JPH07309118A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH07309118A
JPH07309118A JP6102474A JP10247494A JPH07309118A JP H07309118 A JPH07309118 A JP H07309118A JP 6102474 A JP6102474 A JP 6102474A JP 10247494 A JP10247494 A JP 10247494A JP H07309118 A JPH07309118 A JP H07309118A
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air
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air conditioning
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裕司 伊藤
Takamasa Kawai
孝昌 河合
Tomohisa Yoshimi
知久 吉見
Masafumi Kawashima
誠文 川島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車室内の湿度を検出する湿度センサの出力特
性の経時変化を修正する。 【構成】 湿度センサ53の検出出力は空調制御装置2
の制御切換手段2aを経て除湿制御手段2cに与えら
れ、除湿制御手段2cは、RAM42に記憶された湿度
センサ53の出力特性から湿度情報を読出して、これを
基にエバポレータ6の温度を制御する。そして、動作切
換スイッチ54がオン操作されると、湿度センサ53の
検出出力は制御切換手段2aを介して修正手段2bに与
えられ、その後に温度設定器46から現時点での車室の
湿度情報が修正手段2bに入力されると、その湿度セン
サ53の検出出力が入力された湿度情報即ち修正基準湿
度となるように出力特性が修正されてRAM42に記憶
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿度センサの検出出力
に応じて車室内を空調制御する車両用空調装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用空調装置においては、
車室内の湿度を検出する湿度センサによる検出湿度に基
づいて湿度制御を実行するものが供されている。このよ
うな湿度センサを用いた車両用空調装置では、車室外の
環境或いは乗員数にかかわらず車室内を快適な湿度環境
に維持し、省動力を図りながら窓ガラスの曇を除去(防
曇)することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、湿度センサ
の検出精度を低下させる大きな要因としては2つある。
1つは製品毎のばらつきであり、1つは経時変化であ
る。この場合、製品毎のばらつきについては、品質向上
或いは製品の完成時の特性調整により対応することがで
きる。これに対して、経時変化については湿度センサが
使用される環境条件(センサ汚れ)及び時間経過(高
温,高湿のサイクル等)によって変化の特性が異なるの
で、変化を予測或いは見込んで湿度センサの出力特性に
補正を加えることは困難である。このため、上記従来例
のものでは、湿度センサの経時変化による出力特性の変
動により、車室内を快適空調環境に維持することができ
なくなる虞れがある。
【0004】このように、湿度センサによる検出湿度が
真の値からずれてしまうということは、それだけ湿度セ
ンサによる検出湿度に基づく湿度制御を適切に実行でき
なくなり、従って、省動力を図ることができなくなると
ともに、窓ガラスの曇りを確実に除去することができな
くなる、という問題を生ずる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、車室内の湿度を検出する湿度センサの
出力特性の経時変化を随時修正することができる車両用
空調装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、車室内の温度
を、空調制御パネルに設けられた温度設定器により設定
された設定温度に制御する車両用空調装置において、前
記車室内の除湿を行なう除湿手段と、前記車室内の湿度
を検出する湿度センサと、この湿度センサの出力特性を
記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された出力特
性と前記湿度センサの検出出力とに基づいて前記除湿手
段の運転を制御する制御手段と、前記空調制御パネルに
設けられた特定操作手段とを具備し、前記制御手段を、
前記特定操作手段が操作された後に前記温度設定器が設
定操作されたときには、その設定温度を修正基準湿度と
して読込んでその修正基準湿度を基に前記記憶手段に記
憶された出力特性を修正するように構成するところに特
徴を有する。
【0007】この場合、前記記憶手段を、前記湿度セン
サの出力特性を多数の記憶点として記憶するように構成
し、前記制御手段を、前記修正基準湿度が入力されたと
きには、前記多数の記憶点の内の前記修正基準湿度に対
する前,後の2つの記憶点を修正するように構成すると
よい。
【0008】又、前記特定操作手段の操作を、前記空調
制御パネルに設けられた空調制御用機能キーの内の複数
個の機能キーの同時操作に設定することもできる。
【0009】
【作用】請求項1記載の車両用空調装置によれば、制御
手段は、特定操作手段が操作された後に温度設定器が設
定操作されたときに、その設定温度を修正基準湿度とし
て読込んでその修正基準湿度を基に記憶手段に記憶され
た出力特性を修正するので、湿度センサの出力特性の経
時変化を随時修正することができる。
【0010】請求項2記載の車両用空調装置によれば、
制御手段は、温度設定器から修正基準湿度が入力された
ときに、記憶手段に記憶された多数の記憶点の内の前記
修正基準湿度に対する前,後の2つの記憶点を修正する
ので、修正処理ルーチンが簡単である。
【0011】請求項3記載の車両用空調装置によれば、
特定操作手段の操作を、空調制御用機能キーの内の複数
個の機能キーの同時操作としたので、特定操作手段とし
て新たな操作スイッチを設ける必要がない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図面を参照
しながら説明する。図2に示すように、本実施例の車両
用空調装置は、大別して、空調ユニット1と、この空調
ユニット1を制御する制御手段たる空調制御装置2とか
ら構成されている。
【0013】空調ユニット1は、車室内空気(内気)と
車室外空気(外気)とを切換えて車室内へ送るための内
外気切換手段3と、この内外気切換手段3で選択された
空気を車室内へ送るための送風機4と、この送風機4の
発生する空気流を車室内に導くダクト5と、このダクト
5内を流れる空気を冷却する冷却手段及び除湿手段とし
てのエバポレータ6と、前記ダクト5より吹き出される
空気の温度を調節するエアミックス方式の温度調節装置
7とを備えている。
【0014】内外気切換手段3は、送風機4の空気吸込
口に設けられ、送風機4に吸い込まれる空気を内気又は
外気に切換えるもので、車室内に連通して内気を導入す
る内気導入口8と、車室外と連通して外気を導入する外
気導入口9とを備えている。又、内外気切換手段3は、
内気導入口8或いは外気導入口9を塞ぐことのできる内
外気切換ダンパ10を備えている。この内外気切換ダン
パ10は、サーボモータ11によって駆動されるもの
で、内気導入口8より内気を導入する内気循環モード
と、外気導入口9より外気を導入する外気導入モードと
を切換えるようになっている。
【0015】送風機4は、ダクト5の上流端部に接続さ
れて、ダクト5内に車室へ向かう空気流を生じさせるの
である。この送風機4は、ファンケース12と、ファン
13と、ファンモータ14とからなり、ファンモータ1
4は、送風機駆動回路15より印加される電圧に応じて
ファン13を回転駆動し、内気又は外気をダクト5を介
して車室内へ送るようになっている。
【0016】ダクト5は、車室内の前方側に延設されて
いる。このダクト5の出口側には、ダクト5を通過した
空気を車室内の各部へ向けて吹出させるために複数個の
吹出口が設けられている。この吹出口は、乗員の上半身
へ向けて主に冷風を吹出すフェイス吹出口16と、乗員
の足元に向けて主に温風を吹き出すフット吹出口17
と、窓ガラス18へ向けて主に温風を拭き出すデフロス
タ吹出口19とからなる。そして、ダクト5内には、各
吹出口に通じる空気通路に、各吹出口への空気流量を調
節するフェイスダンパ20と、フットダンパ21と、デ
フロスタダンパ22とが設けられている。そして、フェ
イスダンパ20、フットダンパ21及びデフロスタダン
パ22は、夫々サーボモータ23乃至25によって駆動
されるようになっている。
【0017】又、ダクト5は、エバポレータ6の下流で
分岐して、エバポレータ6を通過した冷風を温度調節装
置7を迂回させて、直接フェイス吹出口16へ導く冷風
バイパス通路26を備えている。この冷風バイパス通路
26の上流側には、冷風バイパス通路26の開閉を行な
うとともに、その開度の調節を行なって、冷風バイパス
通路26を通過する空気量を調節する冷風調節ダンパ2
7が設けられている。この冷風調節ダンパ27は、サー
ポモータ28によって駆動され、開度に応じて冷風バイ
パス通路26を通過する空気量を調節するようになって
いる。
【0018】エバポレータ6は、ダクト5内を通過する
空気を冷却する冷凍サイクル29の構成の一部をなすも
ので、ダクト5内の上流側の全面に配設されて、ダクト
5内を通過する全ての空気を冷却するようになってい
る。この場合冷凍サイクル29は、エバポレータ6から
コンプレッサ30、コンデンサ31、レシーバ32及び
エキスパンションバルブ33を介してエバポレータ6に
冷媒が循環する周知構成のものである。そして、コンプ
レッサ30は、電磁クラッチ(図示せず)を介してエン
ジン(図示せず)の回転動力が伝達されることにより回
転駆動し、冷凍サイクル29を作動させるようになって
いる。尚、電磁クラッチは、コンプレッサ駆動回路34
より電圧の供給を受けるとエンジンの回転をコンプレッ
サ30に伝達して、エバポレータ6による空気の冷却能
力を得、逆にコンプレッサ駆動回路34からの電圧の供
給が停止されるとエンジンの回転をコンプレッサ30に
伝達しなくなって、エバポレータ6による空気の冷却を
停止する。
【0019】温度調節装置7は、ヒータコア35及びエ
アミックスダンパ36等より構成されている。即ち、ヒ
ータコア35は、エバポレータ6の下流側においてダク
ト5内を通過する空気を加熱する加熱手段で、エンジン
の冷却水(温水)を使用して、エバポレータ6を通過し
た冷風を加熱するものである。又、エアミックスダンパ
36は、温度調節手段で、ヒータコア35の上流側に設
けられ、サーボモータ37によって設定される開度に応
じて、ヒータコア35を通過してそのヒータコア35に
よって加熱される空気量と、ヒータコア35を迂回して
バイパス通路38を通過する空気量とを調節するように
なっている。
【0020】さて、空調制御装置2は、上述の空調ユニ
ット1を制御するもので、CPU39、ROM40、R
AM41等を搭載している。尚、ROM40内には、空
調制御のためのプログラム及び出力特性の修正のための
プログラムが記憶されており、RAM41に一時的に記
憶された空調情報を基に、CPU39で各種演算及び処
理を行なうようになっている。そして、制御装置2は、
記憶手段としてのRAM42を搭載しており、このRA
M42は、後述する湿度センサ53の出力特性を記憶す
るものであり、電池(図示せず)によりバックアップさ
れている。
【0021】空調制御装置2の出力端子A、B、C、D
及びFは、夫々サーボモータ11、23、24、25、
28及び37に接続され、各サーボモータを介して各ダ
ンパを駆動制御するようになっている。制御装置2の出
力端子Gは、送風機駆動回路15に接続され、送風機駆
動回路15を介して送風機4の発生する風量を制御する
ようになっている。エアミックスダンパ36を駆動する
サーボモータ37には、エアミックスダンパ36の開度
θを検出するエアミックスダンパ開度センサ43が設け
られ、空調制御装置2の入力端子Hに接続されている。
【0022】又、空調制御装置2の出力端子Iは、コン
プレッサ駆動回路34に接続され、コンプレッサ駆動回
路34を介して電磁クラッチを制御し、コンプレッサ3
0の作動、即ち、冷却手段であるエバポレータ6の作動
を制御するようになっている。尚、コンプレッサ駆動回
路34には、電磁クラッチの通電状態を検出するクラッ
チ作動検出センサが設けられ、これが空調制御装置2の
入力端子Jに接続されている。
【0023】更に、空調制御装置2の入力端子K、L及
びMは、車室内の空調制御パネル44に設けられて車両
乗員によって操作される内外気切換スイッチ45、温度
設定器46及び吹出モード設定スイッチ47に夫々接続
されている。又、空調制御装置2の入力端子N、O、
P、Q、R及びSは、車室内の空気の温度を検出する内
気センサ48、車室外の空気の温度を検出する外気セン
サ49、車室内に進入する日射量を検出する日射量セン
サ50、エバポレータ6を通過した空気の温度(以下、
エバ後温度)を検出するエバ後センサ51、ヒータコア
35の冷却水温を検出する水温センサ52及び車室内の
湿度を検出する湿度センサ53に接続されている。
【0024】この場合、温度設定器46は、図2に示す
ように、7セグメント形の3桁の表示部46aと、機能
キーとしてアップ用キー46b及びダウン用キー46c
とを備えている。そして、この温度設定器46において
は、アップ用キー46bが押圧操作されると、図示しな
いカウンタがカウントアップ動作してそのカウント値を
表示部46cに表示させ、又、ダウン用キー46cが押
圧操作されると、カウンタがカウントダウン動作してそ
のカウント値を表示部46aに表示させるようになって
おり、このようにして表示部46aに表示された数値即
ちカウンタのカウント値は設定温度情報として空調制御
装置2に入力されてそのRAM41に記憶されるように
なっている。
【0025】而して、空調制御パネル44には、特定操
作手段としての動作切換スイッチ54が設けられてお
り、この動作切換スイッチ54は空調制御装置2の出力
端子Tに接続されている。この場合、動作切換スイッチ
54は、押圧操作されている間だけオンする押釦スイッ
チからなるもので、そのオン,オフによって、空調制御
装置2に、ROM40に記憶された空調制御プログラム
及び出力特性修正制御プログラムを選択的に実行させる
ようになっている。
【0026】図3は、湿度センサ53の構成を示すもの
である。即ち、湿度センサ53は、例えば、アルミナ基
板53a上にくし形の電極53b,53bを設け、その
上に導電性の高分子膜53cを塗布して構成されたもの
で、湿度により高分子膜53cに塗布された炭素粒子間
の距離が変化して電気抵抗値が変化する特性を有する所
謂、抵抗形高分子湿度センサである。尚、湿度センサと
しては、容量形高分子湿度センサを用いてもよい。
【0027】次に、本実施例の作用につき、図4及び図
5をも参照して説明する。空調制御装置2は、使用者に
よって「オートエアコン」が選択されると、車室内の温
度が温度設定器46により設定された設定温度に維持さ
れるように、吹出温度,風量,吹出口を自動的に制御す
るようになるが、この動作は、周知であり、且つ、本発
明の要旨とは直接関係がないので、詳細な説明は省略す
る。
【0028】湿度センサ53は、実際には、内気センサ
48の近傍に配設されており、車室内の相対湿度を検出
する。この湿度センサ53の検出出力は、主に次の2つ
の制御に用いられる。その第1は、人間の快適性を維持
するもので、一般に、人間の快適湿度範囲は20%乃至
60%(25℃の時)であり、空調制御装置2は、車室
内の湿度をこの範囲に制御する必要がある。従って、空
調制御装置2は、湿度センサ53が検出する車室内の湿
度が60%(25℃の時)を超えるときには、コンプレ
ッサ30を駆動してエバポレータ6に冷媒を供給し、以
て、エバポレータ6は流通する車室内の空気を冷却する
ことにより除湿を行なう。
【0029】その第2は、安全性のための防曇、即ち、
窓ガラス18の曇り防止である。窓ガラス18の曇り
は、ガラス温度及び車室内の絶対湿度によって曇るか否
かが決定される。このため、空調制御装置2は、先ず、
外気センサ49からの外気温度とその他の空調条件とか
らガラス温度を推定するとともに、内気センサ48の内
気温度と湿度センサ53からの相対湿度とから車室内の
絶対湿度を算出し、この絶対湿度が窓ガラス18のガラ
ス表面での飽和湿度以下になるようにコンプレッサ30
を駆動し、以て、窓ガラス18の曇り防止を行なう。
【0030】ところで、この種の湿度センサ53におい
ては、高分子膜53cに塵埃や他のイオンが付着する
と、出力特性が大きく変化する。特に、車両に用いられ
た場合には、煙草の煙或いは芳香剤の存在により湿度セ
ンサ53にとっては悪い条件になり、出力特性の経時変
化は著しいものとなる。
【0031】この場合、湿度センサ53の出力特性が高
湿度側にずれたときには、コンプレッサ30の駆動率が
上昇して、省動力性が失われるようになり、最悪の時に
は、常にコンプレッサ30が動作することになる。逆
に、湿度センサ53の出力特性が低湿度側にずれたとき
には、コンプレッサ30の駆動率が低下するが、今度
は、車室内の湿度が上昇して、乗員に不快感を与えるば
かりでなく、窓ガラス18に対する防曇性が失なわれ、
重要な安全性が失なわれる不具合が生ずる。
【0032】そこで、本実施例では、次のような動作が
行なわれるものであり、以下、図5のフローチャートを
参照して説明する。空調制御装置2は、動作を開始(ス
タート)すると、先ず「初期化」の処理ステップS1と
なり、ここでは、必要な初期化動作を行ない、次の「ス
イッチ54オンか?」の判断ステップS2に移行する。
空調制御装置2は、この判断ステップS2では、特定操
作手段たる動作切換スイッチ54がオン操作されたか否
かを検出するもので、「NO」(スイッチ54がオフ)
と判断したときには「空調制御」のルーチンS3に移行
して、周知のように車両の空調制御即ち温度及び湿度の
制御を行なう。
【0033】さて、動作切換スイッチ54がオン操作さ
れた場合には、空調制御装置2は判断ステップS2で
「YES」と判断して、「センサ値読込み」の処理ステ
ップS4に移行し、その時の湿度センサ53の出力電圧
Vαを読込んでRAM41に記憶させる。その後、空調
制御装置2は、「入力処理」の処理ステップS5とな
り、ここでは、温度設定器46により設定される温度設
定情報を修正基準湿度情報として読込むようになってい
る。
【0034】即ち、動作切換スイッチ54がオンされる
と、温度設定器46のカウンタはリセットされてその表
示部46aの表示は「00.0」となる。そこで、乗員
が他の湿度計を用いて車室内の現時点での湿度を測定し
て、その測定湿度を温度設定器46に入力させる。これ
は、アップ用キー46b,ダウンキー46cを適宜押圧
操作することによって行なわれる。そして、空調制御装
置2は、「入力完了か?」の判断ステップS6に移行
し、ここでは、例えば入力完了として動作切換スイッチ
54が再度オン操作されたか否かを判断し、「NO」
(オン操作なし)のときにはステップS5に戻る。
【0035】乗員は、例えば測定湿度Pαが35.5%
であった場合には、温度設定器46の表示部46aに
「35.0」が表示させるように設定操作するものであ
り、その後、動作切換スイッチ54を再度オン操作する
と、空調制御装置2は、判断ステップS6で「YES」
と判断して「修正演算」の処理ステップS7に移行す
る。そして、空調制御装置2は、この処理ステップS7
では、温度設定器46の表示部46aに表示された数値
即ち測定湿度Pαを修正基準湿度としてRAM41に記
憶させ、以下、次のような修正演算を行なう。
【0036】空調制御装置2のRAM42には、図4に
示すように、横軸に湿度(%)及び縦軸に出力電圧
(V)をとって示す出力特性が記憶されており、具体的
には、例えば9つの記憶点a乃至iとして記憶され、各
記憶点a乃至iの相互間の出力電圧に対してはその前.
後の2つの記憶点間の勾配から演算により湿度を得るよ
うになっている。そして、空調制御装置2は、常には、
この9つの記憶点a乃至iに基づいて湿度センサ53の
出力電圧から湿度情報を得て、コンプレッサ30の運転
を制御するものである。
【0037】さて、空調制御装置2は、ステップS7に
おいては、図4に示すように、湿度センサ53の現時点
での出力電圧Vαと温度設定器46により入力された現
時点での湿度即ち修正基準湿度Pαとの交点α´をもと
め、出力電圧Vαに対して前,後に位置する2つの記憶
点c,dを通る直線と同じ傾きを持ち且つ交点α´を通
る直線をもとめ、この交点α´を通る直線と記憶点c及
びdに対応する湿度Pc及びpdとの交点を修正記憶点
c´及びd´とする。従って、湿度Pc及びPdに対応
する出力電圧Vc及びVdはVc´及びVd´のように
修正されるものである。
【0038】空調制御装置2は、ステップS7で以上の
ような修正演算を行なった後に「データ記憶」の処理ス
テップS8となり、ここでは、図4に示す出力特性の内
の記憶点c,dが修正記憶点c´,d´となるようにR
AM42の記憶を修正する。そして、以上により、空調
制御装置2による出力特性修正制御プログラムの実行が
修了し、空調制御プログラムにもどるようになる。従っ
て、その後は、RAM42に記憶された9つの記憶点
a,b,c´,d及びc乃至iに基づいて車両内の湿度
の制御が実行される。尚、空調制御装置2が空調制御プ
ログラムに戻った時には、温度設定器46の表示部46
aには再び設定温度が表示されるようになる。
【0039】ここで、図1は空調制御装置2の湿度制御
に関する図5に示す動作を機能別のブロック線図で示し
たもので、制御切換手段2aは、判断ステップS2及び
処理ステップS4に相当し、修正手段2bは、処理ステ
ップS5,判断ステップS6,処理ステップS7及びS
8に相当し、除湿制御手段2cはルーチンS3に相当す
る。
【0040】このように、本実施例によれば、動作切換
スイッチ54をオン操作した上で、温度設定器46によ
り現時点での正確な車室内の湿度情報を空調制御装置2
に入力させることにより、RAM42に記憶された湿度
センサ53の出力特性を修正するようにしたので、経時
変化によりずれた出力特性を随時修正することができ、
従って、湿度センサ53の検出出力(電圧)に応じて制
御されるコンプレッサ30の駆動率が不必要に上昇して
省動力性が失なわれたり或いはコンプレッサ30が常に
動作し続けるようなことはなくなり、逆に、コンプレッ
サ30の駆動率が低下して車内の湿度が上昇することを
も防止することができ、乗員に不快感を与えることがな
く、又、窓ガラス18に対する防曇性が失われることも
ない。
【0041】しかも、温度設定器46を用いて現時点で
の湿度情報即ち修正基準湿度情報を空調制御装置2に入
力させるようにしたので、特別に数値表示部を有する湿
度修正器を設ける必要がなくて、構成が複雑化すること
がなく、それ程コストアップすることもない。
【0042】そして、空調制御装置2のRAM42は湿
度センサ53の出力特性を多数例えば9つの記憶点a乃
至iとして記憶し、空調制御装置2は温度設定器46か
ら入力された修正基準湿度に対応する前,後の2つの記
憶点を修正するようにしているので、修正処理ルーチン
が簡単になる利点がある。
【0043】尚、本発明は、上記実施例にのみ限定され
るものではなく、次のような変形,拡張が可能である。
特定操作手段たる動作切換スイッチ54の代わりに温度
設定器46のアップ用キー46b及びダウン用キー46
cを用いて、これらが同時に押圧操作されたことを以て
動作切換スイッチ54のオン操作の代用にしてもよい。
このようにすれば、特別に動作切換スイッチ54を設け
なくても済み、一層構成が簡単になり、コストダウンを
図り得る。RAM42は湿度センサ53の出力特性を9
つの記憶点a乃至iとして記憶するようにしたが、記憶
方法はこれに限定されるものではなく、従って、出力特
性の修正も例えばファジイ制御によって行なうようにし
てもよい。記憶手段としてのバックアップ電源を有する
RAM42の代わりに、EEPROM.フラッシュメモ
リ,磁気メモリ等の不揮発性メモリを用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りであるので
次のような効果を奏する。請求項1記載の車両用空調装
置によれば、制御手段は、特定操作手段が操作された後
に温度設定器が設定操作されたときに、その設定温度を
修正基準湿度として読込んでその修正基準湿度を基に記
憶手段に記憶された出力特性を修正するので、湿度セン
サの出力特性の経時変化を随時修正することができ、し
かも、既存の温度設定器を修正基準湿度の入力器として
利用しているので、構成が複雑化することがなく、それ
程コストアップすることもない。
【0045】請求項2記載の車両用空調装置によれば、
制御手段は、温度設定器から修正基準湿度が入力された
ときに、記憶手段に記憶された多数の記憶点の内の前記
修正基準湿度に対する前,後の2つの記憶点を修正する
ので、修正処理ルーチンが簡単である。
【0046】請求項3記載の車両用空調装置によれば、
特定操作手段の操作を、空調制御用機能キーの内の複数
個の機能キーの同時操作としたので、特定操作手段とし
て新たな操作スイッチを設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック線図
【図2】全体の構成図
【図3】湿度センサの上面図
【図4】湿度センサの出力特性図
【図5】作用説明用のフローチャート
【符号の説明】
図面中、1は空調ユニット、2は空調制御装置(制御手
段)、6はエバポーレータ(除湿手段)、7は温度調節
装置、29は冷凍サイクル、30はコンプレッサ、35
はヒータコア、42はRAM(記憶手段)、44は空調
制御パネル、46は温度設定器、46bはアップ用キー
(機能キー)、46cはダウン用キー(機能キー)、5
3は湿度センサ、54は動作切換スイッチ(特定操作手
段)を示す。
フロントページの続き (72)発明者 川島 誠文 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内の温度を、空調制御パネルに設け
    られた温度設定器により設定された設定温度に制御する
    車両用空調装置において、 前記車室内の除湿を行なう除湿手段と、 前記車室内の湿度を検出する湿度センサと、 この湿度センサの出力特性を記憶する記憶手段と、 この記憶手段に記憶された出力特性と前記湿度センサの
    検出出力とに基づいて前記除湿手段の運転を制御する制
    御手段と、 前記空調制御パネルに設けられた特定操作手段とを具備
    し、 前記制御手段は、前記特定操作手段が操作された後に前
    記温度設定器が設定操作されたときには、その設定温度
    を修正基準湿度として読込んでその修正基準湿度を基に
    前記記憶手段に記憶された出力特性を修正するように構
    成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、前記湿度センサの出力
    特性を多数の記憶点として記憶するように構成され、 前記制御手段は、前記修正基準湿度が入力されたときに
    は、前記多数の記憶点の内の前記修正基準湿度に対する
    前,後の2つの記憶点を修正するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記特定操作手段の操作は、前記空調制
    御パネルに設けられた空調制御用機能キーの内の複数個
    の機能キーの同時操作であることを特徴とする請求項1
    記載の車両用空調装置。
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