JPH07324117A - ポリウレタン微粒子 - Google Patents

ポリウレタン微粒子

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JPH07324117A
JPH07324117A JP6118311A JP11831194A JPH07324117A JP H07324117 A JPH07324117 A JP H07324117A JP 6118311 A JP6118311 A JP 6118311A JP 11831194 A JP11831194 A JP 11831194A JP H07324117 A JPH07324117 A JP H07324117A
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polyol
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JP6118311A
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Ichiro Muramatsu
一郎 村松
Naomi Aiko
直美 愛甲
Mitsuo Kase
光雄 加瀬
Eiju Konno
英寿 今野
Noboru Ogoshi
昇 小越
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/65Low-molecular-weight compounds having active hydrogen with high-molecular-weight compounds having active hydrogen
    • C08G18/66Compounds of groups C08G18/42, C08G18/48, or C08G18/52
    • C08G18/6633Compounds of group C08G18/42
    • C08G18/6637Compounds of group C08G18/42 with compounds of group C08G18/32 or polyamines of C08G18/38
    • C08G18/6648Compounds of group C08G18/42 with compounds of group C08G18/32 or polyamines of C08G18/38 with compounds of group C08G18/3225 or C08G18/3271 and/or polyamines of C08G18/38
    • C08G18/6651Compounds of group C08G18/42 with compounds of group C08G18/32 or polyamines of C08G18/38 with compounds of group C08G18/3225 or C08G18/3271 and/or polyamines of C08G18/38 with compounds of group C08G18/3225 or polyamines of C08G18/38

Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルキドポリオールと、ポリイソシアネート
との反応物を必須の成分として含み、かつ平均粒径が
0.01〜100μmであることを特徴とするポリウレ
タン微粒子。 【効果】 本発明は、極性の低いバインダーに対しても
優れた分散性を有し、塗料、印刷インキ、接着剤などを
始めとする様々な用途において有用なウレタン微粒子を
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極性の低い樹脂に対し
ても優れた分散性を示し、塗料、印刷インキ等の製造に
優れたポリウレタン微粒子を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】水性媒体中に疎水性物質を分散させ、そ
の分散された液滴の界面において、有機高分子物質(高
分子化合物)を成長させることによって微小粒子を形成
せしめる、いわゆる界面重合法については、既に、よく
知られている。
【0003】イソシアネート末端基を有するイソシアネ
ートプレポリマーから成るウレタン成分を水中に分散さ
せ、次いで硬化反応によって安定なポリウレタン微粒子
を形成せしめるという方法であり、かかる界面重合反応
などによって得られるポリウレタン微粒子は、一般に、
機械的物性や耐薬品性などに優れる処から、多方面に利
用されている。
【0004】また、ポリウレタン微粒子を配合した塗料
は、艶が消え、触感に優れる高級感のある塗膜が得られ
る、いわゆる感性塗料として知られ、また、印刷イン
キ、接着剤などの用途においてもポリウレタン微粒子の
利用が進められてきている。
【0005】しかしながら、塗料、印刷インキといった
用途においては、ポリウレタン粒子を各用途に応じたバ
インダー樹脂に分散する必要があるが、ポリウレタン粒
子自体が、極性が高いため、必ずしも極性の低いバイン
ダーに対する分散性が良好ではなかった。
【0006】例えば、アルキド樹脂などの極性が低いバ
インダーに対しては、分散性が悪く、塗料またはインキ
中でポリウレタン微粒子が凝集し、塗膜中にブツを生じ
たり、色目が変化したりするなどの不都合が生じる、と
いった問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、極性の低いバインダーに対しても
優れた分散性を有し、塗料、印刷インキ、接着剤などを
始めとする様々な用途において有用なウレタン微粒子を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
如き課題を解決するために、ポリウレタン微粒子の樹脂
バインダーへの分散性について、鋭意、検討した結果、
特定のウレタン粒子を製造することによって、かかる課
題を解決し得ることを見い出し、本発明を完成するに到
った。
【0009】
【構成】即ち、本発明は、アルキドポリオールと、ポリ
イソシアネートとの反応物を必須の成分として含み、か
つ平均粒径が0.01〜100μmであることを特徴と
するポリウレタン微粒子である。また本発明は、アルキ
ドポリオールと、ポリイソシアネートと、ポリアミンと
の、反応物を必須の成分として含み、かつ平均粒径が
0.01〜100μmであることを特徴とするポリウレ
タン微粒子である。
【0010】更に、本発明は、粒度分布をワイブル分布
に適用した場合の形状母数が1.5以上であるこれらの
ポリウレタン微粒子であり、更に顔料を内包することに
より粒子が着色されていることを特徴とするポリウレタ
ン微粒子である。
【0011】また特に該ポリイソシアネートが無黄変型
ポリイソシアネートであることを特徴とする上述のポリ
ウレタン微粒子であり、分子中にイソシアヌレート環を
有することを特徴とするポリウレタン微粒子である。
【0012】次に本発明を更に詳細に説明する。本発明
におけるアルキドポリオールとは、油脂または脂肪酸、
カルボン酸、ポリオールモノマーを必須の成分として縮
合反応によって得られる、水酸基価が5〜500、好ま
しくは10〜400、数平均分子量が200〜5000
0、好ましくは400〜30000、油長が5〜95、
好ましくは10〜90なる、水酸基を有するポリエステ
ル樹脂をいう。
【0013】ここで言う油脂とは、脂肪酸のトリグリセ
ライドをいい、代表的なものには、亜麻仁油、えの油、
きり油、トール油、やし油、大豆油、ひまし油、サフラ
ワー油、あさみ油、オイチシカ油、なたね油、ぬか油、
綿実油、パーム油、パーム核油、いわし油、いか肝油な
どが挙げられる。
【0014】また、脂肪酸とは、アルキル、アルケニ
ル、アルキニルの脂肪族モノカルボン酸をいい、代表的
なものには、上記した油脂から得られる脂肪酸やトール
油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、脱水ひまし油脂肪酸、「カ
ージュラE」(オランダ国シェル社製のバーサチック酸
のグリシジルエステル)またはオクチル酸などが挙げら
れる。
【0015】カルボン酸としては、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、無水ヘット酸、無水ハ
イミック酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、グルタコン酸、1,2,5−ヘキサ
ントリカルボン酸などの脂肪族カルボン酸、1,1−シ
クロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、
【0016】1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、メチルヘキサヒ
ドロフタル酸、4−ターシャリーブチルシクロヘキサン
モノカルボン酸、ヘキサヒドロ安息香酸、(無水)フタ
ル酸、イソフタル酸、またはテレフタル酸、テトラクロ
ロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒ
ドロフタル酸、安息香酸、p−ターシャリーブチル安息
香酸、
【0017】p−メチル安息香酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,
2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロ
ヘキサトリカルボン酸または2,5,7−ナフタレント
リカルボン酸などの脂環族、芳香族カルボン酸、もしく
はこれらのメチルエステル等もしくはメチルシクロヘキ
セントリカルボン酸無水物などが使用できる。
【0018】次いで、ポリオールモノマーとしては1分
子中に2個以上の水酸基を有するものをいい、特に制限
はないが、その内でも特に代表的なものにはエチレング
リコール、プロピレングリコール、プロパンジオール、
ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオ
ール、メチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、
【0019】水添ビスフェノールA、1,4−ビス(ヒ
ドロキシメチル)シクロヘキサン、2,2,4−トリメ
チル−1,3−ペンタンジオール、ヒドロキシピバリル
ヒドロキシピバレート、グリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、
ペンタエリスリトールまたはこれらの2量体などの多量
体などが挙げられる。
【0020】アルキドポリオールは、上述の各種の原料
を用い、公知の製造方法に従って、溶融法又は溶剤法の
いずれかによって製造される。またポリイソシアネート
としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有
するものであり、イソシアネートモノマーおよびモノマ
ーに基づく変性ポリイソシアネートがある。
【0021】まずモノマーとしては、公知慣用であるも
のは、いずれも使用しうるが、それらのうちでも特に代
表的なものを例示するに止めれば、まず脂肪族イソシア
ネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、
2,4−ジイソシアネート−1−1−メチルシクロヘキ
サン、ジイソシアネートシクロブタン、テトラメチレン
ジイソシアネート、
【0022】o−、m−もしくはp−キシリレンジイソ
シアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、シクロヘキサンジイソシアネート、ドデカンジイ
ソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート
またはイソホロンジイソシアネートなどであり、
【0023】また、芳香族イソシアネートとしては、ト
リレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6
−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジ
イソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアネート、m−もしくはp−フェニレン
ジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソ
シアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、
【0024】ジフェニル−4,4’−ジイソシアネー
ト、3,3’−ジメチルジフェニル−1,3,5−トリ
イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートカー
ボジイミド変性ジフェニルメタジイソシアネート、ポリ
フェニルポリメチレンイソシアネートまたはジフェニル
エーテルジイソシアネートなどのイソシアネート・モノ
マー類である。
【0025】また、これらの各種のモノマーに基づく変
性ポリイソシアネートとしては、例えば、過剰のイソシ
アネートモノマー単独、あるいは2種以上を、各種の二
価アルコール、三価アルコールまたは四価以上の多価ア
ルコールで代表されるポリヒドロキシ化合物と反応させ
て得られるアダクト型変性ポリイソシアネート、
【0026】または、上掲された如き各種のイソシアネ
ートモノマーを重合させることによって得られるイソシ
アヌレート環型変性ポリイソシアネート、あるいは、水
と反応させて得られるビュレット型変性ポリイソシアネ
ートなどが代表的なものであり、もちろんこれらの併用
したものでも差支えない。また、これらのポリイソシア
ネートの数平均分子量としては、200〜10,00
0、好ましくは、300〜7,000のものが適切であ
る。
【0027】本発明において必要に応じて用いられるポ
リアミンとしては、1分子中に2個以上の1級または2
級のアミノ基を有するものをいい、アミンモノマーおよ
び変性ポリアミンがある。まず、モノマーとしては、公
知慣用であるものはいずれも使用しうるが、それらのう
ちでも特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、
1,2−エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミ
ン、ビス(3−アミノプロピル)アミン、ヒドラジン、
ヒドラジン−2−エタノール、ビス(2−メチルアミノ
エチル)メチルアミン、
【0028】1,4−ジアミノシクロヘキサン、3−ア
ミノ−1−メチルアミノプロパン、N−ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミン、N−メチル−ビス(3−アミノプ
ロピル)アミン、テトラエチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、ビス(N,N’−アミノエチル)−1,
2−エチレンジアミン、1−アミノエチル−1,2−エ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレ
ンペンタミン、
【0029】ペンタエチレンヘキサミン、フェニレンジ
アミン、トルイレンジアミン、2,4,6−トリアミノ
トルエントリハイドロクロライド、1,3,6−トリア
ミノナフタレン、イソホロンジアミン、キシリレンジア
ミン、水添キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジ
フェニルメタンもしくは水添4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、トリレンジアミン、フェニレンジアミン、
ポリオキシアルキレンポリアミンなどが挙げられる。
【0030】また、変性ポリアミンとしては、エポキシ
との反応により得られるアダクト型ポリアミン、カルボ
ン酸との反応により得られるポリアミド型ポリアミン、
フェノールとの反応により得られるマンニッヒ型ポリア
ミン、アクリルとの反応による得られるミカエル型ポリ
アミンであり、もちろんこれらを併用したものでも差支
えない。
【0031】本発明においては、さらに必要に応じてポ
リオールをポリウレタン微粒子の壁部の形成に伴う内部
架橋の不足を補うために混合、反応せしめても差支えな
い。ポリオールとして、前記したポリオールモノマーは
もちろんのこと、それ以外に特に代表的なもののみを例
示するにとどめれば、次のようないずれかのグループに
属するものである。
【0032】(a)ポリオキシエチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポ
リオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピ
レンポリオキシテトラメチレングリコールもしくは、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシテト
ラメチレングリコールの如き、各種のポリエーテルグリ
コール;
【0033】(b)上掲された如き各種のポリオールモ
ノマーと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テ
トラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピ
ルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フ
ェニルグリシジルエーテル、またはアリルグリシジルエ
ーテルの如き各種の(環状)エーテル結合含有化合物と
の開環重合によって得られる変性ポリエーテルポリオー
ル;
【0034】(c)前記したポリオールモノマーとカル
ボン酸のそれぞれ1種以上との共縮合によって得られる
ポリエステルポリオール;
【0035】(d)前記したポリオールモノマーの1種
以上と、カプロラクトン、δ−バレロラクトンもしくは
3−メチル−δ−バレロラクトンの如き各種のラクトン
モノマーとの重縮合反応によって得られるラクトン系ポ
リエステルポリオール;あるいは、前記された如き、そ
れぞれ、各種のポリオールと、カルボン酸と、前記され
た如き各種のラクトンモノマーとの重縮合反応によって
得られるラクトン変性ポリエステルポリオール;
【0036】(e)ビスフェノールA型エポキシ化合
物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、モノアル
コールあるいはポリオールのグリシジルエーテル、ある
いは、カルボン酸のグリシジルエステルの如き各種のエ
ポキシ化合物を、ポリエステルポオールの合成時に、1
種以上併用して得られるエポキシ変性ポリエステルポリ
オール;更には、
【0037】(f)ポリエステルポリアミドポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリ
オール、ポリペンタジエンポリオール、ひまし油、ひま
し油誘導体、水添ひまし油、水添ひまし油誘導体、水酸
基含有アクリル系共重合体、水酸基含有含フッ素化合物
または水酸基含有シリコン樹脂などである。
【0038】これら(a)から(f)に示されたポリオ
ールは、単独使用でも2種以上の併用でもよいことは勿
論であるが、その数平均分子量としては、200〜1,
000,000、好ましくは、300〜500,00
0、更に好ましくは、1000〜100,000である
ことが、ポリマー粒子内部の充分なる架橋のために適切
である。
【0039】本発明において、ポリイソシアネートのイ
ソシアネート基当量と、アルキドポリオールと必要に応
じて用いられるポリオールとのヒドロキシル基当量と、
必要に応じて用いられるポリアミンのアミノ基の比率
は、1.0:0.01:0.01〜1.0:2.0:
2.0、好ましくは1.0:0.03:0.03〜1.
0:1.8:1.8なる範囲内で用いる。
【0040】本発明におけるポリウレタン微粒子の製造
方法としては、以下に述べるような方法が好ましい。即
ち、アルキドポリオール及びポリイソシアネート化合
物、必要に応じてポリオールと反応触媒との混合物から
なる有機相を、分散機を用いて、分散媒に微分散する。
【0041】こうして微分散された有機相と分散媒との
分散液を、次いで、このまま昇温して硬化反応せしめる
か、この分散液にポリアミンなどを添加する界面重合反
応法により、ウレタン架橋微粒子が得られる。ポリイソ
シアネートと、ポリアミンや水との反応により、ウレタ
ン結合のみならず尿素結合が生成する事により、一層強
固な粒子が得られる。
【0042】この際、反応温度としては、20〜200
℃、好ましくは30〜150℃の範囲内で行うのが適切
である。又、分散機とは一般流体用攪拌機、高速回転高
せん断型攪拌機、コロイドミル、超音波式乳化機、膜乳
化機や加圧式ノズル式乳化機と呼ばれる高圧ホモジナイ
ザー、即ちジェット流式、バブルホモジナイザーや、マ
イクロフルイダイザー(マイクロフルイデック社製)、
ナノマイザー(コスモ軽装社)等を挙げる事が出来る。
【0043】本発明で言う分散媒には、水及びまたは有
機溶媒を用いることができる。前者の場合、一般的に
は、乳化重合、あるいは懸濁重合と呼ばれ、後者は分散
重合と呼ばれる。一般には分散媒に水を用いた場合、防
災上や衛生上の面の危険が少なく好ましい。有機溶媒を
分散媒として用いる場合は、アルキドポリオール、ポリ
オールおよびポリイソシアネートを溶解せしめないもの
を選択する必要があり、例えば一般には非極性溶媒であ
る脂肪族系の炭化水素等が挙げられる。
【0044】また分散媒として水を用いる場合も、あら
かじめ有機相の粘度を調整する目的で、有機溶媒によっ
て希釈しても良く、その際に用いることのできる有機溶
媒としては、アルキドポリオール、ポリオール、および
ポリイソシアネートを溶解せしめる芳香族系または脂肪
族系の炭化水素、エステル、エーテル、アルコール、あ
るいはケトン系の溶媒が適している。
【0045】但し、工業的にはコスト、設備、安全性な
どの面から、水を分散媒で行うことが特に好ましい。有
機相の分散媒への分散安定化に必要な分散安定剤として
は、ポリビニルアルコール、ヒドロキシアルキルセルロ
ース、カルボキシアルキルセルロース、アラビアゴム、
ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルピ
ロリドン、またはエチレン無水マレイン酸共重合体、ま
たは公知慣用の、ノニオン系、アニオン系またはカチオ
ン系の各種の界面活性剤、各種の保護コロイド等から選
ばれる1種または2種以上を用いても差し支えない。
【0046】また、本発明で言う反応触媒とは、微粒子
内でイソシアネート基とヒドロキシル基との反応を効果
的に促進せしめる触媒であり、例えば、ナフテン酸コバ
ルト、ナフテン酸亜鉛、塩化第1錫、塩化第2錫、テト
ラ−n−ブチル錫、トリ−n−ブチル錫アセテート、n
−ブチル錫トリクロライド、トリメチル錫ハイドロオキ
サイド、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫アセテー
ト、
【0047】ジブチル錫ジラウレート、オクテン酸錫ま
たはカリウムオレートの如き各種の有機金属触媒の1種
または2種以上を、有機相に対して、5〜10.000
ppm,好ましくは10〜5、000ppm、更に好ま
しくは10〜1000ppmなる範囲内で添加すること
が好ましい。
【0048】本発明におけるポリウレタン微粒子は、通
常、ほぼ球状であり粒径も球を基本形状として求められ
る。こうした粒子は、粒径が不均一な多数の粒子から構
成されているので、平均粒径と粒度分布によりその構成
を表現する必要がある。平均粒径とは、一般的に個数平
均、長さ平均、面積平均、体積平均があるが、本発明で
言う平均粒径とは、通常、用いられる体積平均である。
【0049】本発明においてはウレタン架橋微粒子の平
均粒径は、好ましくは平均粒径が0.01〜100μm
の範囲である。更には粒度分布は狭く、言い換えればシ
ャープな粒度分布を有して方が好ましい。これらの粒度
分布のシャープさを表す指標として、ここでは下式で示
すワイブル分布の形状母数mを用いる。
【0050】f(t)=d/dt・F(t)=m/η
(t/η)m-1exp[−(t/η)m] (式中、F(t)はワイブル分布、f(t)はワイブル
分布の確率密度関数、tは粒径、ηは尺度母数、mは形
状母数を表す。)
【0051】ワイブル分布の確率密度関数と形状母数m
との関係を示す。形状母数mが分布の形状を表し、その
値が大きい程分布が狭くなる。無論、ワイブル分布の確
率密度関数で全ての粒度分布を完全に表現する事はでき
ないので、最大限に近似した値を用いる。本発明におい
ては、形状母数の値が好ましくは1.5以上、更に好ま
しくは、1.5〜3.0の形状母数の粒度分布を持つポ
リウレタン微粒子が好ましい。
【0052】本発明におけるポリウレタン微粒子は、そ
れぞれの目的・使途に添って用いられるが、スプレード
ライ法、遠心分離乾燥法、ろ過乾燥法または流動床乾燥
法などにより、微細なパウダー状として得ることも出来
る。また、フラッシュ化などの方法により、用途に応じ
てバインダーである樹脂に分散することも可能である。
【0053】本発明で言う極性の低いバインダーとは、
アルキド樹脂、変性ロジン系樹脂等に代表される炭化水
素系溶剤に可溶な樹脂から成るものを言い、更に具体的
には、アルキド樹脂、ロジン変性フェノール、油脂類、
ポリブタジエン、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0054】また、本発明におけるポリウレタン微粒子
には、芯物質として、様々なものを内包せしめることが
出来る。かかる内包用の芯物質は、疎水性の有機相中に
存在させて、粒子内部に取り込むものであるが、こうし
た芯物質の範囲や種類などは、特に限定されることはな
く、広範囲に及ぶものである。
【0055】その中でも、顔料を内包せしめた着色微粒
子が実用範囲が広く特に有用なものである。本発明にお
いて内包されるべき顔料としては、公知慣用の有機顔
料、無機顔料、及び体質顔料などが使用されるが、その
内でも特に代表的な物のみを挙げるに止めれば、まず、
有機顔料としては、ベンチジンエロー、ハンザエロー、
【0056】およびレーキレッド4Rなどの不溶性アゾ
顔料、レーキレッドC、カーミン6Bおよびボルドー1
0などの溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、及びフ
タロシアニングリーンなどの銅フタロシアニン系顔料、
ローダミンレーキおよびメチルバイオレットレーキなど
の塩基性染め付けレーキ、キノリンレーキおよびファス
トスカイブルーなどの酸性染め付けレーキ、
【0057】アリザリンレーキなどの媒染染料系顔料、
アンスラキノン系、チオインジゴおよびペリノン系など
の建染染料系顔料、シンカシアレッドBなどのキナクリ
ドン系顔料、ヂオキサジン・バイオレットなどのヂオキ
サジン系顔料、クロモフタールなどの縮合アゾ系顔料な
どが挙げられる。
【0058】次いで、無機顔料としては、黄鉛、ジンク
クロメートおよびモリブデート・オレンジなどのクロム
酸塩、紺青などのフェロシアン化合物、チタン白、亜鉛
華、マピコエロー、鉄黒、ベンガラ、および酸化クロム
グリーンなどの金属酸化物、カドミウムエロー、カドミ
ウムレッドおよび硫化水銀などの硫化物セレン化物、
【0059】硫酸バリウムおよび硫酸鉛などの硫酸塩、
ケイ酸カルシウムおよび群青などのケイ酸塩、炭酸カル
シウム及び炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、コバルトバ
イオレット及びマンガン紫などの燐酸塩、アルミニウム
粉、金粉、銀粉及びしんちゅう粉などの金属粉末、パー
ル顔料などが挙げられる。
【0060】更に体質顔料としては、沈降性硫酸バリウ
ム、炭酸バリウム、ご粉、石膏、アルミナ白、クレー、
シリカ、シリカ白、タルク、ケイ酸カルシウム及び沈降
性炭酸マグネシウムや、更には、無機顔料と有機顔料の
双方に属さないカーボンブラックなどをも使用すること
が出来る。
【0061】これらの顔料は、前記したアルキドポリオ
ールまたは必要に応じてポリオールの一種以上と共に混
練して、ミルベースとして使用するのが好ましく、必要
に応じて、使用に供する前や、混練中に、顔料を化学的
に表面処理したり、混練に当たって2種以上の顔料を組
み合わせたり、或いは塗料産業や印刷インキ産業分野で
公知慣用の分散剤や、色分かれ防止剤などの添加剤等を
併用することもできる。
【0062】混練はボールミル、ペブルミル、サンドミ
ル、アトライター、ロールミル、高速インペラー分散
機、高速ストーンミル等の公知慣用の分散機を用いて行
い、必要に応じて、ヒドロキシル基やイソシアネート基
に対して不活性な有機溶剤を添加して、混練系の粘度を
調整する事も差し支えない。
【0063】これらの有機溶剤としては、前述したウレ
タン成分の粘度を調整する目的で用いることができる有
機溶剤を使用することができる。かくして得られるミル
ベースと、ポリイソシアネート、及び必要に応じてアル
キドポリオール、ポリヒドロキシル化合物、反応触媒及
び有機溶剤とを、所望する用途に応じて配合し、均一に
混合して有機相とし、前述した本発明の製造方法に従っ
て顔料を内包するポリウレタン微粒子を得る事が出来
る。
【0064】また顔料以外の本発明に言う内包用芯物質
の特に代表的なもののみを例示すると、例えば、除草
剤、殺菌剤もしくは殺虫剤の如き各種の農薬類、または
各種の食品添加物、医薬品類などを始め、香料、着色
料、発色剤類、酵素類、洗剤類、触媒類、防錆剤類、接
着剤類、さらには紫外線吸収剤、液晶、磁性材料、ある
いは導電性物質等の化成品類など、極めて広範な分野の
物質を、任意に包含させることができる。
【0065】また、必要に応じて、不活性の可塑剤類、
本発明のポリウレタン微粒子の形成に影響を与えない触
媒類、パラフィン類、動植物油類またはシリコン油類、
あるいはキシレン樹脂やケトン樹脂類の如き各種の合成
樹脂類をも、適宜、内包せしめることが出来る。
【0066】これらの物質は、固体状のものは顔料と同
様の方法によって、液体状のものは、アルキドポリオー
ル、ポリオール、ポリイソシアネート、ポリアミン、或
いは有機相の粘度を調整する有機溶剤に溶解或いは分散
せしめる方法によって、同様にポリウレタン微粒子中に
内包する事が出来る。
【0067】これらの顔料、或いは顔料以外の内包用芯
物質を、ウレタン架橋微粒子内に含有する比率として
は、ウレタン架橋微粒子固形分に対して、0.1〜95
重量%、であり、好ましくは0.5〜90重量%なる範
囲内である。
【0068】
【実施例】次に本研究を実施例、比較例により、一層具
体的に説明する。以下において、部および%は特に断り
のない限り、すべて重量基準であるものとする。はじめ
に、使用している各原料について説明しておく。
【0069】(ポリオール) (A−1):ヤシ油脂肪酸、フタル酸、ペンタエリスリ
トールとトリメチロールプロパンとの重縮合反応によっ
て、油長70%、酸価が5、水酸基価が30なるアルキ
ドポリオールを得た。以下これをPO−1とする。
【0070】(A−2):大豆油、フタル酸、ペンタエ
リスリトールとの重縮合反応によって、油長65%、酸
価が5、水酸基価が60なるアルキドポリオールを得
た。以下これをPO−2とする。
【0071】(A−3):トリメチロールプロパンとε
−カプロラクトンとの重縮合反応によって、水酸基価6
0なるポリカプロラクトンポリエステルポリオールを得
た。以下これをPO−3とする。
【0072】(ミルベース) (B−1):PO−1、100部をトルエン、25部に
て希釈したものとフタロシアニン系青顔料、100部と
を三本ロールにて練肉し、青ミルベースを得た。以下こ
れをM−1とする。
【0073】(B−2):PO−2、100部をトルエ
ン、25部にて希釈したものとフタロシアニン系青顔
料、100部とを三本ロールにて練肉し、青ミルベース
を得た。以下これをM−2とする。
【0074】(B−3):PO−1、100部をトルエ
ン、25部にて希釈したものとカーボン系黒顔料100
部とを三本ロールにて練肉し、黒ミルベースを得た。以
下これをM−3とする。
【0075】(B−4):PO−3、100部をトルエ
ン、25部にて希釈したものとフタロシアニン系青顔
料、100部とを三本ロールにて練肉し、青ミルベース
を得た。以下これをM−4とする。
【0076】(B−5):PO−3、100部をトルエ
ン、25部にて希釈したものとカーボン系黒、100部
とを三本ロールにて練肉し、黒ミルベースを得た。以下
これをM−5とする。
【0077】(ポリイソシアネート) (C−1):「バーノックDN−901」(大日本イン
キ化学工業(株)製の、ヘキサメチレンジイソシアネー
トを用いて得られるイソシアヌレート環含有ポリイソシ
アネート;イソシアネート基含有率=23.2%);以
下、これをPIとする。
【0078】(D):ポリアミン化合物 エチレンジアミン;以下EDAと略す。
【0079】(実施例1)1,000mlのフラスコに、
「PVA420K」[クラレ株式会社製の、ポリビニル
アルコールの部分ケン化物]の3部を237部の水に溶
解した水相を準備した。別の容器にPIの32.6部、
M−1の67.4部とトルエンの54.2部とを混合し
て有機相とした。
【0080】これらの水相と有機相をガラス棒にて混合
した後、該混合液を高圧ホモジナイザー(APVゴーリ
ン社製)にて500Kg/cm2 の圧力下で微分散を行
った。次いで、この分散液を別のフラスコに移し、パド
ラー型の攪拌翼によって攪拌しながら、EDAの25%
水溶液の2.2部を仕込んだ。室温に2時間保持した
後、50℃に昇温して同温で1時間、80℃で2時間の
反応を続行せしめて、目的とするウレタン微粒子(U−
1)の懸濁液を得た。
【0081】得られた懸濁液を、不良粒子を除く目的
で、80メッシュの篩に通したところ、0.3%が篩を
通過しないで、篩上に残った。また、篩を通過した粒子
の粒度分布を、レーザー解析式粒度分布計(商品名;S
Kレーザーミクロンザイザー、株式会社セイシン企業
製)により測定したところ、平均粒子径は1.8μm、
ワイブル分布に適用した場合の形状母数は1.8であっ
た。図1に得られたウレタン微粒子の粒度分布図を示
す。
【0082】(実施例2)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして、目的とするウレタン微
粒子の懸濁液を得た。即ち、混合液を高圧ホモジナイザ
ーで微分散を行った後、EDAの25%水溶液を仕込ま
ずにそのまま昇温して反応し、目的とするウレタン微粒
子(U−2)の懸濁液を得た。
【0083】その結果、80メッシュの篩に通したとこ
ろ、0.1%が篩を通過しないで、篩上に残った。ま
た、通過した粒子の平均粒子径は1.7μm、ワイブル
分布に適用した場合の形状母数は1.8であった。図2
に得られたウレタン微粒子の粒度分布図を示す。
【0084】(実施例3)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして、目的とするウレタン微
粒子(U−3)の懸濁液を得た。即ち、水相としては、
同PVA1.8部および水238.2部を用い、有機相
としてはPIの16.7部とM−2の83.3部とを混
合して有機相とし、EDAを3部とした以外は実施例1
と同様の操作を行った。
【0085】その結果、80メッシュの篩に通したとこ
ろ、0.3%が篩を通過しないで、篩上に残った。ま
た、通過した粒子の平均粒子径は1.9μm、ワイブル
分布に適用した場合の形状母数は1.6であった。図3
に得られたウレタン微粒子の粒度分布図を示す。
【0086】(実施例4)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例3と同様にして、目的とするウレタン
(U−4)微粒子の懸濁液を得た。即ち、有機相として
はPI、M−2に加えてグリセリン3部を混合して有機
相としたほかは、実施例1と同様の操作を行った。
【0087】その結果、80メッシュの篩に通したとこ
ろ、0.3%が篩を通過しないで、篩上に残った。ま
た、通過した粒子の平均粒子径は1.9μm、ワイブル
分布に適用した場合の形状母数は1.8であった。図4
に得られたウレタン微粒子の粒度分布図を示す。
【0088】(実施例5)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして、目的とするウレタン微
粒子(U−5)の懸濁液を得た。即ち、有機相としては
M−1の代わりにM−3を用いた他は実施例1と同様の
操作を行った。
【0089】その結果、80メッシュの篩に通したとこ
ろ、0.3%が篩を通過しないで、篩上に残った。ま
た、通過した粒子の平均粒子径は1.7μm、ワイブル
分布に適用した場合の形状母数は1.7であった。図5
に得られたウレタン微粒子の粒度分布図を示す。
【0090】(比較例1)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例3と同様にして、目的とするウレタン微
粒子(U´−1)の懸濁液を得た。即ち、M−2の代わ
りにM−4を用いた他は、実施例1と同様の操作を行っ
た。その結果、80メッシュの篩に通したところ、0.
2%が篩を通過しないで、篩上に残った。また、通過し
た粒子の平均粒子径は1.4μm、ワイブル分布に適用
した場合の形状母数は1.9であった。図6に得られた
ウレタン微粒子の粒度分布図を示す。
【0091】(比較例2)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例4と同様にして、目的とするウレタン微
粒子(U´−2)の懸濁液を得た。即ち、M−2の代わ
りにMー5を用いた他は実施例1と同様の操作を行っ
た。その結果、80メッシュの篩に通したところ、0.
5%が篩を通過しないで、篩上に残った。また、通過し
た粒子の平均粒子径は1.7μm、ワイブル分布に適用
した場合の形状母数は1.7であった。図7に得られた
ウレタン微粒子の粒度分布図を示す。
【0092】(応用例)以上のようにして得られたウレ
タン微粒子の懸濁液を以下のようにして、ベッコゾール
P−470−70(大日本インキ化学工業株式会社製、
大豆油系長油アルキド、油長65%、不揮発分70%、
ミネラルターペン溶剤、以下B−1と略す)に分散し
た。
【0093】即ち、200mlの4つ口フラスコににB
−1を50g仕込み、攪拌しながら、100℃に昇温
し、そのまま保持した。そこへ、ウレタン微粒子9部を
含む懸濁液を徐々に滴下し、水を加熱下で揮発せしめ
る。水分が1%以下になったことをカールフィッシャー
法で確認し、それぞれ目的とするウレタン微粒子のアル
キド分散物を得た。室温に冷却後、状態を肉眼及び顕微
鏡にて分散状態を観察した。その結果を表1に示す。
【0094】
【0095】以上の結果から明かなように、本発明にお
けるウレタン微粒子は、従来困難であった極性の低い長
油アルキド樹脂に対し、優れた分散性を有していること
を示している。
【0096】
【発明の効果】本発明は、極性の低いバインダーに対し
ても優れた分散性を有し、塗料、印刷インキ、接着剤な
どを始めとする様々な用途において有用なウレタン微粒
子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたウレタン微粒子の粒度分布
図を示す。
【図2】実施例2で得られたウレタン微粒子の粒度分布
図を示す。
【図3】実施例3で得られたウレタン微粒子の粒度分布
図を示す。
【図4】実施例4で得られたウレタン微粒子の粒度分布
図を示す。
【図5】実施例5で得られたウレタン微粒子の粒度分布
図を示す。
【図6】比較例1で得られたウレタン微粒子の粒度分布
図を示す。
【図7】比較例2で得られたウレタン微粒子の粒度分布
図を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキドポリオールと、ポリイソシアネ
    ートとの反応物を必須の成分として含み、かつ平均粒径
    が0.01〜100μmであることを特徴とするポリウ
    レタン微粒子。
  2. 【請求項2】 アルキドポリオールと、ポリイソシアネ
    ートと、ポリアミンとの、反応物を必須の成分として含
    み、かつ平均粒径が0.01〜100μmであることを
    特徴とするポリウレタン微粒子。
  3. 【請求項3】 粒度分布をワイブル分布に適用した場合
    の形状母数が1.5以上である請求項1または2に記載
    のポリウレタン微粒子。
  4. 【請求項4】 顔料を内包することにより粒子が着色さ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載のポ
    リウレタン微粒子。
  5. 【請求項5】 ポリイソシアネートが無黄変型ポリイソ
    シアネートであることを特徴とする請求項1または2に
    記載のポリウレタン微粒子。
  6. 【請求項6】 分子中にイソシアヌレート環を有するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のポリウレタン
    微粒子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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