JPH073456A - シリコン膜の内部応力制御方法 - Google Patents

シリコン膜の内部応力制御方法

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JPH073456A
JPH073456A JP14716193A JP14716193A JPH073456A JP H073456 A JPH073456 A JP H073456A JP 14716193 A JP14716193 A JP 14716193A JP 14716193 A JP14716193 A JP 14716193A JP H073456 A JPH073456 A JP H073456A
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JP
Japan
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silicon
substrate
film
internal stress
silicon film
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Withdrawn
Application number
JP14716193A
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English (en)
Inventor
Naoto Kuratani
直人 鞍谷
Kiyoshi Ogata
潔 緒方
Osamu Imai
今井  修
Satoru Nishiyama
哲 西山
Akinori Ebe
明憲 江部
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基体上に機能性膜を形成するにあたり、それ
ら相互の密着力を向上させるためにそれらの中間層とし
て採用される、或いは他の目的で採用されるシリコン膜
であって、その採用目的に適ったように内部応力を制御
されたシリコン膜を形成できるようにシリコン膜の内部
応力を制御する。 【構成】 基体Sにシリコン3aを蒸着させると同時、
交互又は該蒸着後に不活性ガスイオン4aを照射し、そ
の際、基体Sに対するシリコン原子と不活性ガスイオン
の輸送比を制御することにより、形成されるシリコン膜
の内部応力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基体上に形成されるシリ
コン膜の内部応力を制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基体上へのシリコン膜の形成は種々の目
的をもって行われる。例えば切削工具、金型、磁気ヘッ
ド或いは各種摺動部品といった耐摩耗性が要求される物
品については、それらの基体上に耐摩耗性等の機能を持
つ機能性膜、例えば窒化チタン膜、窒化ホウ素膜等を形
成することが従来から知られている。これら機能性膜は
種々の方法によって形成されるが、基体上に直接形成し
たのでは、基体と機能性膜との格子定数の不一致(界面
の整合性の悪さ)、熱膨張係数の不一致等による界面で
の剥離等の不都合が生じ易い。そのため、これらの不一
致を少しでも解消し、基体と機能性膜相互の密着力を向
上させるために、該機能性膜を中間層を介在させて形成
することも行われている。かかる中間層としてシリコン
膜が採用されることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
中間層を採用する場合でも、基体の成膜される表面部分
にそれまでの切削加工、研磨加工等、種々の原因で発生
している内部応力と、中間層の内部応力の違い、中間層
と目的とする機能性膜の内部応力の違いから、基体と中
間層の界面及び(又は)中間層と機能性膜との界面に、
それら相互の強固な密着を妨げる力が作用するという問
題があり、それら相互に充分な密着力が得られるとは言
い難い。
【0004】そこで本発明は、基体上に機能性膜を形成
するにあたり、それら相互の密着力を向上させるために
それらの中間層として採用される、或いは他の目的で採
用されるシリコン膜であって、その採用目的に適ったよ
うに内部応力を制御されたシリコン膜を形成するための
シリコン膜の内部応力制御方法を提供することを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決するため研究を重ね、次の事を見出した。すなわち、
基体にシリコン膜を蒸着させると同時、交互又は該蒸着
後に該基体に不活性ガスイオンを照射する手法でシリコ
ン膜を形成する場合、該基体に対するシリコンと不活性
ガスイオンの輸送比が、形成されるシリコン膜の内部応
力を左右するという事実である。
【0006】本発明はこの知見に基づくもので、基体表
面にシリコンを蒸着させると同時、交互又は該蒸着後に
不活性ガスイオンを照射する手法によって該基体上にシ
リコン膜を形成するにあたり、前記基体に到達するシリ
コン原子と不活性ガスイオンの比、すなわち輸送比を制
御することにより該シリコン膜における内部応力を制御
することを特徴とするシリコン膜の内部応力制御方法を
提供するものである。
【0007】前記不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン、クリプトン、キセノン等を例示できる。
また、前記輸送比は、(基体に到達するシリコン原子の
数)/(基体に到達する不活性ガスイオンの数)であ
る。
【0008】この輸送比の制御は、基体に到達するシリ
コン原子の数及び不活性ガスイオンの数のうち一方を一
定にしておいて他方を適宜変化させたり、或いは双方を
適宜変化させること等で行うことができる。
【0009】
【作用】本発明方法によると、基体表面にシリコンを蒸
着させると同時、交互又は該蒸着後に不活性ガスイオン
を照射する膜形成操作が実施され、該操作において基体
に対するシリコン原子と不活性ガスイオンの輸送比が、
所望のシリコン膜内部応力が得られるように制御され
る。この場合、前記輸送比が小さいほど大きな圧縮応力
を示す。
【0010】かくして、シリコン膜の用途乃至採用目的
に適った内部応力状態のシリコン膜が形成される。
【0011】
【実施例】本発明方法の実施例をそれに用いる成膜装置
例とともに説明する。図1は該成膜装置の概略構成を示
している。この装置は、成膜用の真空容器1を備え、そ
の中に板状の基体Sを支持するホルダー2、これに対向
する蒸発源3及びイオン源4を配置してある。また、容
器1にはこの中を成膜真空度に維持するための真空排気
装置7を接続してある。蒸発源3の上方、且つ、ホルダ
ー2の近傍には基体Sへのシリコン蒸着量及び蒸着速度
を測定する膜厚モニター5を設置してあり、イオン源4
に臨むホルダー2の近傍には不活性ガスイオンの照射量
を計測するイオン電流モニター6を設置してある。
【0012】蒸発源3は電子ビーム加熱によるもので、
内部にはシリコン蒸発源物質3bを収容してある。な
お、蒸発源3は電子ビーム加熱によるものに限定される
ことはなく、抵抗加熱でシリコンを蒸発させるもの等、
種々のタイプのものを使用できる。イオン源4は本例で
はバケット型イオン源であるが、このほかカウフマン型
等、他のタイプのものを採用することもできる。
【0013】以上の装置を用いる本発明の実施例は次の
とおりである。まず、いずれの場合も基体Sとしてシリ
コンウェハを採用し、これをホルダー2に取り付ける。
その後、排気装置7を運転し、容器内を一旦1×10-6
Torr以下としたのち、容器内が約5.0×10-5
orrとなるようにイオン源4にアルゴンガスを導入
し、蒸発源3からシリコン3aを蒸発させて基体Sに蒸
着させるとともに該基体にイオン源4からアルゴンイオ
ン4aを照射した。そしていずれの場合もアルゴンイオ
ンの照射エネルギーは0.5KeVの一定としたが、輸
送比=(基体Sへ到達するシリコン原子の数)/(基体
Sに到達するアルゴンイオンの数)を、シリコン蒸着量
を2.5、5、7.5、15、50、100の6通りに
変化させ、それぞれについて厚さ1μmのシリコン膜を
形成した。
【0014】成膜前後の基板の反りの変化を段差計(米
国TENCER INSTRUMENTS社製ALPHA-STEP200)で測定して内
部応力を評価したところ、図2に示す結果を得た。 な
お、この評価においては、輸送比2.5、5、7.5、
15、50、100における各膜の測定時において5回
の測定を行い、図2には、その測定値の最大値と最小値
の振れ幅を縦の線で示し、その平均値を○印で示した。
【0015】図2から分かるように、輸送比(Si/A
rイオン)が小さくなるほど圧縮応力が増大し、輸送比
を制御することで、シリコン膜内部応力を制御できるこ
とが分かる。なお、シリコン膜の内部応力制御のため
に、前記輸送比の制御のほか、さらに不活性ガスイオン
の照射エネルギーを制御することも考えられる。
【0016】また、本発明方法において、シリコンの蒸
着には、前記実施例における蒸発源によるものだけでな
く、例えばスパッタリング法による蒸着等も採用でき
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明方法による
と、基体上に機能性膜を形成するにあたり、それら相互
の密着力を向上させるためにそれらの中間層として採用
される、或いは他の目的で採用されるシリコン膜であっ
て、その採用目的に適ったように内部応力が制御された
シリコン膜を形成するためにシリコン膜の内部応力を制
御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施例に用いる成膜装置の概略構
成を示す図である。
【図2】本発明方法を実施して得られたシリコン膜にお
ける内部応力と成膜時の輸送比(シリコン原子の数/ア
ルゴンイオンの数)との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2 ホルダー 3 蒸発源 3a シリコン 3b シリコン蒸発源物質 4 イオン源 4a アルゴンイオン 5 膜厚モニター 6 イオン電流モニター 7 排気装置
フロントページの続き (72)発明者 西山 哲 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 (72)発明者 江部 明憲 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体表面にシリコンを蒸着させると同
    時、交互又は該蒸着後に不活性ガスイオンを照射する手
    法によって該基体上にシリコン膜を形成するにあたり、
    前記基体に対するシリコン原子と不活性ガスイオンの輸
    送比を制御することにより該シリコン膜の内部応力を制
    御することを特徴とするシリコン膜の内部応力制御方
    法。
JP14716193A 1993-06-18 1993-06-18 シリコン膜の内部応力制御方法 Withdrawn JPH073456A (ja)

Priority Applications (1)

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JP14716193A JPH073456A (ja) 1993-06-18 1993-06-18 シリコン膜の内部応力制御方法

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JP14716193A JPH073456A (ja) 1993-06-18 1993-06-18 シリコン膜の内部応力制御方法

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JPH073456A true JPH073456A (ja) 1995-01-06

Family

ID=15423974

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JP14716193A Withdrawn JPH073456A (ja) 1993-06-18 1993-06-18 シリコン膜の内部応力制御方法

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