JPH07320235A - 磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法

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JPH07320235A
JPH07320235A JP10955594A JP10955594A JPH07320235A JP H07320235 A JPH07320235 A JP H07320235A JP 10955594 A JP10955594 A JP 10955594A JP 10955594 A JP10955594 A JP 10955594A JP H07320235 A JPH07320235 A JP H07320235A
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JP
Japan
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film
magnetoresistive
thin film
soft magnetic
magnetic thin
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JP10955594A
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English (en)
Inventor
Katsuro Watanabe
克朗 渡辺
Shigeru Tadokoro
茂 田所
Takashi Kawabe
隆 川辺
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3254Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the spacer being semiconducting or insulating, e.g. for spin tunnel junction [STJ]

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分離膜として絶縁膜を用いたMRヘッドにお
いて、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の短絡を防止する。 【構成】 MRヘッドの横方向バイアス磁界を印加する
ために磁気抵抗効果膜50の近傍に軟磁性薄膜30を配
置し、読取りトラックにおいてセンス電流が磁気抵抗効
果膜50以外に流れないように、磁気抵抗効果膜50と
軟磁性薄膜30とを分離する分離膜40に絶縁膜を用い
る。そして、軟磁性薄膜30のヌープ硬度を磁気抵抗効
果膜50のそれよりも大とし、磁気抵抗効果膜50と軟
磁性薄膜30との短絡を防止する。さらに磁気ディスク
と対向する面の加工の際に読取りトラックと概ね平行な
方向に研磨する。 【効果】 磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の短絡を防止す
ることができ、歩留まりの向上を図ることが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果型ヘッド
に係り、特に、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、V
TRなどの磁気記録装置の再生ヘッドとして用いるに好
適な磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果型ヘッドは、磁気抵抗効果
膜内部の磁化の方向の変化に応じた内部抵抗の変化を検
出する、いわゆる磁束応答型のヘッドであり、磁気記録
媒体との相対速度に依存せずに大きな出力が得られるの
が特徴である。磁気抵抗効果型ヘッドでは、磁気記録媒
体からの磁束に対する応答を線形にするため、磁気抵抗
効果膜に流すセンス電流と直交方向にバイアス磁界を印
加する必要がある。このバイアス磁界を印加する方法と
して、アイイーイーイー トランザクション オン マ
グネティクス、MAG−11(1975年)1206頁
から1208頁(IEEE Trans.Magn.M
AG−11(1975)1206−1208)に記載さ
れているように、非磁性導電性薄膜を磁気抵抗効果膜に
隣接させて非磁性導電性薄膜に流れる電流が作る磁界を
バイアス磁界として利用するシャントバイアス法が知ら
れている。同様に磁気抵抗効果膜以外の膜にもセンス電
流を流す方法であるが、センス電流が作る磁界をより効
率良く利用する方法として、特開昭61−253620
号に記載されているように、基板上に磁気抵抗効果膜と
導電性薄膜と軟磁性薄膜とを積層する方法がある。ま
た、特開昭50−65213号には、軟磁性薄膜を磁気
抵抗効果膜の近傍に配置したソフト膜バイアス法が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、センス電流が作る磁界をバイアス磁界として利用す
る方法のうち、磁気抵抗効果膜以外にもセンス電流を流
す方法を採用すると、磁気抵抗効果膜以外の膜、例えば
軟磁性薄膜にもセンス電流が流れる分だけ再生出力が低
下する。
【0004】一方、ソフト膜バイアス法を用いると、磁
気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の間に絶縁膜が挿入されてい
るので、軟磁性薄膜にバイアス電流が流れなくなり、再
生出力の低下をなくすことができる。しかしながら、上
記従来技術においては、ソフト膜バイアス法に適した軟
磁性薄膜材料、膜構成及び製造方法に関しては触れられ
ていない。このため、再生出力の高い磁気抵抗効果型ヘ
ッドを製造するにも、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜との
短絡を防止する構成を採用しなければ、歩留まりの向上
を図ることはできない。
【0005】本発明の目的は、磁気抵抗効果膜と軟磁性
薄膜との短絡を防止することができる磁気抵抗効果型ヘ
ッド及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、トラック幅に対応した磁気的ギャップを
保って相対向して配置された一対の電極と、前記一対の
電極近傍に配置されて一方の電極から他方の電極に供給
されるセンス電流の伝送路を構成する磁気抵抗効果膜
と、前記一対の電極と前記磁気抵抗効果膜との間に挿入
されてセンス電流の伝送路を構成すると共に前記磁気抵
抗効果膜のバルクハウゼンノイズを抑止する磁区制御層
と、前記磁気抵抗効果膜近傍に配置されてセンス電流に
応答して前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加する
軟磁性薄膜と、前記磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜との間
に挿入されて各膜を互いに電気的に絶縁する絶縁膜とを
備え、前記軟磁性薄膜の硬度を前記磁気抵抗効果膜の硬
度よりも大きくしてなる磁気抵抗効果型ヘッドを構成し
たものである。
【0007】また、本発明は、トラック幅に対応した磁
気的ギャップを保って相対向して配置された一対の電極
と、前記一対の電極間に各電極と近接して配置されて一
方の電極から他方の電極に供給されるセンス電流の伝送
路を構成する磁気抵抗効果膜と、前記一対の電極と前記
磁気抵抗効果膜との間に挿入されてセンス電流の伝送路
を構成すると共に前記磁気抵抗効果膜のバルクハウゼン
ノイズを抑止する磁区制御層と、前記磁気抵抗効果膜近
傍に配置されてセンス電流に応答して前記磁気抵抗効果
膜にバイアス磁界を印加する軟磁性薄膜と、前記磁気抵
抗効果膜と軟磁性薄膜との間に挿入されて各膜を互いに
電気的に絶縁する絶縁膜とを備え、前記軟磁性薄膜の硬
度を前記磁気抵抗効果膜の硬度よりも大きくしてなる磁
気抵抗効果型ヘッドを構成したものである。
【0008】前記各ヘッドを構成するに際しては、前記
軟磁性薄膜のヌープ硬度を前記磁気抵抗効果膜のヌープ
硬度よりも大きくしてなるもので構成することが望まし
い。
【0009】また、磁気抵抗効果型ヘッドを構成するに
際しては、以下の点を要件に含めることが望ましい。
【0010】(1)磁気抵抗効果膜はNi−Fe系合金
膜で構成され、その組成がNi−18at.% Feから
Ni−20at.% Feであり、軟磁性薄膜のヌープ硬
度が550以上であること。
【0011】(2)絶縁膜の厚さが15から100nm
の範囲に設定されていること。
【0012】(3)軟磁性薄膜の飽和磁束密度と膜厚の
積と、磁気抵抗効果膜の飽和磁束密度と膜厚の積との比
は、0.55から0.90の範囲に設定されていること。
【0013】(4)軟磁性薄膜の異方性磁界は15エル
ステッド(Oe)以下であり、磁歪は−1.5×10~6
から+1.5×10~6の範囲に設定されていること。
【0014】(5)軟磁性薄膜の組成は(Ni100_x F
ex)100_zMzであり、xが9〜30at.%であり、M
がNb,Ti,V,Ta,Zr,Hf,Cr,Ru,R
hから選ばれる少なくとも1つからなり、zが2〜15
at.%であること。
【0015】(6)軟磁性薄膜の組成は((Ni100_x F
ex)100_y Coy)100_zMzであり、xが18〜21a
t.%であり、yが0〜15at.%であり、MがNb,
Ti,V,Ta,Zr,Hf,Cr,Ru,Rhから選
ばれる少なくとも1つからなり、zが2〜17at.%
であること。
【0016】(7)軟磁性薄膜の組成はFe100_xAlx
であり、xが27〜30at.%であること。
【0017】(8)軟磁性薄膜の組成は、Alが5〜1
1at.%、Siが10〜21at.%、Ti,Zr,H
f,Ruから選ばれる少なくとも1つが0〜2at.
%、残りがFeであること。
【0018】また、前記各磁気抵抗効果型ヘッドを研磨
するに際して、一対の電極が相対向する方向に沿ってヘ
ッド表面を研磨したり、磁気抵抗効果膜と略平行な方向
に沿ってヘッド表面を研磨することが望ましい。
【0019】
【作用】前記した手段によれば、軟磁性薄膜の硬度を磁
気抵抗効果膜の硬度よりも大きく、具体的な硬度として
はヌープ硬度を大きくしたため、製造時等において磁気
抵抗効果膜と軟磁性薄膜との短絡を防止することができ
る。更に、分離膜に絶縁膜を用いた場合、磁気ディスク
と対向する面を研磨する際に、磁気抵抗効果膜あるいは
軟磁性薄膜が削られて、これらの膜が短絡する恐れがあ
るが、磁気抵抗効果膜及び軟磁性薄膜として硬度の高い
ものを用いることによって短絡が防止される。そして磁
気抵抗効果膜及び軟磁性薄膜として硬度の高いものを用
いる場合、大きな磁気抵抗変化を有する材料はNi−F
e系合金、Ni−Co系合金等に限られ、これらの材料
においては、磁気抵抗効果型ヘッドに適応されるときの
膜厚50nm以下におけるヌープ硬度は約500であ
る。従って、軟磁性薄膜として磁気抵抗効果膜よりも固
い材料を用いることが必要であるが、軟磁性薄膜として
のヌープ硬度として550以上のものを用いれば条件を
満たすことができる。
【0020】また、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜との間
の分離膜として絶縁膜を用いているので、磁気抵抗効果
膜だけにセンス電流を流すことができ、最も大きな再生
出力を得ることができる。この場合、同じ再生出力を得
る事を考えると、分離膜に非磁性導電性薄膜を用いたも
のに較べて、磁気抵抗効果型ヘッドに流すセンス電流が
小さくなり、発熱あるいはエレクトロマイグレーション
による特性劣化の可能性が小さくなり、信頼性が向上す
る。更にこの絶縁膜の厚さは、絶縁を最小限保つことが
できる15nmから、軟磁性薄膜から出て磁気抵抗効果
膜に入る磁束が不足しない100nmの範囲に設定され
ている。
【0021】磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、磁気記録
媒体からの磁束に対する応答を線形にするためには、セ
ンス電流と直交方向に印加するバイアス磁界を適当な大
きさに調整する必要がある。バイアス磁界の調整手段の
一つは、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の間の分離膜の厚
さを調整することであり、もう一つは、軟磁性薄膜の飽
和磁束密度Bs(SAL)と膜厚t(SAL)との積を
Bs(SAL)・t(SAL)とし、磁気抵抗効果膜の
飽和磁束密度Bs(MR)と膜厚t(MR)との積をB
s(MR)・t(MR)としたとき、両者の比(以下、
磁化比と呼ぶ)を調整することである。
【0022】そこで、前者の調整として、分離膜の厚さ
に関しては、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の磁化が別々
に回転することができ、しかも絶縁が保たれる膜厚であ
る15nmが下限として設定されており、軟磁性薄膜か
ら発生する磁束が磁気抵抗効果膜内の磁化を必要な方向
に回転させることができる膜厚である100nmが上限
として設定されている。
【0023】一方、後者の調整として、磁化比に関して
は、磁化比が小さいと、軟磁性薄膜から出る磁束が磁気
抵抗効果膜内の磁化を十分に回転させることができな
い。逆に、磁化比が大きいと、軟磁性薄膜から出る磁束
の量は増加するが、磁気記録媒体からの磁束が軟磁性薄
膜に多く吸い込まれて磁気抵抗効果膜に入る磁束が少な
くなり、結果的には再生出力が減少する。これらのこと
を考慮すると、適正な磁化比は、軟磁性薄膜から出る磁
束が磁気抵抗効果膜内の磁化を必要なだけ回転させるこ
とができ、かつ磁気記録媒体から磁気抵抗効果膜に入る
磁束の量も多くなる値として、0.55〜0.90の範囲
に設定されている。
【0024】軟磁性薄膜の電気的及び磁気的特性に関し
ては、分離膜が非磁性導電性薄膜である場合には比抵抗
および磁気抵抗変化も考慮しなければならなかったが、
分離膜として絶縁膜を用いる場合には異方性磁界と磁歪
のみを考慮すればよいため、分離膜が非磁性導電性薄膜
である場合に比べ適用できる材料が多くなる。そこで、
異方性磁界については、その値が大きいと軟磁性薄膜内
の磁化が回転しにくくなりバイアス磁界が小さくなるの
で、15エルステッド(0e)以下に設定されている。
【0025】また、磁歪の絶対値が大きいと、ヘッド構
造あるいは製造プロセスで生じる応力により、バルクハ
ウゼンノイズが発生したり再生特性が大きく変わってし
まったりするため、磁歪の値は、−1.5×10~6から
+1.5×10~6の範囲に設定されている。
【0026】ヌープ硬度、異方性磁界及び磁歪に関する
上記の条件を満たす材料としては、以下のものが挙げら
れる。まず、(Ni100_x Fex)100_zMzで表される
Ni−Fe系合金薄膜である。ここで、xは9〜30a
t.%であり、MがNb,Ti,V,Ta,Zr,H
f,Cr,Ru,Rhから選ばれる少なくとも1つから
なり、zは2〜15at.%である。Ni−Fe−Co
系合金薄膜も用いることができ、(Ni100_x Fex)
100_y Coy)100_zMzで表すと、xは18〜21at.
%、yは0〜15at.%であり、Mは前述のNb,T
i,V,Ta,Zr,Hf,Cr,Ru,Rhから選ば
れる少なくとも1つからなり、zは2〜17at.%と
なる。これらの他には、Alを27〜30at.%含む
Fe−Al系合金薄膜や、Alを5〜11at.%、T
i,Zr,Hf,Ruから選ばれる少なくとも1つを0
〜2at.%含むFe−Al−Si系合金薄膜がある。
【0027】また、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の短絡
は、磁気ディスクと対向する面の研磨工程において最も
起こり易いため、研磨する方向を概ね読取りトラックの
幅方向と平行な方向とすることにより、磁気抵抗効果膜
と軟磁性薄膜の短絡を防ぐことができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0029】第1実施例 図1は本発明の第1実施例による磁気抵抗効果型ヘッド
の読み取りトラック近傍の断面図を示す。図1におい
て、アルミナなどの絶縁層を薄膜形成し、この絶縁層に
精密研磨を施した非磁性基板100上に、パーマロイか
らなる下部シールド膜10が形成されており、この下部
シールド膜10の上にはアルミナ絶縁膜20が積層され
ている。アルミナ絶縁膜20の上には、軟磁性薄膜とし
て、種々のNi−Fe−Nb系合金薄膜がスパッタリン
グ法により形成されており、この軟磁性薄膜30は所定
の形状にパターン化され、その後この軟磁性薄膜30の
上には分離膜40として絶縁膜であるアルミナが積層さ
れる。分離膜40の上にはパーマロイで構成された磁気
抵抗効果膜50がスパッタリング法により積層されてい
る。即ち磁気抵抗効果膜50と軟磁性薄膜30とが分離
膜40で電気的に絶縁されている。磁気抵抗効果膜50
上の一部にはニクロムで構成された保護膜60が被覆さ
れており、磁気抵抗効果膜50と分離膜の一部にFeM
n薄膜である磁区制御層70が積層されている。更に磁
区制御層70上にはトラック幅に対応した空間部を残し
て一対の電極80がイオンミリング法によって形成され
ている。そして保護膜60と各電極80上にはアルミナ
絶縁膜21が形成された後パーマロイからなる上部シー
ルド膜11が形成されている。上部シールド膜11は下
部シールド膜10とともに、磁気ディスクに記録された
情報とヘッドの読み取り情報とを磁気的に遮蔽するよう
になっている。
【0030】ここで、磁区制御層70を着磁するに際し
ては、トラックの幅方向Wに3kエルステッド(Oe)
の直流磁界を印加しながら275℃で15時間熱処理を
行ったあと、所定の大きさの磁気抵抗効果型ヘッドに加
工することとした。更に、ヘッドを研磨するに際して
は、特に、磁気ディスクと対向する面を研磨するときに
は軟磁性薄膜30と磁気抵抗効果膜50との短絡を防止
するために、トラックの幅方向Wと平行な方向、即ち磁
気抵抗効果膜50と略平行な方向に沿ってヘッドの表面
を研磨することとしている。
【0031】上記構成におけるヘッドを用いて磁気ディ
スク上の情報を読み取るに際しては、各電極80間にバ
イアス電流としのセンス電流を流すこととしている。こ
のセンス電流は、磁気抵抗効果膜50と軟磁性薄膜30
とが分離膜40で絶縁されているため、磁気抵抗効果膜
50を介してのみ流れることになる。このため大きな再
生出力が得られるとともに、分離膜に非磁性導電性薄膜
を用いたものに較べて、ヘッドに流すセンス電流が小さ
くなり、発熱あるいはエレクトロマイグレーションによ
る特性劣化の可能性を小さくすることができ、信頼性の
向上が図れる。そして磁気抵抗効果膜50にセンス電流
が流れると、磁気抵抗効果膜50には、センス電流によ
ってセンス電流と直交方向に形成される磁界が印加され
るとともに、軟磁性薄膜30による磁界がセンス電流と
直交方向のバイアス磁界として印加されることになる。
【0032】また分離膜40に絶縁膜を用いた場合、磁
気ディスクと対向する面を研磨する際に、磁気抵抗効果
膜50あるいは軟磁性薄膜30が削られて、これらの膜
が短絡する恐れがある。これを防止するためには、硬度
の高い膜を磁気抵抗効果膜50及び軟磁性薄膜30に用
いればよい。しかし、現在のところ、大きな磁気抵抗変
化を有する材料は、Ni−Fe系合金、Ni−Co系合
金等に限られ、これらの材料においては、磁気抵抗効果
型ヘッドに適応されるときの膜厚である50nm以下に
おけるヌープ硬度は約500である。しかも、軟磁性薄
膜30としては、磁気抵抗効果膜50よりも固い材料を
用いることが必要である。そこで、本実施例では、軟磁
性薄膜30のヌープ硬度としては550以上のものを用
いることとしている。このような材料を用いると、製造
時等において、磁気抵抗効果膜50と軟磁性薄膜30と
の短絡を防止することができる。
【0033】また、磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、磁
気記録媒体からの磁束に対する応答を線形にするために
は、センス電流と直交方向に印加するバイアス磁界を適
当な大きさに調整する必要がある。このバイアス磁界の
調整手段の一つは、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の間の
分離膜の厚さを調整することであり、もう一つは、軟磁
性薄膜の飽和磁束密度Bs(SAL)と膜厚t(SA
L)の積をBs(SAL)・t(SAL)とし、磁気抵
抗効果膜の飽和磁束密度Bs(MR)と膜厚t(MR)
の積をBs(MR)・t(MR)としたとき、両者の比
(以下、磁化比と呼ぶ)を調整することである。
【0034】そこで、前者の調整として、分離膜の厚さ
に関しては、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の磁化が別々
に回転することができ、しかも絶縁が保たれる膜厚であ
る15nmが下限として設定されており、軟磁性薄膜か
ら発生する磁束が磁気抵抗効果膜内の磁化を必要な方向
に回転させることができる膜厚である100nmが上限
として設定されている。
【0035】一方、後者の調整として、磁化比に関して
は、磁化比が小さいと、軟磁性薄膜から出る磁束が磁気
抵抗効果膜内の磁化を十分に回転させることができな
い。逆に、磁化比が大きいと、軟磁性薄膜から出る磁束
の量は増加するが、磁気記録媒体からの磁束が軟磁性薄
膜に多く吸い込まれて磁気抵抗効果膜に入る磁束が少な
くなり、結果的には再生出力が減少する。これらのこと
を考慮すると、適正な磁化比は、軟磁性薄膜から出る磁
束が磁気抵抗効果膜内の磁化を必要なだけ回転させるこ
とができ、かつ磁気記録媒体から磁気抵抗効果膜に入る
磁束の量も多くなる値として、0.55〜0.90の範囲
に設定されている。
【0036】さらに、軟磁性薄膜の電気的及び磁気的特
性に関しては、分離膜が非磁性導電性薄膜である場合に
は比抵抗および磁気抵抗変化も考慮しなければならなか
ったが、分離膜として絶縁膜を用いる場合には異方性磁
界と磁歪のみを考慮すればよいため、分離膜が非磁性導
電性薄膜である場合に比べ適用できる材料が多くなる。
そこで、異方性磁界については、その値が大きいと軟磁
性薄膜内の磁化が回転しにくくなりバイアス磁界が小さ
くなるので、15エルステッド(0e)以下に設定され
ている。
【0037】また、磁歪の絶対値が大きいと、ヘッド構
造あるいは製造プロセスで生じる応力により、バルクハ
ウゼンノイズが発生したり再生特性が大きく変わってし
まったりするため、磁歪の値は、−1.5×10~6から
+1.5×10~6の範囲に設定されている。
【0038】ヌープ硬度、異方性磁界及び磁歪に関する
上記の条件を満たす材料としては、以下のものが挙げら
れる。まず、(Ni100_x Fex)100_zMzで表される
Ni−Fe系合金薄膜である。ここで、xは9〜30a
t.%であり、MがNb,Ti,V,Ta,Zr,H
f,Cr,Ru,Rhから選ばれる少なくとも1つから
なり、zは2〜15at.%である。Ni−Fe−Co
系合金薄膜も用いることができ、(Ni100_x Fex)
100_y Coy)100_zMzで表すと、xは18〜21at.
%、yは0〜15at.%であり、Mは前述のNb,T
i,V,Ta,Zr,Hf,Cr,Ru,Rhから選ば
れる少なくとも1つからなり、zは2〜17at.%と
なる。これらの他には、Alを27〜30at.%含む
Fe−Al系合金薄膜や、Alを5〜11at.%、T
i,Zr,Hf,Ruから選ばれる少なくとも1つを0
〜2at.%含むFe−Al−Si系合金薄膜がある。
【0039】以上の点を考慮して作製した磁気抵抗効果
型ヘッドについて、保磁力1600エルステッド(O
e)、磁性体膜厚tmag=20nm、残留磁束密度B
rと磁性体膜厚の積Br・tmag=180G・μmの
Co−Ta−Cr系スパッタ媒体にオーバーライト特性
32dBを有する誘導型薄膜磁気ヘッドを用いて5kF
CI(フラックス・チェンジ・パー・インチ)で記録し
た記録パターンを、浮上量0.15μm、センス電流1
0mAで再生し、不良率及び再生出力を評価したとこ
ろ、表1に示すような結果が得られた。
【0040】ここで、不良率は評価した20本のヘッド
のうち短絡しているヘッドの割合であり、再生出力は短
絡していないヘッドの再生出力の平均値である。そし
て、比較のために、組成が磁気抵抗効果膜とほぼ同じN
i−19.3at.% Feである軟磁性薄膜を用いたヘ
ッドも作製し、同様の評価を行った。
【0041】
【表1】
【0042】表1のNo.1〜No.7までは、Ni−
Fe−Nb系合金軟磁性薄膜の組成を変えたものであ
る。No.1〜No.3をみると、Nbを2.2at.%
添加したときは異方性磁界が15エルステッド以下、磁
歪が−1.5×10~6から+1.5×~6の範囲内という条
件を満たす組成は、Ni68.7 Fe29.1 Nb2.2からN
88.6 Fe9.2 Nb2.2の範囲であり、この範囲内にお
いてはヌープ硬度は550と一定であることがわかる。
【0043】ヌープ硬度が500である比較例では不良
率が70%であったが、Nbを2.2at.%添加するこ
とにより不良率を10%まで下げることができた。
【0044】一方、No.4〜No.7は磁気特性を満
たす範囲でNbを添加したものであり、Nb量の増加と
ともにヌープ硬度の向上が見られ、それにより不良率も
低減している。なお、再生出力は異方性磁界あるいは磁
歪の違いによって多少の変動が見られる。
【0045】また、No.8、No.9は磁化比を変え
たもので、磁化比を0.55あるいは0.90にすると、
再生出力は0.70の場合よりも小さくなっている。こ
の原因は、磁化比が0.55の場合はバイアス磁界が不
足しているためであり、0.90の場合は媒体の漏洩磁
束が軟磁性薄膜にも吸い込まれ磁気抵抗効果膜に流入す
る磁束量が減少するためである。さらに、アルミナ分離
膜の厚さを厚くすると、No.10〜No.12のよう
に、不良率は低減するが、再生出力は次第に減少してい
ることが分かる。
【0046】なお、本実施例では、磁区制御層70の材
料としてFeMnを用いたが、FeMnにRu,Rh,
Ti,Cr等を添加したFe−Mn系合金などの反強磁
性材料、あるいはCo−Pt系合金やCo−Cr系合金
などの永久磁石材料を用いてもよい。
【0047】第2実施例 本実施例では、第1実施例と同様の非磁性基板100の
上に、下部シールド膜10としてセンダストを形成し、
その上にアルミナ絶縁膜20を成膜した。軟磁性薄膜3
0としてFe−Al−Si系合金薄膜をスパッタリング
法により形成し、所定の形状にパターン化した。Fe−
Al−Si系合金薄膜の厚さは、磁気抵抗効果膜50に
対する磁化比が0.70になる膜厚とした。分離膜40
として絶縁膜であるアルミナを50nm成膜した後、50
0℃で2時間熱処理を施した。熱処理後のFe−Al−
Si系合金薄膜の組成及び特性は、次の表2に示す通り
である。
【0048】また、磁気抵抗効果膜50であるパーマロ
イ、保護膜60であるニクロム、磁区制御層70である
FeMn薄膜、電極80、アルミナ絶縁膜21、パーマ
ロイからなる上部シールド膜11の作製及び加工は、第
1実施例と同様の方法で行った。
【0049】以上のように作製した磁気抵抗効果型ヘッ
ドについて、第1実施例と同様の方法で、不良率及び再
生出力を評価した結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】表2のNo.1はFe−Al−Si系合金
軟磁性薄膜、No.2はFe−Al−Si−Ti系合金
軟磁性薄膜を用いた場合の結果である。これらの合金薄
膜はヌープ硬度が1000以上であり、短絡したヘッド
はなかった。再生出力は第1実施例と同等の600μV
程度と高い値を示している。
【0052】第3実施例 本実施例では、第2実施例のFe−Al−Si系合金軟
磁性薄膜30の代わりに、Fe−Al系合金薄膜を用い
て、第2実施例と同様の方法で磁気抵抗効果型ヘッドを
作製した。このときの評価結果を表2のNo.3に示
す。
【0053】本実施例においては、表2に示すように、
短絡したヘッドはなく、再生出力は第2実施例のものよ
りわずかに小さい570μVの値が得られた。
【0054】第4実施例 図2に本発明の第4実施例による磁気抵抗効果型ヘッド
の読取りトラック近傍の断面図を示す。
【0055】本実施例においては、アルミナ絶縁膜20
までは第1実施例と同様に作製し、軟磁性薄膜30とし
てNi−Fe−Co−Ti系合金薄膜をスパッタリング
法により形成し、所定の形状にパターン化した。
【0056】ここで、Ni−Fe−Co−Ti系合金薄
膜の厚さは、磁気抵抗効果膜50に対する磁化比が0.
70になる膜厚とした。分離膜40として絶縁膜である
アルミナを50nm成膜し、磁気抵抗効果膜50である
パーマロイをスパッタリング法により成膜した。その上
にリフトオフ用マスク材を形成して、イオンミリング法
により磁気抵抗効果膜50を所定の形状にパターン化
し、磁区制御層70であるCr薄膜71、CoPt系合
金薄膜72を形成し、さらに電極21を順次成膜した
後、リフトオフ用マスク材を除去した。アルミナ絶縁膜
21、上部シールド膜11の形成は、第1実施例と同様
に行った。
【0057】また、磁区制御層70を着磁するに際して
は、トラック幅方向に3kエルステッド(Oe)の直流
磁界を印加した後、所定の大きさの磁気抵抗効果型ヘッ
ドに加工した。磁気ディスクと対向する面の加工も、第
1実施例と同様に、読取りトラックの幅方向Wと平行な
方向に研磨を行った。
【0058】本実施例における磁区制御層70として
は、CoPt系合金薄膜の他にCo−Cr系合金薄膜、
Co−Pt−Cr系合金薄膜、Co−Pt−Ta系合金
薄膜などの永久磁石材料を用いることができ、永久磁石
材料の組成及び成膜条件を選ぶことによって永久磁石薄
膜の下のCr薄膜を省略することができる。
【0059】以上のように作製した磁気抵抗効果型ヘッ
ドについて、第1実施例と同様の方法で不良率及び再生
出力を評価した結果を次の表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】表3から分かるように、Ni−Fe−Co
−Ti系合金薄膜の磁気特性は、Ni,Fe,Coの組
成を変えることで比較的容易に調整することができ、ヌ
ープ硬度はTiを添加することによって向上させること
ができる。また、不良率はヌープ硬度570の薄膜では
10%であるが、ヌープ硬度880以上の薄膜では0で
あった。
【0062】本実施例における再生出力は605〜63
5μV程度であり、第1実施例から第3実施例のヘッド
構造の再生出力に比べて大きくなっている。これは、磁
気抵抗効果膜50の形状と異方性磁界が小さいことによ
るものと考えられる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の間に絶縁膜を配置した磁
気抵抗効果型ヘッドにおいて、軟磁性薄膜として硬度、
特にヌープ硬度が磁気抵抗効果膜よりも大きい薄膜を用
いているため、磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜の短絡を防
止することができ、歩留まりの向上を図ることが可能と
なる。また、磁気ディスクと対向する面を加工する際
に、読取りトラック幅方向と概ね平行な方向、即ち一対
の電極が相対向する方向、あるいは磁気抵抗効果膜を略
平行な方向に沿って研磨しているため、磁気抵抗効果膜
と軟磁性薄膜の短絡を防止することができ、歩留まりの
向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の磁気抵抗効果型ヘッドの
読取りトラック近傍の断面図である。
【図2】本発明の第4実施例の磁気抵抗効果型ヘッドの
読取りトラック近傍の断面図である。
【符号の説明】
100 非磁性基板 10 下部シールド膜 11 上部シールド膜 20、21 アルミナ絶縁膜 30 軟磁性薄膜 40 分離膜 50 磁気抵抗効果膜 60 保護膜 70 磁区制御層 71 Cr薄膜 72 永久磁石薄膜 80 電極

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラック幅に対応した磁気的ギャップを
    保って相対向して配置された一対の電極と、前記一対の
    電極近傍に配置されて一方の電極から他方の電極に供給
    されるセンス電流の伝送路を構成する磁気抵抗効果膜
    と、前記一対の電極と前記磁気抵抗効果膜との間に挿入
    されてセンス電流の伝送路を構成すると共に前記磁気抵
    抗効果膜のバルクハウゼンノイズを抑止する磁区制御層
    と、前記磁気抵抗効果膜近傍に配置されてセンス電流に
    応答して前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加する
    軟磁性薄膜と、前記磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜との間
    に挿入されて各膜を互いに電気的に絶縁する絶縁膜とを
    備え、前記軟磁性薄膜の硬度を前記磁気抵抗効果膜の硬
    度よりも大きくしてなる磁気抵抗効果型ヘッド。
  2. 【請求項2】 トラック幅に対応した磁気的ギャップを
    保って相対向して配置された一対の電極と、前記一対の
    電極近傍に配置されて一方の電極から他方の電極に供給
    されるセンス電流の伝送路を構成する磁気抵抗効果膜
    と、前記一対の電極と前記磁気抵抗効果膜との間に挿入
    されてセンス電流の伝送路を構成すると共に前記磁気抵
    抗効果膜のバルクハウゼンノイズを抑止する磁区制御層
    と、前記磁気抵抗効果膜近傍に配置されてセンス電流に
    応答して前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加する
    軟磁性薄膜と、前記磁気抵抗効果膜と軟磁性薄膜との間
    に挿入されて各膜を互いに電気的に絶縁する絶縁膜とを
    備え、前記軟磁性薄膜のヌープ硬度を前記磁気抵抗効果
    膜のヌープ硬度よりも大きくしてなる磁気抵抗効果型ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 トラック幅に対応した磁気的ギャップを
    保って相対向して配置された一対の電極と、前記一対の
    電極間に各電極と近接して配置されて一方の電極から他
    方の電極に供給されるセンス電流の伝送路を構成する磁
    気抵抗効果膜と、前記一対の電極と前記磁気抵抗効果膜
    との間に挿入されてセンス電流の伝送路を構成すると共
    に前記磁気抵抗効果膜のバルクハウゼンノイズを抑止す
    る磁区制御層と、前記磁気抵抗効果膜近傍に配置されて
    センス電流に応答して前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁
    界を印加する軟磁性薄膜と、前記磁気抵抗効果膜と軟磁
    性薄膜との間に挿入されて各膜を互いに電気的に絶縁す
    る絶縁膜とを備え、前記軟磁性薄膜の硬度を前記磁気抵
    抗効果膜の硬度よりも大きくしてなる磁気抵抗効果型ヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 トラック幅に対応した磁気的ギャップを
    保って相対向して配置された一対の電極と、前記一対の
    電極間に各電極と近接して配置されて一方の電極から他
    方の電極に供給されるセンス電流の伝送路を構成する磁
    気抵抗効果膜と、前記一対の電極と前記磁気抵抗効果膜
    との間に挿入されてセンス電流の伝送路を構成すると共
    に前記磁気抵抗効果膜のバルクハウゼンノイズを抑止す
    る磁区制御層と、前記磁気抵抗効果膜近傍に配置されて
    センス電流に応答して前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁
    界を印加する軟磁性薄膜と、前記磁気抵抗効果膜と軟磁
    性薄膜との間に挿入されて各膜を互いに電気的に絶縁す
    る絶縁膜とを備え、前記軟磁性薄膜のヌープ硬度を前記
    磁気抵抗効果膜のヌープ硬度よりも大きくしてなる磁気
    抵抗効果型ヘッド。
  5. 【請求項5】 磁気抵抗効果膜はNi−Fe系合金膜で
    構成され、その組成がNi−18at.% FeからNi
    −20at.% Feであり、軟磁性薄膜のヌープ硬度が
    550以上である請求項2または4記載の磁気抵抗効果
    型ヘッド。
  6. 【請求項6】 絶縁膜の厚さが15から100nmの範
    囲に設定されている請求項1、2、3または4記載の磁
    気抵抗効果型ヘッド。
  7. 【請求項7】 軟磁性薄膜の飽和磁束密度と膜厚の積
    と、磁気抵抗効果膜の飽和磁束密度と膜厚の積との比
    は、0.55から0.90の範囲に設定されている請求項
    1、2、3、4、5または6記載の磁気抵抗効果型ヘッ
    ド。
  8. 【請求項8】 軟磁性薄膜の異方性磁界は15エルステ
    ッド(Oe)以下であり、磁歪は−1.5×10~6から
    +1.5×10~6の範囲に設定されている請求項1から
    7のうちいずれか1項に記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  9. 【請求項9】 軟磁性薄膜の組成は(Ni100_x Fe
    x)100_zMzであり、xが9〜30at.%であり、Mが
    Nb,Ti,V,Ta,Zr,Hf,Cr,Ru,Rh
    から選ばれる少なくとも1つからなり、zが2〜15a
    t.%である請求項8記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  10. 【請求項10】 軟磁性薄膜の組成は((Ni100_x Fe
    x)100_y Coy)10 0_zMzであり、xが18〜21a
    t.%であり、yが0〜15at.%であり、MがNb,
    Ti,V,Ta,Zr,Hf,Cr,Ru,Rhから選
    ばれる少なくとも1つからなり、zが2〜17at.%
    である請求項8記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  11. 【請求項11】 軟磁性薄膜の組成はFe100_xAlxで
    あり、xが27〜30at.%である請求項8記載の磁
    気抵抗効果型ヘッド。
  12. 【請求項12】 軟磁性薄膜の組成は、Alが5〜11
    at.%、Siが10〜21at.%、Ti,Zr,H
    f,Ruから選ばれる少なくとも1つが0〜2at.
    %、残りがFeである請求項8記載の磁気抵抗効果型ヘ
    ッド。
  13. 【請求項13】 請求項1から4のうちいずれか1項に
    記載の磁気抵抗効果型ヘッドを研磨するに際して、一対
    の電極が相対向する方向に沿ってヘッド表面を研磨する
    ことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1から4のうちいずれか1項に
    記載の磁気抵抗効果型ヘッドを研磨するに際して、磁気
    抵抗効果膜と略平行な方向に沿ってヘッド表面を研磨す
    ることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6141190A (en) * 1996-02-14 2000-10-31 Hitachi, Ltd. Magnetoresistive effect head
US6317300B1 (en) 1998-07-13 2001-11-13 Tdk Corporation Magnetoresistive device having magnetoresistive film and magnetic bias film with side-end faces with different angles of inclination and having insulating film made of electrically insulating material
US6545847B2 (en) 1996-02-14 2003-04-08 Hitachi, Ltd. Magnetoresistive effect head

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