JP3334305B2 - ウレタン架橋微粒子の製造方法 - Google Patents

ウレタン架橋微粒子の製造方法

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    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なウレ
タン架橋微粒子の製造方法に関する。更に詳しくは、ウ
レタン成分の分散媒への分散を特定の分散装置により行
う事により得られるウレタン架橋微粒子の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機無機を問わず、微粒子あるい
は超微粒子が様々な分野で注目を集めている。その中
で、近年開発されてきた界面重合法により合成されるウ
レタン微粒子は、ウレタン成分のみ、或いは顔料を内包
させた物を樹脂に配合し、塗料、インキ、接着剤等に利
用され始めている。
【0003】こうした粒子が安定に製品中に存在するた
めには、溶剤に侵されたり膨潤しないよう架橋粒子であ
ることが必要であり、架橋粒子を形成するためには、そ
の原料成分中に、3官能以上のイソシアネート基を有す
る原料を導入し、イソシアネート基に基づく架橋反応を
進行せしめ、最終的にウレタン架橋粒子とする製造方法
が知られている。
【0004】このようなウレタン架橋微粒子の製造に
は、分散重合や懸濁重合法が工業的に安価、かつ効率的
であり、界面活性剤を多く配合する必要のある乳化重合
と比較して、使用時に悪影響があり得る界面活性剤の残
存の心配が少ない利点を有するとともに、粉砕法と異な
り真球状の粒子が形成されるといった点で優れている。
【0005】しかしながら、従来、分散重合や懸濁重合
では平均粒径が5ミクロン以下で、かつ狭い粒度分布を
得ることは、困難であるとされていた。特に、ウレタン
微粒子のように、予めプレポリマー化し、更に分散、懸
濁重合にて粒子を合成する場合には、小さい平均粒径
で、かつ狭い粒度分布を有するウレタン架橋微粒子の製
造は困難であった。
【0006】また、これらのウレタン架橋微粒子に顔料
を含有させた場合には、一般に平均粒径が小さい粒子
は、更に生成しにくくなることから、工業的な手段で、
このような着色された微小粒子を製造する方法が待望さ
れていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、平均粒径が5ミクロン以下で、か
つ狭い粒度分布を有するウレタン架橋微粒子、及び平均
粒径が5ミクロン以下で、狭い粒度分布を有する着色し
たウレタン架橋微粒子の製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
如き課題を解決する為に、鋭意、研究を行った結果、平
均粒径が5ミクロン以下で、かつ狭い粒度分布を有する
ウレタン架橋微粒子、及び更にそれらに顔料を含有させ
ることにより着色したウレタン架橋微粒子を工業的に安
価で、しかも効率的に製造する方法を見い出だし、本発
明を完成するに到った。
【0009】
【構成】即ち、本発明は、ウレタン成分と分散媒の混合
液を高速・加圧下で、流路内の平面部に衝突させるか、
或いは高速・加圧下に該流路内で、ウレタン成分と分散
媒の混合液同士を衝突させることにより混合液を分散し
た後、硬化反応によって架橋粒子を形成することを特徴
とするウレタン架橋微粒子の製造方法である。
【0010】更に本発明は、ウレタン成分と分散媒の混
合液を高速・加圧下で、流路内の平面部に衝突させるこ
とにより、混合液を分散した後、硬化反応によって架橋
粒子を形成することを特徴とするウレタン架橋微粒子の
製造方法であり、ウレタン成分と分散媒の混合液を高速
・加圧下で、流路内の平面部に衝突させた後、更に該流
路内で該混合液同士を衝突させることにより混合液を分
散した後、硬化反応によって架橋粒子を形成することを
特徴とするウレタン架橋微粒子の製造方法を含むもので
ある。
【0011】本発明は、特にウレタン架橋微粒子が、ポ
リウレタンポリ尿素粒子であることを特徴とするウレタ
ン架橋微粒子の製造方法であり、またウレタン架橋微粒
子が、平均粒径が5ミクロン以下で、かつワイブル分布
の形状母数が1.5以上であることを特徴とするウレタ
ン架橋微粒子の製造方法である。
【0012】更に本発明は、得られるウレタン架橋微粒
子が、架橋粒子中に顔料を含有させることにより着色さ
れたウレタン架橋微粒子であることを特徴とするウレタ
ン架橋微粒子の製造方法であり、平均粒径が5ミクロン
以下で、かつワイブル分布の形状母数が1.5以上であ
る、顔料を含有させることにより着色されたウレタン架
橋微粒子の製造方法を含むものである。
【0013】本発明のウレタン架橋微粒子の製造方法
は、更に詳しくは、ウレタン成分と分散媒の混合液の流
路内平面部への、高速・高圧下での衝突、或いは流路内
での該混合液同士の高速・高圧下での衝突を、2回以上
起こし得る構造を有する分散装置を用いることを特徴と
する。
【0014】更に本発明のウレタン架橋微粒子の製造方
法は、分散装置の流路内を混合液が通過する際の圧力
が、10〜10000kg/cm2であることを特徴と
するウレタン架橋微粒子の製造方法、混合液の分散媒が
水である事を特徴とするウレタン架橋微粒子の製造方法
をも含むものである。
【0015】次に本発明を詳細に説明する。本発明にお
いては、用いる分散機が重要であり、初めに本発明に用
いられる分散機について説明する。即ち、本発明に好ま
しく用いられる分散機は、一般に加圧式ノズル式乳化機
と呼ばれるものであり、流体を高速に加速し、衝突もし
くはキャビテーションによる衝撃により、流体中に含有
される分散粒子を微細化するものであり、高圧ホモジナ
イザー、即ちジェット流式、バブルホモジナイザーや、
マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデック社製)
等もこれらに含まれる形式の分散機である。
【0016】より分かりやすく、本発明に用いられる分
散機について説明する為に、分散装置の分散チャンバー
を、図により具体的に説明する。図1から図3は、混合
溶液同志の衝突による分散を主体とするマイクロフルイ
ダイザー(マイクロフルイデック社製)の分散チャンバ
ーであり、図4及び図5は、混合液の壁面への衝突によ
る分散を主体とする高圧ホモジナイザーの分散チャンバ
ーを示している。
【0017】図1、図2の1、2は抑え部分、3、4は
超高圧に耐えるデイスクである。デイスク3、4には各
々貫通孔2孔と、それら2孔を連結する極めて狭められ
た連結溝が加工されており、この溝の直径は50〜10
00ミクロンが好ましい。デイスク3と4とは、デイス
ク3からデイスク4へ流体が通過するために、二枚のデ
イスクの連結溝が接するように、内向きに、かつ連結溝
同士が十字形になるように、90度の位置で組み合わさ
れている。
【0018】図1、図2、および図3において、予備混
合されたウレタン成分と分散媒の混合液を、5〜30k
g/cm2の加圧下で、チャンバー内の抑え部分1に供
給する。抑え部分1に入った混合液は、流路を2分割さ
れ、デイスク3に導入され、そのままデイスク4の平面
部5および6に衝突する。平面部に衝突した混合液は、
デイスク4に接するデイスク3の連結溝7を、加速され
て中心部に沿って流れ、デイスク3の中心部8で混合液
同志が衝突する。
【0019】この平面への衝突および液同士の衝突によ
り、ウレタン成分が分散、破砕されて微粒子化される。
次に、混合液は90度位相して形成されたデイスク4の
連結溝9を、中心部8から外側に向かって流れ、デイス
ク4内の2孔を経由して取り出される。
【0020】また、該分散チャンバーは、混合液を平面
部に衝突させるのみの構造でも構わない。該分散チャン
バーの構造の高圧ホモジナイザーの一例を、図4、5に
示す。図4において、チャンバーは、中心部にバルブ1
0、バルブの位置を調整しバルブシート11とのクリヤ
ランスを調節するためのハンドル12からなる。
【0021】該バルブ部分をより拡大した図5におい
て、予備混合されたウレタン成分と分散媒の混合液を図
面左側の矢印の方向からチャンバー内に供給し、バルブ
に衝突させる。この衝突によりウレタン成分が分散、破
砕されて微粒子化される。
【0022】この際に、バルブ位置が調節できる事によ
り、得られる微粒子の粒径を調整する事も可能である
し、更に、該分散チャンバーで硬化物等が詰まるなどの
トラブルが生じた場合にも、分解洗浄などのメンテナン
スが容易であり、工業的製造において好ましい。
【0023】図1、2、3で示されるマイクロフルイダ
イザー(マイクロフルイデック社製)で、混合液がチャ
ンバー内の2分割された流路および連結溝を通過する際
や、図4、5で示される高圧ホモジナイザーで、混合液
がバルブと衝突する際には、混合液は加速されて、圧力
が高くなる。また、狭い流路内を液が高速で通過するこ
とにより、いわゆるキャビテーション現象が発生し、こ
のキャビテーション現象によっても、混合液中の粒子は
効果的に分散される。
【0024】従って、混合液を高速に加速し、壁面もし
くは混合液同士で、高速・高圧下で衝突させることが、
本発明には重要である。本発明に用いられる分散装置の
流路内の混合液の流速は、極めて早く、一般に、最も早
い装置内での流速は、音速から460m/秒と言われる
が、混合液の分散の際の正確な流速測定は困難であり、
一般に、流速と比例関係にある分散装置内の圧力で、こ
れら流体の加速条件は代替される。
【0025】一般に、圧力が高いほど粒径は小さくなる
が、本発明においては、その圧力は10〜10000k
g/cm2、好ましくは、10〜8000kg/cm2
なるように調製するのが好ましい。10kg/cm2
下では分散が不足し、また10000kg/cm2を超
えると基材の磨耗が激しく長期間の使用に耐えられな
い。更に詳しくは、操作圧力は、使用する分散機によ
り、やや異なる。
【0026】例えば、マイクロフルイダイザー(マイク
ロフルイデック社製)の場合には、好ましくは100〜
5000kg/cm2、更に好ましくは、500〜30
00kg/cm2である。また高圧ホモジナイザーの場
合は、一般に、やや低い圧力で分散が可能であり、例え
ば、APVゴウリン社製の高圧ホモジナイザーの場合
は、好ましくは、50〜3000kg/cm2、更に好
ましくは、100〜2000kg/cm2である。
【0027】バルブまたはデイスクは、これら高圧下に
流体を衝突させるのに十分耐えることが必要である。こ
のためバルブまたはデイスクの材質は、焼結金属や金属
酸化物、ホウ化物、炭化物、窒化物等のセラミック或い
はこれらの混合物などの無機系機材で超高圧に耐えるも
のが用いられる。
【0028】もとより本発明に用いられる分散装置は、
図1〜図5の構造に限定されず、混合液を高圧下にチャ
ンバーの流路内の所定の平面部に衝突させることができ
る構造、又は高圧下にチャンバーの流路内で混合液同士
を衝突させることができる構造であれば、基本的にはい
かなる構造のものであっても良い。しかしながら、本発
明の分散、破砕を充分に行うには、混合液を平面部に、
又は混合液同士を2回以上衝突させることができる構造
のものが好ましい。
【0029】この為には、例えば、図6のように、1孔
を有するデイスク3aと1孔を有するデイスク4aと
が、互いに接する面において、流路が連結溝によって連
結されているような構造であっても良いし、また図7の
ようにデイスク3bの連結溝の中心部で衝突した後、デ
イスク4bの孔13を経由して取り出せるような構造の
ものであっても良い。また、図8のようにバルブ10a
のように、混合液が衝突した後に、更にバルブ10bに
衝突するような構造でも構わない。
【0030】本発明に使用される分散装置の具体例とし
ては、米国のA.P.V.ゴーリン社の高圧ホモジナイ
ザー、マイクロフルイディック社製のマイクロフルイダ
イザーや日本のコスモ軽装社製のナノマイザー等が挙げ
られる。
【0031】一般的に衝突回数が多い程、粒度分布は狭
くなるが、製造効率その他の要因により、衝突回数の上
限は決定され、特に混合液の分散機の通過による衝突回
数に上限を設ける必要はない。
【0032】本発明で言う分散媒には、水及びまたは有
機溶媒を用いることができる。前者は一般的には、乳化
重合、あるいは懸濁重合と呼ばれ、後者は分散重合と呼
ばれる。一般には分散媒に水を用いた場合、防災上や衛
生上の面の危険が少なく好ましい。有機溶媒を分散媒と
して用いる場合は、ウレタン成分を溶解せしめないもの
を選択する必要があり、例えば一般には非極性溶媒であ
る脂肪族系の炭化水素等が挙げられる。
【0033】また分散媒として水を用いる場合も、あら
かじめウレタン成分の粘度を調整する目的で、有機溶媒
によって希釈しても良く、その際に用いることのできる
有機溶媒としては、ウレタン成分を溶解せしめる芳香族
系または脂肪族系の炭化水素、エステル、エーテル、ア
ルコール、あるいはケトン系の溶媒が適している。但
し、工業的にはコスト、設備、安全性などの面から、水
を分散媒で行うことが特に好ましい。
【0034】ウレタン成分の分散媒への分散安定化に必
要な分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ヒド
ロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロ
ース、アラビアゴム、ポリアクリレート、ポリアクリル
アミド、ポリビニルピロリドン、またはエチレン無水マ
レイン酸共重合体、または公知慣用の、ノニオン系、ア
ニオン系またはカチオン系の各種の界面活性剤、各種の
保護コロイド等から選ばれる1種または2種以上を用い
ても差し支えない。
【0035】また、本発明におけるウレタン成分とは、
ポリイソシアネート化合物を必須の成分として含み、必
要に応じてイソシアネート基と反応し得る官能基を有す
るポリヒドロキシ化合物、反応触媒及び/又はポリアミ
ン化合物等との混合物、または反応物を言う。さらに架
橋粒子にするために、これら化合物の内、少なくとも1
つは3官能以上の反応基を有している必要がある。
【0036】本発明においては、ウレタン成分の内、ポ
リイソシアネート化合物、及び必要に応じて、ポリヒド
ロキシ化合物、反応触媒との混合物からなる有機相を、
上述した分散機を用いて、分散媒に微分散するのが特徴
であるが、さらに必要に応じて一般流体用攪拌機、高速
回転高せん断型攪拌機、コロイドミル、超音波式乳化機
等で、あらかじめ混合或いは粗分散を行い、さらに本発
明に於ける該分散機によって微分散を行っても良い。
【0037】こうして微分散された有機相と分散媒との
分散液を、次いで、このまま昇温して硬化反応せしめる
か、この分散液にポリアミンなどを添加する界面重合反
応法により、ウレタン架橋微粒子が得られる。ポリイソ
シアネートと、ポリアミンや水との反応により、ウレタ
ン結合のみならず尿素結合が生成する事により、一層強
固な粒子が得られる。この際、反応温度としては、20
〜200℃、好ましくは30〜150℃の範囲内で行う
のが適切である。
【0038】ここにおいて、上記したポリイソシアネー
ト化合物としては、公知慣用であるものは、いずれも使
用しうるが、それらのうちでも特に代表的なものを例示
するに止めれば、まず脂肪族イソシアネートとしては、
ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−ジイソシア
ネート−1−1−メチルシクロヘキサン、ジイソシアネ
ートシクロブタン、テトラメチレンジイソシアネート、
【0039】o−、m−もしくはp−キシリレンジイソ
シアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、シクロヘキサンジイソシアネート、ドデカンジイ
ソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート
またはイソホロンジイソシアネートなどであり、
【0040】また、芳香族イソシアネートとしては、ト
リレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6
−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジ
イソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアネート、m−もしくはp−フェニレン
ジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソ
シアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、
【0041】ジフェニル−4,4’−ジイソシアネー
ト、3,3’−ジメチルジフェニル−1,3,5−トリ
イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートカー
ボジイミド変性ジフェニルメタジイソシアネート、ポリ
フェニルポリメチレンイソシアネートまたはジフェニル
エーテルジイソシアネートなどのイソシアネート・モノ
マー類であり、
【0042】更には、これらの各種のモノマーに基づく
変性ポリイソシアネートとして、例えば、過剰のイソシ
アネートモノマー単独、あるいは2種以上を、各種の二
価アルコール、三価アルコールまたは四価以上の多価ア
ルコールで代表されるポリヒドロキシ化合物と反応させ
て得られるポリウレタンポリイソシアネート、
【0043】または、上掲された如き各種のイソシアネ
ートモノマーを重合させることによって得られるイソシ
アヌレート環を含んだポリイソシアネート、あるいは、
水と反応させて得られるビュレット結合を含んだポリイ
ソシアネートなどが代表的なものである。また、これら
のポリイソシアネートの数平均分子量としては、200
〜10,000、好ましくは、300〜7,000のも
のが適切である。
【0044】一方、必要に応じて混合されるポリヒドロ
キシ化合物は、ポリマー粒子の壁部の形成に伴う内部架
橋の不足を補い、かつ、このポリマー粒子の機械的強度
を、一層、向上化せしめる効果を有するが、かかるポリ
ヒドロキシ化合物としては、公知慣用であるようなもの
は、いずれも使用し得る。
【0045】それらのうちでも、特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、次のような、いずれかのグル
ープに属するものである。 (a)エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、
【0046】3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビ
スフェノールA、水添ビスフェノールA、ヒドロキシピ
バリルヒドロキシピバレート、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール、グリセリン、もしくはヘキ
サントリオールの如き多価アルコール類;
【0047】(b)ポリオキシエチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポ
リオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピ
レンポリオキシテトラメチレングリコールもしくは、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシテト
ラメチレングリコールの如き、各種のポリエーテルグリ
コール類;
【0048】(c)上掲された如き各種の多価アルコー
ル類と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テト
ラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピル
グリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェ
ニルグリシジルエーテル、またはアリルグリシジルエー
テルの如き各種の(環状)エーテル結合含有化合物との
開環重合によって得られる変性ポリエーテルポリオール
類;
【0049】(d)上掲された如き各種の多価アルコー
ル類の1種以上と、多価カルボン酸類との共縮合によっ
て得られるポリエステルポリオール類であって、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、フタル
酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マ
レイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、
【0050】グルタコン酸、1,2,5−ヘキサントリ
カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサトリ
カルボン酸または2,5,7−ナフタレントリカルボン
酸などで特に代表される多価カルボン酸類を用いて得ら
れるポリオール類;
【0051】(e)上掲された如き各種の多価アルコー
ル類の1種以上と、カプロラクトン、δ−バレロラクト
ンもしくは3−メチル−δ−バレロラクトンの如き各種
のラクトン類との重縮合反応によって得られるラクトン
系ポリエステルポリオール類;あるいは、上掲された如
き、それぞれ、各種の多価アルコール類と、多価カルボ
ン酸類と、上掲された如き各種のラクトン類との重縮合
反応によって得られるラクトン変性ポリエステルポリオ
ール類;
【0052】(f)ビスフェノールA型エポキシ化合
物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、一価およ
び/または多価アルコール類のグリシジルエーテル、あ
るいは、一塩基酸および/または多塩基酸類のグリシジ
ルエステルの如き各種のエポキシ化合物を、ポリエステ
ルポオールの合成時に、1種以上併用して得られるエポ
キシ変性ポリエステルポリオール類;更には、
【0053】(g)ポリエステルポリアミドポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリ
オール、ポリペンタジエンポリオール、ひまし油、ひま
し油誘導体、水添ひまし油、水添ひまし油誘導体、水酸
基含有アクリル系共重合体、水酸基含有含フッ素化合物
または水酸基含有シリコン樹脂などである。
【0054】これら(a)から(g)に示されたポリヒ
ドロキシ化合物は、単独使用でも2種以上の併用でもよ
いことは勿論であるが、その数平均分子量としては、2
00〜1,000,000、好ましくは、300〜50
0,000、更に好ましくは、1000〜100,00
0であることが、ポリマー粒子内部の充分なる架橋のた
めに適切である。
【0055】本発明において、ポリヒドロキシ化合物を
用いる場合は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネ
ート基当量と、ポリヒドロキシ化合物のヒドロキシル基
当量との比率は、1:0.05〜1:2.0、好ましく
は1:0.1〜1:1.8なる範囲内で用いて、これら
の両成分を混合する。
【0056】本発明において用いられるポリアミン化合
物としては、公知慣用のジアミン、ポリアミン化合物、
またはそれらの混合物が挙げられるが、それらのうちで
も特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、1,2
−エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ビス
(3−アミノプロピル)アミン、ヒドラジン、ヒドラジ
ン−2−エタノール、ビス(2−メチルアミノエチル)
メチルアミン、
【0057】1,4−ジアミノシクロヘキサン、3−ア
ミノ−1−メチルアミノプロパン、N−ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミン、N−メチル−ビス(3−アミノプ
ロピル)アミン、テトラエチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、ビス(N,N’−アミノエチル)−1,
2−エチレンジアミン、1−アミノエチル−1,2−エ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレ
ンペンタミン、
【0058】ペンタエチレンヘキサミン、フェニレンジ
アミン、トルイレンジアミン、2,4,6−トリアミノ
トルエントリハイドロクロライド、1,3,6−トリア
ミノナフタレン、イソホロンジアミン、キシリレンジア
ミン、水添キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジ
フェニルメタンもしくは水添4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、トリレンジアミン、フェニレンジアミン、
ポリオキシアルキレンポリアミン、またはこれら上掲の
ポリアミン・モノマーの各種の誘導体などである。
【0059】本発明で言う反応触媒とは、微粒子内でイ
ソシアネート基とヒドロキシル基との反応を効果的に促
進せしめる触媒であり、例えば、ナフテン酸コバルト、
ナフテン酸亜鉛、塩化第1錫、塩化第2錫、テトラ−n
−ブチル錫、トリ−n−ブチル錫アセテート、n−ブチ
ル錫トリクロライド、トリメチル錫ハイドロオキサイ
ド、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫アセテート、
ジブチル錫ジラウレート
【0060】、オクテン酸錫またはカリウムオレートの
如き各種の有機金属触媒の1種または2種以上を、ウレ
タン成分に対して、5〜10.000ppm,好ましく
は10〜5、000ppm、更に好ましくは10〜10
00ppmなる範囲内で添加することが好ましい。
【0061】本発明により製造されるウレタン架橋微粒
子は、通常、ほぼ球状であり粒径も球を基本形状として
求められる。こうした粒子は、粒径が不均一な多数の粒
子から構成されているので、平均粒径と粒度分布により
その構成を表現する必要がある。平均粒径とは、一般的
に個数平均、長さ平均、面積平均、体積平均があるが、
本発明で言う平均粒径とは、通常、用いられる体積平均
である。
【0062】本発明により製造されるウレタン架橋微粒
子の平均粒径は、平均粒径5μm以下であり、更に狭い
粒度分布、言い換えればシャープな粒度分布を有してい
る。これらの粒度分布のシャープさを表す指標として、
ここでは下式で示すワイブル分布の形状母数mを用い
る。 f(t)=d/dt・F(t)=m/η(t/η)m-1
exp[−(t/η)m] (式中、F(t)はワイブル分布、f(t)はワイブル
分布の確率密度関数、tは粒径、ηは尺度母数、mは形
状母数を表す。)
【0063】図9に、ワイブル分布の確率密度関数と形
状母数mとの関係を示す。形状母数mが分布の形状を表
し、その値が大きい程分布が狭くなる。無論、ワイブル
分布の確率密度関数で全ての粒度分布を完全に表現する
事はできないので、最大限に近似した値を用いる。本発
明による製造方法によれば、形状母数の値が1.5以
上、更に詳しくは、1.5〜3.0の形状母数の粒度分
布を持つウレタン架橋微粒子が得られる。
【0064】本発明により製造されるウレタン架橋微粒
子は、それぞれの目的・使途に添って用いられるが、ス
プレードライ法、遠心分離乾燥法、ろ過乾燥法または流
動床乾燥法などにより、微細なパウダー状として得るこ
とも出来る。また、フラッシュ化などの方法により、用
途に応じてバインダーである樹脂に分散することも可能
である。
【0065】また、本発明によるウレタン架橋微粒子に
は、芯物質として、様々なものを内包せしめることが出
来る。かかる内包用の芯物質は、疎水性の有機相中に存
在させて、粒子内部に取り込むものであるが、こうした
芯物質の範囲や種類などは、特に限定されることはな
く、広範囲に及ぶものである。
【0066】その中でも、本発明の製造方法によれば、
微小粒子が得にくい、顔料を内包する着色微粒子をも容
易に得ることが可能である。本発明において内包される
べき顔料としては、公知慣用の有機顔料、無機顔料、及
び体質顔料などが使用されるが、その内でも特に代表的
な物のみを挙げるに止めれば、まず、有機顔料として
は、ベンチジンエロー、ハンザエロー、およびレーキレ
ッド4Rなどの不溶性アゾ顔料、レーキレッドC、カー
ミン6Bおよびボルドー10などの溶性アゾ顔料
【0067】、フタロシアニンブルー、及びフタロシア
ニングリーンなどの銅フタロシアニン系顔料、ローダミ
ンレーキおよびメチルバイオレットレーキなどの塩基性
染め付けレーキ、キノリンレーキおよびファストスカイ
ブルーなどの酸性染め付けレーキ、アリザリンレーキな
どの媒染染料系顔料、アンスラキノン系、チオインジゴ
【0068】およびペリノン系などの建染染料系顔料、
シンカシアレッドBなどのキナクリドン系顔料、ヂオキ
サジン・バイオレットなどのヂオキサジン系顔料、クロ
モフタールなどの縮合アゾ系顔料などが挙げられる。
【0069】次いで、無機顔料としては、黄鉛、ジンク
クロメートおよびモリブデート・オレンジなどのクロム
酸塩、紺青などのフェロシアン化合物、チタン白、亜鉛
華、マピコエロー、鉄黒、ベンガラ、および酸化クロム
グリーンなどの金属酸化物、カドミウムエロー、カドミ
ウムレッドおよび硫化水銀などの硫化物セレン化物、
【0070】硫酸バリウムおよび硫酸鉛などの硫酸塩、
ケイ酸カルシウムおよび群青などのケイ酸塩、炭酸カル
シウム及び炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、コバルトバ
イオレット及びマンガン紫などの燐酸塩、アルミニウム
粉、金粉、銀粉及びしんちゅう粉などの金属粉末、パー
ル顔料などが挙げられる。
【0071】更に体質顔料としては、沈降性硫酸バリウ
ム、炭酸バリウム、ご粉、石膏、アルミナ白、クレー、
シリカ、シリカ白、タルク、ケイ酸カルシウム及び沈降
性炭酸マグネシウムや、更には、無機顔料と有機顔料の
双方に属さないカーボンブラックなどをも使用すること
が出来る。
【0072】これらの顔料は、前記したポリヒドロキシ
化合物の一種以上と共に混練して、ミルベースとして使
用するのが好ましく、必要に応じて、使用に供する前
や、混練中に、顔料を化学的に表面処理したり、混練に
当たって2種以上の顔料を組み合わせたり、或いは塗料
産業や印刷インキ産業分野で公知慣用の分散剤や、色分
かれ防止剤などの添加剤等を併用することもできる。
【0073】混練はボールミル、ペブルミル、サンドミ
ル、アトライター、ロールミル、高速インペラー分散
機、高速ストーンミル等の公知慣用の分散機を用いて行
い、必要に応じて、ヒドロキシル基やイソシアネート基
に対して不活性な有機溶剤を添加して、混練系の粘度を
調整する事も差し支えない。
【0074】これらの有機溶剤としては、前述したウレ
タン成分の粘度を調整する目的で用いることができる有
機溶剤を使用することができる。かくして得られるミル
ベースと、ポリイソシアネート化合物、及び必要に応じ
てポリヒドロキシル化合物、反応触媒及び有機溶剤と
を、所望する用途に応じて配合し、均一に混合して有機
相とし、前述した本発明の製造方法に従って顔料を内包
するウレタン架橋微粒子を得る事が出来る。
【0075】また顔料以外の本発明に言う内包用芯物質
の特に代表的なもののみを例示すると、例えば、除草
剤、殺菌剤もしくは殺虫剤の如き各種の農薬類、または
各種の食品添加物、医薬品類などを始め、香料、着色
料、発色剤類、酵素類、洗剤類、触媒類、防錆剤類、接
着剤類、さらには紫外線吸収剤、液晶、磁性材料、ある
いは導電性物質等の化成品類など、極めて広範な分野の
物質を、任意に包含させることができる。
【0076】また、必要に応じて、不活性の可塑剤類、
本発明のウレタン架橋微粒子の形成に影響を与えない触
媒類、パラフィン類、動植物油類またはシリコン油類、
あるいはキシレン樹脂やケトン樹脂類の如き各種の合成
樹脂類をも、適宜、内包せしめることが出来る。
【0077】これらの物質は、固体状のものは顔料と同
様の方法によって、液体状のものは、前述したウレタン
成分であるポリヒドロキシ化合物、ポリイソシアネート
化合物、ポリアミン化合物、或いはウレタン成分の粘度
を調整する有機溶剤に溶解或いは分散せしめる方法によ
って、同様にウレタン架橋微粒子中に内包する事が出来
る。
【0078】これらの顔料、或いは顔料以外の内包用芯
物質を、ウレタン架橋微粒子内に含有する比率として
は、ウレタン架橋微粒子固形分に対して、0.1〜95
重量%、であり、好ましくは0.5〜90重量%なる範
囲内である。
【0079】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例、応用例およ
び比較応用例により、一層、具体的に説明する。以下に
おいて、部および%は特に断りのない限り、すべて重量
基準であるものとする。
【0080】はじめに、使用している各原料について概
説しておくことにする。 (A):ポリイソシアネート化合物 (A−1)「バーノックDN−901S」(大日本イン
キ化学工業株式会社製の、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートを用いて得られた、イソシアヌレート環含有ポリイ
ソシアネート;イソシアネート基含有率=23.2
%);以下、これをPI−1とする。
【0081】(A−2)「バーノックDN−950」
(大日本インキ化学工業株式会社製の、ヘキサメチレン
ジイソシアネートを用いて得られた、アダクト型ポリイ
ソシアネート;酢酸エチル溶液、不揮発分=75%、イ
ソシアネート基含有率=12.5%);以下、これをP
I−2とする。
【0082】(B):ポリヒドロキシ化合物 (B−1) トリメチロールプロパンとε−カプロラク
トンとの重縮合反応によって得られた、水酸基価が16
8.5なるポリカプロラクトンポリエステルトリオー
ル;以下、これをPO−1とする。
【0083】(B−2)1,4−ブタンジオールとアジ
ピン酸との重縮合反応によって得られた、水酸基価が5
6.0なるポリエステルジオール;以下、これをPO−
2とする。
【0084】(B−3)PO−1の32.6部と「ファ
ストゲンブルーFGF」(大日本インキ化学工業株式会
社製の青顔料)の6.9部とを三本ロールにて練肉した
青ミルベース;以下POー3とする。
【0085】(C):ポリアミン化合物 エチレンジアミン;以下、EDAと略す。
【0086】(実施例1)1,000mlのフラスコに、
「PVA−420K」(株式会社クラレ製の、ポリビニ
ルアルコールの部分ケン化物)の0.2部を、399.
8部の水に溶解した水相を準備した。別の容器で、PI
−1の68.5部と、PO−1の31.5部とを混合し
て有機相とした。
【0087】これら水相と有機相をガラス棒にて混合し
た後、該混合液を内径100ミクロンの孔を有するデイ
スクを連結させたチャンバーを持つ乳化機、マイクロフ
ルイダイザー(マイクロフルイデック社製)にコンプレ
ッサーで、該混合液をノズルから注入し、300Kg/
cm2の圧力で分散した。
【0088】次いで、この分散液を別のフラスコに移
し、パドラー型の攪拌翼によって攪拌しながら、EDA
の50%水溶液の5.7部を仕込んだ。室温に2時間、
保持した後、50℃に昇温して同温で1時間、80℃で
2時間、反応を続行せしめて、目的とするウレタン架橋
微粒子の懸濁液を得た。
【0089】得られた懸濁液を、不良粒子を除く目的
で、200メッシュの篩に通したところ、0.4%が篩
を通過しないで、篩上に残った。また、篩を通過した粒
子の粒度分布を、レーザー解析式粒度分布計(商品名;
SKレーザーミクロンサイザー、株式会社セイシン企業
製)により測定したところ、平均粒子径は1.8μm、
ワイブル分布に適用した場合の形状母数は1.7であっ
た。図10に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分布図
を示す。
【0090】(実施例2)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして、目的とするウレタン架
橋微粒子の懸濁液を得た。即ち、水相としては、それぞ
れ、「PVA205」(株式会社クラレ製の、ポリビニ
ルアルコールの部分ケン化物)の1部および水の399
部を用いたほかは実施例1と同様の操作を行った。
【0091】得られた懸濁液を、200メッシュの篩に
通したところ、0.1%が篩を通過しないで、篩上に残
った。また、通過した粒子の平均粒子径は1.6μm、
ワイブル分布に適用した場合の形状母数は2.0であっ
た。図11に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分布図
を示す。
【0092】(実施例3)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして、目的とするウレタン架
橋微粒子の懸濁液を得た。即ち、有機相としては、PI
−2の57.3部と、PO−2の42.7部とを混合し
て有機相とした他は実施例1と同様の操作を行った。
【0093】得られた懸濁液を、200メッシュの篩に
通したところ、0.3%が篩を通過しないで、篩上に残
った。また、通過した粒子の平均粒子径は1.0μm、
ワイブル分布に適用した場合の形状母数は1.9であっ
た。図12に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分布図
を示す。
【0094】(実施例4)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして目的とするウレタン架橋
微粒子の懸濁液を得た。即ち、分散機として高圧ホモジ
ナイザー(APVゴーリン社製 型式15MR)を用
い、500Kg/cm2の圧力で分散した他は、実施例
1と同様の操作を行った。
【0095】得られた懸濁液を、200メッシュの篩に
通したところ、0.2%が篩を通過しないで篩上に残っ
た。また、通過した粒子の平均粒子径は1.7μm、ワ
イブル分布に適用した場合の形状母数は1.7であっ
た。図13に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分布図
を示す。
【0096】(実施例5)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして目的とするウレタン架橋
微粒子の懸濁液を得た。即ち、有機相としてはPI−1
の60.5部と、PO−3の39.5部とを混合して有
機相とし、EDAの50%水溶液を4部とした他は、実
施例1と同様の操作を行った。
【0097】得られた懸濁液を、200メッシュの篩に
通したところ、0.1%が篩を通過しないで篩上に残っ
た。また、通過した粒子の平均粒子径は1.5μm、ワ
イブル分布に適用した場合の形状母数は1.9であっ
た。図14に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分布図
を示す。
【0098】(実施例6)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして目的とするウレタン架橋
微粒子の懸濁液を得た。即ち、有機相としてはPI−1
の60.5部と、PO−3の39.5部とを混合して有
機相とし、分散機として高圧ホモジナイザーを用い、5
00Kg/cm2の圧力で分散し、EDAの50%水溶
液を4部とした他は実施例1と同様の操作を行った。
【0099】得られた懸濁液を、200メッシュの篩に
通したところ、0.2%が篩を通過しないで篩上に残っ
た。また、通過した粒子の平均粒子径は1.4μm、ワ
イブル分布に適用した場合の形状母数は1.9であっ
た。図15に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分布図
を示す。
【0100】(比較例1)下述する如き処方に変更する
以外は、実施例1と同様にして、目的とするウレタン架
橋微粒子の懸濁液を得た。即ち、分散機としてホモミキ
サーを用いて、7,000〜7,500rpmで水相を
攪拌しながら、予め用意しておいた有機相を仕込み、3
分間攪拌して分散液を得た。
【0101】得られた懸濁液を、200メッシュの篩に
通したところ、12.9%が篩を通過しないで、篩上に
残った。また、通過した粒子の平均粒子径は25.6μ
m、ワイブル分布に適用した場合の形状母数は1.0で
あった。図16に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分
布図を示す。
【0102】(比較例2)比較例1と同様の分散方法に
て、その他の処方は実施例2と同様にして、目的とする
ウレタン架橋微粒子を得た。200メッシュの篩に通し
たところ、0.8%が篩を通過しないで、篩上に残っ
た。また、通過した粒子の平均粒子径は、12.0μ
m、ワイブル分布に適用した場合の形状母数は1.0で
あった。図17に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分
布図を示す。
【0103】(比較例3)比較例1と同様の分散方法に
て、その他の処方は実施例3と同様にして、目的とする
ウレタン架橋微粒子を得た。200メッシュの篩に通し
たところ、15.8%が篩を通過しないで、篩上に残っ
た。また、通過した粒子の平均粒子径は20.8μm、
ワイブル分布に適用した場合の形状母数は0.9であっ
た。図18に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分布図
を示す。
【0104】(比較例4)比較例1と同様の分散方法に
て、その他の処方は実施例5と同様にして、目的とする
ウレタン架橋微粒子を得た。200メッシュの篩に通し
たところ、15.8%が篩を通過しないで、篩上に残っ
た。また、通過した粒子の平均粒子径は33.4μm、
ワイブル分布に適用した場合の形状母数は1.0であっ
た。図19に得られたウレタン架橋微粒子の粒度分布図
を示す。
【0105】以上の結果から明らかなように、本発明の
製造方法では同様の配合条件でも、平均粒径が非常に小
さく、かつその粒度分布をワイブル分布に適用した場合
の形状母数の値が大きく、狭い分布が得られる。更に、
顔料を含む系においても同様であり、なおかつ生成した
不良粒子の量も少なく、優れた粒子製造方法であること
が知れる。
【0106】
【発明の効果】本発明は、平均粒径が5ミクロン以下
で、かつ狭い粒度分布を有し、塗料、印刷インキを始め
とする様々な用途に有用な、ウレタン架橋微粒子、及び
着色されたウレタン架橋微粒子を効率良く製造できる優
れた製造方法を提供できる。
【0107】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる分散装置のチャンバーの分
解斜視図である。
【図2】本発明に用いられる分散装置のチャンバーの断
面図である。
【図3】本発明に用いられる分散装置のチャンバーのデ
ィスクの組立斜視図である。
【図4】本発明に用いられる分散装置のチャンバーの断
面図である。
【図5】本発明に用いられる分散装置のチャンバーの断
面図である。
【図6】本発明に用いられる分散装置のチャンバーのデ
ィスクの組立斜視図である。
【図7】本発明に用いられる分散装置のチャンバーのデ
ィスクの組立斜視図である。
【図8】本発明に用いられる分散装置のチャンバーの断
面図である。
【図9】ワイブル分布の確立密度関数式の形状母数とワ
イブル確率分布の関係図である。
【図10】実施例1で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図11】実施例2で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図12】実施例3で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図13】実施例4で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図14】実施例5で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図15】実施例6で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図16】比較例1で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図17】比較例2で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図18】比較例3で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【図19】比較例4で得られたウレタン架橋微粒子の粒
度分布図を示す。
【符号の説明】
1,2:抑え部 3,3a,3b,4,4a,4b:ディスク 5,6:ディスクの平面部 7:ディスクの連結溝 8:連結溝の中心部 9:ディスクの連結溝 10,10a,10b:バルブ 11:バルブシート 12:ハンドル 13:ディスクの孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタン成分と分散媒の混合液を高速・
    加圧下で、流路内の平面部に衝突させるか、或いは高速
    ・加圧下に該流路内で、ウレタン成分と分散媒の混合液
    同士を衝突させることにより、混合液を分散した後、硬
    化反応によって架橋粒子を形成することを特徴とするウ
    レタン架橋微粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 ウレタン成分と分散媒の混合液を高速・
    加圧下で、流路内の平面部に衝突させることにより、混
    合液を分散した後、硬化反応によって架橋粒子を形成す
    ることを特徴とする請求項1記載のウレタン架橋微粒子
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 ウレタン成分と分散媒の混合液を高速・
    加圧下で、流路内の平面部に衝突させた後、更に該流路
    内で該混合液同士を衝突させることにより混合液を分散
    した後、硬化反応によって架橋粒子を形成することを特
    徴とする請求項1記載のウレタン架橋微粒子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 ウレタン架橋微粒子が、ポリウレタンポ
    リ尿素粒子であることを特徴とする請求項1から3のい
    ずれか一つに記載のウレタン架橋微粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 ウレタン架橋微粒子が、平均粒径が5ミ
    クロン以下で、かつワイブル分布の形状母数が1.5以
    上であることを特徴とする請求項1からのいずれか一
    つに記載のウレタン架橋微粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】 ウレタン架橋微粒子が、架橋粒子に顔料
    を含有させることにより着色されたウレタン架橋微粒子
    であることを特徴とする請求項1からのいずれか一つ
    に記載のウレタン架橋微粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 ウレタン成分と分散媒の混合液の流路内
    平面部への衝突、或いは流路内での該混合液同士の衝突
    を2回以上起こし得る構造を有する分散装置を用いるこ
    とを特徴とする請求項1からのいずれか一つに記載の
    ウレタン架橋微粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 分散装置内の流路を混合液が通過する際
    の圧力が、10〜10000kg/cm2であることを
    特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載のウレ
    タン架橋微粒子の製造方法。
  9. 【請求項9】 分散媒が水である事を特徴とする請求項
    1からのいずれか一つに記載のウレタン架橋微粒子の
    製造方法。
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