JP3227290B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は例えば車両空調装置に
使用されるスクロール型圧縮機に関するものである。よ
り詳細には、スクロール型圧縮機において可動スクロー
ルが自軸を中心として回転するのを阻止された状態で、
回転軸の回転に伴う可動スクロールの所定軌道上の円軌
道運動を行うための自転阻止機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクロール型圧縮機はハウジン
グ内に基板及び渦巻部を有する固定スクロールを収容
し、該ハウジングのフロント側にベアリングを介して回
転軸を支持し、該回転軸の内端部には偏心軸を取り付け
ている。又、偏心軸にはブッシュ及びベアリングを介し
て可動スクロールの基板背面に形成したボス部が回動可
能に嵌合されている。そして、可動スクロールの渦巻部
を固定スクロールの渦巻部に角度をずらせて噛み合わ
せ、可動スクロール基板の背面とハウジングの固定側受
圧壁との間に可動スクロールの自転を阻止し、かつ公転
を許容する自転阻止機構が介装されている。さらに、固
定スクロールと可動スクロールの両渦巻部の間に可動ス
クロールの公転運動に基づいて外周側から中心部に向か
って容積を減少する密閉状の圧縮室が形成され、一方向
性の圧縮動作が行われるようになっている。
【0003】可動スクロールの自転阻止機構は、ハウジ
ングの固定側受圧壁に形成した可動スクロールの公転範
囲を規制する規制孔と、可動スクロール基板の背面に形
成した同じく公転範囲を規制する規制孔とを備えてい
る。又、固定側受圧壁と可動スクロール基板との間には
可動スクロールの自転を阻止するためのリングが介装さ
れている。このリングには複数の自転阻止ピンが互いに
平行に貫通固定されている。さらに、各自転阻止ピンの
前後両端部は固定側の規制孔及び可動側の規制孔に緩く
挿入されている。前記自転阻止リングの前後両側面には
圧縮動作時のガスの反力を可動スクロール基板から固定
側受圧壁に伝達するための受圧素子部が一体に形成され
ている。そして、回転軸の回転により偏心軸が公転され
ると、可動スクロールが自転を阻止された状態で回転軸
の軸線を中心として前記規制孔の直径と、ピンの直径の
差寸法を半径とする円軌道に沿って公転運動されるよう
になっている。
【0004】さらに、前記規制孔を形成するハウジング
や可動スクロール基板は圧縮機の軽量化のためアルミニ
ウム合金により形成され、自転阻止ピンは強度を確保す
るため剛性の高い鋼により形成されている。このため規
制孔の磨耗が進展して耐久性に問題が生じるので、規制
孔に剛性の高い鋼により形成したスリーブが圧入嵌合さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール型圧
縮機では前記スリーブの圧入代は圧縮運転中の熱変形を
考慮して30〜60μmの範囲で設定されている。しか
し、スリーブ及びそれを圧入する嵌合孔の加工精度によ
っては、可動スクロール、フロントハウジングの熱変形
により圧入代が低下もしくはなくなる場合が起きる。こ
のため圧縮運転中に自転阻止ピンがスリーブ内周面を繰
り返し押圧すると、スリーブが嵌合孔から離脱する方向
に移動されてスリーブが自転阻止リングに接触して破損
し、耐久性が低下するという問題があった。
【0006】スリーブの嵌合孔からの離脱を阻止するた
めには、熱変形を考慮して圧入代の管理を厳密に行えば
よいが、この場合には加工及び組付作業が非常に面倒に
なる。さらに、組付当初は圧入代が適正であっても圧縮
機の運転が長期にわたって継続されると、スリーブの圧
入状態が低下し、結局はスリーブの離脱が生じるという
問題がある。
【0007】又、嵌合孔に対するスリーブの圧入代が6
0μmと高い場合にはフロントハウジングは肉厚が大き
いので、その嵌合孔が割れる確率は低いが、軽量化のた
めに薄くした可動スクロール基板に形成した嵌合孔にス
リーブを圧入すると、該基板が割れる確率が高くなると
いう問題があった。
【0008】この発明の第1の目的は上記従来の技術に
存する問題点を解消して、自転阻止機構の加工及び組付
作業を容易に行うことができるとともに、耐久性を向上
することができるスクロール型圧縮機を提供することに
ある。
【0009】又、この発明の第2の目的は上記第1の目
的に加えて、部品点数を軽減して構造を簡素化し、製品
のコストダウンを図ることができるスクロール型圧縮機
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は上
記第1の目的を達成するため、ハウジング内に固定スク
ロールを収容し、該ハウジングのフロント側に回転軸を
支持し、該回転軸の内端部には偏心軸を取り付け、該偏
心軸には可動スクロールを支持し、該可動スクロールを
固定スクロールに噛み合わせ、ハウジングに形成した固
定側受圧壁と可動スクロール基板の背面に形成した可動
側受圧壁との間に可動スクロールの自軸を中心とする回
転を阻止し、かつ回転軸の中心軸線の周りでの円軌道運
動を許容する自転阻止機構を介装し、固定スクロールと
可動スクロールの間に可動スクロールの円軌道運動に基
づいて外周側から中心部に向かって容積を減少する密閉
状の圧縮室を形成し、一方向性の圧縮動作を行うように
したスクロール型圧縮機において、固定側受圧壁及び可
動側受圧壁の少なくとも一方に形成した複数の嵌合孔
と、各嵌合孔にそれぞれ嵌合された円筒状のスリーブ
と、各スリーブ内の規制孔にそれぞれ挿入され、かつ該
孔の直径よりも小さい直径を有する自転阻止ピンと、各
自転阻止ピンを互いに平行に保持する手段とにより前記
自転阻止機構を構成し、さらに、前記固定側受圧壁及び
可動側受圧壁の少なくとも一方にスリーブが嵌合孔から
離脱するのを阻止する離脱阻止手段を設けている。
【0011】又、請求項2記載の発明は、第1の目的を
達成するため、請求項1において、前記離脱阻止手段は
前記固定側受圧壁及び可動側受圧壁の少なくとも一方に
取り付けられ、かつスリーブの外端面に当接するリング
状のレースであって、該レースは自転阻止ピンを挿入す
る孔を備えている。
【0012】さらに、請求項3記載の発明は、第2の目
的を達成するため、請求項1において、固定側受圧壁及
び可動側受圧壁の少なくとも一方に嵌合孔に近接して凹
部を形成し、嵌合孔の開口端側の内周面に内方へ前記凹
部によって膨出形成された凸部を離脱阻止手段としてい
る。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明では、可動スクロールの円
軌道運動により両スクロールにより形成される密閉状の
圧縮室内に吸入室の冷媒ガスが取り込まれ、圧縮室は中
心部に行くに従い容積を減少しつつガスを圧縮する。こ
のガスは固定スクロール基板に形成した吐出孔から吐出
室に吐出される。
【0014】又、請求項1記載の発明では、スリーブが
嵌合孔から抜け出すことはないので、スリーブが自転阻
止ピンあるいはピンを平行に保持する手段に接触して破
損することはなく、自転阻止機構の耐久性が向上する。
【0015】又、請求項2記載の発明は、リング状のレ
ースにより固定側スリーブ及び可動側スリーブの少なく
とも一方のスリーブが嵌合孔から抜け出すことはなく、
自転阻止機構の破損が防止される。
【0016】又、請求項3記載の発明では、嵌合孔の開
口端内周に膨出形成した凸部によりスリーブの抜け出し
が防止される。この発明では部品点数が低減され、加工
がさらに容易となる。
【0017】
【実施例】以下、この発明を具体化した第1実施例を図
1〜図4に基づいて説明する。図1に示すように、セン
タハウジング1dを兼ねる固定スクロール1にはフロン
トハウジング2が接合固定されている。フロントハウジ
ング2内には回転軸3がベアリングにより回転可能に支
持されており、回転軸3には偏心軸4が止着されてい
る。
【0018】上記偏心軸4にはバランスウエイト5及び
ブッシュ6が回動可能に支持されている。ブッシュ6に
は可動スクロール7が固定スクロール1と対向接合する
ようにラジアルベアリング8を介して回転可能に支持さ
れている。両スクロール1,7は基板1a,7aと、両
基板に直角に一体形成した渦巻部1b,7bとにより構
成され、可動スクロール7の基板7a背面には前記ブッ
シュ6を嵌入するボス部7cが一体に形成されている。
前記スクロール基板1a,7a及び渦巻部1b,7bに
より外側から中心側に行くに従い容積を減少しつつ冷媒
ガスを圧縮する圧縮室Pが形成されている。
【0019】可動スクロール基板7aの背面7d(以
下、可動側受圧壁という)とフロントハウジング2の内
側壁2a(以下、固定側受圧壁という)との間には可動
スクロール7の自軸を中心とした回転(自転)を阻止
し、かつ回転軸3の中心軸線のまわりで所定半径の円軌
道運動(公転)を許容するための自転阻止機構Kが介装
されている。固定側受圧壁2aには複数(この実施例で
は図2に示すように4個)の嵌合孔2bが凹設され、各
孔にはそれぞれ円筒状をなす固定側スリーブ9が圧入嵌
合されている。又、可動側受圧壁7dには前記スリーブ
9と対応して複数の嵌合孔7eが凹設され、各孔にはそ
れぞれ円筒状をなす可動側スリーブ10が嵌合されてい
る。さらに、各スリーブ9,10の間には次に述べる自
転阻止ピン12を互いに平行に保持する手段としてのリ
ング11が介在され、このリング11に形成した複数
(この実施例では4箇所)の取付孔11aには自転阻止
ピン12が貫通支持されている。このピン12の前端部
は固定側スリーブ9内の規制孔9aに緩く挿入され、後
端部は可動側スリーブ10内の規制孔10aに緩く挿入
されている。リング11の前後側面には図4に示すよう
に圧縮室P内での冷媒ガスの圧縮動作時の反力を可動側
受圧壁7dから固定側受圧壁2aに伝達するための受圧
素子部11bが4箇所に等角度で一体に形成されてい
る。
【0020】固定側受圧壁2aには前記受圧素子部11
bからの圧縮反力を受ける鉄よりなるリング状の離脱阻
止手段としての固定側レース13が接触されている。該
レース13の固定は位置決めピン又は切欠と爪による係
合により行われる。レース13の外周縁はフロントハウ
ジング2の内周面により位置規制され、レース13には
前記各自転阻止ピン12を挿入する孔13aが複数箇所
に形成されている。そして、固定側スリーブ9の外端面
はレース13に当接され、スリーブ9の嵌合孔2bから
の抜け出しが阻止される。又、可動側受圧壁7dには圧
縮反力を受圧素子部11bに伝達する鉄よりなるリング
状の離脱阻止手段としての可動側レース14が接触され
ている。該レース14の固定も位置決めピン又は切欠と
爪による係合により行われる。レース14の内周縁はボ
ス部7cの外周面により位置規制され、レース14には
前記各自転阻止ピン12を挿入する孔14aが複数箇所
に形成されている。そして、可動側スリーブ10の外端
面はレース14に当接され、スリーブ10の嵌合孔7e
からの抜け出しが阻止される。
【0021】前記フロントハウジング2には図示しない
が、吸入口が形成され、可動スクロール7とセンタハウ
ジング1dの内周面との間には吸入室15が形成されて
いる。又、前記固定スクロール1の後端面には吐出室1
6を形成するリヤハウジング17が接合固定されてい
る。前記固定スクロール基板1aには吐出孔1cが形成
され、吐出室16内には該吐出孔1cを開閉する吐出弁
18が設けられている。
【0022】次に、前記のように構成したスクロール型
圧縮機について、その作用を説明する。今、回転軸3が
回転されて偏心軸4が公転されると、図2において回転
軸3の中心軸線L1 を中心にブッシュ6の中心軸線L2
が前記軸線L1 との距離を半径とする円軌道に沿って公
転される。そして、可動スクロール7が自転阻止機構K
により自転を防止された状態で、回転軸3の回りを後述
するように公転し、図示しない吸入口から吸入室15に
導入された冷媒ガスは両スクロール1,7間の圧縮室P
へ流入する。圧縮室Pは可動スクロール7の公転に伴っ
て容積を減少しつつ両スクロール1,7の渦巻部1b,
7bの中心部間に向けて収束して行く。圧縮室Pの容積
の減少によって圧縮された冷媒ガスは吐出孔1cから吐
出室16内へ吐出される。
【0023】前記自転阻止機構Kの動作を図2,3につ
いて説明すると、図2の状態では固定側スリーブ9の規
制孔9aの最下端に各自転阻止ピン12の前端部が支持
されている。又、可動側スリーブ10の規制孔10aの
最上端に各自転阻止ピン12の後端部が支持されてい
る。さらに、回転軸3の回転軸線L1 に関してブッシュ
6及び可動スクロール7の中心軸線L2 が最下位置にあ
る。
【0024】回転軸3の回転により偏心軸4がブッシュ
6とともに、図2において反時計回り方向に回転され
て、ブッシュ6の中心軸線L2 が図3に示すように最上
位置に移動した状態では、固定側スリーブ9の規制孔9
aの最上端に各自転阻止ピン12の前端部が支持され、
可動側スリーブ10の規制孔10aの最下端に自転阻止
ピン12の後端部が支持される。前記各スリーブ9,1
0と各自転阻止ピン12の関係は、偏心軸4の公転位置
が連続的に変化しても常に前述した対応関係にある。従
って、可動スクロール7は自転を防止された状態で所定
の半径(軸線L1,L2 間の距離)で公転運動する。こ
の公転運動中は可動スクロール7により遠心力が偏心軸
4に作用する。この動的アンバランスはバランスウエイ
ト5により相殺される。
【0025】前記圧縮動作中は圧縮室P内での冷媒ガス
の圧縮反力が可動スクロール7に作用する。この反力は
可動側受圧壁7dから可動側レース14、リング11の
受圧素子部11b、及び固定側レース13を介して固定
側受圧壁2aに伝達される。
【0026】さて、第1実施例では前記固定側スリーブ
9及び可動側スリーブ10が前記レース13,14によ
り位置規制されているので、圧入代が足りなくてスリー
ブ9,10が嵌合孔2b,7eに対し確実に固定されて
いない場合にも、スリーブ9,10が浮き上がることは
ない。すなわち、自転阻止ピン12がスリーブ9,10
内で公転運動を繰り返すと、ピン12によりスリーブ
9,10が嵌合孔2b,7eで回動しようとする方向及
び孔から抜ける方向への分力を受けるが、外側への力は
両レース13,14により阻止される。このため、スリ
ーブ9,10の外端縁がリング11に接触してリングを
破損することはない。
【0027】又、この実施例では可動スクロール基板7
aに嵌合されるスリーブ10の嵌合孔7eに対する圧入
代を加工段階で緩く設定することもでき、このためスリ
ーブ10の圧入時に可動スクロール基板7aが破壊され
ることはなく、嵌合孔7eの加工及びスリーブ10の圧
入作業が容易となる。
【0028】以上のように、この実施例では嵌合孔2
b,7eに対するスリーブ9,10の圧入代を厳密に管
理する必要がなく、自転阻止機構Kの加工及び組付を容
易に行い、コストダウンを図ることができる。
【0029】次に、この発明を具体化した第2実施例を
図5に基づいて説明する。この第2実施例ではリング1
1の肉厚を全周にわたって均一にしている。そして、該
リング11の前後両側面を固定レース13及び可動レー
ス14に接触している。
【0030】この第2実施例におていは固定レース13
と可動レース14によりスリーブ9,10の嵌合孔2
b,7eからの抜け出しが阻止され、リング11の破損
を防止することができる。
【0031】次に、この発明を具体化した第3実施例を
図6及び図7に基づいて説明する。この実施例では可動
スクロール基板7aに自転阻止ピン19を複数箇所(こ
の実施例では2)に立設し、両ピン19の前端部をスリ
ーブ9の規制孔9aに挿入している。又、基板7aの背
面には受圧素子部7fが一体に形成され、該素子部7f
が前記固定側レース13に接触されている。
【0032】この実施例では回転軸3の回転により偏心
軸4が公転されると、図7において可動スクロール7が
規制孔9aの内周面に沿って移動するピン19により自
転が阻止された状態で公転運動が行われる。
【0033】この第3実施例におていは固定レース13
によりスリーブ9の嵌合孔2bからの抜け出しが阻止さ
れ、受圧素子部7fの破損を防止することができる。な
お、この発明は前記実施例に限定されるものではなく、
次のように具体化することもできる。
【0034】(1)図8に示すようにフロントハウジン
グ2に形成した嵌合孔2bに固定側スリーブ9を挿入し
た後、受圧壁2aの表面に例えばポンチにより凹部2c
を形成し、この凹部2cによりスリーブ9の嵌合孔2b
からの抜け出しを阻止する離脱阻止手段としての凸部2
dを形成すること。この場合には凸部2dの加工が容易
となる。
【0035】(2)図9に示すように、スリーブ9を嵌
合孔2bに挿入した後、スリーブ9の規制孔9aの内周
面を外周方向へ膨出させて離脱阻止手段としての凸部9
bを形成し、スリーブ9の抜け出しを防止すること。こ
の場合にも凸部9bの加工が容易となる。
【0036】(3)図10に示すように、スリーブ9の
内端部に離脱阻止手段としてのフランジ9cを一体に形
成し、フロントハウジング2の成型時にスリーブ9をイ
ンサート成型すること。この場合にはスリーブ9の取付
が確実となる。なお、成形後に規制孔9aの加工を行う
ようにしてもよい。
【0037】(4)図11に示すように、嵌合孔2bに
スリーブ9を挿入し、嵌合孔2bの内周面に離脱阻止手
段としてのサークリップ20を取り付けて、スリーブ9
の抜け出しを防止すること。
【0038】(5)図8〜図11に示す離脱阻止手段を
可動側スリーブ10側に用いること。 (6)図5に示す第2実施例において、リング11にス
リーブ9,10と対応する位置にのみ図4に示す受圧素
子部11bを形成すること。この場合にはリング11の
重量を軽減することができる。
【0039】(7)図示しないが、フロントハウジング
2の受圧壁2a側に自転阻止ピン12を複数箇所に立設
し、各ピンを可動側スリーブ10に挿入する構造の自転
阻止機構を有するスクロール型圧縮機に具体化するこ
と。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1,2記載
の発明は自転阻止機構の加工及び組付作業を容易に行う
ことができるとともに、耐久性を向上することができ
る。
【0041】又、請求項3記載の発明は請求項1記載の
発明の効果に加えて、部品点数を軽減して構造を簡素化
でき、製品のコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のスクロール型圧縮機の
縦断面図である。
【図2】自転阻止機構を構成するリングを通る横断面図
である。
【図3】自転阻止機構を構成するリングを通る横断面図
である。
【図4】フロントハウジング、リング及び可動スクロー
ルの分解斜視図である。
【図5】この発明の第2実施例を示す要部縦断面図であ
る。
【図6】この発明の第3実施例を示すスクロール型圧縮
機の縦断面図である。
【図7】第3実施例の固定側レースを通る横断面図であ
る。
【図8】この発明の別例を示す要部断面図である。
【図9】この発明の別例を示す要部断面図である。
【図10】この発明の別例を示す要部断面図である。
【図11】この発明の別例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1…固定スクロール、1d…センタハウジング、2…フ
ロントハウジング、2a…固定側受圧壁、2b…嵌合
孔、2c…凹部、2d…離脱阻止手段としての凸部、3
…回転軸、4…偏心軸、6…ブッシュ、7…可動スクロ
ール、7a…基板、7b…可動側渦巻部、7d…可動側
受圧壁、7e…嵌合孔、9…固定側スリーブ、9a…規
制孔、9b…離脱阻止手段としての凸部、9c…離脱阻
止手段としてのフランジ、10…可動側スリーブ、10
a…規制孔、11…自転阻止ピンを互いに平行に保持す
る手段としてのリング、11a…取付孔、12,19…
自転阻止ピン、13…離脱阻止手段としての固定側レー
ス、14…離脱阻止手段としての可動側レース、20…
離脱阻止手段としてのサークリップ、P…圧縮室、K…
自転阻止機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 哲夫 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (72)発明者 渡辺 靖 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (72)発明者 岩波 重樹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装 株式会社 内 (56)参考文献 特開 平1−178784(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に固定スクロールを収容
    し、該ハウジングのフロント側に回転軸を支持し、該回
    転軸の内端部には偏心軸を取り付け、該偏心軸には可動
    スクロールを支持し、該可動スクロールを固定スクロー
    ルに噛み合わせ、ハウジングに形成した固定側受圧壁と
    可動スクロール基板の背面に形成した可動側受圧壁との
    間に可動スクロールの自軸を中心とする回転を阻止し、
    かつ回転軸の中心軸線の周りでの円軌道運動を許容する
    自転阻止機構を介装し、固定スクロールと可動スクロー
    ルの間に可動スクロールの円軌道運動に基づいて外周側
    から中心部に向かって容積を減少する密閉状の圧縮室を
    形成し、一方向性の圧縮動作を行うようにしたスクロー
    ル型圧縮機において、 前記固定側受圧壁及び可動側受圧壁の少なくとも一方に
    形成した複数の嵌合孔と、 各嵌合孔にそれぞれ嵌合された円筒状のスリーブと、 各スリーブ内の規制孔にそれぞれ挿入され、かつ該孔の
    直径よりも小さい直径を有する自転阻止ピンと、 各自転阻止ピンを互いに平行に保持する手段とにより前
    記自転阻止機構を構成し、 さらに、前記固定側受圧壁及び可動側受圧壁の少なくと
    も一方にスリーブが嵌合孔から離脱するのを阻止する離
    脱阻止手段を設けたスクロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記離脱阻止手段は
    前記固定側受圧壁及び可動側受圧壁の少なくとも一方に
    取り付けられ、かつスリーブの外端面に当接するリング
    状のレースであって、該レースは自転阻止ピンを挿入す
    る孔を備えているスクロール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1において、固定側受圧壁及び可
    動側受圧壁の少なくとも一方に嵌合孔に近接して凹部を
    形成し、嵌合孔の開口端側の内周面に内方へ前記凹部に
    よって膨出形成された凸部を離脱阻止手段としたスクロ
    ール型圧縮機。
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