JP2015203602A - 線種弁別放射線検出装置並びにこれを使用したサーベイメータ、放射線モニタ及び個人被ばく線量計 - Google Patents

線種弁別放射線検出装置並びにこれを使用したサーベイメータ、放射線モニタ及び個人被ばく線量計 Download PDF

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Abstract

【課題】異なる線種を弁別して正確に検出することができる線種弁別放射線検出装置並びにこれを使用したサーベイメータ、放射線モニタ及び個人被ばく線量計を提供する。
【解決手段】β線等の第1線種に反応する第1検出部10a、10b、10cが、第1線種の進行方向に複数重ねて形成された第1検出器10と、上記第1線種とγ線等の第2線種との両方に反応する第2検出部12aが、第1線種と第2線種の進行方向で、第1検出器10と重なるように配置された第2検出器12と、を備える線種弁別放射線検出装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、線種弁別放射線検出装置並びにこれを使用したサーベイメータ、放射線モニタ及び個人被ばく線量計に関する。
放射線検出装置により異なる線種を弁別して検出するためには、例えば検出線種が異なる検出器を放射線の進行方向に重ねて配置し、これらの間に遮蔽板を配置する構成等が考えられる。
例えば、下記特許文献1には、β線とγ線を検出する第1検出器とγ線を検出する第2検出器とを配置し、これらの間にβ線を遮へいするための遮へい板を設けた構成が開示されている。しかし、この構成では、第1検出器を通過したβ線は検出できず、β線を正確に検出することが困難である。
また、下記特許文献2には、α線を検出するZnS(Ag)シンチレータとβ(γ)線を検出するNE102Aプラスチックシンチレータとが配置され、ZnS(Ag)シンチレータがα線の遮蔽板を兼ねる構成が開示されている。しかし、この構成では、β線とγ線とを弁別して検出することができない。そこで、特許文献2では、シンチレータを3重に組み合わせたZnS(Ag)/NE102A/BGO複合シンチレータも開示されている。しかし、この構成でも、主にβ線と主にγ線の弁別が行われるだけであり、β線とγ線とを正確に弁別して検出することはできない。
特開2000−284052号公報 特開平5−341047号公報
本発明は、異なる線種を弁別して正確に検出することができる線種弁別放射線検出装置並びにこれを使用したサーベイメータ、放射線モニタ及び個人被ばく線量計を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、線種弁別放射線検出装置であって、第1線種に反応する第1検出部が、前記第1線種の進行方向に形成された第1検出器と、前記第1線種と第2線種との両方に反応する第2検出部が、前記第1線種と前記第2線種の進行方向で、前記第1検出器と重なるように配置された第2検出器と、を備える。
上記第1検出器は、3層以上の第1検出部を備えることが好適である。
また、前記第2検出器に入射した放射線のエネルギーの大きさを計測するエネルギー計測部を備え、線種弁別情報とあわせて線種毎のエネルギー値及び検出頻度に基づき線種毎のスペクトルを生成するのが好適である。
また、上記第1線種がベータ線であり、前記第2線種がガンマ線である。
上記第1検出器は、多芯比例計数管、ガイガーミュラー管、シンチレータ、2次元ガス検出器またはSi半導体検出器のいずれかにより構成されるのが好適である。
また、上記第2検出器は、シンチレータ、CdTe半導体検出器またはCdZnTe半導体検出器のいずれかにより構成されるのが好適である。
また、本発明の他の実施形態は、上記線種弁別放射線検出装置を使用したサーベイメータまたは放射線モニタまたは個人被ばく線量計であるのが好適である。
本発明によれば、異なる線種を弁別して正確に検出することができる。
実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置の構成例を示す図である。 実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置の具体例の断面図である。 実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置の他の具体例を示す図である。 実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置のさらに他の具体例を示す図である。 実施形態にかかる線種弁別部の構成例を示す図である。 実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置による、β線とγ線とが混合された放射線の測定結果の例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置の構成例が示される。図1において、線種弁別放射線検出装置は、第1検出器10と第2検出器12とが検出対象の放射線の進行方向で重なるように配置されている。ここで、第1検出器10と第2検出器12とが「重なる」とは、検出対象の放射線の進行方向において、第1検出器10、第2検出器12の順で配置され、放射線が進行する際に第1検出器10を通過して第2検出器12に到達することをいう。
第1検出器10は、検出対象の放射線のうち第1線種に反応する第1検出部により構成されている。この第1検出部は単層でも動作する(第1線種に反応する)ことができるが、放射線の弁別精度を向上させるためには複数層とするのが好適である。本実施形態において第1検出部は第1線種の進行方向に複数重ねて形成されており、図1の例では、3層の第1検出部10a、10b、10cがこの順序で第1線種の進行方向に形成されている。ここで、第1検出部10a、10b、10cを「重ねて形成」とは、検出対象の放射線の進行方向において、第1検出部10a、10b、10cの順で配置され、放射線が進行する際に第1検出部10a、10b、10cをこの順序で通過することをいう。第1検出部10a、10b、10cは、例えば多芯比例計数管、ガイガーミュラー管、シンチレータ、2次元ガス検出器またはSi半導体検出器等により構成される。また、第1線種としては、例えばβ(ベータ)線等が挙げられる。第1検出部10a、10b、10cは、β線等の第1線種が入射すると、光の放出、電荷の発生等の反応をする。
第2検出器12は、検出対象の放射線のうち第1線種と第2線種の両方に反応する第2検出部12aにより構成されている。第2検出部12aは第1線種と第2線種の進行方向で、第1検出部10a、10b、10cと重なるように配置されている。第2検出部12aは、例えばシンチレータ、CdTe半導体検出器またはCdZnTe半導体検出器等により構成される。また、第2線種としては、例えばγ(ガンマ)線等が挙げられる。第2検出部12aは、β線等の第1線種、γ線等の第2線種が入射すると、光の放出、電荷の発生等の反応をする。
なお、上記第1検出部10a、10b、10cは、β線等の第1線種には反応するが、γ線等の第2線種には反応しないように構成されている。ただし、本来上記第2線種に属するX(エックス)線(低エネルギーγ線)等は、透過力が低く、第1検出部10a、10b、10c内で反応して消滅してしまう。X線等が第1検出部10a、10b、10cで反応すると、本実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置の目的である第1線種と第2線種との弁別に対してはノイズとなる可能性がある。このため、後述するように、第1検出器10のみで反応する線種はノイズとして除去する構成とするのが好適である。
図1に示されるように、第1検出器10に入射したβ線等の第1線種は、第1検出部10a、10b、10cを反応させつつ、第2検出部12aまで透過して行き、第2検出部12aも反応させる。一方、γ線等の第2線種が入射すると、第1検出部10a、10b、10cでは反応せずに第2検出部12aまで透過して行き、第2検出部12aのみを反応させる。図1の例では、第1線種及び第2線種に反応したことを丸印(○)で示している。また、X線は透過性が低いので、第1検出部10aまたは10bに進入した段階で反応し消滅する。従って、第1検出部10a、10b、10cは、その厚さを適正に設定することでX線に対して遮蔽板として機能する。このため、第1検出部10a、10b、10cの厚さによって遮蔽できるX線(低エネルギーγ線)のエネルギーが決まるので、上記厚さにより線種弁別放射線検出装置の低エネルギー側の感度が決定される。図1の例では、第1検出部aのみがX線に反応している(○で示している)が、第1検出部10bより先には透過していない。
上記第1検出器10を構成する第1検出部10a、10b、10c及び第2検出器12を構成する第2検出部12aには、それぞれカウンター14a、14b、14c、14dが接続されている。カウンター14a、14b、14c、14dは、第1検出部10a、10b、10c及び第2検出部12aが放射線の入射に反応して出力した光あるいは電荷等を検出するフォトダイオードあるいは増幅器を含んで構成されており、上記反応の回数をカウントする。これらのカウンター14a、14b、14c、14dは、例えば第1検出部10a、10b、10c及び第2検出部12aが入射した放射線に反応したときにカウントし(例えば1を出力し)、反応せずに通過したときにはカウントしない(例えば出力が0を維持する)。
なお、第2検出器12(第2検出部12a)には、エネルギー計測部16が接続されており、第2検出器12に入射した放射線のエネルギーの大きさを計測する。計測された放射線のエネルギーは、第1検出器10及び第2検出器12による線種弁別情報とあわせて線種毎のエネルギー値として認識され、さらにこのエネルギー値と線種毎の検出頻度とに基づき線種毎のスペクトルを生成する。
上記カウンター14a、14b、14c、14dの出力は、線種弁別部18に入力される。上述したように、第1検出部10a、10b、10cはβ線等の第1線種に反応し、第2検出部12aはβ線等の第1線種及びγ線等の第2線種に反応するので、第1検出器10に例えばβ線が入射すると、カウンター14a、14b、14c、14dからそれぞれ出力1が線種弁別部18に入力される。また、例えばγ線が入射すると、第2検出部12aのみが反応するので、カウンター14a、14b、14cから線種弁別部18への入力は0となり、カウンター14dからの入力は1となる。そこで、線種弁別部18は、カウンター14a、14b、14c、14dからそれぞれ出力1が入力した場合には、入射した放射線がβ線であると判断し、カウンター14dからの入力のみが1の場合には、入射した放射線がγ線であると判断する。
表1には、上記線種弁別部18の弁別処理の内容が示される。
Figure 2015203602
表1において、カウンター14a、14b、14c、14dから1が出力された(第1検出部10a、10b、10c及び第2検出部12aが放射線の入射に反応した)場合が丸印(○)で示され、カウンター14a、14b、14c、14dから0が出力された(第1検出部10a、10b、10c及び第2検出部12aが放射線の入射に反応しなかった)場合がバツ印(×)で示されている。
線種弁別部18は、カウンター14a、14b、14c、14d全てから1が出力された(表1で○が4つ並んでいる)場合に、入射した放射線がβ線であると判断し、カウンター14dからのみ1が出力された(表1で○が1つ)場合に、入射した放射線がγ線であると判断する。一方、入射した放射線がX線の場合は、表1の○が1つであるが、第1検出部aのみが反応し、カウンター14aのみから1が出力されているので、上記γ線の場合と区別して、入射した放射線はX線であると判断する。これにより、X線を第1線種として誤判定することを防ぐことができる。
なお、以上の説明では、第1検出器10を構成する第1検出部が3層の例であったが、第1検出部は3層に限定されず、1層、2層または4層以上であってもよい。層を増やすことにより各層の中間地点での反応や、ガンマ線の散乱によるイレギュラーの影響を除去できる。
図2には、本実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置の具体例の断面図が示され、図1と同一要素には同一符号が付されている。図2において、線種弁別放射線検出装置は、第1検出器10と第2検出器12とが放射線の進行方向に重ねて形成されている。なお、図2では、カウンター14a、14b、14c、14d、エネルギー計測部16、線種弁別部18の記載は省略している。
第1検出器10は3本の電極により構成された第1検出部10a、10b、10cを備えており、各電極は比例計数管またはガイガーミュラー計数管と同じ構成となっている。すなわち、第1検出部10a、10b、10cには、図示しない適宜な電源から予め定めた電圧が印加され、図2の左方(矢印A方向)からβ線等の放射線(第1線種)が入射すると、第1検出器10の内部に充填された検出用ガス(PR(アルゴン90%及びメタン10%)、Qガス(ヘリウム98%及びイソブタン2%)等)をイオン化し、電子を発生する。発生した電子は、第1検出部10a、10b、10cにより電子雪崩効果により増幅され、その際に第1検出部10a、10b、10cを構成する電極に流れる電荷パルスを検出して図1に示されるカウンター14a、14b、14cがカウント値1を出力する。
また、上記β線は第2検出器12まで透過する。第2検出器12は、例えば適宜なシンチレータで構成されており、第2検出器12まで透過してきたβ線に反応して蛍光を発光する。図1に示されるカウンター14dは、フォトダイオードにより上記蛍光を検出してカウント値1を出力する。
また、図2の左方からγ線等の放射線(第2線種)が入射すると、第1検出器10の内部に充填された検出用ガスをイオン化せずに第2検出器12まで透過する。このため、第1検出部10a、10b、10cはγ線に反応せず(電子雪崩が起こらない)、第2検出器12の第2検出部12a(シンチレータ)から蛍光が発生する。従って、γ線に対しては、カウンター14dのみが上記蛍光を検出してカウント値1を出力する。
なお、上述した通り、X線は第1検出器10の第1検出部10aまたは第1検出部10bまでしか透過せず、反応して消滅する。
図3には、本実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置の他の具体例が示され、図1と同一要素には同一符号が付されている。図3において、第1検出器10は、3層のシリコン(Si)半導体により構成された第1検出部10a、10b、10cを備えている。また、第2検出器12は、第2検出部12aとしてCdTe半導体検出器を備えている。なお、第2検出部12aとしては、CdZnTe半導体検出器を使用してもよい。また、図3の例でも、カウンター14a、14b、14c、14d、エネルギー計測部16、線種弁別部18の記載は省略している。
図3に示された第1検出器10及び第2検出器12の動作は、図1、図2に示された線種弁別放射線検出装置と同様であり、β線等の第1線種に対しては第1検出器10及び第2検出器12が反応し、γ線等の第2線種に対しては第2検出器12のみが反応する。なお、上述した通り、X線は第1検出器10の第1検出部10a〜第1検出部10cまでしか透過しない。どの位置で反応して消滅するかは、X線の有するエネルギーの大きさにより決まる。
図4には、本実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置のさらに他の具体例が示され、図1と同一要素には同一符号が付されている。なお、図4の例でも、カウンター14a、14b、14c、14d、エネルギー計測部16、線種弁別部18の記載は省略している。
図4において、第1検出器10は2次元ガス検出器で構成されており、具体的にはガス電子増幅器(GEM)等を使用することができる。図4の例では、ドリフト電極100と第1検出器10の第1検出部10a、10b、10cとの間にガス電子増幅器(GEM)102が配置されており、図示しないチャンバに収容されている。また、放射線の進行方向で、第1検出器10と重なるように第2検出器12が配置されている。第2検出器12は、例えば適宜なシンチレータにより構成されている。シンチレータに放射線が入射したときに出力される蛍光は、フォトダイオード20等により検出される。
ドリフト電極100とGEM102との間の領域(ドリフト領域)に放射線が入射すると、図示しないチャンバ内に充填された検出用ガスがイオン化され、発生した電子がドリフト電極100とGEM102との間の電位差に基づいてGEM102まで移動してGEM102により増幅される。増幅された電子は、電極として構成された第1検出部10a、10b、10cに検出される。なお、第1検出部10a、10b、10cをフォトダイオードにより構成し、GEM102による電子増幅の際に発生する光を検出してもよい。
上記第1検出部10a、10b、10cは、上述したように、GEM102により増幅された電子を検出(捕集)する電極あるいはフォトダイオード等により構成されるが、β線等の第1線種、γ線等の第2線種、X線(低エネルギーγ線)の進行方向に第1検出部10a、10b、10cの順で形成される。第1線種の内、透過性の高いβ線は、上記ドリフト領域中で検出ガスをイオン化し、第1検出部10a、10b、10cにより検出される。また、β線は、第2検出器12まで到達し、発生するシンチレーション光(蛍光)がフォトダイオード20等により検出される。なお、X線も検出ガスをイオン化するが、上記ドリフト領域中で反応・消滅し、その結果第1検出部10aのみ、または第1検出部10a、10bで検出される。一方、γ線は、ドリフト領域を通過中は検出ガスをイオン化せず、第2検出器12まで到達してシンチレーション光を発生させ、上記フォトダイオード20等により検出される。
図5には、線種弁別部18の構成例が示され、図1と同一要素には同一符号が付されている。図5において、線種弁別部18は、3個のAND回路22a、22b、22cと、2個のNOR回路24a、24bとの組み合わせにより構成されており、β線、X線、γ線を弁別する構成となっている。AND回路22a及びNOR回路24aはカウンター14a、14b、14cと接続され、AND回路22bはAND回路22aの出力側とカウンター14dに接続され、AND回路22cはNOR回路24aの出力側とカウンター14dに接続され、NOR回路24bはAND回路22b、22cの出力側に接続されている。
第1検出器10にβ線が入射した場合、上述したように第1検出部10a、10b、10c及び第2検出部12aで反応し、カウンター14a、14b、14c、14dから1が出力される。この結果、AND回路22a及びNOR回路24aの入力が全て1となり、AND回路22aの出力が1、NOR回路24aの出力が0となる。従って、AND回路22bの入力(AND回路22aの出力とカウンター14dの出力)が1となり、AND回路22bの出力が1となって、入射した放射線がβ線であると判断する。なお、NOR回路24aの出力は0であるので、AND回路22cの出力が0となり、これとAND回路22bの出力が1であることからNOR回路24bの出力も0となる。従って、入射した放射線がX線またはγ線ではないと判断する。
第1検出器10にX線が入射した場合、上述したように第1検出部10a(または第1検出部10a、10b)で反応し、カウンター14a(または、カウンター14aと14b)から1が出力され、カウンター14c、14dから0が出力される(カウンター14bからも0が出力される場合もある)。この結果、AND回路22a及びNOR回路24aの入力の一つまたは二つが1となり(一つまたは二つの入力が0となる)、AND回路22a及びNOR回路24aの出力が0となる。このため、AND回路22b、22cの出力も0となるので、NOR回路24bの出力が1となる。これにより、入射した放射線がX線であると判断する。なお、AND回路22b、22cの出力が0であることから、入射した放射線がβ線またはγ線ではないと判断する。
第1検出器10にγ線が入射した場合、上述したように第2検出部12aのみで反応し、カウンター14a、14b、14cから0が出力され、カウンター14dから1が出力される。この結果、AND回路22a及びNOR回路24aの入力が0となり、AND回路22aの出力が0、NOR回路24aの出力が1となる。また、AND回路22cの入力(NOR回路24aの出力とカウンター14dの出力)が1となり、AND回路22cの出力が1となって、入射した放射線がγ線であると判断する。なお、AND回路22aの出力が0であることからAND回路22bの出力が0となり、AND回路22cの出力が1であることからNOR回路24bの出力が0となり、入射した放射線がβ線またはX線ではないと判断する。
なお、図5は線種弁別部18の一例であって、線種弁別部18の構成はこれに限定されない。カウンター14a、14b、14c、14dの出力に基づき線種を弁別できる構成であればよい。
図6には、本実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置による、β線とγ線(Sr-90からのβ線とCs-137からのγ線)とが混合された放射線の測定結果の例が示される。図6において、全放射線の表示がβ線とγ線とが混合された放射線のスペクトルであり、β線及びγ線の表示がそれぞれβ線及びγ線のスペクトルである。なお、図6の横軸は、エネルギー計測部16で計測したエネルギー値である。また、縦軸は、線種弁別部18でカウントした線種毎の検出頻度である。
図6に示されるように、全放射線を線種弁別放射線検出装置に入射させた場合、β線及びγ線を弁別して検出することができている。なお、検出したβ線及びγ線のスペクトルは、全放射線を生成するために使用した(混合した)β線及びγ線のスペクトルと一致していた。これにより、本実施形態にかかる線種弁別放射線検出装置は、異なる線種を弁別して正確に検出することができることが確認された。
10 第1検出器、10a、10b、10c 第1検出部、12 第2検出器、12a 第2検出部、14a、14b、14c、14d カウンター、16 エネルギー計測部、18 線種弁別部、20 フォトダイオード、22a、22b、22c AND回路、24a、24b NOR回路、100 ドリフト電極、102 GEM。

Claims (9)

  1. 第1線種に反応する第1検出部が、前記第1線種の進行方向に形成された第1検出器と、
    前記第1線種と第2線種との両方に反応する第2検出部が、前記第1線種と前記第2線種の進行方向で、前記第1検出器と重なるように配置された第2検出器と、
    を備える線種弁別放射線検出装置。
  2. 前記第1検出器が、3層以上の第1検出部を備える、請求項1に記載の線種弁別放射線検出装置。
  3. 前記第2検出器に入射した放射線のエネルギーの大きさを計測するエネルギー計測部を備え、線種弁別情報とあわせて線種毎のエネルギー値及び検出頻度に基づき線種毎のスペクトルを生成する請求項1または請求項2に記載の線種弁別放射線検出装置。
  4. 前記第1線種がベータ線であり、前記第2線種がガンマ線である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の線種弁別放射線検出装置。
  5. 前記第1検出器が、多芯比例計数管、ガイガーミュラー管、シンチレータ、2次元ガス検出器またはSi半導体検出器のいずれかにより構成されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の線種弁別放射線検出装置。
  6. 前記第2検出器が、シンチレータ、CdTe半導体検出器またはCdZnTe半導体検出器のいずれかにより構成されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の線種弁別放射線検出装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の線種弁別放射線検出装置を使用したサーベイメータ。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の線種弁別放射線検出装置を使用した放射線モニタ。
  9. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の線種弁別放射線検出装置を使用した個人被ばく線量計。
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