JPH0736375Y2 - トナー貯留装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、静電転写型複写機等にいて排トナーを回収す
る際などに好適に用いられるトナー貯留装置に関する。

従来技術 従来から静電転写型複写機等においては、静電潜像担持
体に静電潜像を形成し、この静電潜像を着色顔料である
トナーを用いて現像し、このトナー像を転写材に転写す
るように構成されている。しかし、トナー像の転写後に
おいても、前記担持体表面にはトナーが一部残留してお
り、担持体を再使用するためにも、この残留トナーを除
去する必要がある。

このため、金属製のブラシや各種ブレードを担持体表面
に圧接させて残留トナーを除去し、この排トナーをブレ
ードなどを含むクリーニング装置に収容させる技術など
が行われている。

考案が解決しようとする問題点 ところで、前記従来のクリーニング装置は、ブレード等
で除去された排トナーを一旦その内部に収容するととも
に、収容されたトナーの増量により、前記担持に接触し
て、担持体の動作不良を惹起することのないように、こ
の排トナーをさらに別体とされた排トナー回収装置に搬
送し、この排トナー回収装置で排トナーの回収処理を行
なうようになっている。このため両装置の存在により複
写機自体が大型化するだけでなく、これら装置の保持作
業が煩雑化するといった問題点を有していた。

そこで本考案は、上記問題点を解消し、トナー収容量を
格段に増大できるようにしたトナー貯留装置を提供する
ことを目的とする。

問題点を解決するための手段 本考案は、トナーが予め定める供給方向から内部に供給
されるハウジングを備え、 ハウジング内をトナーの前記供給方向に沿ってその内部
に上方を開放状態とした複数の区画に区分する隔壁を、
ハウジングの底から上方になるにつれて前記供給方向下
流側に傾斜した状態で立設したことを特徴とするトナー
貯留装置である。

作用 前述のように構成された本考案のトナー貯留装置におい
て、トナーはまず隔壁で区分されたハウジング内の一つ
の室内に収容される。

そして順次供給されるトナーをこの室内に集中して収容
する。また、次第に増量された排トナーは、該室の隔壁
上方の空間から隣接する次の室へ落下し収容される。

このように、ハウジング内に区分けされた室毎に集中分
散してトナーが収容されるので、ハウジング内のトナー
の収容量が従来のものに比し、大幅に増大するととも
に、トナーの回収に際しては、前記室毎に貯積されてい
るトナーを一挙に取出すことができるので、その回収作
業が効率よく実施できるようになる。

特に本考案に従えば、隔壁はハウジングの底から上方に
なるにつれて供給方向下流側に傾斜した状態で立設され
ているので、ハウジングを後述の第２図に示されるよう
に供給方向下流側を下にして傾斜した場合に、トナーが
隔壁の上方の空間から隣接する下流側の室へ落下して収
納される。

実施例 以下、本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。第１図は、本考案の実施例の静電複写機の断面図を
示すもので、静電潜像の担持体である感光ドラム１と、
トナーを除去するブレード２、およびクリーニング装置
３が設けられている。このクリーニング装置３は、図示
したようにその内部に上方を開放状態とした複数の隔壁
3a,3bを立設してなる。なお、隔壁3a,3bは、その隔壁3
a,3bにより区分けされた区画A,B,Cに収容する排トナー
を順次前方へオーバフローさせやすくするため前方方向
（第１図左方）へ適度な傾斜をもたせている。

すなわちクリーニング装置３のハウジング４の内部に、
予め定める供給方向（第１図の右から左への方向）にト
ナーが供給され、このハウジング４の内部に、隔壁3a,3
bが設けられ、これらの隔壁3a,3bは、ハウジング４の底
５から上方になるにつれて前記供給方向下流側（第１図
の左方）に傾斜した状態で立設される。

なお、複写機本体Ｃが転写動作を停止しているときに
は、たとえば第２図のように複写機本体Ｃを傾動させ
て、第１図に示す区画Ａのみに収容されている排トナー
を上方の空間を利用して区画Ｂを越えて区画Ｃに収容さ
せる。そして、再使用時の排トナーを新たに区画Ａ側か
ら順次区画Ｂ側へ収容させるようにする。

第３図は、上記傾動操作を行なった後の排トナーの収容
状態を示すもので、特に排トナーの貯積頻度の高い区画
Ａならびに区画Ｂの有効利用ができるものとなる。

このように本考案に係るクリーニング装置３は、その内
部の隔壁3a,3bによって、区画A,B,Cを保有しているか
ら、クリーニング装置３の排トナー収容量は従来のもの
に比し、倍加されるとともに、隔壁3a,3bにより排トナ
ーを各室A,B,C内に集中させることができるので、排ト
ナーの回収処理が容易に効率的に実施できるようにな
る。

効果 以上のように、本考案のトナー貯留装置は、貯留装置内
に隔壁を設けて構成されているので、この隔壁により区
分された各区画内にトナーを個別に収容できる。これに
よりトナー貯留装置自体のトナーの収容量が増大すると
ともに、その回収も効率的に実施できるようになる。更
に、複写機本体の小型化に寄与し、かつ、そのメンテナ
ンスが簡便に行なえるようになる。

特に本考案によれば、隔壁は、ハウジングの底から上方
になるにつれて供給方向下流側に傾斜した状態で立設さ
れるので、本件トナー貯留装置が装着される複写機など
を前述の第２図のように傾斜させる操作だけで、トナー
の供給方向上流側の区画Ａのみに収容されている排トナ
ーを、その隔壁の上方の空間を利用して下流側の区画Ｃ
またはＢに効率よく移動して収容させることができると
いう優れた効果が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るクリーニング装置３を設置した複
写機の断面図、第２図は複写機を傾動させた状態を示す
断面図、第３図は排トナーを前方に移動させた態様を示
す断面図である。 ３……クリーニング装置、3a,3b……隔壁、A,B,C……区
画

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トナーが予め定める供給方向から内部に供
   給されるハウジングを備え、 ハウジング内をトナーの前記供給方向に沿ってその内部
   に上方を開放状態とした複数の区画に区分する隔壁を、
   ハウジングの底から上方になるにつれて前記供給方向下
   流側に傾斜した状態で立設したことを特徴とするトナー
   貯留装置。