JPH07314057A - プレス金型構造 - Google Patents

プレス金型構造

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JPH07314057A
JPH07314057A JP11067894A JP11067894A JPH07314057A JP H07314057 A JPH07314057 A JP H07314057A JP 11067894 A JP11067894 A JP 11067894A JP 11067894 A JP11067894 A JP 11067894A JP H07314057 A JPH07314057 A JP H07314057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
upper die
plate
die set
stripper
punch
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Pending
Application number
JP11067894A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhisa Sato
恭央 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Apic Yamada Corp
Original Assignee
Apic Yamada Corp
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Publication date
Application filed by Apic Yamada Corp filed Critical Apic Yamada Corp
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Publication of JPH07314057A publication Critical patent/JPH07314057A/ja
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  • Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス加工の際に被加工品を確実に支持で
き、かす上がりを防止して高精度の加工を可能とする。 【構成】 プレス装置によって押動されるスライドに上
ダイセット12を固定し、ストリッパープレート22と
上ダイセット12との間に吊りボルト30を設けて、ス
トリッパーバネ38により前記ストリッパープレート2
2と前記パンチプレート18とが離間した状態で、前記
パンチプレート18と前記上ダイセット12との間に空
隙を形成すべく前記ストリッパープレート22の下位置
を設定するとともに、前記上ダイセット12に対しプレ
ス方向に可動に前記ストリッパープレート22を支持し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレス金型構造に関する
ものであり、より詳細には安定した加工が可能で高品質
の製品を製造することができるプレス金型構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図6はリードフレーム等の製造でプレス
抜き加工に使用するプレス金型構造の従来例を示す。図
で10が下ダイセット、12が上ダイセットであり、1
4がポストである。16は下ダイセット10に固定した
下型、18は上ダイセット12に固定したパンチプレー
トである。20はパンチプレート18に取り付けたパン
チである。22はパンチプレート18の下側に配置した
ストリッパープレートで、ガイドポスト24を介して可
動に支持されている。
【0003】ストリッパープレート22はプレス加工の
際に被加工品を下型16に押圧して確実に抜き加工でき
るようにするためのものである。このため、ストリッパ
ープレート22はパンチプレート18との間にストリッ
パーバネ26を介装して取り付け、通常はパンチ20の
先端がストリッパープレート22の下端面よりも若干引
き込んだ位置にあるようにセットしている。これによっ
て、加工の際には、ストリッパープレート22で被加工
品を押さえてからパンチで抜き加工でき、加工後はパン
チ20が被加工品から上がった後にストリッパープレー
ト22の押さえが解除される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のプレ
ス金型では確実なストリッパー力が得られるようにスト
リッパーバネ26は通常打ち抜き力の20〜50%に設
定され、かなり強いバネを使用している。このため、上
型が下降してストリッパープレート22で被加工品を押
さえる際にプレス機の打ち抜き振動による横揺れを持っ
たままストリッパープレートが被加工品を押さえ、衝撃
によって被加工品が振動したり、ストリッパープレート
の位置が完全には定まらないで打ち抜かれるため、打ち
抜きクリアランスが変動したりすることがある。また、
ストリッパープレートが被加工品をクランプした際に、
その反力でストリッパープレートのはねかえりが生じ、
2度押さえがおきて、製品に押さえきずを残すという問
題があった。
【0005】また、従来のプレス金型では加工完了とス
トリッパープレートが上昇するタイミングが接近してい
るため、ストリッパープレートが上昇開始する時点でぬ
きカスが十分に落下し切っておらず、そのためストリッ
パープレートが上昇する際の負圧によってカス上がりが
生じやすいという問題があった。前記のタイミング間隔
を長くするにはストリッパープレートの下面からのパン
チの引き込み量を大きくすればよいが、そのためにはパ
ンチの先端をガイドしている部分を厚くし、かつパンチ
先端の成形部分を長くしなければならない。しかし、一
般にパンチ先端の成形部分の寸法はパンチの座屈強度の
点から最小値にするから、上記のようにパンチ引き込み
量を大きくすることは得策でない。
【0006】本発明は、これら従来のプレス金型構造に
おける問題点を解消すべくなされたものであり、高品質
かつ高精度のプレス加工を安定して行うことができるプ
レス金型構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、プレス装置によ
って押動されるスライドと、該スライドに取り付けられ
るパンチプレートと、常時はパンチを引き込み位置とす
るストリッパーバネを介装して前記パンチプレートに可
動に取り付けたストリッパープレートとをこの順に配置
したプレス金型構造において、前記スライドに対して前
記パンチプレートをプレス方向に接離可能に支持し、前
記スライドがプレス方向に押動され、前記ストリッパー
プレートが被成形品に当接して前記ストリッパープレー
トに前記パンチプレートが移動開始する前に、前記スラ
イドが前記パンチプレートに対して接近し、パンチプレ
ートとともに前記ストリッパープレートを押動すべく、
前記スライドと前記パンチプレートとを常時は離間させ
て配置したことを特徴とする。
【0008】また、前記スライドに上ダイセットを固定
し、前記ストリッパープレートと前記上ダイセットとの
間に吊りボルトを設けて、前記ストリッパーバネにより
前記ストリッパープレートと前記パンチプレートとが離
間した状態で、前記パンチプレートと前記上ダイセット
との間に空隙を形成すべく前記ストリッパープレートの
下位置を設定するとともに、前記上ダイセットに対しプ
レス方向に可動に前記ストリッパープレートを支持した
ことを特徴とする。また、前記ストリッパープレートと
前記上ダイセットとの間に前記ストリッパープレートと
上ダイセットとの間を弾発するフローティングバネを装
着したことを特徴とする。また、前記吊りボルトを前記
パンチプレートに設けた貫通穴に挿通して装着し、前記
フローティングバネを前記吊りボルトに外挿して装着し
たものは、金型構造をコンパクトに形成できる点で好ま
しい。
【0009】また、前記スライドに上ダイセットを固定
し、前記上ダイセットと前記パンチプレートとの間に吊
りボルトを設けて、前記上ダイセットに対して前記パン
チプレートをプレス方向に可動に支持し、前記パンチプ
レートと前記上ダイセットとの間に、これらの間を常時
は離間させる前記ストリッパーバネよりも弾発力の小さ
なフローティングバネを介装したことを特徴とする。ま
た、前記フローティングバネを前記吊りボルトに外挿し
て装着したことを特徴とする。
【0010】また、前記上ダイセットに前記パンチプレ
ートを固定し、前記スライドと上ダイセットとの間に吊
りボルトを設けて、前記スライドに対して前記上ダイセ
ットをプレス方向に可動に支持し、前記スライドと上ダ
イセットとの間に、これらの間を常時は離間させる前記
ストリッパーバネよりも弾発力の小さなフローティング
バネを介装したことを特徴とする。また、前記パンチプ
レートに前記ストリッパープレートをプレス方向に移動
ガイドするガイドポストを独立に取り付けたことを特徴
とする。
【0011】
【作用】本発明に係るプレス金型構造ではプレス装置に
よって押動されるスライドに対しパンチプレートがプレ
ス方向に可動に支持されており、スライドがプレス方向
に押動されてストリッパープレートが被加工品に当接す
ると、まずスライドとパンチプレートとの間が接近す
る。スライドがパンチプレートに当接するとスライドが
パンチプレートを押動し、被加工品に対しパンチによる
加工がなされる。スライドに上ダイセットを固定して吊
りボルトによりパンチプレートを可動に支持した場合に
は、上ダイセットが下降して被加工品にストリッパープ
レートが当接し、上ダイセットがさらに下降してパンチ
プレートに当接した後に上ダイセットによりパンチプレ
ートが押動されてパンチによる加工がなされる。加工後
は、上ダイセットが上昇するとまず上ダイセットとパン
チプレートとの間が開き、次いでパンチプレートとスト
リッパープレートとの間が開く。上ダイセットが下降し
て上ダイセットとパンチプレートとが当接する間はスト
リッパープレートが被加工品を押さえているから被加工
品の支持性が良好になり、加工後はパンチがすぐに上昇
しないことから負圧によってかす上がりが生じることを
防止する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るプレス金型
構造の一実施例を示す説明図である。実施例の金型構造
は下ダイセット10、上ダイセット12、ポスト14、
下型16、パンチ20の構成は従来例と同様で、パンチ
プレート18およびストリッパープレート22の取り付
け方法が従来例と異なる。すなわち、従来例ではパンチ
プレート18を上ダイセット12に固定していたのに対
して本実施例ではパンチプレート18およびストリッパ
ープレート22を上ダイセット12に対し可動に取り付
ける。
【0013】図1で30はパンチプレート18およびス
トリッパープレート22を上ダイセット12に対して可
動に支持するための吊りボルトである。吊りボルト30
は上ダイセット12に設けた貫挿穴34に挿通するとと
もにヘッド部を貫挿穴34の底部に係止可能とする。ま
た、パンチプレート18に設けた貫通穴19に軸部を挿
通し、その下端部をストリッパープレート22に固定す
る。これによって、ストリッパープレート22はプレス
方向に可動に支持されるとともに開き位置におけるスト
リッパープレート22の下位置が規制される。32は吊
りボルト30に外挿しストリッパープレート22と上ダ
イセット12との間を弾発するフローティングバネであ
る。
【0014】ストリッパープレート22をパンチプレー
ト18に可動に支持する構造は従来例と同様で、吊りボ
ルト36をストリッパープレート22に立設して固定
し、吊りボルト36のヘッド部をパンチプレート18に
設けた貫挿穴内に挿通して可動に装着する。38はスト
リッパープレート22とパンチプレート18との間を弾
発するストリッパーバネである。前記吊りボルト36は
パンチプレート18とストリッパープレート22が最も
開いた際の相互間隔を規制し、これによってストリッパ
ープレート22に対するパンチ20の引き込み位置を規
定する。なお、実施例では吊りボルト36として段付き
ボルトを使用したが、段付きボルトのかわりに通常のボ
ルトを使用し、ボルトヘッドよりも大径のワッシャを装
着するとともに軸部分にカラーを挿通したものを使用す
ることもできる。
【0015】ストリッパープレート22はパンチプレー
ト18に対し平行に移動させる必要があるから、パンチ
プレート18に固定したガイドポスト24によってスト
リッパープレート22をガイドする。このようにガイド
ポスト24をパンチプレート18に固定し、このガイド
ポスト24でストリッパープレート22をガイドする方
法、すなわち内側のガイドポストを外側の上下のダイセ
ットに固定しないでガイドする方法はプレス機のスライ
ドに固定される上のダイセットの横ぶれや傾きの影響を
断つという作用があり、ガイドポストを上ダイセットに
固定する場合にくらべてより精度のよい加工が可能にな
る。
【0016】図2に実施例のプレス金型を用いてプレス
加工する際の各部の動作を示す。なお、図3に実施例の
比較として従来のプレス金型の動作を示す。以下では、
従来装置の動作と比較しつつ実施例の動作について説明
する。図2(a) はプレス金型に被加工品40をセットし
た状態を示す。上ダイセット12は上位置にありパンチ
プレート18は吊りボルト30によって支持されて、上
ダイセット12とパンチプレート18の上面との間が開
いている。これに対し、従来装置では図3(a) に示すよ
うにパンチプレート18は上ダイセット12に固定され
ている。
【0017】続いて、上ダイセット12が下降開始し、
ストリッパープレート22が被加工品40に当接し、下
型16とストリッパープレート22とで被加工品40を
挟んで支持する(図2(b))。従来装置(図3(b) )では
ストリッパープレート22が下降しただけで被加工品4
0を押さえてはいない。上ダイセット12がさらに下降
すると、パンチプレート18と上ダイセット12との間
が閉じてパンチプレート18が上ダイセット12に当接
する。このとき、ストリッパープレート22とパンチプ
レート18との間は開いたままである(図2(c))。上ダ
イセット12を下降させるプレス力はフローティングバ
ネ32を押し縮めるように作用し、パンチプレート18
は上ダイセット12に対してはフリー状態にあるからで
ある。パンチプレート18が上ダイセット12に当接し
た状態は従来装置の図3(c) の状態と同じである。
【0018】パンチプレート18の上面が上ダイセット
12に当接し、さらに上ダイセット12が下降すると、
ストリッパープレート22に対してパンチプレート18
が下降し、パンチ20による抜き加工がなされる(図2
(d))。従来装置の場合も抜き加工の動作は同様である
(図3(d))。抜き加工終了後、下死点位置からプレスが
上昇を開始すると、ストリッパープレート22が被加工
品40を押さえた状態で、まずストリッパープレート2
2とパンチプレート18との間が開く(図2(e))。これ
は、ストリッパーバネ38の弾発力による。従来装置の
場合も、図3(e) に示すようにストリッパープレート2
2で被加工品40を押さえながらパンチ20が上昇開始
する。
【0019】上ダイセット12がさらに上昇してストリ
ッパープレート22とパンチプレート18との間が開き
切るとパンチプレート18と上ダイセット12との間が
開きはじめる。図2(f))はパンチプレート18と上ダイ
セット12とが開き切り、ストリッパープレート22が
被加工品40から離れる直前の状態を示す。これに対し
て、従来装置では図3(f) に示すようにストリッパープ
レート22とパンチプレート18とが開き切った後はス
トリッパープレート22がそのまま上昇し被加工品40
からストリッパープレート22が離間する。
【0020】実施例の装置ではパンチプレート18と上
ダイセット12との間が開き切ると、上ダイセット12
とともにパンチプレート18とストリッパープレート2
2が上昇する。これによってストリッパープレート22
が被加工品40から離間し、ストリッパープレート22
による製品押さえが解除されて図2(a) に示す初期状態
になる。
【0021】以上のように構成したことによって、実施
例の装置は加工途中における被加工品の支持性が良好と
なり精度の良い加工を行うことができるとともに、パン
チ抜きの後のかす上がりを効果的に防止することが可能
になる。このかす上がりの問題は、パンチ抜きの後にパ
ンチ20を引き上げる際に、まず、ストリッパープレー
ト22とパンチプレート18との間が開き、続いてパン
チプレート18と上ダイセット12が開いて被加工品4
0の押さえを解除するように構成したことでストリッパ
ープレート22による押さえ時間を長くできることによ
る。実施例ではかすが落下した後にストリッパープレー
ト22が引き上げられるから、従来のようなパンチ抜き
に続いてすぐにストリッパープレート22が引き上げら
れることによる負圧によるかす上がりを防止できる。
【0022】なお、実施例の装置と従来装置の移動スト
ロークを比べると実施例の装置ではパンチプレート18
と上ダイセット12との間に設けた空きスペース分だけ
金型の移動ストロークを長くする必要がある。しかし、
パンチプレート18と上ダイセット12との間隔を5m
m程度にしておけば、従来のプレス機にくらべてもサイ
クルタイムが長くなることはなく、移動ストロークをと
ったことによるサイクルタイムが長くなる問題は生じな
い。本実施例の場合にはかす上がりの問題が解消できる
ことから、ストリッパープレート22の下面からのパン
チの引き込み量を0.05mm程度といったように小さ
く設定してもかす上がりを生じさせずに加工することが
できる。このようにパンチの引き込み量を小さくできる
ことはパンチの支持が確実にでき、高精度の加工を行う
上で非常に有利になる。
【0023】また、本実施例では吊りボルト30に外挿
するフローティングバネ32と吊りボルト36に外挿入
したストリッパーバネ38のバネ力を相互の強弱に関係
なく設定できるという利点がある。すなわち、フローテ
ィングバネ32とストリッパーバネ38のバネ力を設定
する場合は、たとえば被加工品を押さえる際のバネ圧と
してフローティングバネ32とストリッパーバネ38の
両方が作用することから、ストリッパーバネのみで被加
工品を押さえていた従来例にくらべてより強いバネ圧で
押さえることが可能になる。
【0024】高精度に製品を打ち抜く場合には打ち抜き
力の50%程度以上の押さえ圧が理想的とされるが、従
来装置ではストリッパーバネのみでその押さえ圧を発生
させるのは困難であったのに対して、本実施例の場合に
はフローティングバネ32とストリッパーバネ38を併
用しているから容易に強い押さえ圧を設定することが可
能である。たとえば、実施例の場合にはストリッパーバ
ネ38のバネ力を打ち抜き後にパンチを剥がすために必
要な程度(打ち抜き力の20%程度)に設定し、フロー
ティングバネ32のバネ力としてストリッパーバネ38
と合わせて打ち抜き力の50%程度になるように設定す
ることができる。また、フローティングバネ32として
非線型特性を有するバネを使用することによって、バネ
を圧縮していった際に被加工品に対する押さえ圧を弱か
ら強へ段階的に変えられるようにしてもよい。これによ
って被加工品に対する衝撃力を和らげるとともに所要の
バネ圧で押さえることが可能になる。
【0025】なお、実施例では吊りボルト30にフロー
ティングバネ32を外挿してストリッパープレート22
と上ダイセット12との間を弾発したが、フローティン
グバネ32は必ずしも吊りボルト30とともに装着しな
ければならないものではなく、吊りボルト30の装着位
置とは別位置に設けてもかまわない。また、場合によっ
てはストリッパープレート22と上ダイセット12との
間にフローティングバネ32を装着しないことも可能で
ある。ストリッパープレート22とパンチプレート18
との間はストリッパーバネ38によって離間され、パン
チプレート18と上ダイセット12との間は吊りボルト
30の長さ寸法によって所定間隔が設定される。
【0026】図4は金型構造の他の実施例を示す。この
実施例の金型構造もパンチプレート18を上ダイセット
12に対して可動に支持した点は上記実施例と同様であ
るが、吊りボルト30をパンチプレート18に立設し、
パンチプレート18と上ダイセット12との間にフロー
ティングバネ32を設けたことを特徴とする。なお、こ
の場合、フローティングバネ32のバネ力がストリッパ
ーバネ38のバネ力を上回らないように設定する。
【0027】フローティングバネ32とストリッパーバ
ネ38のバネ力を上記のように設定する理由は、プレス
機によって上ダイセット12を下降させてストリッパー
プレート22が被加工品に当接した後、まずパンチプレ
ート18と上ダイセット12との間が閉じた後、パンチ
プレート18を上ダイセット12が押動してパンチ抜き
させるようにするためである。この実施例の場合もスト
リッパープレート22による被加工品の押さえ操作は上
記実施例の場合もまったく同様となり、被加工品の支持
性を良好とし、かす上がりを防止して、精度のよい加工
を行うことができる。
【0028】図5は金型構造のさらに他の実施例を示
す。この実施例はパンチプレート18およびストリッパ
ープレート22等の金型構造を従来構造のままとして使
用する例である。本実施例では上ダイセット12とプレ
ス機のスライド50の各々に支持プレート52、54を
固定し、支持プレート52、54間に吊りボルト56を
設置し、吊りボルト56にフローティングバネ58を装
着する。この実施例の場合もフローティングバネ58の
バネ力がストリッパーバネ26のバネ力よりも弱くなる
ように設定する。本実施例の金型の動作も上記図4に示
すと同様に、フローティングバネ58とストリッパーバ
ネ26のバネ力の強弱によって前述した実施例の場合と
同様になる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係るプレス金型構造によれば、
上述したように、ストリッパープレートによる被加工品
の押さえが確実にでき、精度の良い加工が可能になる。
また、被加工品を押さえる際の衝撃力をやわらげ、スト
リッパープレートのはね返りを防止して加工時に製品に
きずを生じさせる等の問題点を解消できる。また、パン
チによる抜き加工の際にはかす上がりを有効に防止で
き、的確な加工が可能になる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレス金型構造の一実施例の構成を示す説明図
である。
【図2】実施例のプレス金型によるプレス抜き動作を示
す説明図である。
【図3】従来例のプレス金型によるプレス抜き動作を示
す説明図である。
【図4】プレス金型構造の他の実施例の構成を示す説明
図である。
【図5】プレス金型構造のさらに他の実施例の構成を示
す説明図である。
【図6】プレス金型構造の従来例の構成を示す説明図で
ある。
【符号の説明】 10 下ダイセット 12 上ダイセット 14 ポスト 16 下型 18 パンチプレート 19 貫通穴 20 パンチ 22 ストリッパープレート 24 ガイドポスト 26 ストリッパーバネ 30、36 吊りボルト 32 フローティングバネ 34 貫挿穴 38 ストリッパーバネ 40 被加工品 42 中バネ 44 ストリッパーバネ 48 係止リング 50 スライド 58 フローティングバネ
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のプレ
ス金型では確実なストリッパー力が得られるようにスト
リッパーバネ26は通常打ち抜き力の20〜50%に設
定され、かなり強いバネを使用している。このため、上
型が下降してストリッパープレート22で被加工品を押
さえる際の衝撃による振動を持ったままストリッパープ
レートが被加工品を押さえることにより、ストリッパー
プレートの位置が完全には定まらないで打ち抜かれるた
め、打ち抜きクリアランスが変動したり、被加工品の寸
法精度が低下するという問題があった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】また、上ダイセットがスライド固定されて
いるため、たとえばプレス装置側の要因によりスライド
に横ぶれが生じた場合にその変位が上ダイセット、パン
チプレートを経由してパンチに伝わり、打ち抜きクリア
ランスが変動するという問題があった。本発明は、これ
ら従来のプレス金型構造における問題点を解消すべくな
されたものであり、高品質かつ高精度のプレス加工を安
定して行うことができるプレス金型構造を提供すること
を目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、プレス装置によ
って押動されるスライドに取り付けられる上ダイセット
と、該上ダイセットに取り付けられるパンチプレート
と、常時はパンチを引き込み位置とするストリッパーバ
ネを介装して前記パンチプレートに可動に取り付けたス
トリッパープレートとをこの順に配置したプレス金型構
造において、前記上ダイセットに対して前記パンチプレ
ートをプレス方向に接離可能に支持し、前記上ダイセッ
がプレス方向に押動され、前記ストリッパープレート
が被成形品に当接して前記ストリッパープレートに前記
パンチプレートが移動開始する前に、前記上ダイセット
が前記パンチプレートに対して接近し、パンチプレート
とともに前記ストリッパープレートを押動すべく、前記
上ダイセットと前記パンチプレートとを常時は離間させ
て配置したことを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また、前記上ダイセットに前記パンチプレ
ートを固定し、前記スライドと上ダイセットとの間に
持プレートを設けて、前記スライドに対して前記上ダイ
セットをプレス方向に可動に支持し、前記支持プレート
と上ダイセットとの間に、これらの間を常時は離間させ
る前記ストリッパーバネよりも弾発力の小さなフローテ
ィングバネを介装したことを特徴とする。また、前記パ
ンチプレートに前記ストリッパープレートをプレス方向
に移動ガイドするガイドポストを独立に取り付けたこと
を特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【作用】本発明に係るプレス金型構造ではプレス装置に
よって押動されるスライドに上ダイセットを固定して吊
りボルトによりパンチプレートを可動に支持しており
上ダイセットが下降して被加工品にストリッパープレー
トが当接し、上ダイセットがさらに下降してパンチプレ
ートに当接した後に上ダイセットによりパンチプレート
が押動されてパンチによる加工がなされる。加工後は、
上ダイセットが上昇するとまずパンチプレートとストリ
ッパープレートとの間が開き、次いで上ダイセットとパ
ンチプレートとの間が開く。ストリッパープレートが被
加工品をおさえてから加工が開始されるまでの間、およ
び加工が完了してからストリッパープレートが上昇を開
始するまでの間に一定の時間的遅延があるため、被加工
品の支持性が良好になり、かす上がりが生じることを防
止する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【発明の効果】本発明に係るプレス金型構造によれば、
上述したように、ストリッパープレートによる被加工品
の押さえが確実にでき、精度の良い加工が可能になる。
また、プレス装置のスライドの横ぶれの影響を受けず、
安定したクリアランスでの加工が可能で、刃物の摩耗量
も少なくなる。また、パンチによる抜き加工の際にはか
す上がりを有効に防止でき、的確な加工が可能になる等
の著効を奏する。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス装置によって押動されるスライド
    と、該スライドに取り付けられるパンチプレートと、常
    時はパンチを引き込み位置とするストリッパーバネを介
    装して前記パンチプレートに可動に取り付けたストリッ
    パープレートとをこの順に配置したプレス金型構造にお
    いて、 前記スライドに対して前記パンチプレートをプレス方向
    に接離可能に支持し、 前記スライドがプレス方向に押動され、前記ストリッパ
    ープレートが被成形品に当接して前記ストリッパープレ
    ートに前記パンチプレートが移動開始する前に、前記ス
    ライドが前記パンチプレートに対して接近し、パンチプ
    レートとともに前記ストリッパープレートを押動すべ
    く、前記スライドと前記パンチプレートとを常時は離間
    させて配置したことを特徴とするプレス金型構造。
  2. 【請求項2】 前記スライドに上ダイセットを固定し、 前記ストリッパープレートと前記上ダイセットとの間に
    吊りボルトを設けて、前記ストリッパーバネにより前記
    ストリッパープレートと前記パンチプレートとが離間し
    た状態で、前記パンチプレートと前記上ダイセットとの
    間に空隙を形成すべく前記ストリッパープレートの下位
    置を設定するとともに、前記上ダイセットに対しプレス
    方向に可動に前記ストリッパープレートを支持したこと
    を特徴とする請求項1記載のプレス金型構造。
  3. 【請求項3】 前記ストリッパープレートと前記上ダイ
    セットとの間に前記ストリッパープレートと上ダイセッ
    トとの間を弾発するフローティングバネを装着したこと
    を特徴とする請求項2記載のプレス金型構造。
  4. 【請求項4】 前記吊りボルトを前記パンチプレートに
    設けた貫通穴に挿通して装着し、前記フローティングバ
    ネを前記吊りボルトに外挿して装着したことを特徴とす
    る請求項2または3記載のプレス金型構造。
  5. 【請求項5】 前記スライドに上ダイセットを固定し、 前記上ダイセットと前記パンチプレートとの間に吊りボ
    ルトを設けて、前記上ダイセットに対して前記パンチプ
    レートをプレス方向に可動に支持し、 前記パンチプレートと前記上ダイセットとの間に、これ
    らの間を常時は離間させる前記ストリッパーバネよりも
    弾発力の小さなフローティングバネを介装したことを特
    徴とする請求項1記載のプレス金型構造。
  6. 【請求項6】 前記フローティングバネを前記吊りボル
    トに外挿して装着したことを特徴とする請求項5記載の
    プレス金型構造。
  7. 【請求項7】 前記上ダイセットに前記パンチプレート
    を固定し、 前記スライドと上ダイセットとの間に吊りボルトを設け
    て、前記スライドに対して前記上ダイセットをプレス方
    向に可動に支持し、 前記スライドと上ダイセットとの間に、これらの間を常
    時は離間させる前記ストリッパーバネよりも弾発力の小
    さなフローティングバネを介装したことを特徴とする請
    求項1記載のプレス金型構造。
  8. 【請求項8】 前記パンチプレートに前記ストリッパー
    プレートをプレス方向に移動ガイドするガイドポストを
    独立に取り付けたことを特徴とする請求項1、2または
    5記載のプレス金型構造。
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