JPH07328194A - パチンコ機の入賞球装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 入賞球装置に設けられた妨害部材４を、パチ
ンコ機の盤面８上にスリット９を介して配置する。妨害
部材４は、パチンコ機の稼働とともにスリット９内を水
平方向に往復移動する。妨害部材４は、下方に配置され
た入賞球受入れ口１０〜１２へのパチンコ球の入賞を妨
害するとともに、パチンコ球を保持する。また、往復移
動の端部では、釘１３，１４により傾けられてパチンコ
球を放出する。 【効果】 パチンコ球の行方とともに妨害部材の移動を
見極めながらパチンコ球を打つ必要が生じ、また、パチ
ンコ球は上から下への移動以外の移動も与えられるので
遊技に対する興趣が更に盛り上がる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ機に関し、詳
しくは、パチンコ機の興趣を更に盛り上げる入賞球装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機には、遊技の興趣を盛り上げ
るためにセーフ穴やアタッカと呼ばれる種々の入賞球受
入れ口が設けられている。例えばセーフ穴は、パチンコ
球が入り込んだことをセンサーで検知して数個の景品球
を排出し、盤面中央に配されたスロットマシン等をスタ
ートさせる。また、アタッカは、盤面から突出するよう
に開く扉を備えており、スロットマシン等で当たりが出
た時に開いて入賞を得やすくする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各種入
賞球受入れ口を備えていても、従来のパチンコ機では打
ったパチンコ球は盤面上を流下するのみであり、遊技者
はその単調さから興趣が冷めることがあった。

【０００４】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、盤面上をパチンコ球が流下するのみの従来のパチ
ンコ機の単調さを解消することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項１記載の入賞球装置は、盤面上を往復移動
しながら流下してきたパチンコ球を受けて保持し、パチ
ンコ球を保持した位置とは別の位置でパチンコ球を放出
するとともに、他の入賞球装置にパチンコ球が入賞する
のを妨害する妨害部材を備えたものである。これによれ
ば、パチンコ球は盤面上を流下するだけでなく、入賞球
装置により保持されて移動して別の場所で再び放出され
たり、あるいは他の入賞球装置に入賞するのを妨害され
るので、パチンコ球は単に上から下への流れのみではな
く複雑な移動を行うので、遊戯に対する興趣を盛り上げ
ることができる。

【０００６】また、請求項２記載の入賞球装置は、盤面
上を往復移動しながら流下してきたパチンコ球を受け入
れて入賞とする入賞球受入れ口を備えたものである。こ
れによれば、パチンコ球が遊戯者の思惑とは違う方向に
流れても、入賞球受入れ口の移動位置によっては入賞す
る可能性もでるので、更に遊技の興趣を盛り上げること
ができる。

【０００７】また、請求項３記載の入賞球装置は、往復
移動と停止とが特定の条件により切り換えられるように
したものである。これによれば、入賞球装置が移動と停
止とを繰り返し、更にこの切り換えを特定の条件によっ
て行うようにしたことによりパチンコ球の挙動に偶然性
が増し、遊戯の興趣を盛り上げることができる。

【０００８】

【実施例】次に、本発明の入賞球装置の一例について説
明する。入賞球装置２を示す図２において、入賞球装置
２には、前面側にピン３が突出されており、このピン３
に妨害部材４が揺動自在に取り付けられている。妨害部
材４は、上面に凹み５ａが設けられたベース部５と、こ
のベース部５の前面側に取り付けられ、興趣を盛り上げ
るような印刷が施された化粧板６とから構成されてい
る。ベース部５の上面の凹み５ａは、パチンコ球が当接
したときに反射させるとともに、パチンコ球が載置され
る。

【０００９】図１に示すように、入賞球装置２はパチン
コ機の盤面８の裏に取り付けられ、盤面８に形成された
水平方向のスリット９を通して妨害部材４が盤面８の前
面に配置されている。そして、パチンコ機が稼働する
と、妨害部材４がスリット９内を水平方向に往復移動
し、その下方に配置された３個の入賞球受入れ口１０，
１１，１２への入賞を妨害する。妨害部材４は、左右の
移動終端部で盤面８上に打たれた釘１３，１４に下方が
当接し、図中に２点鎖線で示すように傾斜される。ベー
ス５部の上面にパチンコ球が載置されている場合には、
この傾斜時にベース部５上から滑り落とされる。妨害部
材４は、パチンコ機の稼働とともに常時往復移動を行
い、５回の往復移動又は天穴１５にパチンコ球が入賞し
たときに一時的に数秒間停止して下方の入賞球受入れ口
１０〜１２の入賞の確率を高め、再び移動を開始するよ
うになっている。

【００１０】入賞球装置２は図３に示すように、断面が
コ字型に成形された薄板からなる本体部１７と、この本
体部１７の背面側に取り付けられるサーボモータ１８
と、本体部１７に組み付けられて水平方向に移動自在と
された移動ユニット１９と、この移動ユニット１９に揺
動自在に取り付けられ、パチンコ機の盤面８（図１参
照）上に配置される妨害部材４とから構成されている。

【００１１】本体部１７の上下部分には、支柱２１，２
２が水平方向に設けられており、この支柱２１，２２は
前記移動ユニット１９のレールとなる。本体部１７には
穴２３が形成されており、この穴２３には本体部１７の
背面側に取り付けられるサーボモータ１８の回転軸１８
ａが挿入されて前面側に向かって突出される。サーボモ
ータ１８の回転軸１８ａには、断面がクランク状とさ
れ、一端に前面側に向かって突出されたピン２４ａが設
けられた回転レバー２４が取り付けられる。

【００１２】移動ユニット１９は、一対のタイヤ２６を
回転自在に保持する上部材２７と、下方に一対のタイヤ
２８を回転自在に保持する保持部２９ａを有し、垂直方
向にスリット２９ｂが形成された中間部材２９と、この
中間部材２９の下部に取り付けられ前面側に突出したピ
ン３が設けられた下部材３０とから構成されている。妨
害部材４は、下部材３０のピン３に揺動自在に取り付け
られている。

【００１３】上部材２７と中間部材２９との連結は、中
間部材２９のスリット２９ｂの上方に設けられた長穴２
９ｃに挿入されるスペーサ３２が、上部材２７に背面側
から挿入されて連結される。また、中間部材２９には長
穴２９ｃの上部に更に穴２９ｄが設けられており、この
穴２９ｄにもスペーサ３３が挿入される。そして、この
スペーサ３３と下方の長穴２９ｃに挿入されたスペーサ
３２とにはバネ３４が掛けられており、このバネ３４は
中間部材２９と上部材２７とを引き離す方向に付勢す
る。

【００１４】移動ユニット１９の本体部１７への取付け
は、上部材２７に取り付けられたタイヤ対２６と、中間
部材２９に回転自在に取り付けられたタイヤ対２８と
が、本体部１７の上下の支柱２１，２２の間に嵌め込ま
れて行われる。タイヤ対２６，２８の各タイヤは、支柱
２１，２２との当接面が円周方向に沿って凹型とされて
おり、上部材２７と中間部材２９とは、前述のようにバ
ネ３４の付勢によって引き離される方向に付勢されてい
るので、移動ユニット１９は本体部１７の支柱２１，２
２間に確実に取り付けることができる。

【００１５】本体部１７に取り付けられた中間部材２９
のスリット２９ｂには、回転レバー２４の一端に設けら
れたピン２４ａが挿入される。これにより、サーボモー
タ１８の回転が回転レバー２４に伝えられると、ピン２
４ａはスリット２９ｂ内を移動しながら中間レバー２９
を押圧し、移動ユニット１９は支柱２１，２２の間で各
タイヤ対２６，２８を回転させながら水平方向に往復移
動することができる。

【００１６】また、本体部１７の内側には、センサー３
６が取り付けられている。このセンサー３６は、移動ユ
ニット１９の上部材２７に形成された突設片２７ａを検
知して、この検知結果をパチンコ機の制御部に送って、
移動ユニット１９の移動回数をカウントし、移動を停止
させるために用いられている。

【００１７】次に、本発明の作用について説明する。図
１に示すように、パチンコ機の盤面８上の下部に設けら
れた妨害部材４は、常時水平方向に往復移動している。
妨害部材４を往復移動させる入賞球装置２は、図３に示
すようにサーボモータ１８の回転軸１８ａが反時計方向
に回転され、回転軸１８ａに取り付けられた回転レバー
２４も同方向に回転されている。回転レバー２４の一端
に設けられたピン２４ａは、移動ユニット１９を構成す
る中間部材２９に形成された垂直方向のスリット２９ｂ
に挿入されており、回転レバー２４の回転によってピン
２４ａで中間部材２９を押圧して移動ユニット１９を水
平方向に移動させている。

【００１８】移動ユニット１９は、本体部１７の上下部
に水平方向に配置された支柱２１，２２の間に、支柱２
１，２２への当接面が円周方向に沿って凹型とされたタ
イヤからなるタイヤ対２６，２８を嵌め込ませて取り付
けられている。移動ユニット１９の移動時には、このタ
イヤ対２６，２８が回転されるので、移動ユニット１９
の移動はスムーズに行われる。また、移動ユニット１９
の上部材２７と中間部材２９とは、バネ３４によって引
き離される方向に付勢されているので、移動ユニット１
９の本体部１７への取り付けは確実に行われている。

【００１９】遊技者がパチンコ機の電動ハンドルを操作
してパチンコ球を打つと、図１に示すようにパチンコ球
３８がパチンコ機の盤面８上を下方に向かって流下す
る。この流下時には、パチンコ球８は釘や風車等により
進路が変えられ、各入賞球受入れ口３９に入ったり、又
は盤面８上の最下部に設けられた排出口４０に流れてい
く。パチンコ球３８は、盤面８上の下部の３個の入賞球
受入れ口１０〜１２の方向にも向かうが、このときに妨
害部材４がパチンコ球３８の進路上にあると、パチンコ
球３８は妨害部材４のベース部５に妨害されて跳ね返さ
れ、下方に流れていってしまう。このように、妨害部材
４を避けてパチンコ球３８を入賞に導くという要素がゲ
ーム内容に含まれるので、より興趣を盛り上げることが
できる。

【００２０】また、図２に示すように、妨害部材４のベ
ース部５の上面には凹み５ａが設けられているので、パ
チンコ球３８が載置されることがある。この場合には、
図１に示すように、妨害部材４は左右の移動終端部で下
部が釘１３，１４に当接して傾斜され、載置されたパチ
ンコ球３８は流れ落ちてしまう。このときには、流れ落
ちたパチンコ球３８は入賞球受入れ口１１あるいは１２
に入賞するか、または盤面８上を流下して下方に排出口
４０に流れ込む。このように、パチンコ球３８の移動に
意外性が加えられるので、遊技に対する興趣が盛り上げ
られる。

【００２１】また、妨害部材４が５回の往復移動を行う
か、あるいは天穴１５にパチンコ球３８が入賞すると、
妨害部材４の移動が一時的に数秒間停止され、入賞球受
入れ口１０〜１２への入賞の確率を高めるので、遊技に
対する興趣が更に盛り上がる。なお、パチンコ機のルー
ルについては、これに限定されるものではない。

【００２２】なお、上記実施例では妨害部材を１個と
し、移動方向を水平方向としたが、本発明はこれに限定
されるものではなく、妨害部材を複数個としたり、移動
方向を斜め方向あるいは垂直方向とすることもできる。
妨害部材を垂直方向とした場合には、従来の上から下へ
のパチンコ球の流れの他に、下から上への重力とは逆の
パチンコ球の移動を取り入れることができるので、遊戯
に対する興趣を盛り上げることができる。

【００２３】次に、本発明の入賞球装置の別の実施例に
ついて説明する。入賞球装置を示す図４において、入賞
球装置５０は、上部に第１入賞球受入れ口５１が配置さ
れており、この第１入賞球受入れ口５１の左右下方に
は、第２入賞球受入れ口５２と第３入賞球受入れ口５３
とが配置されている。入賞球装置５０は、図５に示すよ
うに、パチンコ機の盤面５４の裏面に取り付けられ、盤
面５４に形成されたスリット５４ａ，５４ｂ，５４ｃを
通して、第１入賞球受入れ口５１及び第２入賞球受入れ
口５２並びに第３入賞球受入れ口５３を盤面５４の前面
に配置させている。

【００２４】図４に示すように、第１入賞球受入れ口５
１は、入賞球装置５０から前面側に向かって突出された
ピン５６に揺動自在に取り付けられており、水平方向に
往復移動が可能となっている。第２入賞球受入れ口５２
及び第３入賞球受入れ口５３も第１入賞球受入れ口５１
と同様に、入賞球装置２から前面側に突出されたピン５
７，５８に揺動自在に取り付けられている。第２入賞球
受入れ口５２は、入賞球装置２の図中左側下方から第１
入賞球受入れ口５１に接近する斜め方向に往復移動が可
能となっている。また、第３入賞球受入れ口５３は、入
賞球装置２の図中右側下方から第１入賞球受入れ口５１
に接近する斜め方向に往復移動が可能となっている。

【００２５】本発明の入賞球装置５０を用いたパチンコ
機は、図５に示すように、パチンコ機の盤面５４の上部
に設けられた天穴６０にパチンコ球が入ったときに第
１，２，３入賞球受入れ口５１，５２，５３が往復移動
を開始し、その往復移動が３回行われると停止されるよ
うになっている。なお、パチンコ機のルールについて
は、これに限定されるものではなく、例えば、第１，
２，３入賞球受入れ口５１，５２，５３を常時往復移動
させて、入賞したときに停止させるようにしてもよい。

【００２６】入賞球装置５０の構成を示す図６におい
て、入賞球装置５０は、断面がコ字型に成形された薄板
からなる本体部６２と、この本体部６２に対しスライド
自在に取り付けられるスライドテーブル６３と、本体部
６２の前面側に取り付けられる前カバー６４と、本体部
６２の背面側に取り付けられるサーボモータ６５と、前
カバー６４の前面に配置される前述の第１入賞球受入れ
口５１及び第２入賞球受入れ口５２並びに第３入賞球受
入れ口５３とから構成されている。

【００２７】本体部６２の上板６２ａ及び下板６２ｂに
は、一対のレール６７ａ，６７ｂが設けられており、こ
のレール６７ａ，６７ｂにスライドテーブル６３がスラ
イド自在に取り付けられる。スライドテーブル６３の四
隅には、４個のタイヤ６８ａ，６８ｂ，６８ｃ，６８ｄ
が回転自在に取り付けられており、これらタイヤ６８ａ
〜６８ｄがレール６７ａ，６７ｂに嵌入されて回転する
ことにより、スライドテーブル６３を本体部６２に対し
てスライドさせる。

【００２８】サーボモータ６５は、本体部６２の垂直板
６２ｃに形成された穴６９に回転軸６５ａが挿入され、
本体部６２の前面側に突出される。この本体部６２から
突出された回転軸６５ａには、断面がクランク状とされ
た回転レバー７０が取り付けられる。

【００２９】スライドテーブル６３には、中央部に垂直
方向のスリット６３ａが形成されており、このスリット
６３ａを中心として対称に、斜め方向のスリット６３
ｂ，６３ｃが形成されている。スリット６３ａの上方に
は、前面側に向かって突出されたピン５６が設けられて
おり、このピン５６には、前述の第１入賞球受入れ口５
１が取り付けられる。垂直方向のスリット６３ａには、
前記回転レバー７０の一端に設けられ前面側に向かって
突出されたピン７０ａが挿入される。これにより、回転
レバー７０がサーボモータ６５により回転されると、ピ
ン７０ａはスリット６３ａ内を移動しながらスライドテ
ーブル６３を押圧してスライドさせる。

【００３０】スライドテーブル６３に設けられたピン５
６は、前カバー６４の上部に形成された水平方向のスリ
ット７２に挿入されてから、第１入賞球受入れ口５１が
揺動自在に取り付けられる。第１入賞球受入れ口５１
は、ピン５６に揺動自在に取り付けられる受入れ口本体
７３と、この受入れ口本体７３の前面に取り付けられる
受入れ口カバー７４と、これらの間に取り付けられ、入
り込んだパチンコ球を検知するセンサー７５とから構成
されている。受入れ口本体７３には、盤面上を流下して
きたパチンコ球を受ける受け板７３ａが設けられてお
り、この受け板７３ａは第１入賞球受入れ口５１内に向
かって斜めに形成されているので、パチンコ球が受け板
７３ａに当たると反射して入賞する可能性が高くなって
いる。受入れ口カバー７４の表面には、興趣を盛り上げ
るような印刷が施されている。

【００３１】前カバー６４には、前述のスライドテーブ
ル６３の斜め方向のスリット６３ｂ，６３ｃに対して直
交する方向に延長されたスリット６４ａ，６４ｂが形成
されている。これらスリット６４ａ，６４ｂの上下に
は、一対のレール部材７７，７８が取り付けられ、この
レール部材７７，７８と前カバー６４との間には一対の
タイヤ７９，８０が配置される。これら一対のタイヤ７
９，８０は、長方形の薄板からなる保持部材８１，８２
に回転自在に取り付けられている。保持部材８１，８２
には、前面側と背面側とに突出されるピン５７，５８が
設けられており、このピン５７，５８の前面側突出部５
７ａ，５８ａには、第２入賞球受入れ口５２，第３入賞
球受入れ口５３がそれぞれ揺動自在に取り付けられる。
この第２入賞球受入れ口５２及び第３入賞球受入れ口５
３の構成は、第１入賞球受入れ口５１と同様に受入れ口
本体８４，８５と、受入れ口カバー８６，８７と、セン
サー８８，８９とから構成されている。

【００３２】前記保持部材８１，８２のピン５７，５８
の背面側突出部５７ｂ，５８ｂは、前カバー６４のスリ
ット６４ａ，６４ｂに挿入されて、更にスライドテーブ
ル６３のスリット６３ｂ，６３ｃに挿入される。これに
よれば、スライドテーブル６３がスライドされると、保
持部材８１，８２のピン５７，５８がスライドテーブル
６３に押され、保持部材８１，８２はタイヤ対７９，８
０がレール部材７７，７８内で回転されて移動し、第２
入賞球受入れ口５２及び第３入賞球受入れ口５３を盤面
上で往復移動させる。

【００３３】スライドテーブル６３が図中右方にスライ
ドしたときには、第１入賞球受入れ口５１はスリット７
２内を右方に移動し、第２入賞球受入れ口５２は同様に
スリット６４ａ内を右側上方に移動し、第３入賞球受入
れ口５３はスリット６４ｂ内を右側下方に移動する。ま
た、スライドテーブル６３が図中左方にスライドしたと
きには、第１入賞球受入れ口５１はスリット７２内を左
方に移動し、第２入賞球受入れ口５２は同様にスリット
６４ａ内を左側下方に移動し、第３入賞球受入れ口５３
はスリット６４ｂ内を左側上方に移動する。

【００３４】前カバー６４の裏面の左右端縁には、それ
ぞれセンサー９１，９２が取り付けられている。このセ
ンサー９１，９２は、スライドテーブル６３がスライド
されたときに、スライドテーブル６３の端縁を検知す
る。そして、これらセンサー９１，９２は、本実施例で
は、スライドテーブル６３が３回往復移動するのを検知
し、検知結果をパチンコ機の制御部に送ってカウント
し、スライドを終了させるのに用いている。なお、これ
らセンサー９１，９２は、例えばパチンコ機のスロット
マシン等で当たりが出たときに第１，２，３入賞球受入
れ口５１，５２，５３を入賞しやすい位置に停止させる
ための位置決めに用いてもよく、本発明の入賞球装置５
０が使用されるパチンコ機のルールによって、使用方法
を変えることができる。

【００３５】次に、本発明の作用について説明する。遊
技者がパチンコ機の電動ハンドルを操作してパチンコ球
を打つと、図５に示すようにパチンコ球９４がパチンコ
機の盤面５４上を下方に向かって流下する。この流下時
には、パチンコ球９４は釘や風車等により進路が変えら
れる。パチンコ球９４が、盤面５４の上部に設けられた
天穴６０に入ると、パチンコ球９４はセンサーによって
検知され、パチンコ機の制御部が数個の景品球の排出と
ともに、盤面５４の下部に配置された第１入賞球受入れ
口５１及び第２入賞球受入れ口５２並びに第３入賞球受
入れ口５３の往復移動を開始する。

【００３６】図６に示すように、入賞球装置５０を構成
する本体部６２の背面側に取り付けられたサーボモータ
６５の回転軸６５ａが反時計方向に回転すると、回転軸
６５ａに取り付けられた回転レバー７０も反時計方向に
回転する。回転レバー７０の回転により、回転レバー７
０の一端に前面側に向けて突出されたピン７０ａが、ス
ライドテーブル６３の垂直方向のスリット６３ａ内でス
ライドテーブル６３をを押し、スライドテーブル６３を
図中右方に押圧する。スライドテーブル６３は、四隅に
回転自在に取り付けられたタイヤ６８ａ〜６８ｄを本体
部６２のレール６７ａ，６７ｂの内部で回転させなが
ら、右方にスライドされる。

【００３７】スライドテーブル６３の右側へのスライド
により、第１入賞球受入れ口５１は、前カバー６４に形
成された水平方向のスリット７２内を右側に移動する。
第２入賞球受入れ口５２は、第２入賞球受入れ口５２を
保持する保持部材８１に設けられたピン５７の背面側突
出部５７ｂが、スライドテーブル６３のスリット６３ｂ
により右側に押圧されることにより、前カバー６４のス
リット６４ａに沿ってレール部材７７内でタイヤ対７９
を回転させながら右側上方に移動する。第３入賞球受入
れ口５３は、第３入賞球受入れ口５３を保持する保持部
材８２に設けられたピン５８の背面側突出部５８ｂが、
スライドテーブル６３のスリット６３ｃにより右側に押
圧されることにより、前カバー６４のスリット６４ｂに
沿ってレール部材７８内でタイヤ対８０を回転させなが
ら右側下方に移動する。

【００３８】更に、サーボモータ６５の回転が続けられ
ると、スライドテーブル６３は回転レバー７０のピン７
０ａにより、図中で左方にスライドされる。これによ
り、第１入賞球受入れ口５１も同様にスリット７２内を
左方に移動し、第２入賞球受入れ口５２はスリット６４
ａ内を左側下方に移動し、第３入賞球受入れ口５３はス
リット６４ｂ内を左側上方に移動する。

【００３９】図５に示すように、これら移動中の第１，
２，３入賞球受入れ口５１，５２，５３にも、盤面５４
上を流下してきたパチンコ球９４が入り込む。例えば、
このパチンコ機がパチンコ球９４を盤面５４の右側に流
すような癖がある場合には、第１，２，３入賞球受入れ
口５１，５２，５３が右側に移動したときに入賞の確率
が高まり、遊技に対する興趣が盛り上がる。また、往復
移動する第１，２，３入賞球受入れ口５１，５２，５３
を狙ってパチンコ球を打つようにしてもよいし、第１，
２，３入賞球受入れ口５１，５２，５３を避けて、その
下に配置された固定の入賞球受入れ口９５を狙ってもよ
いので、更に遊技に対する興趣が盛り上がる。更に、各
入賞球受入れ口５１，５２，５３の移動位置によって
は、第１入賞球受入れ口５１を通過したパチンコ球が第
２入賞球受入れ口５２あるいは第３入賞球受入れ口５３
に入ることもあるので、１個のパチンコ球９４で２回入
賞する可能性もあり、更に興趣が盛り上がる。

【００４０】図６に示すように、スライドテーブル６３
のスライドは、前カバー６４の裏面の左右端縁に取り付
けられたセンサー９１，９２によって検知され、パチン
コ機の制御部がこの検知数をカウントして、スライドテ
ーブル６３が３回往復移動すると、サーボモータ６５の
回転を停止する。

【００４１】なお、上記実施例では、往復移動する入賞
球受入れ口を３個とし、その移動方向を水平方向と斜め
方向としたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、入賞球受入れ口の数の増減や、移動方向を変えても
よい。また、１台のパチンコ機に、妨害部材と入賞球受
入れ口とを組み込むことも本発明に含まれるものであ
り、これによれば、更に遊技に対する興趣を盛り上げる
ことができる。

【００４２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のパチンコ
機の入賞球装置は、往復移動しながら盤面上を流下して
くるパチンコ球を保持するとともに、パチンコ球を保持
した位置とは別の位置でパチンコ球を放出する妨害部材
を設けたことにより、パチンコ機のゲーム内容に妨害部
材の移動位置を見極めて進行する要素も含まれるように
なるので、遊技の興趣を盛り上げることができる。ま
た、従来の上から下へのパチンコ球の流れの他に、妨害
部材の移動方向を水平方向や垂直方向などにすることに
よって重力を無視したパチンコ球の移動が可能となり、
更に遊戯に対す興趣を盛り上げることができる。

【００４３】また、入賞球装置に、盤面上を往復移動し
ながら流下してきたパチンコ球を受け入れて入賞とする
入賞球受入れ口を設けたことにより、パチンコ機のゲー
ム内容に入賞球受入れ口の移動位置を見極めて進行する
要素も含まれるようになるので、遊技の興趣を盛り上げ
ることができる。また、パチンコ球が遊戯者の思惑とは
違う方向に流れても、入賞球受入れ口の移動位置によっ
ては入賞する可能性もでるので、更に遊技の興趣を盛り
上げることができる。

【００４４】また、入賞球装置の往復移動と停止とを特
定の条件により切り換えるようにしたので、ゲームの進
行に偶然性が増し、遊戯の興趣を盛り上げることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の入賞球装置を用いたパチンコ機の盤面
を示す説明図である。

【図２】入賞球装置の外観を示す斜視図である。

【図３】入賞球装置の構成を示す分解斜視図である。

【図４】別の実施例の入賞球装置の外観を示す斜視図で
ある。

【図５】別の実施例の入賞球装置を用いたパチンコ機の
盤面を示す説明図である。

【図６】別の実施例の入賞球装置の構成を示す分解斜視
図である。

【符号の説明】

２，５０ 入賞球装置 ４ 妨害部材 ８，５４ 盤面 ５１ 第１入賞球受入れ口 ５２ 第２入賞球受入れ口 ５３ 第３入賞球受入れ口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ機の盤面上に配置され、上方か
   ら流下してきたパチンコ球を受ける入賞球装置におい
   て、 前記入賞球装置は、盤面上で往復移動しながら流下して
   きたパチンコ球を受けて保持し、パチンコ球を保持した
   位置とは別の位置でパチンコ球を放出するとともに、他
   の入賞球装置にパチンコ球が入賞するのを妨害する妨害
   部材を備えていることを特徴とするパチンコ機の入賞球
   装置。
2. 【請求項２】 パチンコ機の盤面上に配置され、上方か
   ら流下してきたパチンコ球を受ける入賞球装置におい
   て、 前記入賞球装置は、盤面上を往復移動しながら流下して
   きたパチンコ球を受け入れて入賞とする入賞球受入れ口
   を備えていることを特徴とするパチンコ機の入賞球装
   置。
3. 【請求項３】 前記入賞球装置は、往復移動と停止とが
   特定の条件により切り換えられることを特徴とする請求
   項１及び２記載のパチンコ機の入賞球装置。