JPH07306270A - 放射線検出器および放射線検出方法 - Google Patents
放射線検出器および放射線検出方法Info
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- JPH07306270A JPH07306270A JP7056099A JP5609995A JPH07306270A JP H07306270 A JPH07306270 A JP H07306270A JP 7056099 A JP7056099 A JP 7056099A JP 5609995 A JP5609995 A JP 5609995A JP H07306270 A JPH07306270 A JP H07306270A
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Abstract
るいはコスト等を著しく低減して信頼性および保守性も
向上することができる放射線検出器を提供する。 【構成】放射線により励起されてシンチレーション光を
発生するシンチレータ11と、このシンチレータの内部
に埋設されるとともに少なくとも一端が前記シンチレー
タの外面側に表出し、シンチレーション光により励起さ
れ螢光を放出して内部全反射により螢光を伝達する螢光
体14と、この螢光体にシンチレータの外面側で接続さ
れシンチレータの端面よりも小さな受光面を持つ光電変
換素子12とを備える。
Description
で放射線モニタとして適用される放射線検出器および放
射線検出方法に係り、特にシンチレータを用いた光学的
手段でγ線,β線等の検出を行う放射線検出器(シンチ
レーション検出器)および放射線検出方法に関する。
セス放射線モニタ等の原子炉の運転監視用モニタ,作業
管理のためのエリアモニタ,ダストモニタ,あるいは管
理区域内出入りのためのゲートモニタをはじめとするラ
ンドリモニタ,物品搬出モニタなど多岐に亘って適用さ
れている。
器としても用いられている。例を挙げると、プロセス放
射線モニタにはγ線用として主に2”φx2”,3”φ
x3”程度のNaI(T1) シンチレーション検出器が用いら
れ、ダスト,ゲート等の放射線モニタにはβ線用の検出
器が用いられている。
に、光電子増倍管を直接シンチレータの端面に密着した
構成とされており、大抵の場合、シンチレータの端面の
直径と光電子増倍管の直径とは一致するようになってい
る。
は図23に示すように、例えば円柱型のシンチレータ1
の端面に複数本(同図の例では2本)の光電子増倍管2
が直接に、または円錐型等のライトガイド3を介して取
付けられる。なお、シンチレータ1の外周側にはコリメ
ータ遮蔽体4が設けられる。
やアバランシェフォトダイオード、あるいは今後発展し
ていくと予想される真空アバランシェフォトダイオード
等の高感度小型の半導体型光電変換素子を、小型かつ細
径のシンチレータに取付ける構成のサーベイメータ型ス
ペクトロメータ等が開発されている。しかし、これらの
光電変換素子については、受光面積の大きいものが作成
できないため、プロセスモニタ等で用いられる大型のシ
ンチレータと組合せることはできなかった。
に円錐型等のライトガイドを使用することも想定できる
が、直径に開きがあり過ぎるため、現実的には伝達率が
極めて悪くなり、実際の採用には至っていない。したが
って、これらの大型結晶には現在でも光電子増倍管しか
適用されておらず、そのサイズや重量は勿論、光電子増
倍管自体がもつエージング,真空管の脆さ,磁気の影響
等の問題がシンチレーションプローブ全体の問題として
つきまとっている。
型シンチレータが用いられている。ダストモニタに適用
するシンチレータについては、特に大きい面積が必要と
されることはない。しかしながら、搬出モニタ,ランド
リモニタ,ゲートモニタ等については、大きい面積のシ
ンチレータが必要となる。そこで従来このような場合に
は、図24(a),(b)に示すように、平板型シンチ
レータ1aの厚さ方向の面に複数の光電子増倍管2aが
例えばライトガイド3aを介して装着されているのが普
通である。
ンチレータ自体にγ線バックグラウンドを遮蔽するため
の放射線遮蔽の必要があるうえ、図25に示すように、
検出器が内蔵された壁5,扉6等について、上下運動や
開閉運動が要求される。このような遮蔽や駆動構造物に
は、シンチレータに比較して大きな光電子増倍管を組込
まざるを得ないため、必然的に大きく、また重くなり、
駆動機構には大きな力が必要とされ、全体の動きも緩慢
であるといった様々な問題が生じている。
光検出器を組み合せた放射線検出器は、β線のみの検出
やγ線のみの検出を行う場合、1枚の平板シンチレータ
の厚みを調整することにより実行するため、正確な弁別
が原理的に不可能であった。
を示している。
シフタファイバ4bを光学接着剤7bにより接着するこ
とにより配置し、その出口端に伝送用光ファイバ5bを
接続することにより、シンチレーション光を光検出器6
に導いている。
主として使用される。したがって、シンチレータの厚さ
をγ線との相互作用が無視できる程度まで薄くするが、
完全にγ線をなくすことは、不可能である。
00の場合では、シンチレータ厚0.24mmのγ線/β
線検出比率は約0.17であり、β線の計数が100あ
る時、γ線が17、カウントされてしまう。
ので、γ線用大型検出に半導体型等の小型堅牢な光電変
換素子が装着可能で、またβ線用大型検出器にも数多く
の光電子増倍管に代えて、最低必要数分に限定した小型
堅牢な半導体型等の光電変換素子を装着可能であり、し
かも位置検出機能や放射線の線種弁別機能を付加するこ
とにより機能性向上も図れるとともに、重量やサイズあ
るいはコスト等を著しく低減して信頼性および保守性も
向上することができる放射線検出器を提供することを目
的とする。
線のみの検出を実現し、さらにβ線とγ線との弁別を行
いながら両方の同時測定を実現することができる放射線
検出方法を提供することにある。
めに、請求項1記載の発明に係る放射線検出器は、放射
線により励起されてシンチレーション光を発生するシン
チレータと、このシンチレータの内部に埋設されるとと
もに少なくとも一端が前記シンチレータの外面側に表出
し、シンチレーション光により励起され螢光を放出して
内部全反射により螢光を伝達する螢光体と、この螢光体
に前記シンチレータの外面側で接続され前記シンチレー
タの端面よりも小さな受光面を持つ光電変換素子とを備
えたことを特徴とする。
射線検出器において、螢光体の光の出口端面に螢光を放
出しない光伝送用のストレート光ガイド類または光ファ
イバを接続し、これを介して光を光電変換素子まで伝送
可能としたことを特徴とする。
は2記載の放射線検出器において、1つのシンチレータ
に対して複数箇所に螢光体による光の取出し口を設け、
その各取出し口に光電変換素子を直接に、またはストレ
ート光ガイド類あるいは光ファイバを介して間接的に接
続したことを特徴とする。
は3記載の放射線検出器において、螢光体を屈折率の小
さいクラッディング層で覆われた光ファイバ状に形成し
たことを特徴とする。
されてシンチレーション光を発生するシンチレータと、
このシンチレータの側部に配設されるとともに少なくと
も一端が前記シンチレータの外面側に表出し、シンチレ
ーション光により励起され螢光を放出して内部全反射に
より螢光を伝達する螢光体と、この螢光体に前記シンチ
レータの外面側で接続され前記シンチレータの端面より
も小さな受光面を持つ光電変換素子とを備えたことを特
徴とする。
でに記載の放射線検出器において、シンチレータに孔も
しくは溝を設け、この孔または溝に螢光体を挿入し、こ
の螢光体の端面から光を取出し可能としたことを特徴と
する。
でに記載の放射線検出器において、複数のシンチレータ
で螢光体を挟み込み、この螢光体の端面から光を取出し
可能としたことを特徴とする。
でに記載の放射線検出器において、シンチレータをシン
チレーティングファイバまたはその集合体によって構成
し、そのシンチレーティングファイバの端部で光を検出
可能としたことを特徴とする。
でに記載の放射線検出器において、複数のシンチレータ
を積層構造として備え、その各層毎に光電変換を可能と
したことを特徴とする。
放射線検出器において、積層した各シンチレータの厚さ
方向に対して孔を設けて螢光体を挿入し、または積層し
た各シンチレータの側面に厚さ方向に沿って螢光体を設
けたことを特徴とする。
の放射線検出器において、各シンチレータの厚さに対応
して、厚さ別に螢光波長の異なる螢光体を設け、これら
を光学的に接続するとともに、波長帯の数に対応した測
定系に検出値を入力可能としたことを特徴とする。
放射線検出器において、シンチレータを平板型シンチレ
ータとし、その内部に螢光体を網目状に交差させて挿通
したことを特徴とする。
放射線検出器において、シンチレータを平板型シンチレ
ータとし、その内部に螢光体を平行に並べて挿通したこ
とを特徴とする。
または11のいずれかに記載の積層構造に対し、請求項
12,13のいずれかに記載の螢光体挿通構造を組合せ
てなることを特徴とする。
4までに記載の放射線検出器において、シンチレータを
平板型シンチレータとし、その側部に設ける螢光体を、
光取出し口に近いほど側面の単位長さあたりのシンチレ
ータに対する螢光断面積が小さくなる円錐,角錐その他
のテーパまたは傾き付きの形状に設定し、これにより前
記螢光体内の伝播に係る減衰による光量の差を補正する
機能と、螢光体と光電変換素子受光面、あるいは光ファ
イバとの端面の形状差を吸収する機能とを付与してなる
ことを特徴とする。
5までに記載の放射線検出器において、シンチレータ部
と光電変換素子部とを離間配置した構成とし、前記シン
チレータ部を主体とする放射線測定部と前記光電変換素
子を備えた計測回路部とを分離して、その両者間の計測
信号を光信号としたことを特徴とする。
法は、放射線の入射により発光する物質と、その光を吸
収してより長い波長の光を放出する波長シフタとを組み
合せて集光し、β線の検出を目的として放射線で発光す
るシンチレータ層を平板状とし、またはシンチレーショ
ンファイバを平坦に束ねた状態として放射線を検出する
方法において、β線の飛程を考慮に入れた厚さに設定し
た平板シンチレータを第1層として一番上に置き、γ線
を確認するための平板シンレータを第3層としてその下
に配置し、第2層として第1層と第3層の間に両者のシ
ンチレーション光の混合を阻止し、かつリフレクタの機
能を果す物質を挿入することにより、β線及びγ線を弁
別しながらこれらの両方を同時に検出することを特徴と
する。
法は、請求項17記載の放射線検出方法において、β線
の飛程が長い場合には、第2層にシンチレーション光の
混合防止機能およびリフレクタの機能に加えてβ線の阻
止機能を持たせることを特徴とする。
法は、波長シフタを使用しないシンチレーション検出器
を用いる放射線検出方法において、請求項17記載と同
線種弁別機能を持たせることを特徴とする。
法は、波長シフタを使用しないシンチレーション検出器
を用いる放射線検出方法において、請求項18記載の方
法と同機能を持たせることを特徴とする。
法は、請求項17から20のいずれかに記載の放射線検
出方法において、第1層のシンチレーション光と第3層
のシンチレーション光とを符合することにより、γ線の
みを検出することを特徴とする。
法は、請求項17から20のいずれかに記載の放射線検
出方法において、第3層のシンチレーション光の計数を
とることにより、γ線のみを検出することを特徴とす
る。
法は、請求項17から20のいずれかに記載の放射線検
出方法において、第1層のシンチレーション光と第3層
のシンチレーション光とを反符号状態(第1層をON、
第3層をOFF)とすることにより、β線のみを検出す
ることを特徴とする。
法は、請求項17から20のいずれかに記載の放射線検
出方法において、第1層の全計数値から請求項21の符
号の計数値を差引くことにより、β線のみを検出するこ
とを特徴とする。
法は、請求項17から20のいずれかに記載の放射線検
出方法において、第1層の全計数値から請求項22の符
号の計数値を差引くことにより、β線のみを検出するこ
とを特徴とする。
ば、シンチレーション光は螢光体を横切る際に吸収さ
れ、より長い波長の螢光が放出される。放出された螢光
は、螢光体の内側での内部全反射により螢光体の端面ま
で伝送される。したがって、従来必要とされた円錐ガイ
ド等を用いる必要なく、シンチレーション光で励起して
放出される光を集光することにより、シンチレータ断面
よりも小さい断面の光電変換素子に集光することができ
る。
等を利用して、複数の光取出しを1つの光電変換素子に
まとめたり、検出部と計測系とを離間すること等が可能
となり、計測系の電子回路や電源を検出部に持込む必要
をなくして、検出部の小型化,軽量化等に寄与すること
ができる。
タの形状等に応じて、複数箇所から光を取出すことがで
きる。
ファイバ状とすることで、シンチレータに密着して取付
けることができ、前記各請求項の発明に加え、機械的強
度の向上が図れるようになる。
型シンチレータの表裏面方向に放射される光ではなく、
周側縁側に伝達される光を利用し、また柱状シンチレー
タの軸方向端面に放射される光ではなく周側縁側に伝達
される光を利用することで、明るさの大きい光を螢光体
の端面に導くことができる。
タにあけた孔または溝に螢光体を挿入することで、光を
光電変換素子に直接に、または光ファイバを介して間接
的に伝送して取出すことができる。
シンチレータ間に螢光体を挟み込む状態で、光量を有効
的に取出すことができる。
タとしてシンチレーティングファイバを用い、用途によ
っては単線で、あるいはプレート状に集合させる等の構
成で、螢光体を併用せずに効率よい集光が可能となる。
シンチレータの層別に光の検出を行うことで、透過力の
異なる放射線の検出に対応することができる。
る光の到達時間差,光量差等に基づくシンチレーション
光の発生層を容易に知ることができる。
0記載の発明において対象とするシンチレータの層の総
数が少ない場合、または全体の厚さが小さい場合等にお
いて光学的な継ぎ足しにより、容易に放射線検出が行え
る。
ータ内に螢光体を網目状に配置したことで、得られる光
の座標に基づいて、光の発生位置の同定が容易に行え
る。
みに複数の螢光体を配置することで、二次元平面上での
光の発生位置の同定が容易に行える。
ータの積層構造と螢光体の網目状または平行な配置との
組合せによって、三次元光の発生位置の同定が行える。
し口からの離間距離の差に基づく放出光の差を、螢光体
の断面積差で解消し、これにより各部の光量を平坦化し
て位置に依存しない均一な光出力を得ることができる。
から15までに記載した構成の組合せの選択で、光電変
換素子のサイズや数量を減少することができ、装置全体
のコンパクト化が図れるとともに、駆動機構部の必要動
力軽減が図れ、さらに例えば原子力発電所等における体
表面ゲートモニタ等の測定時に被測定者に与える威圧感
や圧迫感,閉塞感等の緩和も図れるようになる。
平板シンチレータを持つ検出器を使用して、β線及びγ
線が入射した場合、それぞれの物質透過度の違いをその
2層上に映し出すことにより弁別するものである。
方法の概念を示している。第1層1bは、β層の飛程に
合せた厚みを持つ平板シンチレータである。第3層3b
は、γ線を認識するための平板シンチレータである。第
2層2bは、第1層と第3層のシンチレーション光の混
合防止、かつリフレクタの機能を果すテフロンシートや
アルミマイラーシート等の物質である(光学上の取扱い
から、各層の境界は空気のギャップとし、接着剤等は使
用しない)。
フタファイバ4bを光学接着剤7bにより接着すること
により配置し、その出口端には伝送用光ファイバ5bを
接続し、これらによりシンチレーション光を光検出器6
bに導く。
程を考慮に入れて設定しているため、基本的にはこの層
内において入射β線を阻止することになる。しかし、入
射エネルギーが大きい等の理由によりβ線の飛程が長い
場合には、第2層の厚さ等の設定を調整することによ
り、第2層にβ線阻止の機能を付加することもできる。
する概念図である。
と全く同様である。それぞれのシンチレータの周囲にラ
イトガイド8bを配置し、その出口端に光検出器6bを
接続する。
いて説明する(なお、図35を参照する)。放射線検出
装置は上記の構造を持つため、β線は第1層のみで感知
される。γ線は物質透過度が高いため、第1層、第3層
の両方で感知される。したがって、γ線は第1層と第3
層の信号の符号(coincidence(K3)) を計数器2(K6)によ
りカウントすることにより検出できる。また、第3層の
信号を計数器4(K8)によりカウントしても検出可能であ
る。
nti-coincidence(K4))(第1層をON、第3層をOF
F)を計数器3(K7)でカウントすることにより検出可能
である。また、第1層の計数器1(K5)の全計数値から計
数器2(K6)の計数値を差引くか、もしくは計数器4(K8)
の計数値を差引くことにより検出することもである。
がら両方の検出を同時に行うことができるが、上記の方
法をβ線のみの検出またはγ線のみの検出に適用するこ
とも可能である(請求項21〜24)。なお、1層(シ
ンチレータの層)あたりの光検出器の数については特に
限定しない。
れ、γ線は物質透過度が高いため、第1層、第3層の両
方で感知される。第2層は、第1層と第3層のシンチレ
ータから発生した光の混合防止かつリフレクタの役割を
果すものである。β線を阻止するように第1層の厚さを
調整しているわけだが、β線の入射エネルギーが大きい
場合や、また入射エネルギーが小さい場合でも検出器の
コンパクト化などの理由から、代りに第2層の厚さ、ま
たは材質を調整することが可能である。つまり、第1層
と第2層の両方でβ線の阻止を果すことにより、第1層
のシンチレータを薄くすることが可能である。シンチレ
ータで発生した光を集光し、それを光検出器に導く方法
については、波長シフタ用いる上方でも、ライトガイド
を用いる方法でも、またそれら以外でもよく、その方法
の如何は問わない。
β線は第1層のみで感知されるため(図35を用いて説
明すると)、γ線の検出は、計数器2(K6)、計数器(K8)
の計数により行うことができ、β線の検出は、計数器(K
7)により行うことができる。但し、β線については、計
数器1(K4)の計数値から計数器2(K6)の計数値を、また
は計数器4(K8)の計数値を差引くことにより達成するこ
とも可能である。これらの方法を用いて、β線/γ線を
弁別しながら両方の検出を同時に行うことが可能であ
り、従来の1枚の平板シンチレータによりβ線のみの検
出を行う場合に誤検出されたγ線等の排除にも役立ち、
より正確なβ線のみの検出が実現できる。また、これら
の方法をγ線のみの検出に適用することも可能である。
線検出方法の実施例を図面を参照して説明する。
励起され発光するものをシンチレータ,シンチレーティ
ングファイバ等として、またシンチレーション光により
励起され異なる波長の光を放出するものを螢光体,螢光
ファイバ等として用語を使い分ける。この螢光体,螢光
ファイバは波長シフタ,波長シフトファイバと称される
こともある。
線によりシンチレーション光を発生するシンチレータと
光電変換素子とを組合せたシンチレーション検出器につ
いてのものである。
螢光を放出して内部全反射により螢光を伝送することの
可能な螢光体とシンチレータとを組合せ、再発光した螢
光を光電変換素子まで伝送する手段を用いて、径を合せ
るためのライトガイド等を用いずに、しかもシンチレー
タの端面よりも小さな受光面を持つ光電変換素子を使用
できるようにし、かつ光電変換素子の感度波長により適
合した波長に変換する作用を合せ持つようにしたもので
ある。
ンチレータ11の軸方向に沿う端面11aに光電変換素
子12の受光面が密着し、シンチレーション光を受光す
るようになっている。
心軸上にあけた孔13に、光電変換素子12の受光面と
同径あるいはそれ以下の、円柱状、あるいは受光面に断
面が納まる角柱状の螢光体14が挿入されている。
を横切る際に吸収され、より長い波長の螢光が放出され
る。
の媒質よりも屈折率の小さな媒質である必要があること
から、シンチレータ11に対して螢光体14がルーズコ
ンタクトとされ、エアギャップによるクラッディングが
存在する状態となっている。放出された螢光は、螢光体
14の内側での内部全反射により、その螢光体14の端
面まで伝送される。
端面が光取出し用としてシンチレータ11の端面11a
から表出する位置まで貫通する構成としたが、この一端
面は必ずしも貫通している必要はない。何故ならば、貫
通露出していない螢光体端面からもシンチレーション光
が入射することが可能であるからである。
同様にシンチレータ11から貫通露出する構成とするこ
とも可能であるが、その場合には当該他端面に乱反射層
を設けておくことが望ましい。
るよりも円柱状とすることが好ましく、また、シンチレ
ータ11の周囲の反射層は乱反射層とするのが良い。さ
らに、シンチレータ11および螢光体14とも円柱状に
構成し場合、集光される光量と、螢光体14の径をシン
チレータ11の径で除した値とは、比例関係となる。
ガイド等を用いる必要なく、シンチレーション光で励起
して放出される光(螢光体の放出する光)を集光するこ
とにより、シンチレータ11の断面よりも小さい断面の
光電変換素子12に集光することができる。しかも、光
電変換素子12に小型半導体型を用いた場合、その感度
に着目すると、シンチレーション光の波長に対する量子
効率よりも、螢光体14から放出される長い螢光の波長
に対する量子効率の方が高い。したがって、径の問題を
解決できるのみならず、感度波長の改善作用も兼ね備え
たものとなる。
実施例1における螢光体14の光の出口端面に、螢光を
放出しない光伝送のためのストレート光ガイド類(ライ
トガイド)または光ファイバ15を接続し、光を光電変
換素子12まで伝送するようにしたものである。
に直接、光電変換素子12を装着して受光する構成を示
したが、光伝送のためには透明ガラスやアクリル等で作
成されたライトガイドや光ファイバ、あるいは光ファイ
ババンドル等を用いることも可能である。図2の例では
光ファイバ15が用いられている。
の光取出しを一つの光電変換素子12にまとめたり、検
出部と計測系とを離間あるいは分離するといった目的に
好適なものとなる。また、検出部に計測系の電子回路
や、電源を持込まない構成となるので、検出部の小型
化,軽量化等に大きく寄与することができる。
実施例1の構成による光の取出し口14aを設け、この
光取出し口14aに光電変換素子12を設け、または実
施例2で示した光ファイバ(ライドガイド類)15をそ
れぞれ螢光体14の光取出し端面に接続し、これらを共
通、個別、あるいは幾つかずつを一組として光電変換素
子12へ導くことで光量の増大と集光の均一性を高める
ようにしたものである。
複数箇所から光を取出すことが好ましい場合がある。ま
た、形状のみならずシンチレータ11が大きい場合には
集光の不均一等が生じるため、複数の螢光体による光の
取出し、あるいは一つの螢光体についても、その両端に
おける光の取出しが好ましい場合がある。
記実施例2と同様の体系で、螢光体14の両端の光ファ
イバ15を介して光電変換素子12をそれぞれ接続し、
光の取出しを可能としている。
チレータ11が円柱体系の場合や長さが長い場合等にお
いて、螢光体伝播中の減衰等や片端面での反射できない
光の成分を考慮すると、両端で受光することにより、均
一で大きな光量が得られるようになる。なお、この場
合、使用する光電変換素子12については、単一のもの
を共用する場合と、個別のものを用いる場合とが選択で
きる。
各実施例における螢光体を光ファイバ状に構成したもの
である。
体14は、集光機能のみならず、光の導波路としても機
能しており、この場合、クラッディング層は空気という
ことかできる。
に、螢光体14がコアよりも屈折率の低いクラッディン
グ層16で被覆された光ファイバ状の螢光体(螢光ファ
イバ)によって構成されている。このものにおいては、
前記各実施例の条件と異なり、クラッディング層16が
既に存在するため、シンチレータ11と螢光体(螢光フ
ァイバ)14とは密着していることが望ましい。
様の効果に加え、シンチレータ11と螢光体(螢光ファ
イバ)14との密着により機械的強度の向上が図れるよ
うになる。
(d)) 本実施例は請求項5記載の発明に対応するもので、シン
チレータの厚さ方向の端面から光を取出すのではなく、
シンチレータの側面に設けた螢光体(螢光ファイバ)に
より光を取出すようにしたものである。
は軸方向端面(円形端面)に、また平板型シンチレータ
では厚さ方向に垂直な広い表裏端面に光電変換素子が装
着されていた。そして、円柱型シンチレータの場合は前
述したように、直径や端面形状に合せた一つ、あるいは
複数の光電子増倍管が装着されていた。また、特に大型
の平板型シンチレータには多数の光電子増倍管が必要と
されていた。
ータに対し、前述した各実施例と同様の螢光体(螢光フ
ァイバ)を用いることにより、従来とは異なる面での集
光手段を採用したものである。
シンチレータ11の周側縁部分に隣接して複数の螢光体
(螢光ファイバ)14が設けられている。通常の螢光体
を用いる場合はシンチレータ11に対してルーズコンタ
クトの状態で取付けることが好ましく、またファイバ状
のものを使用する場合は逆に、できるだけ屈折率ギャッ
プのないようにシンチレータ11に対して密着すること
が好ましい。
ことから推定されるように、平板内で放出されたシンチ
レーション光のうち、平板の面方向に放射される光より
も、断面に伝達される光の確率が大きく、本実施例では
その光を利用するものである。
11への適用例を示している。即ち、シンチレータ11
の円形外周縁に沿ってリング状螢光体(螢光ファイバ)
14が設けられている。
11への適用例を示している。即ち、通常シンチレータ
の外側には乱反射層が設けられており、同図の例では乱
反射層とシンチレータとの間に螢光体(螢光ファイバ)
の層が設けられている。同図(c)の例では、紡錘型を
半分に切りとった形状の螢光体(螢光ファイバ)14が
配置され、また同図(d)の例では螺旋状の螢光体(螢
光ファイバ)14がシンチレータ11の外周を包囲して
いる。
側面の乱反射層により内部で乱反射を繰り返すうちに、
一定の確率で螢光体(螢光ファイバ)14に螢光が吸収
されて光が放出され、これにより、明るさの大きい光を
螢光体(螢光ファイバ)14の端面に導くことができ
る。
チレータ内に設けた孔もしくは溝の中に螢光体(螢光フ
ァイバ)を挿入して、この螢光体(螢光ファイバ)の端
面から光を取出すようにしたものである。
レータ11の幅方向に沿って平行にあけた複数の孔16
に、それぞれ螢光体(螢光ファイバ)14が挿入され、
同図(b)の例では同じく平板型シンチレータ11の一
側面側にあけた溝17に螢光体(螢光ファイバ)14が
嵌込まれている。
レータ11の幅方向に沿って平行にあけた複数の孔18
に、それぞれ螢光体(螢光ファイバ)14が挿入されて
いる。
17に挿入された螢光体(螢光ファイバ)14をそれぞ
れその端面を直接に、または光ファイバ15を介して光
電変換素子12に接続することで、光を取出すことがで
きる。
11の溝の深さを小さくしてもよく、極端な場合は殆ど
ゼロであってもよい。
のシンチレータ間に螢光体(螢光ファイバ)を挟み込
み、この螢光体(螢光ファイバ)の端面から光を取出す
ようにしたものである。
に、分割された一対の平板型シンチレータ11で螢光体
(螢光ファイバ)14が挟み込まれている。この場合、
方形シンチレータについては辺の中心で分割する構成と
対角線で分割する構成とが考えられるが、図示の例では
対角線で分割し、その間に螢光体(螢光ファイバ)14
を挟み込んだ構成とされている。
の螢光体(螢光ファイバ)14にこれを挟むシンチレー
タ11から多くの光量が得られ、特に対角線で分割した
図示の構成によれば光量がより高く、有効なものとな
る。
レータの場合は円の中心を通る直径相当の部分で分割
し、螢光体(螢光ファイバ)を挟み込むことが有効であ
る。
材をシンチレータで構成したシンチレーティングファイ
バの集合体とし、各シンチレーティングファイバの端部
で光を検出することにより、二次元位置検出機能を持つ
ようにしたものである。
に、一対の対向する棒状螢光体(螢光ファイバ)14の
間に、シンチレーティングファイバ11Aを平行にした
集合体の各端部が接続され、さらに光ファイバ15を介
して図示しない光電変換素子に接続されている。
レーティングファイバ11Aの長さ方向に沿って内部全
反射により伝送され、螢光体(螢光ファイバ)14に到
達する。そして、通常の平板型シンチレータに比べて、
シンチレーティイグファイバ11Aに垂直な、横方向へ
の光の拡散が少ないため、両側に配置した螢光体(螢光
ファイバ)14に光が効率よく集められる。
ーティングファイバを用いて、用途によっては単線で、
あるいはプレート状に集合させる等の構成により、多数
の螢光体(螢光ファイバ)を併用する必要なく位置検出
能力を付加することができ、さらに位置検出の必要がな
い場合でも効率のよい集光が可能となる。
した複数のシンチレータの各層に光取出し手段を設け、
それぞれ層別に光電変換を行い、各層の信号検出時刻と
検出情報とから、放射線の入射深さを知ること、あるい
は放射線の線種の弁別を行うこと可能としたものであ
る。
図5(a)や図6(a),(b)の平板型シンチレー
タ、あるいは図8の平板型シンチレータ11が重合さ
れ、最低各層毎に光電変換素子を設けて層別に光を検出
を行うようになっている。
化したシンチレータ11の上側からバックグラウンドと
してγ線が存在する状態でβ線が入射する場合を考え
る。層の数、全体の厚さは、対象とするβ線の最大飛程
を持たす厚さdに、さらに幾つか層を加えることが必要
である。この場合、β線はシンチレータ11の中でエネ
ルギを失い、シンチレーション光は入射面からみて厚さ
dまでに対応するシンチレータ層の中でのみ検出される
が、透過力の強いγ線は厚さd以上の層で検出される可
能性の方が高い。したがって、厚さd以上の層でも光が
検出されたときにはγ線バックグラウンドによる雑音と
して除去することが可能である。
なる放射線の検出に対応することができる。
10に示すように、積層化したシンチレータ11に、厚
さ方向に沿う孔19を設け、各孔19に螢光体(螢光フ
ァイバ)14を挿入し、あるいは積層化したシンチレー
タ11の側面の厚さ方向に対して螢光体(螢光ファイ
バ)14を設けることにより、その螢光体(螢光ファイ
バ)の両端の信号の到達時間差により放射線の入射厚さ
の情報を知ること、あるいは放射線の線種の弁別を行う
ことを可能としたものである。
体(螢光ファイバ)14の両端において検出される光の
到達時間差,光量差により、シンチレーション光の発生
した層を知ることができる。
記実施例10の応用例である。
の層の総数が少ない場合や全体の厚さが小さい場合、あ
るいは測定回路系の時間分解能が不足するような場合、
シンチレータ11に貫通孔を設け、ここに螢光波長の異
なる螢光体(螢光ファイバ)14B,14Cを光学的に
継ぎ足した状態で挿入したものである。
B,14Cのそれぞれの長さは、着目する厚さ方向の領
域に対応していることが必要である。今、厚さdまでと
d以上との2領域に分割する場合、第1の螢光体(螢光
ファイバ)の長さをdとして、第2の螢光体(螢光ファ
イバ)の長さを(全体の長さ−d)とすればよい。この
場合、光電変換素子の手前にはそれぞれの螢光波長を分
離することができる色フィルタを設けておく。この場合
は必ずしも光は両端で検出する必要はない。
光体(螢光ファイバ)として厚さ別に螢光波長の異なる
ものを用意し、これを光学的に接続して使用するととも
に、波長帯の数に対応した測定系を用意し、波長分離を
した光を光電変換素子で検出することにより、放射線の
入射深さが区分できるようになり、かつ放射線の線種の
弁別ができるようになる。
る。
レータの内部に網目状に螢光体(螢光ファイバ)14が
配置され、その螢光体(螢光ファイバ)14の片側、あ
るいは両端で光の検出を行うようになっている。平面を
XY座標で表す場合、X,Y各方向それぞれ最も大きな
光の得られた座標,2番目に大きな光の得られた座標等
から、光の発生した網目状の位置が同定できる。
ファイバ、あるいはシンチレータバー(円柱,角柱等)
により構成し、これを螢光体(螢光ファイバ)の代用し
てもよく、各シンチレータの端面から光の取出しを行う
ことにより、同様の位置検出が可能である。
ンチレータにおいて、螢光体(螢光ファイバ)を網目状
に交差させ、その螢光体あるいはシンチレーティングフ
ァイバ端面からの光を光電変換することで、その検出時
刻と検出光量,光取出し位置の相互関係により、平板内
の放射線の入射位置を同定することができる。
る。
レータ11の網目状ではなく、一方向のみに多数の螢光
体(螢光ファイバ)14を平行配置した構成とされてい
る。そして、螢光体(螢光ファイバ)14の両端におけ
る光の検出,光の到達時間差の測定を行い、最も強く光
る螢光体と到達時間差から得られる螢光体中の光の発生
位置から二次元平面上での光の発生位置を同定できるよ
うになっている。
(螢光ファイバ)を網目状ではなく、平行線状に配置さ
せ、その螢光体(螢光ファイバ)の両端面からの光を光
電変換し、その両端の光検出時刻差と,検出光量,光取
出し位置の相互関係により、平板型シンチレータ内の放
射線の二次元入射位置を同定でき、あるいは片側での検
出光量と光取出し位置の相互関係により、一次元の位置
情報を得ることができる。
記実施例9,10,11のいずれかの構成と、前記実施
例12,13のいずれかの構成とを組合せることによ
り、放射線の入射位置と透過厚さ、あるいは放射線の線
種弁別と入射位置とを同時に同定できるようにしたもの
である。
または13で述べた二次元での位置検出可能な平板型シ
ンチレータ11をさらに積層化することにより、三次元
での光の発生位置を同定できる。
の両方を最低数の小型検出器で、同時に達成することが
できる。
る。
を取付けて集光する構成においては、光の取出し口から
離れた位置で放出された螢光ほど、取出し口までの光路
長が長いため、光量が減弱する。
螢光体14が円錐,角錐等のように、光取出し口に近い
程、シンチレータ11の側面から見た断面積が小さくな
るような形状とされ、これにより光量を平坦化するよう
になっている。即ち、減弱の小さな光取出し口付近ほど
実効的にシンチレーション光の入射効率が減少し、逆
に、減弱の大きい光取出し口から離れた点では断面積が
大きくシンチレーション光の入射効率が高いといった効
果が作用するわけである。これにより位置によらない均
一な光出力を得ることができる。
円錐、あるいは角錐、もしくは光取出し口に近いほど側
面の単位長さあたりのシンチレータに対する受光断面積
が小さくなる形状とすることにより、平板型シンチレー
タと組合せる螢光体の形状に関し、螢光体内の伝播に係
る減衰による光量の差を補正する機能と、螢光体と光電
変換素子受光面、あるいは光ファイバとの端面の形状差
を吸収する機能を併せて付与することができる。
る。
光電変換素子12部とが離間配置され、シンチレータ1
1部を主体とする放射線測定部20と、光電変換素子1
2を備えた計測回路部(図示せず)とが分離されてお
り、その両者間の計測信号が光信号として光ファイバ1
5で伝送されるようになっている。
示している。
15までのいずれか、あるいはこれらの組合せが採用さ
れる。
の数を減少させ、また場合により、線種弁別機能や位置
弁別機能のいずれか、あるいは両方を兼ね備えたものが
提供できる。
射線遮蔽体や稼働部分の大きさ,重量に間する小型軽量
化が達成でき、さらにこれに附随して駆動のため力を最
少限に止めることができる。また、駆動系自体が小型化
でき、測定部には電源,電子回路が不要であり、計測信
号は光のまま計測部まで伝送することにより、測定部と
計測部を完全に分離することができる。
射線モニタの他、プロセス放射線モニタ,エリアモニ
タ,ダストモニタ,ランドリモニタ,物品搬出のための
モニタ,サーベイメータ,非破壊検査用検出器アレイ,
ホールボディカウンタ等を初めとする種々の放射線検出
器に適用することができる。
のサイズと重量が小さくなり、駆動部のサイズ,重量も
小さくなり、駆動機構自体のトルク,能力等もより低い
もので充分間に合うことになる。さらに、全体のサイ
ズ,重量の減少は、特に、原子力発電所等における体表
面ゲートモニタ等の測定時に被測定者に与える威圧感,
圧迫感,閉塞感等を緩和することができる。
子力発電所の分野のみならず、各種の非破壊検査装置に
おいても適用することができる。即ち、従来のシンチレ
ーション検出器の場合、結晶サイズ以上に光電子増倍
管,各種のケーブル等が嵩張り、検出器アレイを構成す
る場合の空間分解能が制限されたり、コストやサイズ,
重量が嵩む等の不都合が度々見られた。
を適用することにより、検出器アレイの小型,高密度
化、測定回路系の小型化、粉構造物の小型化等が図れ、
これに関連してコストダウンが実現できる。
検査対象物22を搬送しながら検査する非破壊検査装置
に本発明を適用したもので、コリメータ遮蔽体23に複
数の円柱型シンチレータ11を取付ける構成となってい
る。本発明の適用により、小型化等が図れるようにな
る。
解体処分等に必要となる広範囲の壁面24のサーベイ装
置として本発明を適用したもので、大型平板型シンチレ
ータ11による位置検出を行う例である。このような用
途には従来の光電子素子管群を伴った検出器ではそのサ
イズ,重量が過大であったところ、本発明の適用によ
り、コンパクト化および重量軽減が図れるようになる。
している。この例では水没する部分25に高電圧を含む
電子回路,電線等が不要となる。特にシンチレータ材に
ふっ化カルシウムやプラスチックシンチレータ等を用い
ることにより、遮光以外の水密構造は不要となるという
利点もある。
水や気体などの流体を検出対象とする放射線モニタ装置
の例を示している。
14を埋設した平板型シンチレータ11を組込んだ箱体
26にサンプリング配管27を取付けたものである。本
発明の適用により、検出効率の向上および放射線検出能
力の向上を図ることができる。
ファイバ11Aからなる平板によって箱体28を組立
て、平板の端部に螢光体(螢光ファイバ)14による集
光手段を設けたものである。これによっても前記同様の
効果が奏される。なお、この螢光体(螢光ファイバ)1
4を用いずに、シンチレーティングファイバ11Aを束
ねて、あるいは一旦通常の光伝送用の光ファイバ15で
中継して図示しない光電変換素子に導くことも可能であ
る。
9の前面にピンホール30を設けた放射線カメラ31の
検出系に本発明を適用した例を示している。この例で
は、シンチレーティングファイバ11Aを遮蔽体29の
内面に球面状に集合させ、前述の二次元位置検出手段を
用いることで、放射線画像を得ることができる。位置情
報の信頼性を挙げるため、シンチレーティングファイバ
11Aは球面の経線と緯線とに沿う配置にすることが望
ましい。
ぞれ第1層及び第3層)、2bは光の混合防止、リフレ
クタの機能等を果すテフロンシートやアルミマイラーシ
ート等の物質(第2層)である。
第1層と第2層により阻止される。この時、第1層のシ
ンチレータが発光する。γ線であれば物質透過度が高い
ため第3層まで到達し、第1層及び第3層のシンチレー
タが発光する。
レータの内部を、空気との境界面において全反射を繰り
返しながら伝搬し波長シフタ4bに到達し、波長シフタ
内部での波長及び伝搬方向が変換される。
長シフタ4bは光学接着剤7bにより接着されている。
変換された光は、波長シフタ内部を伝搬して伝送用ファ
イバ5bに入り、さらに伝送用光ファイバ5bを伝搬し
て光検出器6bにおいて検出される。
方の信号を含んでおり、第3層の信号はγ線のみのもの
であるから、図35から図40に示す信号処理系をとっ
た場合、γ線は計数器2(K6)または、計数器4(K8)によ
り検出され、β線は、計数器3(K7)により、もしくは、
計数器1(K5)の値と計数器2(K6)の値の差、または計数
器1(K5)の値と計数器4(K8)の値の差により検出され
る。
1層〜第3層を示す。9bは透明アクリル板である。実
施例18の場合には、波長シフタ4bはシンチレータの
周囲に配置されていたが、この図29の場合には透明ア
クリル板9bの内部に埋込んでいる。
接着剤7bにより接着されている(第3層3bと透明ア
クリル板9bも同様)。
ン光は、シンチレータ及び透明アクリル板の内部を伝わ
り、透明アクリル板に格子状に埋込んだ波長シフタ4b
に到達する。
程は、実施例18の場合と同様である。
である。この場合は波長シフタ4bをシンチレータの対
角線上に配置している(装置及び配線のコンパクト
化)。シンチレーション光が光検出器に至るまでの過程
は、実施例18の場合と同様である。
の厚みの設定例を示している。300KeV周辺のβ
線.γ線弁別を考慮したものである。
第2層は3mmアルミシート、第3層は1mmプラスチック
シンチレータである。
32より0.3mmであるため、β線はA1シンチレータ
のγ線検出効率は、BICRON社のデータ
から明らかなように線源エネルギーの違いを考慮に入れ
てもβ線の計数値の約30%のγ線の計数が存在する。
信号処理系を組み合せることにより、β線及びγ線の弁
別が実現される。
光検出器6より出た信号を線型増幅器(K1)により増幅
し、波高弁別器(K2)により一定の大きさ以上の波高を持
つパルスのみに限定する。
e(K3) 、及びanti-coincidence(K4)(第1層をON、第
3層をOFF)の出力をそれぞれ計数器2,3(K6,K7)
により計数する。
γ線の両方の信号を含んでおり、第3層の信号はγ線の
みの信号であるから、γ線は計数器2(K6)により検出さ
れ、β線は計数器3(K7)により検出される。
あり、またβ線は計数器1と2(K5とK6) の差、計数器
1と4(K5 とK8)の差からでも検出可能である。これに
よりβ線/γ線の弁別を行いながら両方の同時測定が実
現される。
光検出器の数については特に限定しない。したがって、
光検出器の数によって信号処理系の構成が多少変わるの
で、それを図36〜図40に示した。
ncidence(K4)の記入は省略したが、anti-coincidence(K
4)によるβ線の検出も可能であり、接続方法等の取扱い
に関しては図35と同様である。
した時の信号処理系の図である。基本的機能は図35と
同様であるが、1層につき光検出器が2台あるため加算
器(K9)が置かれている。
えても構わない。それを図示したものが、図37及び図
38である。また、γ線の認識を第3層のみの信号によ
り行うのであれば、図39のように加算器(K9)を置くこ
ともできる。
配置した場合の信号処理系の図であるが、加算器(K9)の
配置場所については光検出器が2台の時と同様に、図3
7,図38,図39のようなバリエーションが可能であ
る(図は省略している)。
は、上記のような計数による方法だけでなく、波高分布
解析等の方法でも構わず、特に限定しない。
集光量を増やすために装置をリフリクタ(テフロンシー
ト、アルミマイラーシート等)により包装することも可
能である。
明によれば、γ線用大型検出器に半導体型等の小型堅牢
な光電変換素子が装着可能となり、またβ線用大型検出
器にも数多くの光電子増倍管に変って最低必要数分に限
定した小型堅牢な半導体型等の光伝達変換素子が装着可
能となり、しかも位置検出機能や線種弁別機能を付加す
ることも可能となる。
向上が図れると共に、これら装置の重量,サイズ,コス
ト等を著しく低減でき、検出器全体の信頼性および保守
性を向上させることができる等の多大な効果が奏され
る。
平板シンチレータを持つ検出器にβ線及びγ線が入射し
た場合、それぞれの物質透過度の違いをその2層上に映
し出すことにより弁別するものである。したがって、厳
密な弁別か原理的に不可能な、1枚の平板シンチレータ
の厚みを調整する従来の方法に比べ、より正確なβ線の
みを検出でき、さらにβ線とγ線との弁別を行いながら
両方の同時測定が実現できる。
発明の実施例5を説明する図。
施例6を説明する図。
図。
装置を示す図。
を示す図。
図。
図。
を示す図。
を示す図。
レーション検出器を示す図。
図。
型放射線検出についての概念図。
念図。
図。
例)を示す図。
図。
及びβ線の検出効率の変化を示す図。
/β線の検出効率の変化を示す図。
出器が1層につき1台の時)を示す図。
時)を示す図。
の変化1)を示す図。
の変化2)を示す図。
の変化3)を示す図。
上の時)を示す図。
Claims (25)
- 【請求項1】 放射線により励起されてシンチレーショ
ン光を発生するシンチレータと、このシンチレータの内
部に埋設されるとともに少なくとも一端が前記シンチレ
ータの外面側に表出し、シンチレーション光により励起
され螢光を放出して内部全反射により螢光を伝達する螢
光体と、この螢光体に前記シンチレータの外面側で接続
され前記シンチレータの端面よりも小さな受光面を持つ
光電変換素子とを備えたことを特徴とする放射線検出
器。 - 【請求項2】 請求項1記載の放射線検出器において、
螢光体の光の出口端面に螢光を放出しない光伝送用のス
トレート光ガイド類または光ファイバを接続し、これを
介して光を光電変換素子まで伝送可能としたことを特徴
とする放射線検出器。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の放射線検出器に
おいて、1つのシンチレータに対して複数箇所に螢光体
による光の取出し口を設け、その各取出し口に光電変換
素子を直接に、またはストレート光ガイド類あるいは光
ファイバを介して間接的に接続したことを特徴とする放
射線検出器。 - 【請求項4】 請求項1,2または3記載の放射線検出
器において、螢光体を屈折率の小さいクラッディング層
で覆われた光ファイバ状に形成したことを特徴とする放
射線検出器。 - 【請求項5】 放射線により励起されてシンチレーショ
ン光を発生するシンチレータと、このシンチレータの側
部に配設されるとともに少なくとも一端が前記シンチレ
ータの外面側に表出し、シンチレーション光により励起
され螢光を放出して内部全反射により螢光を伝達する螢
光体と、この螢光体に前記シンチレータの外面側で接続
され前記シンチレータの端面よりも小さな受光面を持つ
光電変換素子とを備えたことを特徴とする放射線検出
器。 - 【請求項6】 請求項1から5までに記載の放射線検出
器において、シンチレータに孔もしくは溝を設け、この
孔または溝に螢光体を挿入し、この螢光体の端面から光
を取出し可能としたことを特徴とする放射線検出器。 - 【請求項7】 請求項1から6までに記載の放射線検出
器において、複数のシンチレータで螢光体を挟み込み、
この螢光体の端面から光を取出し可能としたことを特徴
とする放射線検出器。 - 【請求項8】 請求項1から7までに記載の放射線検出
器において、シンチレータをシンチレーティングファイ
バまたはその集合体によって構成し、そのシンチレーテ
ィングファイバの端部で光を検出可能としたことを特徴
とする放射線検出器。 - 【請求項9】 請求項1から8までに記載の放射線検出
器において、複数のシンチレータを積層構造として備
え、その各層毎に光電変換を可能としたことを特徴とす
る放射線検出器。 - 【請求項10】 請求項9記載の放射線検出器におい
て、積層した各シンチレータの厚さ方向に対して孔を設
けて螢光体を挿入し、または積層した各シンチレータの
側面に厚さ方向に沿って螢光体を設けたことを特徴とす
る放射線検出器。 - 【請求項11】 請求項10記載の放射線検出器におい
て、各シンチレータの厚さに対応して、厚さ別に螢光波
長の異なる螢光体を設け、これらを光学的に接続すると
ともに、波長帯の数に対応した測定系に検出値を入力可
能としたことを特徴とする放射線検出器。 - 【請求項12】 請求項6記載の放射線検出器におい
て、シンチレータを平板型シンチレータとし、その内部
に螢光体を網目状に交差させて挿通したことを特徴とす
る放射線検出器。 - 【請求項13】 請求項6記載の放射線検出器におい
て、シンチレータを平板型シンチレータとし、その内部
に螢光体を平行に並べて挿通したことを特徴とする放射
線検出器。 - 【請求項14】 請求項9,10または11のいずれか
に記載の積層構造に対し、請求項12,13のいずれか
に記載の螢光体挿通構造を組合せてなることを特徴とす
る放射線検出器。 - 【請求項15】 請求項1から14までに記載の放射線
検出器において、シンチレータを平板型シンチレータと
し、その側部に設ける螢光体を、光取出し口に近いほど
側面の単位長さあたりのシンチレータに対する螢光断面
積が小さくなる円錐,角錐その他のテーパまたは傾き付
きの形状に設定し、これにより前記螢光体内の伝播に係
る減衰による光量の差を補正する機能と、螢光体と光電
変換素子受光面、あるいは光ファイバとの端面の形状差
を吸収する機能とを付与してなることを特徴とする放射
線検出器。 - 【請求項16】 請求項1から15までに記載の放射線
検出器において、シンチレータ部と光電変換素子部とを
離間配置した構成とし、前記シンチレータ部を主体とす
る放射線測定部と前記光電変換素子を備えた計測回路部
とを分離して、その両者間の計測信号を光信号としたこ
とを特徴とする放射線検出器。 - 【請求項17】 放射線の入射により発光する物質と、
その光を吸収してより長い波長の光を放出する波長シフ
タとを組み合せて集光し、β線の検出を目的として放射
線で発光するシンチレータ層を平板状とし、またはシン
チレーションファイバを平坦に束ねた状態として放射線
を検出する方法において、β線の飛程を考慮に入れた厚
さに設定した平板シンチレータを第1層として一番上に
置き、γ線を確認するための平板シンレータを第3層と
してその下に配置し、第2層として第1層と第3層との
間に両者のシンチレーション光の混合を阻止し、かつリ
フレクタの機能を果す物質を挿入することにより、β線
及びγ線を弁別しながらこれらの両方を同時に検出する
ことを特徴とする放射線検出方法。 - 【請求項18】 請求項17記載の放射線検出方法にお
いて、β線の飛程が長い場合には、第2層にシンチレー
ション光の混合防止機能およびリフレクタの機能に加え
てβ線の阻止機能を持たせることを特徴とする放射線検
出方法。 - 【請求項19】 波長シフタを使用しないシンチレーシ
ョン検出器を用いる放射線検出方法において、請求項1
7記載と同線種弁別機能を持たせることを特徴とする放
射線検出方法。 - 【請求項20】 波長シフタを使用しないシンチレーシ
ョン検出器を用いる放射線検出方法において、請求項1
8記載の方法と同機能を持たせることを特徴とする放射
線検出方法。 - 【請求項21】 請求項17から20のいずれかに記載
の放射線検出方法において、第1層のシンチレーション
光と第3層のシンチレーション光とを符合することによ
り、γ線のみを検出することを特徴とする放射線検出方
法。 - 【請求項22】 請求項17から20のいずれかに記載
の放射線検出方法において、第3層のシンチレーション
光の計数をとることにより、γ線のみを検出することを
特徴とする放射線検出方法。 - 【請求項23】 請求項17から20のいずれかに記載
の放射線検出方法において、第1層のシンチレーション
光と第3層のシンチレーション光とを反符号状態(第1
層をON、第3層をOFF)とすることにより、β線の
みを検出することを特徴とする放射線検出方法。 - 【請求項24】 請求項17から20のいずれかに記載
の放射線検出方法において、第1層の全計数値から請求
項21の符号の計数値を差引くことにより、β線のみを
検出することを特徴とする放射線検出方法。 - 【請求項25】 請求項17から20のいずれかに記載
の放射線検出方法において、第1層の全計数値から請求
項22の符号の計数値を差引くことにより、β線のみを
検出することを特徴とする放射線検出方法。
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