JPH0734569Y2 - 装飾部材 - Google Patents
装飾部材Info
- Publication number
- JPH0734569Y2 JPH0734569Y2 JP1989127585U JP12758589U JPH0734569Y2 JP H0734569 Y2 JPH0734569 Y2 JP H0734569Y2 JP 1989127585 U JP1989127585 U JP 1989127585U JP 12758589 U JP12758589 U JP 12758589U JP H0734569 Y2 JPH0734569 Y2 JP H0734569Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- jewel
- holder
- brazing material
- fixed
- decorative member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は装飾部材に関し、特に宝石をロウ材で保持具に
固定する装飾部材に関する。
固定する装飾部材に関する。
（従来の技術及びその問題点） 従来、指輪やペンダント等にダイヤモンドやサファイヤ
等の宝石を固定する場合、金、銀、白金等の貴金属材料
から成る保持具に宝石を載置して、宝石上縁部の複数箇
所を保持具の爪で押圧挟持して宝石を保持具に固定する
所謂爪留め方法が一般に行われている。
等の宝石を固定する場合、金、銀、白金等の貴金属材料
から成る保持具に宝石を載置して、宝石上縁部の複数箇
所を保持具の爪で押圧挟持して宝石を保持具に固定する
所謂爪留め方法が一般に行われている。
ところが、この爪留め方法で宝石などを保持具に固定す
ると、保持具の爪の先端部が宝石の上縁部に突出するよ
うに位置することから、この爪の先端部に被服などが引
っ掛かるとその応力によって爪が隆起させられ、宝石の
固定がはずれて宝石が落下したり、宝石を紛失したりす
るという問題があった。
ると、保持具の爪の先端部が宝石の上縁部に突出するよ
うに位置することから、この爪の先端部に被服などが引
っ掛かるとその応力によって爪が隆起させられ、宝石の
固定がはずれて宝石が落下したり、宝石を紛失したりす
るという問題があった。
そこで本願出願人は、実願昭59−194904号において、宝
石の保持具当接部にタングステンやモリブデン等から成
る金属化部を形成して、この宝石の金属化部に保持具を
金ロウ材や銀ロウ材等から成るロウ材でロウ付けするこ
とにより宝石を保持具に強固に固定することを提案し
た。
石の保持具当接部にタングステンやモリブデン等から成
る金属化部を形成して、この宝石の金属化部に保持具を
金ロウ材や銀ロウ材等から成るロウ材でロウ付けするこ
とにより宝石を保持具に強固に固定することを提案し
た。
ところが、この従来の装飾部材では、宝石の保持具当接
部に金属化部を形成する際の温度が約1300〜1500℃と高
温のために、宝石表面が溶融乃至は軟化して表面粗れを
起こし、商品価値が著しく低下する共に、保持具とのロ
ウ付けを達成するために金属化部を形成後この金属化部
の表面をさらにめっき層で被覆しなければならず、工程
が非常に複雑になるという問題があった。
部に金属化部を形成する際の温度が約1300〜1500℃と高
温のために、宝石表面が溶融乃至は軟化して表面粗れを
起こし、商品価値が著しく低下する共に、保持具とのロ
ウ付けを達成するために金属化部を形成後この金属化部
の表面をさらにめっき層で被覆しなければならず、工程
が非常に複雑になるという問題があった。
（考案の目的） 本考案はこのような従来技術の問題点に鑑みて案出され
たものであり、装飾部材としての商品価値を低下させる
ような高温工程を経ずに宝石を保持具に堅牢に簡単に固
定した装飾部材を提供することを目的とするものであ
る。
たものであり、装飾部材としての商品価値を低下させる
ような高温工程を経ずに宝石を保持具に堅牢に簡単に固
定した装飾部材を提供することを目的とするものであ
る。
（考案の構成） 本考案によれば、宝石を保持具に固定した装飾部材にお
いて、前記宝石の構成元素のいずれかと親和力を有する
活性金属を含有するロウ材で、前記宝石を前記保持具に
直に固定したことを特徴とする装飾部材が提供され、そ
のことにより上記目的が達成される。
いて、前記宝石の構成元素のいずれかと親和力を有する
活性金属を含有するロウ材で、前記宝石を前記保持具に
直に固定したことを特徴とする装飾部材が提供され、そ
のことにより上記目的が達成される。
（作用） 上記のように構成することにより、ロウ材中の活性金属
が宝石の含有元素と親和して化合物を形成する一方、ロ
ウ材の主成分と保持具の成分とが合金を形成する。もっ
て、宝石を保持具に強固に固定することができる。
が宝石の含有元素と親和して化合物を形成する一方、ロ
ウ材の主成分と保持具の成分とが合金を形成する。もっ
て、宝石を保持具に強固に固定することができる。
（実施例） 以下、本考案を添付図面に基づき詳細に説明する。
第１図は、本考案に係る装飾部材の一実施例を示す断面
図であり、１は宝石、２は保持具である。
図であり、１は宝石、２は保持具である。
前記宝石１は、炭素（Ｃ）から成るダイヤモンド、酸化
アルミニウム（A12O3）と酸化ベリウム（BeO）を主成分
とするエメラルド、酸化アルミニウム（A12O3）を主成
分とするサファイア、ルビー、パパラチア等で構成され
る。この宝石１は天然のものに限らず、人工的に製造し
たものであってもよく、さらに宝石に限らず、天然又は
人口の貴石等であってもよい。また、宝石１は、最頂上
に位置するテーブル面1aと、このテーブル面1aから裾広
がりに延びるクラウン面1bと、このクラウン面1bから下
方に向けて先細り状に延びるパビリオン面1cとを有する
ようにカットされている。
アルミニウム（A12O3）と酸化ベリウム（BeO）を主成分
とするエメラルド、酸化アルミニウム（A12O3）を主成
分とするサファイア、ルビー、パパラチア等で構成され
る。この宝石１は天然のものに限らず、人工的に製造し
たものであってもよく、さらに宝石に限らず、天然又は
人口の貴石等であってもよい。また、宝石１は、最頂上
に位置するテーブル面1aと、このテーブル面1aから裾広
がりに延びるクラウン面1bと、このクラウン面1bから下
方に向けて先細り状に延びるパビリオン面1cとを有する
ようにカットされている。
前記保持具２は、例えば金（Au）、白金（Pt）、銀（A
g）、若しくはこれらの合金、或いは酸化アルミニウム
や酸化ジルコニウムや窒化チタン等を主成分とするセラ
ミック部材等から成り、その支持部2aが宝石１のパビリ
オン面1cに当接するような形状に成形されている。この
保持具２を金等の金属で形成する場合は、例えば従来周
知のロストワックス法により形成され、酸化アルミニウ
ム（A12O3）等のセラミック部材で形成する場合は、例
えば加圧成型後に焼結させて形成される。
g）、若しくはこれらの合金、或いは酸化アルミニウム
や酸化ジルコニウムや窒化チタン等を主成分とするセラ
ミック部材等から成り、その支持部2aが宝石１のパビリ
オン面1cに当接するような形状に成形されている。この
保持具２を金等の金属で形成する場合は、例えば従来周
知のロストワックス法により形成され、酸化アルミニウ
ム（A12O3）等のセラミック部材で形成する場合は、例
えば加圧成型後に焼結させて形成される。
前記宝石１は、活性金属を含有するロウ材３で保持具２
に固定される。この活性金属には、例えばチタン（Ti）
やジルコニウム（Zr）等がある。チタンやジルコニウム
は、活性の強い金属であり、特に酸素に対して強い親和
力を有する。このような活性金属を含有するロウ材に
は、例えばAg59％−Cu27.5％−In12％−Ti1.3％のロウ
材等がある。なお、この活性金属ロウ材においてAg、Cu
は、保持具２の成分と合金を形成したりするための主成
分である。Inはロウ材の溶融温度を低下させるための成
分である。Tiは宝石１又は保持具をセラミック部材で形
成する場合はセラミック部材の含有元素と親和して化合
物を形成するための成分である。
に固定される。この活性金属には、例えばチタン（Ti）
やジルコニウム（Zr）等がある。チタンやジルコニウム
は、活性の強い金属であり、特に酸素に対して強い親和
力を有する。このような活性金属を含有するロウ材に
は、例えばAg59％−Cu27.5％−In12％−Ti1.3％のロウ
材等がある。なお、この活性金属ロウ材においてAg、Cu
は、保持具２の成分と合金を形成したりするための主成
分である。Inはロウ材の溶融温度を低下させるための成
分である。Tiは宝石１又は保持具をセラミック部材で形
成する場合はセラミック部材の含有元素と親和して化合
物を形成するための成分である。
このような活性金属ロウ材を使用した具体的な接合方法
としては、宝石１と保持具２との間に所望の有機バイン
ダーを加えてペースト状にしたロウ材２を塗布して、不
活性ガス雰囲気中或いは真空中で500〜1000℃まで加熱
することにより行われる。このように、不活性ガス雰囲
気中或いは真空中で500〜1000℃に加熱すると活性金属
ロウ材３中の活性金属が宝石１中に拡散して宝石１の含
有元素である炭素、酸素、或いは窒素と反応して化合物
を形成する。このことにより宝石１とロウ材３が緻密で
強固な結合を形成する。また、保持具２を金属で形成し
た場合は、ロウ材３中の銀や銅が保持具２中の成分と合
金を作り接合すると共に、保持具２をセラミック部材で
形成した場合はロウ材３中の活性金属がセラミック部材
の含有成分と化合物を形成する。もって、保持具２に宝
石１が直に固定されることになる。
としては、宝石１と保持具２との間に所望の有機バイン
ダーを加えてペースト状にしたロウ材２を塗布して、不
活性ガス雰囲気中或いは真空中で500〜1000℃まで加熱
することにより行われる。このように、不活性ガス雰囲
気中或いは真空中で500〜1000℃に加熱すると活性金属
ロウ材３中の活性金属が宝石１中に拡散して宝石１の含
有元素である炭素、酸素、或いは窒素と反応して化合物
を形成する。このことにより宝石１とロウ材３が緻密で
強固な結合を形成する。また、保持具２を金属で形成し
た場合は、ロウ材３中の銀や銅が保持具２中の成分と合
金を作り接合すると共に、保持具２をセラミック部材で
形成した場合はロウ材３中の活性金属がセラミック部材
の含有成分と化合物を形成する。もって、保持具２に宝
石１が直に固定されることになる。
なお、上記実施例では単数個の宝石１を保持具２に固定
することについて述べたが、本考案はこの実施例に限定
されるものではなく、複数個の宝石を縦横及び曲面状に
固定する場合にも応用することができる。
することについて述べたが、本考案はこの実施例に限定
されるものではなく、複数個の宝石を縦横及び曲面状に
固定する場合にも応用することができる。
（考案の効果） 以上のように、本考案に係る装飾部材によれば、活性金
属を含有するロウ材で宝石を保持具に直に固定したこと
から、爪の隆起よる宝石の外れ、落下、紛失等が防止で
きると共に、比較的低温工程で固定でき、もって宝石の
品質を低下させることなく保持具に固定できる。
属を含有するロウ材で宝石を保持具に直に固定したこと
から、爪の隆起よる宝石の外れ、落下、紛失等が防止で
きると共に、比較的低温工程で固定でき、もって宝石の
品質を低下させることなく保持具に固定できる。
さらに、保持具を宝石のパビリオン面に固定できること
から、宝石を上面から見た場合、テーブル面に保持具が
見えず、爪留め方法の宝石よりも大きく見えて商品価値
が高められる等種々の利点を有する。
から、宝石を上面から見た場合、テーブル面に保持具が
見えず、爪留め方法の宝石よりも大きく見えて商品価値
が高められる等種々の利点を有する。
第１図は本考案に係る装飾部材の一実施例を示す断面図
である。 １……宝石、２……保持具 ３……ロウ材
である。 １……宝石、２……保持具 ３……ロウ材
Claims (1)
- 【請求項１】宝石を保持具に固定した装飾部材におい
て、前記宝石の構成元素のいずれかと親和力を有する活
性金属を含有させたロウ材で、前記宝石を前記保持具に
直に固定することを特徴とする装飾部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989127585U JPH0734569Y2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | 装飾部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989127585U JPH0734569Y2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | 装飾部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0364513U JPH0364513U (ja) | 1991-06-24 |
| JPH0734569Y2 true JPH0734569Y2 (ja) | 1995-08-09 |
Family
ID=31675337
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989127585U Expired - Lifetime JPH0734569Y2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | 装飾部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0734569Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10588386B2 (en) * | 2012-12-21 | 2020-03-17 | Omega S.A. | Decorative piece with invisible setting |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6110932U (ja) * | 1984-06-25 | 1986-01-22 | 川崎重工業株式会社 | ２サイクルエンジンの混合気供給装置 |
-
1989
- 1989-10-31 JP JP1989127585U patent/JPH0734569Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0364513U (ja) | 1991-06-24 |
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