JPH0735145A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JPH0735145A
JPH0735145A JP20012493A JP20012493A JPH0735145A JP H0735145 A JPH0735145 A JP H0735145A JP 20012493 A JP20012493 A JP 20012493A JP 20012493 A JP20012493 A JP 20012493A JP H0735145 A JPH0735145 A JP H0735145A
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JP
Japan
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raceway
grease
outer ring
ring
rolling
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JP20012493A
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English (en)
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Hiroyuki Yatabe
裕之 谷田部
Fusasuke Goshima
房輔 五島
Norihiro Aoki
則広 青木
Yoichi Imamura
陽一 今村
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高温、高速、高荷重という過酷な条件下に於い
ても、早期剥離を生じない転がり軸受を提供する。 【構成】外輪4と内輪2との間に転動体5を転動自在に
設けた転がり軸受に、グリースを封入する。グリースの
基油を、40℃での動粘度が60cSt 以上90cSt 未満
である合成油とする。この基油に、ウレア化合物から成
る増ちょう剤18〜28重量%を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る転がり軸受は、例
えばアルミニウム(アルミニウム及びアルミニウム合金
を言う。本明細書全体で同じ。)製のハウジングを有す
る自動車用オルタネータ、或はアルミニウム製の軸を有
する電磁クラッチに組み込んで、回転部分を支持するの
に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用オルタネータや、自動車用エア
コンのコンプレッサに付属の電磁クラッチの回転部分に
は、例えば図1〜2に示す様な転がり軸受が組み込まれ
ている。この転がり軸受は、外周面に内輪軌道1を有す
る内輪2と、内周面に外輪軌道3を有する外輪4と、上
記内輪軌道1と外輪軌道3との間に転動自在に設けられ
た複数の転動体5、5とを備えている。これら複数の転
動体5、5は、環状の保持器6に、転動自在に保持され
ている。
【0003】又、上記内輪2の両端部外周面と外輪4の
両端部内周面との間には、1対のシール板7、7を設け
て、上記内輪軌道1と外輪軌道3との間の空間8の両端
開口を塞いでいる。そして、これら1対のシール板7、
7の間にグリースを充填して、上記各転動体5、5と内
輪軌道1及び外輪軌道3との転動面の潤滑に供してい
る。
【0004】上述の様な転がり軸受をオルタネータに組
み込む場合には、上記外輪4をアルミニウム製のハウジ
ングに内嵌固定し、内輪2を鋼製の回転軸に外嵌する。
ところが、アルミニウム製のハウジングは剛性が低く、
オルタネータの駆動時には、エンジンの振動やベルトの
張力に基づく高荷重を受けて弾性変形し易い。この為、
上記複数の転動体5、5の内の一部の転動体5、5が、
外輪軌道3に強く当接する、所謂偏荷重が発生する。一
方、転がり軸受をコンプレッサに付属の電磁クラッチに
組み込む場合には、上記内輪2をアルミニウム製のコン
プレッサ駆動軸に外嵌する。従ってコンプレッサ駆動時
には、アルミニウム製の駆動軸が弾性変形する事で、上
記内輪2の内輪軌道1に偏荷重が発生する。この様に、
軌道輪(内輪2、外輪4)の軌道面(内輪軌道1、外輪
軌道3)に偏荷重が発生した場合には、当該軌道面が損
傷し易く、転がり軸受の寿命を縮めてしまう。
【0005】この為従来は、内輪2及び外輪4を、鋼中
酸素濃度が9ppm 程度の高炭素クロム軸受鋼等の軸受鋼
により造り、上記偏荷重により損傷を受け易い軌道面
に、ずぶ焼きと呼ばれる標準熱処理を施して、当該軌道
面の転がり疲れ強さを向上させていた。これと共に、上
記空間8に充填するグリースとして、40℃での動粘度
が30〜50cSt のエステル系合成油、又はポリαオレ
フィン系油等の合成炭化水素油を基油とし、増ちょう剤
を13〜17重量%含むものを使用する事により、上記
軌道面の損傷防止を図っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年に於け
る自動車の高性能化に伴う転がり軸受設置部分の高温
化、高回転化、ベルトの張力増大に伴う荷重の増大によ
り、転がり軸受の使用条件が厳しくなって、偏荷重を受
ける軌道面に比較的早期に剥離が生じる等、上述した従
来の対処法では十分な寿命を得られない場合が生じてき
た。
【0007】即ち、自動車の高性能化に伴い、オルタネ
ータは小型、且つ高速化している。この様な小型でしか
も高速で使用されるオルタネータに組み込まれて回転部
分を支持する玉軸受等の転がり軸受は、従来とは全く異
なる特徴のある組織変化を伴う早期疲労破壊を発生す
る。この様な早期疲労破壊は、エンジンの振動やベルト
の張力による高荷重が転がり軸受に加わり、しかもこの
転がり軸受の支持部の剛性が弱い為、この転がり軸受を
構成する軌道輪が繰り返し曲げ変形を受ける事で発生す
るものと考えられている。
【0008】この為従来から、特開平1−259097
号公報、同3−210394号公報、同3−25009
4号公報には、転がり軸受の寿命延長を図るべく、組成
を工夫したグリースに関する発明が記載されている。し
かしながら、これら各公報に記載されたグリースにより
転がり軸受の潤滑を図った場合でも、使用条件が厳しい
場合には、軸受寿命を十分に長くする事ができない。更
に、フランス特許出願公開2681655号公報には、
基油の動粘度と軌道輪の鋼中酸素濃度とを規制する事
で、転がり軸受の寿命延長を図る発明が記載されてい
る。しかしながら、この公報に記載された発明の場合、
増ちょう剤に関する考慮がなされておらず、条件が厳し
い場合には十分な効果を発揮できない。
【0009】
【先発明の説明】上述の様な事情に鑑みて本発明者は先
に、偏荷重を受ける軌道面を有する軌道輪を鋼中酸素濃
度が6ppm 以下の鋼材により造ると共に、上記軌道面を
熱処理によって硬化し、更に、転動体設置部分に充填す
るグリースとして、40℃での動粘度が90〜160cS
t である合成油を基油とし、ウレア化合物から成る増ち
ょう剤を18〜28重量%含むものを使用する転がり軸
受を発明した(特願平4−210043号)。
【0010】この先発明に係る転がり軸受は、高温、高
速、高荷重と言った、厳しい使用条件の下でも、各軌道
面と各転動体の転動面との間に十分な潤滑油膜を形成し
て、偏荷重を受ける軌道面の耐久性を図れる。本発明
は、この様な先発明の周辺部分で行なった実験により、
上記先発明の技術的範囲から外れた部分でも、この先発
明と同様の効果を得られる事を知ってなしたものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の転がり軸受は、
前述した従来の転がり軸受と同様に、外周面に内輪軌道
を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、上
記内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複
数の転動体と、上記内輪軌道と外輪軌道との間の空間で
上記複数の転動体設置部分に充填されたグリースとを備
えている。
【0012】特に、本発明の転がり軸受は、次の(a)
〜(d)の条件を満たす事を特徴としている。 (a)上記内輪と外輪との少なくとも一方の軌道輪は、
鋼中酸素濃度が6ppm 以下の鋼材により造られている。 (b)上記(a)の条件を満たす軌道輪の少なくとも軌
道面が、熱処理により硬化されている。 (c)上記グリースは、40℃での動粘度が60cSt 以
上90cSt 未満である合成油を基油としている。 (d)上記グリースは、ウレア化合物から成る増ちょう
剤を18〜28重量%含む。
【0013】
【作用】上述の様に構成される本発明の転がり軸受によ
れば、グリースにより軌道面と転動面との間に十分な厚
さと緩衝能力とを有する油膜を形成して、この油膜によ
るダンパ効果を確保し、軌道面の剥離防止により、転が
り軸受の寿命延長を図れる。尚、グリースの基油の動粘
度、増ちょう剤の含有率、軌道輪の鋼中酸素濃度を上記
範囲に規制する理由は次の通りである。
【0014】グリースの基油の動粘度並びに増ちょう剤
の含有率は、上記軌道面と転動面との間に十分な厚さと
緩衝能力とを有する油膜を形成する為に規制する。十分
な厚さと緩衝能力とを有する油膜を形成する事は、これ
ら両面間の潤滑を図ると共に、油膜の有するダンパ効果
により、高温、高速、高荷重が揃った厳しい使用条件の
下でも、上記転動面から加わる偏荷重によって、上記軌
道面に剥離等の損傷を受ける事を防止する面から必要で
ある。
【0015】上記動粘度が60cSt 未満の場合には、上
記厳しい条件下でグリースによる油膜保持が不十分と
(油膜が薄く)なるだけでなく、油膜の緩衝能力が低く
なって、転がり軸受の寿命が不十分となる。反対に動粘
度が160cSt を越えた場合には、グリースの撹拌抵抗
が大きくなり過ぎ、転がり軸受により支持された回転部
材の回転トルクの増大、回転時の発熱量の増大が著しく
なる。従って、上記動粘度は60〜160cSt の範囲に
規制する事が好ましいが、90〜160cSt の範囲は、
先出願(特願平4−210043号)の出願時に既に効
果を確認する事により、発明として完成していたもので
あり、上記先出願の技術的範囲に含まれている。従っ
て、本発明では、上記動粘度の範囲を60cSt 以上90
cSt 未満とした。
【0016】又、増ちょう剤であるウレア化合物は、グ
リースの粘度を高め、上記ダンパ効果を発揮する油膜を
形成する為に添加するが、含有率が18重量%未満の場
合にはこの効果が不足する。反対に、含有率が28重量
%を越えた場合にはグリースが固くなり過ぎて潤滑性が
悪化し、転がり軸受を高速回転させた場合に潤滑不良に
よる焼き付きを発生する恐れがある。そこで、増ちょう
剤の含有率を18〜28重量%の範囲に限定した。
【0017】更に、少なくとも一方の軌道輪を構成する
鋼材の鋼中酸素濃度を6ppm 以下とし、この軌道輪の軌
道面を熱処理によって硬化させたのは、偏荷重を受ける
軌道面に早期剥離が発生するのを防止する為である。
【0018】即ち、軌道面に加わる偏荷重によって当該
軌道面に早期剥離が発生し、転がり軸受の寿命を著しく
短くする場合がある事が知られているが、この様な早期
剥離が発生する原因として、軌道輪を構成する鋼中の介
在物の影響が考えられる。そこで、本発明の転がり軸受
の場合には、上記介在物の絶対量を減らして上記早期剥
離を防止すべく、鋼中酸素濃度を6ppm 以下に限定し
た。
【0019】又、一般的な転がり軸受と同様に、少なく
とも偏荷重を受ける軌道面を熱処理硬化する事により、
この軌道面の早期剥離防止を図るものとした。
【0020】
【実施例】次に、本発明の効果を確認する為に行なった
実験に就いて説明する。実験には、前述の図1〜2に示
す様な、密封型ラジアル玉軸受(JIS呼び番号630
3)を使用した。この様な密封型ラジアル玉軸受の外輪
4を構成する鋼中の酸素濃度、或は1対のシール板7、
7の間に封入するグリースの種類を種々変え、鋼中酸素
濃度やグリースの違いが、偏荷重を受ける外輪軌道3の
剥離寿命に及ぼす影響に就いて検証した。
【0021】A. 第一の実験 オルタネータを構成する鋼製の回転軸に上記玉軸受の内
輪2を外嵌固定し、アルミニウム製のハウジングに外輪
4を内嵌固定した。固定位置は、偏荷重を受け易い従動
プーリ装着側とした。そして、この従動プーリとエンジ
ンのクランクシャフトに固定の駆動プーリとの間にベル
トを掛け渡し、上記エンジンによって上記回転軸を回転
駆動した。
【0022】実験では、エンジンの回転速度を650r.
p.m.から3秒で6000r.p.m.に上昇させ、上昇後5秒
で650r.p.m.に迄低下させる事を繰り返し、500時
間継続した。ベルトから従動プーリに加わる荷重は16
0kgf とした。又、試験体は1種類の試験体に就いて3
個ずつ8種類、合計24個用意し、各試験体に就いて同
じ試験を行なった。外輪軌道3に早期剥離が生じる場
合、この外輪軌道3表面の組織が変化する事から、上記
回転駆動を500時間継続した後に於ける外輪軌道3の
組織変化の有無を観察した。この第一の実験の結果を下
表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】上記表に示した8種類のグリースの内、比
較例1〜3のグリースは、増ちょう剤の含有率と基油の
動粘度との内の一方又は双方が、本発明及び先発明の範
囲から外れるものを、先発明1〜4のグリースは、本発
明と同等の効果を発揮するが、先出願(特願平4−21
0043号)の技術的範囲に含まれるものを、本発明品
のグリースは、先出願の技術的範囲には含まれず、今回
新たに効果が確認されたものを、それぞれ示している。
尚、本発明の転がり軸受を構成するグリースの基油には
エーテル油と合成炭化水素油とを混合する事により、所
定の動粘度としたものを使用した。
【0025】この様に、グリースの基油の動粘度を高く
すると共に増ちょう剤の含有率を或る程度以上確保する
事で剥離寿命が延びるのは、グリースによるダンパ効果
が大きくなる為と考えられる。これを確認する為に本発
明者は、上記本発明品に封入されたグリースの弾性係数
と、上記比較例1、2に封入されたグリースの弾性係数
とを測定したところ、本発明品の弾性係数が0.65で
あったのに対し、比較例1、2の弾性係数は0.85で
あった。弾性係数が小さい程衝撃を減衰する効果が大き
い事から、本発明品がグリースのダンパ効果により外輪
軌道3の剥離防止を図っている事を確認できた。更に本
発明者は、前記回転軸の回転速度切り換え時に外輪4に
加わる応力を測定したところ、本発明品は比較例1、2
に比べて応力が小さい事を確認できた。この様に外輪4
に加わる応力が小さくなるのも、グリースのダンパ効果
が優れている為と考えられる。
【0026】第一の実験の結果を表した前記表の記載か
ら明らかな通り、基油の動粘度が60cSt 以上であり、
しかもウレア化合物から成る増ちょう剤を18重量%以
上含有させたグリースを使用すれば、外輪軌道3に早期
剥離に結び付く様な組織変化が生じない。
【0027】B. 第二の実験 次に、軌道輪を構成する鋼材中の鋼中酸素濃度、言い換
えれば鋼材中の介在物の多少、更に言い換えれば鋼材の
清浄度が軸受寿命に及ぼす影響を確認する為に行なった
実験に就いて説明する。軌道面の性状以外の要素が実験
結果に及ぼす影響を排除する為、試験体としてスラスト
玉軸受を使用した。比較品としては、鋼中酸素濃度が9
ppm であるJIS SCr420に浸炭処理したものを、本発明対
応品としては鋼中酸素濃度が6ppm であるJIS SCr420に
浸炭処理したものを、それぞれ使用した。
【0028】これら比較品と本発明対応品とを、それぞ
れ玉と組み合わせてスラスト玉軸受を構成し、このスラ
スト玉軸受をスラスト型寿命試験器に装着して、次の条
件で寿命測定を行なった。 最大ヘルツ応力 500kgf/mm2 回転数(N) 1000r.p.m. 潤滑油 タービン油(#68) 温度 125〜130℃
【0029】この実験の結果を図3のワイブル・チャー
トに示す。この図3から明らかな通り、本発明対応品の
寿命は比較品の寿命よりも長く、鋼中酸素濃度を6ppm
以下に限定する事の効果を確認できた。
【0030】尚、本発明の転がり軸受を構成する軌道輪
の軌道面は、熱処理により硬化させておく必要がある。
この様に軌道面を硬化させる為の熱処理としては、一般
的に行なわれている標準熱処理(所謂ずぶ焼き)でも良
いが、浸炭処理、浸炭窒化処理、高周波処理等の特殊熱
硬化処理を行なえば、転がり軸受の耐久性をより向上さ
せる事ができる。以下、これら特殊熱硬化処理が転がり
軸受の耐久性に及ぼす影響に就いて調べた、第三の実験
に就いて説明する。
【0031】C. 第三の実験 本実験の場合も上記第二の実験と同様に、試験体として
スラスト玉軸受を使用した。比較品としては、JIS SUJ2
をずぶ焼きしたものを使用した。又、特殊熱硬化処理を
施した軌道輪としては、JIS SCr420に浸炭処理したもの
を使用した。
【0032】これらの軌道輪を、それぞれ玉と組み合わ
せてスラスト玉軸受を構成し、このスラスト玉軸受をス
ラスト型寿命試験器に装着して、次の条件で寿命測定を
行なった。 最大ヘルツ応力 560kgf/mm2 回転数(N) 3000r.p.m. 潤滑油 タービン油(#150) 温度 125〜130℃
【0033】この実験の結果を図4のワイブル・チャー
トに示す。この図4から明らかな通り、浸炭処理を施し
た軌道輪の寿命は比較品の寿命よりも長く、軌道面を浸
炭処理により熱処理硬化させる事の効果を確認できた。
即ち、偏荷重を受ける軌道面に浸炭処理による表面硬化
熱処理を施した場合には、当該軌道面に炭素原子が拡散
してこの軌道面を構成する鋼中に固溶し、この鋼中の残
留オーステナイト量を増加させて軌道面を強化すると共
に、上記軌道面に残留圧縮応力を発生させて、軌道面の
早期剥離防止を図れる。
【0034】尚、上述の各実験例は、本発明の転がり軸
受をオルタネータに装着すべく、内輪2を鋼製の回転軸
に外嵌固定し、外輪4をアルミニウム製のハウジングに
内嵌固定する場合に就いて説明したが、コンプレッサの
電磁クラッチ部分に装着すべく、内輪2をアルミニウム
製の回転軸に外嵌固定し、外輪4を鋼製、或はアルミニ
ウム製のプーリに内嵌固定する場合にも、本発明を適用
できる。更に、本発明は、玉軸受に限定されず、ニード
ル軸受を含むころ軸受にも適用可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明の転がり軸受は、以上に述べた通
り構成され作用するが、偏荷重を受ける軌道面の剥離寿
命を著しく延ばす事で、転がり軸受を組み込んだ各種機
器の耐久性、信頼性を向上させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となる転がり軸受の1例を示す部
分断面図。
【図2】全体構成を示す、図1のA−A断面に相当する
図。
【図3】第二の実験の結果を示す線図。
【図4】第三の実験の結果を示す線図。
【符号の説明】
1 内輪軌道 2 内輪 3 外輪軌道 4 外輪 5 転動体 6 保持器 7 シール板 8 空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周
    面に外輪軌道を有する外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道
    との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、上記内
    輪軌道と外輪軌道との間の空間で上記複数の転動体設置
    部分に充填されたグリースとを備え、次の(a)〜
    (d)の条件を満たす転がり軸受。 (a)上記内輪と外輪との少なくとも一方の軌道輪は、
    鋼中酸素濃度が6ppm 以下の鋼材により造られている。 (b)上記(a)の条件を満たす軌道輪の少なくとも軌
    道面が、熱処理により硬化されている。 (c)上記グリースは、40℃での動粘度が60cSt 以
    上90cSt 未満である合成油を基油としている。 (d)上記グリースは、ウレア化合物から成る増ちょう
    剤を18〜28重量%含む。
JP20012493A 1991-09-20 1993-07-21 転がり軸受 Pending JPH0735145A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20012493A JPH0735145A (ja) 1993-07-21 1993-07-21 転がり軸受
US08/101,056 US5385412A (en) 1991-09-20 1993-08-04 Rolling bearing
GB9316434A GB2269598B (en) 1992-08-06 1993-08-06 Rolling bearing

Applications Claiming Priority (1)

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JP20012493A JPH0735145A (ja) 1993-07-21 1993-07-21 転がり軸受

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7287910B2 (en) 2001-09-03 2007-10-30 Ntn Corporation Angular ball bearing and rolling bearing
JP2009180327A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Ntn Corp スラストころ軸受

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