JPH09173115A - 宝石の固定方法 - Google Patents

宝石の固定方法

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JPH09173115A
JPH09173115A JP34012995A JP34012995A JPH09173115A JP H09173115 A JPH09173115 A JP H09173115A JP 34012995 A JP34012995 A JP 34012995A JP 34012995 A JP34012995 A JP 34012995A JP H09173115 A JPH09173115 A JP H09173115A
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JP
Japan
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brazing material
holder
jewel
gem
gold
Prior art date
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Application number
JP34012995A
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English (en)
Inventor
Yoshinobu Nakada
佳伸 中田
Yoshifumi Kawamata
芳文 川又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Publication of JPH09173115A publication Critical patent/JPH09173115A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 宝石が保持具から外れやすかったり、高温工
程で保持具に固定しなければならなかったり、荷重をか
けながら保持具に固定しなければならないという問題が
あった。 【解決手段】 宝石を保持具にロウ材を介して固定する
宝石の固定方法において、前記宝石表面の一部に活性金
属を含有するロウ材を被着した接合部を形成し、この接
合部を前記保持具に金ロウ材を介して接合することによ
って前記宝石を前記保持具に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は宝石の固定方法に関
し、特にロウ材を介して宝石を保持具に接合する宝石の
固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
指輪やペンダント等にダイヤモンドやサファイア等の宝
石を固定する場合、金、銀、白金等の貴金属材料から成
る保持具に宝石を載置して、この宝石の上縁部の複数個
所を保持具の爪で押圧挟持することによって、宝石を保
持具に固定する所謂爪留め方法が一般に行われている。
【0003】ところが、この爪留め方法で宝石などを保
持具に固定すると、保持具の爪の先端部が宝石の上縁部
に突出するように位置することから、この爪の先端部に
被服などが引っ掛かるとその応力によって爪が隆起させ
られ、宝石の固定がはずれて宝石が落下したり、宝石を
紛失したりするという問題があった。
【0004】そこで本出願人は、実願昭59−1949
04号において、宝石表面における保持具当接部にタン
グステンやモリブデン等から成る金属化部を形成して、
この金属化部に保持具を金ロウ材や銀ロウ材等から成る
ロウ材でロウ付けすることによって保持具に宝石を強固
に固定することを提案した。
【0005】ところが、この従来の装飾部材では、宝石
の保持具当接部に金属化部を形成する際の温度が約13
00〜1500℃と高温であるため、宝石表面が溶融乃
至は軟化して表面粗れを起こし、装飾部材としての商品
価値が著しく低下すると共に、保持具とのロウ付けを達
成するために金属化部を形成した後に、この金属化部の
表面をさらにめっき層で被覆しなければならず、工程が
非常に複雑になるという問題があった。
【0006】そこで本出願人は、実願平1−12758
5号において、宝石の構成元素のいずれかと親和力を有
する活性金属を含有させたロウ材で、宝石を保持具に直
接固定することで、宝石の品質を低下させることなく保
持具に比較的低温工程で固定することを提案した。
【0007】ところが、この従来の宝石の固定方法で
は、宝石の品質を低下させることなく保持具に固定する
ことができるものの、活性金属を含有させたロウ材で宝
石と保持具を直接固定することから、接合強度が若干弱
いという問題があった。
【0008】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みて発明されたものであり、装飾部材としての商品価値
を低下させるような高温工程を経ずにしかも簡単な工程
で強固に固定できる宝石の固定方法を提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る宝石の固定方法によれば、宝石を保持
具にロウ材を介して固定する宝石の固定方法において、
前記宝石表面の一部に活性金属を含有するロウ材を被着
した接合部を形成し、この接合部を前記保持具に金ロウ
材を介して接合することによって前記宝石を前記保持具
に固定する。
【0010】上記のように構成することにより、ロウ材
中の活性金属が宝石の含有元素と親和して化合物を形成
する一方、ロウ材の主成分と保持具の成分とが合金を形
成する。もって、宝石を保持具に強固に固定することが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。図1は、本発明に係る宝石の固定方法
の一実施形態を示す断面図であり、1は宝石、2は保持
具である。
【0012】前記宝石1は、炭素(C)から成るダイヤ
モンド、酸化アルミニウム(Al23 )と酸化ベリリ
ウム(BeO)を主成分とするエメラルド、酸化アルミ
ニウム(Al2 3 )を主成分とするサファイア、ルビ
ー、パパラチア等で構成される。この宝石は天然のもの
に限らず、人工的に製造したものであってもよく、さら
に宝石に限らず、天然又は人工の貴石などであってもよ
い。また、宝石1は、最頂上に位置するテーブル面1a
と、このテーブル面1aから裾広がりに延びるクラウン
面1bと、このクラウン面1bから下方に向けて先細り
状に延びるパビリオン面1cとを有するようにカットさ
れている。
【0013】前記保持具2は、例えば金(Au)、銀
(Ag)、白金(Pt)、若しくはこれらの合金等から
成り、その支持部2aが宝石1のパビリオン面1cに当
接するような形状に形成されている。この保持具2を金
等で形成する場合は、例えば従来周知のロストワックス
法により形成される。
【0014】前記宝石1のパビリオン面1cには、活性
金属を含有するロウ材で接合部3が形成される。この接
合部3は、図2に示すように、宝石1のパビリオン面1
cの全周面にわたって環状に形成される。このような活
性金属には、例えばチタン(Ti)やジルコニウム(Z
r)等がある。チタンやジルコニウムは、活性の強い金
属であり、特に酸素に対して強い親和力を有する。この
ような活性金属を含有するロウ材には、例えばAg59
重量%−Cu27.5重量%−In12重量%−Ti
1.3重量%のロウ材などがある。なお、この活性金属
ロウ材において、Ag、Cuは後に述べる金ロウ材と合
金を形成したりするための主成分である。Inはロウ材
の溶融温度を低下させるための成分である。Tiは宝石
1の含有元素と化合物を形成するための成分である。
【0015】このような活性金属ロウ材は、所望の有機
バインダーを加えてペースト状にして宝石1のパビリオ
ン面1cに塗布し、不活性ガス雰囲気中あるいは真空中
で500〜1000℃まで加熱することにより環状に形
成される。このように、不活性ガス雰囲気中あるいは真
空中で500〜1000℃に加熱すると活性金属ロウ材
3中の活性金属が宝石1中に拡散して宝石1の含有元素
である炭素、酸素、あるいは窒素と反応して化合物を形
成する。このことにより宝石1とロウ材3が緻密で強固
な結合を形成する。なお、活性金属ロウ材は、ペースト
状にしたものに限らず、板状のものでもよい。
【0016】次に、図1に示すように、宝石1の接合部
3と保持具2との間に、金ロウ材4を介在させて宝石1
を保持具2に固定する。金ロウ材4としては、Au75
重量%−Ag18重量%−Cu7重量%の金ロウ材など
がある。この金ロウ材4はK18ロウ材であるが、この
K18ロウ材以外に、K14ロウ材、K16ロウ材でも
よい。このように宝石1の接合部3と保持具2との間
に、金ロウ材4を介在させて、この金ロウ材4をガスバ
ーナなどで750〜850℃に加熱すると、活性金属を
含有するロウ材3及び金ロウ材4中の銀や銅が保持具2
の成分と合金を作って接合する。もって、宝石1が保持
具2に強固に固定されることになる。
【0017】なお上記実施形態では一個の宝石1を保持
具2に固定することについて述べたが、本発明はこのよ
うな実施形態に限定されるものではなく、複数個の宝石
を縦横に固定したり、曲面状の保持具に固定する場合に
も応用することができる。
【0018】
【実施例】φ3mmのルビーから成る宝石のパビリオン
面に、Ag59重量%−Cu27.5重量%−In12
重量%−Ti1.3重量%から成る活性金属を含有する
ロウ材を有機バインダーでペースト状にしたものを塗布
して、真空中700℃で加熱することによって、幅1m
mの環状の接合部を形成した。次に、この接合部にAu
75重量%−Ag15重量%−Cu10重量%から成る
K18の保持具を当接させると共に、宝石と保持具でA
u75重量%−Ag18重量%−Cu7重量%から成る
の金ロウ材を挟持して、この金ロウ材をガスバーナで溶
融させることによって、宝石を保持具に固定した。この
宝石を図3に示すような形態で固定して、宝石の裏面側
から荷重を加えて宝石が保持具から離脱するときの強度
を調べる試験を行った。なお、図3において、1は宝
石、2は宝石1の保持具、5は載置台、6は荷重機であ
る。保持具2を載置台5に載置して、荷重機6を徐々に
下降させて荷重をかけ、宝石1が保持具2から離脱する
ときの荷重を調べる。
【0019】36回の試験を行ったところ、宝石が離脱
する強度は、平均21.4Kgであり、爪留め方法によ
る3〜4Kgの強度よりも遙に強いことが判明した。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る宝石の固定
方法によれば、宝石を保持具にロウ材を介して固定する
宝石の固定方法において、前記宝石表面の一部に活性金
属を含有するロウ材を被着した接合部を形成し、この接
合部を前記保持具に金ロウ材を介して接合することによ
って前記宝石を前記保持具に固定することから、ロウ材
中の活性金属が宝石の構成元素と化合物を形成すると共
に、金ロウ材や保持具の構成元素と合金を形成し、もっ
て宝石を保持具に強固に固定できる。また、荷重を掛け
ずに宝石を保持具に固定できることから、極めて簡単に
宝石を保持具に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る宝石の固定方法において、宝石に
活性金属を含有するロウ材を被着させた状態を示す図で
ある。
【図2】本発明に係る宝石の固定方法において、宝石を
保持具に固定した状態を示す図である。
【図3】本発明に係る宝石の固定方法において、宝石の
接合強度を調べるための試験方法を示す図である。
【符号の説明】
1・・・宝石、2・・・保持具、3・・・活性金属を含
有するロウ材、4・・・金ロウ材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宝石を保持具にロウ材を介して固定する
    宝石の固定方法において、前記宝石表面の一部に活性金
    属を含有するロウ材を被着した接合部を形成し、この接
    合部を前記保持具に金ロウ材を介して接合することによ
    って前記宝石を前記保持具に固定することを特徴とする
    宝石の固定方法。
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