JPH0735398B2 - 新規ペプチド - Google Patents

新規ペプチド

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JPH0735398B2
JPH0735398B2 JP60114461A JP11446185A JPH0735398B2 JP H0735398 B2 JPH0735398 B2 JP H0735398B2 JP 60114461 A JP60114461 A JP 60114461A JP 11446185 A JP11446185 A JP 11446185A JP H0735398 B2 JPH0735398 B2 JP H0735398B2
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隆造 佐々木
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、オピオイドレセプターに結合性を有し、故に
鎮痛麻酔剤や温和な催眠剤、温和な覚惺剤、抗麻酔剤ま
たは抗ショック剤として期待される新規ペプチドに関す
る。
従来技術 モルヒネ党の鎮痛麻酔薬(オピエート)の作用機構の研
究から脳はじめ各種臓器には、これらの物質が特異的に
結合するオピオイドレセプターの存在することが見出さ
れた。さらに動物体内にはこのレセプターに結合し鎮痛
作用を示すペプチド類が存在することが見出され内因性
オピオイドペプチドと総称されている。これらペプチド
は鎮痛作用のみならず各種ホルモンの分泌調節や摂食の
調節にも関与することが示されている。
一方、オピエートレセプターに親和性を有するがそれ自
身鎮痛作用を示さず、モルヒネ等鎮痛麻酔薬の作用を防
げる物質はオピエートアンタゴニストと呼ばれており、
このような物質としてはナロクソンなどの合成化合物が
ある。ナロクソンやナルトレクソンは各種の原因による
ショック症状を改善する効果や脳の発育を促進する効果
を有することが知られている。最近コーヒー中に天然界
で始めてオピエートアンタゴニストの存在することが見
出され、この物質はカフェインと共にコーヒーのもつ覚
惺作用に関与する可能性が指摘されている。即ち、オピ
エートレセプターに結合性を有する物質はオピオイドま
たはオピエートアンタゴニストであり、それらは上記の
如き生理作用を示す有用物質である。
1979年にテシュマッヘル(Teschmacher)らはモルモッ
ト回腸縦走筋神経業収縮抑制試験により、乳製品を検索
したところ、牛乳カゼインペプトンからオピオイド活性
のあるβ−カゾモルフィン(ヘプタペプチド)を単離し
た(Hoppe−Seyler′s.,Z.Physiol.Chem.,360,1211及び
1217(1979)参照)。その後、このβ−カゾモルフィン
7(ヘプタペプチド)の構造を基に研究され、β−カゾ
モルフィン6、β−カゾモルフィン5及びβ−カゾモル
フィン4アミド(β−カゾモルフィン7の約100倍の活
性を有する。)が合成されるに至った(Chang,K.J.eta
1.,Science212,75(1981);同 Life science.,30 1547
(1982))。また、ジオドロウ(Zioudrou)らは、牛乳
α−カゼインのペプシン分解物中にオピオイド活性を有
するものの存在を認めた。これはα−カゼインエクソル
フィンと呼ばれる。(J.Biol.Chem.254,2446(197
9))。
人乳カゼインからも同様のペプチドが生成すれば、これ
を摂取することがヒト、特に乳児にとって望ましいこと
であろう。
又、他の食品タンパク質、例えば小麦グルテン、大豆タ
ンパク中にも外在性のオピオイド活性を示すペプチドが
存在する可能性のあることが示されている。本発明者ら
は、人乳タンパク質、牛乳タンパク質、大豆タンパク質
中に存在するチロシン残基を含むフラグメントペプチド
を分離又は合成的に得、オピオイド活性のスクリーニン
グを行なったところ、新規な活性ペプチドを発見し、本
発明を完成するに至った。
発明が解決しようとする問題点 鎮痛剤、催眠剤、覚惺剤、抗麻酔剤または抗ショック剤
等の医薬として使用可能な新規ペプチドの開発およびそ
の製造が期待されている。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、一般式R1−Tyr−Pro−Ser−X−R2で示
されるペプチドを新規に製造することに成功し、かつこ
れら新規ペプチドがオピオイド活性を有し、前記医薬へ
の使用が期待できることを見出し、この発見に基づいて
本発明を完成するに至った。
式中、R1はH,ArgまたはSer−Argを、XはTyrまたはPhe
を、R2はOH、NH2またはGlyをそれぞれ表わす。
本発明の新規ペプチドは、例えばタンパク質の酵素分解
物よりレセプターアッセイ法による活性試験によりラッ
ト脳オピオイドレセプターに結合性を有するペプチドを
後述されるような液体クロマトグラフィー操作で抽出分
離すればよい。あるいは、これらに基づき、従来慣用さ
れるペプチド合成法を利用し構成アミノ酸を順次結合さ
せて化学合成することもできる。
本発明の新規ペプチドの構成するアミノ酸はL−体、D
−体のいずれであってもよい。
本発明の新規ペプチドは後術の実施例に基づき、さらに
慣用のペプチド合成法を利用して(例えば泉屋ら著、合
成化学シリーズ「ペプチド合成」丸善(株)発行、昭和
50年参照。)製造することができる。保護基による保護
方法あるいはその脱離方法についても同様である。
本発明の新規ペプチドのうちアミド誘導体は慣用法、例
えばC末端となるアミノ酸の代わりにそのアミドを使用
して同様にペプチド合成を行う方法あるいは対応するペ
プチドエステルをアンモニアで処理してアミド化する方
法によって製造することができる。
本発明の新規ペプチドを有効成分として鎮痛剤、催眠剤
あるいは覚惺剤、抗麻酔剤、抗ショック剤として使用す
るときには、遊離形または製薬上容認される無毒性の塩
および酸付加塩とすることができる。
本発明において、製薬上容認しうる無毒性塩には、一般
に使用されている有機および無機の酸付加塩、例えば塩
酸、硫酸、スルホン酸、クエン酸、リン酸、安息香酸に
よる付加塩を採用すればよい。また、一方、Na、Kなど
のアルカリ金属塩やアンモニウム塩が含まれる。
本発明の新規ペプチドはヒト包含する哺乳動物に体する
鎮痛剤あるいは催眠剤として有効であり、例えば胆石疝
痛、腎石疝痛、癌などの痛み、術後期における痛みなど
種々の苦痛の除去のみならず、その催眠作用により催眠
薬などとしても有効である。一方、オピエートアンタゴ
ニストは麻酔解除や各種のショック症状の改善に使用さ
れる薬剤として有効である。
投与に際しては、経口投与として錠剤、カプセル剤また
はエリキシル剤のような調剤でまたは非経口投与として
無菌溶剤液または懸濁液剤で処方することもできる。
また、生理学的に認められるベヒクル、担体、賦形剤、
結合剤、防腐剤、安定剤、香味剤などとともに一般に認
められた製剤実施に要求される単位用形態で混和、投与
することももちろんできる。これらの組成物または製造
における活性物質の使用量は指示された範囲の適当な用
量が得られるようにするものである。
有効成分の投与量は病気の重さ、体重および年令あるい
はその他の要因を考慮して決められる。
本明細書における略号は次の如くである。
Tyr:チロシン、Pro:プロリン、Phe:フェニルアラニン、
Ser:セリン、Arg:アルギニン、Gly:グリシン、Boc:t−
ブチルオキシカルボニル、Bzl:ベンジル、Cl2−Bzl:2,6
−ジクロルベンジル、TFA:トリフルオロ酢酸、ODS:オク
タデシルシラン、HEPES:N−2−ヒドロキシエチルピペ
ラジン−N′−2−エタンスルフォン酸、HOBt:1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール、Tos:トシル、DCCD:ジシク
ロヘキシルカルボジイミド。
実施例 以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1 Tyr−Pro−Ser−Phe−NH2の合成 これはヒトβ−カゼインの41番目から44番目の配列に相
当するペプチドのアミド化物である。
〔製造例〕
ジメチルウォルムアミドで洗浄した5gのベンズヒドリル
アミン樹脂(0.89mmol/g)に、樹脂のアミノ基の3当量
に相当するBoc−Phe,HOBt,DCCDを少量のジメチルアミド
にそれぞれ溶解後、この順序で添加し、室温にて一夜反
応せしめた。反応後樹脂をジメチルホルムアミド、塩化
メチレン、エタノールおよびメタノールにて各々3回洗
浄した。樹脂に含まれる未反応のアミノ基は樹脂を50ml
の10%無水酢酸を含むピリジン中にて5分間の振盪を2
回行うことによってアセチル化し、反応後樹脂を50mlの
エタノールおよび50mlのメタノールによって各々2回洗
浄しBoc−Pheベンズヒドリルアミン樹脂を得た。2.3gの
Boc−Phe−ベンズヒドリルアミン樹脂(2gのベンズヒド
リルアミン樹脂に相当)を塩化メチレンにて4回洗浄
後、55%TFA、10%アニソールを含む塩化メチレン中に
て2分間、および30分間の振盪を行うことによって脱Bo
c化を行った。樹脂は塩化メチレン、33%ジオキサンを
含む塩化メチレン、および塩化メチレンにて各々3回洗
浄を行った後、10%トリエチルアミンを含む塩化メチレ
ン中にて5分間振盪、中和し、塩化メチレンにて3回の
洗浄を行いPhe−ベンズヒドリルアミン樹脂とした。こ
の樹脂をジメチルフォルムアミドにて3回洗浄した後、
少量のジメチルフォルムアミドに溶解した3当量のBoc
−Ser(Bzl),HOBt,DCCDをこの順序で添加し、室温にて
5時間振盪、カップリング反応を行った。反応後樹脂は
ジメチルフォルアミド、塩化メチレン、エタノール、メ
タノールにて各々3回洗浄し、Boc−Ser(Bzl)−Phe−
ベンズヒドリルアミン樹脂を得た。ニンヒドリン反応に
て未反応のアミノ基がないことを確認した後、同様にBo
c−ProおよびBoc−Tyr(Cl2−Bzl)をこの順序でカップ
ルさせ、Boc−Tyr(Cl2−Bzl)−Pro−Ser(Bzl)−Phe
−ベンズヒドリルアミン樹脂を得た。
このようにして得たテトラペプチドアミド樹脂の半量を
分取し1mlのアニソールを加えた後、25mlのフッ化水素
中、0℃にて1時間の攪拌を行いペプチドの樹脂からの
脱離と保護基の除去を行った。フッ化水素を除去した
後、ペプチドおよび樹脂をエーテルにて洗浄し、5mlのT
FAにてペプチドの抽出を行った。この抽出液に50mlのエ
ーテルを加えることによりペプチドを沈殿せしめ遠心に
て回収、5mlの水に溶解し、アンモニア水にてpHを8.0に
調整した後、室温にて1時間攪拌することにより、セリ
残基で生じた可能性のあるN→Oアシル転位をペプチド
結合に回復せしめた。このようにして得た粗テトラペプ
チドアミドをODSカラム(「Cosmosil5C18」,1×25cm、
半井化学製)による逆相液体クロマトグラフィーによっ
て精製を行い280nmに吸収を持つTyr−Pro−Scr−Phe−N
H2(試料1、収量110mg)を得た。
分析値 アミノ酸組成(6N−HCl,110℃、24時間加水分解): Tyr0.95,pro1.0,Ser0.94,Phe0.98,NH30.89。
ODSカラム(「Comosil5C18」,0.46×15cm半井化学社
製)からの溶出条件: 0.1%TFAを含むアセトニトリルアニアグラジエント(0
〜40%/40ml/40min)にて27%アセトニトリルで溶出し
た。
実施例2 Ser−Arg−Tyr−Pro−Ser−Tyrの単離 これはウシκ−カゼインの33番目から38番目の配列に相
当するペプチドである。
〔単離方法〕
1%のウシκ−カゼイン水溶液を塩酸にてpH1.4に調整
しブタペプシン(Sigma社製)を0.2mg/mlとなるよいう
に添加し、37℃5時間の反応を行った。反応液を凍結乾
燥後クロロフォルム−メタノール混液(65:35,v/v)に
て抽出、乾固しさらにKOHにて中和後水に可溶の画分を
粗抽出物として得た。粗抽出物をODSカラムによる逆相
液体クロマトグラフィーによって分画しラジオレセプタ
ーアツセイによりオピオイド活性の測定を行った。0.5
%TFAを含むアセトニトリルのリニアグラジエント(0
〜40%/160ml/40min)において26%アセトニトリルにて
溶出する画分にオピオイド活性が認められた。この画分
を集め乾固の後シアノプロピルシランカラム(「Cosmos
il5CN」,0.46×15cm半井化学社製)にかけ同様のアセト
ニトリルのグラジエント(0〜30%/30ml/30min)にて
展開したところ15%にて溶出する画分にオピオイド活性
が認められた。本物質は280nmに吸収を持つ単一物質で
あった。収量は3.2mg/gκ−caseinであり粗抽出液の約
7倍の比活性を有していた。
〔単離物の同定〕
本物質のアミノ酸組成はTyr1.9,Pro1.0,Ser1.94,Arg0.9
9であり、アプライドバイオシステムズ社製ガスフェー
ズプロテインシーケンサー470Aによる解析からSer−Arg
−Tyr−Pro−Ser−Tyrという構造を持ったウシκ−カゼ
インの33番目から38番目の配列に由来するペプチドであ
ることが判明した。
実施例3 Try−Pro−Ser−Tyr,Arg−Tyr−Pro−SerTyr
およびSer−Arg−Tyr−Pro−Ser−Tyrの合成 これらはそれぞれウシκ−カゼインの35〜38番目、34〜
38番目および33〜38番目の配列に相当するペプチドであ
り、このうちヘキサペプチドは実施例6で単離されたペ
プチドと同一物質である。
〔製造例〕
2gのBoc−Tyr(Cl2−Bzl)に12mlのエタノール、4mlの
水を加えて溶解した後、重炭酸セシウム水溶液で中和、
乾固しセシウム塩を得た。これに当量のClを含む8.9gの
クロロメチル樹脂(1.28mmolCl/g)と60mlのジメチルフ
ォルムアミドを加え、50℃にて一夜攪拌の後、樹脂をジ
メチルフォルムアミド、90%ジメチルウォムアミド、30
0mlのジメチルフォルムアミド、エタノールにて順序洗
浄し、Boc−Tyr(Cl2−Bzl)樹脂(0.55mmole/g)を得
た。この樹脂に実施例1と同様の方法によって順次Boc
−Ser(Bzl),Boc−Pro,Boc−Tyr(Cl2−Bzl)をカップ
ルさせ該当するテトラペプチド樹脂を得た。この樹脂の
2/3を分取し、さらに同様の方法でBoc−Arg(Tos)をカ
ップルさせ該当するペンタペプチド樹脂を得た。さらに
この樹脂の1/2を分取し、Boc−Ser(Bzl)をカップルさ
せ該当するヘキサペプチド樹脂を得た。これら三種類の
ペプチド樹脂について、実施例1と同様のフッ化水素処
理による脱保護、逆相液体クロマトグラフィーによる精
製を行いTyr−Pro−Ser−Pro(試料3−1、収量95m
g)、Arg−Tyr−Pro−Ser−Tyr(試料3−2、収量110m
g)、Ser−Arg−Tyr−Pro−Ser−Tyr(試料3−3、収
量132mg)を得た。
分析値(実施例1と同一条件) アミノ酸組成: 試料3−1,Tyr1.95,Pro1.0,Ser0.97 試料3−2,Tyr1.93,Pro1.0,Ser0,95,Arg0.99 試料3−3,Tyr1,90,Pro1.0,Ser1.94,Arg1.0 ODSカラムからの溶出位置: 試料3−1,21%アセトニトリル 試料3−2,23%アセトニトリル 試料3−3,26%アセトニトリル 実施例4 Tyr−Pro−Ser−Tyr−NH2,Arg−Tyr−Pro−S
er−Tyr−NH2およびSer−Arg−Tyr−Pro−Ser−Tyr−NH
2の合成 これらはそれぞれウシκ−カゼインの35〜38番目、34〜
38番目および33〜38番目の配列に相当するペプチドのア
ミド化物である。
〔製造例〕
実施例1と同様の方法によってベンズヒドリルアミン樹
脂にBoc−Tyr(Cl2−Bzl)をHOBtとDCCDの存在下でカッ
プさせた後、未反応のアミノ基をアセチル化し、Boc−T
yr(Cl2−Bzl)ベンズヒドリルアミン樹脂を得た。この
樹脂に実施例1の場合と同様に、Boc−Ser(Bzl),Boc
−Pro,Boc−Tyr(Cl2−Bzl)をこの順序でカップルさせ
該当のテトラペプチドアミド樹脂を得た。この樹脂の2/
3を分取し、さらに同様の方法でBoc−Arg(Tos)をカッ
プルさせ該当のペンタペプチドアミド樹脂を得た。さら
にこの樹脂の1/2を分取しBoc−Ser(Bzl)をカップルさ
せ該当のヘキサペプチドアミド樹脂を得た。これに三種
類のペプチド樹脂について、実施例1と同様、脱保護
し、精製を行い、Tyr−Pro−Ser−Tyr−NH2(試料4−
1、100mg)、Arg−Tyr−Pro−Ser−Tyr−NH2(試料4
−2、収量115mg)およびSer−Arg−Tyr−Pro−Ser−Ty
r−NH2(試料4−3、収量150mg)を得た。
分析値(実施例1と同一条件) アミノ酸組成: 試料4−1,Tyr1.90,Pro1.0,Ser0.97,NH30.91 試料4−2,Tyr1.93,Pro1.0,Ser1,95,Arg1.02,NH30.89 試料4−3,Tyr1,91,Pro1.0,Ser1.90,Arg0.99,NH30.93 ODSカラムからの溶出位置: 試料4−1,28.5%アセトニトリル 試料4−2,36.0%アセトニトリル 試料4−3,32.5%アセトニトリル 実施例5 Tyr−Pro−Ser−Tyr−Glyの合成 これらはそれぞれウシκ−カゼインの35番目から39番目
の配列に相当するペプチドである。
〔製造例〕
実施例2と同様の方法によってBoc−Gly樹脂(0.56mmol
e/g)を得た。この樹脂に実施例1と同様の方法にした
がって順次Boc−Tyr(Cl2−Bzl),Boc−Ser(Bzl),Boc
−ProおよびBoc−Tyr(Cl2−Bzl)をカップルさせ該当
するベンタペプチド樹脂を得た。このペプチド樹脂を実
施例1と同様の方法で脱保護、精製を行い、Tyr−Pro−
Ser−Tyr−Gly(試料9、98mg/g樹脂)を得た。
分析値(実施例1と同一条件) アミノ酸組成: Tyr1.96,Pro1.0,Ser0.95,Gly1.02 ODSカラムからの溶出位置:22.5%アセトニトリル 実施例6 ラット脳オピオイドレセプターアッセイの測
定 (1)実験方法 前記実施例で製造したペプチドのオピオイド活性をスナ
イダー(Snyder)らの方法(Proc.,Natl.Acad.Sci.US
A.,70,2243(1973)参照。)に準じて測定した。
雄ウィスター系ラット(100〜200g)の大脳(1.1〜1.3
g)を摘出し、これをPotterホモジナイザーを使用し
て、10mlの50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)0℃下ホ
モジナイズした。これを同一緩衝液で脳重量の100倍に
希釈した後、遠心(1,000rpm、5分、0℃)して沈殿を
除去した。
得られた溶液1.7mlに試料あるいは塩酸モルヒネ(竹田
薬品工業社製)を加えて、35℃で5分間インキュベート
した。続いて、〔3H〕−ナロクソン(NEN,37.7Cl/mmo
l)で最終濃度1nM(34,000c.p.m.)となるように加え、
再び35℃で15分間インキュベートした。
グラスフィルター(Whatman/GF/B,2.4cm)を使用して減
圧濾過を行い、レセプターの存在する幕成分をフィルタ
ー上に保持し、フィルターを4mlの緩衝液で4回手早く
洗浄した(所有時間30秒)。このフィルターを計測ヴァ
イアルに入れ、1mlの10%硫酸ドデシルナトリウム(SD
S)を加えて30分以上放置した。その後、10mlのPSC(Am
arsham社製)を加えてよく振とうし、液体シンチレーシ
ョンカウンターで計測した。ただし、大過剰の非放射性
ナロクソン存在下でもみられる結合量を差し引いたもの
を特異的結合量とした。試料の活性は〔3H〕−ナロクソ
ンの特異的結合を50%阻害するに必要な試料の濃度(IC
50)で表示した。
(2)結果 実施例7 モルモット回腸縦走筋神経業収縮抑制試験 (1)実験方法 基本的にはKosterlitzらの方法(Br.J.Pharmacol.,33,2
66(1968))に従って行った。
300〜350gのモルモットにより摘出した回腸から縦走筋
神経業評本を調製した。標本の一端は糸を経てアイソメ
トリックストランジューサにつなぎ、他方は内容積2ml
のマグヌス管の底に固定した。栄養液(118mM NaCl,4.7
5mM KCl,119mM KH2PO4,2,54mM CaCl2,1.2mM MgSO4,5mM
NaHCO3,11mM Glucse)をマグヌス管にみたし、37℃に保
ち、95%O2−5%CO2混合ガスを通気した。マグヌス管
内の電極に10秒に1回の割合で電気刺激(50V,0.1mse
c)を与え得らてた収縮の強さを電気的に記録した。収
縮を50%抑制するのに必要なペプチドの濃度(IC50)を
求めオピエートアゴニスト作用を評価した。またオピエ
ートアンタゴニスト作用は回腸標本のモルヒネによる収
縮抑制を解除する効果によって判定した。
(2)結果 発明の効果 以上の説明から明らかな如く、本発明の新規ペプチドは
温和なモルヒネ様鎮痛活性またはオピエートアンタゴニ
スト活性を有し、医薬品として期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/00 AAH 38/17 AAC A61K 37/18

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 R1−Tyr−Pro−Se−X−R2 で示されるペプチド。 (ただし、式中、R1はH,ArgまたはSer−Argを、XはTyr
    またはPheを、R2はOH、NH2またはGIyをそれぞれ表わ
    す。)
JP60114461A 1985-05-28 1985-05-28 新規ペプチド Expired - Lifetime JPH0735398B2 (ja)

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EP0053029A1 (en) * 1980-11-24 1982-06-02 Peninsula Laboratories Incorporated Non enkephalin-like peptides, their production, compositions containing them, and their medical and veterinary use

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JPS61271300A (ja) 1986-12-01

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