JPH0730815B2

JPH0730815B2 - 副変速機

Info

Publication number: JPH0730815B2
Application number: JP60030053A
Authority: JP
Inventors: 忍堤腰
Original assignee: Suzuki Motor Co Ltd
Current assignee: Suzuki Motor Co Ltd
Priority date: 1985-02-18
Filing date: 1985-02-18
Publication date: 1995-04-10
Anticipated expiration: 2010-04-10
Also published as: CA1246461A; JPS61189347A; NZ212864A; US4719819A; AU593215B2; AU4537685A

Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野本発明は、エンジンの変速機に付設される副変速機に関
する。

b.従来の技術通常の変速機（トランス・ミッション）では、第１速
（ロー・ギヤー）とトップ・ギヤーとの公比が３〜４で
ある。

これに対し、不整地走行用車両では、守備範囲の広い変
速比を得るために、通常の変速機に追加して副変速機を
用いている。

すなわち例えば、第３図のように、ドライブ・シャフト
１とセカンダリー・ドライブ・シャフト２の端部を延設
し、各々に２枚ずつの歯車３〜６を設け、ドライブ・シ
ャフト１の上に摺動自在に装着したスライディング・ホ
イール７を歯車３または４と一体化することにより、副
変速を行なっていた。

しかし、上記従来の構造では２段に亘る変速が限界であ
り、上記スライディング・ホイール７より小径の歯車を
切ることができないのでギヤー比を大きく変えることが
できなかった。不整地走行用車両ではロー・ギヤー（第
１速）とトップ・ギヤーとの公比は理想的には10位が望
まれるところである。しかし、上記従来の副変速機を使
用してもその公比4.5〜６程度が限界であった。

c.発明が解決しようとする問題点本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、トランス・
ミッション軸受の外側に４段に亘る変速が可能な副変速
機を設け、歩く速度から最高速までの公比を増大するよ
うにしたものである。

d.問題点を解決するための手段以下に添付図面に示した実施例を参照しながら本発明を
説明する。

第１図は本発明に係る副変速機を含むエンジンを示し、
10はピストン、11はクランク・シャフト、12は発電機、
13はカウンタ・シャフト、14はドライブ・シャフト、15
はセカンダリー・ドライブ・シャフトである。そして、
カウンタ・シャフト13、ドライブ・シャフト14及びセカ
ンダリー・ドライブ・シャフト15はクランク・シャフト
11に対して平行に、トランスミッションケース34に軸架
して配設される。32は主変速機を示し、33は副変速機を
示す。

本発明に係る副変速機33は、発電機12のケース16を共用
し、その中に配設される。17,18はドライブ・シャフト1
4を延設した部分に各々遊嵌する歯車である。該歯車1
7、18の間には第１のスライディング・ホイール19がド
ライブ・シャフト14とスプライン結合によって、摺動自
在かつ回転不能に装着されている。スライディング・ホ
イール19はドッグ20,21によって歯車17,18のいずれかと
一体化が可能となっている。

22はカウンタ・シャフト13の延設部に遊嵌される歯車で
ある。該歯車22には歯車17,18と歯合する２つの歯23a,2
3bが設けられている。さらにセカンダリー・ドライブ・
シャフト15には歯車17,18と歯合する歯車24,25が遊嵌す
る。該歯車24、25の間には第２のスライディング・ホイ
ール26がセカンダリー・ドライブ・シャフト15とスプラ
イン結合によって、摺動自在かつ回転不能に装着されて
いる。スライディング・ホイール26はドック27,28によ
って歯車24,25のいずれかと一体化が可能となってい
る。

e.作用上記構成の第１図に示したエンジンにおいて、運転中
は、ピストン10の運動がクランク・シャフト11からクラ
ッチ29,カウンタ・シャフト13,ドライブ・シャフト14,
本発明の副変速機33を経由してセカンダリー・ドライブ
・シャフト15に伝達され、前輪側30および後輪側31に動
力が伝達される。

次に本発明に係る副変速機33によるギヤー・チェンジの
方法を第２図（ａ）〜（ｄ）について説明する。なお歯
車17は歯数Z₂（＝18），歯車18は歯数Z₃（＝25），歯車
23aは歯数Z₁a（＝11）、歯車23bは歯数Z₁b（＝17）、歯
車24は歯数Z₈（＝43）、歯車25は歯数Z₉（＝37）とす
る。すなわち、Z₁a＜Z₁b＜Z₂＜Z₃＜Z₉＜Z₈の関係にあ
る。

まず第２図（ａ）はハイ・レンジ（通常使用の時）の状
態である。この状態では、スライディング・ホイール19
のドッグ21が歯車18と係合し、スライディング・ホイー
ル26のドッグ27が歯車24と係合している。これにより、
ドライブ・シャフト14の回転はスライディング・ホイー
ル19,歯車18,歯車22の歯23a,23b,歯車17,歯車24,スライ
ディング・ホイール26を経由して、セカンダリー・ドラ
イブ・シャフト15に伝達される。

この第２図（ａ）のときの減速比ｉは、である。

次に第２図（ｂ）はミッド・レンジ（砂地，登降板，軽
荷重牽引時）の状態である。この状態では、第２図
（ａ）と異なりスライディング・ホイール26のドッグ28
が歯車25と係合している。これにより、ドライブ・シャ
フト14の回転はスライディング・ホイール19,歯車18,歯
車25,スライディング・ホイール26を介してセカンダリ
ー・ドライブ・シャフト15に伝達される。

この第２図（ｂ）のときの減速比ｉは、である。

第２図（ｃ）はロー・レンジの状態である。この状態で
は、スライディング・ホイール19のドッグ20が歯車17と
係合し、スライディング・ホイール26のドッグ27が歯車
24と係合している。これにより、ドライブ・シャフト14
の回転はスライディング・ホイール19,歯車17,歯車24,
スライディング・ホイール26を介してセカンダリー・ド
ライブ・シャフト15に伝達される。

この第２図（ｃ）のときの減速比ｉは、である。

第２図（ｄ）はワーキング・レンジ（重荷重牽引時，作
業時）の状態である。この状態では、スライディング・
ホイール19のドッグ20が歯車17と係合し、スライディン
グ・ホイール26のドッグ28が歯車25と係合している。こ
れにより、ドライブ・シャフト14の回転はスライディン
グ・ホイール19,歯車17,歯車22の歯23b,23a,歯車18,歯
車25,スライディング・ホイール26を経由して、セカン
ダリー・ドライブ・シャフト15に伝達される。

この第２図（ｄ）のときの減速比ｉは、である。

上記第１図，第２図（ａ）〜（ｄ）に示した副変速機で
は、ハイ・レンジのときの減速比（最小減速比）1.112
とワーキング・レンジのときの減速比（最大減速比）3.
176との比（公比）が2.86（最大減速比／最小減速比）
となり、略同サイズのものの従来例の公比が1.51程度で
あったことから,89％大きい公比を得られることとな
る。

この公比によって、トランスミッション全体として、ロ
ー・ギヤーとトップ・ギヤーとの公比は9.6となり理想
的である。

f.効果上記のように本発明に係る副変速機は、公比を大きく増
大させることができ、また、変速段を増加できるので、
操作性も良くなる。また、従来の副変速機と比しても単
にカウンタ・シャフトを延長し、別途の歯車を２個用意
すれば済むので、製造上の負担とはならない。また、マ
グネット・カバー（発電機のケース）内に収納するの
で、別体のケーシングを要求されることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る副変速機を含むエンジンの断面
図、第２図（ａ）〜（ｄ）は本発明に係る副変速機の機
能を説明する断面図、第３図は従来の副変速機の断面図
である。 1,14……ドライブ・シャフト、 2,15……センカダリー・ドライブ・シャフト、３〜6,17,18,22,24,25……歯車、 7,19……スライディング・ホイール、 11……クランク・シャフト、 13……カウンタ・シャフト、 16……ケース。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】主変速機（32）を備え、エンジンの回転力
をクランク・シャフト（11）から主変速機（32）の一側
に設けたクラッチ（29）を介して該主変速機（32）に入
力するカウンタ・シャフト（13）と、該主変速機（32）
から回転力を出力するドライブ・シャフト（14）と、該
ドライブ・シャフト（14）から回転力を伝達するセカン
ダリー・ドライブ・シャフト（15）をそれぞれトランス
ミッションケース（34）に併設して軸架した車両の変速
機において、主変速機（32）に対して前記クラッチ（2
9）と反対側に、前記カウンタ・シャフト（13）及びド
ライブ・シャフト（14）を延設し、該ドライブ・シャフ
ト（14）の延設部に遊嵌された２枚の歯車（17、18）
と、該２枚の歯車（17、18）の間でドライブ・シャフト
（14）に対して摺動自在かつ回転不能に装着され、該２
枚の歯車（17、18）のいずれかと一体化可能な第１のス
ライディング・ホイール（19）と、前記カウンタ・シャ
フト（13）の延設部に遊嵌され、前記ドライブ・シャフ
ト（14）上の２枚の歯車（17、18）の各々と歯合する２
つの歯（23b、23a）を備えた歯車（22）と、前記セカン
ダリー・ドライブ・シャフト（15）に遊嵌され、前記ド
ライブ・シャフト（14）上の２枚の歯車（17、18）と各
々歯合する２枚の歯車（24、25）と、該２枚の歯車（2
4、25）の間でセカンダリー・ドライブ・シャフト（1
5）に対して摺動自在かつ回転不能に装着され、該２枚
の歯車（24、25）のいずれかと一体化可能な第２のスラ
イディング・ホイール（26）とから成り、前記第１、第
２のスライディング・ホイール（19、26）を各々選択摺
動することにより、異なった変速比を得るようにしたこ
とを特徴とする副変速機。