JPH0731163A - インバータの制御方法および制御回路 - Google Patents

インバータの制御方法および制御回路

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Publication number
JPH0731163A
JPH0731163A JP5174552A JP17455293A JPH0731163A JP H0731163 A JPH0731163 A JP H0731163A JP 5174552 A JP5174552 A JP 5174552A JP 17455293 A JP17455293 A JP 17455293A JP H0731163 A JPH0731163 A JP H0731163A
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JP
Japan
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switching element
inverter
output signal
signal
circuit
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JP5174552A
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Inventor
Tadayoshi Kachi
忠義 可知
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インバータの上下アームのスイッチング素子が
同時にオンして短絡電流が流れることを防いだ上で、イ
ンバータの制御精度を高め、消費電力を低減することが
可能なインバータの制御回路を提供する。 【構成】CPU51とD/Aコンバータ52と三角波発
生器53とコンパレータ54とにより、各スイッチング
素子42の本来の開閉シグナルであるPWM信号(出力
信号c)を生成する。CPU51は、正弦波(出力信号
a)の正負が切り換わるタイミング(0°,180°,
360°)で論理レベルが反転する信号fを生成する。
立ち上がり遅延回路13は、信号fの立ち上がりを遅延
時間td 分だけ遅らせた信号(出力信号g)を生成す
る。一方、立ち上がり遅延回路13は、信号fを反転さ
せた信号(反転回路12の出力信号)の立ち上がりを遅
延時間td 分だけ遅らせた信号(出力信号h)を生成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインバータの制御方法お
よび制御回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インバータの制御方法には種々のものが
あるが、近年では、不等パルス方式のPWM制御法、特
に、サブ・ハーモニック制御法が広く用いられている。
【0003】図3に、サブ・ハーモニック制御法による
従来のインバータの制御回路を示す。インバータ41
は、自己ターンオフ能力をもつ各スイッチング素子42
と各帰還ダイオード43とのフルブリッジ回路によって
構成されている。すなわち、並列に接続された1組のス
イッチング素子42と帰還ダイオード43とが1つのア
ームを構成し、上下の2つのアーム44、45が直流電
源Eに対して直列に接続されている。そして、上下アー
ム44,45間のノードからインバータの出力信号(出
力電圧)が得られるようになっている。
【0004】このインバータ41の制御回路50は、C
PU51とD/Aコンバータ52と三角波発生器53と
コンパレータ54と反転回路55と各デッドタイム設定
回路56,57とから構成されている。
【0005】図4に、図3に示す制御回路50の各部の
波形を示す。尚、D/Aコンバータ52の出力信号を
a、三角波発生器53の出力信号をb、コンパレータ5
4の出力信号をc、デッドタイム設定回路56の出力信
号をd、デッドタイム設定回路57の出力信号をeとす
る。
【0006】CPU51は、インバータ41の出力信号
の振幅および周波数に対応する正弦波(変調波)を演算
して求める。D/Aコンバータ52は、そのCPU51
が求めた正弦波を実際に生成して出力する〔出力信号
a〕。
【0007】三角波発生器53は、インバータ41の各
スイッチング素子42のスイッチング周波数を決める三
角波(搬送波)を出力する〔出力信号b〕。コンパレー
タ54は、出力信号a(正弦波)と出力信号b(三角
波)とを比較して各スイッチング素子42の本来の開閉
シグナルであるPWM信号(出力信号c)を生成する。
【0008】デッドタイム設定回路56は、出力信号c
にデッドタイムを設定する〔出力信号d〕。また、デッ
ドタイム設定回路56は、出力信号cを反転回路55に
よって反転した信号にデッドタイムを設定する〔出力信
号e〕。
【0009】図5に、各出力信号c,d,eと反転回路
55の出力信号の拡大図を示す。出力信号dは出力信号
cに対して、デッドタイム設定回路56によって設定さ
れたデッドタイムta 分だけ立ち上がりが遅れる。同様
に、出力信号eは反転回路55の出力信号(出力信号c
の反転信号)に対して、デッドタイム設定回路57によ
って設定されたデッドタイムta 分だけ立ち上がりが遅
れる。その結果、各出力信号d,e間には、両信号が共
にLレベルになる時間(デッドタイムta)が設定され
ることになる。
【0010】そして、出力信号dによってインバータ4
1の上アーム44のスイッチング素子42がオン・オフ
され、出力信号eによってインバータ41の下アーム4
5のスイッチング素子42がオン・オフされる。
【0011】ここで、D/Aコンバータ52の出力信号
a(変調波)の振幅と周波数とを変化させると、インバ
ータ41の出力信号(出力電圧)もそれに従って振幅と
周波数とを変化させる。尚、インバータ41の動作につ
いては公知であるため、ここではその説明を省略する。
【0012】ところで、各デッドタイム設定回路56,
57によって上記のようにデッドタイムta を設定する
のは、上下アーム44,45の各スイッチング素子42
が同時にオンして短絡電流が流れるのを防ぐためであ
る。
【0013】すなわち、各スイッチング素子42はそれ
ぞれ、Hレベルの出力信号d,eによってオンされ、L
レベルの出力信号d,eによってオフされる。そのた
め、両出力信号d,eが共にLレベルになる時間(デッ
ドタイムta )を設定することにより、上下アーム4
4,45の各スイッチング素子42が共にオフする時間
(デッドタイムta )を設けるわけである。
【0014】なぜなら、各スイッチング素子42として
バイポーラトランジスタ,MOSトランジスタ,SIT
などを用いた場合、その特性上、ターンオン時間に比べ
てターンオフ時間が長くなる。そのため、各出力信号
d,eを単なる相補信号にしただけでは、上下アーム4
4,45の各スイッチング素子42が同時にオンするこ
とがある。そこで、各出力信号d,e間にデッドタイム
ta を設定することにより、各スイッチング素子42の
ターンオン時間とターンオフ時間のずれに対するマージ
ンを得るわけである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各出力
信号d,e間にデッドタイムta を設定するということ
は、本来のPWM信号である出力信号cとその反転信号
(反転回路55の出力信号)の応答を遅らせることに外
ならない。
【0016】すなわち、出力信号cは、CPU51が演
算した正弦波(出力信号a)と三角波発生器53が生成
した三角波(出力信号b)とに基づいて、インバータ4
1の出力信号が所望の振幅および周波数になるように決
定されている。その出力信号cの立ち上がりをデッドタ
イムta 分だけ遅らせるということは、上アーム44の
スイッチング素子42のオン動作についても、デッドタ
イムta 分だけ応答が遅れるということになる。また、
出力信号cの反転信号(反転回路55の出力信号)の立
ち上がりをデッドタイムta 分だけ遅らせるということ
は、下アーム45のスイッチング素子42のオン動作に
ついても、デッドタイムta 分だけ応答が遅れるという
ことになる。そして、各スイッチング素子42の応答が
遅れることは、インバータ41の制御精度の低下につな
がる。
【0017】その結果、例えば、インバータ41によっ
て誘導電動機を駆動する場合には、誘導電動機の制御範
囲が狭くなったり、各スイッチング素子42の応答遅れ
によって生じる誘導電動機の巻線の歪みにより異音が発
生したりする恐れがあった。
【0018】このように、各出力信号d,e間にデッド
タイムta を設定することにより、インバータ41の制
御精度が低下するという問題があった。ところで、イン
バータ41の動作上、上下アーム44,45の各スイッ
チング素子42にそれぞれ電流が流れるのは、出力信号
a(正弦波)の半周期分だけでよい。すなわち、図4に
示す出力信号aが+側にある期間Aにおいては、上アー
ム44のスイッチング素子42と下アーム45の帰還ダ
イオード43とに電流が流れればよく、下アーム45の
スイッチング素子42に電流が流れる必要はない。一
方、図4に示す出力信号aが−側にある期間Bにおいて
は、上アーム44の帰還ダイオード43と下アーム45
のスイッチング素子42とに電流が流れればよく、上ア
ーム44のスイッチング素子42に電流が流れる必要は
ない。
【0019】にも関わらず、図3に示す制御回路50で
は、図4に示すように、出力信号a(正弦波)の全周期
に渡って、上下アーム44,45の各スイッチング素子
42を共にオン・オフさせている。従って、図4に示す
期間Aにおいては下アーム45のスイッチング素子42
に不必要な電流が流れ、図4に示す期間Bにおいては上
アーム44のスイッチング素子42に不必要な電流が流
れることになる。
【0020】このように、上下アーム44,45の一方
のスイッチング素子42に流れる不必要な電流により、
そのスイッチング素子42は無用な電力を消費してい
た。その結果、インバータ41の消費電力が増大すると
いう問題があった。
【0021】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、インバータの上下アー
ムのスイッチング素子が同時にオンして短絡電流が流れ
ることを防いだ上で、インバータの制御精度を高め、消
費電力を低減することが可能なインバータの制御回路を
提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、請求項1記載の発明は、スイッチング素子
と帰還ダイオードとから成る上下アームを、直流電源に
対して直列に接続したフルブリッジ回路から構成される
インバータに対して、搬送波と変調波とによるサブ・ハ
ーモニック制御を行う際に、変調波の位相の正期間(ま
たは負期間)には上アームのスイッチング素子をドライ
ブ可能にして下アームのスイッチング素子をドライブ不
可にし、変調波の位相の負期間(または正期間)には下
アームのスイッチング素子をドライブ可能にして上アー
ムのスイッチング素子をドライブ不可にすることをその
要旨とする。
【0023】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のインバータの制御方法において、変調波の位相が正
から負または負から正に切り換わる際に、上下アームの
各スイッチング素子が共にオフする期間であるデッドタ
イムを設けることをその要旨とする。
【0024】また、請求項3記載の発明は、スイッチン
グ素子と帰還ダイオードとから成る上下アームを、直流
電源に対して直列に接続したフルブリッジ回路から構成
されるインバータの制御回路において、前記インバータ
をサブ・ハーモニック制御するための搬送波を生成する
搬送波生成手段と、前記インバータをサブ・ハーモニッ
ク制御するための変調波を生成する変調波生成手段と、
前記搬送波と変調波とを比較して前記スイッチング素子
の開閉シグナルであるPWM信号を生成する比較器と、
変調波の位相の正負を判断する判断手段と、変調波の位
相が正(または負)のときには、PWM信号が上アーム
のスイッチング素子にだけ出力されるようにして、上ア
ームのスイッチング素子だけをドライブ可能にして下ア
ームのスイッチング素子をドライブ不可にし、変調波の
位相が負(または正)のときには、PWM信号が下アー
ムのスイッチング素子にだけ出力されるようにして、下
アームのスイッチング素子だけをドライブ可能にして上
アームのスイッチング素子をドライブ不可にする信号制
御手段とを備えたことをその要旨とする。
【0025】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載のインバータの制御回路において、変調波の位相が正
から負または負から正に切り換わる際に、上下アームの
各スイッチング素子が共にオフするように、PWM信号
にデッドタイムを設けるデッドタイム設定手段を備えた
ことをその要旨とする。
【0026】
【作用】従って、請求項1または請求項3記載の発明に
よれば、上下アームの各スイッチング素子が同時にオン
することがないため、短絡電流を防止することができ
る。また、一方のスイッチング素子に不必要な電流が流
れることがないため、インバータの消費電力を半減する
ことができる。
【0027】また、請求項2または請求項4記載の発明
によれば、上下アームの各スイッチング素子が共にオフ
する期間(デッドタイム)を設けるのは、変調波の位相
が正から負または負から正に切り換わる際においてだけ
である。そのため、常時デッドタイムを設ける場合に比
べて、各スイッチング素子の応答遅れが少なくなり、イ
ンバータの制御精度を高めることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1お
よび図2に従って説明する。尚、本実施例において、図
3〜図5に示した従来例と同じ構成については符号を等
しくしてその詳細な説明を省略する。
【0029】図1に示すように、本実施例のインバータ
41の制御回路10は、CPU51とD/Aコンバータ
52と三角波発生器53とコンパレータ54と各反転回
路11,12と各立ち上がり遅延回路13,14と各A
ND回路15,16とから構成されている。
【0030】図2に、図1に示す制御回路10の各部の
波形を示す。尚、立ち上がり遅延回路13の出力信号を
g、立ち上がり遅延回路14の出力信号をh、AND回
路15の出力信号をi、AND回路16の出力信号をj
とする。
【0031】CPU51は、インバータ41の出力信号
の振幅および周波数に対応する正弦波(変調波)を演算
して求める。D/Aコンバータ52は、そのCPU51
が求めた正弦波を実際に生成して出力する〔出力信号
a〕。また、CPU51は、正弦波(出力信号a)の位
相の正負が切り換わるタイミング(0°,180°,3
60°)で論理レベルが反転する信号fを生成する。す
なわち、図2に示すように、出力信号aが+側にある期
間AにおいてはHレベルの信号fが生成され、出力信号
aが−側にある期間AにおいてはLレベルの信号fが生
成される。そして、信号fは、立ち上がり遅延回路13
に出力されると共に、反転回路12によって反転されて
立ち上がり遅延回路14に出力される。
【0032】三角波発生器53は、インバータ41の各
スイッチング素子42のスイッチング周波数を決める三
角波(搬送波)を出力する〔出力信号b〕。コンパレー
タ54は、出力信号a(正弦波)と出力信号b(三角
波)とを比較して各スイッチング素子42の本来の開閉
シグナルであるPWM信号(出力信号c)を生成する。
その出力信号cは、AND回路15に出力されると共
に、反転回路11によって反転されてAND回路16に
出力される。
【0033】立ち上がり遅延回路13は、信号fの立ち
上がりを遅延時間td 分だけ遅らせた信号(出力信号
g)を生成する。一方、立ち上がり遅延回路13は、信
号fを反転させた信号(反転回路12の出力信号)の立
ち上がりを遅延時間td 分だけ遅らせた信号(出力信号
h)を生成する。そして、出力信号gはAND回路15
に出力され、出力信号hはAND回路16に出力され
る。
【0034】AND回路15は、各出力信号c,gのA
NDをとって出力する〔出力信号i〕。一方、AND回
路16は、出力信号cを反転させた信号(反転回路11
の出力信号)と出力信号hとのANDをとって出力する
〔出力信号j〕。
【0035】従って、出力信号iは出力信号gがHレベ
ルのときにだけ出力され、出力信号jは出力信号hがH
レベルのときにだけ出力される。すなわち、出力信号a
が+側にある期間Aにおいては出力信号iだけが出力さ
れ、出力信号aが−側にある期間Bにおいては出力信号
jだけが出力される。また、出力信号aの正負が切り換
わるとき(信号fの論理レベルが反転するとき)には、
両出力信号i,jが共にLレベルになる時間(遅延時間
td )が設定される。
【0036】そして、出力信号iによってインバータ4
1の上アーム44のスイッチング素子42がオン・オフ
され、出力信号jによってインバータ41の下アーム4
5のスイッチング素子42がオン・オフされる。
【0037】ここで、D/Aコンバータ52の出力信号
a(変調波)の振幅と周波数とを変化させると、インバ
ータ41の出力信号(出力電圧)もそれに従って振幅と
周波数とを変化させる。尚、インバータ41の動作につ
いては公知であるため、ここではその説明を省略する。
【0038】ところで、各立ち上がり遅延回路13,1
4によって、両出力信号i,jが共にLレベルになる時
間(遅延時間td )を設定するのは、上下アーム44,
45の各スイッチング素子42が同時にオンして短絡電
流が流れるのを防ぐためである。
【0039】すなわち、各スイッチング素子42はそれ
ぞれ、Hレベルの出力信号i,jによってオンされ、L
レベルの出力信号i,jによってオフされる。そのた
め、両出力信号i,jが共にLレベルになる時間(遅延
時間ta )を設定することにより、上下アーム44,4
5の各スイッチング素子42が共にオフする時間を設け
るわけである。
【0040】なぜなら、各スイッチング素子42として
バイポーラトランジスタ,MOSトランジスタ,SIT
などを用いた場合、その特性上、ターンオン時間に比べ
てターンオフ時間が長くなる。そのため、各出力信号
i,jの立ち下がりと立ち上がりとにある程度の時間を
もたせないと、上下アーム44,45の各スイッチング
素子42が同時にオンすることがある。そこで、両出力
信号i,jが共にLレベルになる時間(遅延時間td )
を設定することにより、各スイッチング素子42のター
ンオン時間とターンオフ時間のずれに対するマージンを
得るわけである。
【0041】つまり、遅延時間td は従来例におけるデ
ッドタイムta に相当するものである。但し、従来例の
デッドタイムta が各出力信号d,eに対して常時設定
されていたのに対して、本実施例においては、出力信号
aの正負が切り換わるとき(信号fの論理レベルが反転
するとき)にだけ遅延時間td が設定される。
【0042】このように、本実施例においては、出力信
号aが+側の期間Aにおいては上アーム44のスイッチ
ング素子42だけをオン・オフさせ、出力信号aが−側
の期間Bにおいては下アーム45のスイッチング素子4
2だけをオン・オフさせている。すなわち、各スイッチ
ング素子42に電流が流れる期間のみ各スイッチング素
子42をドライブ可能にし、その期間外(各スイッチン
グ素子42に電流が流れない期間)にはドライブ不可に
している。
【0043】そのため、上下アーム44,45の各スイ
ッチング素子42が同時にオンすることはなく、短絡電
流が流れることもない。また、従来例のように一方のス
イッチング素子42に不必要な電流が流れることがな
く、そのスイッチング素子42が無用な電力を消費する
ことはない。従って、本実施例では、従来例に比べてイ
ンバータ41の消費電力を半減することができる。
【0044】また、本実施例において遅延時間td が設
定されるのは、出力信号aの正負が切り換わるときだけ
である。すなわち、本来のPWM信号である出力信号c
とその反転信号(反転回路11の出力信号)の応答が遅
れるのは、出力信号aの正負が切り換わるタイミング
(0°,180°,360°)から極短時間だけにすぎ
ない。それに対して、従来例では、各出力信号d,e間
に常時デッドタイムtaを設定して、出力信号cとその
反転信号(反転回路55の出力信号)の応答を常時遅ら
せている。従って、本実施例では、従来例に比べて、出
力信号cとその反転信号(反転回路55の出力信号)の
応答遅れがはるかに少なくなり、各スイッチング素子4
2の応答遅れもはるかに少なくなるため、インバータ4
1の制御精度を高めることができる。
【0045】その結果、例えば、インバータ41によっ
て誘導電動機を駆動する場合にも、誘導電動機の制御範
囲を広くすることができる。また、各スイッチング素子
42の応答遅れがほとんど無いため、それによって生じ
る誘導電動機の巻線の歪みもほとんど無くなり、誘導電
動機からの異音の発生を防止することができる。
【0046】尚、本実施例は上記実施例に限定されるも
のではなく、以下のように実施してもよい。 1)反転回路12と各立ち上がり遅延回路13,14の
動作をCPU51に行わせ、CPU51から各出力信号
g,hが直接出力されるようにする。
【0047】2)各立ち上がり遅延回路13,14を省
略して、信号fがAND回路15に直接出力され、信号
fを反転した信号(反転回路12の出力信号)がAND
回路16に直接出力されるようにする。
【0048】但し、この場合には、遅延時間td が設定
されなくなるため、各スイッチング素子42のターンオ
ン時間とターンオフ時間のずれに対するマージンを得る
ことができなくなる。従って、短絡電流を防止するため
には、各スイッチング素子42にターンオン時間とター
ンオフ時間のずれの無い素子を用いなければならない。
【0049】3)制御回路10の各回路の動作を全てC
PU51に行わせる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、イ
ンバータの上下アームのスイッチング素子が同時にオン
して短絡電流が流れることを防いだ上で、インバータの
制御精度を高め、消費電力を低減することが可能なイン
バータの制御回路を提供することができるという優れた
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例のブロック回路図
である。
【図2】一実施例の各部の波形図である。
【図3】従来例のブロック回路図である。
【図4】従来例の各部の波形図である。
【図5】従来例の各部の波形図である。
【符号の説明】
13,14…デッドタイム設定手段としての立ち上がり
制御回路、15,16…信号制御手段としてのAND回
路、41…インバータ、42…スイッチング素子、43
…帰還ダイオード、44…上アーム、45…下アーム、
E…直流電源、53…搬送波生成手段としての三角波発
生器、51…変調波生成手段,判断手段としてのCP
U、52…変調波生成手段としてのD/Aコンバータ、
54…コンパレータ(比較器)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子と帰還ダイオードとか
    ら成る上下アームを、直流電源に対して直列に接続した
    フルブリッジ回路から構成されるインバータに対して、
    搬送波と変調波とによるサブ・ハーモニック制御を行う
    際に、変調波の位相の正期間(または負期間)には上ア
    ームのスイッチング素子をドライブ可能にして下アーム
    のスイッチング素子をドライブ不可にし、変調波の位相
    の負期間(または正期間)には下アームのスイッチング
    素子をドライブ可能にして上アームのスイッチング素子
    をドライブ不可にすることを特徴とするインバータの制
    御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインバータの制御方法に
    おいて、変調波の位相が正から負または負から正に切り
    換わる際に、上下アームの各スイッチング素子が共にオ
    フする期間であるデッドタイムを設けることを特徴とす
    るインバータの制御方法。
  3. 【請求項3】 スイッチング素子と帰還ダイオードとか
    ら成る上下アームを、直流電源に対して直列に接続した
    フルブリッジ回路から構成されるインバータの制御回路
    において、 前記インバータをサブ・ハーモニック制御するための搬
    送波を生成する搬送波生成手段と、 前記インバータをサブ・ハーモニック制御するための変
    調波を生成する変調波生成手段と、 前記搬送波と変調波とを比較して前記スイッチング素子
    の開閉シグナルであるPWM信号を生成する比較器と、 変調波の位相の正負を判断する判断手段と、 変調波の位相が正(または負)のときには、PWM信号
    が上アームのスイッチング素子にだけ出力されるように
    して、上アームのスイッチング素子だけをドライブ可能
    にして下アームのスイッチング素子をドライブ不可に
    し、変調波の位相が負(または正)のときには、PWM
    信号が下アームのスイッチング素子にだけ出力されるよ
    うにして、下アームのスイッチング素子だけをドライブ
    可能にして上アームのスイッチング素子をドライブ不可
    にする信号制御手段とを備えたことを特徴とするインバ
    ータの制御回路。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のインバータの制御回路に
    おいて、変調波の位相が正から負または負から正に切り
    換わる際に、上下アームの各スイッチング素子が共にオ
    フするように、PWM信号にデッドタイムを設けるデッ
    ドタイム設定手段を備えたことを特徴とするインバータ
    の制御回路。
JP5174552A 1993-07-14 1993-07-14 インバータの制御方法および制御回路 Pending JPH0731163A (ja)

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