JPH0733032U - 信号処理システム - Google Patents
信号処理システムInfo
- Publication number
- JPH0733032U JPH0733032U JP6884993U JP6884993U JPH0733032U JP H0733032 U JPH0733032 U JP H0733032U JP 6884993 U JP6884993 U JP 6884993U JP 6884993 U JP6884993 U JP 6884993U JP H0733032 U JPH0733032 U JP H0733032U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 歪み低減を図った信号処理システムを提供す
る。 【構成】 アナログ入力信号をディジタル化するA/D
コンバータ2と、その出力ディジタル信号をアナログ信
号に戻すD/Aコンバータ4とを有する信号処理システ
ムにおいて、A/Dコンバータ2とD/Aコンバータ4
の間に、これらA/Dコンバータ2及びD/Aコンバー
タ4で発生する偶数次歪みを相殺するように正相/逆相
の切替え設定を行う位相選択回路3を設けた。
る。 【構成】 アナログ入力信号をディジタル化するA/D
コンバータ2と、その出力ディジタル信号をアナログ信
号に戻すD/Aコンバータ4とを有する信号処理システ
ムにおいて、A/Dコンバータ2とD/Aコンバータ4
の間に、これらA/Dコンバータ2及びD/Aコンバー
タ4で発生する偶数次歪みを相殺するように正相/逆相
の切替え設定を行う位相選択回路3を設けた。
Description
【0001】
この考案は、例えばディジタルオーディオレコーダとかディジタルオーディオ プロセッサ等の構成として用いられる、アナログ入力信号をディジタル化するA /Dコンバータ及びその出力ディジタル信号をアナログ信号に戻すD/Aコンバ ータを有する信号処理システムに関する。
【0002】
オーディオの分野において、アナログ入力信号をディジタル化し、そのディジ タル信号について必要な処理を施した後、再度アナログ信号に戻す信号処理シス テムがある。この種のシステムでは、A/Dコンバータ,D/Aコンバータそれ ぞれで高調波歪みHD(Harmonic Distortion)及び量子化ノイズNが発生 する。システムの入力から出力までの合計の高調波歪みと量子化ノイズは、両方 の高調波歪みと量子化ノイズを加算したものとなる。より具体的に、量子化ノイ ズは二乗平均値となる。高調波歪みは、位相が一致している限り単純加算となり 、A/Dコンバータ,D/Aコンバータそれぞれでの高調波歪みより当然大きく なる。
【0003】
この考案は、上記の点に鑑み、システム全体としての高調波歪み低減を図った 信号処理システムを提供することを目的としている。
【0004】
この考案は、アナログ入力信号をディジタル化するA/Dコンバータと、その 出力ディジタル信号をアナログ信号に戻すD/Aコンバータとを有する信号処理 システムにおいて、前記A/DコンバータとD/Aコンバータの間に、これらA /Dコンバータ及びD/Aコンバータで発生する偶数次歪みを相殺するように正 相/逆相の切替え設定を行う位相選択手段を有することを特徴とする。
【0005】
1次,3次等の奇数次歪みは本来対称性歪みであるのに対して、2次,4次等 の偶数次歪みは非対称歪みである。このため、D/Aコンバータへの入力極性を 選択することにより、A/Dコンバータでの偶数次歪みとD/Aコンバータでの 偶数次歪みとが引き算の関係となるようにできる。従って上述のように正相/逆 相が選択的に切り換えられる位相選択手段を付加することによって、システム全 体としての高調波歪みを低減することができる。
【0006】
以下、図面を参照して、この考案の実施例を説明する。 図1は、この考案の一実施例のシステム構成を示す。アナログ入力信号はアナ ログ増幅器1を介してA/Dコンバータ2に入力されて、ディジタル化される。 得られたディジタル信号は、図では省略しているが増幅等の必要な処理を行った 後、D/Aコンバータ4に送られてアナログ信号に戻される。このD/Aコンバ ータ4とA/Dコンバータ2の間には、歪み低減のためにディジタル信号の正相 /逆相の切替え設定を行う位相選択回路3が挿入されている。
【0007】 D/Aコンバータ4のアナログ出力はアナログ増幅器5を介して取り出される が、この実施例ではこの出力端子部にも位相選択回路6が設けられている。この 位相選択回路6は得られたアナログ信号を反転するためのもので、D/Aコンバ ータ3の前で位相選択回路3により位相反転されたときにこれを元に戻すために 設けられている。従って入出力の位相が問題にならない場合には、この出力段の 位相選択回路6は要らない。
【0008】 ディジタルオーディオ信号系では通常2’sコンプリメンタリ信号が用いられ るため、単にディジタル信号のHレベルとLレベルを反転するだけで逆相が得ら れる。従って、D/Aコンバータ4の前の位相選択回路3は簡単に構成できる。 その構成例を図2に示す。 図2(a)は、インバータ21を挿入した経路と何も挿入しない経路22を切 替え可能として、正相/逆相の選択切替えを可能としたものである。 図2(b)は、イクスクルーシブオア23とスイッチ24の組み合わせにより 、スイッチ23がオフのとき反転、オンのとき非反転出力が得られるようにした ものである。図2(a)のインバータ21による構成では、正相(スルー)と逆 相(インバータ介挿)とで信号伝達時間にズレが生じるが、この回路によれば、 正相/逆相の切替えによる時間ズレはなくなる。
【0009】 出力段の位相選択回路6は、例えば図3のように構成される。図3(a)は、 演算増幅器を用いた反転アンプ31の経路と何も挿入しない経路32を切替え可 能としたものである。図3(b)は、バランス出力の場合に、スイッチ回路33 により端子切替え可能としたものである。図3(c)は、演算増幅器34を用い て、スイッチ35がオンで反転アンプ、オフで非反転アンプとなるように構成し たものである。
【0010】 このような構成として、具体的に例えば、A/Dコンバータ2での2次歪みと D/Aコンバータ4での2次歪みが同極性の場合には、D/Aコンバータ4の前 の位相選択回路3を”反転”(逆相)に切り換える。A/Dコンバータ2での2 次歪みとD/Aコンバータ4での2次歪みが逆極性の場合には、D/Aコンバー タ4の前段の位相選択回路3を”非反転”(正相)のままとする。 これにより、A/Dコンバータ2での2次歪みとD/Aコンバータ4での2次 歪とは引き算の関係となり、システム全体としての高調波歪みが低減される。
【0011】 なお実際のシステムでは、A/Dコンバータ2とD/Aコンバータ4が同じセ ットに搭載されていてアナログ入出力だけを必要とする場合の他、これらが別々 のセットで組み合わせができる場合がある。後者の場合、例えばD/Aコンバー タ4側のセットに位相選択回路3及び6を持たせ、これらのセットを組合わせて 実測を行って、全体として歪みが小さい方に位相選択回路3及び6を設定すると いう方法を用いればよい。 また、偶数次歪みのなかでも、A/Dコンバータ2とD/Aコンバータ4の間 で2次歪みは同相、4次歪みが逆相という場合もあるが、一般には低次歪みがレ ベルとして支配的である。この点も考慮に入れて、位相選択回路3の切替えを決 定すればよい。
【0012】 具体的に、EIAJ−CP340法により、位相選択回路3による切替えを行 ってシステム全体の高調波歪みと量子化ノイズの合計を実測した結果によれば、 正相の場合87dB、逆相の場合91dBであり、位相切替えによる歪み低減効 果が明らかに認められた。 なおこの考案の信号処理システムの適用対象の具体例を挙げておくと、ディジ タルオーディオレコーダとしては、R−DAT,S−DAT,DCC,MOまた はWO等の光ディスクレコーダ,MD等があり、ディジタルオーディオプロセッ サとしては、イコライザ,エフェクタ等がある。
【0013】
以上述べたようにこの考案によれば、アナログ入力信号をディジタル化するA /Dコンバータと、その出力ディジタル信号をアナログ信号に戻すD/Aコンバ ータとを有する信号処理システムにおいて、D/Aコンバータの前に正相/逆相 を切り換える位相選択回路を設けることによりシステム全体の歪みを低減するこ とができる。
【図1】 この考案の一実施例のシステム構成を示す。
【図2】 同実施例の位相選択回路3の構成例を示す。
【図3】 同実施例の位相選択回路6の構成例を示す。
1…アナログ増幅器、2…A/Dコンバータ、3…位相
選択回路、4…D/Aコンバータ、5…アナログ増幅
器、6…位相選択回路。
選択回路、4…D/Aコンバータ、5…アナログ増幅
器、6…位相選択回路。
Claims (1)
- 【請求項1】 アナログ入力信号をディジタル化するA
/Dコンバータと、その出力ディジタル信号をアナログ
信号に戻すD/Aコンバータとを有する信号処理システ
ムにおいて、 前記A/DコンバータとD/Aコンバータの間に、これ
らA/Dコンバータ及びD/Aコンバータで発生する偶
数次歪みを相殺するように正相/逆相の切替え設定を行
う位相選択手段を有することを特徴とする信号処理シス
テム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6884993U JPH0733032U (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 信号処理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6884993U JPH0733032U (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 信号処理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0733032U true JPH0733032U (ja) | 1995-06-16 |
Family
ID=13385543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6884993U Pending JPH0733032U (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 信号処理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0733032U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10659068B2 (en) | 2016-07-05 | 2020-05-19 | Asahi Kasei Microdevices Corporation | DA converter, DA converting method, adjusting apparatus, and adjusting method |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP6884993U patent/JPH0733032U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10659068B2 (en) | 2016-07-05 | 2020-05-19 | Asahi Kasei Microdevices Corporation | DA converter, DA converting method, adjusting apparatus, and adjusting method |
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