ
とのないスライドドアの取付け構造を提供することを目
的とするものである。

目的を達成するための手段 そのために本考案では該スライドドアの取付け構造を、
車体側壁に設けられたスライドドアを取付けるドア開口
部の周縁を形成する枠材のうち、後縁枠を除いた三方の
枠材を前記荷台側壁の外板よりも車体幅方向に突出する
ように設置し、後縁枠を他の枠材よりも断面形状を小さ
くして前記荷台側壁の外板と略同一平面になるように設
置すると共に、スライドドアをガイドするガイドレール
のうち、アッパガイドレールの車室内側に折曲がる前側
部分の先端部をドア開口部の前縁を形成する前縁枠の後
面の内側角部に位置させた構造として所期の目的を達成
するようにしたものである。

作用 前記構成により、スライドドアｂの全閉時には該スライ
ドドアｂの外側面15は荷台側壁の外板よりも車体幅方向
に突出し、前記ドア開口部11の前縁枠12aと上縁枠12b,
下縁枠12cの外側面と略同一平面をなして該ドア開口部1
1内に格納される。

したがって、スライドドアｂの全閉時における車室内側
への入込み量が少なくて済むので、その分荷台側壁11の
外板11aと内板11bとの間隔L₂を狭くすることができる。

実施例 以下本考案を図示せる実施例に随って説明する。ａはバ
ンタイプ等の貨物自動車の荷台側壁11に設けられたドア
開口部であって、該ドア開口部ａの周縁には、該ドア開
口部ａの周縁を形成する枠材12が取付けられている。該
枠体12は前縁枠12aと上縁枠12b,下縁枠12c,後縁枠12dと
からなり、そのうち、後縁枠12dを除いた３つの枠材、
すなわち、前縁枠12aと上縁枠12b,下縁枠12cは前記荷台
側壁11の外板11aよりも車体幅方向に突出するように設
置され、後縁枠12dは他の枠材よりも断面形状が小さく
なされ、その外側面は前記荷台側壁11の外板11aの外側
面と略同一平面になるようになされている。

前記ドア開口部11の上縁枠12b近傍にはスライドドアｂ
の上縁前端部を支承しガイドするアッパガイドレール13
が設けられている。該アッパガイドレール13内には、前
記スライドドアｂの上縁前端部に設けられたガイドロー
ラ14が転動自在に嵌合されている。又、該アッパガイド
レール13の前側部分13aは車室内側に折曲げられ、その
先端部13a′は前記ドア開口部11の前縁枠12aの後面の内
側角部12a′に位置するようになされている。

尚、第１図中符号11bは荷台側壁11の内板、又、第２図
中符号16はスライドドアｂの後端部に設けられたドアハ
ンドル、17はスライドドアｂの後端部を支承する車体側
に設けられたセンターガイドレールである。

考案の効果 以上述べたように本考案によれば、車体側壁に設けられ
たスライドドアを取付けるドア開口部の周縁を形成する
枠材のうち、後縁枠を除いた三方の枠材を前記荷台側壁
の外板よりも車体幅方向に突出するように設置し、後縁
枠を他の枠材よりも断面形状を小さくして前記荷台側壁
の外板と略同一平面になるように設置すると共に、スラ
イドドアをガイドするガイドレールのうち、アッパガイ
ドレールの車室内側に折曲がる前側部分の先端部をドア
開口部の前縁を形成する前縁枠の後面の内側角部に位置
させ、スライドドアの全閉時において、該スライドドア
の外側面を荷台側壁の外板よりも車体幅方向に突出させ
前記後縁枠を除いた三方の枠材の外側面と略同一面を形
成するようにしたので、スライドドアの全閉時における
車室内側への入込み量が少なくて済む。したがって、そ
の分荷台側壁の外板と内板との間隔を狭くすることがで
きるため、荷室内の幅寸法を広くすることができるの
で、荷物の積載効率を向上させることができる。

又、本考案によれば、アッパレールが荷室内に突出する
ことがないので、荷物の積降しの邪魔になることがない
だけではなく、荷物を傷つけたり、あるいは、荷物によ
ってアッパレールを変形させたりすることがない等の効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるスライドドアの取付け構造を示す
拡大横断面図、第２図は同上の正面図、第３図は従来の
スライドドアの取付け構造を示す拡大横断面図である。 ａはドア開口部、ｂはスライドドア、11は荷台側壁、11
aは外板、12は枠材、12aは前縁枠、13はアッパガイドレ
ール、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】荷台側壁にドア開口部を設け、該ドア開口
   部にスライドドアを開閉可能に取付けるようになしたバ
   ンタイプ等の貨物自動車のスライドドアの取付け構造に
   おいて、前記ドア開口部の周縁を形成する枠材のうち、
   後縁枠を除いた三方の枠材を前記荷台側壁の外板よりも
   車体幅方向に突出するように設置し、後縁枠を他の枠材
   よりも断面形状を小さくして前記荷台側壁の外板と略同
   一平面になるように設置すると共に、スライドドアをガ
   イドするガイドレールのうち、アッパガイドレールの車
   室内側に折曲がる前側部分の先端部をドア開口部の前縁
   を形成する前縁枠の後面の内側角部に位置させたことを
   特徴とするスライドドアの取付け構造。