JPH0732624A - 画像消去装置 - Google Patents

画像消去装置

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JPH0732624A
JPH0732624A JP17654093A JP17654093A JPH0732624A JP H0732624 A JPH0732624 A JP H0732624A JP 17654093 A JP17654093 A JP 17654093A JP 17654093 A JP17654093 A JP 17654093A JP H0732624 A JPH0732624 A JP H0732624A
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erasing
recording medium
image
temperature
heat roller
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Application number
JP17654093A
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English (en)
Inventor
Tadayoshi Ono
忠義 大野
Takashi Yamaguchi
隆 山口
Shinichi Ito
進一 伊藤
Hisatoshi Tanaka
久年 田中
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速処理が可能な画像消去装置を提供する。 【構成】 熱可逆的に画像の記録消去が可能な記録媒体
を連続的に移動させる搬送手段、及び搬送手段により形
成された搬送路に沿って設けられ、記録媒体に記録され
た画像を加熱することによって消去するための複数の消
去手段を具備する画像消去装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体に記録された
画像を加熱することによって消去する消去装置に係り、
特に、繰返し画像の記録/消去が可能な記録媒体に記録
された画像の消去を行なう消去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のハードコピー記録は、紙などの記
録媒体に外部からインク又はトナーなどの顕像剤により
画像形成を行なう、又は感熱記録紙等の紙製の基材上に
記録層を設けて、この記録層に可視画像を形成するな
ど、永久画像を記録するものであった。しかしながら、
各種ネットワーク網の構築、ファクシミリ、複写機の普
及に伴なって、これらの記録材料の消費量の急激な増大
は、森林破壊などの自然破壊問題、ゴミ処理などの社会
問題を引き起こしている。これらの問題に対応するため
に、記録紙の再生など記録材料消費量の削減が強く要求
されている。この問題に対して記録、消去を繰り返し行
なえる記録材料、いわゆるリライタブル記録材料が注目
されている。
【0003】このような特性を有する材料として、記録
材料に与えられる温度により透明と白濁との両状態を可
逆的に変換可能な高分子マトリクスに低分子有機物質を
分散させた記録材料が提案されている(特開昭55−1
54198号)。この記録材料は、例えば、図13に示
すように、透明状態において、記録媒体の温度をT1
らT4 〜T5 に上昇させたとき、透明状態から白濁状態
となり、温度がT1 に戻ってもそのまま白濁状態を保持
する(曲線h)。そして、記録材料の温度をT1 からT
2 〜T3 に上昇させ、再びT1 に戻すと白濁状態から透
明状態となり、そのまま透明状態を保持する(曲線
i)。この白濁状態と透明状態との間の変化は、繰り返
し再現可能である。なお、サーマルヘッドを用いてこの
ような記録材料に記録した際の、繰り返し記録における
分解能の劣化についての検討が報告されている(第4回
ノンインパクトプリンティング技術シンポジウム論文
集,3〜2,p.57(昭和62年))。
【0004】また、熱可逆性記録材料を有する表示体の
表示及び消去を行なう表示変換装置が提案されている
(実開平2−19568号)。この装置では、表示体の
表示を熱的に消去する消去手段と、熱的に印字する印字
手段とを備えており、具体的には、熱可逆性記録層を有
する情報記録カードにヒートローラ(消去手段)と、サ
ーマルヘッド(印字手段)とを用いて、表示の消去・記
録を行なう装置が開示されている(実開平2−387
6)。また、熱エネルギーを制御することのみによって
可逆的な色調変化を与えるロイコ染料を発色源とした記
録材料も発表されている(Japan Hardcop
y´90,NIP−2,p.147(1990))。
【0005】リライタブル記録の応用としては、処理機
で記録媒体の記録内容を書き換える上書き用途と、記録
された記録媒体を回収して画像を消去した後、記録媒体
を再利用するリサイクル用途とがあるが、熱により画像
の記録消去が可能な高分子マトリクスに低分子有機物質
を分散させた記録材料(以下、高分子/低分子複合膜記
録材料とする)は、リサイクル用途にも用いられてい
る。具体的には、サーマルヘッド、ヒートローラなどの
適当な加熱手段を用いて、記録材料を消去温度に加熱す
ることによって、画像が消去される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】記録媒体をリサイクル
用途に用いる場合には、回収した記録媒体を大量に短時
間で処理しなければならず、その1つの方法として、消
去温度に制御された恒温槽で消去処理をする方法があ
る。また、他の方法としては、記録媒体を順次間欠的に
搬送しつつ記録材料の停止時にホットスタンプにより画
像の消去をする処理が考えられる。
【0007】しかしながら、前述の高分子/低分子複合
膜記録媒体は、比較的長い時間消去温度にさらすと発色
(白濁化)する。したがって、恒温槽に大量に記録媒体
を入れた場合、全体が消去温度になるまで比較的長い時
間がかかるので、一部の記録媒体が発色する危険性があ
る。これに対してホットスタンプによる消去は、個々に
消去するので先のような問題はないが、記録媒体を間欠
的に搬送するので高速処理が難しいという問題があっ
た。そこで、本発明は、高速処理が可能な画像消去装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、熱可逆的に画像の記録消去が可能な記録
媒体を連続的に移動させる搬送手段、及び搬送手段によ
り形成された搬送路に沿って設けられ、記録媒体に記録
された画像を加熱することによって消去するための複数
の消去手段を具備する画像消去装置を提供する。
【0009】
【作用】記録媒体を高速で搬送して消去するような短時
間の加熱では、画像の消去率に限界があり、加熱消去手
段による加熱温度を記録媒体の消去温度以上にした場合
であっても、100%の消去率が得られなかった。短時
間加熱の場合には、記録媒体の厚さ方向及び面方向にも
温度分布が生じている。また、画像を消去するために
は、消去温度に到達するのみならず、その温度を所定時
間維持することが必要である。即ち、記録媒体を高速で
搬送し、画像を短時間加熱で消去する場合には、記録媒
体の厚みあるいは面方向に部分的にしか消去できなかっ
たと考えられる。
【0010】本発明の消去装置では、記録媒体の搬送路
に沿って複数の消去手段を設け、消去エネルギーを繰り
返し与えている。このため、記録媒体の厚さ方向及び移
動方向の消去部分を確率的に増加し、消去を十分に行な
うことができる。したがって、高速処理を行なった場合
でも、画像を完全に消去することが可能になった。さら
に、記録媒体に少なくとも2つの消去手段が同時に接触
できるように消去手段を配置することにより、1回の加
熱処理では完全な消去が得られない低いヒートローラ温
度でも、複数回の処理を行なうことによって、画像を完
全に消去することが可能になった。
【0011】このように消去エネルギーを連続的に供給
することによって、記録媒体の温度は低下することなく
消去温度に保たれるので、より効率良くエネルギーを利
用することができる。また、最上流側に位置する消去手
段によりいったん消去温度に上昇した記録媒体の温度
を、より低い温度を有する下流側の消去手段で、保温状
態に維持することにより、記録媒体の長寿命化を図るこ
とができた。
【0012】さらに、複数の加熱領域が、記録媒体搬送
路上で重なりを有するように消去手段を配置して、実質
的に消去条件を経時的に持続することによっても、同様
に高速搬送時の確実な画像消去が可能になった。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を示して、本発明を詳
細に説明する。まず、図面を参照して本発明の画像消去
装置で使用される記録媒体について説明する。
【0014】図14に、本発明で使用される記録媒体の
断面の概略図を示す。記録媒体2は、ポリエチレンテレ
フタレートの基材13の一方の面に、約0.1μmのア
ルミ蒸着膜からなる反射膜14、約5μmの熱可逆性記
録膜15、及び約2μmの保護膜16が順次形成されて
いる。基材13の他方の面には、磁気記録膜17を介し
てプレ印刷膜18が設けられている。熱可逆性記録膜1
5は、高分子/低分子複合膜記録材料からなり、加熱に
より白濁状態と透明状態とが可逆的に変化する。この熱
可逆性記録材料の透明化温度あるいは白濁化温度は、成
分比や添加剤の種類などによって多少の変化があり一定
ではないが、本発明では熱板を2秒押し付けた時の条件
で、透明化温度が70〜100℃(T2 〜T3 )、白濁
化温度が110〜180℃(T4 〜T5 )の特性を示す
ものを使用した。また、白濁状態、透明状態のいずれの
状態を記録画像としてもよいが、ここでは白濁状態を記
録画像とする。
【0015】次に、上述の記録媒体に記録された画像を
消去する本発明の装置の具体例を説明する。図1に、本
発明の第1の実施例に係る消去装置の概略構成を示す。
消去装置1は、消去処理前の記録媒体2を収容するスト
ッカー6、画像消去部8、及び処理後の記録媒体2を収
納するストッカー12を有している。
【0016】ストッカー6内には、記録媒体2を画像消
去部8に繰出す繰出しローラ10、及び繰出しローラに
記録媒体を付勢する加圧手段9が設けられている。画像
消去部8には、第1、第2及び第3のヒートローラ3
a、3b、及び3cが、記録媒体の搬送路7に沿って矢
印で示す移動方向に順に設けられている。各ヒートロー
ラ3a、3b、及び3cは、ヒートローラ温度制御装置
4に接続されており、このヒートローラ温度制御装置4
によりヒートローラ3a〜3cの温度が一括して制御さ
れる。ヒートローラ3とヒートローラ温度制御装置4と
で、消去手段が構成される。
【0017】各ヒートローラ3a、3b、及び3cの下
方には、それぞれプラテンローラ5a、5b、及び5c
が、記録媒体の厚みより小さい間隔を有して配置されて
いる。このように間隔を設けることにより、記録媒体2
がヒートローラ3とプラテンローラ5との間に存在しな
い場合にプラテンローラ5が不要に加熱されず、プラテ
ンローラ5の寿命を損なうことが防止される。各プラテ
ンローラ5は、ヒートローラ3と対をなして記録媒体2
を挟持し搬送する。
【0018】また、隣接する2つのヒートローラの間に
は、それぞれ一対の搬送ローラ11が設けられている。
この搬送ローラ11と、ヒートローラ3及びプラテンロ
ーラ5とは、駆動系(図示せず)によって連動してお
り、記録媒体2を等速で搬送する。
【0019】次に、ヒートローラ3を詳細に説明する。
図2に、ヒートローラ3を模式的に示す。図2に示すよ
うに、ヒートローラ3の中心には、ヒートローラ温度制
御装置4に接続された発熱ランプ22が設けられてお
り、その周囲には、ウレタンラバー20でコートされた
回転する金属スリーブ21が配置されている。また、ウ
レタンラバー20の表面には、温度センサー23が接触
しており、温度センサー23は、ヒートローラ3の表面
温度を検出し、その出力をヒートローラ温度制御装置4
に帰還する。ヒートローラ温度制御装置4は、発熱ラン
プ22を駆動するとともに、温度センサー23の出力に
応じてヒートローラ3の温度を所定の温度に制御する。
図1に示した装置では、各ヒートローラ3a、3b、及
び3cは、一定の温度になるように制御される。
【0020】上述の消去装置1における消去動作を説明
する。記録膜(図示せず)に画像を形成された記録媒体
2は、繰出しローラ10により、1枚ずつストッカー6
から搬送路7に繰り出される。繰り出された記録媒体2
は、第1のヒートローラ3aと、同ローラと対をなして
連動するプラテンローラ5aとに挟持され、搬送される
とともに、ヒートローラ3aにより保護膜(図示せず)
側から画像を消去するために加熱される。その後、記録
媒体2は、搬送ローラ11に挟持されて第2のヒートロ
ーラ3bに搬送される。なお、この装置では,記録媒体
2が、第1のヒートローラ3aと第2のヒートローラ3
bとに同時に接触することはない。即ち、記録媒体2
は、第1のヒートローラ3aから完全に離れた後に、第
2のヒートローラ3bに接触する。第2のヒートローラ
3bでは、第1のヒートローラ3aと同様に記録媒体2
を加熱して画像を消去する。記録媒体2は、第3のヒー
トローラ3cでも同様に加熱された後、ストッカー11
に収容される。即ち、この消去装置1では、記録媒体2
の記録膜に形成された画像は、3つの消去手段によって
繰り返し3回消去される。
【0021】上述の装置を用い、搬送速度とヒートロー
ラ温度とを変化させて記録媒体2の画像を実際に消去
し、消去回数と消去率との関係を調べた。得られた結果
を図3に示す。なお、消去回数1回の場合は、第2、第
3のヒートローラを加熱せず、2回の場合は、第3のヒ
ートローラを加熱せずに測定データを得た。
【0022】図3中の各直線a、b、及びcの搬送速度
及びヒートローラ温度の条件は、次の通りである。 搬送速度(mm/s) ヒートローラ温度(℃) 直線a(△) 110 200 直線b(×) 140 250 直線c(○) 140 220 図3に示すように、直線aの条件では、1回の消去のた
めの加熱での最高消去率は80%にとどまっているが、
同じ条件でもう一度加熱することにより、100%の消
去率が得られる。また、直線bの条件では、1回の加熱
で、最高消去率が70%しか得られないが、その条件で
もう一度加熱することにより消去率は約90%に上昇
し、3回加熱することによって完全消去が可能となる。
さらに直線cの条件では、1回の加熱で60%の消去率
しか得られないが、同じ条件で3回加熱を繰り返すこと
により、消去率は90%に向上した。
【0023】このように、1回の加熱処理では100%
の消去率が得られないヒートローラ温度でも、同じ条件
での処理を繰り返すことによって、100%の消去率が
得られることがわかった。このため、高速搬送時でも画
像を完全に消去することが可能になった。
【0024】なお、搬送速度を変化させて、同様の記録
媒体を1回のみ消去処理し、ヒートローラ温度と消去率
との関係を調べた結果を図4に示す。図4において、直
線d、e、f、及びgは、それぞれ搬送速度20mm/
s、80mm/s、110mm/s、及び140mm/
sの条件で行なった結果を表わす。ここで、消去率は、
消去画像濃度を下地濃度で割り、百分率で表わした。
【0025】図4に示されるように、搬送速度80mm
/s(直線e)では、ヒートローラ温度が150℃まで
増加するに従って消去率は増加し、150℃で記録され
ている画像は完全に消去される。ここで使用した記録媒
体の記録膜は、2秒間加熱した場合は透明化が70〜1
00℃の加熱温度で起こるものである。しかしながら、
ヒートローラ加熱では、ヒートローラと記録媒体の接し
ている長さは3〜4mm程度であり、80mm/sの速
度で搬送する場合には、加熱時間は約50msと極めて
短い。このため、ヒートローラ加熱により画像を消去す
る場合には、先に示した温度より高い温度が必要にな
る。
【0026】また、搬送速度80mm/sでは、150
℃以下のヒートローラ温度では記録媒体の記録膜温度が
透明化に必要な温度にならず、約160℃以上にヒート
ローラ温度を上昇させると、消去率は低下し始める。ヒ
ートローラと記録媒体との接触時間がmsオーダーと短
い急速加熱では、記録膜の厚さ方向に温度分布を生じ
る。このため、約160℃以上にヒートローラ温度を上
昇させると、記録膜の加熱源に近い方から再白濁し始
め、消去率の低下をもたらすと考えられる。
【0027】これに対し、20mm/sの搬送速度で
は、約100℃程度で100%の消去率が得られている
が、消去率の低下は同様に生じている(直線d)。搬送
速度が110mm/sになると、消去に必要な温度はさ
らに高くなり、また、この場合の消去率は、再白濁によ
り100%に達する前に低下している(直線f)。これ
は、記録膜の厚さ方向の温度勾配がさらに大きくなり、
記録膜の下層が透明化される前に上層の再白濁が始まる
ためと考えられる。搬送速度がさらに大きくなると最高
消去率はさらに低下し、この傾向が大きくなることがわ
かる(直線g)。
【0028】図5に、本発明の第2の実施例に係る消去
装置の一例の概略構成を示す。消去装置30は、少なく
とも隣接する2つのヒートローラが、記録媒体2に同時
に接することができるように配置されている以外は、図
1に示した消去装置1と同様である。即ち、消去装置3
0は、繰出しローラ10、及び加圧手段9が内部に設け
られ、消去処理前の記録媒体2を収容するストッカー
6、画像消去部8、及び処理後の記録媒体2を収納する
ストッカー12を有している。
【0029】記録媒体の搬送路7に沿って画像消去部8
に設けられた第1、第2及び第3のヒートローラ3a、
3b、及び3cのうち、ここでは、第1及び第2のヒー
トローラ3a及び3bが、同時に記録媒体2に接触する
場合を示した。ヒートローラ3a〜3cは、第1の実施
例と同様に、ヒートローラ温度が一括して制御するヒー
トローラ温度制御装置4に接続されている。
【0030】各ヒートローラ3a、3b、及び3cの下
方には、それぞれプラテンローラ5a、5b、及び5c
が、記録媒体の厚みより小さい間隔を有して配置されて
いる。駆動系(図示せず)によって各ヒートローラ3と
連動している各プラテンローラ5は、それぞれのヒート
ローラ3と対をなして記録媒体を挟持し、記録媒体2を
等速で搬送する。
【0031】次に、図5に示した消去装置における消去
動作を説明する。記録膜(図示せず)に画像を形成され
た記録媒体2は、第1の実施例の場合と同様に、繰出し
ローラ10により1枚ずつストッカー6から搬送路7に
繰り出される。繰り出された記録媒体2は、第1のヒー
トローラ3aと、同ローラと対をなして連動するプラテ
ンローラ5aとに挟持されて、ヒートローラ3aにより
保護膜(図示せず)側から消去のために加熱される。そ
の後、記録媒体2は、搬送に従って、第1のヒートロー
ラ3aを離れる前に第2のヒートローラ3bに接触す
る。第2のヒートローラ3bでは、第1のヒートローラ
3aと同様に記録媒体を加熱して画像を消去する。記録
媒体2は、第3のヒートローラ3cでも同様に加熱され
た後、ストッカー11に収納される。即ち、この装置で
は、記録媒体は消去手段により繰り返し3回加熱され、
こうして記録膜の記録画像が消去される。
【0032】図6に、本実施例の消去装置30を用いて
画像消去を行なった場合のヒートローラ温度と消去率と
の関係と、第1の実施例の消去装置1を用いた場合の関
係との比較を示す。図6中、○印で示した曲線は、図5
に示した装置で消去した場合であり、×印で示した曲線
は図1に示した装置、即ち記録媒体に2つのヒートロー
ラが同時に接することのない装置で消去したときのヒー
トローラ温度と消去率との関係を示している。
【0033】図6から明らかなように、図5に示した装
置(○印)では、ヒートローラ温度が低い場合に消去率
が向上している。第1のヒートローラでの消去率は、図
1の装置でも図5の装置でも同じであるので、この消去
率の向上は、第2のヒートローラ以降での次のような差
によるものと考えられる。
【0034】図1の装置においては、記録媒体周辺部の
温度は室温であるので、第2のヒートローラからの熱
は、当接部を加熱した後周辺部に向かって伝達し、この
周辺部全域を温めるために利用される。これに対して図
5の装置では、2つのヒートローラが記録媒体に同時に
接することによって、記録媒体周辺部の一部は、予め第
1のヒートローラに加熱され常温より温度が高くなって
いる。したがって、ヒートローラから供給される熱量が
同じならば、図5の装置の方が記録媒体全体を温め易い
ことになる。この結果、図5の装置では、図1の装置よ
り低いヒートローラ温度で高い消去率を得ることができ
る。
【0035】なお、本実施例においては、第1のヒート
ローラと第2のヒートローラとに、記録媒体が同時に接
触する場合を示したが、任意の隣接する2つのヒートロ
ーラに記録媒体が同時に接触するように、ヒートローラ
を配置することができる。
【0036】図7に、本発明の第3の実施例に係る消去
装置の一例の概略構成を示す。消去装置40は、第1の
ヒートローラ温度が、他のヒートローラ温度より高くな
るように制御される以外は、図5に示した消去装置30
と同様である。即ち、消去装置40は、繰出しローラ1
0、及び加圧手段9が内部に設けられ、消去処理前の記
録媒体2を収容するストッカー6、画像消去部8、及び
処理後の記録媒体2を収納するストッカー12を有して
いる。
【0037】記録媒体の搬送路7に沿って画像消去部8
に設けられた第1、第2及び第3のヒートローラ3a、
3b、及び3cは、それぞれヒートローラ温度制御装置
41a、41b、及び41cに接続されており、各ヒー
トローラ温度制御装置は、それぞれ独立に温度を制御す
る。ここでは、第1のヒートローラ3aの温度が他のヒ
ートローラ温度より高くなるように制御する。
【0038】各ヒートローラ3a、3b、及び3cの下
方には、それぞれプラテンローラ5a、5b、及び5c
が、記録媒体の厚みより小さい間隔を有して配置されて
いる。駆動系(図示せず)によって各ヒートローラ3と
連動している各プラテンローラ5は、それぞれのヒート
ローラ3と対をなして記録媒体を挟持し、記録媒体2を
等速で搬送する。
【0039】次に、図7に示した消去装置における消去
動作を説明する。記録膜(図示せず)に画像を形成され
た記録媒体2は、第2の実施例の場合と同様に、繰出し
ローラ10により1枚ずつストッカー6から搬送路7に
繰り出される。繰り出された記録媒体2は、第1のヒー
トローラ3aと、同ローラと対をなして連動するプラテ
ンローラ5aとに挟持されて、ヒートローラ3aにより
保護膜(図示せず)側から消去のために加熱される。そ
の後、記録媒体2は、搬送されるに従って、第1のヒー
トローラ3aを離れる前に第2のヒートローラ3bに接
触する。記録媒体2は、第2のヒートローラ3bで、第
1のヒートローラ3aと同様に加熱されて画像が消去さ
れる。なお、第2のヒートローラ3bは、第1のヒート
ローラ3aより低い温度になるように制御されている。
記録媒体2は、第3のヒートローラ3cでも同様に加熱
された後、ストッカー11に収納される。即ち、この装
置では、記録媒体2は消去手段により繰り返し3回加熱
され、記録膜の記録画像が消去される。
【0040】なお、第3のヒートローラの温度は、記録
膜が透明化する範囲内であれば、第2のヒートローラ温
度より、さらに低くなるように制御してもよい。上述の
装置を用いて記録画像を消去した際の、第1のヒートロ
ーラ温度と消去率との関係を図8に示す。なお、記録媒
体の搬送速度は140mm/sとし、第2及び第3のヒ
ートローラ温度は200℃とした。図8に示すように、
本実施例での消去率が100%となるヒートローラ温度
の範囲は、第1及び第2の実施例の装置の場合と比較し
て広くなっている。なお、第1のヒートローラ温度が2
00℃の場合は、第2の実施例の装置に相当する。第1
のヒートローラの温度を、第2及び第3のヒートローラ
より高く制御することにより、記録画像を完全に消去す
ることが可能となることがわかる。
【0041】第2及び第3のヒートローラを第1のヒー
トローラの温度よりも低い温度に制御することのさらな
る利点を、図9を用いて説明する。図9は、記録媒体2
のヒートローラ温度に対するリライト回数、即ち使用可
能な繰り返し回数を示している。図から明らかなよう
に、使用可能な繰り返し回数は、ヒートローラ温度の増
加に従い、ほぼ指数関数的に減少する。即ち、複数の加
熱手段の加熱により消去を行なう場合には、消去可能な
範囲内で、第2及び第3のヒートローラにより低いヒー
トローラ温度を用いることによって、記録媒体の長寿命
化を図ることができる。
【0042】図10に、本発明の第4の実施例に係る消
去装置の一例の概略構成を示す。消去装置50は、消去
処理前の記録媒体2を収容するストッカー6、画像消去
部55、及び処理後の記録媒体2を収納するストッカー
12を有している。
【0043】ストッカー6内には、記録媒体2を画像消
去部55に繰出す繰出しローラ10、及び繰出しローラ
に記録媒体を付勢する加圧手段9が設けられている。画
像消去部8には、第1、第2及び第3のタングステンラ
ンプ51a、51b、及び51cが、記録媒体の搬送路
56に沿って矢印で示す移動方向に順に設けられてい
る。各タングステンランプ51a、51b、及び51c
は、タングステンランプ駆動制御装置52に接続されて
おり、このタングステンランプ駆動制御装置52により
タングステンランプが一括して駆動される。タングステ
ンランプ51とタングステンランプ駆動制御装置52と
で、消去手段が構成される。
【0044】なお、記録媒体2は、チェーンデリバリ搬
送手段53により搬送されて、タングステンランプ51
a〜51cの下を順次通過する。さらに、ストッカー6
から搬送路に進入した記録媒体を検出するセンサー54
が、ストッカー6と消去部8との間に設置されており、
このセンサーは、前述のタングステンランプ駆動装置に
接続されている。
【0045】本実施例の装置50においては、隣接する
2つのタングステンランプは、それぞれの照射領域の一
部が記録媒体搬送路上で重なり合うように配置されてい
る。搬送路上の記録媒体の位置と、記録媒体の温度との
関係を図11に示す。図11(a)には、本実施例の記
録媒体の温度を示し、図11(b)は、それぞれの照射
領域の一部が記録媒体上の重なり合わないようにランプ
を配置した場合の温度を示している。
【0046】以下に、光照射角45度で搬送路上高さ3
0mmに設けられたランプの位置調整方法について説明
する。温度測定器に接続された熱電対を記録媒体表面に
設け、上述の装置により画像の消去を行なう。温度測定
器からは、熱電対出力が温度に変換された出力がXYレ
コーダに出力されて、搬送路位置と温度との関係が記録
される。温度の測定においては、記録媒体を通常の搬送
速度で、500Wに点灯させた3つのランプ下を搬送す
る。記録媒体がランプの下を移動するとき、ランプから
の光照射の強さに従って、熱電対を取り付けた記録媒体
が温められ、その温度変化がレコーダに記録される。こ
の温度プロファイルを参照しながら、図11(a)のよ
うに温度プロファイルがなるように、各々のランプ間隔
を調整した。具体的には、温度プロファイルが連続し、
2つのランプ間の谷部でも、消去温度を維持するように
調整した。ランプ間隔を30mmにすることにより、図
11(a)のような温度プロファイルが得られた。
【0047】1つのタングステンランプで、搬送路上に
同じ長さの照射領域を形成することは、搬送路上に大き
な温度差を生じるので好ましくない。この記録媒体の記
録膜では、透明化温度域(70〜100℃)は、不感域
と白濁化温度域(110〜180℃)との間にあるの
で、照射領域の搬送路上の温度がなるべく均一であるこ
とが必要となるからである。
【0048】次に、図10に示した消去装置における消
去動作を説明する。記録膜(図示せず)に画像を形成さ
れた記録媒体2は、繰出しローラ10により1枚ずつス
トッカー6から搬送路56に繰り出され、チェーンデリ
バリ搬送手段53により搬送路56を搬送される。記録
媒体2の通過を関知したセンサ54は、検知信号をタン
グステンランプ駆動制御装置52に出力し、その検知信
号に応じてタングステンランプ駆動制御装置52は、タ
ングステンランプ51を点灯する。第1のタングステン
ランプの照射領域に進入した記録媒体2は、保護膜(図
示せず)側から消去のために加熱される。搬送されるに
従い記録媒体2は、第2、第3のタングステンランプの
照射領域を通過する。第1、第2及び第3のタングステ
ンランプの照射により図11(a)に示した温度分布に
従って記録媒体2は、連続的に加熱されて画像が消去さ
れた後、ストッカー12に排出される。
【0049】図12に、ランプ出力と消去率との関係を
示す。図12中、○印は本実施例の装置を用いた場合を
表わし、×印は、搬送路上の温度分布が図11(b)に
なるようにタングステンランプを配置したときの関係を
表わす。図12から明らかなように、本実施例の装置に
おける記録媒体は、連続的に消去可能な温度にさらされ
るため、消去率が大幅に上昇する。
【0050】以上の実施例では、記録画像を白濁状態と
したときの消去処理について説明したが、透明化状態を
記録画像として、白濁化することを消去処理とする場合
も、この発明の装置が有効であることは、以上の説明か
ら明らかである。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
処理装置に複数個の消去手段を設けているので、従来の
装置では完全な消去が不可能であった高速においても、
画像を完全に消去することが可能になった。さらに、複
数個の消去手段を設けることによって、低い加熱温度で
画像を完全に消去を行なうことができ、記録媒体の長寿
命化を実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る消去装置の一例の
概略構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施例に係る消去装置のヒート
ローラの拡大図。
【図3】第1の実施例に係る消去装置における消去回数
と消去率との関係を示す図。
【図4】ヒートローラ温度と消去率との関係を示す図。
【図5】本発明の第2の実施例に係る消去装置の一例の
概略構成を示す図。
【図6】ヒートローラ温度と消去率との関係を示す図。
【図7】本発明の第3の実施例に係る消去装置の一例の
概略構成を示す図。
【図8】第1のヒートローラ温度と消去率との関係を示
す図。
【図9】ヒートローラ温度とリライタブル回数との関係
を示す図。
【図10】本発明の第4の実施例に係る消去装置の一例
の概略構成を示す図。
【図11】搬送路上の記録媒体の位置と記録媒体の温度
との関係を示す図。
【図12】ランプ出力と消去率との関係を示す図。
【図13】搬送路上の記録媒体の位置と記録媒体の温度
との関係を示す図。
【図14】本発明の装置に使用される記録媒体の断面
図。
【符号の説明】
1…画像消去装置、2…記録媒体、3…ヒートローラ 4…ヒートローラ温度制御装置、5…プラテンローラ、
6…ストッカー 7…搬送路、8…画像消去部、9…加圧手段、10…繰
出しローラ 11…搬送ローラ、12…ストッカー、13…基材、1
4…反射膜 15…熱可塑性記録膜、16…保護膜、17…磁気記録
膜、18…プレ印刷膜 20…ウレタンラバー、21…金属スリーブ、22…発
熱ランプ 23…温度センサー、30…画像消去装置、40…画像
消去装置 41…ヒートローラ温度制御装置、50…画像消去装置 51…タングステンランプ、52…タングステンランプ
駆動制御装置 53…チェーンデリバリ装置、54…センサー、55…
画像消去部 56…搬送路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B41M 5/26 6956−2H B41M 5/18 101 A (72)発明者 田中 久年 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝イン テリジェントテクノロジ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可逆的に画像の消去記録が可能な記録
    媒体を連続的に移動させる搬送手段、及び搬送手段によ
    り形成された搬送路に沿って設けられ、記録媒体に記録
    された画像を加熱することによって消去するための複数
    の消去手段を具備する画像消去装置。
  2. 【請求項2】 複数の消去手段のうちの少なくとも2つ
    の消去手段が、搬送路を移動する記録媒体に同時に接触
    するように配置された請求項1記載の画像消去装置。
  3. 【請求項3】 複数の消去手段のうち記録媒体の搬送方
    向の最上流側に位置する消去手段が、下流側に位置する
    他の消去手段より大きな消去加熱エネルギーを有する請
    求項2記載の画像消去装置。
  4. 【請求項4】 複数の消去手段がランプにより構成さ
    れ、消去手段による加熱領域が、記録媒体搬送路上にお
    いて重なり合う請求項1記載の画像消去装置。
JP17654093A 1993-07-16 1993-07-16 画像消去装置 Pending JPH0732624A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08258300A (ja) * 1995-03-23 1996-10-08 Kyushu Hitachi Maxell Ltd 画像消去装置
US8878884B2 (en) 2011-06-28 2014-11-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Erasing apparatus for sheet and erasing method for sheet
US8970648B2 (en) 2012-03-16 2015-03-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Erasing apparatus and decoloring method
US9073375B2 (en) 2013-01-31 2015-07-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Erasing apparatus
JP2017173444A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

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