JPH07332266A - スクロール型圧縮機及びそのマウント方法 - Google Patents

スクロール型圧縮機及びそのマウント方法

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JPH07332266A
JPH07332266A JP12933094A JP12933094A JPH07332266A JP H07332266 A JPH07332266 A JP H07332266A JP 12933094 A JP12933094 A JP 12933094A JP 12933094 A JP12933094 A JP 12933094A JP H07332266 A JPH07332266 A JP H07332266A
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Yuichi Tsumagari
祐市 津曲
Shigeki Iwanami
重樹 岩波
Tetsuhiko Fukanuma
哲彦 深沼
Shinya Yamamoto
真也 山本
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Denso Corp
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NipponDenso Co Ltd
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮機のマウント時にスクロール部材の渦巻
壁の歪みを防止すること。 【構成】 固定スクロール部材5に対してリアハウジン
グ4の位置決めを行うピン40の直径よりもリアハウジ
ング4のピン挿入孔39を大きく形成し、両者間にある
程度のガタつきを持たせた。これにより、ボルトの完全
締付前においては、固定スクロール部材5に対してリア
ハウジング4をフリーな状態に保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、車両用空調装
置に使用されるスクロール型圧縮機及びそのマウント方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両用空調装置に使用されるス
クロール型圧縮機は、図9に示すように、フロントハウ
ジング56には可動スクロール部材59と係合する固定
スクロール部材54が図示しないボルトにより連結固定
されている。また、固定スクロール部材54の後端面に
はリアハウジング51がボルト55により連結固定され
ている。
【0003】シャフト58が回転され、可動スクロール
部材59が公転すると、固定スクロール部材54の渦巻
壁53と可動スクロール部材59の渦巻壁60との間に
形成された空間部の容積が外周側から中心側に向かって
減少する圧縮動作が行われる。そして、その圧縮された
冷媒ガスは吐出口61からリアハウジング51と固定ス
クロール部材54との間に形成された高圧室62に吐出
され、さらに図示しない吐出ポートから外部に圧送され
る。
【0004】上記スクロール型圧縮機は、フロントハウ
ジング56に一体形成された取付足63と、固定スクロ
ール部材54に一体形成された取付足64とをボルト6
9を介して車両50のブラケット50aに取付固定され
る。
【0005】また、上記とは異なるスクロール型圧縮機
としては、図10に示すフロントハウジング71とリア
ハウジング72とに取付足73,74が一体形成された
ものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の圧縮機においても、図11に示すように、車両50へ
の搭載時に、ブラケット50aと接触するフロントハウ
ジング56,71側の取付足63,73の端面63a,
73a、又は固定スクロール部材54、リアハウジング
72側の取付足64,74の端面64a,74aのいず
れか一方の端面(同図では取付足64,74側の端面6
4a,74a)が、車両50のブラケット50aの取付
面50bに対して浮く場合がある。
【0007】この状態で、ボルト69の締め付けを行っ
た場合には、固定スクロール部材54等に回転方向の歪
みが発生し、両スクロール部材54,59間に位置ズレ
が生じる。
【0008】この位置ズレが発生した場合には、両スク
ロール部材54,59の両渦巻壁53,60間に隙間が
できたり、あるいは両渦巻壁53,60が過度に圧接さ
れたりする。その結果、両者の隙間からガス漏れが発生
して、圧縮能力が低下したり、圧縮機を回転させるため
の駆動力が大パワーを必要とし、圧縮効率が悪化するお
それがある。
【0009】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は前記の位置ズレ等を防止
することが可能なスクロール型圧縮機及びそのマウント
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、第1,第2のハウジング間に
は、締付部材の非締付状態において両ハウジングを相対
移動可能な仮組み付状態に保持する保持手段を設けたこ
とをその要旨とする。
【0011】請求項2の発明では、前記第1のハウジン
グは固定スクロール部材と同固定スクロール部材の前端
面に締付部材により連結固定されるフロントハウジング
とから構成され、前記締付部材の非締付状態時には、固
定スクロール部材とフロントハウジングとが相対移動可
能な仮組付状態となることをその要旨とする。
【0012】請求項3の発明では、前記締付部材の非締
付状態において相対移動可能な仮組付状態となるハウジ
ングは、固定スクロール部材の後端面に連結固定される
第2のハウジングであることをその要旨とする。
【0013】請求項4の発明では、保持手段は、第1及
び第2のハウジングのうちの一方のハウジングに固定さ
れたピンと、他方のハウジングに形成されたピンが遊嵌
される孔とを含むことをその要旨とする。
【0014】請求項5の発明では、ピンは、第1又は第
2のハウジングに形成された孔に圧入されていることを
その要旨とする。請求項6の発明では、マウント用の固
定部は一方向に延びるボルト挿通孔を有し、ピン及び孔
はボルト挿通孔の延びる方向に対して直角をなす方向に
延びることをその要旨とする。
【0015】請求項7の発明では、締付部材を非締付状
態として両ハウジングを相対移動可能な仮組付状態に保
持し、その状態で面出し用治具に形成された少なくとも
3面を有する平行な基準面に第1及び第2のハウジング
の固定部の片側端面を接触させて各固定部の端面の面出
しを行った後、両ハウジングを締付固定し、その後、圧
縮機を面出し用治具から取り外して取付体のブラケット
にマウントすることをその要旨とする。
【0016】請求項8では、前記締付部材を非締付状態
として両ハウジングを相対移動可能な仮組付状態に保持
し、各固定部の端面を取付体のブラケットに接触させて
固定部端面の面出しを行った後、締付部材により両ハウ
ジングを締付固定し、取付体のブラケットにマウントす
ることをその要旨とする。
【0017】
【作用】請求項1の発明によれば、保持手段により、締
付部材の非締付状態において両ハウジングを相対移動可
能な仮組付状態に保持できる。この状態で取付体のブラ
ケット等に固定部を介して圧縮機をマウントする。これ
により、固定スクロール部材等の位置ズレが生じること
なく、取付体のブラケット等に圧縮機がマウントされ
る。
【0018】請求項2によれば、締付部材を非締付状態
に保持することにより、フロントハウジングと固定スク
ロール部材とが相対移動可能な仮組付状態に保持され
る。請求項3によれば、締付部材を非締付状態に保持す
ることにより、第2のハウジングが固定スクロール部材
に対して相対移動可能な仮組付状態に保持される。
【0019】請求項4の発明によれば、締付部材の非締
付状態には、ピンが孔内を移動することにより、両ハウ
ジングは相対移動する。請求項5によれば、ピンは一方
のハウジングに圧入されていることから、その組付が容
易となる。
【0020】請求項6の発明によれば、ピン及び孔は、
固定部のボルト挿通孔の延びる方向に対して直角をなす
方向に延びていることから、取付体のブラケット等に圧
縮機をマウントした際、確実に両ハウジングが相対移動
させることができる。
【0021】請求項7の発明によれば、両ハウジングが
相対移動可能な仮組付状態に保持された後、面出し用治
具の基準面に第1及び第2のハウジングの固定部の片側
端面が接触されて各固定部の端面の面出しが行われる。
その後、両ハウジングを締付固定した後、取付体のブラ
ケットに圧縮機がマウントされる。
【0022】このように、取付体へのマウント前に、面
出し用治具を使用して予め各固定部端面の面出しを行
い、両ハウジングを締付固定したことにより、取付体へ
の圧縮機のマウント時に固定スクロール部材等の歪みが
防止される。
【0023】請求項8によれば、固定スクロール部材を
兼用する第1のハウジングの端面に第2のハウジングが
相対移動可能に仮組み付けられた後、各固定部が取付体
のブラケットにより面出しされる。この状態で、締付部
材により両ハウジングが締付固定される。
【0024】このように、取付体のブラケットにより各
固定部端面の面出しを行った後、両ハウジングを締付固
定することにより、圧縮機のマウント時における固定ス
クロール部材等の歪みが防止される。
【0025】
【実施例】 以下、本発明を具体化した一実施例を図面
に基づいて説明する。図1〜図4に示すように、スクロ
ール型圧縮機の本体ケース1はセンタハウジング2、フ
ロントハウジング3及びリアハウジング4から構成され
ている。センタハウジング2及びフロントハウジング3
により第1のハウジングが構成され、リヤハウジング4
により第2のハウジングが構成されている。前記センタ
ハウジング2は固定スクロール部材5として兼用されて
いる。固定スクロール部材5は基板6と渦巻壁7及び渦
巻壁7を囲繞する外周壁8とを備えている。外周壁8の
前端にはフロントハウジング3が接合されている。
【0026】前記フロントハウジング3内にはシャフト
10が回転可能に支持されている。シャフト10の端面
には偏心軸11が固定されている。同偏心軸11にはブ
ッシュ11aを介して可動スクロール部材12が回転可
能に支持されている。前記可動スクロール部材12には
基板13及び渦巻壁14が形成されている。この可動ス
クロール部材12の渦巻壁14が前記固定スクロール部
材5の渦巻壁7に噛み合うように係合している。フロン
トハウジング3と固定スクロール部材5との間には、可
動スクロール部材12の公転運動に伴い、吸入口3aか
ら冷媒ガスが流入する吸入室15が形成されている。ま
た、可動スクロール部材12の基板13とフロントハウ
ジング3との間には可動スクロール部材12の公転のみ
を許容し、その自転を阻止する回り止め機構16が設け
られている。
【0027】固定スクロール部材5の渦巻壁7と可動ス
クロール部材12の渦巻壁14とが常時2か所以上で局
部的に接触して、それらの間には中心側に行くに従い容
積を順次減少して冷媒ガスを圧縮する圧縮室17が形成
されている。
【0028】前記固定スクロール部材5の後端にはリア
ハウジング4が接合されている。固定スクロール部材5
の基板6とリアハウジング4との間には高圧室19が形
成されている。同高圧室19と前記圧縮室17とは、固
定スクロール部材5の基板6に開口された連通ポート2
0により連通されている。前記高圧室19内には前記連
通ポート20を開閉するリードバルブ21が設けられて
いる。このリードバルブ21はバルブストッパ22とと
もにボルト23により固定スクロール部材5の基板6に
固定されている。また、この基板6の上部には、前記高
圧室19と連通する吐出ポート24が開口形成されてい
る。
【0029】シャフト10が回転されて、偏心軸11が
公転されると、可動スクロール部材12が回り止め機構
16により自転を阻止された状態でシャフト10の周囲
を公転する。この可動スクロール部材12の公転運動に
伴い、吸入口3aから吸入室15に冷媒ガスが吸い込ま
れる。そして、その冷媒ガスは両スクロール部材5,1
2間の圧縮室17に圧送された後、連通ポート20から
リードバルブ21を押し曲げて高圧室19内に圧送され
る。さらに、高圧となった冷媒ガスは吐出ポート24か
ら外部に吐出される。
【0030】前記固定スクロール部材5の前部外周には
フランジ25が一体形成されている。各フランジ25に
はネジ孔26が形成されている。また、フランジ25の
2箇所にはシャフト10の軸線を介してほぼ対称位置に
ピン挿入孔32が形成されている。フロントハウジング
3の外周には前記固定スクロール部材5のフランジ25
と対向するフランジ27が一体形成されている。各フラ
ンジ27の前記固定スクロール部材2のネジ孔26と対
向する部位にはボルト挿通孔28が形成されている。ま
た、フランジ27の前記固定スクロール部材5のフラン
ジ25に形成されたピン挿入孔32と対向する部位に
は、ピン挿入孔33が形成されている。
【0031】両ピン挿入孔32,33にはピン36が挿
入されている。そして、前記フロントハウジング3のボ
ルト挿通孔28からボルト37が挿通され、そのボルト
37は固定スクロール部材5のネジ孔26に螺合してい
る。これにより、固定スクロール部材5とフロントハウ
ジング3とが連結固定されている。前記ピン36により
固定スクロール部材5とフロントハウジング3との位置
決めが行われている。すなわち、両ピン挿入孔32,3
3とピン36との関係は、シマリバメの関係にあり、ピ
ン36と両ピン挿入孔32,33との間にはガタつきが
ない。 前記固定スクロール部材5の後端面には、ネジ
孔30が複数箇所(本実施例では5か所)に形成されて
いる。同固定スクロール部材5のネジ孔30と対向する
リアハウジング4の部位にはボルト挿通孔31がそれぞ
れ形成されている。また、固定スクロール部材5の後端
面の2箇所にはピン挿入孔38が形成されている。さら
に、固定スクロール部材5のピン挿入孔38と対向する
リアハウジング4の部位にはピン挿入孔39が形成され
ている。
【0032】両ピン挿入孔38,39にはピン40が挿
入されている。そして、リアハウジング4のボルト挿通
孔31からボルト41が挿通され、そのボルト41は固
定スクロール部材5のネジ孔30に螺合している。これ
により、固定スクロール部材5とリアハウジング4とが
連結固定されている。この実施例では、ピン40と固定
スクロール部材5のピン挿入孔38との関係はシマリバ
メの関係にあり、ピン挿入孔38とピン40との間には
ガタつきはない。
【0033】一方、ピン40とリアハウジング4のピン
挿入孔39との関係はスキマバメの関係にある。従っ
て、リアハウジング4のピン挿入孔39とピン40との
間には多少のガタつきがある。この実施例ではピン40
とピン挿入孔39とにより保持手段を構成している。ボ
ルト挿通孔31はボルト41の径よりも若干大きくなっ
ており、ボルト41の外周面とボルト挿通孔31の内周
面との間には若干の隙間(ピン挿入孔39とピン40と
の間の隙間よりわずかに大きい)が形成される。この実
施例ではボルト41及びボルト挿通孔31は保持手段を
構成している 従って、ボルト41の完全締付固定前には、リアハウジ
ング4は固定スクロール部材5に対してピン40、ピン
挿入孔39間の隙間の大きさの範囲内で相対移動可能な
状態となる。
【0034】前記フロントハウジング3の上下外周に
は、前記各孔33等の延びる方向に対して直角に延びる
方向にボルト挿通孔42a,43aを有する取付足4
2,43が一体形成されている。また、リアハウジング
4の下部外周には、孔39等の延びる方向に対して直角
に延びる方向にボルト挿通孔45aを有する取付足45
が一体形成されている。
【0035】次に、上記のように構成されたスクロール
型圧縮機を取付体としての車両50にマウントする際の
作用について説明する。まず、フロント側のボルト37
を締め付けてフロントハウジング3と固定スクロール部
材5とを連結固定しておく。一方、リア側のボルト41
は完全に締め込まない状態に保持する。従って、この状
態においては、ピン40とピン挿入孔39との嵌合によ
り外周壁8とリアハウジング5とが若干の相対移動可能
な状態に保持される。
【0036】次に、図5に示すように、各取付足42,
43,45のボルト挿通孔42a,43a,45aにボ
ルト44を同方向から挿通する。そして、各ボルト44
を面出し用組付治具46に固定する。面出し用組付治具
46の基板46aの正面には円柱状の突起片46bが3
片固定されている。各突起片46bの端面は同平行面で
ある。この実施例では、突起片46bの端面が基準面を
構成している。各突起片46bにはネジ孔46cが形成
されている。このネジ孔46cに前記ボルト44が螺合
する。
【0037】各突起片46bのネジ孔46cにボルト4
4を螺合させることにより、各取付足42,43,45
の面出し(各取付足42,43,45の端面42b,4
3b,45bが同一平面となる状態)が行われる。そし
て、この状態でボルト41を完全に締め付けて固定スク
ロール部材5にリアハウジング4を連結固定する。そし
て、各ボルト44を緩めて圧縮機を面出し用組付治具4
6から取り外す。
【0038】以上のようにして圧縮機の組付が行われ
る。次に、図3,4に示すように、圧縮機を車両50に
搭載する。取付足42,45を車両50のブラケット5
0a間に載置し、ブラケット50a及び取付足42,4
5のボルト挿通孔42a,45aにボルト44を挿入し
締付固定する。このとき、両取付足42,45は圧縮機
の組付時において既に面出しされていることから、ブラ
ケット50aへの連結時に固定スクロール部材5等に回
転方向の歪みが発生することはない。
【0039】以上のようにして車両50への圧縮機のマ
ウントが行われる。上記のように、本実施例では固定ス
クロール部材5に対してリアハウジング4の位置決めを
行うピン40の直径よりもリアハウジング4のピン挿入
孔39を大きく形成し、両者間にある程度のガタつきを
持たせた。これにより、ボルト41の完全締付前におい
ては、固定スクロール部材5に対してリアハウジング4
をフリーな状態に保持することができる。
【0040】その結果、圧縮機の組付時において、取付
足42,45の面出しを行うことができ、車両50への
圧縮機の搭載時には端面42a,45aがブラケット5
0aの取付面50bに対して浮くのが防止される。この
ように、本実施例では、圧縮機の組付時に、取付足4
2,45の端面42b,45bの面ズレ補正ができ、固
定スクロール部材5の回転方向への歪みを防止すること
ができる。
【0041】その結果、固定スクロール部材5の歪みに
よる圧縮機の能力低下や、所定値以上の負荷が加わるの
を防止することができ、延いては圧縮機の耐久性の向上
に寄与できる。
【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次の
ように構成することもできる。 (1)スクロール型圧縮機を、車両用空調装置以外の装
置に用いること。
【0043】(2)上記実施例では、固定スクロール部
材5への各ハウジング3,4の連結固定は、それぞれ異
なるボルト37,41を使用して行ったが、図6に示す
ように、共通のボルト47を使用して固定スクロール部
材5に各ハウジング3,4を連結固定するようにしても
よい。この場合、ボルト47の使用本数を減少できると
ともに、ボルト47の締付が一方向からのみでよいこと
から、組付工程を簡略化できる。
【0044】(3)図7に示すように、固定スクロール
部材5にピン40に相当する突起48を一体形成して保
持手段を構成してもよい。勿論、リアハウジング4に突
起48を一体形成し、固定スクロール部材5に突起48
の直径よりも大きい孔を形成してもよい。
【0045】(4)上記実施例では、リアハウジング4
側のピン挿入孔39とピン40との関係をスキマバメの
関係として、ボルト41の完全締付前にはリアハウジン
グ4をフリーな状態となるように構成した。これを反対
にリアハウジング4側のピン挿入孔39とピン40との
関係をシメリバメとし、固定スクロール部材5のピン挿
入孔38とピン40との関係をスキマバメとして具体化
してもよい。
【0046】また、図8に示すように、固定スクロール
部材5側のピン挿入孔32とピン36との関係をシマリ
バメ、また、フロントハウジング3側のピン挿入孔33
とピン40との関係をスキマバメの関係とし、フロント
ハウジング3側をボルトの完全締付前にフリー状態とる
ように構成してもよい。
【0047】勿論、両ハウジング3,4がボルトの完全
締付前にはフリー状態に保持されるように構成してもよ
い。 (5)上記実施例では、面出し用組付治具46を使用
し、前後の取付足42,45の面出しを行った後、圧縮
機の組付(フロントハウジング3及びリアハウジング4
の固定)を行い、その後車両50にマウントした。これ
に対し、面出し用組付治具46を使用せず、車両50の
ブラケット50aを面出し用組付治具と兼用して圧縮機
の組付、マウントを行ってもよい。
【0048】すなわち、ボルト41を緩めて固定スクロ
ール部材5の外周壁8に対してリアハウジング4をフリ
ーな状態に保持する。この状態で、圧縮機を車両50に
搭載し、ブラケット50aの取付面50bを使用して取
付足42,45の面出しを行う。そして、面出し完了後
に、ボルト41を締め付けて固定スクロール部材5にリ
アハウジング4を連結固定する。ここで、圧縮機の組付
が完了する。その後、ボルト44により圧縮機を車両5
0のブラケット50aに連結固定する。 以上のように
して車両50への圧縮機のマウントを行っても、上記実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
3の発明によれば、固定スクロール部材等の歪みを防止
することができる。その結果、圧縮能力の低下防止及び
所定値以上の負荷が加わるのを防止することができ、延
いては圧縮機の耐久性の向上に寄与できる。
【0050】請求項4の発明によれば、請求項1の効果
に加え、ピンと孔との簡単な係合関係で両ハウジングを
相対移動させることができる。請求項5の発明によれ
ば、上記の各効果に加え、ピンは一方のハウジングに圧
入されていることから、その組付が容易となる。
【0051】請求項6の発明によれば、ピン及び孔は、
固定部のボルト挿通孔の延びる方向に対して直角をなす
方向に延びていることから、車両の一部等に圧縮機をマ
ウントした際、確実に両ハウジングが相対移動させるこ
とができる。
【0052】請求項7の発明によれば、車両へのマウン
ト前に、面出し用治具を使用して予め各固定部端面の面
出しを行い、両ハウジングを締付固定したことにより、
車両への圧縮機のマウント時に固定スクロール部材等の
歪みを防止することができ、延いては圧縮機の耐久性の
向上に寄与できる。
【0053】請求項8によれば、固定スクロール部材が
歪むことなく、取付体のブラケットに圧縮機をマウント
することができる。その結果、圧縮機の能力の低下防止
及び所定値以上の負荷が加わるのを防止することがで
き、延いては圧縮機の耐久性の向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例のスクロール型圧
縮機の側断面図である。
【図2】スクロール型圧縮機のフロントハウジング、固
定スクロール部材及びリアハウジングの分解斜視図であ
る。
【図3】スクロール型圧縮機の背面図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】面出し時における治具及びスクロール型圧縮機
の斜視図である。
【図6】別例のスクロール型圧縮機の部分側断面図であ
る。
【図7】別例のスクロール型圧縮機の保持手段の構成を
示す部分側断面図である。
【図8】別例のスクロール型圧縮機の側断面図である。
【図9】従来のスクロール型圧縮機の側断面図である。
【図10】図9とは異なる従来のスクロール型圧縮機の
側断面図である。
【図11】車両のブラケットに対して圧縮機の取付足の
端面が面ズレしている状態を示す概略的な背面図であ
る。
【符号の説明】
3…第1のハウジングを構成するフロントハウジング、
5…第1のハウジングを構成する固定スクロール部材、
13…可動スクロール部材、4…第2のハウジングとし
てのリアハウジング、41…締付部材としてのボルト、
42,42…固定部としての取付足、50…取付体とし
ての車両、50a…ブラケット、39…保持手段を構成
するピン挿入孔、40…保持手段を構成するピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深沼 哲彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 山本 真也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定スクロール部材と、その固定スクロ
    ール部材と噛み合う可動スクロール部材を有し、固定ス
    クロール部材を兼用する第1のハウジングの端面に第2
    のハウジングを配置するとともに、両ハウジングを締付
    固定する締付部材を設け、第1,第2のハウジングには
    マウント用の固定部を設け、その固定部において取付体
    のブラケットにマウントされるスクロール型圧縮機にお
    いて、 前記第1,第2のハウジング間には、締付部材の非締付
    状態において両ハウジングを相対移動可能な仮組付状態
    に保持する保持手段を設けたスクロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記第1のハウジングは固定スクロール
    部材と同固定スクロール部材の前端面に締付部材により
    連結固定されるフロントハウジングとから構成され、前
    記締付部材の非締付状態時には、固定スクロール部材と
    フロントハウジングとが相対移動可能な仮組付状態とな
    る請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記締付部材の非締付状態において相対
    移動可能な仮組付状態となるハウジングは、固定スクロ
    ール部材の後端面に連結固定される第2のハウジングで
    ある請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の圧縮機において、保持
    手段は、第1及び第2のハウジングのうちの一方のハウ
    ジングに固定されたピンと、他方のハウジングに形成さ
    れたピンが遊嵌される孔とを含むスクロール型圧縮機。
  5. 【請求項5】 請求項4において、ピンは、第1又は第
    2のハウジングに形成された孔に圧入されているスクロ
    ール型圧縮機。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5において、マウン
    ト用の固定部は一方向に延びるボルト挿通孔を有し、ピ
    ン及び孔はボルト挿通孔の延びる方向に対して直角をな
    す方向に延びるスクロール型圧縮機。
  7. 【請求項7】 可動スクロール部材と噛み合う固定スク
    ロール部材を兼用し、取付体へのマウント用の固定部を
    有する第1のハウジングと、同第1のハウジングの端面
    に締付部材により連結固定され、取付体へのマウント用
    の固定部を有する第2のハウジングとからなるスクロー
    ル型圧縮機のマウント方法において、 前記締付部材を非締付状態として両ハウジングを相対移
    動可能な仮組付状態に保持し、その状態で面出し用治具
    に形成された少なくとも3面を有する平行な基準面に第
    1及び第2のハウジングの固定部の片側端面を接触させ
    て各固定部の端面の面出しを行った後、両ハウジングを
    締付固定し、その後、圧縮機を面出し用治具から取り外
    して取付体のブラケットにマウントするスクロール型圧
    縮機のマウント方法。
  8. 【請求項8】 可動スクロール部材と噛み合う固定スク
    ロール部材を兼用し、取付体へのマウント用の固定部を
    有する第1のハウジングと、同第1のハウジングの端面
    に締付部材により連結固定され、取付体へのマウント用
    の固定部を有する第2のハウジングとからなるスクロー
    ル型圧縮機のマウント方法において、 前記締付部材を非締付状態として両ハウジングを相対移
    動可能な仮組付状態に保持し、各固定部の端面を取付体
    のブラケットに接触させて固定部端面の面出しを行った
    後、締付部材により両ハウジングを締付固定し、取付体
    のブラケットにマウントするスクロール型圧縮機のマウ
    ント方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0992689A1 (en) * 1998-10-05 2000-04-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Compressor
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