JPH07367B2 - 剥離用シート - Google Patents

剥離用シート

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JPH07367B2
JPH07367B2 JP62257973A JP25797387A JPH07367B2 JP H07367 B2 JPH07367 B2 JP H07367B2 JP 62257973 A JP62257973 A JP 62257973A JP 25797387 A JP25797387 A JP 25797387A JP H07367 B2 JPH07367 B2 JP H07367B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔A〕産業上の利用分野 本発明は、紙、ラミネート紙、合成紙、プラスチックフ
ィルムなどのシート状基体の上に耐ブロッキング性にす
ぐれ内部剥離防止性に優れた層を設けた剥離用シートに
関するものである。
〔B〕従来の技術 紙、ラミネート紙、合成紙、プラスチックフィルムなど
のシート状基体の上に有機ポリシロキサンからなる剥離
層を設けたシリコーン剥離用シートは近年多くの用途に
使用されている。剥離層の形成方法としては有機すず化
合物やその他の重金属塩、および白金系の触媒を含む縮
合型もしくは付加型シリコーン系樹脂の溶液、またはエ
マルジョンを塗布した後、熱風オーブン中で120℃から1
80℃で加熱し硬化被膜を形成する方法が一般的である。
〔C〕発明が解決しようとする問題点 紙を基体に用いた剥離用シートにおいてこのような高温
加熱処理を行なうと紙基体に耐熱性が必要なことは勿論
の上、紙基体内部の水分蒸発によりしわやカールが発生
しやすく、また剥離層に水分蒸発に伴うピンホールが生
じ易いという欠点を有していた。このような欠点を克服
する目的と剥離層を形成するシリコーン樹脂の紙への吸
収を低減させる目的で紙表面をポリエチレンや塩化ビニ
リデン等でラミネートした基体を用いることがよく使わ
れる方法であるが、やはりシリコーン樹脂の硬化時にお
いてラミネート層の軟化、溶融、収縮等が起こり結果と
してラミネート基体表面の不均一化により剥離性能を阻
害することや紙中の水分蒸発による気泡発生のためにピ
ンホールが生じ易いという欠点を有していた。このよう
な欠点を克服するひとつの手段として無溶剤型シリコー
ン樹脂、その中でも特に紫外線(UV)および電子線(E
B)照射により重合可能な官能基を有するシリコーン樹
脂を用いてUVまたはEB硬化を行なう低温キュアリング型
の剥離紙製造技術が開発された。これらの方法によれば
剥離紙製造工程中における高温処理に由来するカール、
しわ、ピンホール等の発生は比較的防げるものの、紙基
体を用いる剥離紙製造においては紙基体へのシリコーン
樹脂のしみこみを防止し、塗布量のバラツキを少なくす
るために高粘度の樹脂を使用しなければならないといっ
た問題や、フィルム基体の剥離用シート製造においては
UVまたはEB硬化を行なう低温キュアリング型方法で作成
したシリコーン膜はフィルム基体との密着性に劣るとい
う問題点を有する。
〔D〕問題点を解決するための手段 本発明者は、上記のような問題点を解決する手段を鋭意
研究した結果以下のような方法を見いだすに至った。す
なわち、紙またはフィルム基体の少なくとも片面に該基
体と接着性の良い紫外線重合性組成物層を塗布し、さら
にその上に紫外線重合性であり、かつ硬化後に剥離性を
有する組成物層を塗布した後、紫外線照射により両層を
同時に硬化させた層を設けることにより上記問題を解決
した剥離用シートが得られることを見いだし本発明を完
成させるに至った。以下本発明を詳細に説明する、即ち
本発明は基体の上に基体と接着性の良い紫外線硬化樹脂
層と、粘着剤と剥離性の良い紫外線硬化樹脂層を順次設
け紫外線照射することによって作成した剥離用シートを
提供するものである。ここでいう基体と接着性の良い紫
外線線重合性組成物(以下、単に紫外線重合性組成物と
略する)とは、アクリロイル基、メタクリロイル基、ま
たはエポキシ基を有する化合物(以下単に紫外線重合性
樹脂と略す)と光開始剤および必要ならば増感剤との混
合物である。
本発明に用いられる紫外線重合性樹脂としては、分子末
端にまたは分子側鎖に反応基を有する不飽和ポリエステ
ル、変性不飽和ポリエステル、アクリル系ポリマーおよ
び不飽和結合を有する単量体、エポキシ化合物などが単
体でまたは他の溶剤とともに使用できるが、基体と紫外
線重合性組成物との親和性、および紫外線重合性組成物
と紫外線重合性シリコーン組成物との親和性に考慮して
選ばれる。以下、紫外線重合性樹脂のうち代表的なもの
を例示する。
(a)ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタク
リレート 例えば、アロニックスM−5300、アロニックスM−540
0、アロニックスM−5500、アロニックスM−5600、ア
ロニックスM−5700、アロニックスM−6100、アロニッ
クスM−6200、アロニックスM−6300、アロニックスM
−6500、アロニックスM−7100、アロニックスM−803
0、アロニックスM−8060、アロニックスM−8100(以
上、東亜合成化学工業(株)商品名)、ビスコート70
0、ビスコート3700(以上、大阪有機化学工業(株)商
品名)、カヤラッドHX−220、カヤラッドHX−620(以
上、日本化薬(株)商品名) (b)エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート 例えば、NKエステル、EA−800、NKエステル、EPM−800
(以上、新中村化学(株)商品名)、ビスコート600、
ビスコート540(以上、大阪有機化学工業(株)商品
名)、フォトマー3016、フォトマー3082(以上、サンノ
プコ(株)商品名) (c)ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート 例えば、アロニックスM−1100、アロニックスM−120
0、アロニックスM−1210、アロニックスM−1250、ア
ロニックスM−1260、アロニックスM−1300、アロニッ
クスM−1310(以上、東亜合成化学工業(株)商品
名)、ビスコート812、ビスコート823、ビスコート823
(以上、大阪有機化学工業(株)商品名)、NKエステ
ル、U−108−A、NKエステル、U−4HA(以上、新中村
化学(株)商品名) (d)単官能アクリレート、単官能メタクリレート 例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキ
シエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、N、N−ジメチルアミ
ノエチルアクリレート、N、N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート、N、N−ジエチルアミノエチルメタク
リレート、ブトキシエチルアクリレートなど。エチレン
オキシド変性フェノキシ化りん酸アクリレートエチレン
オキシド変性ブトキシ化りん酸アクリレート、この他に
東亜合成化学工業(株)の商品名でいえばアロニックス
M−101、アロニックスM−102、アロニックスM−11
1、アロニックスM−113、アロニックスM−114、アロ
ニックスM−117、アロニックスM−152、アロニックス
M−154などが挙げられる。
(e)多官能アクリレート、多官能メタクリレート 例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレン
グリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソ
シアヌル酸ジアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、イソシアヌル酸トリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、エチレンオキシド変性ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオ
キシド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
プロピレンオキシド変性ジペンタエリスリトールポリア
クリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリト
ールポリアクリレートなどが挙げられる。東亜合成化学
工業(株)の商品名でいえばアロニックスM−210、ア
ロニックスM−215、アロニックスM−220、アロニック
スM−230、アロニックスM−233、アロニックスM−24
0、アロニックスM−245、アロニックスM−305、アロ
ニックスM−309、アロニックスM−310、アロニックス
M−315、アロニックスM−320、アロニックスM−32
5、アロニックスM−330、アロニックスM−400、TO−4
58、TO−747、TO−755、THIC.TA2などが挙げられる。
(f)エポキシ化合物 例えばグリシジルメタクリレート、1,3-ビス(N,N-ジエ
ポキシプロピルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3-ビ
ス(N,N-ジエポキシプロピルアミノメチル)ベンゼンな
どが挙げられる。三菱瓦斯化学(株)の商品名で言え
ば、GE−510、TETRAD−X、TETRAD−Cなどが挙げられ
る。
硬化後に剥離性を有する組成物とは、分子末端、または
側鎖に紫外線重合性官能基を有する有機ポリシロキサン
(以下、単に紫外線重合性シリコーン組成物と略する)
と光開始剤、および必要ならば増感剤の混合物である。
本発明に用いられる紫外線重合性シリコーン組成物とし
ては分子末端、または側鎖にアクリロイル基、メタクリ
ロイル基、ビニル基、エポキシ基の中から選択される官
能基を有するシリコーン樹脂(以下、単に紫外線重合性
シリコーン樹脂と略す)であり具体的には特許出願公告
昭51−42961、昭54−6512、昭57−57096、昭58−5365
6号公報等に開示されているような化合物である。
本発明に用いられる光開始剤としては、ジおよびトリク
ロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類、ベンゾ
フェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベ
ンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケター
ル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサ
ントン類、アゾ化合物等があり、紫外線重合性樹脂およ
び紫外線重合性シリコーン樹脂の重合反応のタイプ、安
定性、および紫外線照射装置との適正などの観点から選
ばれる。光開始剤の使用量は紫外線重合性樹脂または紫
外線重合性シリコーン樹脂に対して通常0.1〜5%の範
囲である。また、光開始剤にハイドロキノンのような貯
蔵安定剤が併用される場合もある。
本発明に用いられる増感剤としては、脂肪族アミン、芳
香族基を含むアミン、窒素複素環化合物、アリル系尿
素、O-トリルチオ尿素、ナトリウムジエチルジチオホス
フェート、芳香族スルフィン酸の可溶性塩、N,N-ジ置換
‐P-アミノベンゾニトリル系化合物、トリ‐n-ブチルホ
スフィン、ナトリウムジエチルチオホスフェート、ミヒ
ラーケトン、N-ニトロソヒドロキシルアミン誘導体、オ
キサゾリン化合物、四塩化炭素、ヘキサクロロエタン等
があり、光開始剤と共用することにより一般に硬化速度
の向上が計れる。
本発明に用いられる基体としてはグラシン紙、上質紙、
コーテッド紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリアミド等の合成樹脂フィル
ム、またはこれらの合成樹脂を紙に片面、または両面に
ラミネートしたラミネート紙、金属箔、または金属箔と
紙、合成樹脂フィルムとの貼り合わせ品をさす。
なお、紙基体の坪量は40〜250g/m2、より好ましくは50
〜200g/m2であり、その表面は平滑であることが好まし
いが、剥離性能のコントロール上粗面であってもかまわ
ない。
基体上に紫外線重合性組成物を塗布する前に基体表面に
コロナ放電等の表面処理を行なっても良い。
本発明による剥離用シートを図を用いて説明する。
第1図は本発明方法により製造した剥離用シートの一例
を示す側面概略図である。
基体シート1上において紫外線重合性組成物2が目止め
層となり紫外線重合性シリコーン組成物3の基体シート
1へのしみこみを防止している。
第2図は本発明の実施に使用する剥離用シート製造装置
の一例を示す側面概略図である。
基体シート1を供給ロール4から繰り出し、コーター5
により紫外線重合性組成物2を塗布し、コーター6によ
り紫外線重合性シリコーン組成物3を塗布した後、紫外
線照射装置7において紫外線照射により紫外線重合性組
成物2と紫外線重合性シリコーン組成物3の硬化を行な
う。このようにして製造した剥離用シート8は巻き取り
ロール9によって巻き取られる。なお、基体シート1の
表面はコロナ発生装置10によりコロナ処理しても良い。
本発明による方法によれば剥離紙製造工程中においてシ
リコーン樹脂は常に紫外線重合性組成物上に塗布され紙
基体上に直接塗布されることがないため紙基体中へのシ
リコーン樹脂のしみこみが起こらない。従って高価なシ
リコーン樹脂量の低減が図れる。更に低濃度のシリコー
ン樹脂が使用できるという利点も有する。
本発明で示すように紫外線重合性組成物と紫外線重合性
シリコーン組成物とを重ねて同時に紫外線照射により硬
化せしめると、界面で共重合がおこり紫外線重合性シリ
コーン組成物層と紫外線重合性組成物層との接着は非常
に強固なものとなる。紙基体等と各種アクリレートなど
の紫外線重合性組成物との接着は一般に非常に強いの
で、結果として本発明による方法を用いればシリコーン
剥離のない剥離用シートが得られる。
基体上に紫外線重合性組成物および紫外線重合性シリコ
ーン組成物を塗布する方法としては、例えば、ブレード
コート、エアードクターコート、スクイズコート、エア
ーナイフコート、リバースロールコート、グラビアロー
ルおよびトランスファーロールコート、Eバーコート等
の方法が用いられる。
基体上に塗布する紫外線重合性組成物量は基体の種類に
より異なるが0.1〜10g/m2、より好ましくは0.2〜5g/m2
であり、紫外線重合性シリコーン組成物量は0.1g/m2〜5
g/m2、より好ましくは0.2〜5g/m2である。シリコーン組
成物の量が0.1g/m2以下と極端に少ないと紫外線重合性
組成物上に均一に塗布する事が困難であり、また剥離を
悪くする、またシリコーン量を5g/m2以上と多くしても
特性状変わらず、コストのみ向上するし、さらに、極端
に多くなると硬化後摩耗などによりシリコーンが脱落し
やすい。
紫外線照射装置としては例えば、低圧水銀灯、中圧水銀
灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等があり、オゾ
ン発生の少ないオゾンレスタイプもある。一般に出力30
w/cm以上のランプを複数本並行して使用する。
〔E〕作用 本発明は、剥離用シートの製造において剥離用基体上に
基体と接着性の良い紫外線重合性組成物を塗布した後、
紫外線重合性シリコーン組成物を塗布し、紫外線照射に
より硬化せしめて剥離用シートを製造するもので、紫外
線重合性組成物により基体の目止めを行なうためシリコ
ーン樹脂が基体にしみこまない。また、基体と接着性の
良い紫外線重合性組成物を基体と紫外線重合性シリコー
ン樹脂層の中間に用いることによりう紫外線重合性組成
物と紫外線重合性シリコーン組成物との間で重合が行な
われる。従って、シリコーン樹脂層と基体との密着性が
格段に向上する。また、製造工程において高温処理を行
なわないため、高温処理に由来するカール、しわ、シリ
コーン樹脂層のピンホール等の発生を抑制する事ができ
る。
〔F〕実施例 以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明
の内容は実施例に限られるものではない。
実施例−1 基体にサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを使用し
た坪量90g/m2の上質紙の片面にコロナ処理を施しグラビ
アコーターを用いて光重合開始剤として2%ベンジルジ
メチルケタール(チバガイギー(株)社製品、製品名イ
ルガキュア651)、紫外線重合性樹脂としてイソシアヌ
ル酸ジアクリレート(東亜合成化学工業(株)製品、商
品名アロニックスM−215)からなる紫外線重合性組成
物を2g/m2の塗布量で塗布した後、グラビアコーターを
用いて紫外線硬化性シリコーン樹脂(信越化学工業
(株)、商品名KNS50002)を0.6g/m2の塗布量で塗布し
た。このようにして得られたシートを紫外線照射装置
(80W/cm、オゾン集光型、照射距離10cm)内に導き、紫
外線照射した。得られた剥離用シートについて粘着剤に
対する剥離抵抗値、残留接着率、ラブオフ、カール、し
わ、ピンホールの有無の結果を第1表に示す。
実施例−2 実施例−1と同様にして、紫外線重合性樹脂のみを2−
ヒドロキシエチルアクリルフォスフェート(共栄社油脂
化学工業(株)、商品名ライトエステルP−A)を1.5g
/m2の塗布量に変えて、他の条件を同じにして剥離用シ
ートを製造した。
得られた剥離用シートについて粘着剤に対する剥離抵抗
値、残留接着率、ラブオフ、カール、しわ、ピンホール
の有無の結果を第1表に示す。
実施例−3 基体として坪量100g/m2のポリエチレンテレフタレート
フィルム(三菱樹脂(株)、商品名ダイアホイル#10
0)を用い、片面にコロナ処理を施しグラビアコーター
を用いて以下に示すような紫外線重合性組成物を2g/m2
の塗布量で塗布した。
エポキシ変性アクリレート TO−458 29部、 アクリレートモノマー M−5700 69部 (両方とも東亜合成化学工業(株)製品) ベンジルジメチルケタール IRGACURE951 2部 (チバガイギー(株)社製品) 次に、グラビアコーターを用いて実施例−1と同様な紫
外線硬化性シリコーン樹脂を0.6g/m2の塗布量で塗布し
た後、実施例−1と同様な条件で紫外線照射を行い硬化
して剥離用シートを得た。
得られた剥離用シートについて粘着剤に対する剥離抵抗
値、残留接着率、ラブオフ、カール、しわ、ピンホール
の有無の結果を第1表に示す。
比較例−1 実施例−1と同様な上質紙にコロナ処理を施し、紫外線
重合性組成物を塗布することなく直接実施例−1と同様
な紫外線重合性シリコーン組成物を塗布し、実施例−1
と同様な紫外線照射により硬化を行なった。得られた剥
離用シートはシリコーン樹脂のほとんどが紙にしみこん
だ物であった。この剥離用シートについて粘着剤に対す
る剥離抵抗値、残留接着率、ラブオフ、カール、しわ、
ピンホールの有無の結果を第1表に示す。
比較例−2 実施例−3と同様なポリエチレンテレフタレートフィル
ムを用い、片面にコロナ処理を施した後、紫外線重合性
組成物を塗布することなくグラビアコーターを用いて実
施例−1と同様な紫外線重合性シリコーン組成物を塗布
し、実施例−1と同様な紫外線照射により硬化を行なっ
た。得られた剥離用シートについて粘着剤に対する剥離
抵抗値、残留接着率、ラブオフ、カール、しわ、ピンホ
ールの有無の結果を第1表に示す。
比較例−3 実施例−1と同様な上質紙にコロナ処理を施し、熱硬化
型シリコーン樹脂(信越化学工業(株)、商品名KNS、
白金系触媒 CAT PL−8含有)をシリコーン重量が乾
燥状態で0.6g/m2の塗布量になるように塗布した。この
ようにして得られたシートを140℃の乾燥器中で50秒間
加熱し硬化させた。得られた剥離用シートはシリコーン
樹脂のほとんどが紙にしみこんだ物であった。この剥離
用シートについて粘着剤に対する剥離抵抗値、残留接着
率、ラブオフ、カール、しわ、ピンホールの有無の結果
を第1表に示す。
試験方法は以下の通りである。
[剥離強度] 上質紙上に粘着剤(東洋インキ(株)製、製品名BPS)
を塗布し標準粘着シートとして使用した。得られた剥離
紙および剥離用シート(幅25mm)を20℃、湿度65%の恒
温恒湿器内で24時間放置した後、重量2000gの圧着ロー
ラーで標準粘着シートに圧着し20℃、湿度65%の恒温恒
湿器内で2時間放置後、テンシロン(東洋ボールドウィ
ン(株)社製)で剥離角180゜、剥離速度30cm/分の条件
で連続して引き剥したときの荷重を剥離強度とする。
[残留接着率] 得られた剥離用シート(幅25mm)を20℃、湿度65%の恒
温恒湿器内で24時間放置した後、重量2000gの圧着ロー
ラーで標準粘着シートに圧着し20℃、湿度65%、圧力0.
1kg/cm2の条件下で24時間加圧した。標準粘着シートを
剥離用シートより剥した後、表面を良く磨いた厚さ1.5m
mのステンレス鋼板にはりつけ、重量2000gの圧着ローラ
ーで圧着し20℃、湿度65%の恒温恒湿器内で1時間放置
後、テンシロンで剥離角180゜、剥離速度30cm/分の条件
で連続して引き剥したときの荷重を剥離強度として求め
る。次に、表面を良く磨いた厚さ1.5mmのステンレス鋼
板に標準粘着シートをはりつけ、20℃、湿度65%、圧力
0.1kg/cm2の条件下で24時間加圧した。常圧に戻してか
ら、重量2000gの圧着ローラーで圧着し20℃、湿度65%
の恒温恒湿器内で1時間放置後、テンシロンで、剥離角
180゜、剥離速度30cm/分の条件で連続して引き剥したと
きの荷重を剥離強度として求める。残留接着率R(%)
は次の式により求められる。剥離用シートへ接触後の粘
着シートの剥離強度=Aとし、剥離用シート紙へ未接触
の粘着シートの剥離強度=Bとすると、R=(A/B)×1
00 [ラブオフ] 剥離用シートのシリコーン面を指で強く擦り、シリコー
ン面の剥離を目視により判定した。
[ピンホール] 剥離用シートのシリコーン面を染料を溶かしたトルエン
で濡らし、裏面より染み込み具合いを観察した。
[カールおよびしわ] 20℃、湿度65%の条件における相対比較により判定し
た。
〔G〕発明の効果 実施例および比較例で作成した剥離用シートについて粘
着剤に対する剥離抵抗値、残留接着率、ラブオフ、カー
ル、しわ、ピンホールの有無の結果を第1表に示す。第
1表より明らかなように実施例1,2,3により得られた剥
離用シートは剥離強度が小さく残留接着率が大きい。さ
らに高温加熱処理を施していないためカール、しわ、ピ
ンホールのない優れた特性を有している。これに対して
同じ電子線重合性シリコーン組成物を用いても比較例1
のごとく電子線重合性組成物による下塗り層がないもの
はシリコーン樹脂が紙基体にしみこみ、結果として剥離
強度が大きくなり、シリコーン樹脂の成膜性が悪いため
にピンホールも極めて多い。比較例3により得られた剥
離用シートも比較例2の剥離用シートとほぼ同じ欠点を
有し、かつ高温加熱処理に由来するカール、しわも著し
い。比較例2により得られた剥離用シートに関してはシ
リコーン樹脂とポリエチレンテレフタレートフィルムと
の接着性が悪く、シリコーン樹脂が摩擦により剥離する
いわゆるラブオフの現象を起こすという欠点を有してい
た。
以上記載したごとく本発明による方法により、カール、
しわ、ピンホール等の発生がなく、各種基体との接着性
に優れ、ラブオフの現象の起きない剥離用シートを少な
い工程で作成できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の剥離用シートの一例を示す側面概略図
である。 第2図は本発明の剥離用シート製造装置の一例を示す側
面概略図である。 1:基体シート、2:紫外線重合性組成物、3:紫外線重合性
シリコーン組成物、4:供給ロール、5:コーター、6:コー
ター、7:紫外線照射装置、8:剥離用シート、9:巻き取り
ロール、10:コロナ発生装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙またはフィルム基体の少なくとも片面に
    該基体と接着性の良い紫外線重合性組成物層を塗布し、
    さらにその上に紫外線重合性であり、かつ硬化後に剥離
    性を有する組成物層を塗布した後、紫外線照射により両
    層を同時に硬化させることにより作成したことを特徴と
    する剥離用シート。
  2. 【請求項2】該基体と接着性の良い紫外線重合性組成物
    が、アクリロイル基またはメタクリロイル基またはエポ
    キシ基を有する化合物からなることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の剥離用シート。
  3. 【請求項3】該紫外線重合性であり、かつ硬化後に剥離
    性を有する組成物が、分子末端、または側鎖にアクリロ
    イル基、メタクリロイル基、ビニル基、エポキシ基の中
    から選択される官能基を有する有機ポリシロキサンから
    なることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の剥離
    用シート。
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