JP3744783B2 - 形状加工金型装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄板帯状材から半導体装置用リードフレーム、電動機用鉄芯片等の電子部品を所要の形状に形成する形状加工金型装置に係る。特に、打ち抜きスクラップの浮き上がり防止機能を有する形状加工金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品の一例である半導体装置用リードフレームを形成する一般的な打ち抜き加工には、図6、図7に示すように、1対のガイドレール50でガイドされて間歇走行する薄板帯状材51のスクラップ52となる不要部分を打ち抜き除去する形状加工パンチ53と、これと対をなす形状加工ダイブロック54とで構成される複数の形状加工ステージが配列された形状加工金型装置55が用いられている。これを図示しないプレス機械のラムとボルスターとの間に装着し、薄板帯状材51を形状加工金型装置55内の走行路に沿って間歇走行させ、形状加工ステージの所要の形状を同時に打ち抜く加工を行うと共に、打ち抜き除去されたスクラップ52を、形状加工ダイブロック54に対応する抜き落し孔56を通して排出することにより半導体装置用リードフレームの所要の形状を形成するようにしている。
【0003】
形状加工金型装置55は、図示しないプレス機械の昇降し得るラムに取付けられた上型57と、図示しないボルスタープレートに取付けられた下型59とを有しており、上型57にはリードフレームの所要の形状を形成するストリッパープレート58にガイドされた形状加工パンチ53が、下型59には形状加工パンチ53と対をなす形状加工ダイブロック54が薄板帯状材51の走行領域内に所定の順序で配列され、且つ形状加工ダイブロック54を保持するダイプレート60には薄板帯状材51の間歇走行時に薄板帯状材51をリフトするための複数のリフターピン61が適切な位置に配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示すように、形状加工金型装置55では、打ち抜き後にストリッパープレート58の上昇と薄板帯状材51の形状加工ダイブロック54からの離脱とが同時に行われるので、薄板帯状材51の打ち抜き空間部62を含み形状加工ダイブロック54内に抜き込まれたスクラップ52と形状加工パンチ53の打ち抜きパンチ面63とで形成される真空部64と、形状加工ダイブロック54内で滞留したスクラップ52aと抜き込まれたスクラップ52との間に形成される圧縮空気部65との協働作用により、薄板帯状材51が形状加工ダイブロック54から離脱する際に、抜き込まれたスクラップ52が薄板帯状材51と共に形状加工ダイブロック54内から離脱して形状加工ダイブロック54上に浮き上がり形状加工ダイブロック54上に落下して、これが元で打ち抜き製品に打痕が生じたり、形状加工金型装置55を破損する等製品の品質及び生産性を低下させる要因となっていた。そしてスクラップ52の浮き上がり防止のための対策として、形状加工ダイブロック54の打ち抜き部のエッジを糸面取りしたり、スクラップ52の吸引や空気の吹き付け等を行うことによってある程度の効果がみられるものの安定性がなくバラツキが生じ問題解決に至っていない。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、スクラップの浮き上がり防止機能を備え、品質の良好な電子部品を安定して製造することができる形状加工金型装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係る形状加工金型装置は、パンチプレートに装着固定された所要数の形状加工パンチと該形状加工パンチをガイドするストリッパープレートとを含む上型と、前記形状加工パンチと対となる形状加工ダイブロックを装着固定したダイプレートを含む下型とを備え、前記ダイプレートと前記ストリッパープレートとの間を間歇走行する薄板帯状材から前記形状加工パンチと前記形状加工ダイブロックにより電子部品の所要の形状を形成する形状加工金型装置において、前記下型が前記上型に対して上昇し前記下型と前記上型との間に前記薄板帯状材を挟持して前記薄板帯状材から前記形状加工パンチによってスクラップとなる打ち抜き領域部を前記形状加工ダイブロック内に抜き込んだ後、前記下型が前記上型に対して下降する際に、前記上型に設けられた前記ストリッパープレートが前記薄板帯状材より離脱してから前記薄板帯状材の前記ダイプレートへの押し付けを解除する複数のタイミング調整用材料押さえ部材を前記上型に設け、しかも、前記薄板帯状材の間歇走行をガイドする複数のストックガイドリフトピンを、前記薄板帯状材の走行路を挟んで対向して前記上型に設けた。
【0007】
このような構成とすることにより、形状加工ダイブロック内に抜き込まれたスクラップと形状加工パンチの打ち抜きパンチ面とストリッパープレートとで挟まれて形成され薄板帯状材の打ち抜き空間部を含む真空部を、ストリッパープレートの薄板帯状材からの離脱と共に解除することができる。このため、抜き込まれたスクラップが真空による圧力差のため形状加工ダイブロック内から離脱し薄板帯状材に付着して形状加工ダイブロック上面に浮き上がることを防止することができる。
【0008】
本発明に係る形状加工金型装置において、前記薄板帯状材の間歇走行をガイドする複数のストックガイドリフトピンを、前記薄板帯状材の走行路を挟んで対向して前記上型に設けているので、下型と上型との間に薄板帯状材を上型より離した状態で支持することができ、打ち抜き加工後に下型が上型に対して下降する際に、複数のタイミング調整用材料押さえピンによる薄板帯状材のダイプレートへの押し付けを可能としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る形状加工金型装置をプレス装置に装着した場合の説明図、図2は同形状加工金型装置における打ち抜き加工開始時の薄板帯状材に対する上型と下型の位置関係を示す説明図、図3は同形状加工金型装置における形状加工パンチにより薄板帯状材からスクラップが形状加工ダイブロック内に抜き込まれた状態を示す説明図、図4は同形状加工金型装置における打ち抜き加工後に薄板帯状材より形状加工パンチが離脱した状態を示す説明図、図5は同形状加工金型装置における打ち抜き加工後に薄板帯状材よりストリッパープレートが離脱した状態を示す説明図である。
【0010】
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る形状加工金型装置10は、パンチホルダー18と、パンチホルダー18に固定されたパンチプレート11aで保持された所要数の形状加工パンチ11と、ストリッパーホルダー12に固定され形状加工パンチ11をガイドするストリッパープレート13を含む上型14と、ダイシュー24とダイシュー24に固定されたダイプレート16に保持され形状加工パンチ11と対となる形状加工ダイブロック15とを含む下型17とを備えている。また、上型14には一端側が形状加工パンチ11を固定するパンチホルダー18内に図示しないバネを介して上下に可動自在になるように取付けられ、他端が、例えば、0.05〜0.25mm程度の導電性金属からなる薄板帯状材19に接触し、これをダイプレート16に押し付ける複数のタイミング調整用材料押さえ部材の一例であるタイミング調整用材料押さえピン20が設けられている。更に、上型14には、一端側が形状加工パンチ11を固定するパンチホルダー18内に図示しないバネを介して上下に可動自在になるように薄板帯状材19の走行路を挟んで対向して取付けられ他端側のガイド部21で薄板帯状材19の間歇走行をガイドしている複数のストックガイドリフトピン22が設けられている。
【0011】
上型14は、上型14のパンチホルダー18でプレス装置20aの固定フレーム23に固定されている。また、下型17はダイシュー24でプレス装置20aのラム駆動部26に連接し昇降自在に装着されたラムプレート25に固定されている。このような構成にすることにより、ラム駆動部26を駆動し、これと連接するラムプレート25を下型17と共に昇降することによって、下型17と上型14との間で上型14より離れた状態で支持されている薄板帯状材19を上型14のストリッパープレート13と下型17のダイプレート16により挟持して形状加工パンチ11によりプレス打ち抜きすることができる。
【0012】
図1に示すように、上型14には薄板帯状材19の移動に際して薄板帯状材19の幅方向の位置を規制すると共に薄板帯状材19を支持する複数のストックガイドリフトピン22と、薄板帯状材19に接触して押圧する複数のタイミング調整用材料押さえピン20が設けられているので、下型17と上型14との間に薄板帯状材19を上型14より離した状態で保持することができ、更に薄板帯状材19を上型14に設けられた図示しない薄板帯状材19の送り装置を用いてプレス装置20aの打ち抜き加工の動作と同期させて間歇走行させることができる。図1、図3に示すように、ラム駆動部26に連接したラムプレート25を下型17と共に上型14に向けて上昇することによって、薄板帯状材19はダイプレート16と接触する。ラム駆動部26に連接したラムプレート25を下型17と共に上型14に向けて更に上昇すると、タイミング調整用材料押さえピン20はパンチホルダー18に図示しないバネを介して上下に可動自在に取付けられているため、タイミング調整用材料押さえピン20はパンチホルダー18に向かってスライドしてその先端は薄板帯状材19を押さえた状態でストリッパープレート13面と同一高さとなるまで収納される。
【0013】
同様に、ストックガイドリフトピン22はパンチホルダー18に図示しないバネを介して上下に可動自在に取付けられているため、ストックガイドリフトピン22は薄板帯状材19をガイド部21で保持した状態で、その先端部分がダイプレート16に設けられているストックガイドリフトピン22用の収納ホール(逃げ孔部)27内のストッパー(収納深さ調整用ブロック)27aに接触し、次いでパンチホルダー18に向かってスライドして、薄板帯状材19をガイド部21に設けられた隙間の有する可動代を残したままストリッパープレート13内に収納される。このため、ラム駆動部26に連接したラムプレート25を下型17と共に上型14に向けて更に上昇することにより、薄板帯状材19はストリッパープレート13とダイプレート16により挟持される状態となる。ラム駆動部26に連接したラムプレート25を下型17と共に上型14に向けて更に上昇すると、ストリッパープレート13を保持するストリッパーホルダー12は図示しないバネを介してパンチホルダー18に取付けられているため、ストリッパープレート13に対して相対的に形状加工パンチ11が下降して薄板帯状材19は形状加工パンチ11によりプレス打ち抜きされる。薄板帯状材19から形状加工パンチ11によって打ち抜かれたスクラップ28は形状加工ダイブロック15内に抜き込まれる。
【0014】
プレス打ち抜き後、ラム駆動部26に連接したラムプレート25を下型17と共に上型14に対して下降すると、図1、図4に示すように、ストリッパーホルダー12は図示しないバネを介してパンチホルダー18に取付けられているため、バネの反力により、ストリッパープレート13とダイプレート16により薄板帯状材19が挟持された状態で、形状加工パンチ11が最初に薄板帯状材19より離脱する。図1、図5に示すように、ラム駆動部26に連接したラムプレート25を下型17と共に上型14に対して更に下降すると、薄板帯状材19よりストリッパープレート13が離脱する状態となるが、タイミング調整用材料押さえピン20はパンチホルダー18に図示しないバネを介して取付けられているため、バネの反力によりタイミング調整用材料押さえピン20は薄板帯状材19をダイプレート16に押し付けている。
【0015】
引き続いて、ラム駆動部26に連接したラムプレート25を下型17と共に上型14に対して下降すると、薄板帯状材19がダイプレート16から離脱して、下型17と上型14との間に複数のストックガイドリフトピン22と複数のタイミング調整用材料押さえピン20によって薄板帯状材19が上型14より離れて支持される状態となる。このようにタイミング調整用材料押さえピン20を設けることにより、薄板帯状材19のダイプレート16からの離脱をストリッパープレート13が薄板帯状材19から離脱した後に行われるように離脱のタイミング調整ができる。これによって、図4に示すように、形状加工ダイブロック15内に抜き込まれたスクラップ28と形状加工パンチ11の打ち抜きパンチ面30とストリッパープレート13とで挟まれて形成され薄板帯状材19の打ち抜き空間部29を含む真空部31を、ストリッパープレート13の薄板帯状材19からの上昇と共に解除することができる。
【0016】
次に、本発明の一実施の形態に係る形状加工金型装置10を適用した形状加工方法について詳細に説明する。
図1、図2に示すように、ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17が下降した状態で、例えばコイル状の長尺の薄板帯状材19の幅方向の両端部分を複数のストックガイドリフトピン22の間に挿入し、複数のタイミング調整用材料押さえピン20で支持して、上型14に設けられた図示しない薄板帯状材19の送り装置により薄板帯状材19が形状加工ダイブロック15上の打ち抜き予定位置まで間歇的に進行して停止した後、ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17を上昇させると、複数のストックガイドリフトピン22と複数のタイミング調整用材料押さえピン20で支持されている薄板帯状材19の下面にダイプレート16が接触する。ストックガイドリフトピン22に備えられた図示しないバネによるスプリング荷重と、タイミング調整用材料押さえピン20に備えられた図示しないバネによるスプリング荷重は、いずれもラム駆動部26の上昇力に比較して小さいため、下型17の上昇が進むと、図3に示すように、タイミング調整用材料押さえピン20はパンチホルダー18内で上側にスライドし薄板帯状材19に接触している他端はストリッパープレート13内に収納される。また、ストックガイドリフトピン22はパンチホルダー18内で上側にスライドすると共に薄板帯状材19をガイド部21で保持している先端部はダイプレート16に設けられているストックガイドリフトピン22用の収納ホール27内の所定深さで形成された底面に接触して収納される。このため、薄板帯状材19はストリッパープレート13とダイプレート16により挟持される状態となる。ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17を更に上昇させると、パンチプレート11aに固定された形状加工パンチ11がストリッパープレート13の面より突出し、図3に示すように、薄板帯状材19は形状加工パンチ11によってスクラップ28となる打ち抜き領域部が打ち抜かれ、スクラップ28は形状加工ダイブロック15内に抜き込まれる。
【0017】
薄板帯状材19から形状加工パンチ11によってスクラップ28となる打ち抜き領域部が形状加工ダイブロック15内に抜き込まれると、ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17は上昇から下降に転じる。ストリッパープレート13が設けられているストリッパーホルダー12はパンチホルダー18に対してバネを介して取付けられているため、ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17を下降させると、形状加工パンチ11が相対的に薄板帯状材19に対して上昇し、薄板帯状材19から形状加工パンチ11が最初に離脱して、図4に示すように、薄板帯状材19の打ち抜き空間部29を含み、形状加工ダイブロック15内に抜き込まれたスクラップ28と形状加工パンチ11の打ち抜きパンチ面30とストリッパープレート13で囲まれた領域が真空状態(真空部31)となる。
【0018】
ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17を更に下降させると、図5に示すように、薄板帯状材19からストリッパープレート13が離脱する。このとき、薄板帯状材19とストリッパープレート13との間に空気が進入して、真空部31の真空状態が解除される。一方、薄板帯状材19はタイミング調整用材料押さえピン20によりダイプレート16に押し付けられているため、薄板帯状材19が形状加工ダイブロック15内に抜き込まれたスクラップ28に対して蓋の役目を行い、真空部31の真空状態の解除に伴う空気の吸い込みと、形状加工ダイブロック15内で滞留したスクラップ28a及び抜き込まれたスクラップ28との間に形成される圧縮空気部32との協働作用によるスクラップ28の形状加工ダイブロック15内からの浮き上がりを防止している。
【0019】
ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17が更に下降すると、タイミング調整用材料押さえピン20の薄板帯状材19をダイプレート16側に押し付ける押し付け力は徐々に低下して、ダイプレート16が薄板帯状材19より離脱した時点で薄板帯状材19に対する材料押さえピン20による押し付け力は解除される。薄板帯状材19に対するタイミング調整用材料押さえピン20による押し付け力が解除されても、真空状態は既に解除されており、また、形状加工ダイブロック15内に形成される圧縮空気部32の圧力もタイミング調整用材料押さえピン20の薄板帯状材19をダイプレート16側に押し付ける押し付け力が徐々に低下するのに伴って低下しているので、スクラップ28が形状加工ダイブロック15内から浮き上がることはない。
ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17が初期位置に復帰すると、薄板帯状材19は下型17と上型14との間に複数のストックガイドリフトピン22と複数のタイミング調整用材料押さえピン20によって上型14より離れて支持された状態となる。この状態で上型14に設けられた図示しない薄板帯状材19の送り装置により薄板帯状材19を形状加工ダイブロック15上の打ち抜き予定位置まで間歇的に進め、打ち抜き予定位置まで進行し停止した後、ラム駆動部26に連接したラムプレート25に固定された下型17を上昇させることにより次の打ち抜き加工を行う。
【0020】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、例えば、本実施の形態では形状加工金型装置内に連続した長尺の薄板帯状材を間歇的に順次送り込んで打ち抜き加工を行ったが、薄板帯状材を1枚毎形状加工金型装置内に送り込んで打ち抜き加工を行ってもよい。
また、形状加工金型装置を一体化した順送り形状加工金型装置として説明したが、形状加工パンチと、これに対となる形状加工ダイブロックとを備えた形状加工ステージ毎に分割した形状加工金型装置とし、これらの形状加工金型装置を独立したプレス装置に装着することもできる。これによって、金型の交換、メンテナンス等の作業性、生産性が著しく向上する。
【0021】
【発明の効果】
請求項記載の形状加工金型装置においては、下型が上型に対して上昇し下型と上型との間に薄板帯状材を挟持して薄板帯状材から形状加工パンチによってスクラップとなる打ち抜き領域部を形状加工ダイブロック内に抜き込んだ後、下型が上型に対して下降する際に、上型に設けられたストリッパープレートが薄板帯状材より離脱してから薄板帯状材のダイプレートへの押し付けを解除する複数のタイミング調整用材料押さえ部材を上型に設けたので、形状加工ダイブロック内のスクラップと形状加工パンチの打ち抜きパンチ面とストリッパープレートとで形成され薄板帯状材の打ち抜き空間部を含む真空部がストリッパープレートの薄板帯状材からの離脱と共に解除されてスクラップの浮き上がりが防止でき、形状加工ダイブロック、形状加工パンチの損傷がなくなり、作業性を著しく向上させることができて、電子部品の生産性を大きく向上させることができる。
【0022】
また、薄板帯状材の間歇走行をガイドする複数のストックガイドリフトピンが、薄板帯状材の走行路を挟んで対向して上型に設けられているので、薄板帯状材の動きを確実に制御でき、高歩留りで高い優れた品質の電子部品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る形状加工金型装置をプレス装置に装着した場合の説明図である。
【図2】同形状加工金型装置における打ち抜き加工開始時の薄板帯状材に対する上型と下型の位置関係を示す説明図である。
【図3】同形状加工金型装置における形状加工パンチにより薄板帯状材からスクラップが形状加工ダイブロック内に抜き込まれた状態を示す説明図である。
【図4】同形状加工金型装置における打ち抜き加工後に薄板帯状材より形状加工パンチが離脱した状態を示す説明図である。
【図5】同形状加工金型装置における打ち抜き加工後に薄板帯状材よりストリッパープレートが離脱した状態を示す説明図である。
【図6】従来の形状加工金型装置の構造を示す説明図である。
【図7】従来の形状加工金型装置における打ち抜き加工後に薄板帯状材よりストリッパープレートが離脱した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10:形状加工金型装置、11:形状加工パンチ、11a:パンチプレート、12:ストリッパーホルダー、13:ストリッパープレート、14:上型、15:形状加工ダイブロック、16:ダイプレート、17:下型、18:パンチホルダー、19:薄板帯状材、20:タイミング調整用材料押さえピン(タイミング調整用材料押さえ部材)、20a:プレス装置、21:ガイド部、22:ストックガイドリフトピン、23:固定フレーム、24:ダイシュー、25:ラムプレート、26:ラム駆動部、27:収納ホール、27a:ストッパー、28、28a:スクラップ、29:打ち抜き空間部、30:打ち抜きパンチ面、31:真空部、32:圧縮空気部

Claims (1)

  1. パンチプレートに装着固定された所要数の形状加工パンチと該形状加工パンチをガイドするストリッパープレートとを含む上型と、前記形状加工パンチと対となる形状加工ダイブロックを装着固定したダイプレートを含む下型とを備え、前記ダイプレートと前記ストリッパープレートとの間を間歇走行する薄板帯状材から前記形状加工パンチと前記形状加工ダイブロックにより電子部品の所要の形状を形成する形状加工金型装置において、
    前記下型が前記上型に対して上昇し前記下型と前記上型との間に前記薄板帯状材を挟持して前記薄板帯状材から前記形状加工パンチによってスクラップとなる打ち抜き領域部を前記形状加工ダイブロック内に抜き込んだ後、前記下型が前記上型に対して下降する際に、前記上型に設けられた前記ストリッパープレートが前記薄板帯状材より離脱してから前記薄板帯状材の前記ダイプレートへの押し付けを解除する複数のタイミング調整用材料押さえ部材を前記上型に設け、しかも、前記薄板帯状材の間歇走行をガイドする複数のストックガイドリフトピンが、前記薄板帯状材の走行路を挟んで対向して前記上型に設けられていることを特徴とする形状加工金型装置。
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