JPH07321409A - 半導体レーザー素子 - Google Patents

半導体レーザー素子

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JPH07321409A
JPH07321409A JP10938794A JP10938794A JPH07321409A JP H07321409 A JPH07321409 A JP H07321409A JP 10938794 A JP10938794 A JP 10938794A JP 10938794 A JP10938794 A JP 10938794A JP H07321409 A JPH07321409 A JP H07321409A
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JP
Japan
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layer
type
active layer
clad layer
semiconductor laser
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Pending
Application number
JP10938794A
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English (en)
Inventor
Ayumi Tsujimura
歩 辻村
Kazuhiro Okawa
和宏 大川
Tsuneo Mitsuyu
常男 三露
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室温以上の温度において青色から紫外に至る
領域で発振する半導体レーザー素子を実現する。 【構成】 n型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88クラッ
ド層3とp型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74クラッド
層6とを、5層からなるZnSe量子井戸層4(厚さ各
6nm)と4層からなるZn0.91Mg0.090.12Se
0.88障壁層5(厚さ各8nm)とで構成される多重量子
井戸構造の活性層を介して接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザー素子の
構造に関し、特に、II−VI族化合物半導体を用い
た、室温以上の温度において青色から紫外に至る領域で
発振する半導体レーザー素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、青色領域で発振するII−VI族
化合物半導体レーザーとしては、ZnSeとZn0.90
0.100.18Se0.82とで構成される多重量子井戸を活
性層とし、Zn0.90Mg0.100.18Se0.82からなるn
型クラッド層とp型クラッド層とを前記活性層を介して
接合した構造の素子が知られており、液体窒素(77ケ
ルビン)中で447nmのレーザー発振をしたことがエ
レクトロニクス・レターズ第28巻第1798頁(El
ectron.Lett.Vol28(1992)17
98)に報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の構造では、発光層となるZnSeの禁制帯幅(室
温において約2.68eV)とp型及びn型クラッド層
Zn0.90Mg0.100.18Se0.82の禁制帯幅(室温にお
いて約2.87eV)との差は約0.19eVであり、
また、導電帯下端のエネルギー差は約0.10eVと考
えられる。また、クラッド層と量子井戸構造の障壁層と
のエネルギーに差はない。従って、77ケルビンより高
い温度ではキャリアがクラッド層へオーバーフローして
しまうため、量子井戸層におけるキャリアの反転分布を
実現することができず、レーザー発振には至らなかっ
た。また、この半導体レーザーを実用化するためには、
室温以上の温度でレーザー動作させることが必須条件と
なる。
【0004】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、II−VI族化合物半導体を用いた、室温以上
の温度において青色から紫外に至る領域で発振する半導
体レーザー素子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体レーザー素子の第1の構成は、
活性層と、前記活性層の一方側に設けられ、少なくとも
1層以上のII−VI族化合物半導体からなるp型クラ
ッド層と、前記活性層の他方側に設けられ、少なくとも
1層以上のII−VI族化合物半導体からなるn型クラ
ッド層とを少なくとも備えた半導体レーザー素子であっ
て、前記p型クラッド層のうち導電帯下端のエネルギー
が最も高い層の導電帯下端のエネルギーが、前記n型ク
ラッド層のうち導電帯下端のエネルギーが最も高い層の
導電帯下端のエネルギーよりも高いことを特徴とする。
【0006】また、前記本発明の第1の構成において
は、活性層が、ZnSe、ZnSX Se1-X (但し、0
<X<0.5)及びZnY Cd1-Y S(但し、0.2<
Y<0.6)から選ばれるII−VI族化合物半導体か
らなる量子井戸層と、II−VI族化合物半導体である
ZnZ Mg1-Z U Se1-U (但し、0.4<Z<1、
X<U<0.6)からなる障壁層とを交互に積層した多
重量子井戸構造を有するのが好ましい。また、この場合
には、ZnZ Mg1-Z U Se1-U からなるn型クラッ
ド層とZnV Mg1-V W Se1-W (但し、0.4<V
<Z、U<W<0.6)からなるp型クラッド層とを活
性層を介して接合するのが好ましく、さらには、ZnZ
Mg1-Z U Se1-U からなるn型クラッド層と第1の
p型クラッド層とを活性層を介して接合し、前記第1の
p型クラッド層に隣接してZnV Mg1-V W Se1-W
(但し、0.4<V<Z、U<W<0.6)からなる第
2のp型クラッド層を設けるのが好ましい。また、この
場合には、ZnV Mg1-V W Se1-W からなるn型ク
ラッド層とZnS Mg1-S T Se1-T (但し、0.4
<S<V<Z、U<W<T<0.6)からなるp型クラ
ッド層とを活性層を介して接合するのが好ましく、さら
には、ZnZ Mg1-Z U Se1-U からなる第1のn型
クラッド層と第1のp型クラッド層とを活性層を介して
接合し、ZnVMg1-V W Se1-W からなる第2のn
型クラッド層とZnS Mg1-S T Se 1-T (但し、
0.4<S<V<Z、U<W<T<0.6)からなる第
2のp型クラッド層とを、前記第1のn型クラッド層と
第1のp型クラッド層との接合層を介して接合するのが
好ましい。
【0007】また、本発明に係る半導体レーザー素子の
第2の構成は、活性層と、前記活性層の一方側に設けら
れ、少なくとも1層以上のII−VI族化合物半導体か
らなるp型クラッド層と、前記活性層の他方側に設けら
れ、少なくとも1層以上のII−VI族化合物半導体か
らなるn型クラッド層とを少なくとも備えた半導体レー
ザー素子であって、活性層が、ZnSe、ZnSX Se
1-X (但し、0<X<0.5)及びZnY Cd1-Y
(但し、0.2<Y<0.6)から選ばれるII−VI
族化合物半導体からなる量子井戸層と、II−VI族化
合物半導体であるZnZ Mg1-Z U Se1-U (但し、
0.4<Z<1、X<U<0.6)からなる障壁層とを
交互に積層した多重量子井戸構造を有し、ZnV Mg
1-V W Se 1-W (但し、0.4<V<Z、U<W<
0.6)からなるn型クラッド層とp型クラッド層とを
前記活性層を介して接合したことを特徴とする。
【0008】また、前記本発明の第2の構成において
は、ZnZ Mg1-Z U Se1-U からなる第1のn型ク
ラッド層と第1のp型クラッド層とを活性層を介して接
合し、ZnV Mg1-V W Se1-W (但し、0.4<V
<Z、U<W<0.6)からなる第2のn型クラッド層
と第2のp型クラッド層とを、前記第1のn型クラッド
層と第1のp型クラッド層との接合層を介して接合する
のが好ましい。
【0009】また、前記構成においては、活性層にn型
不純物又はp型不純物が実質的に含まれていないのが好
ましい。
【0010】
【作用】前記本発明の第1の構成によれば、活性層の導
電帯下端のエネルギーとn型クラッド層の導電帯下端の
エネルギーとの差よりも活性層の導電帯下端のエネルギ
ーとp型クラッド層の導電帯下端のエネルギーとの差の
方が大きいので、室温以上の温度において青色から紫外
に至る領域で発振するII−VI族化合物半導体レーザ
ー素子を実現することができる。なぜなら、キャリア
(電子及び正孔)のクラッド層へのオーバーフローは電
子のp型クラッド層へのオーバーフロー成分が大半を占
めると考えられるが、このオーバーフロー成分を導電帯
下端のエネルギーが最も高いp型クラッド層によって効
果的に抑制することができ、その結果、キャリアを活性
層に有効に閉じ込めて、量子井戸層における反転分布を
実現することができるからである。
【0011】前記本発明の第1の構成において、活性層
が、ZnSe、ZnSX Se1-X (但し、0<X<0.
5)及びZnY Cd1-Y S(但し、0.2<Y<0.
6)から選ばれるII−VI族化合物半導体からなる量
子井戸層と、II−VI族化合物半導体であるZnZ
1-Z U Se1-U (但し、0.4<Z<1、X<U<
0.6)からなる障壁層とを交互に積層した多重量子井
戸構造を有するという好ましい構成によれば、室温以上
の温度において青色から紫外に至る領域の発光を得るこ
とができる。また、この場合、ZnZ Mg1-Z U Se
1-U からなるn型クラッド層とZnV Mg1-V W Se
1-W (但し、0.4<V<Z、U<W<0.6)からな
るp型クラッド層とを活性層を介して接合するという好
ましい構成によれば、p型クラッド層の導電帯下端のエ
ネルギーがn型クラッド層の導電帯下端のエネルギーよ
りも高くなるので、電子のp型クラッド層へのオーバー
フローを抑制することができる。また、p型クラッド層
の禁制帯幅がn型クラッド層の禁制帯幅よりも広くなる
ので、キャリア全体の閉じ込め及び光の閉じ込めにも有
効である。また、この場合、ZnV Mg1-V W Se
1-W からなるn型クラッド層とZnS Mg1-S T Se
1-T (但し、0.4<S<V<Z、U<W<T<0.
6)からなるp型クラッド層とを活性層を介して接合す
るという好ましい構成によれば、p型クラッド層の導電
帯下端のエネルギーがn型クラッド層の導電帯下端のエ
ネルギーよりも高くなるだけでなく、n型クラッド層の
価電子帯上端のエネルギーが活性層における障壁層の価
電子帯上端のエネルギーよりも低くなるので、正孔のn
型クラッド層へのオーバーフローを抑制することがで
き、その結果、キャリアの閉じ込め及び光の閉じ込めが
強くなる。
【0012】また、前記本発明の第2の構成によれば、
p型クラッド層の導電帯下端のエネルギーが活性層にお
ける障壁層の導電帯下端のエネルギーよりも高くなり、
また、n型クラッド層の価電子帯上端のエネルギーが活
性層における障壁層の価電子帯上端のエネルギーよりも
低くなるので、電子のp型クラッド層へのオーバーフロ
ー及び正孔のn型クラッド層へのオーバーフローを抑制
することができ、その結果、キャリアの閉じ込め及び光
の閉じ込めを有効に行うことができる。
【0013】また、前記構成において、活性層にn型不
純物又はp型不純物が実質的に含まれていないという好
ましい構成によれば、活性層領域中に不純物準位が形成
されることはないので、キャリア再結合発光の効率が向
上し、その結果、素子の動作特性を向上させることがで
きる。
【0014】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。半導体レーザー素子において、キャリアを
閉じ込めてレーザー発振させるためには、活性層として
は単一量子井戸構造でよいが、高い光学利得を得るため
及び効果的な光閉じ込めを行うためには、活性層として
多重量子井戸構造を採用するのが望ましい。また、光閉
じ込め率を最適化するために、活性層に隣接するクラッ
ド層の組成を変えて光閉じ込め層とすることもできる。
【0015】室温以上の温度で青色から紫外の領域にお
ける発光を得るためには、活性層の材料としてZnSe
(室温における禁制帯幅が約2.68eV)、ZnSX
Se 1-X (但し、0<X<0.5)(室温における禁制
帯幅が約2.7〜3.1eV)あるいはZnY Cd1-Y
S(但し、0.2<Y<0.6)(室温における禁制帯
幅が約2.6〜3.1eV)を用いるのが好ましい。
【0016】半導体レーザー素子を室温以上の温度で動
作させるためには、活性層の禁制帯幅とクラッド層の禁
制帯幅との差は0.35〜0.40eV程度必要である
と考えられる。
【0017】本発明の実施例においては、クラッド層と
してZnMgSSe四元混晶を用いているが、必ずしも
これに限定されるものではなく、例えばZnMnSSe
系などを用いてもよい。ZnSeを基本とするこれらの
系においては、Mg、SあるいはMnの含有率、すなわ
ち混晶比が大きくなるほど禁制帯幅が広くなる。Mgや
Mnなどの陽イオンは導電帯下端のエネルギーを上げる
効果を有し、また、Sなどの陰イオンは価電子帯上端の
エネルギーを下げる効果を有する。しかし、禁制帯幅を
広くすると、それに伴って伝導型制御が困難になる。特
にp型制御は困難であり、混晶比を増やすと結晶品質が
低下するため、室温における禁制帯幅としては3.5e
V程度までが限界である。
【0018】素子の結晶品質の低下を防ぐ観点において
も、本発明によって提供される素子構造は優れている。
すなわち、キャリアのクラッド層へのオーバーフローの
うち正孔のn型クラッド層へのオーバーフロー成分の寄
与は小さいので、n型クラッド層の価電子帯上端のエネ
ルギーと活性層の価電子帯上端のエネルギーとの差は比
較的小さくてもよい。このことは、結晶品質の高い混晶
をn型クラッド層として用いることができることを意味
している。半導体レーザー素子にとっては活性層の結晶
品質が最も重要であるが、n型基板上に素子を作製した
場合には、高い結晶品質を保ったまま活性層を形成する
ことができるので、その上のp型クラッド層で禁制帯幅
を広げたためにこの層の結晶品質が低下したとしても、
活性層へ向かって転位などの欠陥が下向きに伸展すると
いった悪影響はない。
【0019】この半導体レーザー素子を作製する方法と
しては、分子線エピタキシー法あるいは有機金属気相エ
ピタキシー法などを挙げることができる。以下、具体的
実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
【0020】(実施例1)図1は本発明に係る半導体レ
ーザー素子の一実施例を示す構造断面図である。この素
子を作製する方法としては、分子線エピタキシー法を用
いた。すなわち、金属Zn、金属Se、金属Mg及び多
結晶ZnSを原料として加熱蒸発させ、n型GaAs基
板1の上に照射することによって単結晶を成長させた。
n型ドーパントとしてはZnCl2 を用い、p型ドーパ
ントとしては窒素をプラズマ化して得られる活性窒素を
用いた。
【0021】まず、n型GaAs基板1の上に、n型Z
nS0.07Se0.93バッファ層2を約0.1μm積層し
た。有効ドナー密度は約6×1017cm-3とした。本実
施例1においては、基板温度を300℃とし、使用した
三元あるいは四元混晶の組成はこの温度においてn型G
aAs基板1と格子整合するように定めている。
【0022】次いで、n型ZnS0.07Se0.93バッファ
層2の上に、n型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88クラ
ッド層3を約0.8μm積層した。有効ドナー密度は約
4×1017cm-3とした。禁制帯幅は、室温において
2.87eVであった。
【0023】次いで、n型Zn0.91Mg0.090.12Se
0.88クラッド層3の上に、活性層を成長させた。すなわ
ち、5層のZnSe量子井戸層4(厚さ各6nm)と4
層のZn0.91Mg0.090.12Se0.88障壁層5(厚さ各
8nm)とを交互に積層した多重量子井戸構造によって
活性層を形成した。この活性層領域においては、不純物
のドーピングは行わなかった。このように活性層にn型
不純物又はp型不純物が含まれていなければ、活性層領
域中に不純物準位が形成されることはないので、キャリ
ア再結合発光の効率が向上し、その結果、素子の動作特
性を向上させることができる。
【0024】ところで、ZnSeはGaAsに対して室
温で0.28%の格子不整合があるが、格子緩和を起こ
す臨界膜厚(約150nm)には達していないため、Z
nSe量子井戸層4は圧縮歪を含んだ状態で格子整合が
保たれていると考えられる。圧縮又は引張りの歪によ
り、価電子帯を構成する重い正孔帯、軽い正孔帯及びス
ピン軌道分離帯の縮退が解けてレーザー発振のしきい値
利得が減少するので、発振しきい値電流を低下させるた
めには、このように活性層に歪を導入するのが効果的で
ある。
【0025】次いで、活性層の上に、p型Zn0.80Mg
0.200.26Se0.74クラッド層6、p型Zn0.91Mg
0.090.12Se0.88クラッド層7をそれぞれ約0.3μ
m、約0.5μm積層した。有効アクセプタ密度は約1
×1017cm-3とした。禁制帯幅は、室温においてそれ
ぞれ3.03eV、2.87eVであった。
【0026】以上のように、n型Zn0.91Mg0.09
0.12Se0.88クラッド層3(禁制帯幅は、室温において
2.87eV)とp型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74
クラッド層6(禁制帯幅は、室温において3.03e
V)とを活性層を介して接合した構造としたことによ
り、p型クラッド層の導電帯下端のエネルギーがn型ク
ラッド層の導電帯下端のエネルギーよりも高くなるの
で、電子のp型クラッド層へのオーバーフローを抑制す
ることができる。また、p型クラッド層の禁制帯幅がn
型クラッド層の禁制帯幅よりも広くなるので、キャリア
全体の閉じ込め及び光の閉じ込めにも有効である。
【0027】最後に、p型Zn0.91Mg0.090.12Se
0.88クラッド層7の上に、p型ZnSeコンタクト層8
を約0.1μm積層した。有効アクセプタ密度は約1×
10 18cm-3とした。
【0028】図2に、以上のようにして得られた素子の
エネルギーバンド構造を示す。クラッド層の禁制帯幅と
ZnSe量子井戸層4の禁制帯幅との差の最大値はn側
で0.19eV、p側で0.35eVである。また同様
に、導電帯下端のエネルギー差はn側で0.09eV、
p側で0.18eVと考えられる。
【0029】この構造においては、p型Zn0.80Mg
0.200.26Se0.74クラッド層6の価電子帯上端のエネ
ルギーはp型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88クラッド
層7の価電子帯上端のエネルギーよりも0.07eV低
いと考えられるため、p型Zn 0.80Mg0.200.26Se
0.74クラッド層6は正孔の活性層への注入に対して障壁
となる。そこで、p型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74
クラッド層6のS混晶比を小さくすれば、障壁の高さを
0eVまで低減することができ、さらなる素子特性の向
上を図ることができる。但し、この場合、p型Zn0.80
Mg0.200.26Se0.74クラッド層6は格子不整合とな
るため、臨界膜厚以下の層厚にする必要はある。
【0030】以上の方法で得られた半導体ウェハーを、
酸化膜ストライプ型レーザー素子に加工した。すなわ
ち、p型ZnSeコンタクト層8の上にSiO2 系絶縁
層9を約0.2μm堆積させ、フォトリソグラフィーと
フッ酸を用いたエッチングにより、幅5μmのストライ
プ状開口を設けた。そして、その上に金を蒸着すること
により、p型ZnSe層8に対する電極10を形成し
た。また、n型GaAs基板1の裏面にインジウムを蒸
着することにより、n型電極11を形成した。
【0031】この半導体ウェハーを劈開して、共振器長
700μmとし、一方の端面に誘電体多層膜の高反射コ
ーティングを行うことにより、反射率を99.7%とし
た。尚、他方の端面は劈開したままでコーティングを施
さなかった。これを幅500μmのチップに分離し、銅
のヒートシンクに素子のn型電極11が接合するように
実装した。
【0032】この半導体レーザー素子に対して、24℃
でパルス幅1μs、繰り返し1kHzの電流を注入した
ところ、468nmにおいて青色のレーザー発振を確認
することができた。しきい値電流は95mA、規格化し
きい値電流密度は90kA/cm2 μmであった。
【0033】このように室温以上の温度において青色か
ら紫外に至る領域で発振するII−VI族化合物半導体
レーザー素子を実現することができたのは、以下の理由
によるものと考えられる。すなわち、キャリア(電子及
び正孔)のクラッド層へのオーバーフローは電子のp型
クラッド層へのオーバーフロー成分が大半を占めると考
えられるが、活性層の導電帯下端のエネルギーとn型Z
0.91Mg0.090.12Se0.88クラッド層3の導電帯下
端のエネルギーとの差(前記したように0.09eV)
よりも活性層の導電帯下端のエネルギーとp型Zn0.80
Mg0.200.26Se0.74クラッド層6の導電帯下端のエ
ネルギーとの差(前記したように0.18eV)の方が
大きいために、このオーバーフロー成分を導電帯下端の
エネルギーが最も高いp型Zn0.80Mg0.200.26Se
0.74クラッド層6によって効果的に抑制することがで
き、その結果、キャリアを活性層に有効に閉じ込めて、
ZnSe量子井戸層4における反転分布を実現すること
ができるからである。
【0034】(実施例2)図3は本発明に係る半導体レ
ーザー素子の他の実施例を示す構造断面図である。この
素子の作製方法としては、前記実施例1と同様に分子線
エピタキシー法を用いた。
【0035】まず、n型GaAs基板1の上に、n型Z
nS0.07Se0.93バッファ層2を約0.1μm積層し
た。有効ドナー密度は約6×1017cm-3とした。本実
施例2においては、基板温度を300℃とし、使用した
三元あるいは四元混晶の組成はこの温度においてn型G
aAs基板1と格子整合するように定めている。
【0036】次いで、n型ZnS0.07Se0.93バッファ
層2の上に、n型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74クラ
ッド層12、n型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88光閉
じ込め層13をそれぞれ約0.6μm、約60nm積層
した。有効ドナー密度は約4×1017cm-3とした。禁
制帯幅は、室温においてそれぞれ3.03eV、2.8
7eVであった。
【0037】次いで、n型Zn0.91Mg0.090.12Se
0.88光閉じ込め層13の上に、活性層を成長させた。す
なわち、2層のZnS0.07Se0.93量子井戸層14(厚
さ各5nm)と1層のZn0.91Mg0.090.12Se0.88
障壁層15(厚さ各8nm)とを交互に積層した多重量
子井戸構造によって活性層を形成した。この活性層領域
においては、不純物のドーピングは行わなかった。Zn
0.07Se0.93量子井戸層14の禁制帯幅は、室温にお
いて2.74eVであった。
【0038】次いで、活性層の上に、p型Zn0.91Mg
0.090.12Se0.88光閉じ込め層16、p型Zn0.80
0.200.26Se0.74クラッド層17、p型ZnS0.07
Se 0.93クラッド層18をそれぞれ約60nm、約0.
3μm、約0.3μm積層した。有効アクセプタ密度
は、p型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88光閉じ込め層
16、p型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74クラッド層
17において約1×10 17cm-3、p型ZnS0.07Se
0.93クラッド層18において約4×1017cm-3とし
た。
【0039】以上のようにn型Zn0.91Mg0.090.12
Se0.88光閉じ込め層13とp型Zn0.91Mg0.09
0.12Se0.88光閉じ込め層16(禁制帯幅は、室温にお
いてそれぞれ2.87eV)とを活性層を介して接合し
た構造としたことにより、p型Zn0.91Mg0.090.12
Se0.88光閉じこめ層16の導電帯下端のエネルギーが
活性層におけるZn0.91Mg0.090.12Se0.88障壁層
15(禁制帯幅は、室温において3.03eV)の導電
帯下端のエネルギーよりも高くなり、また、n型Zn
0.91Mg0.090.12Se0.88光閉じ込め層13の価電子
帯上端のエネルギーが活性層におけるZn0.91Mg0.09
0.12Se0.88障壁層15の価電子帯上端のエネルギー
よりも低くなるので、電子のp型クラッド層へのオーバ
ーフロー及び正孔のn型クラッド層へのオーバーフロー
を抑制することができ、その結果、キャリアの閉じ込め
及び光の閉じ込めを有効に行うことができる。
【0040】最後に、p型ZnS0.07Se0.93クラッド
層18の上に、p型ZnSeコンタクト層8を約0.1
μm積層した。有効アクセプタ密度は約1×1018cm
-3とした。
【0041】以上の方法で得られた半導体ウェハーを、
前記実施例1と同様に酸化膜ストライプ型レーザー素子
に加工し、銅のヒートシンクに実装した。この半導体レ
ーザー素子に対して、24℃でパルス幅1μs、繰り返
し1kHzの電流を注入したところ、465nmにおい
て青色のレーザー発振を確認することができた。しきい
値電流は85mA、規格化しきい値電流密度は240k
A/cm2 μmであった。
【0042】尚、上記実施例1、2においては、半導体
レーザー素子を作製する基板としてGaAsを用いてい
るが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例え
ば、基板としてZnSeを用い、これに格子整合した半
導体レーザー素子を作製すれば、ヘテロエピタキシャル
成長による界面での欠陥発生を抑制することができ、さ
らに高い素子特性を得ることができる。
【0043】また、上記実施例1、2においては、多重
量子井戸構造を有する活性層として、5層のZnSe量
子井戸層4と4層のZn0.91Mg0.090.12Se0.88
壁層5とを交互に積層したもの、2層のZnS0.07Se
0.93量子井戸層14と1層のZn0.91Mg0.090.12
0.88障壁層15とを交互に積層したものを例に挙げて
説明しているが、必ずしもこれらの構造に限定されるも
のではなく、ZnSe、ZnSX Se1-X (但し、0<
X<0.5)及びZnY Cd1-Y S(但し、0.2<Y
<0.6)から選ばれるII−VI族化合物半導体から
なる量子井戸層と、II−VI族化合物半導体であるZ
Z Mg1-Z U Se1-U (但し、0.4<Z<1、X
<U<0.6)からなる障壁層とを交互に積層した構造
であればよい。
【0044】また、上記実施例1においては、n型Zn
0.91Mg0.090.12Se0.88クラッド層3とp型Zn
0.80Mg0.200.26Se0.74クラッド層6とを活性層を
介して接合した構造となっているが、必ずしもこの構造
に限定されるものではなく、ZnZ Mg1-Z U Se
1-U からなるn型クラッド層とZnV Mg1-V W Se
1- W (但し、0.4<V<Z、U<W<0.6)からな
るp型クラッド層とを活性層を介して接合するか、ある
いはZnV Mg1-V W Se1-W からなるn型クラッド
層とZnS Mg1-S T Se1-T (但し、0.4<S<
V<Z、U<W<T<0.6)からなるp型クラッド層
とを活性層を介して接合したものであればよい。そして
特に、ZnV Mg1-V W Se1-W からなるn型クラッ
ド層とZnSMg1-S T Se1-T (但し、0.4<S
<V<Z、U<W<T<0.6)からなるp型クラッド
層とを活性層を介して接合すれば、p型クラッド層の導
電帯下端のエネルギーがn型クラッド層の導電帯下端の
エネルギーよりも高くなるだけでなく、n型クラッド層
の価電子帯上端のエネルギーが活性層における障壁層の
価電子帯上端のエネルギーよりも低くなるので、正孔の
n型クラッド層へのオーバーフローを抑制することがで
き、その結果、キャリアの閉じ込め及び光の閉じ込めが
強くなる。
【0045】また、上記実施例1においては、さらに、
n型ZnS0.07Se0.93バッファ層2とp型Zn0.91
0.090.12Se0.88クラッド層7とを、n型Zn0.91
Mg 0.090.12Se0.88クラッド層3とp型Zn0.80
0.200.26Se0.74クラッド層6との接合層を介して
接合した構造となっているが、必ずしもこの構造に限定
されるものではなく、ZnZ Mg1-Z U Se1-U から
なる第1のn型クラッド層と第1のp型クラッド層とを
活性層を介して接合し、ZnV Mg1-V W Se1-W
らなる第2のn型クラッド層とZnS Mg1-S T Se
1-T (但し、0.4<S<V<Z、U<W<T<0.
6)からなる第2のp型クラッド層とを、前記第1のn
型クラッド層と第1のp型クラッド層との接合層を介し
て接合した構造であればよい。
【0046】また、上記実施例2においては、n型Zn
0.91Mg0.090.12Se0.88光閉じ込め層13とp型Z
0.91Mg0.090.12Se0.88光閉じこめ層16とを活
性層を介して接合した構造となっているが、必ずしもこ
の構造に限定されるものではなく、ZnV Mg1-V W
Se1-W (但し、0.4<V<Z、U<W<0.6)か
らなるn型クラッド層とp型クラッド層とを活性層を介
して接合した構造であればよい。
【0047】また、上記実施例2においては、さらに、
n型Zn0.80Mg0.200.26Se0. 74クラッド層12と
p型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74クラッド層17と
を、n型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88光閉じ込め層
13とp型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88光閉じこめ
層16との接合層を介して接合した構造となっている
が、必ずしもこの構造に限定されるものではなく、Zn
Z Mg1-Z U Se1-Uからなる第1のn型クラッド層
と第1のp型クラッド層とを活性層を介して接合し、Z
V Mg1-V W Se1-W (但し、0.4<V<Z、U
<W<0.6)からなる第2のn型クラッド層と第2の
p型クラッド層とを、前記第1のn型クラッド層と第1
のp型クラッド層との接合層を介して接合した構造であ
ればよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体レーザー素子の第1の構成によれば、活性層の導電帯
下端のエネルギーとn型クラッド層の導電帯下端のエネ
ルギーとの差よりも活性層の導電帯下端のエネルギーと
p型クラッド層の導電帯下端のエネルギーとの差の方が
大きいので、室温以上の温度において青色から紫外に至
る領域で発振するII−VI族化合物半導体レーザー素
子を実現することができる。なぜなら、キャリア(電子
及び正孔)のクラッド層へのオーバーフローは電子のp
型クラッド層へのオーバーフロー成分が大半を占めると
考えられるが、このオーバーフロー成分を導電帯下端の
エネルギーが最も高いp型クラッド層によって効果的に
抑制することができ、その結果、キャリアを活性層に有
効に閉じ込めて、量子井戸層における反転分布を実現す
ることができるからである。
【0049】前記本発明の第1の構成において、活性層
が、ZnSe、ZnSX Se1-X (但し、0<X<0.
5)及びZnY Cd1-Y S(但し、0.2<Y<0.
6)から選ばれるII−VI族化合物半導体からなる量
子井戸層と、II−VI族化合物半導体であるZnZ
1-Z U Se1-U (但し、0.4<Z<1、X<U<
0.6)からなる障壁層とを交互に積層した多重量子井
戸構造を有するという好ましい構成によれば、室温以上
の温度において青色から紫外に至る領域の発光を得るこ
とができる。また、この場合、ZnZ Mg1-Z U Se
1-U からなるn型クラッド層とZnV Mg1-V W Se
1-W (但し、0.4<V<Z、U<W<0.6)からな
るp型クラッド層とを活性層を介して接合するという好
ましい構成によれば、p型クラッド層の導電帯下端のエ
ネルギーがn型クラッド層の導電帯下端のエネルギーよ
りも高くなるので、電子のp型クラッド層へのオーバー
フローを抑制することができる。また、p型クラッド層
の禁制帯幅がn型クラッド層の禁制帯幅よりも広くなる
ので、キャリア全体の閉じ込め及び光の閉じ込めにも有
効である。また、この場合、ZnV Mg1-V W Se
1-W からなるn型クラッド層とZnS Mg1-S T Se
1-T (但し、0.4<S<V<Z、U<W<T<0.
6)からなるp型クラッド層とを活性層を介して接合す
るという好ましい構成によれば、p型クラッド層の導電
帯下端のエネルギーがn型クラッド層の導電帯下端のエ
ネルギーよりも高くなるだけでなく、n型クラッド層の
価電子帯上端のエネルギーが活性層における障壁層の価
電子帯上端のエネルギーよりも低くなるので、正孔のn
型クラッド層へのオーバーフローを抑制することがで
き、その結果、キャリアの閉じ込め及び光の閉じ込めが
強くなる。
【0050】また、本発明に係る半導体レーザー素子の
第2の構成によれば、p型クラッド層の導電帯下端のエ
ネルギーが活性層における障壁層の導電帯下端のエネル
ギーよりも高くなり、また、n型クラッド層の価電子帯
上端のエネルギーが活性層における障壁層の価電子帯上
端のエネルギーよりも低くなるので、電子のp型クラッ
ド層へのオーバーフロー及び正孔のn型クラッド層への
オーバーフローを抑制することができ、その結果、キャ
リアの閉じ込め及び光の閉じ込めを有効に行うことがで
きる。
【0051】また、前記構成において、活性層にn型不
純物又はp型不純物が実質的に含まれていないという好
ましい構成によれば、活性層領域中に不純物準位が形成
されることはないので、キャリア再結合発光の効率が向
上し、その結果、素子の動作特性を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体レーザー素子の一実施例を
示す構造断面図である。
【図2】本発明に係る半導体レーザー素子の一実施例の
エネルギーバンド構造図である。
【図3】本発明に係る半導体レーザー素子の他の実施例
を示す構造断面図である。
【符号の説明】 1 n型GaAs基板 2 n型ZnS0.07Se0.93バッファ層 3 n型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88クラッド層 4 ZnSe量子井戸層 5 Zn0.91Mg0.090.12Se0.88障壁層 6 p型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74クラッド層 7 p型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88クラッド層 8 p型ZnSeコンタクト層 9 SiO2 系絶縁層 10 金電極 11 インジウム電極 12 n型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74クラッド層 13 n型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88光閉じ込め
層 14 ZnS0.07Se0.93量子井戸層 15 Zn0.91Mg0.090.12Se0.88障壁層 16 p型Zn0.91Mg0.090.12Se0.88光閉じ込め
層 17 p型Zn0.80Mg0.200.26Se0.74クラッド層 18 p型ZnS0.07Se0.93クラッド層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層と、前記活性層の一方側に設けら
    れ、少なくとも1層以上のII−VI族化合物半導体か
    らなるp型クラッド層と、前記活性層の他方側に設けら
    れ、少なくとも1層以上のII−VI族化合物半導体か
    らなるn型クラッド層とを少なくとも備えた半導体レー
    ザー素子であって、前記p型クラッド層のうち導電帯下
    端のエネルギーが最も高い層の導電帯下端のエネルギー
    が、前記n型クラッド層のうち導電帯下端のエネルギー
    が最も高い層の導電帯下端のエネルギーよりも高いこと
    を特徴とする半導体レーザー素子。
  2. 【請求項2】 活性層が、ZnSe、ZnSX Se1-X
    (但し、0<X<0.5)及びZnY Cd1-Y S(但
    し、0.2<Y<0.6)から選ばれるII−VI族化
    合物半導体からなる量子井戸層と、II−VI族化合物
    半導体であるZn Z Mg1-Z U Se1-U (但し、0.
    4<Z<1、X<U<0.6)からなる障壁層とを交互
    に積層した多重量子井戸構造を有する請求項1に記載の
    半導体レーザー素子。
  3. 【請求項3】 ZnZ Mg1-Z U Se1-U からなるn
    型クラッド層とZnVMg1-V W Se1-W (但し、
    0.4<V<Z、U<W<0.6)からなるp型クラッ
    ド層とを活性層を介して接合した請求項2に記載の半導
    体レーザー素子。
  4. 【請求項4】 ZnZ Mg1-Z U Se1-U からなるn
    型クラッド層と第1のp型クラッド層とを活性層を介し
    て接合し、前記第1のp型クラッド層に隣接してZnV
    Mg1-V W Se1-W (但し、0.4<V<Z、U<W
    <0.6)からなる第2のp型クラッド層を設けた請求
    項3に記載の半導体レーザー素子。
  5. 【請求項5】 ZnV Mg1-V W Se1-W からなるn
    型クラッド層とZnSMg1-S T Se1-T (但し、
    0.4<S<V<Z、U<W<T<0.6)からなるp
    型クラッド層とを活性層を介して接合した請求項2に記
    載の半導体レーザー素子。
  6. 【請求項6】 ZnZ Mg1-Z U Se1-U からなる第
    1のn型クラッド層と第1のp型クラッド層とを活性層
    を介して接合し、ZnV Mg1-V W Se1-Wからなる
    第2のn型クラッド層とZnS Mg1-S T Se
    1-T (但し、0.4<S<V<Z、U<W<T<0.
    6)からなる第2のp型クラッド層とを、前記第1のn
    型クラッド層と第1のp型クラッド層との接合層を介し
    て接合した請求項5に記載の半導体レーザー素子。
  7. 【請求項7】 活性層と、前記活性層の一方側に設けら
    れ、少なくとも1層以上のII−VI族化合物半導体か
    らなるp型クラッド層と、前記活性層の他方側に設けら
    れ、少なくとも1層以上のII−VI族化合物半導体か
    らなるn型クラッド層とを少なくとも備えた半導体レー
    ザー素子であって、活性層が、ZnSe、ZnSX Se
    1-X (但し、0<X<0.5)及びZnY Cd1-Y
    (但し、0.2<Y<0.6)から選ばれるII−VI
    族化合物半導体からなる量子井戸層と、II−VI族化
    合物半導体であるZnZ Mg1-Z U Se1-U (但し、
    0.4<Z<1、X<U<0.6)からなる障壁層とを
    交互に積層した多重量子井戸構造を有し、ZnV Mg
    1-V W Se1-W (但し、0.4<V<Z、U<W<
    0.6)からなるn型クラッド層とp型クラッド層とを
    前記活性層を介して接合したことを特徴とする半導体レ
    ーザー素子。
  8. 【請求項8】 ZnZ Mg1-Z U Se1-U からなる第
    1のn型クラッド層と第1のp型クラッド層とを活性層
    を介して接合し、ZnV Mg1-V W Se1-W(但し、
    0.4<V<Z、U<W<0.6)からなる第2のn型
    クラッド層と第2のp型クラッド層とを、前記第1のn
    型クラッド層と第1のp型クラッド層との接合層を介し
    て接合した請求項7に記載の半導体レーザー素子。
  9. 【請求項9】 活性層にn型不純物又はp型不純物が実
    質的に含まれていない請求項1から8のいずれかに記載
    の半導体レーザー素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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