JPH0735462B2 - 艶消し性を有する熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

艶消し性を有する熱可塑性樹脂組成物

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JPH0735462B2
JPH0735462B2 JP62156221A JP15622187A JPH0735462B2 JP H0735462 B2 JPH0735462 B2 JP H0735462B2 JP 62156221 A JP62156221 A JP 62156221A JP 15622187 A JP15622187 A JP 15622187A JP H0735462 B2 JPH0735462 B2 JP H0735462B2
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一仁 和田
高男 柴田
繁美 松本
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Kaneka Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、成形加工性に優れ、その成形体は艶消しされ
た外観を有し、かつ耐衝撃性、剛性、耐熱変形性に優れ
た熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
(従来の技術と問題点) ABS系樹脂は成形加工性に優れ、その成形体は耐衝撃
性、耐熱変形性に優れ、かつ表面光沢が高く美しいため
種々の用途に供されている。一方、自動車内装部品、弱
電部品等の分野では落書き感、高級感、光の反射を抑え
る事による安全性確保のために部品表面の光沢(反射
率)を抑えたものに対する需要が高まつている。光沢を
抑え艶消しされた部品を得る方法としては、金型面から
の改良、艶消し塗装による方法あるいは無機質やゴム成
分を配合する方法等がとられてきた。しかし、これらの
方法では十分な効果が得られていないのが現状である。
すなわち、金型面からの改良では金型の補修、管理が難
しく、また成形条件によつても艶の状態が変わり、一定
の艶の成形品を得ることは難しい。無機質の配合では耐
衝撃性の低下が大きく、ゴム質の配合では耐熱変形性や
剛性が低下し、フローマークやウエルドラインが生じや
すく、外観の優れた美しい成形品を得ることが難しい。
また、ABS系樹脂にメタクリル酸グリシジルとエチレ
ン、スチレン、アクリルニトリル、アクリルエステル等
の共重合体を配合することが提案されているが、この方
法とても耐衝撃性、成形加工性の低下をきたし、さらに
顔料を配合し着色する場合には色ムラ等を生じ外観の優
れた美しい成形品を得ることは難しい。
(問題点を解決するための手段及び作用効果) 本発明者らは、かかる欠点を改良すべく鋭意検討した結
果、ABS系樹脂(A)と特定の成分を含有するビニル系
共重合体(B)とを配合して成る組成物が成形加工性に
優れ、その成形体は艶消し表面となり、かつ耐熱特性や
機械的特性のバランスに優れていることを見い出し、本
発明に至つた。すなわち本発明は、ABS系樹脂(A)100
重量部に対し、シリル基含有ビニル系共重合体(B)を
0.5〜30重量部配合して成る熱可塑性樹脂組成物を内容
とする。
本発明に用いられるABS系樹脂(A)は、ジエン系ゴム
にシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、他の共
重合可能なビニル系化合物から選ばれた少なくとも2種
以上の化合物を共重合してなるグラフト共重合体(A−
1)、または必要に応じ、このグラフト共重合体(A−
1)に、シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、
他の共重合可能なビニル系化合物から選ばれた少なくと
も2種以上の化合物を共重合した共重合体(A−2)を
配合して成る樹脂組成物である。
このグラフト共重合体(A−1)と共重合体(A−2)
で使用される芳香族ビニル化合物としては、スチレン,
メチルスチレン,クロロスチレン,α−メチルスチレン
等があり、シアン化ビニル化合物としては、アクリルニ
トリル,メタクリルニトリル等が例示される。ジエン系
ゴムとしては、ポリブタジエンゴム,スチレン−ブタン
ジエンゴム(SBR)、アクリルニトリル−ブタジエンゴ
ム(NBR)等のジエン系ゴム;ポリブチルアクリレート
等のアクリル系ゴム等が例示される。さらに他の共重合
可能なビニル化合物としては、メチルメタクリレート,
エチルメタクリレート,エチルアクリレート,ヒドロキ
シアクリレート,ブチルアクリレート,アクリルアミ
ド,フエニルマレイミド等が例示される。
上記グラフト共重合体(A−1)と共重合体(A−2)
は好ましくは乳化重合によつて得られるが、必ずしも乳
化重合に限定されない。乳化重合は通常の方法が適用可
能である。即ち前記化合物を水性媒体中、ラジカル開始
剤の存在下に重合させればよい。その際、前記化合物を
混合物として使用しても、また必要に応じ、分割して使
用しても良い。さらに前記化合物の添加方法としては、
一度に全量仕込んでも、また逐次添加しても良く、その
添加方法は特に制限されない。その他、重合促進剤、重
合度調節剤、乳化剤も公知の乳化重合法で使用されてい
るものを適宜選択しうる。得られたラテツクスから樹脂
を得る方法は公知の方法でよい。例えば、塩化カルシウ
ム等の無機塩や塩酸等の酸類により凝固し、洗浄、脱
水、乾燥して得られる。
本発明は、シリル基含有ビニル系共重合体(B)を配合
することを特徴とする。この共重合体(B)は、1分子
中に少なくとも1個、好ましくは2個以上の加水分解性
シリル基を含有するものであり、該シリル基は好ましく
より好ましくは (Xは加水分解性基でハロゲン,アルコキシ,アシロキ
シ,アミノキシ,フエノキシ,チオアルコキシ,アミノ
基より選ばれる。R1,R2は水素又は炭素数1〜10までの
アルキル基,アリール基又はアラルキル基を示し、nは
1、2又は3の整数である。)で示される。本発明に使
用されるビニル系化合物は特に限定はなく、無水マレイ
ン酸,アクリル酸メチル,メタクリル酸メチル,アクリ
ル酸ブチル,メタクリル酸ブチル等のアクリル酸、メタ
クリル酸エステル;アクリルアミド,メタクリルアミ
ド,N−メチロールアクリルアミド,N−メチロールメタク
リルアミド等のアミド基、グリシジルアクリレート,グ
リシジルメタアクリレート等のエポキシ基、ジエチルア
ミノエチルアクリレート,ジエチルアミノエチルメタク
リレート,アミノエチルビニルエーテル等のアミド基を
含む単量体;2−ヒドロキシエチルアクリレート,2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート,2−ヒドロキシプロピルア
クリレート,2−ヒドロキシプロピルメタクリレート,2−
ヒドロキシビニルエーテル等の水酸基を含む単量体;そ
の他アクリルニトリル,イミノールメタクリレート,ス
チレン,α−メチルスチレン,アルキルビニルエーテ
ル,塩化ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,エ
チレン等が例示される。
上記、シリル基含有ビニル系共重合体(B)の製造は種
々の方法が可能であるが、炭素−炭素二重結合を有する
ビニル系共重合体とヒドロシランとによるヒドロシリル
化反応、及びビニル系化合物と重合性二重結合を有する
シリル化合物との共重合による方法が工業的に有効な方
法である。例えば、式 (式中、R1は炭素数1〜10までのアルキル基,アリール
基,アラルキル基より選ばれる1価の炭化水素基、R3
重合性二重結合を有する有機残基、Xおよびnは前記に
同じ)で示されるシラン化合物と前記の各種ビニル系化
合物をラジカル重合することにより製造される。
これらビニル系化合物とシラン化合物の共重合体の合成
は、通常の溶液重合法でおこなわれる。ビニル系化合
物、シラン化合物、ラジカル開始剤、また適当な分子量
のシリル基含有共重合体を得るために必要に応じて連鎖
移動剤を加えて50〜150℃で反応させる。溶剤は使用し
ても良く、しなくてもよいが、使用する場合は、エーテ
ル類、炭化水素類、酢酸エステル類の如き非反応性の溶
剤の使用が好ましい。
本発明における熱可塑性樹脂の特性は、ABS系樹脂
(A)、シリル基含有ビニル系共重合体(B)の混合比
率によつても変化するが、本発明においては(A)100
重量部に対し、(B)0.5〜30重量部が好ましい。シリ
ル基含有ビニル系共重合体(B)が0.5重量部未満では
成形体表面の艶消し効果が低下し、30重量部をこえると
耐衝撃性、耐熱変形性、成形加工性が低下するので好ま
しくない。成形体表面の艶消し効果を高めるには、1分
子中に含有する加水分解性シリル基が多い方が好まし
い。また耐熱変形性を維持するためには、ガラス転移温
度(Tg)が高い方が好ましい。
ABS系樹脂(A)とシリル基含有ビニル系共重合体
(B)のブレンド、造粒化、成形は、それ自体公知の方
法で実施すれば良い。また必要に応じ、安定剤、顔料、
滑剤、充填剤、帯電防止剤等を添加してもよい。
上記の通りにして得られる本発明組成物は、後記実施例
に示す通り、成形加工性にすぐれ、その成形体は艶消し
された外観を有し、かつ耐衝撃性、剛性、耐熱変形性に
優れたものである。
(実施例) 以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、実
施例に限定されるものではない。尚、以下で「部」は特
にことわりのない限り「重量部」であり、「%」は「重
量%」である。
実施例及び比較例 (1) ABS系樹脂(A)の製造 表−1に示す成分のポリブタジエン、単量体を乳化共重
合して得たグラフト共重合体(A−1)及び共重合体
(A−2)のラテツクスを、表−1に示す組成でラテツ
クスブレンドし、この混合ラテツクスに酸化防止剤を添
加し、A−イ及びA−ロは塩化カルシウムで、A−ハは
塩酸で凝固し、水洗、脱水、乾燥して樹脂を得た。
(2) シリル基含有ビニル系共重合体(B)の製造 表−2に示す成分のビニル系化合物と重合性二重結合を
有するシリル化合物の溶液共重合により得た。
(3) 熱可塑性樹脂組成物の製造 前記(1)(2)の如く製造したABS系樹脂(A)とシ
リル基含有ビニル系共重合体(B)を表−3に示す比率
で混合し、ベント式押出機でペレツト化して物理的性質
の測定に供した。その結果を表−3に示した。
表−3の結果から明らかなように、本発明の組成物C−
1〜5は成形加工性がよく、その成形体は艶消しされた
外観を有し、かつ耐熱変形性、耐衝撃性、剛性のいずれ
にも優れた熱可塑性樹脂組成物であることがわかる。
ポリブタジエン:平均粒子径2600Åのポリブタジエンゴ
ム(ラテツクス状で、使用量は固形分基準) AN:アクリルニトリル、St:スチレン、 MMA:メチルメタクリレート、α−MSt:α−メチルスチレ
MAM:N−メチロールアクリルアミド、AM:アクリルアミ
ド、St:スチレン、BA:ブチルアクリレート、MMA:メチル
メタクリレート、BMA:ブチルメタクリレート、TSMA:γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ABS系樹脂(A)100重量部に対し、シリル
    基含有ビニル系共重合体(B)を0.5〜30重量部配合し
    て成る艶消し性を有する熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】シリル基含有ビニル系共重合体(B)の主
    鎖が実質的にビニル系重合体から成り、加水分解性基と
    結合した珪素基を1分子中に少なくとも1個有し、分子
    量が300〜30,000の共重合体である特許請求の範囲第1
    項記載の艶消し性を有する熱可塑性樹脂組成物。
JP62156221A 1987-06-23 1987-06-23 艶消し性を有する熱可塑性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0735462B2 (ja)

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JPH0425431A (ja) * 1990-05-22 1992-01-29 Asahi Chem Ind Co Ltd ブロー成形品

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JPH079779B2 (ja) * 1985-07-24 1995-02-01 株式会社東芝 ガスしや断器

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