JP2005342772A - プレス用打抜き金型装置及びこれを用いたプレス打抜き方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカスのカス上り現象を抑制、更には防止し、従来よりも良好な品質の製品を製造でき、しかもパンチ及びダイの破損も防止可能なプレス用打抜き金型装置及びこれを用いたプレス打抜き方法を提供する。
【解決手段】 被打抜き板11を打抜くためのパンチ12及びダイ13を有するプレス用打抜き金型装置10において、打抜き時にパンチ12は固定されており、ダイ13は被打抜き板11の打抜き方向に移動可能となっている。これを用いたプレス打抜き方法は、打抜き時に固定されたパンチ12に向かってダイ13を移動させ、被打抜き板11の打抜きを行った後、ダイ13を被打抜き板11から引き抜く。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機械部品や電子機器の構成部品等を高精度に打抜き加工するのに好適なプレス用打抜き金型装置及びこれを用いたプレス打抜き方法に関する。
近年、ダイに載置される被打抜き板(被加工材)を、パンチで打抜き加工するプレス用打抜き金型装置は、金型材料や金型加工技術の進展に伴って、高精度で微細な打抜き加工を実現している。
しかし、微細加工が実現される現在においても、被打抜き板からのパンチの引き抜き時に、被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカスが、ダイの被打抜き板載置面側に移動するという、いわゆるカス上り現象を解消できない。このカス上り現象が生じると、次に打抜く被打抜き板と打抜きカスとが、パンチで重ね打ちされるため、被打抜き板に打痕が生じたり、またパンチ及びダイが破損するという問題もあった。
そこで、このようなカス上り現象を防止するため、例えば、パンチ又はダイの面取りを行ったり、また、特許文献1のように、パンチ又はダイにエアーの圧送機構を設けるという様々な対策が提案されてきた。
特開平5−261454号公報
しかしながら、前記従来の方法を使用しても、完全にカス上り現象を防止するには至っていない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカスのカス上り現象を抑制、更には防止し、従来よりも良好な品質の製品を製造でき、しかもパンチ及びダイの破損も防止可能なプレス用打抜き金型装置及びこれを用いたプレス打抜き方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う請求項1記載のプレス用打抜き金型装置は、被打抜き板を打抜くためのパンチ及びダイを有するプレス用打抜き金型装置において、
打抜き時に前記パンチは固定されており、前記ダイは前記被打抜き板の打抜き方向に移動可能となっている。
請求項1記載のプレス用打抜き金型装置において、例えば、ダイを下型にパンチを上型に配置し、ダイを上下方向に移動させることが好ましいが、ダイを上型にパンチを下型に配置することも可能である。なお、ダイとパンチを上下方向に配置することなく、ダイとパンチを横方向に配置して、ダイを横方向に移動させることも、また、ダイとパンチを斜め方向に配置して、ダイを斜め方向に移動させることも可能である。
また、被打抜き板としては、例えば、条材又は切断片がある。
請求項2記載のプレス用打抜き金型装置は、請求項1記載のプレス用打抜き金型装置において、前記パンチ及び前記ダイは一体となっており、該パンチが第1の伸縮手段を介して固定プレートに吊持して設けられ、該第1の伸縮手段により前記パンチ及び前記ダイが前記固定プレートに対して上下方向に移動可能になっている。
請求項2記載のプレス用打抜き金型装置において、第1の伸縮手段としては、例えば、ばね材又は油圧シリンダーがある。なお、ばね材としては、例えば、皿ばね、コイルばね、又はガススプリング(ガスが封入されたシリンダにピストンを摺動可能に嵌装したもの)がある。
請求項3記載のプレス用打抜き金型装置は、請求項2記載のプレス用打抜き金型装置において、前記パンチには、打抜き完了後の前記被打抜き板を該パンチから離隔するストリッパ部材が第2の伸縮手段を介して設けられている。
請求項3記載のプレス用打抜き金型装置において、第2の伸縮手段としては、例えば、第1の伸縮手段と同様、ばね材又は油圧シリンダーを使用できる。
ここで、使用時における第1、第2の伸縮手段は、前記ダイが上昇する場合、前記第1の伸縮手段が圧縮した後に前記第2の伸縮手段が圧縮し、前記ダイが下降する場合、前記第2の伸縮手段が伸張した後に前記第1の伸縮手段が伸張する構成としてもよく、また、前記ダイが上昇する場合、前記第2の伸縮手段が圧縮した後に前記第1の伸縮手段が圧縮し、前記ダイが下降する場合、前記第1の伸縮手段が伸張した後に前記第2の伸縮手段が伸張する構成としてもよい。
なお、第1、第2の伸縮手段としてばね材を使用する場合、第1、第2の伸縮手段の圧縮時期及び伸張時期は、例えば、そのばね材の強度又は硬度により調整できる。また、第1、第2の伸縮手段として油圧シリンダーを使用する場合、その動作時期を制御することで、第1、第2の伸縮手段の圧縮時期及び伸張時期を調整できる。
請求項4記載のプレス用打抜き金型装置は、請求項3記載のプレス用打抜き金型装置において、前記ストリッパ部材には、前記被打抜き板の搬送用ガイドが設けられている。
請求項4記載のプレス用打抜き金型装置において、搬送用ガイドとしては、例えば、ガイドローラ又はガイド溝を有するスライドガイドがある。なお、ガイドローラは、被打抜き板の搬送方向に渡って複数設け、また、スライドガイドは、被打抜き板の搬送方向に渡って設けることが可能である。
前記目的に沿う請求項5記載のプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法は、打抜き時に固定されたパンチに向かってダイを移動させ、被打抜き板の打抜きを行った後、前記ダイを前記被打抜き板から引き抜く。
前記目的に沿う請求項6記載のプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法は、パンチ及びダイを用いて被打抜き板を打抜くプレス打抜き方法において、
固定された前記パンチに向かって前記ダイを上昇させ、前記パンチが突出可能に設けられたストリッパ部材と前記ダイとで前記被打抜き板を挟み固定する準備工程と、
前記ストリッパ部材、前記ダイ、及び前記パンチを、その状態を維持したまま上昇させると共に、前記パンチを吊持する第1の伸縮手段を圧縮させる金型上昇工程と、
上昇が停止した前記パンチに対して、前記ダイ及び前記ストリッパ部材を更に上昇させると共に、前記パンチと前記ストリッパ部材との間に設けられた第2の伸縮手段を圧縮させ、前記被打抜き板の打抜きを行う打抜き工程と、
前記ダイを下降させると共に前記第2の伸縮手段を伸張させ、停止した前記パンチに対して前記ストリッパ部材を下降させ、前記被打抜き板から前記パンチを離隔する打抜き完了工程と、
前記ダイ、前記ストリッパ部材、及び前記パンチを下降させると共に前記第1の伸縮手段を伸張させ、更にこの下降途中で、前記パンチ及び前記ストリッパ部材の下降を停止させ、前記ダイをそのまま停止位置まで下降させる金型下降工程とを有する。
前記目的に沿う請求項7記載のプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法は、パンチ及びダイを用いて被打抜き板を打抜くプレス打抜き方法において、
固定された前記パンチに向かって前記ダイを上昇させ、前記パンチが突出可能に設けられたストリッパ部材と前記ダイとで前記被打抜き板を挟み固定する準備工程と、
固定された前記パンチに対して、前記ダイ及び前記ストリッパ部材を上昇させると共に、前記パンチと前記ストリッパ部材との間に設けられた第2の伸縮手段を、前記被打抜き板の打抜きが行われる前の状態まで圧縮させた後、前記ストリッパ部材、前記ダイ、及び前記パンチを、その状態を維持したまま更に上昇させると共に、前記パンチを吊持する第1の伸縮手段を圧縮させる金型上昇工程と、
上昇が停止した前記パンチに対して、前記ダイ及び前記ストリッパ部材を更に上昇させると共に、前記第2の伸縮手段を更に圧縮させ、前記被打抜き板の打抜きを行う打抜き工程と、
前記ダイを下降させると共に前記第2の伸縮手段を伸張させ、固定した前記パンチに対して前記ストリッパ部材を下降させ、前記被打抜き板から前記パンチを離隔する打抜き完了工程と、
前記ダイ、前記ストリッパ部材、及び前記パンチを下降させると共に前記第1の伸縮手段を伸張させて前記パンチの下降を停止させ、その下降途中で引き続き前記第2の伸縮手段を更に伸張させて前記ストリッパ部材の下降を停止させ、前記ダイをそのまま停止位置まで下降させる金型下降工程とを有する。
請求項1〜4記載のプレス用打抜き金型装置、及び請求項5〜7記載のプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法は、打抜き時に固定されたパンチに対してダイを移動させるので、被打抜き板の打抜き後に、被打抜き板から離隔するパンチの移動距離を、従来と比較して大幅に短くできる。これにより、従来のように、被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカス自体のカス上りする力を抑制でき、カス上り現象の発生を抑制、更には防止できるので、従来よりも良好な品質の製品を製造でき、しかもパンチ及びダイの破損も防止することが可能になる。
特に、請求項2記載のプレス用打抜き金型装置は、第1の伸縮手段により、パンチ及びダイが固定プレートに対して上下方向に移動可能になっているので、被打抜き板の打抜き後にパンチ及びダイを下降させることで、被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカス自体に、カス上りする方向とは逆方向の力(慣性力)を付与でき、カス上りの発生を防止できる。
請求項3記載のプレス用打抜き金型装置は、例えば、被打抜き板の打抜き後、ダイを下降させると共に第2の伸縮手段を伸張させて被打抜き板からパンチを離隔し、更に、ダイ及びパンチを下降させると共に第1の伸縮手段を伸張させるので、被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカス自体に、カス上りする方向とは逆方向の力を容易に付与でき、カス上りの発生を防止できる。なお、被打抜き板の打抜き後、第1の伸縮手段を伸張させてダイ及びパンチを下降させると共に、更に第2の伸縮手段を伸張させてダイを下降させ、被打抜き板からパンチを離隔することにより、被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカス自体に、カス上りする方向とは逆方向の力を容易に付与することも可能である。
請求項4記載のプレス用打抜き金型装置は、ストリッパ部材に被打抜き板の搬送用ガイドが設けられているので、被打抜き板を簡単な構成でパンチ側に配置できる。
請求項6記載のプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法は、金型上昇工程において、準備工程で被打抜き板を挟み固定したストリッパ部材及びダイを、パンチと共にその状態を維持したまま上昇させると共に第1の伸縮手段を圧縮させることで、ストリッパ部材、ダイ、及びパンチを上限位置まで移動できる。
また、打抜き完了工程において、ダイを下降させながら被打抜き板からパンチを離隔するので、被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカス自体に、カス上りする方向とは逆方向の力を付与できる。
そして、金型下降工程において、ストリッパ部材、ダイ、及びパンチを下降させ、その下降途中でストリッパ部材及びパンチの下降を停止させて、ダイをそのまま停止位置まで下降させるので、打抜きカス自体をダイに閉じ込めたまま、打抜きカス自体にカス上りする方向とは逆方向の力を付与してカス上りの発生を防止でき、しかも被打抜き板の搬送に必要な空間を十分に確保できる。
請求項7記載のプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法は、金型上昇工程において、パンチ及びダイを、被打抜き板及びストリッパ部材と共に、その状態を維持したまま上昇させて第1の伸縮手段を圧縮し、パンチ、ダイ、及びストリッパ部材を上限位置まで移動させる。
また、打抜き完了工程で、固定したパンチに対してダイを下降させながら被打抜き板からパンチを離隔し、引き続き金型下降工程でストリッパ部材、ダイ、及びパンチを下降させるので、被打抜き板の打抜き時に生じる打抜きカス自体に、カス上りする方向とは逆方向の力を付与できる。そして、ストリッパ部材、ダイ、及びパンチの下降途中でパンチ及びストリッパ部材の下降を順次停止させ、ダイをそのまま停止位置まで下降させるので、打抜きカス自体をダイに閉じ込めたまま、打抜きカス自体にカス上りする方向とは逆方向の力を付与してカス上りの発生を防止でき、しかも被打抜き板の搬送に必要な空間を十分に確保できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係るプレス用打抜き金型装置の説明図、図2〜図7は本発明の一実施の形態に係るプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法の各工程の説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るプレス用打抜き金型装置(以下、単に金型装置ともいう)10は、条材である被打抜き板11を打抜くためのパンチ12及びダイ13を有するものであり、打抜き時にパンチ12は固定され、ダイ13は被打抜き板11の打抜き方向に移動可能となった装置である。以下、詳しく説明する。
金型装置10は、パンチ12が設けられた上型14と、ダイ13が設けられた下型15とを有している。この上型14は、図示しないボルスタに取付けられた金型可動用プレート(固定プレートの一例)16に、自由状態では伸張状態(圧縮ばね)にある金型可動用スプリング(第1の伸縮手段の一例)17を介して吊るされている。なお、金型可動用プレート16と上型14との間には、上型用吊ボルト18が設けられ、金型可動用プレート16に対して上型14を上下方向に移動可能にすると共に、移動範囲も調整されている。
上型14の端部にはガイドポスト19の上側が取付け固定され、このガイドポスト19の下側に、圧縮ばね20を介して設けられた下型15が、上下方向に移動可能に設けられている。これにより、上型14及び下型15は、ガイドポスト19によって一体となって、金型可動用プレート16に吊るすことができる。
上型14には、パンチホルダー21と、このパンチホルダー21の下方に向けてパンチ12を固定するためのパンチプレート22とが設けられている。
この上型14の下方には、打抜き完了後の被打抜き板11をパンチ12から離隔するストリッパ部材23が、自由状態では伸張状態(圧縮ばね)にあるストリッパ部材可動用スプリング(第2の伸縮手段の一例)24を介して設けられている。このストリッパ部材23は、パンチ12の先部が下方に突出可能に設けられたストリッパ25と、このストリッパ25が取付けられるストリッパホルダー26とを有している。
なお、金型可動用スプリング17とストリッパ部材可動用スプリング24は、金型装置10の使用時において、ダイ13が上昇する場合、金型可動用スプリング17が圧縮した後にストリッパ部材可動用スプリング24が圧縮し、ダイ13が下降する場合、ストリッパ部材可動用スプリング24が伸張した後に金型可動用スプリング17が伸張するような製品品質(例えば、強度、硬度)を備えたものを使用している。また、金型可動用スプリング17とストリッパ部材可動用スプリング24は、金型装置10の使用時において、ダイ13が上昇する場合、ストリッパ部材可動用スプリング24が圧縮した後に金型可動用スプリング17が圧縮し、ダイ13が下降する場合、金型可動用スプリング17が伸張した後にストリッパ部材可動用スプリング24が伸張するような製品品質を備えたものを使用することも可能である。
ストリッパホルダー26は、パンチホルダー21に、ストリッパ部材可動用スプリング24を介して吊るされている。なお、ストリッパホルダー26とパンチホルダー21との間にはストリッパ部材用ボルト27が設けられているので、パンチホルダー21に対してストリッパホルダー26を上下方向に移動可能にすると共に、移動範囲も調整されている。ここで、ストリッパ部材可動用スプリング24が自由状態となって、ストリッパ部材23が下端位置にあるとき、パンチ12の先端は、ストリッパ25の内部に配置され、ストリッパ25の下面より下方へ突出しない状態になっている。
また、ストリッパホルダー26には、ガイドポスト19が貫通し、ストリッパホルダー26はガイドポスト19に沿って上下方向に移動可能に設けられているので、パンチホルダー21及び下型15に対してストリッパホルダー26を位置決めすることができる。
ストリッパ25の下方には、被打抜き板11の幅方向両側で、しかも搬送方向に沿って(本実施の形態においては、図手前から奥側へ水平方向に)、複数のガイドローラ(搬送用ガイドの一例)28が略等間隔に設けられている。このガイドローラ28は、パンチホルダー21に設けられた円柱状の取付け部29の下端に設けられている。なお、取付け部29は、上側が圧縮ばね30を介してパンチホルダー21に設けられ、下側がストリッパ部材23を貫通して設けられている。この取付け部29の下側は上側よりも縮径し、段差が形成されている。
これにより、圧縮ばね30によってガイドローラ28を上下方向に移動でき、段差によってストリッパ25の下面に対するガイドローラ28の突出量も調整されている。
下型15の上部に設けられたダイ13には、パンチ12により打抜かれた打抜き片(打抜きカスともいう)が貯留される抜き孔31と、ストリッパ25とダイ13との接触時に、ガイドローラ28が侵入可能な装入部32と、被打抜き板11の打抜き箇所の位置決めを行うパイロットピン33とが設けられている。
このパイロットピン33は、ガイドローラ28と同様、被打抜き板11の幅方向両側で、しかも搬送方向に沿って(本実施の形態においては、図手前から奥側へ水平方向に)、略等間隔に設けられている。このため、ストリッパ25には、ガイドローラ28とパイロットピン33が侵入可能な装入部(図示しない)が設けられ、また、ダイ13には、ガイドローラ28が装入可能な装入部32とパイロットピン33が設けられている。なお、図1中には、取付け部29、装入部32、及びパイロットピン33を、それぞれ一方側のみ示している。
前記した金型装置10を使用して被打抜き板11の打抜きを行う場合は、制御部(図示しない)により下型15を上昇させることで実施できる。
続いて、本発明の一実施の形態に係るプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法を、前記したプレス用打抜き金型装置10を参照しながら説明する。
まず、打抜き対象となる被打抜き板11を、送り装置(図示しない)によりガイドローラ28に沿って打抜き位置まで搬送する。
次に、図1に示すように、下型15を制御部により上昇させることで、パンチ12に向かってダイ13を上昇させ、図2に示すように、ストリッパ25の下面とダイ13の上面とで、被打抜き板11を挟み固定する。このとき、被打抜き板11の幅方向両側に形成されているパイロット孔(図示しない)に、パイロットピン33が装入されて被打抜き板11の位置決めが行われると共に、ガイドローラ28は装入部32に侵入した後、ダイ13によって押し上げられながら圧縮ばね30が圧縮する(以上、準備工程)。
連続してダイ13を上昇させることにより、図2に示す状態から、ストリッパ部材23、ダイ13、及びパンチ12が、その状態を維持したまま上昇しながら、図3に示すように、上型14を吊持する金型可動用スプリング17が圧縮する。なお、このとき、上型14は上限位置(金型可動用プレート16と接触する位置)まで移動し、パンチ12が固定された状態になる。また、ストリッパ部材可動用スプリング24は伸張した状態である(以上、金型上昇工程)。
更に連続してダイ13を上昇させることにより、図3に示す状態から、上昇が停止し固定されたパンチ12に対して、ダイ13及びストリッパ部材23が上昇しながら、図4に示すように、パンチ12とストリッパ部材23との間に設けられたストリッパ部材可動用スプリング24が圧縮し、ストリッパ25の下面からパンチ12の先端部が突出する。
これにより、被打抜き板11の打抜きが行われる(以上、打抜き工程)。
被打抜き板11の打抜きが行われた後、ダイ13を下降させることにより、図4に示す状態から図5に示すように、ストリッパ部材可動用スプリング24が伸張し、固定されたパンチ12に対してストリッパ部材23が下降し、被打抜き板11からパンチ12が離隔される。このとき、ストリッパ部材23は、ストリッパ部材用ボルト27によって下限位置まで移動し、パンチホルダー21に対してその位置が固定される。
これにより、被打抜き板11の打抜き時に生じる打抜き片は、カス上りする方向(パンチ12の離隔方向)とは逆方向の力(慣性力)を受けながらパンチ12から引き離される(以上、打抜き完了工程)。
連続してダイ13を下降させることで、図5に示す状態から、金型可動用プレート16に対して、ダイ13、ストリッパ部材23、及びパンチ12を下降させながら金型可動用スプリング17を伸張させ、図6に示す状態にする。このとき、上型14は、上型用吊ボルト18によって下限位置まで移動し、金型可動用プレート16に対してその位置が固定される。
更に、連続してダイ13を下降させることで、図7に示すように、金型可動用プレート16に対する下降が停止した上型14及びストリッパ部材23に対して、ダイ13をその初期位置(停止位置)まで下降させる。
以上のように、ダイ13を下降させることにより、打抜き片をパンチ12から引き離した後、更に打抜き片をダイ13に閉じ込めたまま、打抜き片をカス上りする方向とは逆方向に移動させることができるため、カス上りの発生を抑制、更には防止することができる。
このとき、パイロットピン33が、打抜き完了後の被打抜き板11のパイロット孔(図示しない)から引き抜かれると共に、ガイドローラ28も装入部32から引き抜かれながら圧縮ばね30が伸張する(以上、金型下降工程)。
そして、送り装置を使用し、新たな打抜き箇所が打抜き位置に配置されるように被打抜き板11を搬送し、前記した操作を繰り返し行う。これにより、連続的に打抜き加工を実施できる。
前記したように、被打抜き板11の打抜き後、ストリッパ部材23及び下型15を下降させることで、打抜き片にカス上りする方向とは逆方向の力を容易に付与できるので、カス上りの発生を防止することができる。
続いて、変形例に係るプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法を、前記したプレス用打抜き金型装置10を参照しながら説明するが、金型可動用スプリングとストリッパ部材可動用スプリングの圧縮時期及び伸縮時期が、前記したプレス打抜き方法とは逆になっていること以外は略同一であるため、同一部分については詳しい説明を省略する。
図2に示すように、準備工程で被打抜き板11を挟み固定したストリッパ部材23とダイ13を上昇させることにより、固定されたパンチ12に対して、ダイ13及びストリッパ部材23が上昇しながら、被打抜き板11の打抜きが行われる前の状態(例えば、ストリッパ部材23の下面とパンチ12の下端面が同一位置)まで、パンチ12とストリッパ部材23との間に設けられたストリッパ部材可動用スプリング24が圧縮する。
更に連続してダイ13を上昇させることにより、ストリッパ部材23、ダイ13、及びパンチ12が、その状態を維持したまま上昇しながら、上型14を吊持する金型可動用スプリング17が圧縮する(以上、金型上昇工程)。
これにより、パンチ12が上限位置まで移動して上昇が停止する。このパンチ12に対して、ダイ13及びストリッパ部材23を更に上昇させ押圧することで、ストリッパ部材可動用スプリング24を略完全に圧縮させる。
これにより、ストリッパ25の下面からパンチ12の先端部が突出し、被打抜き板11の打抜きが行われる(以上、打抜き工程)。
被打抜き板11の打抜きが行われた後、ダイ13を下降させることにより、固定したパンチ12に対してストリッパ部材23が下降し、被打抜き板11からパンチ12が離隔される。
これにより、被打抜き板11の打抜き時に生じる打抜き片は、カス上りする方向とは逆方向の力を受けながらパンチ12から引き離される(以上、打抜き完了工程)。
更にダイ13を下降させることにより、金型可動用スプリング17が伸張し、ストリッパ部材23、ダイ13、及びパンチ12が下降する。このとき、上型14は、上型用吊ボルト18によって下限位置まで移動し、金型可動用プレート16に対してその位置が固定される。連続してダイ13を下降させることで、ストリッパ部材23は、被打抜き板11から更に引き離され、ストリッパ部材用ボルト27によって下限位置まで移動し、パンチホルダー21に対してその位置が固定される。
そして、図7に示すように、金型可動用プレート16に対する下降が停止した上型14及びストリッパ部材23に対して、ダイ13をその初期位置(停止位置)まで下降させる。
以上のように、ダイ13を下降させることにより、前記したように、カス上りの発生を抑制、更には防止することができる(以上、金型下降工程)。
以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のプレス用打抜き金型装置及びこれを用いたプレス打抜き方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、上型にパンチが設けられ、下型にダイが設けられた場合について説明したが、上型にダイを設け、下型にパンチを設けることも可能である。
そして、前記実施の形態のように、上型にパンチ、下型にダイを設けた場合、下型の下限位置より僅か上方に、下型の下降を途中で停止するストッパー部材を配置することで、下型の下降時に下型をストッパー部材に衝突させて停止させ、その衝撃力で打抜き片を下方へ移動させることも可能である。
本発明の一実施の形態に係るプレス用打抜き金型装置の説明図である。 本発明の一実施の形態に係るプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法の準備工程の説明図である。 同プレス打抜き方法の金型上昇工程の説明図である。 同プレス打抜き方法の打抜き工程の説明図である。 同プレス打抜き方法の打抜き完了工程の説明図である。 同プレス打抜き方法の金型下降工程の説明図である。 同プレス打抜き方法の金型下降工程の説明図である。
符号の説明
10:プレス用打抜き金型装置、11:被打抜き板、12:パンチ、13:ダイ、14:上型、15:下型、16:金型可動用プレート(固定プレート)、17:金型可動用スプリング(第1の伸縮手段)、18:上型用吊ボルト、19:ガイドポスト、20:圧縮ばね、21:パンチホルダー、22:パンチプレート、23:ストリッパ部材、24:ストリッパ部材可動用スプリング(第2の伸縮手段)、25:ストリッパ、26:ストリッパホルダー、27:ストリッパ部材用ボルト、28:ガイドローラ(搬送用ガイド)、29:取付け部、30:圧縮ばね、31:抜き孔、32:装入部、33:パイロットピン

Claims (7)

  1. 被打抜き板を打抜くためのパンチ及びダイを有するプレス用打抜き金型装置において、
    打抜き時に前記パンチは固定されており、前記ダイは前記被打抜き板の打抜き方向に移動可能となっていることを特徴とするプレス用打抜き金型装置。
  2. 請求項1記載のプレス用打抜き金型装置において、前記パンチ及び前記ダイは一体となっており、該パンチが第1の伸縮手段を介して固定プレートに吊持して設けられ、該第1の伸縮手段により前記パンチ及び前記ダイが前記固定プレートに対して上下方向に移動可能になっていることを特徴とするプレス用打抜き金型装置。
  3. 請求項2記載のプレス用打抜き金型装置において、前記パンチには、打抜き完了後の前記被打抜き板を該パンチから離隔するストリッパ部材が第2の伸縮手段を介して設けられていることを特徴とするプレス用打抜き金型装置。
  4. 請求項3記載のプレス用打抜き金型装置において、前記ストリッパ部材には、前記被打抜き板の搬送用ガイドが設けられていることを特徴とするプレス用打抜き金型装置。
  5. 打抜き時に固定されたパンチに向かってダイを移動させ、被打抜き板の打抜きを行った後、前記ダイを前記被打抜き板から引き抜くことを特徴とするプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法。
  6. パンチ及びダイを用いて被打抜き板を打抜くプレス打抜き方法において、
    固定された前記パンチに向かって前記ダイを上昇させ、前記パンチが突出可能に設けられたストリッパ部材と前記ダイとで前記被打抜き板を挟み固定する準備工程と、
    前記ストリッパ部材、前記ダイ、及び前記パンチを、その状態を維持したまま上昇させると共に、前記パンチを吊持する第1の伸縮手段を圧縮させる金型上昇工程と、
    上昇が停止した前記パンチに対して、前記ダイ及び前記ストリッパ部材を更に上昇させると共に、前記パンチと前記ストリッパ部材との間に設けられた第2の伸縮手段を圧縮させ、前記被打抜き板の打抜きを行う打抜き工程と、
    前記ダイを下降させると共に前記第2の伸縮手段を伸張させ、停止した前記パンチに対して前記ストリッパ部材を下降させ、前記被打抜き板から前記パンチを離隔する打抜き完了工程と、
    前記ダイ、前記ストリッパ部材、及び前記パンチを下降させると共に前記第1の伸縮手段を伸張させ、更にこの下降途中で、前記パンチ及び前記ストリッパ部材の下降を停止させ、前記ダイをそのまま停止位置まで下降させる金型下降工程とを有することを特徴とするプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法。
  7. パンチ及びダイを用いて被打抜き板を打抜くプレス打抜き方法において、
    固定された前記パンチに向かって前記ダイを上昇させ、前記パンチが突出可能に設けられたストリッパ部材と前記ダイとで前記被打抜き板を挟み固定する準備工程と、
    固定された前記パンチに対して、前記ダイ及び前記ストリッパ部材を上昇させると共に、前記パンチと前記ストリッパ部材との間に設けられた第2の伸縮手段を、前記被打抜き板の打抜きが行われる前の状態まで圧縮させた後、前記ストリッパ部材、前記ダイ、及び前記パンチを、その状態を維持したまま更に上昇させると共に、前記パンチを吊持する第1の伸縮手段を圧縮させる金型上昇工程と、
    上昇が停止した前記パンチに対して、前記ダイ及び前記ストリッパ部材を更に上昇させると共に、前記第2の伸縮手段を更に圧縮させ、前記被打抜き板の打抜きを行う打抜き工程と、
    前記ダイを下降させると共に前記第2の伸縮手段を伸張させ、固定した前記パンチに対して前記ストリッパ部材を下降させ、前記被打抜き板から前記パンチを離隔する打抜き完了工程と、
    前記ダイ、前記ストリッパ部材、及び前記パンチを下降させると共に前記第1の伸縮手段を伸張させて前記パンチの下降を停止させ、その下降途中で引き続き前記第2の伸縮手段を更に伸張させて前記ストリッパ部材の下降を停止させ、前記ダイをそのまま停止位置まで下降させる金型下降工程とを有することを特徴とするプレス用打抜き金型装置を用いたプレス打抜き方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102699182A (zh) * 2012-06-05 2012-10-03 宁波世捷新能源科技有限公司 一种用于锂离子电池电芯可调式精确定位打孔的装置
CN104338828A (zh) * 2013-08-07 2015-02-11 江苏博俊工业科技股份有限公司 小孔冲头防折断冲孔模具
CN108213204A (zh) * 2018-01-15 2018-06-29 芜湖市元山机械制造有限公司 一种上板悬置孔加强板分切冲孔模

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